2008/6/28  16:53

タゴ事件13年後の尻拭い/秋間山林取得金額開示?  タゴの置き土産/秋間山林の買取り問題

■安中市が世界に誇る(?)土地開発公社巨額詐欺横領事件(通称タゴ51億円事件)は先月5月17日で、発覚から13周年目を迎えました。平成8年4月8日、単独犯として未決勾留200日を含む懲役14年の実刑判決を受けたタゴは、既に数年前に千葉刑務所を出所して、現在、首都圏の某所でひっそりとマンション暮らしをしているという情報が寄せられています。いずれにしても、タゴは平成21年9月下旬に晴れて刑期を務め上げ、シャバに大手を振って出てきます。


公社設立後、まもなく公社監事に就任し、タゴの作った決算書を鵜呑みにして、使途不明金を見逃して以来タゴと親しかった岡田市長の目下の関心事は、今年の12月25日に10回目の和解金支払2000万円を群馬銀行に支払った後、残る93年間ローンの和解金18億6千万円を棒引きしてもらうことのようです。

しかし、警察の捜査の結果でも14億4千万円を超える使途不明金(当会の試算では、タゴが警察で供述した骨董品等の価格申告額がでたらめなので、その分を加算して、使途不明金は20億円に上ります)は、どこかに消えたまま、タゴの配偶者や親族はもとより、タゴから金品をせびっていた政治家、市の幹部、タゴの上司や同僚、市職員、タゴの友人、知人、公社出入業者、暴力団をはじめ、タゴを安中市のウラ収入役としてもてはやした群馬銀行、タゴの骨董品の仲介をした甘楽信金職員など、誰も何も責任をとらず、これまでにタゴの尻拭いのために安中市民の巨額の血税だけが、公社に注ぎ込まれてきました。そのことを、安中市民は決して忘れません。

■さて、昨年、突如として、タゴの置き土産の負の遺産が浮上しました。東上秋間にある山林12,971uです。市議会の議決も経ず、目的もはっきりしないのに公社理事会で先行取得が決まり、2953万2千円(うち用地費が2943万2千円で、利息が10万円)の補正予算を組んで、群馬県信用組合から借金して購入してしまった物件です。まさに、公社のズサンな体質を象徴しています。にもかかわらず、岡田市長は議会に根回しをして昨年9月に、タゴの置き土産のこの山林を、3年間の債務負担行為で、これまでの支払利息も含めて公社から買取ることを決めてしまいました。

安中市が公社からこの山林を実際に買取った場合、安中市に直ちに損害が発生します。そのため、当会では、損害額をはっきりさせるために、公社の内部文書の開示を請求してきました。平成20年2月18日付けで文書がようやく開示されましたが、公社の理事会で討議された買取希望価格や、肝心の所有者からの買取価格等は黒塗りとされていました。
これでは損害額が確定できないので、4月8日付けで異議申立をしたところ、4月15日付けで黒塗りを正当化する理由説明書が安中市から送られてきました。
タゴ事件でも改善されない組織ぐるみの隠蔽体質を変えるべく、当会では、平成20年4月28日付で次の意見書を岡田市長に提出しました。

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意 見 書
安中市土地開発公社が保有する塩漬け土地を安中市に買取らせる事案について、もっとも重要な価格情報を黒塗りされたことについて
本件処分は、安中市情報公開条例第7条第2号イに該当するので、直ちに取り消して、あらためて早急に開示されなければならない。
【理由と背景】
本件事案は、安中市土地開発公社の元職員が事実上起案して、正規の手続きを踏まえずに、勝手に、アクセス道路もない東上秋間地区の不要な山林を、買ったものであり、市長が債務負担行為を昨年9月議会に上程し、承認を受けたことから、2010年度までに公社に対して買取りのための支出をする可能性が濃厚になった。
しかし、この支出額には、山林の買収費や補償費、それに利息、手数料など、いろいろな要素が含まれており、とくに、用地買収費の産出根拠となる単価については重要な情報である。
異議申立人は、公社にたいして安中市が当該塩漬け土地の買取り行為をした場合、その行為は、別法人である公社の損失を安中市が公金で補填することになるため、安中市長を相手取り、地方自治法に基づく住民監査請求をすることにしている。そのためには、正確な損害額を把握しておくことが肝要である。なぜなら、住民監査請求を行っても、安中市監査委員が果たして十二分に監査を行なうかどうか、疑問であるからだ。そのため、できる限り住民として正確な情報を入手して、住民監査請求に望む必要と責務がある。
公社の、この塩漬け土地の取得経緯については、これまでの情報開示された文書を精査した結果、本来は安中市が先行取得案件について議会の承認を得てから、公社に業務委託依頼があって、初めて公社の役員会に諮るべきものを、最初から公社の役員会で理事長以下、公社幹部が最初に提案している。これはルールを大きく逸脱しており、本末転倒も甚だしいものがある。
これら一連の公社手続きの実態から見えてくるのは、元職員の多胡邦夫が刑事裁判で、裁判長に豪語したとおり、「すべて自分の一存で、ことが運べた」という事実である。
平成6年3月10日に、安中市の都市施設課から公社に対してこの山林取得のための業務委託依頼書が出されたが、これは公社の職員で多胡邦夫の同僚である竹田克美が作成したものであり、都市施設課の富田ではない。筆跡からも公社の竹田が作成したことがうかがえる。起案者として名前のある富田は、書類作成はおろか、自署押印をした覚えもないと断言している。これは虚偽公文書作成及び行使という刑事犯罪にも抵触しかねない重大な違反行為である。
公社の事務局は、加部事務局長、高橋次長、係員の多胡、竹田などから構成されているが、いくら小川理事長のゴルフ友達である多胡の暴走があったとはいえ、加部も高橋も竹田も、ルール違反の手続きを黙認するばかりか、その手続きに直接、間接、加担したことには重大な責任がある。
もちろん公社幹部である小川勝寿理事長、須藤一緒副理事長、青木弘之常務理事も事情を知らないでは済まされない。そして、平成6年2月2日の公社の理事会で、補正予算を承認した役員、柳沢健一、横山登、大森満治、山口繁、原田求、渋谷学、駒崎徳男、矢野貞夫、屋敷春行、板東吉和、吉田茂、桜井旭、小嶋博二三にも責任があると考えられる。
このような理不尽な手続きの尻拭いを安中市は、これまで公社が12年間放置していたタゴの負の遺産2945万2千円に、12年間の利息845万7350円も大奮発し(まさにドロボーに追い銭)、さらに、この合計3790万9350千円に公社手数料3%まで付けて(まさに追い銭の追い銭)、総額3904万6千円を公社に支払うことを議会で承認させている。
岡田市長は、「今後平成22年度までの3年間の債務負担行為だから、まだ支出するかどうかはわからない」などと言っているが、いつなんどき突如として支出するか油断ならない。
一方で、岡田市長は「公社の役員ら関係者に責任がある」とも語っており、公社の理事長、副理事長、常務理事、理事、監事、職員らへの損害賠償請求をほのめかしているが、これもパフォーマンスだけかもしれず、全くあてにならない。
やはり、きちんと売買価格情報を市民に開示することが、タゴの置き土産の負の遺産処理に向けた決意のバロメータになる。また、売買価格情報を開示しても、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるものはすべて黒塗りされており、個人の権利利益を害する恐れは全くない。
むしろ、価格情報が非開示処分とされることにより、安中市民の生活及び財産がおびやかされるため、市民生活と財産保護のため、これを開示することは、絶対に必要であると認められる。

■その後、2ヶ月近く経過して、当会の異議申立について、安中市情報公開・個人情報保護審査会から、平成20年6月20日付けで次の答申を岡田市長に提出したと、同日、当会に通知がありました。

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平成20年6月20日
実施機関 安中市長 岡 田 義 弘 様
 安中市情報公開・個人情報保護審査会 会長 釆女英幸
平成20年2月18日付け行政文書部分開示決定通知書による「平成5年度第3回役員会安中市土地開発公社役員会会議録中の黒塗りされた単価部分」及び「買取希望単価を示す黒塗りされた部分」の不開示決定処分に対する異議申立について(答申)
  記
平成20年4月11日付けで諮問のあった標記の件について、平成20年6月12日開催の審査会において審査した結果に基づき、別紙のとおり答申します。

(別紙)諮問第1号
平成20年2月18日付け行政文書部分開示決定通知書による「平成5年度第3回役員会安中市上地開発公社役員会会議録中の黒塗りされた単価部分」及び「買取希望単価を示す黒塗りされた部分」の不開示決定処分に対する異議申立てについて(答申)

1 審査会の結論
実施機関は、本件異議申立ての対象となった「平成5年度第3回役員会安中市土地開発公社役員会会議録中の黒塗りされた単価部分」については、異議申立人に開示すべきである。また、「買取希望単価を示す黒塗りされた部分」を不開示とした決定は、妥当である。

2 異議申立ての主張の要旨
異議申立人の主張する異議申立ての趣旨及び理由については、異議申立書及び意見書の記載によれば、おおむね次のとおりである。
元職員を含む公社関係者が、使用目的もはっきりしない山林をいくらで購入する予定だったのか、最終的にいくら支出したのか、公社の損失を税金で穴埋めしかねない状況のなか、納税者である市民として単価の推移を確認しておく必要がある。
また、地方自治法に基づく住民監査請求を予定しているため、正確な損害額を把握したい。売買価格情報が非開示にされることにより、安中市民の生活及び財産が脅かされるため、市民生活と財産保護のために開示することが必要であり、本件処分は、安中市情報公開条例第7条第2号イに該当するので、直ちに取り消し、早急に開示されなければならない。

3 異議申立てに対する実施機関の説明要旨
(1)平成5年度第3回役員会安中市上地開発公社役員会会議録中の黒塗りされた単価部分
本件情報は、安中市土地開発公社と3名の土地所有者との土地売買に関する情報であることから、異議申立てのあった土地単価を開示すると土地所有者の売買における収入が明らかになる。このため、安中本情報公開条例第7条第2号の非開示事項の個人情報として「売買単価」については、開示すべきではない。
(2)買取希望単価を示す黒塗りされた部分
異議申立人は、公有他の拡大の推進に関する法律第5条第1項に基づく、土地所有者が県知事宛に提出した買取希望申出書に記載された買取希望価格の問示を求めているが、これは土地所有者が作成した情報であり、当市が保有する情報であっても作成者個人の財産に関する情報であるから、安中本情報公開条例第7条第2号の非開示事項の個人情報として「買取希望単価」についても、開示すべきではない。

4 審査会の判断

(1)平成5年度第3回役員会安中市土地開発公社役員会会議録中の黒塗りされた単価部分
安中市情報公開条例第7条第2号には、不開示とすることができる情報として「個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの又は特定の個人を識別するごとにできないが、公にすることにより、なお個人の権利利益を書するおそれがあるもの」と規定されている。この意味において、本件で問題とたっている「売買予定単価」は、その情報自体は、個人の情報というよりも土地の現況に基づいて土地開発公社の担当者において客観的に決定された土地の情報でしかない。
つまり、「売買予定単価」は、公表されている路線価や地価公示法の公示価格、国土計画利用法の基準価格又は近傍類地の売買事例等に基づき、土地開発公社が適正と判断した土地価格を示す情報であり、特定の個人を識別できる情報でなければ、特定の個人を識別することはできないが、公にすることにより、なお個人の権利利益を書する情報にも該当しない。実施機関の説明によると、本件の土地単価を開示すると予算書の事業量(土地の地積)と併せて土地所有者の売買における収入が明らかになり、個人の財産に関する情報に該当するため、開示することはできないとしている。確かに「売買予定単価」は、それ自体は個人の情報には該当しないものの、開示されている地番や地積等と照合することにより、個人を識別することができ、広い意味での個人の財産、所得に係る情報に該当すると思われる。
しかし、土地の売買価格は、個人の保有資産全てに係る情報ではなく、土地売買による一部の資産の公開に過ぎず、プライバシー性はさほど高いものではない。
しかも、市や土地開発公社による公有他の取得価格は、私人間による売買と違って、当事者間の個別事情に基づく交渉結果が反映された価格ではなく、公示価格等を基準として決定された客観的な価格であり、さらには市議会に報告されている公社の予算書等においても概ね取得価格が予想できるため、その情報の不開示による要保護性に乏しく、公表することが予定された情報と言える。
このことは、最高裁の平成17年7月15日(第二小法廷)判決においても、土地開発公社が先行取得した土地の取得価格等は、プライバシー性が希薄であり、要保護性が低いとされていることや同年10月11日(第三小法廷)判決で土地開発公社による土地の買収価格はもともと公表することが予定されている情報であり、非開示情報に該当しないとされていることからも明らかである。
なお、会議録の黒塗りされた単価部分として補償費の額についての発言もあるが、補償費は、プライバシー性が高くないものの、その算定の規準となるべき金額は明らかになってはおらず、個別性が強いものであるから、安中市情報公開条例においては、本来、不開示処分が妥当である。しかし、本件では、一反歩当たりの補償費の大まかな金額の発言であり、当時の国土計画利用法等の基準や指導価格に従った客観的な価格と思われることから、不開示とすべき個人情報には該当しない。
また、当該土地の取得に当たっては、債務負担行為の手続が欠けているなど、不可解な点があることが各新聞で報道(平成19年6月29日朝日新聞等)されており、安中市情報公開条例の目的である、市政に対する理解と信頼を深め、市の説明責任を全うするためにも、土地の売買単価とともに公開する必要性が特に高い情報である。
以上のことから判断し、本審査会は、平成5年度第3回役員会安中市土地開発公社役員会会議録中における「売買予定単価」は、性質上その内容が不特定多数の者に推知される状態にあることから、公表されている情報であり、安中市情報公開条例第7条第2号ただし書アの「法令等の規定により、又は慣行として公にされ、若しくは公にすることが予定されている情報」に当たるため、不開示である個人に関する情報には該当せず、開示すべき情報であると考える。
なお、本件異議申立てには、主張されていないが、売買予定単価だけではなく、当該土地の実際の取得価格も当然開示されるべき情報であることを付言する。

(2)買取希望単価を示す黒塗りされた部分
公有他の拡大の推進に関する法律第5条第1項によると、一定の条件を満たす都市計画区域内に所在する土地を所有する者は、当該土地の地方公共同体等による買取りを希望するときは、都道府県知事に対し、当該土地が所在する市町村の長を経由して、その旨を申し出ることができるとされ、その際には同法施行規則に基づき土地買取希望中出書を提出することになっている。土地買取希望申出書には「当該土地の買取り希望価額」を記載することになっているため、これが本件における「買取希望単価を示す黒塗りされた部分」に当たるものであり、実施機関が不開示として、異議申立てがなされた情報であると認められる。
土地買取希望申出書には、買取り希望価格のほか、申出をする者の住所氏名、個人の財産である土地の詳細な状況を示す個人の財産に関する情報が多数記載されており、本来であれば、土地の売買を希望していることを含め、個人に関する情報であるため、要保護性が高く、不開示決定が相当である。
しかしながら、本件においては公有地の拡大の推進に関する法律による買取希望申出に基づいて当該土地の売買が行われたことは、既に公知の事実であることから、実施機関においても申出をする者の住所、氏名及び買取り希望価格を除いて、土地買取希望申出書を部分開示したものと思われる。
通常、土地買取希望申出書は、土地所有者本人が作成するものであるため、それに記載される買取り希望価格は、本人の自由意思による主観的な希望価格が記入されると推測される。土地開発公社への聴取によれば、実務上、買取り希望価格と取得価格は同額となることが多いようであるが、公有他の拡大の推進に関する法律に基づく事務において、条文から判断すると必ずしも一致すべきものとは限らない。
同法における土地の売買は、買取り希望の申出の後、県知事からの通知により土地所有者と当該土地の買取りを希望する市町村等との協議に基づいてなされるものであるため、当初の買取り希望価格が公示価格や近傍類地の取引価格等を考慮したものではなかった場合、実際の売買価格とはならない可能性も十分考えられるためである。
このため、買取希望価格の情報は、土地の取得価格ではないため、公表することが予定されている情報とまでは言えず、安中市情報公開条例第7条第2号ただし書アの「法令等の規定により、又は慣行として公にされ、若しくは公にすることが予定されている情報」には該当しない。また、異議申立人が該当すると主張する同条例第7条第2号ただし書イの「人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公にすることが必要であると詰められる情報」とは、個人情報を開示する必要性として、現実に人の生命、健康、財産等に被害が発生しているか、将来これらが侵害される蓋然性が高いものでなければならないため、本件の買取希望価格の情報はこれには当たらない。
上記(1)の情報の開示により、土地開発公社による土地の取得価格が判明されれば、本件の土地所有者の買取希望価格が開示されなくても、既に開示されている土地の所在地等の他の情報とあわせて、当該土地の取得に関する正当性を検証することができるため、安中市情報公開条例の目的である公正で民主的な市政の推進には何ら問題はなく、異議申立人が予定する地方自治法に基づく住民監査請求にも支障が生じるとは考えられない。
以上のことから、本審査会は土地買取希望申出書の買取り希望単価を不開示とした実施機関の決定は、妥当であると判断する。
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■つまり、審査会の采女会長の判断によると、岡田市長が買取希望価格を開示しないのは問題ないが、それ以外の情報は開示せよという内容です。近日中に市役所から価格が開示されるものと期待されます。
それにしても、昨年6月28日に岡田市長の定例記者会見で、タゴの置き土産の秋間山林の公社塩漬け土地問題が発表され、当会が昨年7月16日に情報開示請求手続きを開始してから、この問題の全貌を把握するのに約1年も費やしてしまいました。
タゴ事件を経ても、いかに安中市の隠蔽体質が改善されていないかが、よくわかります。
いや、タゴ事件の関係者がまだ市役所や行政に巣食っているからこそ、隠蔽体質がいっこうに直らないと言うべきでしょう。

【ひらく会情報部】
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