2013/10/19  23:33

遥かなるジブチへの途(その3)  国内外からのトピックス

■ジブチ市内の交通信号の整備のおかげで、車が爆発的に増えた割には、渋滞はさほどひどくはありません。一方、道路のほうも、以前は主要道路でさえもデコボコ道だったのが、綺麗に舗装されるようになりました。
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EUの資金で作られたエチオピア街道の山岳道路。前回訪問時はまだ工事中だった。


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EUの援助を示す看板。

 ジブチ市内の幹線道路はもとより、エチオピアに繋がる大動脈の国道(といっても片側1車線ですが)や、タジュラからオボックの間の道路は、見違えるほどよくなりました。

 ところがせっかく整備された道路も弱点があります。排水設備がまったくないからです。道路の作り方も日本の道路のように、路肩に側溝はなく、道路の横断面の形状も、日本であればセンターラインを両端より少し高くして水が左右に分かれて排水させるという設計をしますが、ここではそういう構造にはなっていません。

 季節がホッターとホッテストの二つしかないと言われる高温で乾燥した厳しい気候のジブチでも、年間降雨量はゼロではなく、数回程度雨が降り、トータルで平均150〜180mm前後あります。
 ジブチの月別平均降水量(http://www.klimadiagramme.de/Afrika/djiboutis.html
     1月  8mm
     2月  38mm
     3月  17mm
     4月  25mm
     5月  15mm
     6月  0mm
     7月  6mm
     8月  6mm
     9月  2mm
    10月  25mm
     11月  29mm
     12月  15mm
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10月6日午前11時半にジブチ市内に雨が降った。この時、北部のタジュラやオボックにも大雨が降り、後述のワジの氾濫となった。

 そのため、各地で見られる河川は、降雨の後だけ水が流れる、いわゆるワジと呼ばれる涸れ川です。
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手前が道路。上流に雨が降ると普段は干からびた川にこのように大量の水が流れてくる。
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すると、道路傍は俄かに水遊び場になる。

 この僅かながらの降水量により、ジブチでは完全な砂漠、あるいは土漠ではなく、灌木がところどころに生えていますが、ワジのところは比較的緑の数が多く見えます。これは、降雨が地下に浸透し、地下水脈を形成しているため、水分を求めて灌木が集まっているためです。
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暑いのでラクダも潅木の木陰に集まる。

■この貴重な降雨を貯水しておいて、それを灌漑や家畜用の飲み水として利用できればよいのですが、ジブチにはそのような資金がありません。山には緑が殆どありませんから、年に数回、一度に降った雨は、保水力のない山や原野を駆け下りて、大きな濁流というか、傾斜の急な所では土石流になって、海に向かって流れ下ります。

 この時、人や家畜が押し流されて犠牲になることもあります。

 すると、海岸近くの道路は濁流に洗われ、土砂が堆積したり、土石流によって削り取られたりして、道路が寸断されてしまいます。
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こうした小規模のワジもあれば・・・
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このように大規模なワジもある。

 そのため、雨が降った後、濁流がひと段落したら、道路に堆積している土砂や直径1m以上もある石を重機で取り除かなくてはなりません。毎回、濁流に現れる道路の部分はアスファルトではなく丈夫なコンクリート舗装にしていますが、土石流に曝されると、これでもひとたまりもありません。
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普段はカラカラの土漠なのに。
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↑四輪駆動車でないと身動きが取れなくなる。

 そのため、降雨の少ない5月〜9月頃に補修をしていますが、降雨の多い10〜4月にはワジの土石流で石ころ道になり、その繰り返しとなります。ワジの個所だけフライオーバー(高架道路)にするか、トンネルにすればよいのかもしれませんが、初期コストが高い為、ジブチが将来発展してからになるのでしょう。

 適切な場所に貯水池を作ればよいのでしょうが、それと同時に緑化をすることが必要になります。

■現在、ジブチ市内の水道水は、井戸からくみ上げた汽水に淡水化装置で作った純粋を混ぜたものだと言う話ですが、ジブチの淡水化装置を確認していないため、本当のところはよく分かりません。

 この水道水でシャワーを浴びると、口に入った水に少し塩味がするのがわかります。石鹸の泡立ちもいまひとつです。だから、この水道水は飲用には向きません。沸かせばよいのかもしれませんが、塩味はそのまま残します。

 そのため、ジブチでの一大ビジネスはミネラルウォーターです。最もよく目にするのが、「クリスタル」ブランドのミネラルウォーター1.5リットルのペットボトル入りで、90ジブチフラン(約60円)です。その他にもジブチ各地の地下水を水源としたミネラルウォーター業者の製品が多種多様にあります。
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いろいろな種類のミネラルウォーター。フランスから輸入したものはジブチ国産より数倍高い。

 さらに、サウジアラビアやイエメン産のものや、フランスのペリエ、エビアン、ボルヴィック、ヴィッテル、イタリアの炭酸水等色とりどりのミネラルウォーターが市内で売られています。

 また、郊外の施設ではかならずFRP製の白色の飲用水タンクが備えられています。水が如何に貴重かを痛感させられます。
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白い大きなタンクが飲料用の水タンク。

【ひらく会情報部・ジブチ取材班・この項続く】
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