2013/10/27  23:48

議事録残さずハワイに行こう・・・何やら得体の知れない雰囲気を醸し出しつつある碓氷病院の不祥事件  困ったちゃん岡田前市政


■安中市が運営している公立碓氷病院は、昭和10年に半田善四郎氏らの尽力で組合組織として設立された県内でも先進的な地域医療の拠点として長い間重要な役割を果たしてきました。
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この事件を契機に膿を出し切れるか?




■平成22年になってようやく抜本的な対策が必要だということで、大規模な改修事業が継続的に実施されることになり、随意契約でINA新建築研究所(東京都)に委託して実施設計を行い、平成24年初頭から大規模改修工事費2億8571万4000円、耐震補強工事費5714万2000円、合計3億4285万6000円を計上したのを手始めに、平成25年度までに、総額12億4337万5000円もの巨費が予算措置されました。

 平成24年3月6日には公立碓氷病院大規模改修工事の入札が行われ、冬木工業が8億8500万円で落札し、その後、一部の建物の耐震補強工事と老朽化した給排水・衛生施設や電気・空調設備、外来や入院病棟の改修工事が本年7月まで続けられ、リニューアルが完了しました(広報あんなか2013年9月1日号ページ2、3より)。

 他方で、合併後も毎年2億円近くの赤字を出し続けており、22年度の未処理欠損金が約9億5000万円に上り、これらは結局は我々市民の負担になるわけです。

 ところが、1990年代後半になり、隣接自治体で新しい公立病院の設立が相次ぎ、病院間のサービス競争にさらされつつ、一方で、老朽化した施設や設備の更新やサービス改善の面で遅れをとったため、次第に利用者が遠のく傾向にありました。とりわけ、平成18年3月の安中・松井田の合併により、それまでは安中松井田医療事務組合組織だったのが、新安中市に施設一切が継承されてから、その傾向に拍車がかかっていました。
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大規模改修工事が7月に終わったばかりの碓氷病院。医療技術は問題ないのに、積年の赤字の原因は安中市の利権体質か?

 それでも地域医療になくてはならない存在なので、我々市民はなんとか事情を理解しようと努めてきたつもりです。
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先人の気概を伝える中庭の石碑“病めるもの 癒さるべし”。

■ところが、今回の不祥事件で、碓氷病院も安中市の利権事業の対象として関係者の食い物にされてきた可能性が浮上しました。そのため当会では、秘密体質をひきずる安中市の記者会見だけでは不祥事件の真相解明はおぼつかないので、安中市情報公開条例第6条第1項の規定に基づき行政文書開示請求を10月23日付で安中市長と碓氷病院長あてに提出しました。

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<開示を請求する行政文書の内容又は件名>
平成25年10月21〜22日にかけてのマスコミ報道によると、安中市営の公立碓氷病院の職員が21日に収賄の容疑で逮捕されたとして市や病院関係者が記者会見を行ったという。この事件に関する次の情報。
(1)碓氷病院の医療機器で平成22、23、24年度及び25年度の現時点までに発注した全ての指名競争入札の事案にかかる会議録、起案書、回議書、入札調書、契約書、支払い関係書類の類。ただし平成23年12月21日執行の入札分を含む。
(2)当該職員がグアム旅行やハワイ旅行をしたとされる時期を含む過去7年間の休暇取得の状況が分かる勤怠簿
(3)今回の摘発の発端となった匿名の手紙の内容が分かる情報
(4)当該職員が医療機器購入の予算付けをする検討委員会に任命された時から現在に至るまでに開催された同委員会に関する一切の情報。ただし、委員会の規約、メンバー、議事録等、予算付けのため提出され院長決裁を受けた書類等を含む。
(5)今年2月に匿名の手紙が届いてから、当該職員の逮捕に至るまで市と病院内でどのような対応がとられたのかが分かる情報。
(6)21日の緊急記者会見でマスコミに伝えた一切の情報。
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■さらに、情報開示請求だけでは、事件の経緯や背景について全般的な流れが分かりにくいため、平成25年10月25日付で次の公開質問状を岡田義弘市長に提出しました。

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                    平成25年10月25日
〒379-0192
群馬県安中市安中1−23−13
安中市役所
市長 岡田義弘 様
               質問者〒379-014
                  安中市野殿980番地
                  小川 賢
                  TEL 027-382-0468
                  FAX 027-381-0364
   安中市営の公立碓氷病院を舞台にした収賄事件に関する公開質問状
 表記について、次の公開質問がありますので、誠意あるご回答をお願いします。なお恐縮ですが、ご回答は別途行う情報開示請求の開示期限を鑑みて、平成25年11月4日(月)午前9時を限りとして質問者宛必着でいただければ幸いです。
質問1 今回の摘発の端緒となった平成25年2月の匿名投書について
(1)報道によれば、今年2月の匿名の投書が碓氷病院あてにあったというが、誰宛にあったのか。
(2)その後、当該職員本人に事実関係を確かめたというが、日時はいつか。また回数はどれくらいだったのか。それぞれの聴取日時を教えてほしい。
(3)当該職員は、6年ほど前に贈賄側の社長と一緒にグアム旅行に行ったが代金は自腹だった、といっているが、当該職員から休暇届けはきちんと提出されていたのか。
(4)こうした匿名投書があった場合、どのような扱いがなされるのか。
(5)その取り扱い基準に関して、市役所あるいは病院内に、なにか独立したコンプライアンス機関が設けられているのか。
(6)今回の匿名投書について、安中市長に報告が最初にあったのはいつか。
(7)今年2月の匿名投書から、当該職員の逮捕に至るまで実に8ヶ月が経過したことになるが、その間、安中市と碓氷病院はなにをしていたのか。
質問2 平成23年12月21日の透析治療用機器・装置の入札について
(1)報道によれば、入札は安中市が実施していたらしいが、市のホームページに都度公示や結果を載せて公表しているのか。
(2)公表していない場合はなぜ公表しないのか、その理由や根拠を教えてほしい。
(3)指名競争入札を行ったらしいが、指名業者はどのような基準で選定したのか。
(4)報道によれば、水処理装置が3社、溶解装置は5社を指名したようだが、あらかじめ、同じ製品を使用している他の病院等に値段等を問い合わせるなどの価格調査はしていたのか。
(5)当該職員は、検討委員会に購入の可否を諮る段階で、贈賄側の会社に見積もりを作らせていたと報じられているが、価格調査はその見積もりの価格情報だけを根拠にしていたのか。
(6)そのほかの指名業者からの価格調査はどうしていたのか。
(7)報道によれば、贈賄側の会社だけが代理店として扱っている医療機器メーカーの製品だから、このメーカーの製品が指定されると、他の取扱店よりもこの会社が有利になるということだが、安中市はこうした不公正な状況をあらかじめチェックしたうえで、指名業者を選定していたのか。
(8)それとも、そうしたチェックはせず、碓氷病院側からの情報のみで指名業者を選定していたのか。
(9)いずれの場合でも、指名業者の選定の経緯と根拠を教えてほしい。
質問3 機器購入のための購入検討委員会について
(1)報道によれば、この検討委員会は院長ら16名で構成されていて、各科が次年度に購入希望の医療機器の見積もりを提出して予算付けの根拠としていたというが、医療機器購入の総予算枠や各科への割り当ては毎年度、どのように決めていたのか。
(2)その中で、どのような理由や基準、根拠等で、優先順位をつけたり、購入の可否の判断をしたりしていたのか。
(3)機器を購入する際に、古くなったり、代替されたりした機器の処分はどのようにしているのか。
(4)碓氷病院が各年度ごとに購入した医療機器の総額はいくらだったのか。過去7年間の傾向を教えてほしい。
(5)あわせて、各科が購入してきた医療機器の総額についても、過去7年間の推移を教えてほしい。
     以上
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■この間、本事件に関する新聞報道では次の記事が報じられています。

**********上毛新聞2013年10月25日社会面
碓氷病院贈収賄 選定書作成の立場 容疑の科長 有利なメーカー指定か
 安中市が運営する公立碓氷病院の医療機器選定をめぐる贈収賄事件で、収賄容疑で逮捕された同病院臨床工学科長、田村秀樹容疑者(47)が当時、入札でのメーカーや機種の指定につながる「導入計画書」や「選定理由書」を作成する立場だったことが24日、病院への取材で分かった。県警は田村容疑者がこうした職務権限を利用し、贈賄容疑の鈴木武吉容疑者(54)の会社に有利なメーカーを指定したとみて裏付けを進めている。
 病院によると、導入計画書は機器を購入する前年の秋に開く導入検討委員会で各部署が提出し、メーカーや機種の希望がある場合は型番などを明記する。選定理由書は入札前の段階で、機種を指定する場合に病院総務課が作成する「機器購入伺」に添付する。
 透析室の場合、いずれも田村容疑者が当時努めていた看護師長名義で作成される。院長の決裁を経て市の入札に掛けられるが、透析治療は日曜以外に毎日行われるため必要性が高いと判断され、要望が通りやすい面があったという。
 県警によると、田村容疑者は2011年12月の入札で2種類の透析治療用装置を購入する「ジーエムエス」が販売代理店になっているメーカーの機器を指定するなど有利になるように便宜を図り、見返りとして12年2月、鈴木容疑者から3泊5日のハワイ旅行(約10万円相当)の設定を受けた疑いが持たれている。

**********東京新聞2013年10月26日群馬版
告発文書病院へ2回 碓氷病院職員逮捕
市議会全協で報告
 安中市営の公立碓氷病院の医療機器選定をめぐる贈収賄事件で、今年二月と五月の二回、病院職員が接待旅行を受けていると告発する文書が同病院に送られていたことが分かった。二十五日に開かれた市議会全員協議会で市側が明らかにした。
 最初の告発文は投書で、県警に収賄容疑で逮捕された同病院の臨床工学科長、田村秀樹容疑者(四七)を名指ししていた。このため、病院側は真偽をただしたが、同容疑者は「旅行に行ったことは事実だが金をもらったことは一切ない」と返答。病院側はそれぞれの文書が送られた直後に、「疑いを持たれる行為は慎むように」などと注意したという。
 また、協議会で市側は、医療機器の選定は専門性があることから病院に任せており、透析機器の選定は同容疑者が中心的存在だったと説明。議員側からは、機器購入など際のチェック態勢の強化を求める意見が出た。
 田村容疑者は、病院が購入する人工透析器の選定で便宜を図った見返りに、機器を納入した医療機器販売会社の社長(五四)=贈賄容疑で逮捕=からハワイ旅行の接待を受けたとして逮捕された。
**********

■これらの記事や、当会が独自に収集した情報から状況を分析してみました。情報開示と公開質問の回答はおそらく11月4日以降になりますが、現時点では次の点がポイントとなると思われます。

@通常、こうした匿名の告発投書が組織になされた場合、組織の責任者はコンプライアンス組織を通じて、本人には投書があったことを知らせずに事情を調査するが、碓氷病院の場合、本人に投書内容を直接示したこと。

Aこのため、今年2月に最初の本人名指しの投書があり、続いて今年5月に2回目の文書送付(メールか?)が会った直後に碓氷病院が、本人にそのことを告げて「疑いを持たれる行為は慎むように」と忠告したこと。

Bところが、本人は「旅行にいったのは事実だが、金をもらったことはない」と主張し、さらに病院側から教えられた投書内容が虚偽によるもので、自らの名誉を毀損したとして対抗措置を講じようとしたこと。

Cそのため、警察に本件を通報したのは、碓氷病院でもなく、告発情報を同病院に送った匿名者でもなく、告発を受けた本人自身が、身の潔白を証明しようと自ら警察に相談するために出頭したことも考えられること。

B警察が自ら出頭し相談してきた本人から事情を聞き、おそらく検察とも連絡を取りあいながら捜査を進めた結果、平成25年10月21日に収賄罪で本人の逮捕に踏み切り、同時に贈賄罪で透析機器会社社長も逮捕したこと。

Cしたがって、告発された本人は、警察に逮捕された現在でも「収賄容疑について否認している」こと。(※この点について当会では10月22日の新聞報道で「県警は『捜査に支障が出る』として認否を明らかにしていない」と報じられたことから、共犯者がいるため、まだ罪状認否を確定する段階ではないことを意味すると判断したが、本人が容疑否認している状況を報じたらしいこと)

■こうしたややこしい背景がありそうなので、当会では情報開示と公開質問の回答を踏まえてさらに詳しい分析を加える所存です。

 安中市では、入札は手続きどおりきちんと実施したと言っているようですが、入札の基準や手続きの経緯を確認する必要があります。また、共犯者の有無についても、安中市土地開発公社を巡る巨額横領事件に見られるように単独犯として片付けたがる傾向がある自治体ですので、十分な監視が必要です。

 それにしても安中市役所を舞台にした不祥事件は、一筋縄では理解できないことばかりです。やはり史上最大級の横領事件の舞台となった自治体だけに、また、その横領事件の中核を知る立場にあった人物が首長をしている自治体だけに、今回の碓氷病院の医療機器調達を巡る不祥事件の全貌が明らかになるには相当な努力と時間を要するに違いありません。
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【ひらく会情報部】
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