2014/2/7  1:12

市長選まであと65日…1人当たり法人住民税全国3位の安中市に納税ベスト5社情報開示を求め異議申立て  安中市長選挙


■ところで、法人等の市民税は、市内に事務所や事業所を有する法人や、法人でない社団等に課税される税金です。税額は資本金等の額と従業者数に応じた均等割額と法人税の額によって算出される法人税割額との合計で計算されます。


 この法人市民税の開示を安中市が頑なに拒んだため、当会では平成26年2月6日付で異議申立てを安中市に提出しました。ぜひ、全国第3位の法人市民税を担っている地元の企業のなかでも、とりわけ貢献度の高い高額納税企業5社をたたえるためにも、5社の企業名(順不同)と、5社の貢献度がわかる情報を開示してもらいたいものです。

**********
          異議申立書
                    平成26年2月6日
安中市長 岡田義弘 様
                異議申立人
                    郵便番号 379-0114
                    住  所 安中市野殿980番地 
                    氏  名 小川 賢 (61歳)
行政不服審査法の規定に基づき、次のとおり行政文書不開示決定に対して異議申立を行います。
1.異議申立に係る処分:
 異議申立人が安中市情報公開条例(以下「条例」という)に基づき、平成26年1月8日付で安中市長に対して提出した行政文書開示請求(内容又は件名:昨年11月ごろ、日本経済新聞の記事で、安中市の法人住民税が、住民ひとりあたりの金額で、全国第3位という情報が掲載されました。このことについて、過去10年間の、安中市の法人住民税の総額の、上位5社のランキング(法人名と税額)に関する情報)の結果、安中市長が異議申立人によこした平成26年1月22日付安税発第1902号行政文書不開示決定通知書による不開示処分。
2.異議申立に係る処分があったことを知った年月日:平成26年1月23日
3.異議申立の趣旨:
本件処分は、条例を不当に解釈し運用されたものであり、本件処分の取り消しを求めます。
4.異議申立の理由:
(1)異議申立人は安中市民であり納税者として行政文書の開示を求める権利を有しています。
(2)請求した情報は、平成26年1月8日の請求時に、法制課の担当責任者と面談して、出典である平成25年11月24日付の日本経済新聞9ページ目の特集記事を示して、住民一人当たりの法人住民税ランキングで安中市が長崎県西海市、大阪市についで、全国第3位であることから、この栄誉ある結果に功績のあった地元企業のベスト5を知りたいと考えて開示請求の希望を伝えたところ、「問題ないのではないか」というコメントを得たため、当然開示されてしかるべき情報だと考えており、今回の不開示処分には戸惑いを禁じえない。
(3)安中市は、不開示決定通知に添えられた不開示理由の補足説明として、地方税法第22条の秘密保持義務が例示されているが、「その秘密の程度と範囲については、個々具体的に判断するしかない」と言いつつも、少なくとも税額について根拠不明の行政実例として「地方税に関する事務に関して知りえた納税者等の指摘秘密について納税者等のプライバシーの保護のため刑罰をもってその漏示を禁じている」ことを挙げて不開示を正当化しようとしている。
(4)安中市のホームページには、法人市民税の税率表として、均等割(制限税率)と法人税率が示されており、前者は資本金等の額や市内事業所従業員数による均等割(年額)が、後者は一律14.7%の税率により課税されることが明記されている。安中市はこの基準に沿って事務を行っているはずである。
(5)上記(3)のとおり、安中市は、地方税法第22条に規定される「これらの事務に関して知り得た秘密」とは何を指すのかについて、出典不明の行政実例を引用しているが、本件請求情報に照らし具体的な判断を示さないまま、全面不開示処分としている。
(6)上記(4)のとおり、安中市は課税基準を公開して、各法人の@資本金等の額、A市内事業所従業員数、B法人税の税率をもとに課税しているわけだが、@とAは法人の規模を表す基本的な指標であり、何ら秘密情報ではない。また、Bの法人税は、法人の所得に関して課税されるもので、主に会社法や商法等の法律によって会計処理を行い、決算期には財務諸表を作成して株主や投資家に公表する。その後、法人税の確定申告となり、税引前純利益に対して税務調整が行われ法人税額が決定される。したがって、この税務調整の部分で知り得た情報が守秘義務にあたるということだと思われるが、安中市が具体的な判断を示していないため不明である。
(7)異議申立人は個人として納税を通じて、安中市の財政に微力ながら貢献していると自負している者であるが、住民一人当たり全国第3位の法人市民税を納めてくれる法人の貢献度に比べれば微々たるものである。それだけに、高額納税を果たしている法人名を確認することは同じ自治体で納税義務を果たしている者として関心がある。また、その情報を開示しても、当該法人に対して敬意を表する市民は大勢いても、寄付の強要をするような不貞の輩は皆無である。情報を開示しなくても寄付の強要や犯罪は起こり得るし、実際に他の地域では起こっていることも事実である。だから、法人名を開示しても、プライバシーや権利、競争上の地位その他正当な利益を害する恐れがあるとは言えない。
(8)また、税額についてであるが、安中市は納税者の私的プライバシーにかかわることだとしている。確かに個別の法人税額については、上記(6)のとおり、財務諸表における税引前と税引後の利益の数値は異なっている。また、公表されている各法人の有価証券報告書中の損益計算書に記載されているのは法人税、住民税及び事業税の合計額であるため、法人市民税=法人住民税が特定できるわけではない。
(9)したがって、ランキング上位5社の氏名(順不同)と、それらの法人住民税額の合計額を開示しても、情報が加工されているので、特定の法人の個々の納税額を公表することにはならず、地方公務員法及び地方税法に定める守秘義務に違背する恐れはないと言える。
(10)なお、今回の開示請求で、安中市が依然として毎年「法人市民税ベスト200」と題する文書を作成し続けていることが判明した。しかも安中市によれば、この文書は平成21年度以前に作成したものは存在しないという。
(11)このことに関連して、安中市の岡田義弘市長は、平成21年(2009年)9月13日付で安中市内全域に新聞折込した岡田義弘後援会発行の「後援会会報」と称するチラシの中で、「毎年、企業訪問対話を200社に伺ってご指導を受けてきた」という記事を掲載した。そのため、異議申立人は同年9月21日付で関連する情報の開示請求を行い、同年10月5日付で部分開示された。
(12)それによると、岡田・安中市長は、同年7月から9月にかけて市内の法人税工学納税ランキング200社の関係者に、公費で感謝状の額@575円と記念品の絹のボディータオル@1000円を200セット用意し、自分の自家用車で配って回ったことが判明した。これは平成22年4月の選挙運動ではないかという声も市民の間で囁かれたほどだったが、本来税務事務で知り得た納税者等の情報を、首長が企業対話と称して、公費で手土産まで用意して個別訪問し、選挙運動に利用していることは地方税法に照らして抵触する恐れがあると思われる。
(13)なお、安中市の不開示理由の補足説明の中に、2006年度まで公開されていた高額納税者公示制度が引用され、法人所得の公示制度もこれと時期を同じくして廃止された背景として、第三者のチェックによる脱税牽制効果の薄弱化が挙げられている。しかし、安中市にはこれを言う資格がない。なぜなら、安中市土地開発公社を舞台にした51億円あまりの巨額詐欺横領事件で、元職員をはじめ組織ぐるみによる課税台帳の改ざん等ズサンな税務行政の内部の実態を市民の前に露呈した経緯があるためである。
(14)よって、本件処分を取り消し、上位5社の順不同の法人名と5社合計の法人市民税額の開示を求める。
5.処分庁の教示の有無及びその内容:上記の決定通知書で「この決定に不服がある場合は、この決定があったことを知った日の翌日から起算して60日以内に市長に対して異議申立をすることができます」と教示された。
               以 上
**********

■安中市は、法人市民税のトータルの金額は、市役所内の閲覧コーナーに置いてあるから、そこで見られるはずだ、などと述べており、税務情報の市民への情報提供には極めて消極的な姿勢です。なぜ、2月3日からリニューアルした市のホームページなどで公表しないのでしょうか。

 では、市民一人当たりの法人市民税の納税ランキングで、全国812市区中、堂々の3位、銅メダルに輝いた我らが安中市の2012年(平成24年)度決算を見てみましょう。いちいち市役所の閲覧コーナーに行って、戸棚の中の資料を探しまわる時間がないため、各世帯に配られた広報あんなか2013年11月1日号にある「平成24年度 安中市各会計の決算報告」のページを参考にします。
http://www.city.annaka.gunma.jp/kouhou/pdf/pdf2511/P9-8.pdf 

 この年度の総額は、
  歳入 248億6416万1606円
  歳出 227億3355万6517円
となっています。歳入から歳出を引いた差額は、
  形式収支 21億3060億5089円
となっています。ここから、次年度繰越財源を引いた残額は、
  実質収支 18億1605万2089円
となって、黒字だったと記されています。

 歳入のうち、最も大きなものは市税で、108億6637万2486円となっており、歳入の43.70%を占めます。この市税には、市民税、固定資産税、軽自動車税などを含むとあります。以下、次の項目が並びます。
  地方交付税   35億7473万2000円   14.38%
  市債      29億3750万0000円   11.81%
  国庫支出金   21億7901万8294円    8.76%
  県支出金    14億8120万6841円    5.96%
  諸収入     10億2335万4887円    4.12%
  繰越金      6億9825万3208円    2.81%
  地方消費税交付金 5億4361万1000円    2,19%
  使用料及び手数料 3億7610万1313円    1.15%
  地方譲与税    3億4894万1482円    1.40%
  その他      8億3507万0095円    3.36%

■さて、安中市の平成25年3月31日現在の人口は6万2056人ですので、日本経済新聞が報じた全国第3位の安中市民1人当たりの法人市民税4万3393円を掛けて計算すると、26.9億円になります。ちょうど、上記の市債の金額に匹敵する形です。

 仮に、安中市の1人当たり法人市民税の納税額が、全国最低の沖縄県南城市と同じ2352円だとすると、法人市民税の総額は約1.45億円となり、歳入も25億円以上目減りすることになります。以下に、安中市が企業進出に恵まれた立地であるかがわかります。

 しかし、この恵まれた財政環境は、市民レベルでは実感できません。市道は痛み、ぼろぼろになっても、少しも補修してもらえません。道路法に規定のない地元住民による道普請がなければ、道路の側溝はつまり、雑草だらけになってしまいます。

■岡田市長は、市民や法人が潤沢に収める税収がまだ足りないと見えて、滞納者からの取りたてキャンペーン記事を毎月、広報あんなかで掲載しています。しかし、土地開発公社を舞台に、元職員が豪遊その他不正に費消した巨額詐欺・横領金の回収は遅々として進んでいません。

 旺盛な企業活動により、土地開発公社が工業団地を造成して企業に販売し、多額の利益を上げているのはなによりです。しかし、そうした多額の利益を得られた背景の一つに、公社の職員は安中市職員が併任し、無報酬で事務を行っている実態があります。

 我々市民は、土地開発公社の名のもとに、利権あさりに狂奔し、その結果、51億円余の膨大な公金が、市民のために使われないまま、特定の人物らにより食い荒らされた過去を決して忘れません。企業活動のおかげで、なんとか財政再建団体に陥るのを免れたわけですが、巨額詐欺・横領事件から早くも19年目を迎える今、元職員と一緒の時期に、公社の理事監事に携わった経験のある岡田市長が、あと65日後に投開票が迫った3期目の市長選への出馬を予定しています。この現状を見るにつけ、再び不祥事件の悪夢が現実にならないよう、多くの市民が心配していることを岡田市長は分かっているのでしょうか。

【ひらく会情報部・この項おわり】

※参考情報
【会計と税務の違い】
 経理・財務等に関心のある人でなければあまり意識しないかもしれませんが、会計と税務は、稼ぎ出した儲けの考え方に共通点があるものの、両者には、目的の差による違いがあります。この違いを理解することは、とりわけ経営者にとって大変重要です。
<会計の考え方>
 会計上の儲け(利益)は、企業会計原則などの一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従って計算されます。企業会計上の計算は、株主に対して経営成績や財政状態を報告し、剰余金(儲けの蓄積)の分配額を算定することを目的としています。そして会計上の儲けは以下の式により算定されます。
  会計上の儲け(利益)=収益−費用(および損失)
<税務の考え方>
 税金は、一定期間の事業活動の結果である儲けに対して課されます。この儲けを所得金額と言い、この所得金額を課税標準(税金計算の基礎、対象となるもの)として税率を乗じて各事業年度の税金額を計算します。税務における儲けの算定は、税務上の儲けを正しく計算することにより適正に課税することを目的としています。そして税務上の儲けは以下の式により算定されます。
  税務上の儲け(所得金額)=益金−損金
<利益と所得金額の関係>
 上記2つの式を見比べると、言葉は違いますが式は同じです。ともに、稼ぎ全体から稼ぎに要したコストを控除して計算しています。ところが、税務上の儲け(所得金額)の計算は、課税の公平、適正な税負担の調整、産業政策上の配慮等によりさまざまな規定が定められており、収益と益金、費用と損金は共通する点もあるものの、異なっている点もあるためそれぞれの関係は以下のように考えられます。
  収益≒益金
  費用≒損金
 例えば、儲けに対して税率を乗じて税金が計算されるのであれば、交際費や従業員の福利厚生にお金を費やすことにより儲けを少なくし、税金を低くしようと考える経営者の方もいるかもしれません。しかし、会計上は費やしたお金は全て費用として認識されますが、税務上は課税の公平の観点等から損金とは認められない場合があります。この取扱いの違いが会計と税務の差のひとつです。そして損金として取り扱えるかどうか(いわゆる、経費で落ちるか否か)によって税金額が変わるので、税務上の取扱いを知ることは重要なのです。
 税法の課税標準である各事業年度の所得の金額は、会計によって計算された利益を基礎として、これに税務特有の調整(会計と税務の差)を加えて計算する仕組みとなっています。調整は4種類あり、主な項目は以下のとおりです。
(1)益金算入項目
 会計上は収益には該当しないが、税務上は益金とされ、課税対象とされる項目
 ・ 圧縮積立金取崩額
(2)益金不算入項目
 会計上は収益に該当するが、税務上は益金としない項目
 ・ 還付法人税等
 ・ 受取配当金の一部
(3) 損金算入項目
 会計上は費用に該当しないが、税務上は損金とされる項目
 ・ 圧縮積立金積立額
(4) 損金不算入項目
 会計上は費用に該当するが、税務上は損金とされない項目
 ・ 交際費、寄付金の限度超過額
 ・ 法人税等
 ・ 資産の評価損
 これらの調整は法人税においては確定申告書の別表四を使って行いますが、この調整を申告調整といいます。
 領収書を入手すればそれが全て、損金となるわけではありません。会計の観点から儲けを捉えることは、経営実態を把握する上で重要ですが、その金額に応じて税金を支払えばよいと考えていると、決算の際に想定以上の税金支出が発生し、資金繰り等に重大な影響を及ぼす可能性があります。一方で、税務の観点のみから儲けを捉えていては、経営実態が正確に把握できません。したがって両方の観点をもって会社の経営を行っていくことが重要です。
1



コメントを書く


名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL




teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ