2014/4/24  23:14

なりすまし投票が発覚したのに告訴しようとしない安中市選管に代わり当会が告発状を安中署に提出  安中市長選挙

■刑事訴訟法第239条第2項には下記のように書かれています。「官吏又は公吏は、その職務を行うことにより犯罪があると思料するときは、告発をしなければならない。」ところが、これを順守する役所の職員は極めて希です。一方、国家公務員法第100条や地方公務員法第34条第1項に定めのある守秘義務のほうは、やたらと行使を乱発しています。
 当会のブログでもすでに報告したとおり、今回の安中市長選挙の投票が行われた4月13日の午後5時ごろ、市内の某投票所において、公職選挙法237条第1項に定める詐偽投票の可能性のある報告が安中市選管にあり、選管が安中署に情報提供をしたことが同15日の新聞に報道されました。
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安中署の前の市長選選挙違反取締本部の看板。通常は、選挙後も2、3か月間設置される。


**********毎日新聞2014年04月15日地方版
詐欺投票:安中市長選 他人の入場券でなりすまし投票 市選管が署に情報提供 /群馬
 安中市選管は14日、市長選で他人の投票所入場券を使って詐偽投票(なりすまし投票)した疑いが2人あり、安中署に情報提供したと発表した。
 市選管によると、市内の投票所で13日、投票した男女各1人について、投票後に立会人が本人でないことに気づいて指摘。14日に調査したところ本人でないことが確認されたという。
 この結果、13日に発表した投票者数を2人減らし、投票率を55・26%から55・25%に訂正。投じられた票は有効となり、候補者2人の得票は変わらない。不受理・持ち帰りを「マイナス2」として投票者数との差を調整した。
 詐偽投票は公職選挙法で禁じられ、最高刑は2年以下の禁錮または30万円以下の罰金。安中署が同法違反容疑で捜査している。【増田勝彦】
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■通常、なりすまし投票は、かつては不在者投票、いまでは期日前投票と相場が決まっていました。
 事実、群馬県でも2001年に前橋市技家選挙の不在者投票でなりすまし投票が発覚し、逮捕されるという事件があったそうです。
 また、全国各地でも、選挙のたびにあちこちでなりすまし投票が頻発しています。次の記事は平成25年7月13日に参院選の期日前投票で発生したなりすまし投票事件です。

**********読売新聞2013年7月13日21時07分
期日前投票で「なりすまし投票」か…横須賀市
 神奈川県横須賀市選挙管理委員会は13日、参院選の期日前投票で、別人によるなりすまし投票が行われた可能性があり、県警に情報提供したと発表した。
 市選管によると、13日午後4時40分頃、期日前投票所となっている市衣笠行政センターで、80歳代の女性が受け付けをしたところ、名簿照合用のパソコンに「6日に投票済み」というメッセージが出た。女性が「まだ投票していない」と主張したため、公選法に基づいて本人確認をし、仮投票を認めた。
 仮投票の扱いは21日の投開票日に、開票所の開票管理者が判断する。
 女性の名前が書かれた6日付の宣誓書が見つかっており、別人が女性の名前で投票した疑いがあるという。
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■このように、なりすまし投票は通常、期日前投票時に行われることが大半です。今回のように、投票日になりすまし投票が行われるのは稀です。

 期日前投票でなりすまし投票が頻発するのには理由があります。本人チェックが極めていい加減だからです。

 投票所入場券は通常、選挙管理委員会から郵送されます。もし、届かなかったとなると郵便局の誤配が考えられます。これは、結構あり得ることです。あるいは、本人が知らない間に第三者に盗まれることも考えられますが、他人の入場券を持って投票する行為は重罪です。盗まれたひとが投票に行けば、既に投票済みだと言われて、犯罪がバレますので、リスクがあります。

 しかし、他人の入場券を盗まなくても、実際には入場券なしでも投票は可能だからです。

■かつて、新宿替え玉事件と呼ばれる大規模ななりすまし投票が行われたことがあります。これは、1968年7月7日に行われた第8回参議院議員通常選挙で創価学会が行った、不在者投票を利用し本人になりすまし投票するという選挙違反事件のことです。主に新宿区を舞台にして起きたため、新宿事件や集団替え玉不在者投票事件とも呼ばれています。

 この事件での違反の手口は次のとおりです。

 学会幹部や学会男子部が他人の住所に郵送された投票所入場券を郵便受けから盗み出し、氏名から公明党区議会議員が選挙人名簿を閲覧、有権者の生年月日を調べ、性別が同じで年齢の似通った学会員を替え玉に仕立てて投票させました。また、投票日当日に本人と鉢合わせすることを避けるため、不在者投票という手段をとりました。

 替え玉投票が発覚した経緯は、ある有権者が選挙当日投票を行うため投票所へ向かったところ、選挙管理委員会から「既に不在者投票済みである」と告げられました。有権者が投票していない事を選挙管理委員会へ告げたことから、別人によるなりすまし投票が発覚し、警察による捜査が始まりました。警察は不在者投票申請書の筆跡や指紋などから、創価学会員数人を割り出し、公職選挙法違反で逮捕し、その後も警察の粘り強い捜査によって、創価学会員の逮捕者は14人にのぼりました。

 この時、選挙当日までに「入場券が届かない」という有権者の苦情が選挙管理委員会に相次ぎ、選挙当日に再交付を行いましたが、東京都の某投票所では再交付を行った数がおよそ8000人にものぼったそうです。最終的に東京都の選挙委員会では約10万枚の投票所入場券が紛失、本人へ未着、または行方不明と公表しました。

 「入場券が届かない」という苦情は郵便局へも寄せられました。そのため、郵便局による調査が実施され、およそ8000枚の入場券再交付を行った地域では、調査の結果、半数のおよそ4000枚が「宛所尋ねなし」等の理由で郵便局に還付されたが、残りは問題なく有権者宅に投函されていたことが確認され、投函後に紛失、盗難等で行方不明となっていたことが明らかになりました。

 この事件の判決では有罪判決(禁固刑)8人、罰金刑6人、無罪0人と言う結果でした。

■ところで、話を安中市長選のなりすまし投票に戻すと、安中市選挙管理委員会では、4月13日の午後5時ごろ発覚したなりすまし投票の情報を、市内某所の投票所から受け取ったあと、それを安中署に情報提供したというふうに、報じられています。

 ところが、この時、「通報した」とか「情報提供した」ということで報道されていたため、当会では、きちんと告発したかどうか、念入りに選管に確認を求めました。

 その結果、選管では、やはり、なりすまし投票であり公選法に抵触する事件だと認識しながらも、警察には、単になりすまし投票に関する状況報告をしただけで、「違法行為をした者を厳罰に処してもらいたい」という重要な要請を警察にしていなかったことがわかりました。

 つまり、単なる通報であり、情報提供であり、被害届出という形でしか、警察に連絡していないことが明らかになりました。

■このため、当会の不安は的中してしまいました。単に、電話で安中署に、なりすまし投票の情報だけを通報連絡しただけだとすると、警察のほうも被害届としか扱ってくれない怖れがあります。そこで、あらかじめ用意した安中署長あての告発状を、選管に見せて、内容に不備が無いかどうか、見てもらいました。

 選管では、「この事件で、既に当選管の書記長や、書記次長らは、安中署の事情聴取を受けており、安中署がこの事件の捜査に着手したのは間違いないとみられる」として、当会の作成した告発状は提出の必要が無いことを強調しました。

 しかし、当会は、「警察がこの事件について捜査をするかしないかではなく、選管が、この事件の違法性を認識したうえで、違法行為をした人物を厳格に処罰してほしいという意向をきちんと伝えたのかどうかが、最も重要です」と重ねて申し上げました。

 なぜなら、かつて岡田義弘・前市長が、市議や県議時代に、地元のイベントに現金や清酒などをいつも寄附していたことから、当会が、奉加帳に記帳されたそれらの証拠を写真に撮り、選管に通報したことがあったからです。当会が選管に「これは明らかに公選法違反だから、ただちに調べてほしい」と懇願しましたが、選管は「我々には捜査権限が無い。告発したかったら、自分で警察か検察に行って相談したらどうか」と言うだけでした。

 そのため、自分で告発状を準備して警察に行き、証拠品も提示して、捜査を依頼するおK都を余儀なくされました。その時は、警察ではなかなか受理しようとせず、何度も何度も足を運び、公安委委員長にも直訴状を提出するなどして、ようやく告発状が受理され、送検してもらいましたが、検察で不起訴相当ということで結論付けられました。これには納得できず、検察審査会なるものに再審査を要請しましたが、これも却下されてしまいました。

■このように、安中市選管は、公選法違反の事実を一般市民から通報されても、それをもとに警察に告発しようとしないことを、当会としてこれまで痛感させられてきました。

 本来、選挙管理委員会とは、執行機関から独立して選挙を管理するために役所内部に設置されている機関です。安中市選挙管理委員会では、書記長に田中毅・総務部長、書記次長に吉田隆・法制課長を配し、書記として法制課職員3名を、また、地域振興課3名の計6名の総計8名から構成されています。

 そのプロ集団が、違法行為を目のあたりにして、法律で公務員に定められている「職務上の違法行為を見つけた時は、直ちに通報しなければならない」のに、警察にきちんと告発していなかったというのですから、公正な選挙を担保するために設置された選管がこの程度の認識なのか、と驚かされました。

■こうして、選管に代わり、当会が、次の内容で告発状を安中署に提出しました。

**********kokuhatujo.pdf
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                    平成26年4月23日
安中警察署長殿(〒379-0133安中市原市707-2)
                    〒379-0114安中市野殿980
                    小川 賢 
                    電話090-xxxx-xxxx FAX 027-381-0364
          告発状の提出について
 毎々、お世話になります。
 さて、平成26年4月13日投開票の安中市長選で、投票日当日の夕方に、市内某投票所(安中市選挙管理委員会に具体的な投票所名を質問しても答えないため「某」と表示)でなりすまし投票が行われました。
 投票所にいた市職員から、この情報が安中市選挙管理委員会に伝えられ、同選管から安中署に情報提供があったようですが、同選管の話では、安中署には単なる情報提供だけだったということですので、このままでは被害届としか取り扱われない恐れがあるため、ここにあらためて、被告発人らの処罰を求めるために、選挙人として告発するものです。
 そもそも、刑事訴訟法第239条第2項には「官吏又は公吏は、その職務を行うことにより犯罪があると思料するときは、告発をしなければならない」と定められています。この観点からすれば、同選管から安中署に対して、被告発人らの処罰を求めることを前提に告発がなされなければならないと考えられます。
 この点につきまして、同選管に再三確認しましたが、電話で情報提供をしただけだということが分かったため、告発義務が履行されてないおそれがあるため、今回、選挙人から告発状を本日付で別紙のとおり提出する次第であります。
 かかる事情をご斟酌の上、よろしくお取り計らいくださるようお願い申し上げます。
          以上
別紙: 告発状 1通

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          告 発 状

告発人
       住 所  群馬県安中市野殿980番地
       職 業  会社員
       氏 名  小川 賢(昭和27年3月5日生、62歳) 自署・印
       電 話  090−xxxx−xxxx
       FАX  027−381−0364

被告発人
       氏 名  不詳(複数名)

平成26年4月23日
安中警察署長殿

一 告発の趣旨
 被告発人らの以下の所為は、公職選挙法第237条(詐偽投票および投票偽造、増減罪)に該当すると考えるので、被告発人らを厳罰に処することを求め告発する。

二 告訴事実
 告発人らは、平成26年4月13日午後5時ごろ、群馬県安中市内の投票所において、安中市長選挙に伴う投票の際に、他人の投票所入場券を使って投票しました。
 新聞報道記事及び安中市選挙管理委員会の副書記長や書記らの話によれば、当該投票所で立会人をしていた地元の住民が、投票した被告発人ら(新聞記事によれば「若い男女2人」と表現)が地元で見慣れない人物であり、投票所の外で、子どもの声がしたため、余計疑問に思い、念のため、投票所で受付をしていた市職員に、被告発人らが持参した投票所入場券の氏名欄を確認した。
 その結果、被告発人らは、立会人が認識していた本人とはいずれも異なっていたため、なりすまし投票が行われたことが判明した。
 被告発人らの、前記行為は公職選挙法第237条の詐偽投票等の罪に該当すると思われますので、被告発人らの厳重な処罰を求めるため、ここに告発いたします。

三 立証方法
  1  新聞報道記事(2014年4月15日付上毛新聞社会面)
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■この告発状を持参し、安中警察署の2階にある刑事課を訪れて、告発状を示して、当会の懸念を説明し、縷々相談しました。同署の刑事課長らによれば、本件はきちんと捜査中ということなので、実質的には選管からの「被害届け出」を参考に、違法性があることを警察自身で確認した上で、捜査に着手しているということが判明したため、一安心した次第です。

 そして、今回の当会からの告発は、新聞報道や、選管から届け出があった情報以外の、新しい事実が書いてないため、警察への相談ということで処理されることになりました。ただし、安中署では記録のため、当会の告発状一式をコピーして保存しておくそうです。

 また、現時点では、捜査の進捗状況も含めて、今回のなりすまし事件については、一切、公表できないということです。

 この問題では、両候補の支持者だった市民の皆さんがたがともに、真相究明を強く望んでおられることから、警察の捜査が終了し、事件の内容が明らかになった時点で、実質的に告発をした形の選管が警察からの捜査結果報告をもとに、きちんと市民に公表することが望まれます。

■今回の事件の一連の対応の中で、安中市選挙管理委員会は、捜査権限が無いとして、全部警察に丸投げして、あとは何もしないのではなく、自らも現場に職員らが立ち会ったわけで、事件に関係する住民情報も保有していることから、自らできるかぎりの原因調査を行い、なりすまし投票の再発防止に向けた抜本的対策をとることが不正選挙抑止の観点から重要ですので、これまでのような公選法違反事案に対する著しく消極的な対応を改めてほしいものです。

■なお、今回のなりすまし投票について、当会では安中市選管に見解を聞く前に、群馬県選管に電話で、今回の事件と公選法との関係などについてコメントを聴取していました。

 当会が上毛新聞の報道記事の中で、「投票の際、いちいち選挙人の身分証明の提示などやったら、そうでなくても投票率の低さが課題となっているわけで、さらに投票率悪化に拍車をかけかねない」という趣旨の発言を県選管が述べているのは、問題があるのではないでしょうか」と県選管の下田担当にお聞きしたところ「あれは、上毛新聞の記者の質問に答えたコメントのうち、一部を切り取られたものであり、本意とは異なるものであり県選管としては心外に思っている」との説明でした。

 さらに当会が、「選挙の関係で、ポスターの要件とか、選挙用の通称名の使用について安中市の選管に相談したことが何度もあるが、そのたびに、市選管では、県選管に電話をしていちいち教えを乞う場面がありました。今回も、市選管から、なりすまし事件についてなにか相談がありましたか?」と質問したところ、県選管は「いいえ、安中市からはなにも報告などはなく、自分たちも新聞記事から情報を得ただけだ」と答えました。やはり、思った通り、市選管は、事件の公表について焼却的だと、その時は痛感しました。

 ところが、4月23日の午前9時前に、安中市選管の書記次長をしていた法制課長に、上記のいきさつを話したところ、「そんなはずはない。群馬県選管には、いち早く、マスコミ向けに送信したFAXによる本件の記者発表文の内容よりもさらに詳しい内容の報告を提出している。県選管がそのようなことを言うはずがない」として、きっぱりと県選管の説明内容を否定しました。そして、「さっそく県選管には事実関係を確認する」とのことでした。結果は追って、当会から報告します。

 このように、公正な選挙を担保すべき役割を担っている市と県の選管ですが、どうも、目くそ鼻くそをわらう、といった感じがします。やはり、選挙という民主主義の根幹をなす制度を公平、公正、透明に実施することの重要性について、選管職員の皆さんにはもういちど原点に立ち戻って、考え直してもらいたいものです。

【4月25日追記
 安中市長選の投票日に起きたなりすまし投票事件について、安中市選挙管理委員会が、4月14日にマスコミ発表するにあたり、男女2人の不正投票をどのように処理をするか、群馬県選挙管理委員会に、相談をしたことがわかりました。
 群馬県選管の下田担当の話では、「当初、この事件については安中市から連絡がなく、新聞報道のレベルでしか、事件の状況については把握していない」ということでした。
そのため、4月23日の朝、安中市選管に、「群馬県に事件に関する報告はしましたか?」と訊ねたところ、「マスコミに流した情報よりもさらに詳しい報告を県選管に行った」という回答でした。
 そこで、本日25日に、再度県選管の下田担当に確認したところ、「安中市からは、市長選の結果報告として、有効投票の記載方法について、口頭で問い合わせがあり、処理について(投票総数28,028票はそのままで、不受理・持ち帰りをマイナス2票として辻褄を合わそうとしたこと)アドバイスや照会をした経緯はある」とのことで、「ただし、安中市から説明のあったのは、新聞 報道された程度の事件の概要情報だけだった」ということでした。
 そこで、当会は「安中市選管は、県選管に対して、マスコミに流した情報よりももっと詳しい報告を県選管に上げたと言っています。もし、群馬県が、その報告を知らないとなると、市選管がウソをついていることになります。そういう理解でよろしいですか?」と確認を求めました。
すると同担当は「自分は承知していないので、当時、安中市から相談を受けた別の者に確認してみる」として、数分ほど電話で待たされました。
 その結果、「4月14日に安中市選管から事件について相談を受けたのは茂木担当だが、本人は本日休暇を取っているので話が聞けない」という確認結果の返事がありました。
 つまり、群馬県選管の説明は、安中市選管の書記次長がいう説明内容とは食い違っており、やはり、どちらかがウソをついている可能性が高いことがわかります。引き続き調べを進める所存です。


【ひらく会情報部・不正選挙撲滅調査班】
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