2014/6/21  22:42

都合のよい証拠だけ採用し旅行業協会傘下の同業者を不問にした東京高裁のはらぼじ観光狙い撃ち判決内容  はらぼじ観光被疑事件

■インターネットが普及し、旅行情報が容易に入手でいる時代に、昔ながらの店舗と設備を備えて、形式にこだわるなど時代錯誤の規則を盾に、旅行業法に定めた権限を維持すべく、あれこれ行政指導をしては、税金を食んでいる旧態依然の行政の実体を改善し、真に旅行業界を活性化すべく、尽力してきた群馬県内の旅行業者「はらぼじ観光」が、一度も面識のない東京の全国旅行業会から旅行業法違反で訴えられた事件は、被告とされたはらぼじ観光の元経営者が2月24日の前橋地裁の敗訴判決を受けて、東京高裁に控訴していたところ、6月20日(金)午後2時から東京高裁8階の805号法廷で判決が下されました。


 刑事公判開廷表
 平成26年6月20日(金曜日)害8刑事部(第805法廷)
 14:00 平成26年(う)第462号 松浦紀之 判決
 裁判長裁判官  大島 隆明
 陪席裁判官   加藤  学
 陪席裁判官   安藤祥一郎
 裁判所書記官  小暮 武久

 午後2時きっかりに法廷に姿を現した3名の裁判官が着席するやいなや、中央に座った大島裁判長は、冒頭に判決文の主文を読み上げました。

 「主文 本件控訴を棄却する」

 そして、その後、約11分近く、判決理由の説明をしました。詳細は、現在取り寄せ中の判決文を追って掲載しますが、大島裁判長の説明は、前橋地裁の一審判決を支持するというもので、被告人のはらぼじ観光の元経営者が、再三にわたり主張してきた「告訴人の全国旅行業協会や、その群馬県支部である群馬県旅行業協会の事務局長、警察にはらぼじ観光は悪徳業者だと供述した群馬県の群馬県観光物産課職員らは、被告人と面識がなく、再三にわたる指導など全く受けていない」「同様の業務をしている業者が他にもいるのに、なぜはらぼじ観光だけが旅行業違反だとして抹殺されなければならないのか」については、裁判長が読み上げた判決文の中には一言も触れられていませんでした。

 このように、明らかに、冤罪若しくは特定の業者を狙い撃ちにした不当な裁判であることがわかります。

 特に、「旅行業法は業者の業態に限定されることなく、あまねく適用される」という裁判長の判決説明には、耳を疑いました。このように一方的な判断をしなければならないのは一体なぜなのでしょうか。

■旅行業法は、そもそも、悪徳旅行業者にカネをだまし取られないようにするために、消費者である旅行者の保護のために設立された法律のはずですが、いまや、完全に役所の利権のための法律になっています。

 そもそも、長年にわたり旅行客からクレームがつけられた事もなく、宿泊施設や土産物屋など旅行関連業者からも感謝され、顧客数を伸ばして、県内の旅行業界に貢献してきた群馬県内の旅行業者が、なぜ、東京の旅行業協会という全く縁もゆかりもない社団法人から訴えられなければならないのか、わけがわかりません。

 本来であれば、群馬県で旅行業法の許可権限を有する群馬県観光物産課がきちんとはらぼじ観光に、旅行業違反行為とされる無資格営業の違法性について具体的に説明し、それでも応じない場合は、自ら告訴するというのであれば、まだ理解できます。ところが実際には県外である東京の社団法人が告訴したのです。

■そのため、市民オンブズマン群馬では、同じような業態の旅行案内所が営業を続けているのに、なぜ特定の業者だけが訴追されなければならないのか、その理由を全国旅行業協会とその傘下の群馬県旅行業協会に公開質問しました。しかし、「答える必要がない」として、回答を拒否されたのです。

 また、群馬県観光物産課では、「法定で当事者同士が争い、司法が判断するから、県としては一切ノーコメントだ」と本件を他人事のように看過しています。

■そこで、高裁での裁判後、東京高裁で上告手続きが済んでから、市民オンブズマン群馬では、地下鉄日比谷線で霞ヶ関駅から隣駅の神谷町駅に行き、駅から西側に100mほど歩いたところにあるビル(田中山ビル)の5階にある全国旅行業協会の事務所を訪れました。

 受付で、「皆さんが告訴して、先ほど高裁で控訴審の判決が出された旅行業法違反事件について、幹部のかたと面談をしたい」と申し入れたところ、窓口から連絡を受けた総務関係の担当職員らしき男性職員が、5分ほどしてから顔を出しました。

 その間、奥のほうで、「専務理事がどうのこうの」と言う声がしました。どうやら居留守を使うつもりのようでした。

 男性職員は、「いま若井事務局長らははらぼじ観光の裁判で東京高等裁判所からまだ戻ってきていない。そのため、本件をわかるものは事務局長だけなので、そちらのほうに問い合わせていただきたい。生憎まだ若井事務局長はここに戻ってきていないため、連絡先を教えてもらえればあとで電話するように伝えたい」とのことでした。

 どうやら、高裁での判決の後、弁護士らといろいろ打ち合わせをしている様子で、まだ戻ってきていないのは確かな様子なので、後日、若井事務局長にこちらから電話をする予定であることを職員に伝えました。

■市民オンブズマン群馬では、近日中に、全国旅行業協会と群馬県支部の群馬県旅行業協会、そして群馬県観光物産課に、控訴審判決を踏まえて、本件について見解を正す予定です。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

※参考データ
【はらぼじ観光被疑事件 平成25年11月18日 4回目公判内容】
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1169.html
<被告人質問>
【弁護人原田】平成16年(2004年)10月の旅行業更新手続きの時に県庁の立ち入り検査を拒否しても、更新登録完了の書類が県庁から郵送された、と「松浦の主張」にありますが、なぜ、立ち入り検査を拒否したのですか?
【被告人松浦】立ち入り検査マニュアルの時代遅れ、現実離れしていることを問題にし、指摘したかったからです。インターネットで旅行商品が販売できるようになり、ありふれた旅行商品はインターネット業界にそっくり取られている。それなのに既存の店舗で営業している業者には「カウンターがどこにある」「料金表を貼り出しているか」「資格者はいるか」などの意味のない検査マニュアルを強要していることを指摘したかった。
【弁護人】拒否しても、県庁から何の連絡もなく登録更新されたのですね?
【被告人】そうです。そして、立ち入り検査と、登録制度がいかに形式的なものなのか、ということを知りました。
【弁護人】松浦の主張で平成19年(2007年)2月に突然、公機関から接触があった事実を記録してあります。「前橋合同庁舎内、旅行業管轄部署の圧力」「群馬県庁、旅行業管轄部署の圧力」「中学校の娘の担任と学年主任からの圧力」「伊勢崎警察署警察官の自宅訪問」そして、2007年7月22日に群馬県知事選挙があった。一連の公権力からの接触で、何を感じ、接触に対してどう対処しましたか?
【被告人】最初の前橋市上細井町の合同庁舎内の旅行業を管轄する部署からの、立ち入り検査の依頼はどういう意味かがわからなかったので、立ち入り検査マニュアルの時代遅れを指摘しました。検査マニュアルと現実がマッチしていない。そんな形式上の検査は拒否する、と答え、県職員もそれで引き下がりました。続いて、県庁内の観光物産課か当時の国際観光課からの立ち入り検査の依頼で、選挙運動への圧力だとわかりました。娘の担任の先生と学年主任の先生とからの呼び出しは、松浦の方が逆に先生二人に苦言を言うだけのものでした。桃の木小学校です。伊勢崎警察の若い警察官が来たのは、上司の指示で圧力の目的は知らなかったようです。数年以上の間、役所からの接触など何もなかったのに1ヶ月の間に4ヶ所の役所から接触を図られました。その時、選挙運動をしていた仲間の話では、選挙運動への圧力は日常茶飯事だという話しがあります。
【弁護人】旅行業登録放棄と選挙運動への圧力が深い関わりがあるということですね?
【被告人】そうです。県職員が小寺知事を知事選で勝たせるために、対立候補を目立って応援していた私に立ち入り検査やその他の理由をつけて圧力をかけてきた。選挙運動の内容は自治会長宛、私のお客さん、高校の同窓会名簿、を対象に3万通程度のダイレクトメールをした。前年秋から私のお客さんの出発地へ候補者を向かわせて顔を売るようにしたことなどです。許認可があるから不当な圧力を受けなければならない。不当な圧力から逃げたいという気持ちはずっとありました。
【弁護人】はらぼじ観光を刑事告訴した、全国旅行業協会にしても、群馬県旅行業協会にしても一度も会ったこともないし、指導も受けていない、ということですね?
【被告人】そうです。一度も会ったことはありません。
【弁護人】以前、旅行業協会に入会していたということですが、その時、協会内ではどんなことをしていましたか?
【被告人】共同企画で積極的に集客したり(はらぼじ観光が一番多く集客したこともありました)会員の研修旅行には母親が数回参加しています。会員の中では積極的に会の活動に参加しています。
【弁護人】辞めた理由はなぜですか?
【被告人】旅行業協会が、私にとっても、世の中全体にとっても、ためにならない存在だと思ったからです。規制、他社排除ばかりで、独自性のある強い会社にすることができなくなります。
【弁護人】辞めたということは、具体的にどういうことですか?
【被告人】新たに1100万円を、供託し、登録をし直すということです。弁済負担金分担金はそのまま1年近く預けたままです。1100万円を工面してまで、登録をし直しました。
【弁護人】旅行業登録を受けていたとき、県庁職員の指導管理を拒否したのはなぜですか?
【被告人】県職員が現実を何もしらないで、時代遅れのマニュアルで形式的な検査は必要がないと思ったからです。立ち入り検査を理由にして選挙運動に圧力をかける。そういう違法行為を受け入れることはないという思いからです。登録返上後は県の担当部署にしても旅行業協会にしても、はらぼじ観光を指導管理しようとは全くしていない。唯一の連絡が来たのは登録返上直後にホームページに以前使っていた登録番号が載っているのを電話で指摘されたときだけ。これは単なる消し忘れですぐに消しています。
【弁護人】平成23年(2011年)4月19日、全国旅行業協会からの通知、刑事告訴するぞ!という内容の内容証明書郵便が来ています。登録返上から3年、旅行業協会も県庁も何もかかわってこなかったのに突然、事前の話し合いもなしに、告訴するぞ、の通知が来たのですね?
【被告人】3年の間、何もなく営業していたのに、突然、通知が来ました。弁護士7人の連名での通知ですが、その弁護士事務所に電話を2回しても、誰一人の弁護士も電話に出ません。選挙への圧力の経験から、これは悪意によるもので何かのウラがあると考え、告訴されたら、されたで戦えばよいと思い、「刑事告訴の御礼」という返事を全国旅行業協会、その群馬県支部、埼玉県支部、新潟県支部、に送っています。
【弁護人】供述調書の中身、警察官が調書をとった内容です。「9月11日 中村第2老人会 高橋正一証言」「9月23日 行幸田グラウンドゴルフ 真下英男証言」「11月11日 岩鞍リゾートホテル 星野松江証言」「平成24年(2012年)1月13日 全国旅行業協会群馬県支部 青木穣証言」(ちなみに4月10日群馬県議会議員選挙が行われた)「4月11日 (2度目の)岩鞍リゾートホテル 星野松江証言」「4月17日 岩鞍リゾートホテル 吉野証言」(ちなみに4月19日、はらぼじ観光への強制捜査。被害者がいない、緊急性のない事件の捜査で17人の警察官がやってきて、仕事ができない状態にされた)「5月3日 岩鞍リゾートホテル 星野寛(県議)証言」そして、裁判が始まるのは翌年、1年と2ヶ月経ってから。供述調書を読んで何を感じましたか?
【被告人】契約ホテルが30数軒あるのに、一つのホテルだけに、限定して捜査に行っている。強制捜査の前年11月11日に岩鞍リゾートホテルに警察官が行って、社長夫人で副支配人の星野松江から調書をとっている。私は選挙運動への圧力を経験しているからわかるのですが、これは、選挙を前にした不当な圧力です。そして4月10日の県会議員選挙の翌日の4月11日に同じ岩鞍リゾートホテルにまた警察官が行って同じ星野松江の証言を取っています。さらに4月17日には前橋東警察署に呼び出し証言をとっているのは、岩鞍リゾートホテルの社員ではらぼじ観光の担当だった吉野。4月19日には強制捜査、17人の警察官が大挙してやってきました。百歩譲って、はらぼじ観光の仕事が違法だったとしても、一人か二人の警察官がやってきて、事情を聞けばよいことです。正直に何もかも公開して仕事をしていました。押収品として預金通帳全部をもっていかれました。金の流れを調べて、岩鞍リゾートホテルの白バス行為を見つけることが目的だったのでしょう。同じく押収品として持っていった、はらぼじ観光のシステムをすぐには調べていません。パソコンのカギがないと開かないのに、そのカギを松浦の側から「カギがないと調べられないでしょ」と指摘した始末ですから。5月3日には社長で県会議員に当選したばかりの星野寛の証言を取っています。はらぼじ観光の契約ホテル旅館は30数軒あったのに、岩鞍リゾートホテルだけに警察官が何度も行っていることから、はらぼじ観光の容疑は岩鞍リゾートホテルに警察が行く理由作りだった。
【弁護人】6月15日大金グランドホテル和田茂証言、 はらぼじ観光の契約ホテルの中で岩鞍リゾートホテル以外のホテルへ、警察がはじめて行っていますが、被告人はこれはどういうことだと感じましたか?
【被告人】一つだけのホテルに行ったことのカモフラージュではないでしょうか?
【弁護人】被告人は、あらためて、旅行業法と旅行業法施行規則を読み直して、何を主張したいのですか?
【被告人】総合案内所(予約センター)とランドオペレーターが合法だという文面がないこと。地域限定という供託金100万円の資格が追加されたこと。はらぼじ観光の業種は地域限定です。そういう意味からも昨年以前は法規制に触れない部分の仕事で、違法性はありません。総合案内所(予約センター)とはらぼじ観光が業態が同じなのは「契約先に限定して広告している」「契約金をいただいての契約」「お客さんから対価は受けとらないから債務が発生しない」「歩合的な手数料はお客さんがサービスを受けた後で契約先からいただく」具体的にそういう点で同じです。刑事告訴した旅行業協会が賛助会員として多くの事業所を認めています。今はなくなったかどうかはわかりませんが、旅行業法施行規則でも債務が発生しないので違法でない、と言っています。
<検事からの質問>
【北村検事】警察の誰が、××したのですか?
【被告人】××××××××××××××××××××××××
【北村検事】総合案内所と違って、松浦のしていた仕事は消費者と直接接していますね。事故が起きた時の責任はどうするのですか?
【被告人】消費者と直接接しています。日航機の事故、JRの事故資格や既得権に守られたものが大きな事故を起こしているというというのが現実です。はらぼじ観光の仕事は、事故の責任は契約先であるホテル旅館の側にあります。はらぼじ観光は契約先を広告することが仕事です。はらぼじ観光は自ら宿泊サービスにしても無料の範囲で行っている送迎サービスを提供もしていません。もちろん、事故を起こすような施設を紹介した道義的な責任はあるでしょうから、社会的に抹殺される覚悟はできています。事故が起きなくても、警察が来たことで、このように会社をつぶしてまで、真実を問うているのですから。


【はらぼじ観光被疑事件 平成26年1月20日 5回目公判内容】
北村検事の「求刑」は、被告松浦に「罰金30万払いなさい」というものでした。
以下は被告としての言い分です。
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第1 はじめに
本件について,被告人は公訴事実を認めており,弁護人も争わない。しかし,本件には法律の解釈,憲法の解釈について,以下の事情があり,被告人としては無罪を主張するものである。
第2 旅行業法3条,2条について
1 旅行業法3条は観光庁長官(同法施行令5条1項により都道府県知事も含む。)の登録を受けていない者の「旅行業」を禁じており,同法2条は旅行業とは,「報酬を得て,次に掲げる行為を行う事業を言う。」として,同条4号は「運送等サービスを提供する者のため,旅行者に対する運送等サービスの提供について,代理して契約を締結し,又は媒介をする行為」を挙げている。
検察官は,被告人の行為が報酬を得て契約締結の媒介をしたと主張している。
 しかし,以下のとおり,被告人の行為は「報酬」を得て契約締結の媒介をしたとは言えないため,「旅行業」に該当しない。
2 そもそも,旅行業法3条及び2条が,登録業者以外の者が「報酬」を得て宿泊契約締結の媒介等を行うことを禁じているのは,旅行業者が債務を履行しない場合に旅行者が経済的不利益を受けることを防止するためであり,そのような場合に備えて,旅行業者は多額の営業保証金を預託することとなっている(同法7条〜9条)。預託金制度の存在及び旅行業法2条が報酬を得ない場合の宿泊契約締結の媒介等を禁じていないことから,同条及び3条の目的を広く旅行者の保護と捉えるのは誤りであり,旅行業者の債務不履行等より旅行者が経済的不利益を受けることの防止と限定するべきなのは明らかである。
 とすると,2条にいう「報酬」とは,旅行終了後に旅行者以外のホテル等から支払われる金銭は含まれないと考えるべきである。なぜなら,そのような場合は,旅行者が旅行業者の債務不履行等により経済的不利益を被るおそれがないからである。
 本件では,被告人が受領した金銭は,旅行者ではない尾瀬岩鞍リゾートホテルから,旅行者の旅行終了後に支払われており,被告人は「報酬」を受けたとは言えない。
3 以上のとおり,被告人は「報酬」を受けて契約締結の媒介をしたと言えないので,「旅行業」をしたとは言えない。
第3 憲法違反について
1 憲法22条について
 被告人の行為が旅行業に該当するとすれば,被告人は許可を得ないと望む営業行為ができないこととなる。被告人の行っていた営業行為が旅行者の権利利益を侵害するようなものでなかったことは前述のとおりである。そのような他者の権利利益を害しない営業行為に許可が必要となると,憲法が保障する職業選択の自由から導かれる営業行為の自由(憲法22条1項)の侵害となると考えられるので,旅行業法3条,2条,29条1号,33条は憲法違反として無効である。
2 憲法14条について
 被告人の行為が旅行業に該当するとすれば,被告人のように旅行業法上の許可を得ずに旅行業をしている者は少なくないことになる。例えば,総合案内所として群馬県旅行業協会のホームページに記載されている業者等は実質的に契約締結の媒介をしていると言える。そのような状況で被告人のみを狙い撃ちして公訴提起して旅行業法を適用することは憲法が保障する平等原則違反(憲法14条)である。
 この点,検察官は,総合案内所は旅行業者を相手としていて旅行者と直接は取引していないため,総合案内所の行為は被告人の行為と異なると主張する。しかし,総合案内所の行為も,旅行業者が間に入っているとは言え,旅行者の旅行契約締結に結びつくものであり,契約締結の媒介をしていると評価できる。なお,総合案内所と旅行者との間に旅行業者が入っていることは,被告人の行為も岩鞍リゾートホテルが旅程やバス運行を決定しており(被告人16頁15行〜20行),同ホテルが旅行者と被告人の間に入っていると評価できるので,同様と言える。
 また,検察や警察の捜査機関が被告人を狙い撃ちにしていることは,平成19年2月から群馬県の旅行業登録についての立入検査等により,群馬県知事選挙における××××の応援活動への圧力が被告人にあったと思われることや(被告人1頁24行〜3頁10行),平成24年4月19日に突然17人の警察官が被告人の事務所を訪れてパソコン等を押収し仕事ができない状態にしたこと(被告人9頁23行〜24頁9行)等からも推認できる。そして,このような捜査手法は,捜査上の処分は必要性に見合った相当なものでなければならないという捜査比例の原則(憲法31条参照)に反するものとして違法ともいえる。
 なお,群馬県県会議員選挙に関連して,捜査機関が本件について被告人との取引がそれほど多いわけではないIホテル関係者の取り調べを行ってIホテルへの圧力をかける捜査をしている可能性があること(被告人8頁2行〜9頁15行)や現群馬県庁企画部地域政策課の藤田一幸が被告人が粗暴な態度をとった等と被告人に不利益な供述をし(甲42),被告人と会ったことのない群馬県旅行業協会の青木穣や元群馬県庁観光物産課の松本佳祝,現群馬県庁観光物産課の二本松豊が被告人に不利益な供述をしていること(甲36,39,40,41)からも,捜査機関が恣意的な捜査を行っていることが推認され,これらのことも捜査機関が被告人を狙い撃ちにしていることを推認させる事情である。被告人は被告人質問において,平成23年4月10日の県会議員選挙の翌日にIホテルの××××の取り調べがあったと証言したが(被告人7頁21行〜8頁1行),同人の取り調べがあったのは平成24年4月11日であったので訂正する。
 したがって,旅行業法3条,2条,29条1号,33条を被告人に適用することは憲法違反である。
第4 結論
 以上のように,被告人の行為は「旅行業」に該当せず,仮に該当するとしても,旅行業法3条,2条,29条1号,33条が憲法22条1項違反であるか,それらの旅行業法の規定を被告人に適用することが憲法14条1項違反であるため,被告人は無罪である。
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 そして、最後に私に発言の機会が与えられました。
 検事が旅行業協会と県庁が再三の指導をしたにもかかわらず、と言っていたのはウソです。旅行業登録の直接の引き金となったはらぼじ観光への藤田の訪問以外、ウソの供述をしている、青木、松本、二本松とは一度も会ってもいない。他の県庁職員が来たときには、立ち入り検査マニュアルの時代遅れと、県庁職員の選挙にまつわる違法行為をこちらから言い続けてきた。だからいじめらて、結果、こうされた。
 警察のだれかが、役所のだれかが、中小企業の「あいつをやってしまえ」と思えば、公権力を使って、つぶすことができる。そういうことを許していいのかどうかという問題です。

【はらぼじ観光被疑事件 平成26年2月24日 判決内容】
平成26年2月24日宣告 裁判所書記官 高橋久美子
平成25年(ろ)第9号
          判決
本籍 前橋市下細井町635番地15
住居 同上
無職
松 浦 紀 之
昭和35年3月25日生
 上記の者に対する旅行業法違反被告事件について、当裁判所は、検察官北村祐介、国選弁護人原田英明各出席の上審理し、次のとおり判決する。
          主文
 被告人を罰金30万円に処する。
 その罰金を完納することができないときは、金5000円を1日に換算
した期間被告人を労役場に留置する。
          理由
     【 罪となるべき事実 】
 被告人は、旅行業を営む株式会社はらぼじ観光の代表取締役として、その業務全般を統括する者であるが、同社の業務に関し、観光庁長官又は群馬県知事の行う登録を受けないで、報酬を得て、尾瀬観光開発株式会社(代表取締役星野寛)が経営する尾瀬岩鞍リゾートホテルのため
1 平成23年4月27日頃、前橋市三俣町三丁目31番地15木暮東洋ビル2階所在の前記はらぼじ観光本社営業所において、前記尾瀬岩鞍リゾートホテルに対し、前記はらぼじ観光が集客した高橋正一らの宿泊予約をするなどし、同ホテルが、旅行者である前記高橋ほか27名との間で、宿泊のサービスを提供するための宿泊契約を締結するのを媒介し
2 同8月20日頃、前記はらぼじ観光本社営業所において、前記尾瀬岩鞍リゾートホテルに対し、前記はらぼじ観光が集客した狩野仁一らの宿泊予約をするなどし、同ホテルが、旅行者である前記狩野ほか33名との間で、宿泊のサービスを提供するための宿泊契約を締結するのを媒介しもって、無登録で旅行業を営んだものである。
     【 証拠の標目 】
 括弧内の甲乙の番号は証拠等関係カードにおける検察官証拠の番号を示す。判示事実全部について ・被告人の公判供述・被告人の警察官調書6通(乙1〜6)・星野松江の警察官調書2通(甲8(ただし、不同意部分を除く。)、9)・星野寛の警察官調書(甲11)・吉野勝行の警察官調書(甲12(ただし、不同意部分を除く。))・「契約書の写しの作成について」と題する書面(甲13)・「送客手数料の入金の確認について」と題する書面(甲22)・「ホテル、ドライブイン等からの送客手数料入金金額一覧表の作成について」と題する書面(甲25)・履歴事項全部証明書(甲29)・捜査関係事項照会書謄本(甲30)及び「捜査関係事項照会書(回答)について」と題する書面(甲31)・捜査関係事項照会書謄本(甲32)及び「捜査関係事項照会書に対する回答について」と題する書面(甲33)・捜査関係事項照会書謄本(甲34)及び「捜査関係事項照会書に対する回答について」と題する書面(甲35)判示1の事実について・「申込受書の領置について」と題する書面(甲14)・「新規予約書等の領置について」と題する書面(甲15)・「御宿泊カード等の領置について」と題する書面(甲16)・「リベート計算書等の領置について」と題する書面(甲17) 判示2の事実について・狩野仁一の警察官調書(甲4、5)・「予約確認書等の領置について」と題する書面(甲6)・「領収書の領置について」と題する書面(甲7)・「申込受書の領置について」と題する書面(甲18)・「新規予約書等の領置について」と題する書面(甲19)・「御宿泊カード等の領置について」と題する書面(甲20)・「リベート計算書等の領置について」と題する書面(甲21)
     【 法令の適用 】
 被告人の判示所為は包括して旅行業法29条1号、3条、33条、同法施行令5条1項に該当する者ので、その所定金額の範囲内で被告人を罰金30万円に処し、その罰金を完納することができないときは、刑法18条により金5000円を1日に換算した期間被告人を労役場に留置することとし、訴訟費用については刑事訴訟法181条1項ただし書を適用して被告人に負担させないこととする。
     【 被告人及び弁護人の主張に対する判断 】
1 被告人及び弁護人は、被告人自身が株式会社はらぼじ観光(以下「はらぼじ観光」という。)の代表取締役として行った本件判示行為自体は認めるものの、旅行業法にいう「報酬」は得ていないから同法違反には該当しない旨を主張する。
 すなわち、同法3条及び2条が、登録業者以外の者が報酬を得て、宿泊契約締結の媒介等を行うことを禁じているのは、旅行業者が債務を履行しない場合に旅行者が経済的不利益を受けることを防止するためであるから、同法2条にいう「報酬」とは、旅行終了後に旅行者以外のホテル等から支払われる金額は含まれないというべきであり、本件で被告人が受領した金銭は、旅行者ではない岩鞍リゾートホテルから旅行者の旅行終了後に支払われているのであるから、被告人は、旅行業法にいう「報酬」を受けたとはいえないというのである。
 ところで、旅行業法2条は、「この法律で『旅行業』とは、報酬を得て、次ぎに挙げる行為を行う事業(括弧内省略)をいう。」と規定し(同条1項本文)、その事業として、同条1項4号には、「運送等サービスを提供する者のため、旅行者に対する運送等サービスの提供について、代理して契約を締結し、又は媒介をする行為」が掲げられているところ、同号の「運送等サービス」とは、「旅行者が提供を受けることができる運送又は宿泊のサービス」のことをいうとされている(同項1号)から、本件では、報酬を得て、岩鞍リゾートホテルのため、旅行者である(1)高橋正一ほか27名及び(2)狩野仁一ほか33名の各団体に対する宿泊サービスの提供について、同ホテルと旅行者との間で宿泊契約を締結するのを媒介する行為を行う事業が同法でいう旅行業に該当するということになる。
 そして、旅行業法2条1項本文の「報酬を得て」とは、同項各号に揚げる行為を行うことによる対価を得て、という意味であると解されるところ、前掲関係各証拠によれば、被告人は、はらぼじ観光の業務に関し、尾瀬岩鞍リゾートホテルとの間で、あらかじめ、一定の客を紹介すれば、同ホテルがはらぼじ観光に対し、宿泊客の基本宿泊料の13パーセントを支払う(契約書では「送客手数料」又は「手数料」とされ、被告人は「広告手数料」であるとする。)旨の契約を締結した上で(以下「基本契約」という。)かかる基本契約に基づき、同ホテルのため、同ホテルに対し、はらぼじ観光が集客した(1)高橋正一ほか27名及び(2)狩野仁一ほか33名の各団体の宿泊予約をするなどし、同旅行者に対する宿泊サービスの提供について、同ホテルと旅行者との間で宿泊契約締結するのを媒介し、その結果、前記各団体については2万9120円,(2)の団体については3万5360円)を受領したことが認められる。かかる事実関係のもとで、宿泊サービスの提供について、同ホテルと旅行者との間で宿泊契約を締結するのを媒介する行為と被告人が受領した前記各金額との間には対価関係があると認められることはqきらかであり、対価関係が認められる以上、契約書上の「送客手数料」又は「手数料」なる文言や被告人のいう「広告手数料」なる呼称にかかわらず、被告人の受領した前記金額が同法にいう「報酬」に該当することは明白である。
 被告人及び弁護人の前記主張は、独自の見解であって採用できない。
 なお、被告人及び弁護人は、「集客」はしていないので旅行業には該当しない旨主張するが、同法において、旅行業とされるためには「集客」行為は要件とされているわけではなく、この点で失当であるというべきであるが、「集客」は文字どおり「客を集めること」を意味するものと解されるところ、前掲関係各証拠によれば、はらぼじ観光においては、老人会などに対し、事前に、はらぼじ観光の作成した「のんびり温泉、ホテルのバスが無料送迎するお得な旅行プラン」などと題したチラシをダイレクトメールなどで配布していることが認められ、これが集客行為に該当することは明らかであり、被告人及び弁護人の主張は、到底採用することができない。
2 被告人及び弁護人は、旅行業を営むための登録が必要となると憲法が保障する職業選択の自由から導かれる営業行為の自由の侵害となるから、旅行業法3条、2条、29条1号、33条は憲法22条の1項に違反して無効である、また、被告人のように旅行業をしている者は少なくなく、被告人のみを狙い撃ちして公訴提起をし、同法の規定を被告人に適応することは憲法14条1項に違反すると主張する。
(1)憲法22条1項違反であるという主張について憲法22条1項は、公共の福祉に反しない限りにおいて、職業選択の自由を認めているものであることは同条項の明示するところである。ところで、旅行業法3条は、旅行業又は旅行業者代理業を営もうとする者は、観光庁長官の行う登録を受けなければならないと定め、同法2条1項に定める旅行業を営もうとする者に対し、登録を義務づけているものであることは、その規定自体に照らして明らかである。そして同法がかような登録制度をとっているのは、同法の目的が、旅行業等を営む者について登録制度を実施し、あわせて旅行業等を営む者の適正な運営を確保するとともに、その組織する団体の適正な活動を促進することにより、旅行業務に関する取引の公正の維持、旅行の安全の確保及び利便の増進を図ることにある(同法1条)からであり、その目的のためには、一定の不適格者を事前に旅行業者から排除し、無登録者が不当な利益を目的として旅行者と運送等サービス提供者との間に介入する行為等を防止する必要性が高く、それゆえに同法29条もその行為を刑事罰をもって抑止するために設けられたものと解される。しかも、同法において規定されている登録制度は、観光庁長官において、同法4条に規定されている申請があった場合には、同法6条に規定されている一定の拒否事由がある場合を除き、登録をしなければならない(同法5条)のであり、その登録に当たっての裁量を認めていない。そして、同法6条に規定されている除外事由についても、旅行業の登録を取り消され、その取り消しの日から5年を経過していない者、一定の刑罰を受けた者、5年以内に旅行業に関し不正な行為をした者、業務の範囲の別ごとに国土交通省令で定める基準に適合する財産的基礎を有しないものなどに限定しており、同法1条に定める目的実現のために必要最小限の規制にとどめているものと認められる。
 以上のような本件登録制度の目的、必要性、登録要件等に鑑みると、旅行業法3条は、公共の利益のために必要かつ合理的な措置を定めたものといい得るものであり、著しく不合理であることが明白な規制措置であるとはいえないから、公共の福祉の要請に適い、憲法22条1項に違反するとはいえない。旅行業法2条、29条1号、33条もまた同様である。
 被告人及び弁護人の前記主張は採用できない。
(2) 憲法14条違反であるという主張について被告人及び弁護人は、被告人のように旅行業法上の登録を得ずに旅行業をしているものは少なくなく、本件は、被告人のみを狙い撃ちした公訴提起であると主張するが、被告人以外にも無登録で旅行業を営んでいる業者が存在するかどうかについては個別的具体的にその業者の事実内容等が同法上の旅行業に該当するかどうか吟味することが必要不可欠であるところ、被告人及び弁護人の主張にはこれらについて何ら具体的な言及がないから、この点において主張自体失当というほかないが、仮に、そのような業者が存在していたからといって、被告人自身の行為の違法性がなくなるわけではない。また、取り調べ済みの関係各証拠によれば、本件は、群馬県産業経済部観光局観光物産課や社団法人全国旅行業協会から、再三にわたり違法行為を指摘されながら、行政指導や警告を一切受け付けず、業務を改善しなかった被告人に対し、前記全国旅行業協会が旅行業法違反を理由に刑事告発するに至って本格的な捜査が開始されたものであることが認められるから、これが被告人を狙い撃ちにしたものであるとか憲法14条に違反するものであるということはできない。被告人及び弁護人の前記主張は採用できない。
     【 求刑・罰金30万円 】
平成26年2月24日前橋簡易裁判所裁判官   高 野  芳 久
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