2008/10/5  14:08

県外ゴミ搬入を巡る茶番劇裁判(2)…被告安中市の答弁書  全国のサンパイ業者が注目!

■安中市は、7月24日に任命した3名の職員による答弁書を、7月29日に、前橋地裁と原告のサイボウに提出しました。


答弁書では、この処分場の手続きにおいて「当時は、原告の廃棄物処理施設設置構想に対し、住民の激しい反対運動があり、旧安中市議会にも256名による設置反対を趣旨とする請願書が提出されていた」などと、地元住民の反発の強さなどを挙げて、「協定書の各条項を遵守すること」は、サイボウが事前に納得して、行政に対して約束したので、これが前提となって設置許可が出たから、信義則上からも法的拘束力を有すると反論しています。
しかし、サイボウが偽造書類を作成したことについては、触れていません。なぜなら、安中市もそれを黙認したという後ろめたさがあるためです。
こうして、8月6日(水)午後1時10分に前橋地裁第21号法廷で第1回口頭弁論を迎えたのでした。

【被告安中市の答弁書】**********
平成20年(行ウ)第6号 協定無効確認請求事件
原告 サイボウ環境株式会社
被告 安中市
答弁書
 平成20年7月29日
前橋地方裁判所民事第1部  御中
 〒379−0192 群馬県安中市安中一丁目23番13号
   安中市役所(送達場所) 電話 027−382−1111
               FAX 027−381−0503
               被告指定代理人 多胡 正
               同       真下 明
               同       吉田 隆
第1 請求の趣旨に対する答弁
1 原告の請求をいずれも棄却する
2 訴訟費用は原告の負担とする
 との判決を求める。

第2 請求の原因に対する認否
1 請求の原因第1項(当事者)につき
  概ね認める。ただし、本件処分揚が、原告の業務の中核である点については、不知。
2 同第2項(協定書の締結)につき
  認める。
3 同第3項(本件協定書締結に至る経緯と本件処分場許可申請)につき
  不知。ただし、「留意事項」は、あくまで「気を付けること」に過ぎず、「許可の条件」(行政講学上の附款、根拠法律は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(略称:廃掃法)第8条の2、第4項)とは異なり、何ら法的拘束力を持つものではないという点は争う。
4 同第4項(県外規制条項の違法性)につき
  争う。
5 同第5項(確認の利益)乃至第6項(まとめ)につき
  不知。

第3 経 過
1 被告安中市は、平成18年3月.18日に、合併前の安中市(以下「旧安中市」という。)及び碓氷郡松井田町とが合併し、その区域をもって新たに安中市が設置されたものである。このため、地方自治法施行令第5条第1項により、旧安中市の事務は、被告が承継している。
2 原告は、安中市大谷地区内に、一般廃棄物処理施設の設置を計画し、平成5年11月29日、群馬県廃棄物処理施設の事前協議等に関する規程(甲第5号証。以下「規程」という。)第7条第1項の規定に基づいて、廃棄物処理施設設置等構想書を安中保健所長に提出した。同保健所長から、規程第8条第2項に基づき、旧安中市(被告)に対して設置構想書の内容について意見が求められたため、旧安中市の意見として、平成6年2月18日付けで廃棄物処理施設設置にかかる事前協議に対する意見書(乙1号証。以下「意見書」という。)を回答した。
3 意見書の提出を受けて、安中保健所長は、規程第8条第5項により原告に対し、被告との調整を指示したため、原告は、旧安中市と協議し、その結果、旧安中市が示した意見又は条件を了解して、平成6年3月24日に指示事項を遵守する旨の誓約書(乙2号証)を提出するとともに、安中保健所長宛に、関係市町村との調整結果報告書(乙3号証)を提出した。
4 平成7年2月1日、原告は群馬県知事に対し、規程第9条に基づき廃棄物処理施設設置等事前協議書を提出し、平成7年11月10日、群馬県知事は、規程第12条第1項により、事前協議書を承認する通知をした。
5 平成10年6月5日、原告と被告は、前記3記載の協議結果に基づき、協定書を締結した。協定書の作成に当たっては、被告は、庁内関係各課、安中保健所の関係職員、顧問弁護士とも協議を重ね、長期間費やして原案を検討し、当該廃棄物処理施設が住民に悪影響を及ぼさないよう、また、不安を与えることのないよう十分に配慮した内容とした。第3条については、協定書の締結以前に意見書の中に明記されていた事項であるが、環境行政のあり方や住民感情を考慮した場合に県外からの一般廃棄物の搬入は認めないことが妥当であるとの判断から、盛り込まれた条項である。当時は、原告の廃棄物処理施設設置構想に対し、住民の激しい反対運動があり、旧安中市議会にも256名による設置反対を趣旨とする請願書が提出されていた。
6 平成10年6月11日付けで、原告は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づき、群馬県知事に対して一般廃棄物最終処分場の設置許可申請を行った。ところが、当該申請に対する施設の規模が過大で、旧安中市との協定を踏まえると県内市町村の一般廃棄物の排出状況からみて埋立期間が極めて長くなり、その間の施設の安全性を確保することが困難となることから、施設規模の適正化等について補正が指示され、原告は施設規模を縮小する旨の補正を行った。
7 平成11年8月30日、原告に対して群馬県知事から一般廃棄物最終処分場設置が許可され、その際、許可の留意事項として平成10年6月5日に旧安中市長と締結した協定書の各条項を遵守すること等が示された。

第4 被告の主張
1 原告は、許可書及び許可証に記載された「留意事項」は、行政講学上の附款ではないため、法的拘束力がないとしている。確かに、廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づく一般廃棄物最終処分場の設置許可は、尊重行為であるため、法が許容しない条件等まで附款として付することはできない。
  しかしながら、「留意事項」に記載されている(1)から(5)までの全ての事項は、その内容から推測すると、群馬県知事が一般廃棄物最終処分場の設置を許可するうえで、許可の条件とまでは言えないが、原告において当然に遵守することが予定される事項又は遵守すべき事項が定められたと考えられる。このうち、(5)の「協定書の各条項を遵守すること」は、許可行為がされる以前に、既に原告において了解し、群馬県及び旧安中市に約束した事項であり、これが前提となって設置の許可がなされたものであるから、信義則上からも法的拘束力を有することは明らかである。
  また、原告は、安中市長の了解(本件協定書の締結)が処分場設置許可の事実上の条件であるとはしながらも、法令上の許可要件ではないとしている。
  法令上の許可要件でないなら、法的に対抗することも可能だったはずである。原告が法令上の許可要件ではないことを承知しながら、協定書を締結したのは、原告自らが協定書の内容でも経営的に問題がないと判断したためであり、旧安中市が強制したものではない。
2 原告は、本件協定書第3条(県外規制条項)は、違法であり、公序良俗に反し無効であると主張している。その理由の一つとして、県外規制条項が上乗せ規制であり、地方自治法第15条第1項に違反するとしているが、本件協定書は、同法第15条に定める規則には該当しないし、もともと規則は条例と追って、相手に義務を課したり、権利を制限することはできない。また、協定書は、「契約」の形態をとるもののその実質は、行政規則の制定であるともしているが、行政規則は、訓令、通途、要綱等の行政内部のきまりであって、法規の性質を有しないものである。なお、地方自治法第15条に規定する規則は、行政法学上は法規命令であって、行政規則ではない。以上、原告の主張は明らかに失当である。
  なお、本件協定書は、行政契約に当たり、旧安中市と原告との間で、お互いの合意に基づき締結された公法上の契約として法的拘束力を有するものであるが、原告の営業権を違法に規制するものではない。
3 次に、本件県外規制条項は、合理性を全く欠くとしているが、旧安中市がこの条項を入れた趣旨は、首都圏の一般廃棄物が焼却灰に姿を変えて流入することは、好ましいことではなく、処分場設置に反対する住民運動も激しかったことから、地元の住民感情を考慮した場合、少なくとも県外からの一般廃棄物の搬入は認めないとすることが妥当であると判断したことによるものである。
  また、当時は一般廃棄物処分場のダイオキシン汚染が社会問題となっており、住民の不安も高まっていたため、旧安中市としては、処分場に搬入される一般廃棄物に対する住民への説明責任から、廃棄物の迅速な調査が可能な範囲として県内に限る必要があった。
  本来、一般廃棄物に対する行政の責務は、自区内で出た廃棄物は、全て自区内で処理する「自区内処理」が原則である。つまり、国の内外を問わず、廃棄物の処理はできうる限りその排出地域に近いところで行うべきであるとされており、県外からの廃棄物搬入を規制している自治体も多い。
  もともと、都市部の廃棄物を処分場の用地確保が困難という理由だけで、地方に押しつけていいはずはなく、こうした点からも本件県外規制条項は、合理性を欠いていない。
4 そもそも、原告は協定書のなかの本件県外規制条項に不満があったならば、旧安中市や反対する地元住民に対して、条項が不合理であることを十分に説明して理解を求めるか、許可権者である群馬県知事(安中保健所長)の指導又は仲介を仰ぎ、条項を削除する努力をすべきであったにもかかわらず、これをせず、処分場の設置が許可されてから、いまさら不合理であると主張するのは、信義則に反するものである。
5 さらに言及すれば、上記第3の経過に記載した事実にあるように、原告は群馬県知事に県内市町村の一般廃棄物の排出状況から、処分場の施設規模の適正化等について補正が指示され、施設規模を縮小する旨の補正を自ら行っている。
  つまり、原告は、処分場の規模が、県内市町村の一般廃棄物の処理を基準としていることを当初から認識しており、これ以外に県外市町村の一般廃棄物を受け入れることは、予定していなかったはずである。しかも現在、原告は群馬県内においては被告と館林市との2市の一般廃棄物の処理しか受託していない。にもかかわらず、本件県外規制条項を無効として、県外市町村に営業の範囲を広げようとするのは、その施設規模からもあまりに安易な考えである。もし、仮に今後、県内市町村からの受託の予定が全くないとするならば、原告の「本邦において処分場の枯渇は深刻な問題であり、一般廃棄物処理の責務を負う多くの市町村は、その搬入先(最終処分先)の確保に四苦八苦しているのが、現状である」との原告の主張と明らかに矛盾する。

証拠方法
1 乙1号証 廃棄物処理施設設置にかかる事前協議に対する意見書
2 乙2号証 安中市の調整事項並びに意見及び条件を遵守する旨の誓約書
3 乙3号証 関係市町村との調整結果報告書

附属書類
1 答弁書副本            1通〔直送済〕
2 乙1号証乃至3号証の写し    各2通〔うち1通は直送済〕
3 証拠説明書            1通
4 指定代理人届           1通

【乙1号証】
安市収第5764号
平成6年2月18日
安中保健所長 様
   安中市長 小川勝寿
廃棄物処理施設設置等に伴う市の意見書の提出について
 平成5年12月3日(安保)付け、依頼のありましたこのことについて別紙のとおり回答します。

廃棄物処理施設設置にかかる事前協議に対する意見書

1.所管する法令等の手続きが必要な事項
@森林法に基づく開発許可申請が必要となります。
A土地を使用する権利を取得する(通常の賃貸借を除く。)場合には、国土利用計画法に基づく「届出」が必要となります。
B場合によっては、都市計画法附則第4条に基づく「開発許可申請」の対象事業となります。
C都市計画法の開発許可申請の対象となる場合には、市の指導要領に基づく事前協議の対象となります。
D計画地に農振農用地域が含まれているので農業振興地域の整備に開する法律に基づく所定の手続きが必要。
E農地法等について手続きが必要。
F区域内の道水路(公共物)についての扱いを明確にするとともに必要な手続きをとること。

2.計画の実施にあたって留意すべき事項
@農業用水の利用上、その安全と確保を下流耕作者と調整すること。
A進入路について、道路管理者(土木課)と協議して計画すること。
B排水計画について、流末が既存の水路へ流入するが既存水路の改修等が必要と思われる。

3.意見又は条件
@県外からの搬入
 県としては、首都圏の一般廃棄物が焼却灰に姿を変えて流入することは、好ましいことではないという考え方であるので、市としても県の基本的な考え方を踏まえ、又市民感情を考慮すると県外からの一般廃棄物の搬入は認めない。
A搬入台数
 1日の搬入台数は、20台以下とする。
B搬入時間
 原則として、午前8時から、正午までとする。
C協定書
 安中市と協定書を締結すること。
D農道は、搬入路として使用しないこと。
E排水については、計画地の下流に水田があるので営農に支障がないよう万全な対策を請づること。
F当該地域内に埋蔵文化財の存在する可能性は少ないが、万一工事中に埋蔵文化財が発見されたときは、市教育委員会に連絡し、その指示にしたがうこと。
G申請者は他に、施設、権利等一切を転売しないこと。

【乙2号証】
平成6年3月24日
安中市長 小川 勝寿様
    サイボウ環境株式会社 代表取締役 結城文夫(社印)
廃棄物処理施設設置等構想書に関する指示事項について
 平成6年3月18日付をもって、別紙(写)のとおり安中保健所長より通知のありました安中市の調整事項並びに意見及び条件については遵守することを誓います。

【乙3号証】
関係市町村との調整結果報告書
平成6年3月24日
安中保健所長殿
    報告者 住所 群馬県安中市大谷229番地の1
        氏名 サイボウ環境株式会社 代表取締役 結城文夫
        (法人にあっては名称及び代表者の氏名)
        電話番号 0273 81 2709
 平成6年3月18日付け 第 号で指示のあった廃棄物処理施設の設置等に開する安中市市(町村)長との調整が終了しましたので、群馬県廃棄物処理施設の事前協議等に関する規程第8条第6項の規定により、次のとおり報告します。
施設の種類 一般廃棄物処理施設(最終処分場)
設置場所  群馬県安中市大谷字西谷津1893-6外18筆
調整結果  別紙で指示された市の意見又は条件について@〜Gで8項目を市の最終的意見として認識し、すべての項目について異議なく其の意見を受け入れる事に合意した。
協議過程  平成6年3月24日安中市役所と別紙市の意見書について各項目別に意見交換、協議を行い法令の遵守を含めて、市の意見、指示に従う旨、話し合った。
備考
1 調整結果は、関係市町村の最終的な意見及び調整に基づく合意事項等について記入すること。
2 協議経過は、調整のための協議をほった年月日、相手方、協議の概要を記入すること。
(安中保健所 6.3.24 収受印)
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【岩野谷の水と緑を守る会】
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