2014/9/19  12:51

八ッ場ダムの移転代替地で大同有毒スラグを国交省がやっと調査開始したことを報じた今朝の新聞報道  スラグ不法投棄問題

■群馬県土を汚染し続ける大量の有毒な鉄鋼スラグが、国と群馬県が血道をあげている八ッ場ダム建設工事の現場において、佐藤建設工業が施工あるいは砕石を納入した工事案件で日常茶飯事的に使用されていた問題で、今年の2月19日に衆議院予算委員会の般質問で地元選出の石関貴史代議士が群馬県内における有毒スラグの流通状況を質問してから約7カ月が経過した9月18日に、ようやく国交省がスラグの汚染状況の現地実態調査を始めたことについて、今朝、次の新聞報道がありました。


**********毎日新聞社会面 2014年09月19日
http://mainichi.jp/feature/news/20140919k0000m040168000c.html
八ッ場ダム移転先のスラグ 国際基準で「最も危険」
 八ッ場ダム(群馬県長野原町)の移転代替地に有害物質を含む建設資材「鉄鋼スラグ」が使われていた問題で、国土交通省八ッ場ダム工事事務所は18日、現地調査を始めた。
 毎日新聞の報道から1カ月余。このスラグは皮膚や目への有害性が国際基準で最も危険とされ、取り扱う人に保護手袋などの着用が求められているにもかかわらず、現地の住宅建設予定地では庭の砂利としてむき出しのまま置かれている場所もある。専門家は早期撤去が必要と強調している。【杉本修作、沢田勇、角田直哉】
 この日の調査には建設資材の専門家も参加し、代替地でスラグの疑いがある砕石を確認。成分を調べる試薬を吹きかけたところ、スラグの特徴であるアルカリ性を示した。今後、専門の鑑定機関で分析する。
 スラグは鉄の精製時に排出され、石や砂の形状をしている。そのままでは廃棄物処理法上の産業廃棄物だが、「再生資源」として道路の路盤など一部での使用が国に認められている。しかし、八ッ場ダムでは、大手鉄鋼メーカー「大同特殊鋼」(名古屋市)の渋川工場(群馬県渋川市)から出たとみられるスラグが渋川市の建設会社に引き渡された後、水没予定地区住民の移転代替住宅地の盛り土などに許可なく使われていた。
 スラグなど特定の化学物質を含む製品を取引する際は、有害性の分類や表示の方法を国際的に定めた「化学品の分類および表示に関する世界調和システム」(GHS=グローバリー・ハーモナイズド・システム)に基づき「安全データシート」と呼ばれる文書を作成する。大同作成の同文書によると、「健康に対する有害性」のうち「皮膚腐食性/刺激性」と「眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性」は、GHS分類で最も危険とされる「区分1」。「特定標的臓器毒性(反復暴露)」は「区分2(呼吸器系)」と記されていた。
 「有害性情報」の欄には「水に接触するとアルカリ性(pH9?12)を呈し、角膜、鼻の内部組織、皮膚に炎症を起こす可能性があり」「呼吸器感作性・皮膚感作性があるクロム化合物を2?3%含有する」などと有害の要因や成分を記載。「安全対策」として「適切な保護具(保護手袋・保護衣・保護眼鏡・保護面・呼吸用保護具)を着用すること」などを求めていた。
 スラグと同じく皮膚や目への影響が「区分1」とされる身近な製品には強力アルカリ洗剤や漂白剤がある。日本中毒情報センターが2008年に受けた家庭用(ネット購入可の業務用含む)洗浄剤等に関する3085件の問い合わせから1454件を厚生労働省が抽出調査したところ、568件(39%)は問い合わせ時点で何らかの症状があった。
 スラグは八ッ場ダムのほか、渋川市の遊園地の駐車場や公園の遊歩道などでもむきだしのまま使われている。大同は「除去が必要な場合は県の指導を受けながら使用先と対応を協議して誠意を持って協力させていただく」とコメント。同市の建設会社は「各機関からの問い合わせに苦慮しており、落ち着くまで取材はご勘弁を」と文書で回答した。
◇直ちに撤去が必要
日本環境学会顧問の畑明郎・元大阪市立大大学院教授の話 取扱業者が有害性を認識しながら一般の人に知らせないまま生活の場で使っているのは悪質。文書通りのアルカリ強度なら皮膚が溶けることもあり、クロム化合物は発がん性物質の六価クロムに化学変化することもある。本来廃棄処分すべきもので、利用状況を調べ、表層に出ているものは直ちに撤去が必要だ。

◇GHS
化学品の危険性や有害性をわかりやすく分類するために2003年7月の国連の勧告により設けられた世界統一基準。炎やどくろなど9種類の絵表示や注意書きを用いて人体や環境に対する危険性の種類や程度を区分する。国連によると、日本や中国など67カ国が既に導入または導入を検討している。

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地面を掘り、建設資材を採取する国土交通省の職員ら=群馬県長野原町で2014年9月18日、角田直哉撮影

**********毎日新聞群馬版 2014年09月19日
有害スラグ 疑いある砕石確認 八ッ場ダム移転代替地調査
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スラグを含む疑いがある地表を調べる国土交通省の職員ら=長野原町で
 八ッ場ダムの移転代替地に有害物質を含む鉄鋼スラグが使用されていた問題は、国土交通省八ッ場ダム工事事務所が18日、現地調査を介したことで全容解明へ一歩を踏み出した。横壁や川原湯地区の代替用低地などではスラグの疑いがある砕石が地表に露出した状態で存在していることが確認された。
 調査では、国土交通省職員らが目視でスラグの疑いがある砕石を確認。試薬を吹きかけると、スラグの特徴であるアルカリ性を示した。持ち帰って専門の鑑定機関で詳しく分析するという。重機で地面を掘り起し、地中に同様の砕石がないかも確認した。
八ッ場ダム工事事務所新井満・公務第一課長は「不安を与えないよう、結果が分かり次第、公表したい」と話した。【角田直哉、杉本修作】

**********朝日新聞群馬版2014年9月19日
八ッ場ダム代替地 スラグ混入を調査 国交省、石を採取
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移転代替地でサンプルの石を採取する国交省職員ら=長野原町の横壁地区

 大同特殊鋼渋川工場(渋川市)が排出した鉄鋼スラグが県内各地の工事現場で使われ、一部で有害物質が検出された問題で、国土交通省の八ッ場ダム工事事務所は18日、八ッ場ダム(長野原町)の移転代替予定地の盛り土などへのスラグ混入の有無を調べるため、現地で石の採取を始めた。19日までに5カ所で採取し、スラグの有無を調べる。
 横壁地区の代替予定地約550平方メートルでは、省職員や業者ら計10人が3区画に分け、表面と約50センチの深さから掘り出した石を採取した。最初の地点で表面を割って試薬で簡易検査をすると、スラグの可能性があるアルカリ性を示した。
 国交省八ッ場ダム工事事務所の新井満・公務第1課長は、コンクリートなどを再生した砕石もアルカリ性を示すとし、さらに詳細な成分分析をしてスラグの有無を確認すると説明。フッ素尚の有害物質の濃度検査も検討するという。
 八ッ場ダムの関連事業では道路建設などでスラグが使われた。だが、国交省によると、移転代替地の横壁地区などは設計図書で天然砕石を使う仕様とし、スラグや再生砕石が混入することはない前提だという。(上田雅文)

**********上毛新聞社会面2014年9月19日
八ッ場ダム代替地 スラグ調査で採石 国交省
 長野原町の八ッ場ダム建設工事に絡み、鉄鋼メーカー、大同特殊鋼渋川工場(渋川市)の鉄鋼スラグを含む砕石が、環境基準への適合が確認された以外の代替地などでも使われたとの一部の指摘を受け、国土交通省八ッ場ダム工事事務所は18日、混入の有無を調べるための砕石作業をした。
 作業は同町横壁の丸岩大橋近くの代替地などで実施。地表や地中を調べ、スラグかどうか分析試験するための石を拾った。
 同事務所の担当者は「住民に不安を与えないようきちんと試験して早め早めに対応していきたい」と話した。
**********

■市民オンブズマン群馬では、引き続き、八場ダム以外においても、有毒スラグの不法投棄の実態について、粘り強く調査を継続してまいりますので、このブログを注視くださるようお願いします。

【市民オンブズマン群馬・大同有毒スラグ不法投棄調査チーム・この項続く】
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2014/9/21  4:13

投稿者:ひらく会事務局

>>「応援者」さんへ
 いつもご愛読賜り厚く御礼申し上げます。貴重なご指摘をありがとうございます。ご指摘のあった三重県四日市市にある石原産業によるフェロシルト問題と、今回の大同特殊鋼の有毒スラグ問題とは、業者と行政との癒着を始め、逆有償取引の実態など、おどろくほど類似点があります。さっそく、ふたつの問題の詳しい比較を行って、このような問題が起きた背景や、経緯、そして今後の展開などを分析してみたいと思います。
 重ねて、深謝申し上げますとともに、引き続き、この問題の行方にご注目ください。

2014/9/20  14:26

投稿者:応援者

いつもお疲れ様です。大同スラグ問題のニュースを見ると、石原産業のフェロシルトのことを考えてしまいます。石原産業は時間をかけて回収を進めていると聞いています。しかし、今回のスラグ問題は、いかに企業として対応すべきかです。フェロシルトと違い、ばらまき具合がひどすぎて、手の施し用のない、がんが体全身に広がった状態のように思えてなりません。絶望的ではないでしょうか。

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