大同有毒スラグ問題を斬る!…再生砕石も有毒スラグも上層路盤材も同一扱いの「工事打合せ書」のデタラメ度  スラグ不法投棄問題

■-平成26年10月29日の群馬県議会平成26年度第3回前期定例会の決算特別委員会(総括質疑・採択)で、伊藤議員が、有害スラグ問題について、再度取り上げ、群馬県県土整備部の古橋部長に質問をしました。この質疑のやりとりのうち、当日当会関係者が傍聴したので、「工事打合せ書」に関する箇所の詳細を次に掲げます。
※平成26年度第3回前期定例会日程予定↓
http://www.pref.gunma.jp/gikai/s0701152.html


**********
平成26年度第3回前期定例会
10月29日(水)総括質疑・採択

伊藤祐司議員:RC-40は端的に言うとどういうものですか?
古橋勉県土整備部長:RC-40はコンクリート・アスファルトを利用した砕石でございます。
伊藤議員:スラグ混合砕石はRC-40と呼びますか?
古橋部長:呼びません、うー・・・と思います。
伊藤議員:公共事業にスラグ混合砕石を使う場合には、打合せ書でその旨をはっきり 明記する必要があるというふうに思いますが、どうですか?
古橋部長:えー、元々〜その・・どこに使うか、どういう目的で使うか、構造物の設計の安定のために何が必要か、とそういう基準で仕様を定めておりますので、それに従って判断しているとういうところでございます。
伊藤議員:スラグ混合砕石を使っているのか、RC-40を使っているのか明確にしなくていいのですか?
古橋部長:先程申し上げましたがRC-40が標準的な材料でありまして、それ以外の製品を使う場合・同等のものを使う場合には、使用承認願いを提出して、それをしっかりと、その目的に合致する性質性能を持っているか、というのを判断して、使用を認めているところでございます。
伊藤議員:そこで、県土整備部から出していただいた資料、工事打合せ書があります。これを見てみますとですね、そのおもて表紙は舗装工再生砕石RC-40〜0と書いてあるのです。これ違うでしょう?RC-40使ってないのですよ、スラグ混合砕石を使うと書かなきゃいけないのにRC-40って書いてありますよ、これ虚偽じゃないですか?
古橋部長:えー、虚偽というか、そのう、RC-40を使うということで提出したものだと思っております。
伊藤議員:相当するものとして、ちゃんと協議をして、あのう、出さなきゃいけないでしょう?別物なんだから。ここではRC-40を使うと書いてあるのですよ。これ騙しているのと同じじゃないですか?公共事業の当事者を。
古橋部長:えー、内容については、これはしっかりとですねー、その物を審査して行っておりますので、えー、虚偽とか騙しとか、というふうには考えておりません。
伊藤議員:だって、工事打合せ書で表面にどこにもスラグ混合砕石を使うなんて書いてないですよ。それで、じゃ〜、話を次に行きますけど、これ、だから、県があんな通知(当会注:いわゆるブラック文書の「倉嶋通達」のこと)を出しても、県がこの通知に関心を持たないで、全然点検してないということだと思いますけど、えー。打合せ書の最後にやっとスラグ混合路盤材という言葉が出てきて、えー、環境基準適合の試験成績表、付いて来るのですよ。でね、製造会社は大同エコメット、大同エコメットRC-40って、こうに「スラグ混合路盤材(RC-40)」って、「スラグ混合路盤材(RC-40)」って書いてありますけど、RC-40を大同は製造できるのですか?
古橋部長:まず一点目、のRC-40と鉄鋼入りスラグ混合砕石でございますが、まず設計書の方はRC-40で明記してありますから、それと同等のものを使うということで、品質証明書を付けてることだ、と思っております。それから、RC-40を造れるかどうか、というのは2種類ございまして、えー、コンクリートの廃材を、ですね。回収して造る場合とですね、えー、更に製品化された、あー、RC-40を持ってきて、またいろんな混合をするだとかによってですね。その許可区分が変わると考えております。
伊藤議員:大同は製造できるのですか?
古橋部長:えー、繰り返しになりますが・・・、コンクリートを回収してそれを製造化する場合と、RC砕石となったものを買ってきてする場合とは異なる、というふうにお答えしております。(←当会注:呆れたそぶりを入れる、なかなかの役者振り)
伊藤議員:ここではね、「製造会社大同エコメット」って書いてあるのですよ、「製造」って書いてあるじゃないですか?
古橋部長:えー、繰り返しになりますけど(←当会注:鼻で笑いバカにするそぶりを入れながら)えー、作り方によって、えー、大同何とかであっても購入して混ぜることによって製品とすることは何ら問題ないと考えております。
**********

■質疑の際に、同県議が使っていた資料は「工事打合せ書」という文書でした。当会もこの「工事打合せ書」なる文書を入手してあるので、さっそく見ていきましょう。「工事打合せ書」には試験結果報告書を添付して、役所に「この材料を使用してもいいですか?」とお伺いを立てる、いわゆる材料承認願いの役目も担っています。

◆疑問@
 再生砕石とスラグ混合砕石の区別は?


 伊藤議員は県議会での総括質疑で、まず「再生砕石とは端的にどのようなものか?」と聞いていますが、県土整備部の古橋部長様は、「再生砕RC-40はコンクリートやアスファルトを利用した砕石であり、スラグ混合砕石は再生砕石とは呼ばない」と答えています。

 古橋部長様は、このことだけは真面目に、本当の事を話していますが、後は専門用語をもっともらしく羅列し、伊藤議員の質問に対して、まともに答えていません。

 伊藤議員はさらに、「工事打合せ書に再生砕石と記載してあるが、別な品物であるスラグ混合砕石が使われている偽装じゃないのか?」と質しましたが、古橋部長様は、「添付された試験報告書をよく調査するから良いのだ」と回答しました。

 古橋部長様の「試験報告書をよく調査するから良いのだ」という発言の意味を検討してみましょう。この記事の最後にある参考資料1「工事打合せ書」をごらんください。

 この「工事打合せ書」には次の記述があります。

  当現場で使用する材料の試験結果報告書を提出しますので、使用材料として承認願います。
  舗装工:再生砕石RC40-0 佐藤建設工業(株)

 また、添付された佐藤建設工業(株)の試験結果報告書の材料名も再生砕石40〜0となっています。

 せめて、佐藤建設工業の材料の試験結果報告書の表題が、「スラグ混合砕石40〜0」というふうになっていれば、百歩譲って、古橋部長様のご高説も多少は判りますが、「再生砕石40〜0」では、誰がどう見ても、完全に偽装です。

 古橋部長様は、もしや、佐藤建設工業を庇っておられるのでしょうか?それとも、本当の事を言えば自分が終わってしまうから、わざと(心ならずも?)はぐらかしているのでしょうか?

 試験結果報告書の表紙をめくると、技術センターの試験結果通知書の表紙になりますが、ここでも試料名が「再生砕石40〜0」となっています。どこにも同等品に関する文言は見当たりません。

 ここまで偽装されていれば、県土整備部の優秀な技術者の方でも、騙されてしまうのではないでしょうか?古橋部長様は、いったい何を言っていらっしゃるのでしょうか?騙す者を庇うような物言いに聞こえてしまっても、構わないのでしょうか?

疑問A
 大同は再生砕石を造れるのか?


 伊藤議員はさらに「大同は再生砕石を造れるのか?」と問い質しています。

 「工事打合せ書」の試験結果報告書の末尾にこっそりと忍ばせるように入れてある上層路盤材スラグ混合再生砕石(RC-40)を見てみましょう。

 ちょっと話が逸れますけども、「上層路盤材」と書いてありますが、これは佐藤建設工業が間違えて添付したものと思われます。

 国土交通省の薗原ダム等の舗装の下地に使う「上層路盤材」を偽装するために作った試験表だと思われますが、間違えて、群馬県の工事に添付してしまったものと考えられます。

 佐藤建設工業は、「上層路盤材」であろうと、「天然砕石」であろうと、「再生砕石」であろうと、40〜30サイズのものは中央橋混合所から出荷していたのです。そして、それらは全て「有害スラグ混合砕石40〜0」だったのです。

 薗原ダム担当の林様が、当会の質問に対して陰湿に答えてくれた中で、「再生砕石」と答えていましたが、この末尾に忍ばせた「上層路盤材スラグ混合再生砕石(RC-40)」の試験表を見てお話しているものではないかとお察しいたします。天然石であるべき「粒調砕石40-0」にもこの試験表を忍ばせていたのではないでしょうか?佐藤建設工業は一つの品物で何種類もの試験表を出していたのです。

 話を戻しますが、有害スラグ混合砕石は、群馬県リサイクル課の指摘を受け、大同特殊鋼自身が産業廃棄物のなかの「鉱さい」であると認めています。有害ゴミの排出者自身が「鉱さい」と認めたのですから、産業廃棄物であることに争う余地はないのです。

 古橋部長様は、「大同特殊鋼から大同エコメットが再生品である有害スラグを買ってきて混ぜたのだから許可の区分が違う」と訳の分からないことを話していますが、大同特殊鋼自身が認めた「鉱さい」を処分する許可を、大同特殊鋼自身もエコメットも持っていないので、大同グループは再生砕石を造ることはできません。

 不法投棄の実行犯であるブラック企業の佐藤建設工業も、「鉱さい」を処分する許可を持っていません。誰も「鉱さい」を天然砕石と混合処理する許可を得ていません。

 伊藤議員の質問に対する古橋部長様の回答は、大同特殊鋼と佐藤建設工業の不法投棄を後押ししていることを暗に臭わせているように思えてなりません。そもそも、今回の不法投棄事件は、群馬県県土整備部が発出したブラック文書「砕石骨材にクラッシャラン鉄鋼スラグをブレンドした骨材の取り扱いについて(通知)」(この記事の最後の参考資料3参照)によって、産業廃棄物中間処理の資格がなくても、同等品ということで、再生砕石を作れるようになってしまった事に端を発しているからです。

◆疑問B
 環境基準適合性は適切なのか?


 佐藤建設工業の偽装再生砕石の試験表の一例として、この記事の最後の参考資料1「工事打合せ書」の末尾に平成23年6月29日付「スラグ混合再生路盤材(RC40)試験成績書」が付いているのでそれをご覧下さい。

 そのなかで環境基準適合性は、次の5項目について行われています。
  六価クロム
  セレン
  鉛
  フッ素
  ほう素

 平成22年10月の群馬県県土整備部のブラック文書「砕石骨材にクラッシャラン鉄鋼スラグをブレンドした骨材の取り扱いについて(通知)」も同じ5項目の試験で良いことになっています。

 ところが、平成21年5月に山梨県県土整備部が制定した「溶融スラグ有効利用ガイドライン」をごらんください。(この記事の最後の参考情報2参照。山梨県のHPで見られます)

 これは一般廃棄物の溶融固化施設から生成される溶融スラグの有効利用の促進ガイドラインで鉄鋼スラグとはことなりますが、環境基準に関するものは当然同じJIS A5031・5032(1ヶ月に1回はJIS K0058-1・0058-2による)に基づくものです。

 そのなかで環境基準適合性は次の8項目について行われています。
  カドミウム
  鉛
  六価クロム
  ヒ素
  総水銀
  セレン
  フッ素
  ほう素

 なぜ山梨県は8項目で、群馬県は5項目なのでしょうか?

 ちなみにJISの基準では、形式検査と混合する前に8項目、受け渡し検査を混合した後に5項目、となっています。JISでは毒を薄める目的を認めていないようです。

 大同グループが出す試験表の環境基準適合性は、形式検査を省略し5項目で行われています。大同特殊鋼が「県議も使う」「何度も通う」と県土整備部に働きかけ、その甲斐あって、大同特殊鋼に都合が良いように、群馬県県土整備部がブラック文書「鉄鋼スラグをブレンドした骨材の取り扱いについて(通知)」という“お墨付き”の中で、5項目にしてもらったのではないか? 即ち、この群馬県“特有のルール”は、大同特殊鋼のための基準なのではないか?という疑問を、県民の皆さまが抱いたとしても、無理はないと思います。むしろ、「群馬県“特有のルール”こそは、大同特殊鋼のために定められた」と考えるべきではないでしょうか?

◆疑問C
 膨張性試験は適切なのか?


 スラグは施工後膨張するので、その管理は非常に難しいとされています。現に、舗装の膨張・ブロック石の破壊が、上武国道上細井・鳥取信号周辺や渋川市スカイランドパークで見られます。
クリックすると元のサイズで表示します
上細井のブロックの毀損。

クリックすると元のサイズで表示します
鳥取のアスファルト隆起。

 「群馬建設工事必携」では道路用鉄鋼スラグについて、6ヶ月のエージング期間が定められています。

 「通達」ではブレンドされる前のCS-40、使用1ヶ月以内」となっています。上武国道の様子を見ていると、果たして1ヶ月でよかったのかどうか?工事必携で示すとおり6ヶ月とするべきでなかったか?ここでも大同特殊鋼のために「通達」が定められたと考えるのが自然ではないでしょうか?

◆疑問D
 呈色試験はなぜ不要とされたのか?


 群馬県県土整備部のブラック文書「鉄鋼スラグをブレンドした骨材の取り扱いについて(通知)」では、「道路用スラグの呈色判定試験は電気炉スラグの場合は必要無し」と規定されています。ですが、「群馬県建設工事必携」には、もちろんこのような規定はありません。

 この試験もなぜ省かれたのでしょうか?

 以上の一連の疑問を見てきた皆さんは、ここまで繰り返し疑問が湧いて来れば、これらは全て「大同特殊鋼や佐藤建設工業に便宜を図るために、群馬県“特有のルール”、つまりコプライアンス違反の産物である」と、誰でも考えるのではないでしょうか?

 有害スラグが非常に高いアルカリ濃度を示す事自体、危険な品物であることを示しているのは言うまでもありません。

 ルールを順守すべき群馬県の職員が、率先して特定の者に対して、ルールを捻じ曲げて迄も便宜を図っていることは、重大な犯罪、県民への背任行為であることを、十分に肝に銘じるべきです。

【市民オンブズマン群馬・大同有毒スラグ不法投棄調査チーム・この項続く】

※参考情報
資料1:平成25年10月21日付の佐藤建設工業の「工事打合せ書」
applicationforapprovalofconstructionmaterialbysatokensetsukogyo.pdf

資料2:「溶融スラグ有効利用ガイドライン」平成21年5月 山梨県県土整備部
http://www.pref.yamanashi.jp/gijutsukanri/documents/youyuusuragugaidorainh21_5.pdf

資料3:平成22年10月15日付の群馬県県土整備部監理課建設政策室長発出のブラック文書、いわゆる「倉嶋通達」
kurashimanotice20101015.pdf
1



コメントを書く


名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL





AutoPage最新お知らせ