何事もなく1月26日の通常国会に召集された「姫」へのお咎めの行方と東京地検特捜部のこれから  政治とカネ


■今日1月26日から第189回通常国会が召集され150日間の会期がスタートしました。当然、群馬5区の「姫」も召集されたはずですから、日本国憲法第50条に定めた不逮捕特権が適用されることになりました。これは、憲法上、国会議員は原則として国会の会期中は逮捕されないことを意味しており、どうやら「姫」へのお咎めは、少なくともあと5か月間はあり得ないことが決まりました。


 当ブログでも既報の通り、東京地検特捜部が年明けから、安中市内でも小渕優子後援会関係者らのヒヤリングが熱心に行われていましたが、どうやら通常国会までには立件に至らなかった模様です。

■当の「姫」は自身のブログで新年の挨拶として、次のメッセージを掲載しましたが、政治資金をめぐる不祥事については何も触れておらず、説明責任のないまま、国会に再登庁してしまいました。

**********2015-01-01 00:00:33
年頭のご挨拶
テーマ:ブログ
新年明けましておめでとうございます。
皆様お健やかに新春をお迎えのことと、心よりお慶び申し上げます。
昨年末の総選挙では大変厳しい戦いであったにもかかわらず、114458票の得票をいただいて、6期目の当選を果たすことができました。皆様の温かい、そして力強いご支援に心から感謝申し上げます。
皆様からいただきました信任に応えることができますよう、私に課せられた責任をまずはしっかりと果たしていきたいと思います。
今回の選挙は、長年苦しんだデフレから脱却し、日本経済の再生を確かなものとするために消費税の引き上げを1年半延期するという税制上の大きな変更について国民の判断を仰ぐというものでした。
その結果、皆様方から大きな期待を寄せていただいたことに、責任の重さとともに身の引き締まる思いがいたします。
安倍内閣の最優先課題は、「経済の再生」と「地方創生」です。
しかし未だ道半ばの状況にあり、一日も早く全ての国民の皆様方に景気回復を実感していただけるよう、更なる経済政策を力強く進めていきたいと思います。
個人消費のテコ入れや、地方経済を底上げする経済対策の実施に全力を尽くすとともに、子育て支援をはじめ、信頼できる持続可能な社会保障制度の構築に努めてまいります。
今回皆様からいただいたこの力強いご支援を胸に刻み、頑張っていきたいと思います。
最後になりましたが、本年が皆様にとりまして素晴らしい年となりますようお祈り申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。
2015年1月1日
小渕 優子
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■そうこうしているうちに、1月23日に東京地検特捜部長が交代するという報道がなされました。

**********東京新聞2015年1月24日
斉藤・新特捜部長「改革引き継ぐ」
 東京地家特捜部長に23日就任した、地検前交通部長の斉藤隆博氏(52)が報道各社の取材に応じ「これまの改革を引き継ぎ、変化に対応しながら捜査したい」と抱負を述べた。2010年の大阪地検特捜部の証拠改ざん事件をきっかけに特捜部は容疑者取り調べの際の特音・録画などの改革を進めてきた。斉藤部長は「録音・録画などは必ずしも捜査にマイナスでない。真実を発見し、適切な処罰に向かう要素にしたい」と語った。
 02年から3年間、証券取引等監視委員会に出向した経験を踏まえ「特捜部には経済、金融証券などの専門的知識がある人間が集まる。専門性が生きるような捜査をしたい」と話、関係機関との連携も重視する姿勢を示した。

**********TBS News 2015年1月24日 08時15分 (2015年1月24日 08時40分 更新)
東京地検・新特捜部長に齋藤隆博氏就任
 齋藤隆博新特捜部長は、長野県出身の52歳。これまで東京と大阪の特捜部におよそ10年在籍し、ライブドア事件では主任検事を務めました。齋藤特捜部長は就任にあたっての取材に対し、「特捜部は経済や金融の知識など専門性の高い人間の集まりなので、その専門性を生かしていきたい」と抱負を述べました。
 その上で一連の検察不祥事にも触れ、「検察庁も改革の過程にあり、関係省庁との連携を強化ながら、環境の変化に対応していきたい」と述べました。(23日20:41)

**********テレ朝News 2015年1月23日21:06
東京地検・齋藤特捜部長「時代に対応を」
 新たに東京地検特捜部長に着任した齋藤隆博氏(52)が取材に応じ、「関係機関との連携を深め、独自捜査も時代に応じて丁寧に進めたい」などと意気込みを語りました。
 23日付で東京地検特捜部長に着任した齋藤氏は、取り調べの録音録画などの捜査手法の変化や大阪地検特捜部の証拠改ざん事件などを受けた一連の検察改革に触れ、「変化に着実に対応していきたい」と抱負を述べました。また、証券取引等監視委員会や国税局などの関係機関との連携強化を強調したうえで、特捜部の独自捜査について「特捜部に役割を果たせと言われる場合が出てくる。時代に応じて丁寧に対応したい」と話しました。齋藤氏は、東京・大阪の特捜部に合わせて約10年在籍し、ライブドア事件などで主任検事を務めました。

**********NHKNewsWeb2015年1月23日22時31分
東京地検特捜部 新部長「関係機関と連携深める」
 東京地検特捜部 新部長「関係機関と連携深める」
東京地検特捜部の新しい部長に就任した齋藤隆博氏が記者会見し「国税局や公正取引委員会などの関係機関と連携を深め、適切に事件を処理していきたい」と抱負を述べました。
 東京地検の齋藤特捜部長は52歳。特捜部には東京と大阪でおよそ10年在籍し、ライブドア事件や村上ファンド事件などで主任検事を務めたほか、証券取引等監視委員会へ出向経験もあります。
 東京地検の交通部長を経て、23日、新しい特捜部長に就任しました。
 記者会見で齋藤特捜部長は「特捜部は経済や金融などの知識を持つ専門性の高い人材が集まっていることが強みだ」としたうえで、「国税局や証券取引等監視委員会、それに公正取引委員会などの関係機関と連携を深め、適切に事件を処理していきたい」と抱負を述べました。
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■以上のとおり、新しく特捜部長に就任したのは、齋藤隆博という人物です。同氏は、かつて東京地検察特捜副部長のときに佐久間達哉部長の下で陸山会事件の捜査で部下の田代らと共謀して虚偽の捜査報告書を検察審査会に提出し、小沢一郎の起訴相当議決をさせたとして偽計業務妨害罪で市民の会から告発されましたが、不起訴となった人物です。

 上司だった佐久間達哉という人物は、現在は前橋地方検察庁のトップの検事正に就任しています。

 こうなると、東京地検特捜部長宛に、平成26年10月20日に小渕優子の告発状を提出した当会としては、未だに特捜部から受理連絡が来ていない現状を鑑みると、今回の通常国会が終わる6月末まで、この事件が塩漬けになってしまったことを、やや悲観的に受け止めなければならないのも事実です。

■そうなると、年初の特集号で、この事件の行方について報じた週刊誌の記事のタイトルにあるように、「お咎めなしなら、特捜部はいらない」という言葉が、やや現実味を帯びてきたと言えます。ちなみに、同記事は次の内容でした。

**********週刊新潮2015年1月1・8日新年特大号
前町長「証拠を消せ」 電動ドリルでハードディスク破壊 「小渕優子」お咎めなしなら特捜部はいらない!
 デタラメの上に粗暴とくれば、つける薬はない。小渕優子前経産相(41)の政治資金にまつわる捜査で、東京地検が関係先を捜索した際、パソコンのハードディスクが壊されていたことが判明。「捜査に協力」とうそぶく彼女がお筈めなしでは、秋霜烈日など無用である。
***
 そのあまりに直截すぎる「証拠隠滅」は、〈捜索前PC機器破壊 電気ドリルで穴〉(朝日新聞12月19日付朝刊)との見出しで報じられ、各社が一斉に後追いしたのだった。
 本誌が、小渕議員の政治資金収支報告書にまつわるデタラメぶりをお伝えしたのは10月中旬。わずか2週間の後、東京地検特捜部は関係先の一斉捜索に乗り出す。小渕家の「国家老」たる折田謙一郎・前中之条町長の自宅をはじめ、後援会幹部から私設秘書、役場の町長室までと、捜索は多岐にわたった。そうした中、群馬県高崎市の「小渕優子後援会」事務所にも、10月30日に家宅捜索が入ったのだが、「実は捜索前、関係者らしき人物から“事務所のパソコンに手が加えられている”という通報が特捜部に寄せられていました。急ぎ強制捜査に踏み切ったところ、押収した複数のハードディスクが、電動ドリルで穴をあけられていたことが分かったのです」(司法担当記者)
 が、こうした“実力行使”について小渕事務所は、
〈証拠隠滅の事実は一切ありません〉
 そうコメントし、
「特捜部に対しても“ちょうどパソコンの取り換え時期だったため、不要になったディスクに穴をあけた”などと説明しています」(同)
 というから噴飯ものである。ITジャーナリストの井上トシユキ氏によれば、
「ハードディスクは、メールや文書ファイルなど様々なデータを記録しておくための装置で、人間でいえば記憶を司る脳の海馬のような部分です。CDやDVDと同じくデータを磁気によって記憶するので、USBメモリなどに比べて安定性も高い。ここにドリルで穴をあけるのは、簡単かつ確実にデータを消去する目的でしょう」
 とのことで、
「記録されたデータは、ハードディスクの1カ所にまとまっているわけではありません。分割され、様々な部分に分けて記録されている。しかし、99%の部分が残っていても、残り1%がなければ復元は至難の業です。たとえディスクを半分に割ったとしても、すべての破片が残っていれば復元できる可能性はありますが、今回はドリルのため、穴をあける際にディスクの一部が粉末状になって飛び散っているはず。その粉をかき集めるのは不可能でしょうから、データ復元は困難だと思われます」
 換言すれば、それだけ重要なデータが入っていたということになる。
 問題の政治資金収支報告書においては、後援会の恒例行事である「明治座観劇会」の収支が、2010年〜13年の4年間だけでも合計3400万円以上の支出過多となっていた。が、議員本人はいまだ説明責任を果たさないままである。
「参加者らはいずれも実費を支払っており、破格の安価で観劇したというような事例は、現在のところ確認されていません」(前出記者)
 となると、会計を取り仕切っていた前町長の“裏金”か、はたまた私的流用か。さる政界関係者が明かす。
「折田さんは、特捜部に対しては“事務的なミスだった”と説明していますが、その一方、小渕議員の所属する額賀派の関係者には、“自分は一切、懐に入れていない”と言いつつ、“地元には正式な秘書以外にも、日々の後援会活動を無償で支えてくれる人が多くいる。そうした人たちには表立ってお礼ができないので……”などと仄めかしているのです」
 仮にこの通りだとすれば、政治資金規正法のみならず、公選法にも抵触するのは明白である。ともあれ、
「特捜部も、疑惑が発覚したのち、前町長が方々に“証拠を消せ”と指示を飛ばしていた事実は掴んでいます」(捜査関係者)
 その一端が、今回のドリル騒動だったというわけだ。
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■1月22日の上毛新聞には、次の記事が掲載されました。

**********上毛新聞2015年1月22日社会面
東吾妻町長の不起訴は「相当」 前橋検察審査会
 前橋検察審査会は21日までに、公選法違反容疑で告発された東吾妻町の中沢恒喜町長を不起訴にした前橋地検の処分について「相当」と議決した。
 関係者によると、中沢町長は現職で出馬した昨年4月の町長選の事務所開きなどで、町長の肩書で関係者を招いたとして、同町の男性が同法違反容疑で前橋地検に告発状を提出。同7月10日に不起訴(嫌疑不十分)となったため、男性が処分を不服として審査を申し立てていた。
**********

 こうしてみると、群馬県では公職選挙法や政治資金規正法で何をしても、お咎めなし、という治外法権の実際が現実味を帯びつつあると言えます。

 その仕上げとして、小渕優子による政治資金不正支出事件の顛末が極めて注目される所以です。

【市民オンブズマン群馬事務局から報告】

※参考情報[陸山会/西松建設事件]
**********産経新聞2012.6.27 17:51
虚偽捜査報告書作成の田代検事が辞職 上司らも処分
 陸山会事件の捜査をめぐり元東京地検特捜部の田代政弘検事(45)=現法務総合研究所=が虚偽の捜査報告書を作成した問題で、最高検は27日、虚偽有印公文書作成罪などで告発された田代検事を嫌疑不十分で不起訴処分とした。法務省は同日、田代検事を減給100分の20(6月)の懲戒処分とし、田代検事は同日付で辞職した。
 監督責任を問い、上司だった佐久間達哉元東京地検特捜部長(55)=現法務総合研究所部長=と木村匡良元同特捜部検事(50)=現同公判部副部長=の2人を戒告の懲戒処分としたほか、斎藤隆博同特捜部副部長(49)を訓告、岩村修二元同検事正(62)=現名古屋高検検事長=を厳重注意処分とした。
 最高検は刑事処分と合わせて検証結果も公表。田代氏が行った小沢一郎元民主党代表(70)の元秘書、石川知裕衆院議員(39)に対する取り調べについて、「(小沢元代表の関与を認めた)従前の供述を維持させるために拘泥(こうでい)し、不適切な発言を繰り返した」と指摘。
 だが、報告書の記載内容と石川議員の隠し録音の内容を比較した上で、「全くありもしない内容を記載したとは認められない」とし、刑事責任には問えないと結論づけた。
 一方、再発防止策として検察審査会の起訴相当議決を受けた独自事件の捜査について、(1)取り調べを原則録音・録画する(2)捜査報告書を原則作成しない−ことなどを挙げた。
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タグ: 政治 カネ 世襲



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