2015/2/24  23:54

インチキ書類・手続きを駆使して農地法をなし崩しにする高崎市農業委員会事務局と関係不動産業者の手管  高崎市の行政問題

■行政のデタラメさは言うまでもありませんが、その中にあって、農地法ほど運用がいい加減な法律も少なくないでしょう。市民オンブズマン群馬の会員が、その杜撰(ずさん)な運用について、詳細にレポートします。


 手始めに「農地法」について解説します。

 農地法とは、農地を農地以外のものにすることを規制する法律です。農地の売買には、まず農地法に準拠して正しい法手続きが必要です。農地の売買は、一般的な土地取引とは異なり、農業委員会の許可・届出を経た上での取引になります。

 農地を農地のまま転売する場合(所有権の移転)は、農地法の農地保護の観点から、原則的に農家(農業)のみに売り渡しとなります。農地を農地以外のものにする場合は、「農地の転用」となり、農業委員会の許可・届出が必要です。

 農地の無断転用は、農地法違反になりますが、逆に農業委員会の許可、もしくは届出制度を悪用・濫用して行い、農地法を逸脱した場合も当然に、農地法違反になります。

 農業委員会の通常の瑕疵は「取消の原因」、重大かつ明白な瑕疵は「無効原因」としています。その許可・届出の申請に際して、「虚偽申請」は当然に違法行為であり、特に農地法に限った事ではありません。

 農地法違反は、通常の住民だけを対象とした特別な違法行為ではなく、議員や監督行政庁でさえも、告発または責任追及されています。

■情報提供者が直面した農地法違反事件のあらましを見てみましょう。

 事件の経緯概略は次の通りです。

@ 平成25年xx月xx日、xx時頃、突然にK土地家屋調査士という人物が自宅へ訪ねてきた。目的は、農地・土地購入者から依頼され、この度、当該地の地目変更を行うにあたり承諾して欲しい旨であった。
A 突然の訪問・依頼であり、また内容もよく理解できない為、一旦断り、改めて書面にて申し込むよう求めた。その際、「本当は、相手方の承諾なしで勝手に地目変更が出来るのだ」。と言う言葉を吐き捨てて、K土地家屋調査士は去った。
B 共有者の意思を無視して、「登記の変更という法的手続きが、勝手に出来るのであろうか」という不安を覚えた為、その後情報提供者は、電話、及びファクシミリで、「この前の訪問趣旨をファクシミリにて送信するように」とK土地家屋調査士に申し入れた。
C 情報提供者は、その後文書にて、「依頼について、諸般の事情より今回は情報提供者から一方的に便宜を図れない」。とK土地家屋調査士に伝えた。
D 平成25年xx月xx日、xx時xx分頃、K土地家屋調査士から承諾可否の問い合わせの電話確認があったが、再度断った。
E 平成25年xx月xx日、高崎市の当該地の土地登記簿謄本を取得したところ、情報提供者の全く知らぬ間に従前より、地目「畑」であったものが「宅地」に変更されていた。大変な驚愕・ショックであったので調べたところ、そもそも地目が「田・畑」等の農地は、農地法で規制され、農業委員会の管轄であり、農業委員会の許可等がなければ、農地の売買・所有権の移転、その結果地目変更等は自由に行えない。ということがわかった。
F 情報提供者は、それまで「農地法」の知識は全く無く、単純に「社会一般的な土地売買」と同じものと認識していた為、当初全く今回の土地取引への疑念を抱かなかった。また、「民法の現状変更」というものもよくわからなかった。ただ単純に「道義的におかしい」とは感じていた。
G 他の土地家屋調査士に照会したところ、[提出時、情報提供者の様な共有の場合、市街化区域内の事例に於いては、通常の農地転用届出は、添付書類一式と共に、農地売買を行う者に於いては「第5条、農地転用届出書」、そしてそのまま権利が残る者に於いては、「地権者の第4条農地転用届出書」、が一緒に必要である]とした。
H 平成25年xx月xx日、高崎市情報公開制度により、当該土地に係わる農地転用届出申請書・「第4条該当書類」の写しを請求した。その際、特段に奇異な事であるが、高崎市農業委員会の職員Tから、平成25年xx月xx日、xx時頃、「当方宅に訪問して、今回の転用届出書について説明を行いたい旨」の電話連絡があった。「では当方から、市に出向く」と言うと「忙しいから会えないので出向かれては困る」とおかしな返答である。
I 翌平成25年xx月xx日、xx時xx分頃、情報提供者より高崎市農業委員会の職員Tに「とにかく書面の交付依頼の電話連絡」をした。そして平成25年xx月xx日の交付日のxx時頃、高崎市民情報センターにて、直接担当の職員Tと上席Mが応対して、[情報提供者請求の「第4条」該当書類は無い]、と言う。そして交付書類の墨塗り写しを持ってきた。
J その際、上席Mの情報提供者に対しての質問は、「第4条該当書類に署名した覚えがあるのかどうか」と言うものであった。事実として署名した覚えは無いので、「署名した覚えは無い」と回答したが、上席Mのこの質問は極めて不可思議である。
K 情報提供者は、そのような書類に署名した覚えがない為、再度その場にて、高崎市情報公開制度により、当該土地に係わる農地転用届出申請書の写しを請求した訳であるが、高崎市農業委員会回答は、再度「存在せず」とした。
L その後、情報提供者の書類無しに、単独の提出・申請が出来るのか問い合わせたが、結局「高崎市農業委員会は、最初から明確な説明は全く無く、また法的根拠を明確にもせず裁量で便宜供与したとする」ばかりである。
M 面会時に於いても何も話さず、担当者Tは、ただただ「目を白黒するばかり」で、一言も発せず全く要領を得ない。情報提供者としては、以上の様な経過の為、非常に疑念が残るのである。
N また当初、高崎市長・農業委員会長名の回答書ではなく、事務局長名の回答書であるのも、おかしい。色々と調べたところ、総括すると農地法の大原則により、第4条・第5条関係では2度提出は不可、とされている。そうすると、高崎市xx町について、平成24年xx月xx日、に提出されたものは、情報提供者のxxと元地主が既に、平成14年xx月xx日に提出・その後受理されているので、同一農地に対して、計3回も提出されたことになる。
O 今回の取引に於いて、高崎市農業委員会は、情報提供者の書類は不要とし、もう一方の取引に於いては、「便宜的に受理した」とするのは公平性を欠く。また、「根拠となる法を示して欲しい」という請求にも何も応じていない。結果的に、高崎市農業委員会の行為は、権能を逸脱した違法行為となる。
P 今回の件について全く明確な説明が無い事は、法的根拠が無い為である。今回の農地取引主体であり、介在した不動産業S社(農地転用届出制度を複数回悪用・濫用して、転売して所有権を移転した)、N(取引で代理人となっている)、及び関係人に直接の責任があるが、高崎市農業委員会にもある。

■当該地は高崎市のある町の農地ですが、この農地をめぐって違反事件が起きました。この取引前では、地目・実情とも、ジャガイモ等の栽培を行っていた純然たる畑であり農地です。また、その周りを囲む地所もすべて農地でした。

 一般的に、土地取引は広く行われており、農地法を特に意識しなければ、更にその違法性を調べなければ、違法行為は判明しません。一般の住民の皆さんは、監督行政庁が正しい手続きで運用と指導を行っていると信じているからです。

 しかし今回の農地売買について判明した事は、
@ 不動産業者S社が、農地の売買・所有権の移転登記を行うために、
A 農業委員会の農地転用届出制を悪用・濫用して、
B 届出どおりの農地転用を行わず(条件違反)、
C 同一農地に重複する農地転用届出を提出し、「虚偽申請」での農地の売買・所有権の移転登記を行い、
D 重ねて農業委員会が、権能を逸脱して特別な便宜供与を行った
 という内容の、農地法違反事件です。同時に「行政手続法」、「農業委員会等に関する法律」違反にも抵触すると考えられます。

 情報提供者が受け取った農業委員会からの回答書を一読すると、あたかも違法性が無い様に思われますが、全くのデタラメ回答でした。農地法を知らなければ、合法と思わせる内容です。詳しい理由は後述します。

■不動産業者S社の所属する不動産業界では、今回の事件のような事は日常的に行われている様です。例えば、同業者自ら「(福島県)農林水産部いわく、土地の先行販売後、住宅を建築し販売する形態、建築条件付で土地を販売する形態は、農地転用許可における「建売住宅とみなさない。」 建売住宅として農地転用許可を受け、このような取引形態で土地の販売を行うことは、農地法違反である。」と、指摘しています。

 「軽微であるので処罰は無いだろうし、そもそも発覚しないだろう」とタカをくくっている、悪質な不動産業者S社をこのままにしておけば、同じ様な事件の繰り返しで、いつになっても事件は無くなりません。或いは既成事実を、無理やり作ってしまえば免責されるのでしょうか。

 情報提供者が、もし今回の不動産業者S社が行った農地転売のやり方と同じ方法を取るならば、高崎市にある地目「畑」の当該土地について、二度目の農地転用届出さえ行えば、地目変更せずに、農地のままで第三者に転売出来る事になります。

 情報提供者が敢えて公開した理由は、処分権者には、戦後約70年を経過してもなお、まかり通るこの種の行政事件の性格と、今後の、公平・公正・正しい行政のあり方を考慮して頂き、「積年のデタラメ行政を、一掃する時期に来た。」と考えてもらいたいからです。そして法令に則り、正しい処罰を強く切望すべく、次に詳細な理由を述べます。

★正しい農地転用の手続きとは?

 正しい農地法による農地転用、及び所有権の移転について述べます。

 当該農地の区域により、農地法第4条、第5条等で、農業委員会の「許可」、もしくは「届出」かに分かれます。「許可」か「届出」の区別は、簡便であるかどうかだけであり、農地の場合は常に農業委員会への申請が必要です。それゆえ「農地の無断転用の禁止」ということになります。

 今回の事件は、市街化区域内の農地のため、「農地法第5条第1項第6号」適用の届出になります。この場合の正しい手続きは次の通りです。
<正しい手続き>
@ 農業委員会に農地転用届出申請を行う。
A 農地転用届出の申請通りに、農地転用を実行して、農地以外の土地にする。
B 地目を「農地以外のもの」に変更登記する。
C その後一般的な土地取引となる。

 農地に建物を建てる場合に、土地等を担保にして金融機関等から融資を受ける場合もあります。そのような場合は、融資元から「地目変更登記」を求められます。地目が農地のままだと「農地性」を失わず、そのまま担保物件となる為に、融資事故の時に、融資元が容易に売却処分できないからです。

★農地法の大原則とは?

 農地法の大原則とは、「重複しての農地転用許可申請(届出)は不可」というものです。

 農地法の大原則について、例えば調布市によれば、農地の転用に於いて「過去に農地転用が行われ、地目の登録変更がなされていない土地で、現状が“農地でない土地”の転用については、農地を農地以外のものにするという“農地転用届出”の大原則に該当しないため、届出を受理していません。・・・」と述べています。

 つまり、現状が「農地でない土地」の転用については、農地ではないので、農業委員会の権限外事項であることを述べています。

 では過去に、農地転用届出を提出・受理されており、土地の地目登記が「農地」そのままの場合はどうするのでしょうか。次の2つの場合に分けられます。
@ 「現状が農地でない土地」の場合は、地目変更登記を行います。
A 「現状が農地の場合(届出当時のまま)」の場合は、当初の農地転用届出通りに、事業計画を実行後、地目変更登記をすれば良いのです。

 結局いずれの場合も、農業委員会へ申請・届出の通りに農地転用を実行し、地目変更登記して農地以外の地目にすることになります。これが申請・届出の通りの、正しい農地転用手続きです。

 よって何度もの重複申請・届出はあり得ません。何度も「農地転用手続き」を行うという事は、転用計画通りに事業を行っていない、「農地転用の条件違反となり虚偽申請」です。つまり「農地転用違反」です。「当初の転用計画は虚偽であった」という事です。

 例外があるとすれば、「一旦地目が農地以外のものになった」ものが、現況として耕作地としての農地に戻り、実際に農地として認定された場合(農地性が認められる場合)は、再度の農業委員会への申請が必要となります。

 一旦地目が農地以外のものにならなければなりません。或いは、事業計画の変更等があった場合の届出であれば、「譲受人・譲渡人は、当初の届出の夫々同一人」でなければなりません。譲受人・譲渡人が違えば「転売」になってしまいます。

★農地性の定義とは?

 農地の定義は、一言で言えば「耕作の目的に供されている土地」となります。農地性の定義は、土地登記簿の地目が農地のものです。この根拠については、農地法も、地目登記も現況主義を取っているからです。

 地目変更登記の際には、原則として現場確認をして判断します。よって、地目変更登記が完了しない限り、農地性が残るのです。現在の地目が農地以外の場合でも、「現況が農地であれば農地」となります。

 また、単に地盛りをしたり、造成工事をしたり、水道を入れたりしただけでは農地の転用を行った事になりません。農地でも水道設備は必要です。従って、地目変更登記を完了しないで、転売目的の造成工事のみの場合は、農地法違反となります。

 今回の不動産業者S社による農地法違反行為が行われた当該地は、明らかに畑であり、実際に耕作していた農地です。その隣接地は、農地売却前は、全て取り囲む周りの土地も農地・畑地でした。実際に、軽トラックが、畑の当該地に乗り入れるためにも使用していたことからも、また国会主意書の答弁書からも、地目どおりの農地と解釈できると考えます。

■では、今回の農地法違反事件の態様を見てみましょう。

 不動産業者S社による今回の農地転用違反(条件違反)事件についての内容は、当初の転用計画を実行しない、転用計画違反に基づく、重複申請・届出です。

 不動産業者S社の認識では、「農地」と認めているからこそ、農業委員会への重複申請・届出を行っている事が裏返しの証拠であり、この行為自体が自ら違法行為を認識しているものです。「農地」と思わなければ、農業委員会へ届出しない筈です。農地でなければ、「地目変更登記」したら良いのです。

 不動産業者S社は、農地の転用計画どおりに実行せず、第1回目の届出日付から起算して約xヶ月後、所有権移転登記から起算して直近のxヶ月後に、農地(地目・畑)のまま、転用計画どおりに農地の転用をせずに、顧客に転売しました。

 所有権移転の為、農地転用届出を便宜的に悪用しました。宅地造成のみを目的としていますので、違法行為となり農地法許可条件違反です。特に、当該地の隣接地については、通算提出「計3回」にも及びました。

 なお、当該地の隣接地についての正しい手続きは、当初の所有者である元地主が、共有者の承諾を得て、地目変更登記を行い、農地以外の地目にしてから土地売買するべきものでした。

 ところが、当該地について農地転用届出の虚偽申請・不実記載がまかり通り、第2回目の届出が平成24年xx月xx日に行われ、この第2回目の届出に於いても、第1回目の届出と全く同一内容の「一般住宅、木造二階建て、1階xx.00u、2階xx.00u・・・」を転用計画とし、第1回目の転用計画を実行せずに、地目も農地のまま売買しました。

 当該農地は、申請時は一筆(ひとふで)でしたが、平成24年xx月xx日に分筆されています。

 本来ならば、当該農地を一筆で申請している以上、事業計画通り農地転用を行い、農地転用後に分筆されるべきです。同一申請農地の面積が縮小されているのに、転用計画記載内容が、第2回目も全く同じです。

 第1回目の届出時の農地面積は、AAAu、第2回目の届出時の農地面積は、1.xxu、分筆後のxx番地xを足しても、BBB.xxuです。

 一方、当該地の隣接地において、平成24年xx月xx日に於いては、情報提供者の共有持分「1/2」の記載がありましたが、この平成24年xx月xx日の第2回目の届出に於いては全く無く、不動産業者S社の占有となっており、明らかに虚偽記載です。

 耕作者記載欄には、不動産業者であり、全く耕作の事実など無いのにもかかわらず、「不動産業者S社」を耕作者とし、虚偽記載です。

 判例(昭和23年12月14日、大阪高裁)によれば、「耕作者とは、自分が経営主となって耕作を反復継続して行う者をいう。当初から一時使用の目的に供されるものはこれに含まない。」としています。

 前項で述べたように、申請・届出どおりに農地転用を行うべきところ、ただ単に「所有権の移転」のみの為に、便宜上「農地転用届出書」を悪用したものです。不動産業者S社は、不動産業であることから、このような事情は良く承知している筈です。

 世間でよく「建売住宅」という宣伝文句を耳にします。建売住宅の一例として、農地を開発して、申請どおりに建物を建てた後に、地目変更登記を行い、土地建物の売買を成せば合法であり、これがいわゆる「建売住宅」の販売となります。

 「建売住宅」とは一般的な用語ですが、不動産業者S社などの不動産の業界用語では、今回の事件のような場合は、「売建住宅」と呼ばれているようです。それゆえ、不動産業者S社が、自らの違法行為について認識していない筈はあり得ません。

■この事件では農地転用届出書の瑕疵があります。

 前述において違法行為が立証されていますが、各手続の節目、節目でも齟齬、瑕疵があります。

<農業委員会の虚偽回答、手続きの瑕疵・便宜供与>
 当時情報提供者は、農地法について全く知らされず、また誰からも全く事情説明を受けていなかった状態で、所有権の移転が行われました。後に判明しますが、民法上(第251条)でも違法行為でした。この民法・第251条についても、認識がありませんでした。農業委員会との質問・回答は、当該地についてです。この当該地については、計3回もの届出がなされています。

 農地転用届出で所有権の移転を伴わずに転用を行う場合は、第4条届出になります。共有権利者である情報提供者の意志に関係なく、農地の所有権の移転が行われた為、単純に不思議に思い土地家屋調査士に尋ねたところ、今回のような場合には、共有者情報提供者の「農地法第4条」の書類も必要と知りました。

 そのことについて当初、農業委員会に照会したのですが、「情報提供者の該当書類は無い」という回答でした。面談した担当者Tは、ただただ「目を白黒するばかり」で、それ以上一言も発せず全く要領を得ません。

 同席した上役Mの質問は、「第4条該当書類に署名した覚えがあるのかどうか」と言うものでした。「署名した覚えはない。」と明言しました。ということは、「必要性が認められる」ということです。しかしながらそれ以上の説明は、面談した農業委員会事務局職員から一切ありませんでした。

 情報提供者は、「なぜ勝手に農地所有権の移転が行われたのか、その真実経緯」については、これ以上分かりません。

■農業委員会事務局長の回答書について、回答内容がデタラメ(手続きの合法、違法の記述が混在)でした。

 前述の様に、農業委員会事務局職員との面談時には、一切の関連説明はありませんでした。その後、高崎市長宛の質問状に対する平成25年xx月xx日の回答書面では、「情報提供者の書類は不要」との回答でした。

 しかしながらその書面で自ら述べているように、また今まで述べてきて明らかなように、情報提供者の書類の存否は別にして、再度の届出をして所有権の移転をすることは、明らかに農地法違反です。

 理由は以下の通りです。
@ 農地転用していないのだから、転用条件違反となり、農地法違反。
A もし農業委員会の言うように「農地ではない」のであれば、管轄外の「農地法の大原則違反」になり、届出の受理は「不可」となる。転用すれば良い。
B 第三者に権利移転を行う場合、つまり「農地のままの転売」。第2回目、第3回目の届出が該当。

 農地転用せずに転売を行う「便宜」となるわけですから、明らかに「農地法違反」です。この場合は、第2回目、第3回目の届出が該当します。なお、第1回目の夫々同一の譲受人と譲渡人ではありません。従って情報提供者の質問に対しての「デタラメな後付け回答」と思わざるを得ません。この様に、農業委員会事務局長の回答には、正しい手続きと違法な手続きが混在しています。

 「再度の届出」と言っていますが、何の意味の「再度の届出」かわかりません。「再度の届出」という言葉の意味は、「勘違いの適法」を導き出します。現実には、情報提供者の資料請求があるまで、何も考えずに、いつものように、単純に事務処理していたのかも知れません。土地登記簿謄本も一緒に提出しているのですから、履歴から違法性が何故わからなかったのか、という疑念が募ります。

 平成25年xx月xx日の回答書面では、「・・対象地は既に非農地の扱いになり、以後、農業委員会への手続きは不要となります。・・」と前述した「農地法の大原則」について、自らいみじくも言及しています。

 それにもかかわらず、
@ 「再度の届出を受理し、所有権移転の便宜をはかる」、
A 特に特に今回の場合は「共有地」である為に、共有者の承諾も得ずに、所有権の移転のために再度受理するとは、権能を完全に逸脱している。

 共有地の概念としては、他人の土地と同じ扱いにならなくてはいけません。これは、民法第251条「現状変更」に抵触します。

 「・・・対象地は既に非農地の扱いになり、・・・」と述べていますが、これは虚偽・間違いです。正しくは、「農地転用届出をした以上、正しく転用すれば、当該地は農地以外のものになる。非農地ゆえの再度の農地転用届出は不可なので農業委員会の管轄外」となる筈です。また農地・農地性の定義の項で述べたように、地目変更登記をしなければ農地性が残ります。従ってこの文章は、虚偽・ゴマカシの説明です。

■さらに、農業委員会会長名の回答は真実かどうか疑わしいのです。

 情報提供者の第3回目の質問状は、平成25年xx月7日付けであり、質問状配達日は、平成25年xx月9日です。農業委員会からの回答書面は、平成25年xx月10日付け であり、情報提供者受取日は、平成25年xx月11日です。

 第2回目,平成25年xx月5日、事務局長名。第3回目は、平成25年xx月10日、農業委員会会長名でした。全く同じ内容で、「事務局長名」と「農業委員会会長名」が差し替えられているだけです。

 つまり、xx月9日に受取後、xx月10日に発送した事になります。実質一日の期間です。農業委員会会長は、本当にこの事を承知して回答したのかどうか、極めて疑わしいです。

■地転用届出書の瑕疵については、前述したので割愛します。指導監督の行政庁として、全く訂正させていません。

 次に、違法な便宜供与の重複受理については、明らかに届出どおりに転用していないため、農地法に違反していると認められます。

 裁量権の逸脱は、重複して農地転用届を提出した不動産業者S社に対しての、農業委員会が、不動産業者S社に便宜供与を為した事については、明確な法的根拠がなければなりません。行政手続法第32条にも、「権能について逸脱してはならない」とあります。

 農業委員会に法的な根拠を照会したところ、・農業委員会の平成25年xx月10日付け回答では、「・・再度の届出については・・・届出者の利便を図るため、・・裁量において処理しております。」と回答しています。

 一貫して情報提供者は、裁量においての法的根拠の明示を求めていますが、何らの明確な法的根拠の明示はありません。法的な根拠が全く無いからです。結局、自らの文中で「便宜供与した」と自ら認めているだけです。

 正しい手続きを指導するべき監督行政庁が、自ら農地法を逸脱して特別な便宜供与をする必要はありません。違法行為に加担した事になります。違法な特別な便宜供与をしなくても、農地法に則り正式手続きにより、所有権の移転をするべきです。

 建築基準法でもそうでしたが、監督行政庁の権能を逸脱しており、明らかに「行政手続法第32条」、「農業委員会等に関する法律」違反等にも抵触すると考えます。

 通説では、監督行政庁の通常の瑕疵は「取消の原因」、重大かつ明白な瑕疵は、無効原因としています。他の土地家屋調査士に言わせると、「このようにして貰えれば、大変楽で助かる」と述べています。

 所有権の移転(転売目的)幇助の観点からは、農業委員会の平成25年xx月10日付け回答では、所有権の移転についての記述では、「・・登記を行う手段として再度届出を受理・・」とあります。とんでもないゴマカシ回答です。

 再度の届出、及び受理と言うには、以前届出をした同一人、つまり農地の譲渡人と譲受人が法的にそれぞれ同一人でなければなりません。なぜならば、農地転用届出において、「事業計画の変更等」があり得るからです。

 このような場合については、「事業計画の変更届」の替わりとして受理する場合があります。しかし農地転用届出において、転用計画を実行せず、ただ単に、所有権の移転のみを目的にする場合は、前述の様に転用違反・農地の転売行為に該当しますので、農地法違反です。譲渡人と譲受人がそれぞれ全く異なるからです。

 「再度の届出」の説明は、一見すると合法の様ですが、全く内容が違います。これでは「再度の届出」ではなく、「新規の再度の届出」です。この方法では、届出だけで、何度でも「農地のまま」ドンドン転売出来ます。

■これが今回の事件の実体です。よって農業委員会の回答は、自己防御のひどい欺瞞です。全く農地法の趣旨から逸脱しています。

 無断転用は農地法違反です。「違法な届出を受理せず、農地転用を促す行政指導を行う」のも、農業委員会の務めです。

 しかし真に遺憾ながら、その実態は杜撰だと言わざるを得ません。群馬県では長谷川プロパティーという農地専門の不動産業者がありますが、その実態についてレポートした次の記事も参考までに目を通してみてください。
※2011/2/13 22:14
農業委員会の無能化で農地を自由に取得・売買する長谷川プロパティーの超法規的不動産事業の実態↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/596.html

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】
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