2015/5/25  23:30

峠の湯の火災から20か月後にやっと部分開示された調査書が結論付けた火災原因不特定に係る考察(その1)  茂木市政

■今からおよそ1年10か月前の平成25年7月31日未明に、安中市松井田町坂本にある碓氷峠の森公園交流館「峠の湯」の中央棟で火災が発生しました。この施設は、鉄道文化村等とともに、安中市が100%出資している一般財団法人碓氷峠交流記念財団が安中市から委託を請けて管理・運営している施設です。火災発生直後から、当会は火災の原因について強い関心を持ち、現場に急行して取材しました。また、当時、TBSテレビが信越線鉄路復活をテーマに、廃線個所の架線盗難事件について現場取材を行っていましたが、その最中に温泉施設の「峠の湯」の火災事故が発生したため、急遽、平成25年8月18日(日)午後1時から2時にかけて「噂の!東京マガジン」で、信越線鉄路復活をテーマに、廃線個所の架線盗難事件と温泉施設の火災事故について放映しました。この火災のこれまでの経緯と詳細は、当会の次のブログをご覧ください。


○2013年8月3日:
ついに峠の湯が炎上!信越線復活の夢を打ち砕き続ける岡田市長と碓氷峠交流記念財団の利権偏重体質(その1)↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1090.html
○2013年8月4日:
ついに峠の湯が炎上!信越線復活の夢を打ち砕き続ける岡田市長と碓氷峠交流記念財団の利権偏重体質(その2)↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1091.html
○2013年8月5日:
ついに峠の湯が炎上!信越線復活の夢を打ち砕き続ける岡田市長と碓氷峠交流記念財団の利権偏重体質(その3)↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1093.html
○2013年8月18日:
ついに峠の湯が炎上!信越線復活の夢を打ち砕き続ける岡田市長と碓氷峠交流記念財団の利権偏重体質(その4)↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1101.html
○2013年8月21日:
ついに峠の湯が炎上!信越線復活の夢を打ち砕き続ける岡田市長と碓氷峠交流記念財団の利権偏重体質(その5)↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1104.html
○2014年11月24日:
出火原因と責任所在がウヤムヤのまま再建される「峠の湯」の無責任体質の委託先による事故再発の懸念↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1470.html

 峠の湯の火災事故について、当会では平成25年11月19日に安中消防署を訪れて当時の上原署長らからヒヤリングを試みました。その際、火災原因等についていろいろ質問しましたが、結局、「まだ消防署としては書類ができていない。その前に、この火災事故の件では、ひとり担当を指名してやっているが、その前の書類を早く仕上げるように協力してやれと、指導している。職員には徹底して確認をとっており、書類ができていないのに、事件性が無いなどと(安中市の関係者に)しゃべる筈がない。書類が仕上がったら仕上がった時点で対応するが、それまでは調査中ということで通せと、職員には命じている」ということで、火災調査報告書の作成完了までには、時間が相当かかることを示唆されました。

 その後1年近く経過した平成26年10月頃、「もうそろそろ報告書は完成したのではないだろうか?」と考えた当会は、高崎市(なお吉井町は当面、他の藤岡広域消防本部)と安中市を管轄する高崎市等広域消防局の総務課(電話027-322-2393)に電話をしてみました。峠の湯の火災原因を記した火災調査報告書を情報開示請求するためでした。

 担当の足立氏に火災調査報告書の開示手続を聞くと、所定の用紙に記入して総務課にFAX(027-330-1069)で提出すればよいとのことでした。足立氏は、「念の為、安中消防署にも事前に確認してみる」として、連絡をとってもらいました。すると、驚くべきことに、足立氏が安中消防署に確認をとったところ「まだ、火災調査報告書は仕上がっていないということであるため、情報開示請求をしていただいても、不存在通知を出さざるを得ません」という返事が返ってきました。

■火災事故発生から既に1年8カ月が経過し、平成27年1月から始まった焼けた峠の湯の中央棟の解体作業も2月で終わり、再建工事として3月から基礎工事がスタートしました。すると突然、平成27年4月7日午後1時15分に、高崎市・安中市消防組合の小林氏から電話がありました。

 「以前から相談をいただいていた峠の湯に火災事故に関する調査報告書がようやく出来上がったので、必要であれば情報開示請求をすることができます」とのこと。一瞬、なんのことか、分かりませんでしたが、直ぐに、20カ月ほど前に、安中市松井田町坂本の峠の湯の火災の事故調査書のことだと気付きました。

 その後、4月15日(水)に消防組合の小林氏に面談して、情報開示請求書を提出しました。
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 その際、小林氏からは、「開示対象文書として次の情報が開示もしくは非開示ないし不存在となる」旨、伝えられました。非開示とされたのは関係者からの供述を記した「質問調書」、火災による損害額が記された「損害調査書」、そして損害状況を記録した「火災申告書」の3つでした。

***開示対象文書リスト***
(○:開示、非:非開示、不:不存在)
必要可否 書類名           内容
1○   火災調査書         総括的にまとめたもの
2○   火災原因判定書       出火原因の判定
3○   実況見分調書        火災現場の焼損状況
4○   火災現場における見分調書  消防隊の活動時の状況
 非   質問調書          関係者からの供述
 非   損害調査書         火災又は消火のため受けた損害を時価で評価したもの
 非   火災申告書         火災による損害状況を記録するためのもの

 不   死傷者調書         火災によって生じた死者及び負傷者
 不   死体検察書         死亡事由を記したもの

5○   建物配置図
 不   住宅地図
6○   火災現場写真        白黒orカラー

■そして、消防組合の稟議が終わったとして、4月24日(金)に高崎市八千代町にある消防組合の事務所2階で、部分開示を受けました。
20150423_togenoyu_kasai_bubunkaiji_tuchisho.pdf

 では、その内容を順番に見て行きましょう。

***1火災調査書***
h25.7.31_togenoyu_kasaichosasho.pdf
様式第22号(第38条関係)       火災番号 安中―40
                    平成26年3月18日
          火災調査書
               所   属 安中消防署松井田分署
               階級・氏名 消防司令補 櫻井 富士夫
出火日時:平成25年7月31日2時10分ごろ
火災種別:
  @.建物
  2.林野
  3.車両
  4.船舶
  5.航空機
  6.その他
覚知方法:
  1.火災報知専用電話(NTT加入電話を除く固定電話から)
  2.火災報知専用電話(NTT加入固定電話から)
  B.火災報知専用電話(携帯電話から)
  4.加入電話(固定電話から)
  5.加入電話(携帯電話から)
  6.警察電話
  7.駆け付け通報
  8.事後聞知
  9.その他
覚  知:2時40分
放水開始:2時45分
鎮  圧:4時57分
鎮  火:7月31日6時50分
火元:出火場所:安中市松井田町坂本■■■■■■■
   事業所名:一般財団法人 碓氷峠交流記念財団
   業態:8241 公衆浴場
   用途;086 浴場
   氏名:本多英夫(■■歳)
   職業:理事長
   火元区分:1.占用  A.管理  3.所有
   住所:安中市横川407番地16
   焼損程度:1.全焼  A.半焼  3.部分焼  4.ぼや
   建物名称:碓氷峠の森公園交流館 峠の湯
   構造:1.木造 2.防火 3.準耐(木造) C.準耐(非木造) 5、耐火 6.その他
   建築面積:■■■■■■■u
   延べ面積:■■■■■■■u
   焼損床面積:■■■■■■u
   消失表面積:■■■■u
   階数:地上2階  地下0階
気象:天候;曇
   気温:24.9℃
   湿度:相対:89.0%
      実効:78.0%
   風向:静穏
   風速:静穏
   積雪:0cm
   火災警報:1有 A無
   気象注意報:大雨洪水雷注意報
原因:発火源:0009 不明
   経緯:09 不明
   着火物:009 不明
   出火箇所:2020 休憩室
原因の概要:
 この火災は、一般財団法人碓氷峠交流記念財団が管理する碓氷峠の森公園交流館峠の湯、鉄筋コンクリート一部木造、鉄骨造2階建鋼板葺きセメント成形板張り公衆浴場で延べ面積■■■■■■平方メートル中、1階■■■■■平方メートル及び2階■■■■■■平方メートル、計■■■■■■平方メートルを焼損した火災である。
 出火箇所は、建物2階ラウンジ東側、エレベーター機械室上部南東側付近と推定され、この場所の最も有力と考えられる出火原因は電気関係であるが、電気配線の状況から断定、推定に導く物証に乏しい。従って、火災原因は不明である。
 この火災は、平成25年7月31日2時30分に覚知した自動火災報知設備の発報による警戒の指令で出場したものであったが、近隣住民の■■■■■■■■■■■■■の■■■■■から119番通報があり、出場途上に建物火災の指令に切替わったものである。
 なお、この火災で初期消火は実施されていない。
損害状況:焼損棟数:全焼―、半焼1、部分焼―、ぼや― 計1
     り災世帯:全損―、半損―、小損― 計―
     建物損害額:建物 ■■■■■■■(千円)
           収納物 ■■■■■■(千円)
           車両・船舶等   ―(千円)
            計 ■■■■■■■(千円)
死傷者数:死者(人)―
     負傷者及び程度:―計 重傷―、中等―、軽症―
     区分:1職員 2団員 3応急消火義務者 4消防協力者 5その他
用途地域:指定のない地域
防火地域:その他の地域
特別防災区域:その他
活動:放水したポンプ台数:10台
   主として使用した水利:池
   出動延人員:吏員40人、団員56人
   直近署所からの直線距離7,300m
摘要:鉄筋コンクリート一部木造・鉄骨造2階建鋼板葺きセメント成形板張り公衆浴場、延べ面積■■■■■■■平方メートル中1階■■■■■■平方メートル、2階■■■■■平方メートル 計■■■■■■平方メートル焼損
※死傷者等の区分については凡例の数字を記入してください。

***2火災原因判定書***
g25.7.31_togenoyu_kasaigeninhanteisho.pdf
様式第12号(第29条関係)         火災番号 安中―40
          火災原因判定書
標記の火災について、次のとおり判定した。
     平成26年3月12日
               所   属  安中消防署松井田分署
               階級・氏名  消防司令補 櫻井富士夫
出火場所:安中市松井田町坂本■■■■■■
出火日時:平成25年7月31日2時10分ごろ
1 火災現場及び周囲の状況
 現場は、安中消防署松井田分署から西に約7,300メートルの地点で、国道18号旧道から北東方向に約400メートル入った場所に位置しており、り災建物は、碓氷峠の森公園地内の北西に位置している。敷地面積■■■■■■■平方メートルを有する公園敷地内には貸コテージ、研修施設の建物が併設され、最も近い北西側の住宅まで約140メートル離れている。
 周囲の状況は、南側に碓氷川、北側に霧積川が流れており、旧信越本線が接していて、現在は鉄道文化村トロッコ列車、アプトの道の施設になっている。地形は、南東方向に緩やかに傾斜し、北側と西側には山が接近している。また、現場に入る通りは碓氷峠中山道坂本宿として、その街道を形成しており、長野県に至る碓氷峠の起点になっている。
 都市計画法による用途地域は、その他の地域に指定されている。現場付近の状況は、第1図現場案内図及び水利状況図のとおりである。←(当会注:開示情報には見当たりません)
2 り災概要
 り災概要は、事業所名、碓氷峠の森公園交流館峠の湯、鉄筋コンクリート一部木造、鉄骨造2階建て鋼板葺きセメント成形板張り公衆浴場で延べ面積■■■■■■平方メートル中、1階■■■■■平方メートル及び2階■■■■■平方メートル、計■■■■■■平方メートルを焼損した火災である。
 り災建物の名称は、碓氷峠の森公園交流館峠の湯で一般財団法人碓氷峠交流記念財団が運営する日帰り入浴施設で、公衆浴場業である。
3 出火棟の判定
(1)実況見分調書
 ア 実況見分調書3(2)ア建物外周部についてに記載のとおり、東棟、西棟の外壁及び屋根の焼損は認められないが、中央棟は、南北の開口部及び外壁に焼損が認められること。
 イ 同調書3(2)イ建物内部についてに記載のとおり、東棟、西棟の各棟を接続する通路部分には中央棟よりに焼損が認められること。
 ウ 上記のことから、中央棟は、建物外周部の南北の開口部及び外壁、さらに、建物内部は1階及び2階に焼損が認められ、東棟、西棟は建物外周部に焼損はなく、内部は通路部分の中央棟よりに焼損が認められることから、中央棟から東西の棟への延焼の方向性が認められる。以上の事実から、実況見分状況からの出火棟は中央棟と認められる。
(2)火災出場時における見分調書
 ア 火災出場時における見分調書2現場到着時における見分状況に記載のとおり、消防隊は火災建物南側に部署した時点で、建物中央部2階及び屋根採光窓から火災が噴出中で、1階は正面入口から内部に火災を認めたが、東西の開口部からは火災の噴出は認められなかった事実
 イ 上記のことから、最先着の消防隊の見分状況からは、出火棟は中央棟と認められる。
(3)質問調書
 ア 安中警察署刑事課、■■■の質問調書(第1回)に記載のとおり、■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■と供述していること。
 イ 火災建物南側に土地を所有している■■■■の質問調書(第1回)に記載のとおり■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■と異音に気付いて火災を発見し通報した時の状況を供述していること。
 ウ 上記のことから、セコムから110番通報を受けて現場到着した安中警察署員、さらに、異音に気付いて駆けつけた発見者ともに中央棟からの炎の噴出を認めており、関係者の供述からは、出火棟は中央棟と判断できる。
(4)結論
 上記(1)、(2)の各事実及び(3)の供述を総合考察し、いずれも中央棟からの出火を裏付けている。したがって、この火災の出火棟は中央棟と判定する。
4 出火箇所の判定
(1)実況見分調書
 ア 実況見分調書3(2)ア(ウ)a中央棟南面についてに記載のとおり、1階の外壁に焼損は認められないが、2階及び屋根に焼損が認められ、2階の4本の柱は、上部は黒く変色が認められること。
 イ 同調書3(2)ア(ウ)b中央棟2階西面についてに記載のとおり、南面と西面上部及び軒裏を見聞すると、軒天井は一部落下しているが南西角の柱上部の軒天井は、ほぼ原形を留めていること。
 イ 同調書3(2)ア(ウ)c中央棟北面についてに記載のとおり、北面は1階、2階のガラスがすべて落下しているが、東棟及び西棟接続部分の外壁に焼損は認められないこと。
 ウ 同調書3(2)ア(ウ)d中央棟2階東面についてに記載のとおり、東面は東棟と接続する通路部分上部の軒天井が黒く変色しており、また、はりが焼損し、柱及び外壁上部は開口部から扇状に黒く変色しているのが認められること。
 エ 同調書3(2)イ(ウ)中央棟1階南側についてに記載のとおり、南東側のロビーラウンジとフロントを仕切るカウンターが焼失し、フロント東側壁面は石膏ボードが落下して下地コンクリートが露出しているが、フロントの南東に近接する事務室内部は、事務機器上部の樹脂が溶融して原型を留めていないが、下部は残存していること。
   また、玄関ホールに西に近接する下駄箱ロッカーは扉が焼損炭化し、北側上部で表面の剥離が認められること。
 オ 同調書3(2)イ(エ)中央棟1階西側についてに記載のとおり、廊下南側ゲーム室は室内のすすけと天井の空調カバーの軟化のみに留まっていること。
 カ 同調書3(2)イ(カ)中央棟1階東側についてに記載のとおり、北側に設置された木製ロッカーは上部で一部消失しているが、下部は原型を留めていること。
 キ 同調書3(2)イ(ケ)a中央棟南側についてに記載の通り、3本の柱は東側ほど内装材の石膏ボードの剥離が著しく、西寄りの2本は石膏ボードが残存していること。
 ク 同調書3(2)イ(ケ)c中央棟西側通路についてに記載のとおり、防火戸は中央の塗装部分が変色し、上部塗装が剥離している。南側ガラス面はすすけているが焼損はみとめられないこと。
 ケ 同調書3(2)イ(ケ)f中央棟東側についてに記載のとおり、東側は乳飲料の自動販売機、乳飲料のビン置場と飲物売店は焼損し、エレベーター室壁面の下地石膏ボードは剥がれ落ちて接着痕が露出していること。また、エレベーター室上部のはりは南側の炭化深度が深く、さらに、屋根組材は越屋根まで炭化亀甲模様を呈していること。
 コ 上記のことから、中央棟外壁部では南面は1階に焼損はなく2階は外壁及び屋根が焼損し、東西の棟との接続部は東側に焼損が認められること。また、北面は1階、2階ともにガラスが焼損しているが東西の接続部に焼損はなく中央棟のみの焼損に留まっていることから、南北の外周部を比較すると南面の焼損が強いこと。
   次に、中央棟内部では1階はロビーラウンジのカウンターが焼失して東側の壁面の焼損が強いが、近接する東側廊下、南東側事務室、南西側下駄箱及び廊下南側ゲーム室の焼損がロビーラウンジの焼損に比較して弱いこと。
   続いて、2階南側は西よりに比較して東寄りの柱の焼損が強く、東側ではエレベーター室壁面の下地石膏ボードが剥がれ、さらに上部のはりは炭化深度が深く焼損し屋根組材は越屋根まで炭化亀甲模様を呈していることから、2階東側では焼損が強くさらに立体的に及んでいること。
 サ 以上の焼損状況から、2階東側から出火し南側、北側及び西側へと延焼し、北側が吹き抜け構造のため北側上部からの焼損落下物が1階への延焼媒体となりロビーラウンジへ延焼拡大したことが考えられ、実況見分状況からの出火箇所は、2階東側部分と考えられる。
(2)火災出場時における見分調書
 ア 火災出場時における見分調書2、現場到着時における見分状況に記載のとおり、火災建物は、中央部2階、屋根最後部から火炎が噴出、1階は正面入口から内部に火炎が認められるが、他の開口部からの火炎の噴出は認めていない。
 イ 以上のことから、消防隊到着時に火災は既に盛期にあって、1階に比較して2階の延焼が進んでいたことが考えられるが、2階のどの箇所から出火したかを特定するに至れる、よって、最先着の消防隊の見分状況からは、2階から出火したものと考えられる。
(3)質問調書
 ア 安中警察署刑事課、■■■■の質問調書(第1回)に記載のとおり、■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■さらに、■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■■■■■と現場到着時の状況を供述していること。
 イ 出火棟の判定で引用したとおり、■■■■は■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■と異音に気付いて火災を発見し時の状況を供述していること。
 ウ 上記のことから、通報を受けて現場到着した安中警察署員は、建物中央の屋根上部の採光部からの火炎噴出を認め、その後、1回の吹き抜け部分の東側で上部からの燃焼物の落下を認めている。また、現場南側で異音に気付いて駆けつけた発見者は、2階の窓からの火の噴出を認めており、いずれも2階部分からの出火が考えられるが、出火箇所を特定するに至れず、関係者の供述からの出火箇所は、2階から出火したものと考えられる。
(4)結論
 上記(1)、(2)の各事実及び(3)の供述を総合考察し、いずれも中央棟2階からの出火が考えられ、現場の見分状況では2階東側の焼損が他に比較して強いことから、東側から出火し南側、北側及び西側へと延焼拡大したことが考えられる。
 一方、1階はロビーラウンジの東側で焼損が強いが、近接周囲への延焼はそれに比較して浅いことから、2階の延焼時刻よりも遅かった可能性が強く、(3)関係者の供述では、玄関扉を確認した際に内部を見て吹き抜け部分の上部から燃焼物が落下し、右(東)側で燃えていたのを見ており、このことから1階に比較して2階は早い段階で延焼が進んでいて、北側上部からの焼損落下物が延焼媒体となって1階へ延焼拡大したことが考えられる。
 したがって、この火災の出火箇所は中央棟2階東側と考えられる。
5 出火原因の判定
 2階東側で出火原因として考えられる、たばこ、放火及び電気関係について検討する。
(1)たばこについて
 り災建物内での喫煙場所は、東棟2階喫煙室のみであり中央棟2階ラウンジには喫煙場所はなく、7月30日遅番で午後1時から午後9時30分まで勤務していた■■■■によると、■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■■■■■と供述していること。また、現場の見分状況からは、たばこの吸い殻や微小火源特有の焼損箇所など、たばこからの出火を裏付ける物証は発見されていないことから、たばこからの出火の可能性は極めて低い。
(2)放火について
 セコムからの通報を受けて出動し現場到着した安中警察署の警察官、■■■は■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■と供述していること。
 また、勤務者、■■■■によると■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■と供述していること。また、建物には23時から朝の7時までの間に建物内に入ろうと開けた瞬間に人感センターが関知して警備会社に知らせる警備システムが設置されていること。さらに、外部から2階へ直接侵入するのは建物構造上困難であること。
 以上を考察すると、放火による出火の可能性は極めて低い。
(3)電気関係について
 エレベーター室上部の現場見分において、銅線が露出したエアコン配線が断線し溶融痕が認められ、配線の短絡による出火が考えられるが、勤務者、■■■■によると■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■との供述から、エアコン及び同配線からの出火の可能性は低い。
 次に、エレベーター室上部の南東側壁面の柱に北側に沿って延びる屋内配線については、飲料売店から延びていて、常時通電されている冷蔵フリーザーに使用されているもので、2階掃除庫内にある分電盤の配線用遮断器のラウンジ、アイスのスイッチの位置が中位を示していることから、この回路に何らかの原因で過電流が生じたことが考えられるが、現場見分からは短絡痕は認められず、屋内配線や配線コードからの出火の可能性は低い。
(4)結論
 以上のとおり、たばこ、放火及び電気関係について検討した結果、たばこと放火の出火の可能性は極めて低いが、電気関係については、常時通電状態の回路の配線用遮断器が作動しており、同回路に何らかの原因で過電流が生じたことが考えられ、受電機器の故障や配線の短絡による出火の可能性は残るが、現場からはそれを裏付ける物証は発見されないことから、発火源を特定できず、よって本火災の出火原因は不明とする。

***3実況見分調書***
g25.7.31_togenoyu_jikkyokenbunchosho.pdf
様式第2号(第23条関係)          火災番号 安中―40
          実況見分調書(第1回)
表記の火災について、関係者の承諾を得て、次のとおり現場を見分した。
     平成25年7月31日
               所   属  安中消防署松井田分署
               階級・氏名  消防司令補 櫻井富士夫
日時;平成25年7月31日 9時00分開始
   平成25年7月31日11時30分終了
場所及び物件:安中市松井田町坂本■■■■■■ 碓氷峠の森公園交流館峠の湯
立会人:一般財団法人 碓氷峠交流記念財団 ■■■■■■■■■■■■■■■
1 現場の位置及び付近の状況
(1)現場は、安中消防署松井田分署から西に約7,300メートルの地点で、国道18号旧道から北東方向に約400メートル入った場所に位置しており、り災建物は、碓氷峠の森公園地内の北西に位置している。敷地面積5,132.88平方メートルを有する公園敷地内には貸コテージ、研修施設の建物が併設され、最も近い北西側の住宅まで約140メートル離れている。周囲の状況は、南側に碓氷川、北側に霧積川が流れており、旧信越本線が接していて、現在は鉄道文化村トロッコ列車、アプトの道の施設になっている。地形は、南東方向に緩やかに傾斜し、北側と西側には山が接近している。また、現場に入る通りは碓氷峠中山道坂本宿として、その街道を形成しており、長野県に至る碓氷峠の起点になっている。
 なお、都市計画法による用途地域は、その他の地域に指定されている。
(2)現場水利は、り災建物を中心として半径140メートル以内には、防火水槽が1基あるだけであるが、峠の湯の敷地内に水路と池があるため、水利状況は、おおむね良好である。
 (第1図 現場案内図及び水利状況図参照)←(当会注:開示情報には見当たりません)
2 り災概要
(1)本火災は、平成25年7月31日2時30分に覚知した自動火災報知設備の発報による警戒の指令で出場したものであったが、出場途上に建物火災の指令に切替わったものである。
 なお、自動火災報知設備の発報を受信したのは、業務委託しているセコム上信越株式会社であり、2時27分の受信記録があるが、受信機器も焼損したため、発報過所は不明である。
(2)り災概要は、事後油署名、碓氷峠の森公園交流館峠の湯、鉄筋コンクリート一部木造、鉄骨造2階建て鋼板ぶきセメント成形板張り公衆浴場で延べ面積■■■■■■平方メートル中、1階■■■■■平方メートル及び2階■■■■■平方メートル、計■■■■■■平方メートルを焼損した火災である。
3 現場の模様
(1)り災建物の概要
 り災建物は、一般財団法人碓氷峠交流記念財団が運営する建物名称碓氷峠の森公園交流館峠の湯で、平成12年4月に建築された公衆浴場2階建て準耐火建物であり、平成21年12月18日の立入検査で収容人員は628人になっている。建物は、東棟、中央棟及び西棟が廊下で接続され、東西83メートルの長さで、棟ごとに越し屋根様式で建築されている1棟の建物である。(第3図参照)↓
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 東棟は1階がマッサージ室及びボイラー機械室で、2階は浴場が主な用途で東側に露店風呂が併設されている。
 西棟1階はレストラン、2階は和室休憩室で株式会社荻野屋に業務委託している。
 中央棟1階は、南側が公衆浴場の受付カウンター、事務所及びホールになっており、北側がロビーラウンジになっている。2階は、入浴客が休憩するラウンジで東側に飲物を提供する場所が設けられて、北側吹き抜けのため、1階より床面積が小さくなっている。
 また、ラウンジ南側はコンクリート造タイル張の回廊となっている。
 届出義務のある危険物施設等は、灯油8,000リットルの危険物施設地下タンク貯蔵所が建物東側に1施設と1階機械室に付随した危険物一般取扱所が設置されている。消防活動阻害物質としては、西棟北西側に液化石油ガスボンベ800キログラムが設置されている。
(2)焼損建物の見分
ア 建物外周部について
(ア)東棟について
 東棟を南東方向の駐車場から見分すると、東側は2階が露店風呂で、南側に回廊が設置しているため、外壁の一部が死角となっているが、見分できる範囲では外壁に変色は認められない。(写真No.1参照)g25.7.31_togenoyu_genb...
 東棟の南東屋外に設置されている危険物地下タンク貯蔵所を見分すると、焼損は認められない。(写真No.2参照)
 東棟2階西面を北西方向から見分すると、ガラス面がすすけているが焼損は認められない。(写真No.3参照)
 東棟を北方向から見分すると、1階部分の張り出した壁、建物北側外壁及び屋根に焼損は認められない(写真No.4参照)
(イ)西棟について
 西棟を南及び西方向から見分すると、外壁及び屋根に焼損は認められない。(写真No.5・No.6・No.8参照)
 西棟を北方向から見分すると、1階部分の張り出した壁、建物北側外壁及び屋根に焼損は認められない。(写真No.7参照)
(ウ)中央棟について
a 中央棟南面について
 中央棟を南東及び南西方向から見分すると、1階は東棟から西棟に渡って回廊があり、その北の1階の外壁には焼損は認められないが、2階及び屋根に焼損が認められ、2階の4本の柱は、上部は黒く変色が認められる。(写真No.8・No.9・No.10・No.11参照)g25.7.31_togenoyu_genb...
 南西方向から2階南面及び屋根を見分すると、2階南面上部と屋根及び上部の越し屋根開口部に焼損が認められる。(写真No.12参照)
 2階南側を南東方向から見分すると、軒天井が焼損し、ガラス枠のアルミニウム部分及び柱は上部ほど黒く変色しているのが認められる。(写真No.13参照)
b 中央棟2階西面について
 南面及び西面を南西方向から見分すると、南面は外側テラスにガラスが落下し、ガラス枠のアルミニウム部分の変形は上部ほど大きいのが認められる。
 また、西面の建物内で自動販売機が焼損しているのが認められる。西面は、軒に近い上部がすすけているのが認められる。(写真No.14参照)
 南西の位置から南面と西面上部及び軒裏を見分すると、軒天井は一部落下しているが、建物南西角の柱上部の軒天井は、ほぼ原形を留めているのが認められる。(写真No.15参照)
 中央棟西面と接続する通路を南西方向から見分sると、通路南面のガラス枠は、原色を保っているが、ガラス面はすすけているのが認められる。(写真No.16参照)
 また、上部を見分すると、中央棟西面ガラス窓上部の軒天井は、天井板が一部落下している。(写真No.17参照)g25.7.31_togenoyu_genb...
c 中央棟北面について
 北方向から中央棟北面を見分すると、北面は焼損により1階及び2階のガラスが全て落下しているのが認められる。
 また、東棟及び西棟接続部分の外壁に焼損は認められない。(写真No.18・No.19参照)
 また、北面を北西及び北東方向より見分すると、ガラス枠は下部ほどアルミニウムが残っているのが認められ、西棟と中央棟に接続する廊下北側外壁に焼損は見られない。(写真No.20・No.21・Mo.22参照)
 1階北側暖炉を見分すると、暖炉北側に積まれた薪が焼損しており、暖炉外壁タイルに剥離及び落下が認められる。(写真No.23参照)
d 中央棟2階東面について
 東面を東棟と接続する通路内北方向から見分すると、上部の軒天井が黒く変色しているのが認められる。(写真No.24参照)
 東面と東棟に至る通路を南東方向から見分すると、軒天井板が焼失し、東面ガラス枠のアルミニウム部分は上部ほど黒く変色しているのが認められる。(写真No.25・No.26参照)g25.7.31_togenoyu_genb...
 中央棟から東棟に至る通路天井を中央棟に接している部分の南側から見分すると、天井面は、南側の方が黒くすすけている。(写真27参照)
 東面を東方向から見分すると、はりが焼損し、柱及び外壁上部は開口部から扇状に黒く変色しているのが認められる。ガラス枠中央上部の軒樋(のきとい)が下方に溶融しているのが認められる。(写真No.28参照)
イ 建物内部について
(ア)東棟1階について
 中央棟廊下と接する東棟のマッサージ室を西方向から見分すると、室内はすすけていて、中央棟と通じている天井の空調カバーは溶融し、落下しているが、収容物の焼損は認められない。(写真No.30参照)
(イ)西棟1階について
 西棟内東側レストラン出入口を西方向から見分すると、室内に焼損は認められない。(写真No.31参照)
 北西側液化石油ガス庫内を西方向から見分すると、ガス庫、ガスボンベに焼損は認められない。(写真No.32参照)
(ウ)中央棟1階南側について
 中央棟南東側を北西方向から見分すると、ロビーラウンジとフロントを仕切るカウンターが焼失している。フロントの東側壁面は石膏ボードが落下して、下地のコンクリートが露出し、上部ほど黒く変色しているのが認められる。(写真No.33参照)g25.7.31_togenoyu_genb...
 フロント内の事務室出入口方向から内部を見分すると、事務機器の上部の樹脂は溶融し、原型を留めていないが、下部は残存している。(写真No.34参照)
 事務室内部を北東方向から見分すると、事務機器及び事務机は西側ほど樹脂部の溶融変形が著しく、東側に進むにしたがって、焼損が弱くなっているのが認められる。(写真No.35参照)
 事務室西側倉庫内の上部を東方向から見分すると、北西側天井が破損しており収容物がすすけているが、焼損は認められない。(写真No.36参照)
 中央棟ホールを北及び北東方向から見分すると、ホールから南の中央玄関に至る収容物は金属部分を残して焼失し、玄関から北側の天井板が落下しているのが認められる。(写真No.37・No.38参照)
 中央棟ホール正面玄関北東方向から下駄箱室を見分すると、床面は焼損し、下駄箱ロッカーは、扉が焼損炭化し、北側上部で表面の剥離が認められる。(写真No.39参照)
(エ)中央棟1階西側について
 中央棟から西棟に接続する廊下を見分すると、廊下の奥がレストランになっており、通路南側ゲーム室入口は上部が黒く変色しているのが認められる。廊下天井は、中央棟寄りが白く変色しているのが認められる。(写真No.40・No.41参照)g25.7.31_togenoyu_genb...
 廊下南側ゲーム室を見分すると、室内はすすけていて天井の空調カバーが軟化しているのが認められる。(写真No.42参照)
(オ)中央棟1階北側ロビーラウンジについて
 ロビーラウンジ西側を北東方向から見分すると、2階に至るコンクリート造のらせん階段下側の塗装部分は、床に近い部分は焼失し、上部はモルタル部分の剥離が認められる。(写真No.43参照)
 ロビーラウンジ北側を南方向から見分すると、床面に近い収容物は焼失し、天井板は一部を残して落下しているのが認められる。(写真No.44参照)
 ロビーラウンジ北東側を南東方向から見分すると、北側壁面のガラスは全て落下し、ガラス枠が黒く変色しているのが認められる。(写真No.45参照)
 ロビーラウンジ北西側を2階東方向から見分すると、階段の床材とロビーラウンジの床面が焼損しえいるのが認められる。(写真No.46参照)
 ロビーラウンジ東側を北西方向から見分すると、上部の天井板が落下し、東側は土産の販売が営まれており、床面は焼損した土産品が堆積し、フリーザー2機の焼損が認められる。(写真No.47参照)
(カ)中央棟1階東側について
 中央棟ロビーラウンジから東側廊下を見分すると、天井材はロビーラウンジ側で落下しているのが認められる。(写真No.48参照)
 東棟に接続する廊下を見分すると、北側壁面は中央棟側の石膏ボードの表面が剥離していて、南側は自動販売機の樹脂が溶融しているのが認められ、廊下の東側部分は黒く変色しているが、内部仕上材は東に進むにしたがって焼損は弱くなっているのが認められる。北側に設置された木製ロッカー上部は一部消失し、下部は原型を留めているのが認められる。(写真No.49・No.50参照)g25.7.31_togenoyu_genb...
(キ)東棟2階内部について
 中央棟と東棟を接続する通りを東方向から見分すると、防火戸が白く変形しているのが認められ、中央棟に接した壁面の南側ガラスは落下しており、黒く変色しているのが認められる。
 また、手錠及び北側壁面上部はすすけているが、床面に近い壁面にすすけは、認められない。(写真No.51参照)
 東棟浴場ロビーを北西方向から見分すると、天井は全体的にすすけているのが認められるが、壁面は上部がわずかにすすけているのが認められる。(写真No.52参照)
 浴場ロビー南西側の喫煙室を北方向から見分すると、北側壁面と天井がすすけている。(写真No.53参照)
 東棟北西側貸切内湯(洋室タイプ)を南東及び南西方向から見分すると、洋間休憩室及び洗面所は、床面は汚損しているが、焼損は認められない。(写真No.55・No.56参照)
 東棟南西側貸切内湯(和室タイプ)を北東及び北西方向から見分すると、和室及び洗面所は、焼損は認められない。(写真No.57・No.58参照)g25.7.31_togenoyu_genb...
(ク)西棟2階について
 西棟休憩室に至る通路東側を東方向から見分すると、床面は汚損しているが、収容物に焼損は認められない。(写真No.59参照)
 西棟の廊下周辺を東方向から見分すると、床面は汚損しているが、収容物、南側広間和室に焼損は認められない。(写真No.60参照)
(ケ)中央棟2階について
a 中央棟南側について
 ラウンジ南側を北東方向から見分すると、収容物は焼失し、3本のコンクリート柱は、東側ほど内装材の石膏ボードの剥離が著しく、西よりの2本は石膏ボードが残存しているのが認められる。(写真No.61参照)
 また、南西側屋根裏は、はりは一様に炭化、亀甲模様を呈し、屋根裏の断熱材が変形、落下しているのが認められる。(写真No.62参照)
b 中央棟西側について
 ラウンジ西側を南東方向から見分すると、床面は焼損し、北側のエアコン、南側の自動販売機2機が焼損している。自動販売機北側の壁面は、上部ほど黒く変色しているのが認められる。(写真No.63参照)
 エアコン電源コードとコンセントの状況を見分すると、コンセント内が炭化しているのが認められ、配線も床面に近い位置にあることが認められる。(写真No.64参照)
c 中央棟北側について
 中央棟北西側を南東方向から見分すると、吹き抜け箇所の金属製の手すりは階段よりで変形し、黒く変色しているのが認められる。(写真No.67参照)g25.7.31_togenoyu_genb...
e 中央棟北側及び東側について
 北東面を南西方向から見分すると、ガラスが落下し、ガラス枠が黒く変色している。(写真No.68参照)
 東側を西方向から見分すると、東棟出入口には防火戸があり、この防火戸の中央部にさびが認められる。この防火戸の南側がエレベーターと機械室で北面が1階と昇降するエレベーター扉になっている。エレベーター室西側上部の壁面が防火戸上部よりも白く変色しているのが認められる。(写真No.69参照)
i 中央棟東側について
 東側を南西方向から見分すると、乳飲料の自動販売機、乳飲料のビン置場とその南側飲物の売店は焼損し、エレベーター室壁面の下地石膏ボードは剥がれ落ちており、接着痕が露出しているのが認められる。(写真No.69・No.70参照)
 南東側を西方向から見分すると、ビール、アイスクリーム等を販売する機器が焼損し、南東側の柱の上部が黒く変色しているのが認められる。(写真No.72・No.73参照)g25.7.31_togenoyu_genb...
 エレベーター室上部の屋根裏を西方向から見分すると、エアコン上部に設けられているファン室の塗装面は、南側の変色が強く、はりは、北側より南側の方が炭化深度が深いのが認められる。(写真No.74参照)
 中央棟屋根裏を南西方向から見分すると屋根組材は中央棟越し屋根まで亀甲模様を呈しているのが認められる。(写真No.75参照)
4 焼損状況
(1)エレベーター室上部について
 北側のエレベーター室出入口方向から見分すると、東側にダクトチャンバー、西側にエアコンが設置されており、エアコンは、ダクトチャンバーより塗装の焼失範囲が広くなっているのが認められる。(写真No.76参照)
 上部東側を北西方向から見分すると、エアコン下部から冷媒配管2本が東方向に延びており、エアコン周囲に沿って焼損物が堆積している。(写真No.77参照)
 上部北側を北方向から見分すると、エアコンを囲んでいた焼損物が堆積し、上部の冷媒配管直下に銅線が露出したエアコンのコードが認められ、炭化したエアコン木製台座と接触しているコード配線1本が断線し、溶融痕が認められる。(写真No.78・No.79参照)
 上部を南方向から見分すると、エレベーター室東側は壁面と接していて、エアコン及びダクトチャンバー側面の焼損は北側と比較して南側の方が強く、エアコン上部に設置されたファン及びダクトチャンバー東側の上部は、塗装部分が焼失し、金属部分が露出している。(写真No.80参照)
 上部南側を南東方向から見分すると、木製パネルが焼失して外周に堆積し、エアコン木製台座は炭化し、台座外側が焼失しているのが認められ、北側台座よりも焼損が強いのが認められる。(写真No.81参照)g25.7.31_togenoyu_genb...
 上部南東側を南方向から見分すると、照明の安定器が焼損して脱落し、露出した安定器のコードが上部に延びているのが認められる。南東角に接する柱は上部の炭化が深く、柱に沿って屋内配線が上部に延びている。この屋内配線には、短絡痕は認められない。
 また、はりの炭化は北側に比較して南側の方が深いのが認められる。(写真No.82参照)
 壁面側を南西方向から見分すると、エレベーター室上部の南東側の木材は、東壁面に近いほど亀甲模様が粗いのが認められ、柱の北側に沿って飲物の売店から露出した屋内配線が下から延びている。立会人によると、この配線は飲物の売店から立ち上がっているもので、常時通電状態になっている冷蔵フリーザーに使用されていると説明する。(写真No.83参照)
(2)電気関係について
 2階東棟浴場ロビー側掃除庫内にある配電盤電源メインスイッチは「ON」になっている。(写真No.84参照)
 2階東棟浴場ロビー東側掃除庫内にある配線用遮断器を見分すると、コンセント、ラウンジ、アイスと表示されているスイッチの位置が中間になっているのが認められる。(写真No.85・No.86参照)
5 添付書類
 本見分内容を明らかにするため、写真86葉、図面6枚及び■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■を添付する。
6 写真撮影者
 安中消防署松井田分署 消防司令補 櫻井富士夫
 安中消防署管理係   消防副士長 秋山 高思
7 実況見分補助者
 安中消防署松井田分署 消防士 土屋 潤
            消防士 磯貝 行正
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【ひらく会情報部・この項続く】
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