2015/8/26  23:11

市有地をメガソーラー事業者に格安の地代で貸しながら一般市民からの徴税には熱心な安中市のヘンな財政感覚  安中市内の大規模開発計画

■何かにつけて財政難を口癖のように唱えている安中市は、毎月発行している「広報あんなか」で市民に対して「納税は社会のルールです」「もしあなたが市税を滞納してしまうと」「7月・8月・9月は滞納処分(財産差押)強化月間です」「市税の滞納処分を強化しています」などと毎月貴重なページを割いて納税キャンペーンを実施しています。ところが、市の貴重な固定資産である市有地が破格の値段でメガソーラー事業者に貸し出されているのです。


 このことについて、納得のゆく説明を聞こうと先日安中市役所財務部財政課を訪問して、担当者らからヒヤリングをしましたが、結局納得のゆく説明内容は得られませんでした。

 安中市内のメガソーラー計画における市有地の借地料がベラボーに安いことは、これまでも当会のブログで指摘してきました。
○2012年11月9日:市有地1.8haを平米当り65円という破格の安値でビックカメラのメガソーラーに貸した岡田市長の深謀遠慮↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/897.html
○2015年7月22日:日刊ゴルフ場跡地140㏊の山林等を切り開き16万枚のパネルが並ぶメガソーラー計画が本格始動(4)↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1670.html

■当会が安中市財政課からヒヤリングした結果によれば、安中市は市有地をメガソーラー事業者に賃貸するにあたり、各地の自治体の賃貸料を調べて平均的には1u当たり100円という数字を弾き出したとのことです。

 それを踏まえた上で、市内小俣地区において2012年12月に着工し、2013年4月24日に竣工したビックカメラのメガソーラー事業では、安中市は18,102uを貸与するにあたって、「当該市有地は傾斜地の法面にあるため、利用勝手が悪い」と自ら査定して、さらに3分の2に割り引いた値段、つまり、100円×2/3=65円を事業者に提示してしまいました。

 その後、2014年1月21日には、市内郷原地区の市有地の山林(登記簿上の面積17,429u)を事業者のスリーラージ安中ソーラーパーク鰍ノ貸与するにあたって、「当該市有地は山林の為、事業者は造成をする必要が有り、そのコストを割り引いて、また前例のビックカメラ向け賃貸レート65円を参考に、なんと1uあたり50円という非常識な金額を提示してしまったのです。

 そのため当会では、財政課担当者らに、「各地の自治体の賃貸料を調べたら平均的に1u当たり100円とした結果を、もういちど見直してほしい」と申し入れました。財政課からは、「もういちどよく調べてみたい」とコメントがありました。

■さらに当会は、メガソーラー事業のための土地の賃料について、経済産業省が設置している調達価格等算定委員会が毎年度発行している意見書の中で言及していることも財政課担当者らに伝えました。

 この意見書は、平成24年度から毎年公表されている「調達価格及び調達期間に関する意見」と題する文書で、経産省のHPにも掲載されています。
○平成24年度調達価格及び 調達期間に関する意見
http://www.meti.go.jp/committee/chotatsu_kakaku/pdf/report_001_01_00.pdf
○平成25年度調達価格及び 調達期間に関する意見
http://www.meti.go.jp/committee/chotatsu_kakaku/pdf/report_002_01_00.pdf
○平成26年度調達価格及び 調達期間に関する意見
http://www.meti.go.jp/committee/chotatsu_kakaku/pdf/report_003_01_00.pdf
○平成27年度調達価格及び 調達期間に関する意見
http://www.meti.go.jp/committee/chotatsu_kakaku/pdf/019_03_00.pdf

■このうち最新版の「平成27年度調達価格及び調達期間に関する意見」について、見てみましょう。

 これは、平成27年1月から同省の「調達価格等算定委員会」において、平成27年度に再生可能エネルギー発電事業に参入する者の調達価格等について検討を行ってきた結果を同2月24日に意見書として取りまとめたものです。

 土地貸し太陽光発電というのは、発電事業者が一定の面積を有する土地を借りて太陽光発電設備を設置し、土地所有者は、土地を貸すことの対価として、賃料収入を得る仕組みです。

 再生可能エネルギーの買取価格を算出する経済産業省の調達価格等算定委員会によれば、平成27年度の意見書で、1,000kW以上のいわゆるメガソーラーの土地賃借料=地代の場合、平均値として242円、中央値として153円を想定値としています。
※27年度の意見書と土地賃借料データ → report_h27_megasolar_tochichinshakuryo.pdf

 ただし、固定価格買取制度が始まって以降、太陽光発電システムを設置するための用地に対する需要が増えていることから、民有地の場合は1u当たり平均200前後で推移していると言われており、中には次の表のように787円というケースもあります。
クリックすると元のサイズで表示します

■こうしたメガソーラー用地の賃料の相場からすれば、安中市がこれまで事業者に提示してきた金額は、極めて低い数字であり、市民の財産である市有地の利活用の観点からも、また財政難を自認している市の財政状況からも、納税者である市民としては、到底看過することはできません。

 現在、安中市岩野谷地区では、群馬県で最大級とも言われる43MW のメガソーラー事業計画が進められています。

 この計画で、事業者が群馬県土地・水対策室に大規模開発条例に基づき2015年3月11日に提出した開発構想書によれば、予定地内には、少なくとも5万7000uの公有地や公共用地が存在しています。これらの公有地や公共用地が全て安中市の所有なのかどうかはまだ確認できていませんが、相当な部分が市有地である可能性があります。
※日刊ゴルフ計画跡地メガソーラー事業の公有地等の面積内訳 → ln.pdf

 安中市は、このメガソーラー事業計画が実現した場合、造成工事が着手された際に、一体いくらで売却あるいは賃貸をするのでしょうか?これまでのメガソーラー事業者への破格の賃料の提示を考えると、非常に心配です。

■事実、このメガソーラー開発事業者は、日刊スポーツゴルフ場計画跡地における事業予定地のうち、買収が済んでいない用地は賃貸契約で確保しようとしています。地元の情報によれば、事業者が地権者に提示している土地賃借料は1u当たり年間25円を基準にしているとのことです。

 これは、事業者が安中市において既に稼働しているメガソーラーの土地賃借料である65円と50円を参考に、今回は43MWという桁違いの大規模になることから、さらに50円の半値である25円が妥当だとして、設定した可能性があります。もしそうだとすれば、日刊スポーツゴルフ場跡地内に存在する公有地や公共用地についても、事業者は安中市に対して1u当たり年間25円を提示してくる可能性があります。

 となると、貴重な里山が破壊されるうえに、我々市民の共有財産である市有地が、1u当たり年間僅か25円で、投機的なマネーゲームの餌食になりかねません。

 このことについて当会では、引き続き、納税者市民として安中市の動静を慎重に見守る所存です。

■このように安中市は、住民からの徴税にはやたらと熱心なのに、貴重な市有財産の利活用については全く無頓着です。このことを如実に示す例として、当会がライフワークとして追及しているタゴ51億円巨額横領事件があります。
○「広報あんなか」平成21年2月号P7-6「公社事件和解10年後の対応について」→
2102p76la10n.pdf
○「広報あんなか」平成21年2月号P8「和解以降の経緯」 →
2102p8lao.pdf

 この事件では、和解金として安中市土地開発公社名義で群銀に、これまで16年間にわたって毎年2000万円を支払ってきており、このままだと、今後もあと87年間支払いが続くことになりかねません。

 ところが、安中市は群銀に支払うカネを毎年捻出しているのに、本来それを負担すべき元職員タゴに対する債権回収については、全く無頓着なのです。本来は、この債権回収に安中市は最も注力しなければならないはずです。

 1998年12月9日の民事訴訟の和解成立を受け、安中市土地開発公社には、24億5000万円の債務が確定しました。その尻拭いで、上記の103年ローンが我々市民を苦しめているわけです。安中市と公社は、そのうち正規借入金額が2億2690万円だとして、残額の22億2309万2000円が損害だとしました。しかし、元職員が市や公社の正規口座から直接横領した公金額は、群銀からだまし取った金額の他に、3億円を遥かに上回る金額となっており、市や公社の損害はもっと甚大なのですが、なぜか、市と公社は元職員に対して少なめに損害を見積もって損賠請求をしたのでした。

 そして、公社が元職員タゴに対して損害買収請求訴訟を提起し、1999年5月31日に判決が出され、同8月18日に22億2309万2000円と年5分の遅延損害金の支払いが確定しました。しかし、2009年2月の時点で、元職員タゴからは、僅か1488万500円しか再建が回収されておらず、現在残っている損害賠償請求額は依然として22億821万1500円という巨額なものとなっています。

 その後現在に至るまで、市と公社はいったいどんな回収努力をしたのでしょうか?またその成果はどの程度上がったのでしょうか?このことについて、安中市からの公表が全くありません。当会では、こちらの方も、きちんと安中市に確認する所存です。

【ひらく会情報部】
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