災害防止協定など眼中にないガスパッチョ、東京ガスの殿様体質  東京ガス高圧パイプライン問題

■帝国石油と東京ガスの共同計画である今回の群馬連絡幹線T期工事は、富岡市妙義町から群馬県高崎市までの約20kmの距離を、直径500mmの鋼管で結び、両社の保有するパイプラインを有機的に連結し合って、天然ガス供給網を拡大しようというものです。


 このうち、帝国石油は妙義町のVB(バルブボックス)から中野谷の信越半導体渇。野平工場までの約6kmを施工し、東京ガスは、帝国石油と東京ガス両社の取合点である磯部の信越半導体渇。野平工場に近接する磯部MS(メーターステーション)から、北野殿の東邦亜鉛のすぐ南側の安中GS(ガバナーステーション)を経由して、高崎市の下小塙町の高崎GS(ガバナーステーション)までの約14kmが施工範囲です。このうち、磯部MSと安中GSに緊急時に高圧ガスを放出拡散するための高さ30mの放散塔が設置されます。

クリックすると元のサイズで表示します
写真上:北野殿で工事中の安中GS(仮称)。東京ガスの子会社の東京ガス・エンジニアリング鰍ェ請け負って施工中。土建工事は佐田建設鰍ェ下請。平成21年8月完工予定。東京ガスでは、安中GSなのか安中VS(バルブステーション)なのかは曖昧にしており、東邦亜鉛に供給するための減圧装置付かどうかを企業秘密だとして未だに非公開としている。一方、東邦亜鉛側では既に重油から天然ガスへの設備の切り替えを準備中だという情報が地元で流布している。写真中央に、高さ30mのガス放散塔の基礎部分が見える。

 東京ガスは一般需要家への供給は考えておらず、最短ルートを選定した、などと説明していますが、高圧ガスパイプラインのルート沿線にある大口需要家と目される東邦亜鉛活タ中精錬所や、日本精工鰍フベアリング工場などがある八幡工業団地などを結んでおり、大口需要家への天然ガス供給が主目的であることは一目瞭然です。

■もう片方の帝国石油は、松井田地区のパイプライン施工に際して、従前に、地元区長らに計画内容をきちんと説明するとともに、積極的に住民説明会の開催を関係地区に申し出て、丁寧に説明しました。碓氷峠では、オオタカなど猛禽類の生息に影響するとして、自然保護の観点から大幅なルート変更に応じたり、交通量の多い交差点などでは、河川の場合と同じく、推進工法とよばれるトンネル工法を積極的に採用し、道路交通への影響を最小限にするための柔軟な配慮と対応をしています。

 また、高圧パイプの施工工事に際して、騒音や振動、通行遮断などによる沿線住民への負担を償うため、充分な地元対策費を予算化していました。高圧ガスパイプの埋設工事についても、高圧パイプを製造するミルメーカー(製鋼会社)とパイプを埋設するゼネコンのJVに発注する形態をとっていました。このほうが、専門性が発揮され、コスト面でも、工期面でもメリットがあるからです。

■これに対して東京ガスは、帝国石油とは180度異なった対応をしています。東京ガスは「計画ルートの他埋設物状況確認やガス管の詳細設計を行なった後に、道路管理者との占用協議を行い、それと並行して試掘など各種調査を行い、地元PRを実施し地元の了解が得られた後に、埋設工事に着手する。着工前、市議会の全員協議会で地元議員に説明をし、次に各区長さんなどに“個別”に説明して、そのなかで、地元に対してどのように理解を求めていくか相談する予定。その結果、一軒一軒“個別”にPRするか、あるいは地元説明会を開催するなど方法はいろいろあるが、いずれにせよ地元からの了解を得ることが肝要と考えている」とQ&Aで謳っていますが、これはまったくのデタラメです。

 実際、地元議員らは、東京ガスから一言も説明が無く、市役所の土木課から簡単な計画概要を伝えられただけでした。各区長はまったく寝耳に水で、道路管理者である市長の息の掛かった代表区長だけが同意書に署名押印しただけで、東京ガスは地元の合意を得ていると平然と言いのけている始末です。ステークホルダーを大切にしていると東京ガスはそのCSR報告書で自慢していますが、全くの偽りなのです。

■東京ガスは、一軒一軒個別にPRすると言っていますが、実際には沿線住民や地権者にタオルを配っているだけなのです。地元説明会にいたっては「これまで一度もやったことがない」と豪語する有様です。

 また、高圧ガスパイプの埋設工事は掘削、覆土、填圧、仮舗装を含めて全部ミルメーカーに丸投げしています。今回は、談合で知られる住友金属の子会社の住金パイプエンジ鰍ェ請け負っていますが、実際に自分たちでやるのは高圧パイプの製造と現場溶接くらいで、あとは東京から連れてきた東邦工業という土木会社に全部下請けさせています。地元住民との接点である交通誘導員は東京信用という山梨に本社のある警備会社を昔から起用しております。地元住民の車両ナンバーは知らないうちに全てチェックされており、クレームを付けてくる住民はマークして対応しています。

■ルート選定では、大口需要家の都合しか考えておらず、ルート上の地形や土質、交通量、周辺住民の環境などは全く考慮していません。ミルメーカーの住友金属系のエンジニアリング会社に工事を丸投げしているため、土質や最適工法などよくわかっていないようです。したがって、工期や工数などはほとんど無頓着であるため、掘削してみたら予想外の岩石が出てきたので工期を延長せざるを得ないなどと、平然と言いのけて、平気で工期を1年以上延ばし、地元住民ばかりでなく、不特定多数の通行車両に多大な負担を強いているのです。

 状況に応じてコストや工期のかかる推進工法(トンネル工法)でさえも状況に応じて柔軟に採用する帝国石油に対して、東京ガスはコストのかかる推進工法の採用は最小限に留める方針です。1mあたり40万円も予算化しているのに、なぜ地元住民や通行車両に負担をかける開削工法にこだわるのか、東京ガスの真意は計り知れません。

 また、帝国石油同様、東京ガスも潤沢な予算の中で当然地元対策費も準備していたはずですが、沿線住民には全く還元せずに、工事を進めています。そっくり余った地元対策費を、東京ガスは一体どこに費消したのでしょうか。これと関係するのかどうかはさておき、東京ガスと市役所幹部との密約説が地元でもっぱら囁かれています。

■このように、住民無視の東京ガスの対応に心配した当会では、住民無視で勝手に同意書に署名押印した地元岩野谷代表区長である赤見秀夫氏に、高圧ガス導管の埋設工事が終わらないうちに、東京ガスときちんと災害防止協定を締結するように要請しました。

**********
平成20年1月6日
〒379-0114安中市野殿1842番地 岩野谷代表区長 赤見秀夫様
  〒379-0114安中市野殿980番地 小川 賢
安中市北野殿地区における輸送用ガス管建設工事に関する地元住民の安全確保について(ご確認とお願い)
 拝啓 新春の候、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。平素は地元の自治のためにひとかたならぬ御尽力を賜り、厚く御礼申し上げます。
 さて、表件に関しては平成19年9月10日付で、質問状をお送りしたところ、同9月17日にFAXにて次の回答を頂きました。
質問1:貴殿は、業者と7月中旬に協議をし、同意書に署名押印したようですが、ガス管が、藤井坂の通勤・通学路に敷設されることを知って、署名押印しましたか。
【貴回答】知っていました。
質問2:貴殿は、署名押印の前に、表件の工事に関係する岩野谷地区の区長らと、本件について協議をしましたか。協議をした場合は、いつ、誰と、どのような内容で協議をしましたか。協議をしなかった場合は、その理由を教えてください。
【貴回答】各区長さんとは、協議していません。理由は、工事担当業者に、回覧を各区長さんに届けるおりに、工事内容について説明してくれるよう、お願いしておきました。
質問3:高圧のガス管が、集落の中心部に敷設されることについて、工事開始に先立ち、地元住民への情報開示のための説明責任が、業者や行政に課せられると思われますが、貴殿は、業者や行政に対して、地元住民に、どこまでの範囲で、どのような伝達手段で、表件に関するPRや事前説明等をするように決めましたか。
【貴回答】地元住民が理解できるよう説明していただきたい。一区長として、できる範囲は小さいものですが、その範囲のなかで努力します。
質問4:これまでのところ、回覧板で試掘工事に伴う道路通行規制の予告しか、回覧板で回ってきません。公益業者による営利事業ですから、直接、業者から、地元の関係住民への説明会、および各戸への個別PRが必要だと思いますが、これまでのところ、そのような動きはありません。地元代表区長として、業者や行政に対して、どのような指導を行うことが必要だとお考えでしょうか。
【貴回答】工事担当者が、地権者や沿線住民の方に説明するという約束ができています。
 このように貴殿は、地域にとって極めて重大な事業について、岩野谷地区の区長会にも諮らず、勝手に同意書に署名押印をしてしまいました。貴殿が業者に出した同意書の効力について書面で安中市長に確認したところ「有効だ」とする回答がありました。業者は、安中市の指導により代表区長の同意書を取ったと主張し、安中市は、代表区長の同意書が添付されているから道路占用許可を出したと主張しています。
 しかし、実際に高圧ガス導管が敷設される北野殿地区では、地元住民から業者に対して不同意書が3通出されているほか、業者による地元説明会でも、敷設に反対、あるいは現在の導管敷設予定ルートの変更を強く業者に要望する声が多数発せられました。
 このような住民の願いをよそに、業者は、平成19年12月10日から、いよいよ北野殿地区の農免道路と、西岩井地区から北野殿地区に向かう藤井坂で、高圧ガス導管の敷設工事を開始し、平成20年の半ばごろまで、今後1年半以上に亘り、岩野谷地区で道路交通規制を伴う工事が継続される見通しです。このように、長期間にわたり、地域住民の生活や安全に負担が加わる結果を招いたことは、住民への配慮を欠いた貴殿の責任であることを指摘しなければなりません。
 さらに、高圧ガス導管建設工事が平成22年に完工すると、その後は半永久的に、地元の生活道路下を、70気圧の膨大な量の高圧ガスが常時通過することになり、事故や災害等の発生時には、予測不可能な損害が、地元で絶対に生じないという保証は全くありません。
 業者は、住民説明会で、過去の大地震でも、高圧ガス導管が破損してガスが漏洩したり、人命や財産への損害は皆無だと明言しております。しかし業者側は、岩野谷地区に設置される高圧ガス導管施設が建設され操業を始めたら、将来にわたり絶対に安全である、とは言い切っていません。
 私は、今回の計画について、岩野谷地区における高圧ガス導管敷設ルートは、なるべく交通量が少なく、民家の密度の低い場所を優先すべきであること、そのために、藤井坂や碓東小交差点ではなく、北野殿の東邦亜鉛周辺の農免道路から、信越線を超えて、国道18号線を経由して、碓東大橋に導管を添架して、ヤナセのところで、当初計画のルートに接続する案を、業者に提案してきました。本来であれば、北野殿を通過させたくないのですが、東邦亜鉛に天然ガスを供給したいという業者の強い意向を汲んで、百歩譲って、農免道路のルートならやむをえまい、と思った次第です。
 ところが、業者は、一切のルート変更には応じられないとして、岩野谷地区内の生活道路や通学路、さらに現状でも交通量の多い岩井地区の県道下に、危険な高圧ガス導管を強引に敷設しようとしています。
 地域住民の生活安全や財産保護を担保するために、貴殿はこれまでにどのような対策をおとりになろうとしていたのかどうか、わかりませんが、少なくとも、災害防止に関して、業者との間で、協定書を締結しておくべきであると考えます。
 ちなみに、安中市長は、東京ガスの高圧ガス導管建設工事は民間により施工されることから、住民が自分の手で住民権を行使することにより、自身の安全な生活と財産の保護を図ることが大切だと、今年の北野殿四区の新年会での挨拶で述べておられました。
 別紙に、協定書(案)を作成しました。この内容について直ちに各地区の区長や関係住民、そして行政に諮ったうえで、業者と速やかに締結されますよう、よろしくお願い申し上げます。なお、協定書(案)の内容について、コメントがあれば、直接、あるいは電話、FAX等で遠慮なくご連絡ください。
 なお、私としては、あくまで現状の導管敷設ルートには同意できません。 敬具
添付:高圧ガス等災害防止協定書(案)
**********

■しかし、残念ながら、すでに1年を経過しますが、赤見代表区長からは何の回答もなく、また、東京ガスが地元と公害防止協定を締結したという情報も全くありません。そこで、工事がいよいよ北野殿の集落の中心部に差し掛かる前に、東京ガスの社長に直訴することにしました。昨年末に次の要請書を東京ガスに送りました。写しは直接、高崎にある東京ガスの工事関係者に手渡ししました。

**********
平成20年12月24日
〒105-8527東京都港区海岸1-5-20 東京ガス株式会社 
代表取締役社長(兼社長執行役員) 鳥 原 光 憲 様
(写し)〒370-0045高崎市東町134-6東京ガス群馬ビル
群馬幹線建設事務所所長 鹿沼 正広 様 (FAX:027−324−5442)
    〒379-0114安中市野殿980番地小川 賢
安中市北野殿地区における群馬幹線T期工事輸送用ガス管埋設工事について(要請)
 拝啓 初冬の候、貴社ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
 さて、表件に関して、昨年8月に試掘工事を回覧板で知ってから、これまで、貴社に対して、工事内容の情報開示、埋設ルートの一部変更、工事期間の確約、工事手続の法令順守、地元との災害防止協定の早期締結など、何度もお願いしてきました。そのために貴社のコンプライアンス室宛にも、縷々お願いしましたが、貴社ではコンプライアンス室や顧客相談室の類の部署がないとのことで、いずれも現場の群馬幹線工事事務所に振られてしまい、不十分な回答や対応しか得られなかったことは誠に遺憾です。
 また、今月初め、地元区長会において、「貴社は住民説明会の開催や、地元代表区長への説明と同意を得る前に、安中市長から本件事業に関して確約を得ていた」ことが判明しました。このような貴社の対応に、地元では不信感が募っていることも事実です。
 さて、かかる状況のなかで、貴社による当該工事は、いよいよ私の所有する畑地の入口にさしかかろうとしておりますが、当該工事につきましては、貴社と地元との間で災害防止協定を締結してから施工するようお願い申し上げます。また、道路法による正しい道路占用許可手続きを行なうよう、重ねてお願い申し上げます。
 災害防止協定案については、添付のような内容が想定されますが、最終的には関係する群馬県、安中市、地元住民および貴社との間で協議して決定することにしたいと存じます。
 どうか、最後のお願いとして、この公害防止協定の協議及び締結、そして当該工事手続の法令順守について、あらためてご対応くださるよう宜しくお願い申し上げる次第であります。 敬具
添付書類:高圧ガス等災害防止協定書(案)

【高圧ガス等災害防止協定書(案)】
安中市岩野谷地区代表区長(以下「甲」という。)と東京ガス株式会社(以下「乙」という。)は、安中市の立会いのもと、乙が甲の管轄する地区で実施する群馬連絡幹線第T期工事における高圧ガス導管及びその関連設備(以下「施設」という。)の計画・建設・操業に起因する事故(以下「事故」という。)に伴う災害に対する対策の強化を図り、事故に伴う災害から地域住民の生命、身体及び財産を保護し、快適かつ良好な生活環境を保全するため、乙の群馬支社(以下「事業所」という。)における事故の防止に関し、次のとおり協定を締結する。
(協定の基本理念)
第1条 乙は、高圧ガス等の保全について重大な社会的責務を有することを強く自覚し、事業所の施設の計画・建設・操業に当たっては、甲と常に緊密な連携を図り、誠意をもって積極的にこの協定を履行するものとする。
(事故の防止)
第2条 乙は、事業所の施設の計画・建設・操業に当たり、関係諸法令等を遵守するとともに、高圧ガス等の製造、取扱、運搬等の事故を防止し、及び公共の安全を確保するため、別に定める保安規程等に基づき施設の施工・維持管理その他の必要な措置を積極的に講ずるものとする。また、乙は、関係行政機関が行う事故の防止施策に対しても積極的に協力するものとする。
2 乙は、前項の規定に基づき必要な措置を講じたときは、速やかに甲にその内容を報告するものとする。
3 乙は、毎年度当初、第1項の保安規程等の内容について、甲に説明し理解を得るものとする。
(施設の設置及び構造等の変更)
第3条 乙は、事業所において施設を設置し、又はその構造、使用の方法等を変更する場合において関係機関の許可を受けたときは、直ちに甲にその旨を報告するものとする。
(事故防止技術等の開発及び導入)
第4条 乙は、事故の防止技術について積極的に開発及び導入を図り、事故の防止に努めるものとする。
(保安規程等の検討)
第5条 乙は、事故の防止対策を積極的に進めるため、ガス事業法第30条に規定する保安規程並びに別途規定するガス保安計画(以下、「保安規程等」と称す。)に毎年度検討を加え、必要あるときは、これを修正しなければならない。
(測定・監視)
第6条 乙は、ガス事業法及び高圧ガス保安法等の定めるところにより定期自主検査又は定期点検を実施するほか、乙が社内で定める検査を行い、その結果を記録し、保管するものとする。
2 乙は、施設の構内及びその周辺を巡視するとともに、監視装置を整備し、環境の状況を把握することにより、事故の防止に努めるものとする。
(緊急時の措置)
第7条 乙は、事業所の施設において、事故が発生し、又はそのおそれが生じたときは、直ちに応急の措置を講ずるとともに、通報装置により管轄消防本部に迅速に通報しなければならない。
2 前項の事故が重大なものである場合には、乙は、直ちにその状況を甲及び施設周辺の住民全員に報告しなければならない。
3 前項の場合において、甲が必要な措置を指示したときは、乙は、これに従わなければならない。
(報告)
第8条 乙は、第6条第1項による検査の結果を甲に報告するものとする。
2 甲は、乙に対し、事故の防止対策の実施状況その他の必要な事項について報告を求めることができる。
(報告の公開)
第9条 甲は、前条の規定に基づいて乙から報告された検査の結果を乙と協議の上、地域住民に公開することができる。
(立入調査)
第10条 甲は、自ら事業所に立ち入って、必要な調査をすることができる。
2 甲は、立入りに際し、専門的知識を有する者及び地域住民の代表のうち甲が指定する者を乙の承諾のもと同行させることができる。ただし、法令に基づく立入り制限区域は除くものとする。
(関連事業所に対する指導、監督)
第11条 乙は、事業所地内の関連事業所に対し、事故の防止について、積極的に指導及び監督を行うものとする。
2 乙は、前項の関連事業所が事故を発生させ、地域住民に損害を与えたときは、責任をもってその処理に当たるものとする。
(訓練の実施)
第12条 乙は、独自又は防災機関と共同で緊急時を想定した訓練を実施するものとする。甲は必要と判断したときは、乙の承諾を得て、訓練を視察することができるものとする。
(損害の補償)
第13条 乙は、事業所の操業に伴って生じた事故により地域住民に損害を与えたときは、直ちにその原因の除去に努め、責任をもってその処理に当たるとともに、その損害についても補償するものとする。
2 前項の場合において、その解決が困難となり、地域住民又は乙から甲に申出があったときは、甲は、地域住民と乙との間のあっ旋に努めるものとする。
(改善要請等)
第14条 甲は、乙がこの協定に違反したと認められるときは、乙に対し事業所の施設の改善、操業の一時停止その他の必要な措置を要請すると同時に、その旨を公表することができる。
(協議会)
第15条 事故及び災害を防止し、この協定の履行を確保するため、甲及び乙は、関係機関及び地域住民を含めた協議会を設置するものとする。
2 前項の協議会の設置については、別に定める。
(補則)
第16条 この協定に関し、定めのない事項、疑義を生じた事項、改正を必要とする事項及び実施に必要な事項は、その都度、群馬県及び安中市の立会いのもと甲及び乙が協議して定める。

この協定の締結を証するため、本書4通を作成し、甲、乙及び群馬県、安中市において記名、押印の上、各1通を保有する。
平成 21 年 1 月   日
甲 群馬県安中市野殿1842番地
岩野谷地区
代表区長 赤 見 秀 夫
乙 東京都港区海岸一丁目5番20号
東京ガス株式会社
常務執行役員・導管ネットワーク本部長
  板 沢 幹 雄
立会人 安中市
    群馬県安中市安中一丁目23番13号
    安中市長 岡 田 義 弘
立会人 群馬県
群馬県前橋市大手町一丁目1番1号
群馬県知事 大 澤 正 明

【別紙:ガス保安計画(案)】
1.主旨
乙の施設にともない、ガス事業法及び高圧ガス保安法に定めるガスによる災害発生及び拡大を防止するため、ガス保安対策について定める。
2.ガス事業の現況
乙の施設の状況は、添付1のとおりである。
3.ガス保安体制の整備
(1)保安規程の写しの提出
乙は、ガス事業法第30条の規程による保安規程の写しを甲及び市消防機関に提出するものとする。
(2)ガス保安に係る連絡調整体制の整備
ア 県及び市にガス保安対策連絡会議を設置し、関係機関相互の連絡調整を行うことにより、ガスの安全確保に関する対策を推進する。
イ 乙は、ガスを供給輸送する導管の位置図等、防災活動を円滑に行うために必要な資料を所轄消防機関に提出する。
4.ガス保安施設の整備
(1)ガス遮断装置の設置
乙は、防災上必要と認められる箇所にガス遮断装置を設置する。
(2)ガス漏れ警報設備等の設置
乙は、ガスを取り扱う場所及びガスが滞留するおそれがある場所に、必要に応じてガス漏れ警報設備等を設置する。
5.ガス災害の予防対策
(1)乙は、導管等のガス施設について、災害防止のため、保安規程等に定める基準に基づき巡視・点検及び検査を行う。
(2)乙は、災害予防のため、社員や協力会社等の関係者に対し、保安教育及び訓練を行い、安全意識の高揚に努める。
(3)乙は、ガス導管の設置工事又は他工事にかかわる災害防止のため、土木建築関係者に対し、ガス導管の敷設状態等ガス施設に関する知識の普及を図るとともに、設置工事等に際しては、関係工事会社と十分な連絡をとり、現場立会い等を実施する。
(4)乙は、他工事業者が他工事をするに際して、ガス導管にかかる災害を防止するため、あらかじめ、他工事業者と連絡、協議をするとともに、乙が行う保全のための措置の協力を求めるものとする。
添付1 岩野谷地区における施設の状況
(東京ガスから資料入手予定)

【別紙:岩野谷地区高圧ガス等災害防止協議会設置要領(案)】
1 乙の施設にともない、甲地区における災害発生及び拡大を防止し、ガス保安対策に資するため、岩野谷地区高圧ガス等災害防止協議会(以下「協議会」という。)を設置する。
2 協議会においては、次の事項について協議する。
(1)高圧ガスの保安規程等の策定又は変更に関し、必要な事項
(2)施設の新設、変更等に関し必要な事項
(3)施設の巡視、点検、検査等に関し必要な事項
(4)施設の操業、保守、安全等に関し必要な事項
(5)操業記録、点検・検査記録等の情報の公開に関し必要な事項
(6)緊急時の措置に関し必要な事項
(7)立入調査に関し必要な事項
(8)事故や損害等の発生と処理に関し必要な事項
(9)損害発生時の補償等に関し必要な事項
(10)協定遵守に関し必要な事項
(11)その他必要な事項
3 協議会は、次に掲げる者の中から構成する。
(1)委員は、次に掲げるものをもって充てる。
ア 甲の代表区長   1名
イ 甲の第四区区長  1名
ウ 甲の第四区副区長  2名
エ 甲の地区住民の中から代表区長が委嘱する専門的知識を有する者 2名まで
オ 乙の総責任者   1名
カ 乙の技術責任者 1名
キ 乙の施設責任者  1名
ク 安中市の関係課の長 2名まで
ケ 群馬県の関係課の長 2名まで
(2)委員の任期は2年とする。ただし、再任はこれを妨げない。補欠委員の任期は、前任者残任期間とする。
(3)会長は、甲の代表区長の職にある委員をもって充てる。
(4)会議の議長は、会長がこれにあたる。
4.協議会は、年度始めに開催するほか、2の基準等の作成若しくは変更しようとするとき又はその他必要なときにも開催できる。

【参考資料】
<ガス事業法に定める保安規程>
(保安規程)
第30条 一般ガス事業者は、一般ガス事業の用に供するガス工作物の工事、維持及び運用に関する保安を確保するため、経済産業省令で定めるところにより、保安規程を定め、事業(第36条の2の2第1項の自主検査を伴うものにあっては、その工事)の開始前に、経済産業大臣に届け出なければならない。
2 一般ガス事業者は、保安規程を変更したときは、遅滞なく、変更した事項を経済産業大臣に届け出なければならない。
3 経済産業大臣は、一般ガス事業の用に供するガス工作物の工事、維持及び運用に関する保安を確保するため必要があると認めるときは、一般ガス事業者に対し、保安規程を変更すべきことを命ずることができる。
4 一般ガス事業者及びその従業者は、保安規程を守らなければならない。
**********

■東京ガスの北野殿地区の高圧ガス導管埋設工事は、小林山のダルマ市が終わるのをまって、1月8日から再開される予定です。地元との災害防止協定すら無視して、しゃにむに2010年の群馬連絡幹線T期工事の完成を目指して工事を進める東京ガスの無軌道ぶりは、今年も遺憾なく発揮されることでしょう。

【ひらく会情報部・東京ガス高圧導管敷設問題研究班】
0



コメントを書く


名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL





AutoPage最新お知らせ