2015/10/3  22:11

滋賀県から前橋市に持ち込まれた原発汚染木くずの中間処理問題で前橋市長に公開質問とヒヤリング  前橋市の行政問題

■2015年9月29日(火)11時から前橋市役所4階応接室で山本市長とこの件で30分間ほど面談しました。面談時には、ほかに細野副市長と、書記役の廃棄物対策課担当者が同席し、当会からは代表と事務局長の2名が参加しました。山本市長らの発言の要旨は次の通りです。


(1)今回の事件は降って湧いたような災難だ。最初訊いた時は、なぜ滋賀県からこっちに来るのか、それもなんで前橋なんだと。サンパイの世界は闇。今回のは氷山の一角かも。

(2)でも調べたら不備がいっぱい出てきた。一つは国の施策。「8000ベクレル以下なら、お構いなし」という今の国の姿勢は、市民にとって納得できないということ。そこをどうやっていくのか。

(3)2つ目は市民も滋賀県民と同じように、本当に放射能がなくなったのか、という心配があると思う。このことは、一定の不安を除去するためには、オンブズマンの活躍は必要なのでよろしく。新聞とオンブズマンは権力の抑制装置だ。

(4)既に公表されている情報だけをもとに、時系列に並べ替えたものを作ってみた。まず、処分業者Aというのは前橋市内の受け入れた業者だ。

(5)まず東京のコンサルタントが滋賀県で投棄を行ったが、すぐに捕まった。裁判所と滋賀県に対して「自主撤去計画書」をこのあたり(13年秋頃か)で出した。そして、直ぐに撤去がはじまった。

(6)(2013年12月〜2014年2月にかけて)前橋市に持ち込まれた木くずを、市内の業者Bが処分を始めた。

(7)そして告発されて、この人が2014年11月6日に裁判を受けてもう結審した。一審でもう認めたので2014年12月2日に判決が出た。そしたら12月5日に、既に裁判が終わったということで滋賀県庁から職員3名がきた。12月5日にきた。我々廃棄物対策課は初めてこの話をきいた。

(8)それじゃ現地にいってみようということでB社にいったら、何もなかった。その後に、それでも、放射性測定を2015年4月に、ぽつんぽつんと2回ぐらいやった。

(9)で、2015年9月に滋賀県から情報公開請求で「どうも前橋市の業者Bというのが、前橋市の業者の匿名の業者B社。開示請求が出たので公表せざるを得ませんよ」といって、僕の所に初めてきた。「それは困ったなあ」と思っていたところ、「前橋市でこれが処分された」と、各紙に載って、オンブズマンの皆さんたちの活動が今、頂けていると、こういうことだ。これが全部の私が確認した流れだ。

(10)持ち込まれて破砕された木くずの微量なものは残っていただろうが、殆どがなくなっていた。放射能汚染木くずがその後どこにいったかは、商業ベースで市内業者の施設に入ってきた木くずだから、他のたくさんの木くずと全部一緒になって、粉砕されたチップとして、いろいろな業者に転売されたわけだ。

(11)その業者では毎日、他の木くずや廃材も大量に粉砕しているので、それらと放射能汚染木くずをミックスしたようだ。廃材等の受け入れは、いろいろなところがくるから、要するに不法投棄されて、その時点では放射能が高いというのは、認識していたかどうか、それはわからない。

(12)業者からの聴き取りでは、とぼけている可能性は高い。なぜなら、この最初の悪さをしていたコンサルタントは、実は「自主撤去報告書」を滋賀県庁に提出していたからだ。その人物はだから、みんな言ってわけだ。「前橋市のB社でこう(粉砕)してもらうんで、滋賀から汚染木くずを出せますよ」と。その自主撤去契約書にもとづいて、A社がB社に汚染木くずを渡した時に、なんていったか、多分。ベクレルのことは言わなかったのかもしれない。それは我々にも分からない。

(13)処理費用はコンサルタントが出している。マニフェストに基づくだからだ。ところがB社では破砕された有価物を製品化した。B社は中間処理業者だから、そこから出た先は、有価物として動いているから、廃対法(廃棄物処理法のことか)に関わらない。だからわかりませんけど、どこかの発電所にいったのか、どこに行ったのか、それは見えない。取引の経過を見れば、帳簿には載っているのだろうが。民間ベースの取引なので確認していなし。

(14)前橋市では、原発由来の指定廃棄物をまだ持っている。8000ベクレル以上のものは前橋市で200トン以上ある。また、震災瓦礫は宮古市から受け入れたが、こちらは放射性の方は全然なく、通常のレベル。

(15)いずれにしても、破砕処理後の放射能汚染木くずの行き先は分からない。分かりようがない。それについて冒頭言ったような、やはり国の制度のあやであり、問題点だね。

(16)だから8000ベクレル以下の汚染物は全くフリーだという今のシステムも、だいたい焼却灰になったら(放射能が)濃縮されるわけだから、灰になった場合には、そのあたりのことを市民としての不安を払拭するには、政府の見解が必要だ。

(17)濃縮されてベクレルが上がるということは我々も認識していることだ。この話では、国の今の制度の問題点というだけで、答えようがない。認識はしている。しかし、我々には監督権も指導権もない。

(18)それがあるのは政府だ。これは明らかに政府の問題。8000以下ならいいのか。だったら7900でもいい、ということでしょう。要するに市民の不安はどこで出てくるかというと。そんな厳密な数字のレギュレーションではない。放射線を含むモノは全て市民の不安の対象だと、そういうふうに政府が認識しなくてはならない。

(19)そんなことでオンブズマンとしてもいろいろ疑念があると思うかもしれないが、我々とすると、こういう流れの中で動いてきている、ということだ。

(20)12月5日に滋賀県庁職員らが来庁したあと、我々前橋市が市民にそのことを黙っていたのは、どうしてか?という質問に対して)B社には、中間処理依頼を受けた木くずがあちこちから山のように来ている。そこでは、違反しているものを入れていない。木くずの破砕許可業者だから、そこにプラスチック片や金属片を入れているわけではない。だから違法性を問えない。従って我々が騒ぐことはできない。B社を調べた経緯はあるものの、それ以上我々には騒げる権利、権能がない。少なくとも、8000ベクレル以下のものについては・・・。

(21)(8000ベクレル以下だっていっても、測定したのは滋賀県であり、最大3900ベクレルあったというだけの話だが?との問いに対して)それは政府に聞いてほしい。8000ベクレル以上でなければ、我々はなんら指定廃棄物措定でない者に対して口出しできない。

(22) 立場上8000ベクレルでは我々が騒いだって、8000以下に嵌っているので、我々がこの事件の流れの中にたまたま乗っかってしまったが、我々が関わっている事業ではないし、動きようがないんでね。だから、政府に対して声をあげたい。(これに対してオンブズマンとしてもサポートする旨伝えた)

(23)今回の事件は、偶然空からウンチが降ってきたような話だが、やはりそこを市民の疑念を払拭するための、もう少しきちんとした制度を政府に要求しようと思う。幸いにして滋賀県も同じ考えを持っているようなので、滋賀県と協力しながら、やって行きたい。

 以上のやりとりのあと、今回の公開質問状に関するポイントを書いたメモを山本市長らに渡しました。赤字は、市側の回答趣旨です。

<公開質問状の主要なポイント>

@昨年12月に市内に汚染木くずが搬入されたことを滋賀県から知らされていたのに、また、その後4月24日まで市内産廃中間処理業者への立入検査をしていたのに、いままで市民になぜ公表して来なかったのか?風評被害をおそれたのか?
風評被害の心配と、市民に公表しない不安のどちらを優先していたのか?
→市側回答趣旨:8000ベクレル以下ということから指定廃棄物ではないとい理由で、市側として問題視できる立場になかった。

A放射線量は8000ベクレル以下なので指定廃棄物ではないから問題ないという見解かどうかはいざしらず、破砕後に償却した場合、桁違いに高濃度の焼却灰が生じることになる。このため、破砕後の木くずはどこでどのように処理されたのか?前橋市外というが、県内なのか、それとも県外の市なのか、市民には知る権利がある。
→市側回答趣旨:B社が、他の廃材の木くずと一緒にミックスして放射能を薄めた形で、有価物として販売したことから、破砕後の木くずの行方をトレースすることができなくなってしまった。

Bそもそも、不法投棄された木くずはサンパイでもあるので、マニフェストによって、きちんと処理され、最終処分されるまでの過程がすべてガラス張りになっていなければならない。今回の汚染木くずは、最終処分場までどのようなルートをたどったのか?きちんと確認する義務が市民にはある。
→市側回答趣旨:上記Aとの関連で、有価物になるとマニフェストが消されてしまい、その後のトレースができなくなった。

C市内の業者から市外の業者に「売却された」とあるが、有価物として売却されたとなると、逆有償取引の疑いが問われる。「業者間で適正に処理され、違法性が無い」と判断した根拠は何か?運搬費や手数料などの名義で、だれが負担したのか?市民にはきちんと知る権利がある。
→市側回答趣旨:東京のコンサルタントが、輸送コストも含め費用を負担してB社に処理を依頼したと考えられる。にもかかわらずB社は、ほかの大量の廃材の破砕チップと一緒に混ぜて、今度は有償で販売していた。ということは、販売先に対して逆有償取引の疑いがあるかもしれないが、我々としては確かめようがない。

D前橋市は震災瓦礫の受け入れに積極的だった。これまでに少なくとも、震災ガレキ31トンの試験焼却と、7600トンの本格焼却を行ってきたのではないか?その焼却灰の保管などで、いろいろ住民に不安を与えてきている経緯があるはず。今回、破砕された木くずは、いったいどこにいったのか?まさか、市が買い取って、バイオマス燃料にしたのではないか?
→市側回答趣旨:前橋市は宮古市の震災瓦礫の受け入れはしたが、これは放射能汚染したものではない。市は、今回の破砕木くずの行方には関与していなし。

■そして、市長と面談した2日後、10月1日付で前橋市から当会に次の内容で回答FAXがありました。

*****【公開質問状に対する回答】*****
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20151001os.pdf
                    前廃第143号
                    平成27年10月1日
 市民オンブズマン群馬
  代表 小 川   賢 様
                    前橋市長 山 本   龍

   公開質間状について(回答)

 平成27年9月24日付けで貴方から提出された公開質問状について、下記のとおり回答します。
          記
1.今回のマスコミ報道について
 ・質問1-1 今回のマスコミ報道について、貴殿と。しては、その内容について、事実と異なっていたり、あるいは違和感があったりする箇所などはありませんか?
  回答1-1 事実と異なっているとは考えません。
 ・質問1-2 もし、事実と相違していたり、違和感を抱いたりする箇所があれば、骸当する箇所と、それぞれの祖違点や違和感についての具体的な理由を教えてください。
  回答1-2 回答1-1のとおりです。
 ・質問1-3 貴殿は、市内の処理施設に放射性セシウムに汚染された木くず約310立方メートルが搬入されたと知らされた2014年12月5日と、2015年4月23、24日の計3回にわたり莱者への立ち入り検査を実施し、同4月24日には放射線量の測定を行なっていますが、こうしたー連の事実について、これまで市民に対して公表しなかつた理由は何でしょうか?
  回答1-3 滋賀県の木くずの放射性物質濃度の測定では、最大3、900Bq/kgであり、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号。以下「法」といいます。)の規定に基づき処理することが認められています。また、法違反が認められなかったことから、公表しませんでした
2.市内の産業廃棄物処理施設について
 ・質問2-1 マス。コミ報道では、放射性物質を含む不法投棄された大量の木くずを破砕処理した施設を運営する事案者の名前が見当たりません。マスコミの取村に対して、貴殿はこの事業者の名前を伝えていなかったのですか?
  回答2-1 伝えていません
 ・質問2-2 この事葉者の名前をマスコミに伝えなかったのであれば、その理由は何でしょうか?とりわけ、市民の安心・安全な健康と生活の観点からお答えください。
  回答・2-2 今回の事業者の木くずの処理に関して法違反が認められなかったためです。
 ・質問2-3 当会が入手した情報によると、今回のマスコミ報道で取り上げられている前橋市内の産業廃棄物処理施設は、市内富士見町小暮2420の有限会社須田エ業であると認識していますが、当会のこの認識に間違いありませんか?
 回答。2-3 事業者の特定に関するご質間には、お答えできません。
 ・質間2-4 東京のコンサルタントは、この施設における破砕費用として、市内の事業者にいくら支払ったのでしょうか?
  回答2-4 知り得る権限がありません。         十
 ‘質問2-5 それとも、東京のコンサルタントではなく、それ以外の東電などが破砕費用を支払ったのでしょうか。
  回答2-5 知り得る権限がありません。
 ・質問2-6 滋賀県から前横市内の事業者までの木くずの連搬費は錐が支払ったのでしょうか?
  回答2-6 知り得る権限がありません。
3.市外の売却先について
 ・質問3-1 貴殿によるマスコミ発表によれば、処理された木くずは破砕処理後に市内の巣者から市外の複数の業者に売却されたそうですが、風評被害につながるとして売却先を明らかにしませんでした。「風評被害」については、用語解説によると、「根拠のない噂のために受ける被害。・特に、事件や事故が発生した際、不適切な報道がなされたために、本来は無関係であるはずの人々や団体までもが損害を受けること。例えば、ある会社の食品が原因で食中毒が発生した場合、その食品そのものが危険であるかのような報道のために、他社の売れ行きにも影響が及ぶことなど」とあります。貴殿が理由に挙げた風評被害とは、どのような根拠のない情報のために誰が被害を受けることを想定しているのでしょうか?分かり易く教えてください。
  回答3-1 本件は、民間企業同士の資源の売買であると認識しています。違法行為が認められない状況で、購入者の名前を公表する根拠がなく、また、公表することにより購入者の事業活動に影響を及ぼす可能性があることから、公表していません。
 ・質問3-2 市外の複数の巣者とは、2社でしょうか?それとも3社以上でしょうか?
  回答3-2 公表する根拠がありません。
 ・質問3-3 それらは県内の業。者でしょうか?それとも県外の業者でしょうか?あるいは、1社が県内の業者で、そのほかは県外の巣者でしょうか?
  回答3-3 公表する根拠がありません。
 ・質問3-4 市外の複数の業者に売却された際の単価(1立方メートルもしくは1トン当たり)は、いくらだったでしょうか?
  回答3-4 知り得る権限がありません。
 ・質問3-5 破砕済みの木くずの売却代金は、購入先の市外の業者から前橋市内の巣者に全額支払われたのでしょうか?
  回答3-5 知り得る権限がありません。
 ・質問3-6 購入先の市外の業者は、破砕済みの木くずをどのような目的で購入したのでしょうか?・
  回答3-6 通常の利用目的であると考えます。
 ・質問3-7 購入先の市外の業者は、前橋市内の業者の施設から直接引取ったのでしょうか。それとも、市内の業者が、市外の業者の指定場所まで破砕済みの木くずを運搬したのでしょう  か?あるいは、第三者が輸送用トラック等を手配して運搬したのでしょうか?
  回答3-7 把握していません。
 ・質問3-8 ‘市内の業者から前橋市内の業者までの破砕済み木くずの運搬費は誰が支払ったのでしょうか?
  回答3-8 市内の業者から前橋市内の業者までの運搬の有無及び運搬費の支払い者は、把握していません。
4.違法性の有無の判断について
 ・質問4-1 貴殿が市内の業者を立ち入り検査した結果、違法性がないと判断した根拠は、どのようなものでしょうか?
  回答4-1 法の規定に基づく処理業者の義務について、違反は確認できませんでした。
 ・質問4-2 市内の集者から市外の業者に売却された経緯があるようですが、運搬費などの補てんや手数料と称する補てんなど、いわゆる逆有償取引等の問題は見られないことをきちんと
  確認しましたか?
  回答4-2 通常、処理業者の処理後物であるチップは、資源化されたと認められるものです。今回は、対象となるチップが存在せず、廃棄物該当性が確認できないため、逆有償取引等の問題は確認していません。
 ・質問4-3 業者間で適正に処理されたと認識している根拠は、どのようなものでしょうか?
  回答4-3 聞取り等により確認しました。
5.最終処分、その他について
 ・質問5-1 当会では、破砕された木くずが、焼却されて、最終的に最終処分場に運搬されたものと考えております。貴殿は、滋賀県に不法投棄された福島原発事故で放射能汚染された木くずの最終処分に至るまでの実態について、どのように確認しましたか。それとも、そこまでは確認しませんでしたか?
  回答5-1 実態については、確認していません。
 ・質問5-2 貴殿は、福島原発事故による放射能汚染ガレキ類の受け入れ自治体として手を挙げていたことがあります。今回の市内の業者による不法投菓された放射能汚染の木くずの受け
  入れについては、市内の業者が受け入れて破砕処分をしてから、貴殿は約1年後に滋賀県か
  ら通知を受けたわけですが、通報の遅れについて滋賀県に説明を求めた経緯があるでしょうか?
  回答5-2 滋賀県職員が来庁し、説明を受けました。
 ・質問5-3 貴殿は、もともと放射能汚染ガレキ類の受け入れ自治体として手を挙げていましたが、今回の事件について、事件の違法性がないとする見解を示していますが、同義的にはどのような見解をお持ちでしょうか?
  回答5-3 放射性物質濃度が8、000Bq/kg以下の廃棄物は、法の規定により処理することが可能とされているところですが、住民の皆様方には、8、000Bq/kg以下であっても健康に被害を及ぼすとの意識が強く、また、当該廃棄物に係る処理業者の放射性物質濃度の測定義務や記録義務がないため、放射性物質に汚染された処理後物が、広範囲に流通してしまうという懸念から、今回の、住民の皆様方にご心配をお掛けする事態に至ったものと考えています。
  本市としましても今回の事案を教訓とし、行政間の情報の収集・提供をさらに密にするとともに、当該廃棄物を処理する事業者に対しては、適正な指導等を行っていきます。
  また、法の規定や制度などの問題につきましては、方法や内容を検討し、国に対して要望や申し入れを行なっていきたいと考えます。


                 問い合わせ先
                 前橋市廃棄物対策課審査係
                 電話 027−898−5953
**********

■結局、B社の固有名詞について、前橋市は明らかにしませんでした。当会の摘示した会社名についてもノーコメントでした。また、B社に放射能木くずの受け入れを仲介したA社の存在も明らかになりました。

 このようにサンパイ業者の間では、ネットワークが構築されています。このネットワークを駆使して、福島県から高濃度の放射能汚染木くずを県外に持ち出して、各地に不法投棄した東京のコンサルタント会社の田中良拓という人物の役割が、あらためでクローズアップされてきます。

**********毎日新聞 2014年01月29日 
汚染チップ放置:住民らが告発へ 廃棄物法違反疑い 滋賀
 滋賀県高島市の琵琶湖畔に放射性セシウムに汚染された木材チップが大量に放置されている問題で、住民や環境学者らが、チップを持ち込んだ関係者らを廃棄物処理法と河川法違反の疑いで30日にも滋賀県警と警視庁に刑事告発する方針を固めたことが分かった。
 告発は、昨年3〜4月、東京電力福島第1原発事故による放射性物質で汚染され、福島県の製材会社から搬出されたチップを高島市を流れる鴨川河口の琵琶湖畔に不法投棄し、無断で土地の形状変更をした疑いがあるとの内容。放置に関与したとされる東京都の会社経営者のほか、収集運搬などに関与したとされる氏名不詳を含む4人を対象としている。
 告発するのは、
高島市の女性(49)と石田紀郎・元京都大教授(環境毒性学)、畑明郎・元大阪市立大教授(環境政策論)ら。
 問題は昨年9月に発覚した。チップは昨年3月から県管理地の河川敷に袋詰めで放置され、一部は袋から出されて570メートルにわたって3・5メートルの幅で敷き詰められた。量は約390立方メートル(当初発表は約580立方メートル)で、汚染濃度は県の測定で1キロ当たり最高4300ベクレルとされる。
 嘉田由紀子知事は9月に関係者の刑事告発を検討する方針を県議会で表明したが、今も告発していない。一方、撤去も遅れている。
 県は12月に放置に関わった業者が1月末までに自主撤去する計画書を提出したと発表したが、その後、この業者が計画を撤回したと発表。放置とは関係ない第三者の県外企業が自ら費用を負担して作業すると説明。作業も遅れ、県は撤去完了が月末からずれ込むとの見通しを示している。
 告発するメンバーらは「責任を問わなければ汚染物質の不法投棄が各地で起きる恐れがある。県が告発しないので、あしき前例となるのを防ぐために決めた」と話している。
**********

 告発をした石田紀郎・元京都大教授が実際に滋賀県の不法投棄木くずチップを測定したところ、6880、7390、8900、12400ベクレル/kgという値が出ており、なんと8000ベクレル/kgを超えています。にもかかわらず、なぜ、最大3900ベクレル/kgというデマ情報がマスコミを通じて垂れ流されたのでしょうか。

■当会が収集した情報によれば、滋賀県の例は氷山の一角であり、福島県木材協同組合連合会所属の業者が、原発事故による放射能を浴びた樹皮(バーク)の処理に困り、放射性物質の取扱知識のない(知識があっても目前の利益に目がくらんだ)産廃業者の甘い話に便乗し、その結果、放射能汚染バークが日本中にばら撒かれているかもしれないのです。当会の次のブログ参照。
○2015年9月24日:サンパイ処分場化する群馬県に持ち込まれていた滋賀県からの原発汚染木くずの県内中間処理問題(その2)
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1736.html

 東電がこの実態を見逃す筈がありません。今回の不法投棄事件の主犯となった東京のコンサルタント会社「株式会社ホームサーバー企画」代表取締役の田中良拓を使って、福島県本宮町のH(浜崎)製材 が排出したバークチップをフレコンバッグに詰めて、日本各地に不法投棄させたのでした。

 原発周辺の樹木は、表皮に大量の放射性物質が付着しています。この製材業者は、表皮を剥ぎ、線量を下げる作業を東電から受注していました。本来なら、放射性物質が付着した木材は国の許可した最終処分業者によって処分されるはずですが、どういうわけかその一部が琵琶湖畔に放置されていたのです。

「滋賀の件については、田中さんから事情は聞きました。あくまでも田中さんのもとで合法的に処理されていますんで。今朝も電話が来て一切コメントを出さないでくれと言われています。」(H製材社長)

 関係者によると、その量は同社だけでも約9000トンと言われており、1トンあたり5万3000円を東電から受け取ることになっていたというのです。つまり、合計4億7700万ものカネが動いていたのです。

■福島県では、今でも引き取り手が無くて余っている樹皮等が年間7〜8万トンにも達しています。今でも、数千ベクレル/kg以上の放射能汚染木くずがフレコンバッグ詰め状態で、津城の産廃トラックの荷台に入れられて、一般道を走り回っているのが実態だと思った方がよさそうです。放射性物質は集中管理が原則ですが、実際は骨抜き状態なのです。

 この放射能汚染木くずは、燃やせば大気中に粉じんが浮遊し、やがて微粒子は土壌や水源に降り注ぎます。勿論、焼却灰は高濃度の放射線レベルを発するため、手におえません。他の木くずと一緒に混ぜたりして、希釈したように見せかけて処理することなど言語道断です。大同有毒スラグの処理も同様です。

 当時この事件を取り上げたテレビ番組で、福島県の吾妻林業株式会社(福島県木連第088号)という会社の工場長が「樹皮はバイオマス燃料として使う」と言っていました。

 今、再生可能エネルギーの錦旗の下に政府の補助金が、何百億単位でジャブジャブと注ぎ込まれています。それを見込んで木質バイオマス発電を行い、売電して儲けようという動きが全国で活発化しています。

 ところが、西日本の森林樹木と異なり、福島や北関東の山間部の森林樹木は放射能の汚染度合いが桁違いに大きいのです。これらの樹皮を使って行うバイオマス発電は、発酵系にしろ燃焼系にしろ、確実に放射能再拡散につながるわけで、それを避ける対策がとられているという情報は聞いたことがありません。

 排ガスの検査はインチキですし、使うチップの汚染を測定したデータも公表されていません。木質バイオマス発電所の近くに住んでいる人たちは、何も知らされないまま、放射能汚染リスクのある住環境に置かれるのです。

■タイミングを合わせるかのように前橋市も、バイオマス発電などの再生可能エネルギーの導入のための可能性調査に近々着手するようです。

**********2015年10月2日群馬建設新聞
前橋市 可能性調査を4ヵ所 再生可能エネ導入向け
 前橋市は、市内の4ヵ所でバイオマス発電などの再生可能エネルギーの導入可能性調査に着手する。既に調査業務を公募型プロポーザルで広告しており、10月9日に審査結果を通知する。この調査は総務省からの委託を請け、市が実施する『分散型エネルギーインフラプロジェクト』に基づき、基本構想の作成に向けて実施。このほど、同省から事業が採択されたところ。
 調査を行うのは◇北部エリア◇日赤跡地エリア◇本庁管内エリア◇道の駅エリア――の4エリア。それぞれの地区でエネルギー需要や供給可能量の調査、バイオマスや地熱発電といったエネルギー種ごとの能力調査を行い、基本構想を策定する。また、検討にあたっては、エリアごろに庁内で検討した導入昨日の概要が示されており、北部エリアでは山林地帯を中心とした北部広域を対象としており、木質バイオマス発電事業の展開を計画。
 日赤跡地エリアは、現在移転工事が進む日赤跡地への設置を計画。ガス発電などによるコージェネレーションシステムの導入を検討する。
 本庁管内エリアは駅や市役所、商業施設を含めたエリアで、コージェネレーションシステムと地中熱の活用を想定している。
 道の駅エリアでは、既存の道の駅2ヵ所、新設に向けて検討を進めている1ヵ所でそれぞれ計画。木質バイオマスなどを想定している。
 今回委託する調査では、北部エリアを除く3ヵ所について、庁内の検討結果以外にもガスや木質バイオマス、汚泥廃棄物、地中熱などのエネルギーを組み合わせた検討も行う。
**********

■また、赤城山南麓の前橋市苗ヶ島町にある電力中央研究所赤城試験センターに、東電のグループ会社の関電工が、木質バイオマス発電所を建設する計画を進めています。琵琶湖西岸にある滋賀県高島市の川岸に不法投棄された福島県からの放射能汚染木くずが、東電から依頼された東京のコンサルタント会社により、前橋市内の中間処理業者の施設内に持ち込まれて、他の廃材チップと混合されて出荷されていた事件が発覚したばかりなのに、関電工は、同社群馬支所内に「前橋バイオマス発電梶vを既に設立して、着々と計画を進めています。

 そういえば、山本市長に、今回の汚染チップがバイオマス発電に使われたのではないか?と質問するたびに、話をそらしていた感じがして、面談の最後まで気になりました。案外、図星をついた質問だったのかもしれません。

【10月17日追記】
**********上毛新聞2015年10月10日
汚染木くず問題 適正処理求める
前橋市 環境省に要望書

 東京電力福島第1原発事故で放射線セシウムに汚染された木くずが滋賀県に不法投棄され、撤去後に前橋市に運ばれて破砕処理された問題で、山本龍市長は9日、放射性物質に汚染された廃棄物の適正な処理を求める要望書を丸川珠代環境相に提出した。
 要望書は、高濃度の放射性物質を含む指定廃棄物に当たらなくても、住民には健康被害を懸念する声があるほか、処理業者に放射能濃度の測定や記録の義務がないことから、汚染された廃棄物が広範囲に流通する可能性があると指摘。
@国の基準設定の妥当性を丁寧に説明し、周知するA基準値以下の廃棄物でも一定の範囲内で行政機関が管理、監督でいる制度を構築する―との対策を講じるよう求めた。
現状では濃度が1キログラム当たり8千ベクレル以下の廃棄物は通常の廃棄物と同様に処理されている。木くずの濃度は最大3900ベクレルだったことから、前橋市内の産業廃棄物中間処理業者が受け入れ、破砕処理後、複数の業者に売却された。
**********


【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】
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