2015/11/3  0:08

八ッ場ダム建設工事に係る土地収用法に基づく6.26公聴会の模様(その6)  八ッ場ダム問題

■続いて2日目の午後の公聴会の模様です。午後の部の3番目が当会の代表の公述です。


【議長】 それでは、公聴会を再開します。
 次は、八ッ場ダムをストップさせる千葉の会、中村春子さん、村越啓雄さん、武笠紀子さんから公述をしていただきます。
 中村さん、村越さん、武笠さんは、壇上に上がり、公述人席に着いてください。
          (公述人登壇)
【議長】 準備はよろしいでしょうか。
【公述人(武笠)】 はい。
【公述人(村越)】 はい。
【公述人(中村)】 はい。
【議長】 現在の時刻は12時45分です。ただいまから公述を開始し、30分間で終了するようお願いいたします。また、終了の10分前、5分前、1分前に呼び鈴で合図をするとともに、表示によりお知らせしますので、目安にしてください。
 なお、終了時間までに終了しない場合には、公述の中止を命ずることとなります。
 それでは、公述を開始してください。
【公述人(中村)】 皆様、こんにちは。私は千葉県の八ッ場ダムをストップさせる千葉の会の中村春子でございます。本日は、この場をおかりして、私たちの思いを十分申し上げ、聞いていただきたいと思って今日は参りました。
 私は八ッ場ダムが流域住民にとって真に必要な事業であるのか疑問を感じてから、既に20年がたちました。この間、八ッ場ダムは利水面においても、治水面においても、必要性を失っているばかりか、かけがえのない自然を壊し、災害誘発をつくり出すダムであることもわかってきました。また、次の世代に巨大な負の遺産を残し、問題を先送りする、つくってはならないダムであることも明白になっています。
 八ッ場ダム建設の目的の一つである水道の給水量は最近20年間減少の一途をたどっており、その減少量は全体で八ッ場ダムの開発水量の1.5倍以上になっています。首都圏の工業用水も減り続けています。
 千葉県においては、八ッ場ダムに参加する目的の一つに、今よりさらなる水需要の増加に備えて水利権を確保するためであるとしています。しかし、現在、千葉県内の県水道局をはじめとする6つの水道事業体では、現在、使われていない未利用水、未売水が最大毎秒1,238立方メートル、日量換算で約10万7,000立方メートルもあります。
 その一方で、千葉県は、八ッ場ダムに参加することで新規に毎秒2,135立方メートル、日量換算で20万3,000立方メートルとなり、そのほかに思川開発、霞ヶ浦導水路を加えると、日量33万立方メートル増になります。1日に33万立方メートルの水がお金とともに流れ去っていくのです。
 千葉県は人口増に伴って、水需要も増えると水源開発を進めてきましたが、今年度、平成27年度の人口625万という前提が、26年度で既に619万2,000人と620万を切っています。右肩上がりの県の予測は架空のものであると言っても過言ではありません。
 千葉県総合計画での人口推計は、ダム完成時を早くて平成30年としても、そのときは人口のピークはとうに過ぎており、八ッ場ダムは利水上も必要性を失っています。千葉県県営水道の水需要は今後減少していくのは明らかでありますから、現在の保有水源のままで十分に余裕があります。あくまで右肩上がりの予測は実績と多く乖離しています。1人1日最大給水量は1990年代後半から現在までに20%も減少しています。また、国は20年に2回ある渇水年に対応できるようにする必要があるとして、これら水需要、水の予測を大きくしていますが、この水需要が伸びなくなったので、建設の理由を新たにいろいろつくり出しています。このように、無理に用途をつくり出して無駄な公共事業に巨額の税金を投入することは断じて許せません。
 次に、利根川下流域にある千葉県での八ッ場ダムによる治水効果について述べていきたいと思います。
 八ッ場ダム構想の始まりは、1947年のカスリーン台風洪水にありますが、利根川はカスリーン台風後に河川改修が進められ、現在は洪水時の越流はなくなり、その後の大雨でも堤防よりはるか下を流れるようになっています。
 2015年5月に策定した利根川河川整備計画は過大な洪水流量を設定し、八ッ場ダムを強引に位置づけました。しかし、利根川における八ッ場ダムの治水効果は最も効果のある場所でも数センチの水位低下しかありません。したがって、利根川の治水対策として、八ッ場ダムはいかほどの意味もないものと言えます。カスリーン台風時にたとえ八ッ場ダムがあったとしても、この地域の雨量は少なく、その効果はゼロであったことを、国交省のデータでも明らかにしています。
 今、国の借金が1,000兆円を上回るのに、今年度の予算は、国の予算は54兆円余りの税収に対し、歳出が96兆円も超え、なお借金を重ねています。私たちがこの間見てきた八ッ場ダムに関連する種々の事業を行うのに当たっても、不必要な事業に湯水のように予算を充てていることが、国民である私たちによく見えてきました。
 人口減少が明らかな今、無駄な公共事業にお金を捨てるがごとく平気で使うこの状態に、国にかかわる人たちはいかほどの心も痛まないのでしょうか。ぜひ現実を直視し、無駄な八ッ場ダム建設はやめてください。
 以上で終わります。
【公述人(武笠)】 続きまして、八ッ場ダムをストップさせる千葉の会、武笠紀子です。私は、利根川下流域、千葉県の住民として、八ッ場ダムは要らない、建設はやめるべきである、まして、強制収用はやめるべきであるという立場で意見を述べます。
 八ッ場ダム計画が始まった昭和27年は私が生まれた翌年に当たります。私は今年で64歳になりましたが、八ッ場ダム計画もほぼ同じ年月を経過したことになります。私が育った時代、そして、八ッ場ダム計画が浮上したあの時代は、日本は戦後の目覚ましい経済成長期にあり、物質の力、科学の力、技術の力が信じられていました。そして、多くの国民が、あしたは今日よりよくなる、来年は今年より経済が発展し、自分の暮らしもよくなると信じて頑張っていたのです。そこには日本全体の経済成長のためには一部の人々の犠牲もやむを得ないという考え方が主流にあって、強制収用を伴いながら、大型公共事業がどんどん進められていきました。
 ご存じのように、千葉県において、何度もの強制収用を行って進められた大型公共事業として成田空港建設があります。今でこそ成田空港と呼ばれていますが、当時は千葉県につくるのに、新東京国際空港と言われていたものです。この新東京国際空港の建設に当たっては、人命を伴う多くの犠牲が出ています。そして、半世紀を経た今でも反対運動が続いていて、滑走路の増設が計画どおりに進まない状況です。この空港反対運動には過激派と言われる学生運動家が加わったりして、成田闘争とも呼ばれています。
 そのせいで、国と住民とのまともな話し合いが行われず、問題が長期化したと言われたりしますが、空港計画の閣議決定までの経過を見る限り、関係住民に対するやり方はとてもひどいものです。戦後の入植でようやく手に入れて、汗水垂らして豊かにした農地を、国家の都合で奪われまいとする必死な農家の人々の気持ちを思い、応援する人たちも多くいました。しかし、その後のさまざまな事情から、そうした人たちがだんだん手を引いていき、最後には過激なグループに頼らざるを得なかった成田空港現地の人々の選択を私は非難することはできないと思っています。
 この成田空港問題ほど大きな問題ではないにしても、大型公共事業をとめること、大型公共事業に反対することは極めて困難です。千葉県からの八ッ場ダム建設事業へ無駄な支出をとめようと活動を始めて20年ほどのさまざまな私たちの活動で痛いほど感じています。そして、私たちは、この間の八ッ場ダム事業についてのさまざまな学習会、見学会において、この八ッ場ダム計画が起こった当時には、八ッ場ダム現地での反対運動が大変激しいものであったことを知ることになりました。
 しかし、当時は、高度成長、経済発展という言葉に踊らされていた私たちは、八ッ場ダム現地での反対運動に関心を寄せることはありませんでした。一部でダム問題が報道されていたとは思いますが、日本の経済発展のためにはダムは必要なものだと思い込んでいたためです。この八ッ場ダム現地だけではなく、全国各地でダム事業や埋め立て事業、高速道路や新幹線建設、そして、原子力発電所の建設に反対して活動していた多くの現地の人々のことを思うと、ほんとうに申しわけない思いでいっぱいです。
 そして、おくればせながら、私たちがこの八ッ場ダム問題に気がついたのは、高度成長が終わり、バブルもはじけて、国にも県にも多額の借金が積み上がったときです。しかし、時既に遅し。現地では長年の反対運動が実らぬまま、国や県からのダム建設という大型公共事業へのなみなみならぬ圧力を受けて、反対運動を終わらせ、条件つきで国または県との間でダム建設に向けて協定が結ばれていました。
 私たち首都圏にある千葉県はほかの地域より水とエネルギーの供給を受けています。あの4年前の東日本大震災により、苛酷事故を起こし、今でも12万人の人々が避難している福島第1原子力発電所事故、まさに千葉県を含む首都圏に電気を送るために、東北地方の福島県に建設された極めて危険な施設でした。私たちの便利で快適な電化生活が福島の人たちの犠牲の上に成り立っていたことを実感したのです。それまでは、国や電力会社が言うままに、多分大丈夫だろうと思っていたのが悔やまれます。
 同じことがダムにも言えます。これまでに、ダム建設現地の皆さんの先祖代々の穏やかな暮らしを犠牲にして、多くのダムがつくられてきました。千葉県に流れてくる利根川流域には、国の政策でつくられた8つのダムと、それぞれの県の政策でつくられた幾つものダムがあります。下流域の利水と治水のために次々とつくられてきたものです。
 しかし、既に多くの陳述の中にありましたように、利水上も治水上もこれ以上のダムは要らないという時代が来ています。現に数年前に群馬県議会で参考人として意見を述べられた河川の専門家も、ここまで進んできた八ッ場ダム建設に反対はしないが、これ以上のダム建設は必要ないという意見を述べているのです。
 コンクリートでできているとはいえ、ダムにも寿命があります。最初のダム建設から半世紀以上たち、取り壊されるダムも出ています。今後は老朽化や大地震によってダムが崩壊した場合の下流域、私たち千葉県など下流域の被害を想定した防災計画も策定しなければならない時期に入っています。
 このまま建設が進んでも、当初の計画から既に70年もたとうとしている八ッ場ダムです。このダムが果たすべきであった役割は時代とともに既に終わっています。おくれて来たダム建設は下流域の私たち千葉県民に多大な財政負担をもたらし、八ッ場ダム現地の皆さんには、ひとたび失われてしまえば二度と戻らない、すばらしい吾妻渓谷の景観と自然、そして、遺跡と川原湯温泉という貴重な資源の損失をもたらします。
 今重要なことは強制収用を行って強引にダム建設に進むことではありません。吾妻渓谷と川原湯温泉が残っている今ならまだ間に合うのです。八ッ場ダム現地の未来に向けたまちづくりと、ダム建設計画のために犠牲となってこられた人々の暮らしを、どのように建て直していくかということが重要です。
 ダム建設のために、既に終わっているインフラの整備は、今後、八ッ場が観光地として発展していくために役に立つものです。そして、今回のダム建設計画でご迷惑をかけた現地と、そして、関係する住民の方々には、国と群馬県を含む流域の自治体が連携して、きちんとした補償をしていくことだと思います。私たちはそのための千葉県からの支出には積極的に賛成していきたいと考えています。
 このまま進んでいけば決してよい結果を生まないことは明らかです。多分大丈夫だろうは、福島原発事故でもうこりごりです。下流域の住民にも現地の住民にもリスクや負担を与えるこの八ッ場ダム建設のための強制収用は絶対やめてください。
 以上です。
【公述人(村越)】 八ッ場ダムをストップさせる千葉の会、村越啓雄です。私たちは八ッ場ダム事業の中止を主張している市民団体です。八ッ場ダム事業に反対し、土地収用法を適用することに反対する立場で公述します。
 まず、土地収用法の適用についてです。土地収用法については千葉県民にとって大きな傷跡が残されています。海外に渡航する人たちのほとんどは成田の東京国際空港を利用し、その人数は3,000万人に及んでいます。先ほどの公述人からもありましたが、この成田空港の成り立ちについて、厳しい反対運動が提起されてきたことは皆さんご案内のとおりです。千葉県の内陸部にある農地を基本にして、御料牧場など1,000ヘクタールの用地を政府はある日突然に閣議決定し、用地指定して、農民の生活を奪おうとした計画だったのです。
 政府は地元から合意を得るどころか、事前説明すら怠り、代替地等の諸準備が一切なされていなかったことから、農民を中心とした地元住民の猛反発を招きました。政府は閣議決定であることを盾にして、一切の交渉行為を行わなかったために、地元農民たちによる三里塚闘争が始まったものです。農民たちには、戦後、入植して農民となった人が多く、そうした入植者は元満蒙開拓団員の引揚者が主体となっており、農民としての再起をかけて行ってきた開拓がようやく軌道に乗り始めた時期に当たっていたのです。
 引揚者の中には赤紙1枚で招集されて死地をさまよい、やっと平和な暮らしが成り立ってきたところ、再度、一片の通知をもって土地を強制収用されるという苛酷な運命にさら された人たちも出てきました。その反対運動の結果が多くの死者まで生じさせ、また、一農民に対する行政代執行の様子は、その激しい様子には改めて強い衝撃を与えました。
 成田空港問題シンポジウムの席上、建設当事者の松井新国際空港公団総裁は、当時はもうこれは戦争でしてと述べたと報道されています。これらの紛争の様子は日々、報道で伝えられ、また、県民の生活にも、千葉県に空港警備組織が新たに誕生し、駅や繁華街での警備の強化、県庁内も機動隊が常駐し、県議会の傍聴の際には金属探知機が使用されて、今日まで続いているという後遺症が残されています。土地収用法を適用する案件はいかに時間のかかる困難な道であっても、民主主義社会の成熟を遂げていくためには、成田の教訓を生かしていかねばなりません。
 八ッ場ダム事業に国は事業の遂行に必要な努力をどこまで実行してきたのだろうか、この疑問は国交省が八ッ場ダム建設工事の事業認定申請の説明会を長野原町の体育館「若人の館」で開いた際に、600席が用意されていたものの、参加地権者はわずか20名ほどでした。これで国交省は必要な努力を行った、この状況で土地収用法の適用条件が整ったと言えるのでしょうか。これを整理した上で、法の適用を検討するべきですが、拙速を避け、十分な調整作業を行うことが必要です。何せ20年も完成を延期してきたのですから、緊急性は全くないことは国交省がみずから示しているのです。
 さらには、八ッ場ダム建設工事の土地収用手続は反対の意思表示をしている地権者の土地を除くべきです。そして、反対の地権者には決して強制収用などの強権力の行使は用いないでください。成田での惨事を見てきた千葉県民は、強制収用によっての八ッ場ダムの利水などは全く望んではおりません。
 次に、千葉県の環境から八ッ場ダムは要らないについて述べます。千葉県水道事業には東日本大震災の影響が残されています。2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震と、それに伴って発生した津波では、千葉県も地震及び津波による大きな被害を受け、まだ完全復旧してはいません。被害の状況は人的被害は死者20名、建物被害は全壊799棟、半壊1万24棟、ライフラインの水道は断水が17万7,254戸、減水が合計12万9,000戸、激しい地盤の液状化などにより被害が生じた浦安市では、今川地区については仮配管により対応していますが、一部顧客の敷地内に埋設されている給水管では未復旧箇所があるとの報告です。
 次に、千葉県水道の問題を解消することが急務です。県内水道料金の格差是正、それに、設備の老朽化対策、それに、人口減少による収益力の低下、そして、近い将来想定される東南海沖地震による被災復旧への準備等の問題を抱えています。千葉県が八ッ場ダム事業に参加し続けるには、これらの諸問題を解決していかなければならないのです。
 まず、千葉県内水道の料金格差の問題をご紹介します。千葉県内の水道供給事業は6事業者区域に分かれており、供給を受ける各市町村の水道事業体により水道料金が異なります。中核となる千葉県水道局事業体は1立米当たり132円です。房総半島の先端の勝浦市水道では264円55銭であり、その格差は2.0倍です。一方、安いほうでは千葉市に隣接している八千代市水道は88円55銭です。八千代市と勝浦市水道を比較すると、格差は2.99倍となっています。
 この格差を解消するため、千葉県は全県的な補助金の交付を実施してきました。これは平成25年度では22億円で、昭和52年度からの累計で約1,097億円にも達しています。また、各市町村でも一般会計から繰出金を行い、これにより給水原価を合わせて60円立米の引き下げを行っていますが、なおこの格差が残されています。これを解消するには、用水供給原価の引き下げ、すなわち、必要のない無駄な八ッ場ダム事業への参加を取りやめることが第一歩なのです。
 次に、設備の老朽化対策です。水道施設の老朽化が懸念されています。千葉県中期計画によりますと、施設整備費として1,391億円を計画し、財源は減価償却費の内部留保資金、企業債等で補塡するとしています。この結果、企業債残高は1,851億円としています。老朽化対策は、道路、河川管理施設、公園、農業水利施設、漁港など、千葉県のインフラ施設の全域に及ぶもので、基本計画によると、計画の策定を進めることとしていると具体策を打ち出し得ていない現状です。
 次に、人口減少による収益力の低下です。千葉県の人口減少、少子化への対応は県政の基本政策となっており、地域により前後の動向はあるものの、着実に到来するもので、水道事業においては収益の減少につながる問題です。ところが、千葉県の水道事業体は給水人口の減少に目をそむけている現状です。
 しかし、水道事業体の経営状況を見てみますと、収益は平成19年度より減少傾向を続け、千葉県内水道事業体の黒字事業体は39事業体から、平成25年度には30事業体に、赤字事業体は7事業体から11事業体に増加し、赤字額は平成25年度において436億円、累積欠損金は2,673億円に達しています。これには一般会計からの繰入金42億円、国庫補助金28億円が含まれていますが、人口減対策は含まれていないので、赤字事業体は増加していきます。
 次に、東南海沖地震による被災復旧への対応策です。千葉県財政計画には、近い将来、6年以内に30%の確率で発生すると予測されている東南海沖地震に対する被害の復旧対策が計画されていません。水道管路などの耐震対策が年々対策され、普及度は向上しているものの、先の東日本大震災を上回る被害の発生が懸念されている中、これに対応する財政措置を全く講じられていないのが現状です。
 八ッ場ダムの完成時期は今までに3回延期されましたが、さらなる遅延は避けられない状況にあります。完成時期がおくれることは、工事期間が長引くのみではなく、経費の増大が伴いますし、何より、供用の開始がおくれることを意味します。
 完成時期がおくれる要因として、地すべりの可能性が最も懸念されています。国交省は昨秋、追加地すべり対策及び代替地の安全対策のための追加費用等として183億円の増額を公表しましたが、下流都県の強い反発で表面的には取り下げましたが、国交省は地すべりの可能性を認めているわけです。
 次に、千葉県の利水、治水の負担額は八ッ場ダム事業だけで458億円、水源地域対策2事業を含めると、起債利息を除いて520億円、起債利息を含めると780億円の巨額に上り、今後の増額を受け入れる余裕はありません。千葉県は2004年に、県としてこれ以上の増額は受け入れないと明言、その後も繰り返し確認しています。
 これらの条件から、千葉県には無駄な八ッ場ダム事業におつき合いしている余裕はないのです。
 以上で、当会からの3名の公述は終わりますが、3名の公述の内容をあわせたものが我々の会としての一体意見表明です。
 以上、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
【議長】 ありがとうございました。 降壇してください。
          (公述人降壇)
【議長】 次は、青木紅さんから公述をしていただきます。
 青木さんは、壇上に上がり、公述人席に着いてください。
          (公述人登壇)
【公述人(青木)】 自分で動かすんですか。
【議長】 はい。自分で。
【公述人(青木)】 わかりました。
【議長】 準備はよろしいですか。座っていただいて結構ですので。
【公述人(青木)】 はい。
【議長】 現在の時刻は1時14分です。ただいまから公述を開始し、20分間で終了するようお願いいたします。また、終了の10分前、5分前、1分前に呼び鈴で合図をするとともに、表示によりお知らせしますので、目安にしてください。
 なお、終了時間までに終了しない場合には、公述の中止を命ずることとなります。
 プロジェクターを使用しますので、少し照明を落とします。
 それでは、公述を開始してください。
【公述人(青木)】 神奈川県在住の青木紅と申します。よろしくお願いいたします。
 私は東京出身で、東京で育って、東京で仕事をしてまいりまして、その中で、吾妻川の、要するに利根川水系の水道水を飲んできたわけですから、私の体の中にはかなり吾妻川の水が入っているというふうに思っておりまして、八ッ場ダム建設計画を知ったのはほんとに2000年代に入ってからなんですけれども、八ッ場ダム建設計画については非常な思いを持っております。
 先日、2012年に公聴会がまた長野原町のほうでありまして、そのときに意見を陳述したいというふうに国交省のほうに申し上げたんですが、あなたは神奈川県民だから、できないというふうなことを言われまして、非常にちょっと残念に思った経緯があります。今回、このような機会を与えていただいたことに対して、大変感謝をしております。
 私が申し上げたいことは、八ッ場ダム建設計画の反対の立場として意見を申し上げます。
 1つには……、2つあるんですが、1つには、まず、八ッ場の自然を愛する、そして、この自然をずっと見続けていきたい、そういう立場からの反対です。もう一つには、観光客の立場として、吾妻渓谷を壊す、長野原町の自然を壊す八ッ場ダムに反対をしております。その理由についてこれから述べたいと思います。
 私がこちらの長野原町、八ッ場ダム建設予定地である長野原町を滞在して訪れるようになったのは2010年の秋からです。そのとき、初めて吾妻渓谷を秋、ちょうど紅葉の美しいときだったんですけれども、歩きまして、その自然の雄大さ、それから、美しさに対して非常に感銘を覚えました。
 そこで、私は自然散策、観察が趣味なものですから、滞在期間、そのときに3日間ぐらいだったんですけれども、いろいろちょっと植物を見て回ったりですとか、野鳥の記録をつけてみたんですけれども、ちょっと3日間いただけで、ここは非常に豊かな生態系のあるところだなというふうに直感したんですね。それから、これはやっぱり長年かけてずっと観察をしていかないとわからないな、もっとよくここの自然のことを知ってみたいなと思いまして、それから今まで、月1回、大体年に10回以上通って、自然の記録をつけてまいりました。
 私は車がないんです。なので、電車で移動するしかなくて、自転車もないもんですから、ただ、ただ歩いて観察をしていました。その中でやっぱり知り合った現地の方々がいらっしゃいまして、その方に、ここのこの木はどういう木なんだろうとか、ここの場所はどういう場所なんだろうというお話をしていくうちに、案内をしてくださる方も見えてきまして、その方々に教えていただいて、私が自然の記録につけたこともあります。なので、非常に皆さんには感謝をしております。皆さんの、車で連れていっていただかなかったらとか、私が到底行けないようなところに連れていっていただかなければわからなかったことも多いですので、非常に感謝をしております。
 これ、左側の表は私の記録したもので、過去2010年秋から今までの観察記録でして、まだどこにも発表していない未発表のものなんですけれども、どんどん、どんどんつけていきますと、いろんなことがわかってまいりました。
 まず、私はちょっと昆虫類の識別については不得手なもので、哺乳類ですとか、それから、植物、それから、野鳥、クモなどについてしかちょっと識別が難しいんですけれども、そういった中でもわかってきたことは、植物が、草、草花のほう、草本ですとか木本、高等植物と言われるものですね。そういったものを見ていきますと、過去5年間の記録の中で、私の観察したものというふうに限定しますと、150種類、約150種類出てきております。
 また、哺乳類ですと、ツキノワグマ、ニホンカモシカ、ニホンザル、ホンドテン、アナグマ、タヌキ、ニホンムササビ、ホンドリスとかアズマモグラとか、いろんな、大体日本にいる哺乳類のほとんど全てがここで見つかっていることがわかりまして、大体7種類ぐらいいるなというふうに記録をしております。
 また、野鳥に関しては、ここも野鳥の種類が非常に多いところでして、一年中いる野鳥は15種類、東南アジアから夏に渡ってくる野鳥、それから、シベリア、ロシアなど大陸方面から冬に渡ってくる野鳥なども、全部で年間通して大体30種類ぐらい、私の記録にあります。
 また、クモ、クモを調査している方ってなかなか群馬県でも少ないんですけれども、私のほうの調査ですと、クモは大体、吾妻渓谷で見つけたものが多いんですが、大体約20種類ぐらい見つかっております。
 そのほか、観察を5年間にわたって続けてきているんですけれども、観察したものは全て地図に落として、どこで見られた、どのぐらいの数があったとか、状態なども保存、記録をしているんですが、そういったところでわかったことは、建設予定地の中の久森沢、旧第一小学校のそばのところですとか、それから、あとは吾妻渓谷の栃洞の滝、あとは、吾妻渓谷のちょっと上流の不動の滝直下のところで非常に数が多いなという植物があるなというのが印象に残っております。
 もちろん、そこにしかないという意味ではなくて、もちろん予定地外のところ、下流域にもありはするんですけれども、やはりそういう植物の生息が数が多いということは、植物を食べる昆虫、または、昆虫を食べるクモ、野鳥、または、哺乳類などの生息にも影響するということですので、非常に生息地が消えるということは残念なことだというふうに思っております。
 よく言われる話なんですが、1種類の植物があるだけで、5種類の昆虫が生息するというふうに言われております。したがって、例えば1種類植物が消えるということは、5種類の、5種類以上の昆虫が消えるということではありますし、その昆虫が消えるということは、その昆虫を食べている生物にとっても影響があるということですので、何度も言いますが、生息地が減少するということは非常に残念なものだと思っております。
 よく植物を移植するとか、何か公共事業のために植物、貴重植物を移植するとか、何か生物を移すというようなこともやったりしているところもあるようなんですが、なかなか一朝一夕にうまくいきません。それはいろんなことが証明していると思います。
 我々のこの見ている自然というのは一朝一夕にできたものではなくて、ほんとに人間が想像もできないぐらい長い年月をかけてできたものです。ですので、これを人間の力でちょっと変えようとか、復元しようとか、そういったことは非常におこがましいなというふうに思います。
 今後もこのリストをどんどん、どんどん私は増やしていきたいんですね。あと、また、こういったものを続けていくためには、やはりダムができてもらっては非常に困るといいますか、今も大体歩いていますと、通行止めの地域がだんだん増えてきまして、もう不動の滝の遊歩道ですとか、それから、吾妻渓谷の上流域は入れなくなってしまっています。非常に残念なことで、先ほど申し上げました数が多いという植物なんかもそこに集中しているものもあるものですから、そういったところが見られないのは非常に残念だなというふうに思っております。
 次に、一観光客の立場として申し上げたいことなんですけれども、こういった自然の観察記録を続けていきますと、私独自に発見したことなんかもあったりしますので、これを多くの方に見ていただきたいなと思いまして、2013年から、自分で独自なんですが、参加費無料の現地の散策ツアーを始めるようになりました。この右側の写真がそういった写真なんですけれども、非常に皆さんが喜んでくださって、いろんなものを発見してくださり、こちらのほうも非常におもしろい体験をさせていただいております。
 大体これはそうですね、年に4回ぐらい、参加者が1人でもいれば、その方とご一緒に歩くということをやっているんですけれども、やっぱり参加者が増えれば増えるほど、目線が、視線、目の数が増えるものですから、考え方もいろんな方、いらっしゃいますし、目のつけどころもいろいろあるんですね。そうしますと、あそこの吾妻渓谷の大曲の滝のところの非常に岩が非常に雄大なところであるというような評価があったりとか、あとは、川原湯神社のあたりの石仏ですね。あとは、川原畑などのほうの石碑などもよく皆さん、見つけてくださって、こういうところが観光資源になり得るんではないかというふうな声をよく聞きます。
 今後も多くの方にこの自然のすばらしさ、吾妻渓谷の美しいところ、それから、吾妻川周辺の景観のよく皆さんに知っていただくために、今後ともぜひツアーをやっていきたいなと思っているんですけれども、参加者の方からはいろんな声をいただいておりまして、非常に、吾妻渓谷に関して言えば、非常に静かでゆっくり歩けるところだということと、それから、杉やヒノキ林が非常に少ないので、落葉樹林がとっても多くて、非常に四季の変化を感じられて、すばらしいところだという声もあります。
 あとは、真夏、8月のお盆の時期に歩いても、吾妻渓谷の森の中は涼しい。これは九州の方からいただいたお声なんですけれども、九州出身の方が、その方は大分県なんですけれども、大分県の耶馬渓よりもこちらの吾妻渓谷のほうが雄大で、要するに、上毛かるたにもあるとおり、「耶馬渓しのぐ吾妻渓」というのはほんとなんでねというお声をいただいたりもしています。
 あとは、吾妻渓谷の上流側に天然記念物の昇竜岩ですとか臥竜岩という天然記念物があるんですが、こちらもダムに沈んでしまうというのは非常にもったいない、天然記念物をどうしてダムに沈めてしまっていいのかという声もいただいております。
 また、今は歩けないんですが、国道145号、吾妻川沿いに国道145号があるんですけれども、こちらも実際にずっと歩いていきますと、歩道がついていて、わりと歩きやすい道なんですね。ですので、高齢者や車椅子の方でも気軽に歩けて、自然を散策できる非常にいい道だ、なぜこれが通行止めになってしまうんだというような声もいただいておりますし、あとまた、吾妻渓谷を見おろせるところなんかは、背の高い木、非常に例えばケヤキとかカエデなんかはふだんですと背が高くて到底手が届かないところなんですけれども、そういった木でも、葉っぱや花や実を見おろすことができて、触ったりもできて、観察ができる、非常にすばらしいいい道だというふうな声もいただいております。
 皆さん、大体口をそろえておっしゃるのは、ダム湖にしたら、もう来ないというふうにおっしゃっています。ここの吾妻渓谷のこの険しい景観がつくり出す、険しい自然がつくり出す景観がいいのであって、ダム湖にして温泉を移転させても、あんまり来たくないというふうに、皆さん、おっしゃっております。私も同じ思いでおります。
 ここの写真にありますところ、右上の写真は、これは吾妻渓谷の東吾妻町と長野原町の境目にあります見晴台、小蓬莱という岩のてっぺんのところなんですけれども、ちょうどこれはダムサイトのところを見おろしている、ダムサイトの工事現場を見おろしているところなんですが、ここの見晴台は今でも歩けるところなんですけれども、ぜひここがダム工事を見学する場所というふうにならないように、切にお願いをしたいと思います。
 ここはもう既に仮排水トンネルで水が締め切られてなくなってしまって、非常に残念な景観になってしまっているところなんですけれども、ここは以前は2013年、2014年の春までは水がとうとうと流れて、サクラも、ヤマザクラも咲いたりですとか、秋は紅葉の美しい非常にすばらしいところでした。ここの見晴台からダムサイトを見おろすというふうにならないように、切にお願いをしたいと思います。
 以上です。時間がちょっと早くなってしまったんですが、これで私の八ッ場ダム建設反対についての立場からの意見を陳述を終わりたいと思います。どうもありがとうございました。
【議長】 ありがとうございました。 降壇してください。
          (公述人降壇)
【議長】 次は、市民オンブズマン群馬、小川賢さんから公述をしていただきます。
 小川さんは壇上に上がり、公述人席に着いてください。
 また、公述人からは、起業者への質問の希望がありますので、国土交通省関東地方整備局の方も、壇上に上がり、起業者席に着いてください。
          (公述人・起業者登壇)
【公述人(小川)】 すみません、よろしいですか。
【議長】 ちょっと待ってください。いいですね。
 現在の時刻は1時35分です。ただいまから公述を開始し、30分間で終了するようお願いします。また、終了の10分前、5分前、1分前に呼び鈴で合図をするとともに、表示によりお知らせしますので、目安にしてください。
 なお、終了時間までに終了しない場合には、公述の中止を命ずることとなります。
 それでは、公述を開始してください。
【公述人(小川)】 公述人、小川賢でございます。私は現在、市民オンブズマン群馬の代表をしております。
 我々市民オンブズマン群馬は、群馬県におきまして、行政を外部から監視し、行政による税金の無駄遣いや行政及び関連する権限を不当に行使することによる住民関係者の権利、利益の侵害に対する調査及び救済の勧告を図る活動をしておるボランティア団体でございます。
 我々市民オンブズマン群馬では、平成16年、西暦2004年から、八ッ場ダムをめぐる公金支出差止等請求住民訴訟事件の群馬原告団事務局として、八ッ場ダム工事にかかる公金の無駄遣いについて追及をしております。
 本日は時間の制約上、次の手順で公述したいと思います。
 最初に、既に提出済みの公述の申出書に従って、私の意見の要旨を改めて述べた後、国土交通省に対する6項目の質問について質疑応答の時間とし、その上で、時間に余裕が生じた場合、私の意見の詳細について触れたいと思います。
 では、私の意見の要旨について述べます。
1、土地の収用は、公共の利益となる事業において、民法上の手段だけではその事業の目的を達成するのが困難な場合に、私人の財産権を強制的に取得するものですけど、国土交通省が起業している一級河川利根川水系八ッ場ダム建設工事事業は公共の利益に反するものです。
2、八ッ場ダムに関しましては、平成17年当時、萩原昭朗水没関係5地区連合対策委員長の誕生日を祝うため、丸岩会という行政関係者と業者が一堂に会して、ゴルフ大会や宴会を毎年開催していたこともあり、当時の県知事、小寺弘之や八ッ場ダム工事事務所長、安田吾郎も出席して、業者との癒着ぶりを見せつけていました。
3、さらに、平成18年には、斎藤烈、これはタケシと読むんですけども、国交省の工事事務所の中でもレツと呼んでいる、呼んでいたそうですけど、斉藤烈事件が発覚しました。この刑事事件は、国交省関東地方整備局八ッ場ダム工事事務所に勤務していた用地第一課長だった斉藤レツ、斉藤烈が、同事務職が発注する用地調査業務などをめぐり、便宜を図った見返りに、無利子無担保で業者から710万円を借りていた収賄事件のことです。
4、このように公金を長年にわたり投入しながら、その実態は政官業民の癒着のみならず、国交大臣が所管する国交省の職員らにとっても、公金をふんだんに扱える利権の場に化していました。
5、これまでのこうした不祥事に加えて、さらに、平成26年初頭から、大同特殊鋼渋川工場由来の有害スラグが大量に八ッ場ダムの現場及びその周辺に不法投棄されていた実態が明らかになりました。
6、しかも、環境基準値を超えるこの有害スラグは、この計画に協力をした地元住民の代替地の造成にも不法投棄されております。この結果、一般住民の居住する敷地内にも不法投棄されている実態が判明いたしました。これにより、別の、これにより、住居の直下にも不法投棄されている可能性が強く指摘されております。
7、にもかかわらず、国交省は一部の場所だけを調査しただけで、有害スラグを使った盛り土材による造成場所については全く調査しようとしませんでした。
8、こうしたルール無視の違法状態を放置したまま、八ッ場ダムの本体工事を着工することは断じて容認できません。
9、行政の信頼を取り戻すには、有害スラグを完全に撤去することが最優先課題です。
10、この有害スラグの不法投棄について、排出者の大同特殊鋼も、有害スラグを一手に引き受けてスラグ混合砕石という代物を独占的に製造、出荷していた佐藤建設工業も、産業廃棄物中間処理業の許可が必要なのに、無許可で大量の産廃を八ッ場ダム工事現場等で使い続けてきました。
11、これらの工事は全て国交省土木工事標準積算基準書、いわゆる赤本と呼ばれるものですけども、これに基づき積算され、リサイクルの観点から、再生砕石の使用を前提に工事予定価格として設定されたものです。 -126-
12、ところが、落札した業者は好んでこの違法な有害スラグ混合砕石を佐藤建設工業から仕入れて、あるいは、佐藤建設工業自体が、自身が工事請負業者として使用していました。
13、にもかかわらず、国交省は無許可で違法な有害スラグ混合砕石を大量に出荷したり、直接工事に使っていたりしていた佐藤建設工業や、違法な有害スラグ混合砕石を大量に佐藤から仕入れて使用していた地元の土建業者、池原工業、沼田土建など多数を毎年度、優良工事等事務所長表彰として表彰してきました。
14、本来、建設リサイクル法に基づく再生砕石を使用するべきところ、産廃を原料とし、大同特殊鋼から運搬費等多額の補塡を受けて無許可で製造された有害スラグ混合砕石の原価はただ同然であり、この違法資材を使用すればするほど、佐藤建設工業をはじめ、その他の請負業者は巨額の利益を得ることができました。
15、そうした不当利得の一部は、八ッ場ダム工事請負業者から、ドリル事件で名をはせた地元の女性代議士に政治献金として、ダムマネーですね、還流されてきました。
16、もはや八ッ場ダムの建設工事事業は、国交省をはじめ、群馬県、地元自治体などの官と地元代議士を中核とする政、政治の政、有毒スラグを好んで使い、国交省から毎年度、表彰対象となっている業との間の利権の草刈り場としての意義しかございません。
17、さらに、前日の地元住民の代表として、八ッ場ダム利権を享受してきた萩原昭朗等の一部の民も絡んで、政官業民として多額の税金をむさぼっています。
18、こうした実態を放置したまま、土地収用などという強制力を伴う公権力の発動で、さらに血税を無駄遣いすることは許されません。
19、国交省は行政の信頼よりも、八ッ場ダムの本体工事を優先してはなりません。このまま土地収用を強行する場合には、当会は国交省が住民の安全や行政への信頼よりも八ッ場ダム工事を優先すると見なさざるを得ません。このことを指摘して、土地収用が強行された場合、強く抗議いたします。
20、あわせて、税金をこれ以上無駄な事業に注ぎ込むことを直ちに再考するように強く要請いたします。
 続きまして、Q&AのQのほうに行きます。クエスチョンのほうですね。
 続いて、国交省への質問として、次の6項目、6項目あるので、時間的な、どのぐらい誠実に答えていただけるかどうかわからないんで、残り時間がよくわかりませんけども、まず最初の質問。
 八ッ場ダム工事で路盤材、盛り土材、埋め土材などで、中間処理業の許可を得ずに製造、出荷されてきた有害スラグの所在、不法投棄先ですね、とその量を把握しておられますか。お願いします、ご回答を。
【議長】 では、起業者、回答してください。
【起業者(土屋)】 お答えします。平成13年度以降に八ッ場ダムで施工した工事について、大同特殊鋼渋川工場に聞き取り調査を行い、鉄鋼スラグを出荷した記録があることが判明した15工事の施工箇所と、鉄鋼スラグが混入の可能性がある材料が露出した状態になっている38工事の施工箇所ごとに調査を行い、大同特殊鋼の聞き取り調査による鉄鋼スラグを出荷した記録があることが判明した工事、及び、表面に露出し、鉄鋼スラグと類似する材料が認められた工事の計19カ所を対象に、有害物質の含有量を確認すること、調査、実施しております。
 その結果、八ッ場ダム工事事務所では、8工事、施工箇所は13カ所でありますけれども、において、基準に定める基準値を超えた材料の使用を確認しております。
【議長】 公述を続けてください。
【公述人(小川)】 場所と量、投棄量を聞いたんですけどね。ちょっとはぐらかされたですね。
 続きまして、質問2。これまで中間処理業の許可を得ずに使用されてきた有害スラグにより、本来使用されるべき再生砕石の積算基準金額との差額により、血税が何年間に幾ら、不当に佐藤建設工業はじめ八ッ場ダム工事に関与した請負業者に使用されたのでしょうか。回答をお願いします。
【議長】 起業者側、回答願います。
【起業者(土屋)】 ご質問の趣旨が必ずしも明らかではございませんが、八ッ場ダム工事事務所において、再生砕石の使用に関し、不当な積算を行った認識はございません。
【議長】 公述を続けてください。
【公述人(小川)】 いいですか。この点については後でまた時間が余ったら述べます。質問3。なぜ有害で、無許可で有害なスラグの大量使用をしてきた請負業者に対して、国交省は毎年、優良工事等事務所長表彰の対象としてきたのでございましょうか。ご回答をお願いします。
【議長】 起業者側、回答願います。
【起業者(土屋)】 優良工事表彰は、関東地方整備局発注の工事を受注し、その施工が優秀であって、他の模範となり得るものを表彰することにより、技術の向上及び円滑な事業の進捗に資することを目的としたものです。
 なお、工事目的物の仕様に反して、材料などに瑕疵がある場合は、受注者に対してその瑕疵の補修を請求するか、損害の賠償をすることができることから、今回の事案についても、群馬県における調査結果などを瑕疵の程度を判断する材料の一つにして、総合的に検討してまいる所存でございます。
【議長】 公述を続けてください。
【公述人(小川)】 だまされているんですよ。質問4。後でこの件についてはまとめてコメントいたします。
 質問4。八ッ場ダム工事事務所長が、これは当時ですけども、なぜ地元対策委員長の誕生日に、知事や請負業者が集う宴会場に顔を出して、八ッ場ダムの事業説明をする必要があったのでございましょうか。ご回答をお願いします。
【議長】 起業者側、回答ください。
【起業者(15)】 回答いたします。過去に補償交渉委員長より、地元の研修会で八ッ場ダム工事の進捗状況について講師依頼を受けたことがございます。委員長からの依頼であり、広報活動の一環として有益と判断し、職員を派遣したところです。なお、地元の研修会の出席者で工事関係者がいたかどうかについては当方で把握しておりません。
 以上です。 【議長】 公述を続けてください。
【公述人(小川)】 トータル100人以上いて、そうそうたる会社の方がいらしたというふうに私は確認しております。でも、これも後でコメントします。 それでは、質問5番目。スラグ問題について、今後の対応策をお聞かせくださいませ。
【議長】 起業者側、回答願います。
【起業者(土屋)】 大同特殊鋼渋川工場から出荷された鉄鋼スラグについては、群馬県内の公共事業に広く使用されてきたところでございます。今回の問題を受けて、国土交通省はこれまでに同社への聞き取り調査による使用箇所の特定、使用された鉄鋼スラグに含まれる有害物質の分析等を実施し、その結果を公表するとともに、群馬県に報告してまいりました。今回の事案につきましては、廃掃法に基づく調査が群馬県において行われており、群馬県の調査結果を踏まえ、関係機関と連携し、適切に対応していきたいと考えております。
【議長】 公述を続けてください。
【公述人(小川)】 それだけですか。
 では、続きまして、質問6。政官業民、先ほど申しました、政治、官僚、業界、民、住民ですね、一部の、癒着問題について、見解をお聞かせください。
【議長】 これは先ほど、16でご説明いただいたようなことについてどう思うかということでよろしいんでしょうか。
【公述人(小川)】 先ほどの16。
【議長】 16番と言ってお話しされた。
【公述人(小川)】 ちょっと待ってくださいね。16番は、ええ、そういう構図だと思っておりますので、よろしくお願いします。
【議長】 では、それについてお答えください。
【起業者(小宮)】 では、お答えいたします。八ッ場ダム建設事業についても、公共事業等の発注に係る事務については、関係法令を遵守して公正な入札ですとか、そういった手続を適切に実施しているところです。今後もそういった関係法令を遵守するということについては変わりはございません。
【議長】 公述を続けてください。
【公述人(小川)】 議長、再質問とかそういうことについて、もう一回折り返し確認を求めてもよろしゅうございますかね。
【議長】 質問の要旨の範囲内でご質問いただいてまして、その関連ということであれば、質問していただければと思います。
【公述人(小川)】 そうですか。面倒くさいな。じゃあ、いずれにしても、どうせ再質問してもはぐらかされるのが目に見えているような感じがいたしますので、今のお答えを踏まえまして、ちょっと、特に私が重要だと思ったのはこのスラグ問題なんですけども、スラグ問題について、もう少し解説がてら、この場をおかりして、この問題の根深さをご説明したいと思います。
 なぜこのスラグ問題が浮上したかと。これは昨年の1月26日に、27日だったかな、群馬県の環境森林部が、突然というか、どこかから情報を得たんでしょうね。多分、その前の渋川市のスカイランドパーク駐車場問題だと思いますけども、とんでもない生スラグがまき散らされていて、それがエージングといって、きちんとほんとうは、スラグは水を吸うと中にCa、つまり、炭酸カルシウムが入っているもんで、膨らむんですよね。そのため、その上に舗装してしまって路盤材として埋めている、舗装してしまった後に水を吸ったもんだから、もうでこぼこになっています。もうジェットコースターのようになっているというお話で。
 それが新聞沙汰になって、おそらく群馬県の環境森林部は、大同特殊鋼に、きちんと廃棄物処理法ですね、廃掃法とも言われますけども、これにのっとって立ち入り検査をしたわけです。そうしたら、いろいろと、例えば逆有償取引をしていたとか、そのほか、いろいろ問題があるようなんですけども、それに、その以後、いろいろ違法、不当な問題があるんですが、いまだに刑事告発をしてないですね、廃棄物処理法についての。しょっちゅう私も県に行くんですけども、そのうちするんだろう、するよ、するよと青木という部長は言うだけで、いまだに何もしません。
 これを契機に、私どもはどのぐらいこのスラグというやつが打ち捨てられているのかと、この群馬県の水源地帯ですね、下流の皆様にとってはこれは水源地帯です。いろいろ調べました。それで、鉄鋼スラグというのはどういうものか、東京の江東区にある、江東区だったかな、とにかく、鉄鋼スラグ協会という業界団体があるんですけど、そこにも行っていろいろ聞いたんです。
 そうすると、鉄鋼スラグというのは、特に大同特殊鋼の場合は、特殊鋼、つまり耐熱鋼とか、いろいろ超かたい、高温でもかたく強度を持つとか、いろいろ難しいのがあるんですけども、そのために、スクラップの中にいろんな含まれている不純物をとるために、フッ素、螢石というやつを使わなくちゃいけないんですよねと、こういうことらしいんですよ。螢石の中にはフッ素がいっぱい入っている。少量であれば、虫歯予防になるとか言って、我々、子供のころ、聞かされましたけどね。今でもそれなりに賛否が分かれていますけども、それが大量に含まれているわけです。
 もう一つは、クロム鋼といって、高温で強度を保つ、いろんなそういう特殊鋼を生産しておるわけですね。ジェットエンジンのタービンとか、タービンのブレードとか。そういうときに、どうしてもいろいろ鼻薬で、クロムだとかモリブデンだとか、そういうやつを入れるときに、それが要するにカスとして、スラグとして排出されると。これを長年続けているわけです。少なくとももう二十数年間やっていたらしいんですけどね。
 新聞沙汰になってから、群馬県に情報公開もしました。それから、大同特殊鋼にも、一体これまでどのぐらいどこに捨てたんだと、佐藤建設工業を介してたということがほとんどらしいけども、しかし、情報公開しないんですよ。群馬県もしません。
 だから、今、国のほうでも聴取したというんで、ぜひこの後、情報公開を、最後の頼みの綱で、国の公務員の皆さんであれば、こういう違法行為に対しては、住民のこういった願いを聞き届けて、情報公開に応じてくれると思うんです。だから、大同特殊鋼のそれはどういうふうになっているかということは今まだわからないんですよ。
 いろいろ申したいんですけどね。その廃棄物処理法でなぜこれが取り締まれないのかということなんです。同じ国の機関でも、水資源機構、これは群馬用水を管理していますけども、この管理道路にやはり大量のスラグ入りの産廃が投棄されました。これはいちはやく、下流に上水道の浄水場もあるということで、水資源機構は排出者責任として大同特殊鋼にかけ合って、全部、あと10分ね、全部大同の負担で撤去しました。
 ところが、この八ッ場ダム、それから、もう一つは上武国道、上武国道というのは熊谷から渋川のところまで国道17号のバイパスということで今、相当工事は進んでいますけどもこの工事現場にもたくさん埋まっています。八ッ場ダムにもたくさん埋まっています。
 こうしたものが、水資源機構が、要するに、環境基準値よりも高いところがいっぱいあるわけですよ。それよりも何よりも、住民への安全という観点から、本来そういうものがあってはならない物質がそこにまかれているということね。私は安中市の東邦亜鉛の安中製錬所のすぐ近くに住んで、子供のころから、降下煤塵等によるカドミウム汚染の、農地がみんな、畑地とか水田は汚染されてきた。そういうところで、何とかしてきれいにしたいというところを、あろうことか、有毒物質のまじったそういうものが公共事業で大量に使われている。
 しかも、ただ同然のやつに対して、いわゆる再生砕石。本来、再生砕石というのはコンクリート構造物を壊して、またスクラップ・アンド・ビルド等をするときに、そのまま捨てると資源の無駄だから、しっかり砕いてもう一回それを骨材として、コンクリート骨材として再生すると。だから、単価、高いんですよ。詳しいことは赤本で、幾らあるというのは私、知りませんけど、例えば3,000円ぐらいだとしますよね。これを大同スラグは今、年間2万数千トン、排出しておるんです。佐藤建設工業は実はこれを一手に、渋川工場、大同の渋川工場から引き受けて、大同はちゃんとはかっているんです。例えばこのスラグのロットは4万ppmだと。これ、社内基準だと4万ppm以下ならいいと言っているらしいですね。ところが、環境基準は8,000ppm、さらに5分の1なんですよ。
 そこで、誰が考えたか知らんけども、5倍に薄めりゃいいんだと。つまり、JISではかるときにはみんな粉々に砕いて、それを振とう器に入れてはかるわけなんですけども、そうすると、4万ppmのやつでも、天然砕石と薄めれば、佐藤建設工業は村上というところに採石場を持っていますから、そこで天然のやつで薄めれば、8,000ppm以下になると。こういうことでインチキの試験成績書を行政に出しておったわけです。
 群馬県が出すのはわかります。癒着していますから。それがいいという証明書を平成22年の6月と10月に出していますから、今、県の土木、県の整備、何ていったかな、県土整備部長の倉嶋というお方ですけども、お墨つきを出しているんですよ。だけど、そんなもういいかげんなルール違反のない群馬県じゃなくて、ここにいらっしゃる方は、全然レベルの違う、ハイレベルな国家公務員の方なんですよ。
 それが廃掃法、廃棄物処理法でそんな中間処理の免許も持ってないような、大同にしろ、佐藤にしろ、そういう危ないやつを、高い値段の見積もりで予定価格で、実際にはそこに入っている業者、今言った池原とか沼田とか、いろいろあるんですけども、そういうのが、しかも、談合して落札率は95%以上のばっかりですからね。それで、原価は購入するとき、ものすごい安いわけですよ。3,000円と例えば見積もったやつをただ、しかも、大同がもしかしたら運送費まで負担してくれるかもしれないと。これはもうかりますよね。
 例えば、1万、毎年2万5,000トンですけども、これは全く仮の話で、そのうち1万トンが公共事業、例えば国の上武国道と八ッ場ダム、私はどのぐらい使われているかというのはそこを聞きたかったんだけど、それは返事がもらえてないんですけどね。1万トンを使ったとすれば、差額の3,000万、だから、3,000万円浮くわけですよ。それが業者に還流する。そうすると、業者は、一時、民主党がとったときに、どのぐらい保守政党に金が還流したかと、ダムマネーとして還流したかというと、やっぱり数年間で四、五千万還流しているわけです。あと5分間ね。
 今話題のドリル事件で有名な地元のさる高名な女性政治家の場合、ついこの間、検察審査会で審査申し立てしてきましたけども、こういうところに銭が回るということは、やっぱり、談合でつり上げているということもあるかもしれんけども、大きな打ち出の小づちの一つはこの有害スラグなんです。
 この有害スラグを、だから、こういう有害スラグを多く使ったほうが優良企業なんですよ。おかしいでしょう。これを手本としなさいとさっき言いましたよね。こういう企業を手本としなきゃいけないというのが、この群馬県に来られて八ッ場工場事務所に勤めておられると、そういう考えになっちゃうんですよ。群馬県におると、みんなおかしくなる。スラグで、これ、やられたんじゃないかと思いますよね。
 だけど、このままずっとだんまりで、この責任の所在、まず、真相の追及ね。これから大同スラグがどこにどう埋めたというやつを情報公開でお願いしますけども、それでどのぐらいそういった銭が還流して、業者経由で政治家のほうへ渡って、そのスパイラルがどんどん、どんどん大きくなって、もう右も左も、保守、もう民主党でさえも、今は全くここでは対抗する候補も出せないほど、この金の力、それから、スラグによる有害物質による頭脳汚染、これは深刻なものがあります。
 したがいまして、この問題については7月10日に、まず、東吾妻町の萩生地区というところで、あろうことか、南波建設という、この方の社長さんでしたかね、これは県会議員で、また自民党の県連の幹事長もされているようですけども、大量に、農業地帯ですよ、農道にたくさんまいておるんです。
 その後、去年の6月に、生スラグがいっぱいあるのを発見して、これ、何とか撤去しなさい、してくださいというふうに群馬県の農政部に言った。そうしたら、農政部は、これは吾妻農業事務所がやっているんだと。じゃあ、これ、今、もう大同に言えばすぐ撤去してくれるはずだから、それをまず撤去してから、まず撤去してくださいと言ったんです。そうしたら、そのときはもう入札準備が始まっていて、上に簡易のアスファルト舗装するんだと。つまり、くさいものにふたをしようとするんで、私は事務所長に何回も電話して、私が住んでいる安中では、東邦亜鉛のカドミウム公害できれいな土にしてくださいと言っているのに、おたくのところではきれいな農地の中に重金属入りのやつを入れるんですかと、まず撤去してから農道整備を、舗装するんだったら舗装してくださいと、こう言ったにもかかわらず、強行されました。
 7月10日金曜日午後1時15分から、前橋地裁201号法廷、2階にありますから、そこで第1回口頭弁論、つまり、群馬県知事に対して、その農業事務所の所長さんが、その決裁の裁量は数百万単位だと農業事務所の所長さんになるらしいですから、一部お気の毒と思うかもしれませんけども、私があれだけ電話しても知らんぷりだったので、やっぱりきちんと法廷で、これはあなたの責任ですよということで損害賠償請求をやります。
 では、残り1分間になりましたので、エンディングとさせていただきます。
 今後とも、この有害スラグ問題、これ、お手本になっちゃうわけですよ。つまり、前例になって、どういうことかというと、群馬県でこれがおとがめないんだったら、じゃあ、俺のところもそうしてくれと、こういう波及効果が出てしまいます。私はこれ、詳しくブログに載っけていますけども、もう鉄鋼業界が毎日のように見てますよ。どういうふうになるのかと。
 だから、一刻も早く、群馬県の後押しをして、これを刑事告発をするように、エリートの皆さんには、よろしくお願いしたいと思います。
 以上。ありがとうございました。
【議長】 ありがとうございました。
 降壇してください。
          (公述人・起業者降壇)
【議長】 それでは、14時25分までの間、休憩といたします。
          ( 休 憩 )
【議長】 それでは、公聴会を再開します。
 次は、埼玉県副知事、岩街�h廚気鵑�C藐�劼鬚靴討い燭世C泙后
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