2016/4/9  22:50

はらぼじ観光被疑事件・・・全国旅行業協会が寄こした公開質問回答書からわかる天下り組織の弊害  はらぼじ観光被疑事件

■旅行業法に定めた登録義務を怠ったとして、全国旅行業協会が群馬県で長年にわたり旅行業の発展に貢献してきた業者であるはらぼじ観光だけを狙い撃ちにして告訴し、あろうことか警察も検察も裁判所もその告訴内容を鵜呑みにして、有罪判決を出してしまいました。世間には無登録で営業している旅行業者が多数存在しており、一方、登録業者であっても不正行為を働いて顧客とトラブルを起こす例も頻発しています。一度も顧客とトラブルになったことのないはらぼじ観光だけが、なぜ全国旅行業協会や群馬県旅行業協会から告訴されなければならないのか、当会ではきちんとした説明を同協会に求めてきました。しかし、4月4日付で同協会宛に出した公開質問状に対する回答も、酷い内容だったのです。当該の公開質問状の提出の経緯は次のブログを参照ください。
○2016年4月4日:全国旅行業協会の機関誌「ANTA」の“はらぼじ観光被疑事件”記事のマチガイ等に関する公開質問状を提出
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1946.html

 全国旅行業協会からの回答は次のとおりです。

**********PDF → 20160410_replyfromanta.pdf
16-04-08 ;一般社団法人 全国旅行業協会     ;0354013661 #1/ 1
                    平成28年4月8日
市民オンブズマン群馬
代表 小川 賢  殿
                  一般社団法人全国旅行業協会
          公開質問状について
 平成28年4月4日付け貴殿からの公開質問状について、下記のとおりご回答いたします。
             記
 本記事は、はらぼじ観光の旅行業違反に係る最高裁の判決を伝えるものであります。 裁判所の判決内容に関しては、当方はお答えする立場にはありません。
                         以上
**********

■この全国旅行業協会という組織は、国交省の天下り団体として、リストに揚げられています。次の資料をご覧ください。
※参考資料:「各府省等からの再就職者が5代以上続いている独立行政法人・特殊 法人等・公益法人」の概要
http://www.soumu.go.jp/main_content/000046316.pdf

 この資料は今から7年前の平成21年5月21日現在のデータに基づいていますが、今回、当会が提出した公開質問状の宛先である全国旅行業協会の有野一馬専務理事の経歴を見ますと、次のとおり、国交省からの天下り職員であることがわかります。つまり同協会では少なくとも国交省からの再就職者が6代以上続いているのです。

<専務理事 有野 一馬 経歴>
 年月日      経歴
 昭和53年4月  運輸省入省
 平成18年7月  国土交通省北陸信越運輸局長
 平成20年7月  (財)地域伝統芸能活用センター理事長
 平成23年6月  本会専務理事


■旅行業法の元締めである全国旅行業協会はそのホームページで、その存在の意義として、冒頭に次のメッセージを掲げています。

「一般社団法人全国旅行業協会(ANTA)は、全国47の都道府県に支部を置き、日本全国5400社の会員により、地域社会に密着した活動を行うことができます。旅する人々へのサービスを向上させ得ると同時に、その信頼に応えるため、わたしたちはあらゆる活動を通じて観光事業の振興と地域の活性化に寄与していきたいと考えております。」

 また、「ANTAについて」と題するページには次の記述があります。

**********
ANTAとは 全国旅行業協会とは
 (前略)昭和41年には運輸省観光局(当時)より「社団法人」として認可され、昭和47年に運輸大臣(当時)から旅行業法に基づく指定協会となりました。
(中略)
  業務内容は、観光庁長官の指定協会としての「法定業務及び指定業務」、「試験事務代行業務」のほか、旅行業の健全な発展と経営の合理化に資する「一般業務」に大別されます。法定業務及び指定業務では、旅行業法に定める5つの業務のほか、指定研修などを開催しています。
  また、一般業務では、旅行に関する知識の普及や旅行業に関する業務の改善、観光事業団体等との連絡協調、関係官公署等に対する意見の具申等の事業を実施しています。

**********

 このホームページに掛かれている内容と、同協会の活動実態との差を見るにつけ、厚顔無恥という言葉が思い浮かびます。

 旅行業法協会は、上記「ANTAとは」にあるとおり、法定業務として、旅行業法に定める5つの業務を行う義務があります。
※参考「旅行業協会の指定」(旅行業法第22条の3)↓
http://www.mlit.go.jp/common/000216919.pdf

@旅行者及び旅行に関するサービスを提供する者からの旅行業者等の取り扱った旅行業務に対する苦情の解決
A旅行業務の取扱いに従事する者に対する研修
B旅行業務に関し社員である旅行業者又は当該旅行業者を所属旅行業者とする旅行業者 代理業者と取引をした旅行者に対しその取引によって生じた債権に関し弁済をする業務
C旅行業務の適切な運営を確保するための旅行業者等に対する指導
D旅行業務に関する取引の公正の確保又は旅行業及び旅行業者代理業の健全な発達を図るための調査、研究及び広報 を行うものである(旅行業法第22条の3)。

■当会の公開質問状に記した指摘と疑問に対して、なにも回答を寄こさないということは、あきらかに旅行業法に定めた旅行業協会の指定要件を履行していないことになります。

 すならち、何もしていない、何の存在価値もない組織だと言えます。当会会員が旅行業協会を脱会したのも当然のことです。

 「何もしない」・・・これが実態の同協会は、それだけでも、税金の無駄遣いなのに、群馬県の観光業の振興に多大な貢献をしてきたはらぼじ観光をめぐり、同協会と特定の某会社との間の癒着、そして地元の特定某議員と警察との間の癒着から、旅行業法の勝手な解釈により、「はらぼじ観光被疑事件」という犯罪をでっち上げてしまいました。

 今回の一連の事件を振り返ってみると、「規制」が消費者の安全や安心のためにあるのではなく、規制をかけることを「商売」にしている人のためにあるという現実を直視させられます。このことについては、多くの人が知っておかなければなりません。

 また、司法においても、被害者が存在しない経済活動の規制における裁判について、裁判官は「規制」よりも「自由」という憲法に保障された概念を優先してものを考えなければいけないのに、真逆の判決を出してしまいました。このことは、裁判官自身の社会的常識面での資質が問われる結果と私たちに突き付けていることを意味しています。

■旅行業法の法定業務を履行しなければならない筈の旅行業協会が、これほど変質してしまった原因は、前述のとおり役人の天下り機関だからです。

 かって旅行業者は、供託金の額によって、次の3つに仕事の範囲が制限されていました。
  1種 = 海外旅行の企画ができる
  2種 = 国内旅行の企画ができる
  3種 = 国内旅行の代売ができる


 しかし、現在では、海外旅行を扱っていない業者などは皆無です。

 したがって、全国旅行業協会の存在意義は既に失われており、「日本旅行業協会」に吸収合併されるのが自然の成り行きです。こうすれば、天下り先がひとつ減り、その結果、いくらかでも税金の無駄遣いを減らすことができるのです。

 群馬県の前橋東署によるはらぼじ観光への強制捜査のちょうど1年前に、全国旅行業協会から同協会代理の弁護士7名の連記で送られてきた内容証明付き郵便の内容は次の内容でした。

「はらぼじ観光のホームページは明らかに旅行業をしているというもので、旅行業違反だ。ホームージの閉鎖と営業の停止をしないと刑事告発する」

 はらぼじ観光では、直ちに彼らの弁護士事務所に電話をしましたが、7人の名前が訴訟代理人として連記されているのに、誰1人として電話に出ませんでした。 旅行業法に定めた法定業務の履行義務が有るのに、それを放棄したのです。

■はらぼじ観光の代表だった当会会員は、今回の旅行業協会への公開質問状提出についても、これまでの経緯から「直接、全国旅行業協会にコンタクトしたところで、内容のある話し合いや回答などできるはずはない」と語っていました。当会も、同協会への公開質問状による意向確認については、おそらく空振りになる可能性が高いと予測していました。

 一方で当会として、もともと旅行業法に基づいて設立された組織が、旅行業法に関する疑義について、無視するはずがない、という期待感も少しはありました。

 今回の全く誠意のない回答から、これ以上旅行業協会に何を言ってもムダであると確信しました。

 今後も、はらぼじ観光被疑事件をめぐる旅行業法の登録に関する行政の二重基準の問題について、当会として継続して追及して行く所存です。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】
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