2016/4/13  22:30

はらぼじ観光被疑事件で判明した旅行業法の二重基準の疑義について観光庁に公開質問状を提出   はらぼじ観光被疑事件

■はらぼじ観光被疑事件を契機に浮き彫りになった、全国旅行業協会(ANTA)とその傘下の群馬県旅行業協会の実態が、旅行業界の発展に資する団体ではなく、単なる天下り組織に過ぎないという事実は、市民オンブズマン群馬からANTA宛にこれまでに出した数回に亘る公開質問状への回答拒否の姿勢から明らかになりました。しかし、回答拒否のままでは、旅行業法の適正な運用基準や根拠がどこにあるのか、さっぱりわかりません。そこで今度は、当会からANTAの元締めである国土交通省観光庁に対して、次の内容の公開質問状を2016年4月12日に発送しました。


**********PDF ⇒ 20160412yianta2016ll_j.pdf
          発送書類写し ⇒ 20160412xij.pdf
                         2016年4月12日
〒100-8918 東京都千代田区霞が関2-1-3
観光庁観光産業課 御中
TEL: 03-5253-8111(内線27-326、27-327)
                       〒371-0801
                       群馬県前橋市文京町一丁目15-10
                       市民オンブズマン群馬
                       代表 小川 賢
                       FAX:027-224-6624
           公開質問状
拝啓 旅行業法の厳格な運用と旅行業協会の適正な活動の推進に日々ご尽力賜り厚く御礼申し上げます。
 当会は、群馬県において、行政を外部から監視し、行政による税金のムダ遣いや関連する権限を不当に行使することによる住民・関係者の権利・利益の侵害に対する調査及び救済の勧告を図る活動をしているボランティア団体です。
 さて、貴会が所管している旅行業法の適正な運用を通じ旅行業等に関わる業者の業務の適正な運用を確保する為に適正な活動を促進させている一般社団法人全国旅行業協会は、全国の会員向けに隔月発行の機関誌「ANTA NEWS」を発行していることはご了知のとおりです。その最新号である「2016年3・4号」に当会会員である松浦紀之氏(元・はらぼじ観光代表)が関わる事件の記事が掲載されました。
 この記事の内容について、事実と異なる事項や疑義があることから、添付1に示す2016年4月4日付け公開質問状を同協会の有馬一馬専務理事宛に提出したところ、添付2に示す同4月8日付け回答書が同協会名で届きました。
 ご覧のとおり、当会の質問に対して全く答えておらず、これでは旅行業法の適正な運用の根拠が分かりません。
 つきましては、同協会を所管する御庁に対して、あらためて次の項目について質問がありますので、御庁の公式見解をお聞かせくださるようお願い申し上げます。
 ご回答については、公務ご多忙中のところ、誠に恐縮ですが、2016年4月19日(火)必着で、郵送若しくはFAXで書面の形でご連絡下さい。

質問1
○ANTA記事錯誤箇所その1
「長距離輸送させるなどの、旅行業法に違反する行為を繰り返し・・・」

 上記箇所に示された“長距離輸送”について、「どこまでが「長」距離なのか、どこまでが違法でどこまでが違法でないのか」の基準は、当時も今もあいまいなままです。現実の扱いも、県や地域によって、全く違います。
 新潟県や長野県は宿泊施設のバスが駅までの送迎をしても規制はありませんが、群馬県では駅に宿泊施設のバスが入ることができない所ばかりです。
 駅に宿泊施設のバスが入れなければバス会社にとっては有利でしょうが、宿泊施設にとってはお客様を逃す原因になっています。旅行業者にとっては、どちらが得なのでしょうか。御庁の見解をお聞かせ願います。
 因みに、はらぼじ観光の事件については、はらぼじ観光を「指導」したはずの群馬県観光物産課の職員に、松浦氏から“輸送”についての定義や解釈を訊いても、答えはありませんでした。群馬県観光物産課の職員は「調べてみます」と言って帰っていったきり、いまだにその回答すら聞いてはいません。

質問2
○ANTA記事錯誤箇所その2
「群馬県観光物産課の指導を受けた・・・」

 立ち入り検査の名目を借りて、松浦氏の選挙運動に対して圧力をかけるという、県庁職員の権限外の違法行為について、逆に松浦氏の方から、群馬県庁職員に対して指摘をしていました。そして、その顛末は、はらぼじ観光のホームページでも今なお公表されています。どうかご確認ください。
 このように長年旅行業に携わってきた松浦氏の場合、当時から今まで、群馬県庁職員の指導などを受けたことは全くありません。
 はらぼじ観光の事件の審理の中で、検察側によって供述調書が証拠とされました。ところがその供述証書の中で、松浦氏がそれまでに会ったことのない群馬県庁職員が「(はらぼじ観光を)指導した」と供述しています。
 松浦氏と一度も会っていない群馬県庁職員が「(松浦氏に)指導をした」と、果たして言えるのでしょうか? また、当該職員がウソの供述をしたかどうか、そしてその供述を鵜呑みにした群馬県全国旅行業協会の下部組織である群馬県旅行業協会にも、事実関係を確認してくださいますか? どうかお願い申し上げます。

質問3
○ANTA記事錯誤箇所その3
「旅行業登録を抹消された後も・・・」

 ANTAの記事では、あたかも群馬県庁職員ら、あるいは公権力の手によって、権利を剥奪された、かのような表現が用いられていますが、実態は全く逆です。松浦氏としては、群馬県旅行業協会の場合、選挙のために会員会社を立ち入り検査をするような組織に供託金を預けていることは、耐えきれないことでした。そのことも、松浦氏が業種転換をするために許認可手続を放棄する決断をする大きな後押しとなりました。
 自ら許認可手続を放棄せざるを得なかったことは、松浦氏の意に反して、裁判では取り上げてはくれませんでした。
 このように、松浦氏の場合は、旅行業の登録を抹消されたのではなく、業種転換をする際に、当初から、旅行業法に該当しない業務であることを自ら判断し、宣言をした上で、自主的に業務を継続していたわけです。
 群馬県旅行業協会の傘下には、総合案内所とよばれる予約代行業者が会員として名を連ねています。彼らも旅行業法の登録をしていませんが、なぜ群馬県旅行業協会の会員であれば、無登録で業務を続けることができ、会員でない場合には、旅行業違法だとして告発され有罪となるのでしょうか? 旅行業法の運用基準は、普遍的なのでしょうか、それともケースバイケースで流動的なのでしょうか?

質問4
○ANTA機関誌の編集方針について
 三井環事件や小沢一郎事件など、公権力が犯罪を作り上げると言うことが明らかにされ、社会問題になっています。また、公権力がマスコミなどを利用し、民衆をプロパガンダしていることについても、社会問題化しています。
 健全な旅行業の発展と繁栄のためにも、全国旅行業協会の会員会社向けの機関誌に、少しでも疑われるような内容の記事を載せるべきではありません。同協会は、機関誌の作成と発行にあたって、そうした問題に留意しながら編集しているとは思えません。
 このことについて、御庁のご意見をお聞かせくださいますか?。

質問5
○類似事件の違法性について
 最後にもうひとつお聞きして確認しておきたいことがあります。地元の小渕優子代議士が後援会名義で、長年にわたり地元選挙区の不特定多数の有権者を対象に、毎年、東京の明治座への観劇バスツアーや後楽園球場での巨人戦観戦バスツアーを有償で行っていた件です。
 この件について、当会は小渕優子を容疑者として東京地検に告発をしましたが、東京地検ではこれを嫌疑不十分という理由で不起訴処分としました。
 松浦氏の事件と比較して、小渕代議士の事件は、直接旅行代金を受け取っている点では
より明確に旅行業法に違反していると考えます。
 小渕代議士の事件は、はらぼじ観光の松浦氏の事件と比較すると、極めて類似性が高く、さらに違法性が明確であるにもかかわらず、異なる司法判断が出されています。無登録営業をしているケースはほかにも多数ありますが、無登録営業は、明らかに旅行業違反として処罰されなければならないはずです。
 同様に無登録営業を行っていた小渕代議士の事件と松浦氏の事件に対し、司法判断が異なった理由について、旅行業法の順守を通じて業界の正しい発展を常に追求している貴会のご見解を、分かりやすく、かつ、詳細にご教示くださるようお願い申し上げあげます。
                    敬具
添付1:2016年4月4日付け全国旅行業協会専務理事宛公開質問状 PDF → ytpssj.pdf
添付2:2016年4月8日付け全国旅行業協会からの回答FAX     PDF → ytqss.pdf
                    以上
**********

■どのような回答が4月19日に来るのか、あるいはANTAと同様に回答拒否となるのか、予断は許されません。とはいえ、旅行業協会を監督しているのは国交省観光庁ですので、こちらからの公開質問に回答をまともに寄こさない旅行業協会のかわりに、観光庁に回答をしてもらわないと、我が国の観光業界における二重基準の弊害は解消できないことになります。そこで、観光庁に公開質問を送ったものです。

 観光庁は、国土交通省の内部にある組織を「観光産業に力を入れるため」とかいう理由付けで、独立させた機関だと聞いています。

 ANTAの会員、即ち中小旅行業者は、供託金を各都道府県知事に本来預けるはずのところを、ANTAの各都道府県支部に「弁財業務保証金分担金」という名目で供託金の5分の1の金額を預けています。「弁財業務保証金」というのは、事業を始める前に供託する義務のあるカネのことです。
※参考:旅行業法ナビ → http://n-ryokou.com/gaiyou/r2.html

 旅行業法は、万一、客に損害を与えたときのために、@営業保証金制度(法務局に営業金保証を供託する制度)、もしくは、A弁財業務保証金制度(ANTAに弁財業務保証金分担金を供託する制度)の、いずれか一方の制度利用を義務付けています。

 5分の1に減額する代わりに会費(たしか群馬県の場合は年6万円のはず。要確認)を上納しているわけです。ヤクザの「みかじめ料」と同じ性質のものです。つまり、「みかじめ料」の支払いにたてついたはらぼじ観光のような先進的な旅行業者を「異端児」と見做して、制裁を加えたのが、今回の事件の背景にあるわけです。

 はらぼじ観光被疑事件が起きた後、群馬県旅行業協会(=ANTA群馬県支部)の青木譲・事務局長と、群馬県庁職員(産業経済部観光物産課と思われる)とが一緒になって、群馬県内の旅行業者を訪問してきた、という情報が、県内の業者から伝わってきました。

 どうやら、はらぼじ観光被疑事件で、彼らが警察の事情聴取に対して「管理指導している」などというウソを言ってしまったので、「何もしない」わけにはいかなくなって、ANTAの会員である旅行業者を歩いて回る、という名目で、そうした訪問をし始めただと思われます。

■主に海外旅行を扱う第1種登録の大手旅行業者が供託金を預ける部署も、国交省の「観光庁」です。また、観光バス事業を管理監督するのが国土交通省です。バスの事故が起きると、国交省は、鬼のクビをとったように観光バス事業者を管理指導して圧力をかける、という構図が定着しています。

 観光庁は観光客を増やすことが目的ですから、規制緩和の方の考えが先に立つはずです。なぜなら、バス代を安くしないと観光客は増えないという理屈からです。

 他方、国交省は安全運行を錦の御旗に、事故防止が目的ですから規制を強くするという考え方です。つまり、バス事故が起きると、業界におけるバス代のダンピングが事故の原因だという理屈です。

 本来、海外旅行をほとんどの業者が扱うようになった時点で「日本旅行業協会」に1本化すべきだったのです。何の仕事もなく、ヒマを持て余したAMTAのような天下り先の機関が、天下り元の国交省から授けられた法的権限を乱用して、はらぼじ観光のような小規模業者をターゲットにして、今回のはらぼじ観光被疑事件をでっち上げ、業界に「みかじめ料」の威光を喧伝した、というのが今回の事件の背景にあることを感じさせます。

 この構図をうかがわせる証拠として、旅行業登録もしている群馬県内の大手バス事業者が、はらぼじ観光被疑事件の黒幕だったということが挙げられるからです。

■以上のように考えてきますと、旅行関係業者を管理監督する、という機関・組織としては次のとおり、いろいろとあることが分かります。

1.国交省 本省 = 間接的に旅行業者を管理監督する立場にあるところ。
2.国交省 観光庁 = 海外旅行を多く扱う大手旅行業者が「登録」するところ。
3.各都道府県 = 中小旅行業者が「登録」するところ。
4.一般社団法人 日本旅行業協会(JATA) = 大手旅行業者が5分の1の弁財金を支払うところ。
5.一般社団法人 全国旅行業協会(ANTA) = 中小旅行業者が5分の1の弁財金を支払うところ。
6.公益社団法人 日本バス協会 = 国交省の天下り先のところ。
7.警察 = あらためて説明するまでもないところ。

 結局、最終的には「官」が法律で定めた権限を行使して、上から目線で「民」を管理監督するという図式です。そのため、現場を何も知らないのに、役人が指導管理するフリをしたがることから、現場の「民」の人間は、はらぼじ観光のように“開き直って止める”か、あるいは多くの業者のように“誤魔化す”か、になってしまっているのです。

 JATAとANTAのような組織二重化の弊害の解消を図るには両者の一本化が必須です。民間では、こうした類似の二重機関は、直ぐに淘汰されてしまうため、業界の「リストラ策」として「一本化」が当たり前のことになっています。

 しかし、民間の論理は彼らのような行政職員には通用しないようです。なぜなら、税金を使って、彼らの「職場」と「仕事」をでっちあげることが、彼らにとっての生きる道だからです。

 はらぼじ被疑事件を支援支援している市民オンブズマン群馬としては、税金のムダ遣いの観点から、また納税者の立場から、こうした「官」の専横には、断固として抗っていかなければならない、ということだと考えます。

 国民であれば誰しもが、重税の前に、「役所のリストラ」を先ず先に、と思うはずです。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】
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