高崎市のデタラメ行政・・・若宮苑を巡る介護施設文書偽造疑惑の公開質問に回答拒否を連ねる高崎市  高崎市の行政問題

■高崎市上大類町にある介護老人保健施設若宮苑を巡る文書偽造疑惑では、この問題に取り組んでいる当会会員からの情報によると、家族のための同施設を利用したところ、必要な書類に署名をした覚えがないのにいろいろなサービスを受けたことになっており、それらのために支出された税金を取り戻す必要があるとして、高崎市福祉部に対して何度も要請しましたが埒が開きません。そこで住民監査請求を行いました。
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問題発生の舞台になった若宮苑。


 当会会員は、必要な情報について高崎市情報公開条例を利用して入手し、それらから判明した自ら署名したとされる文字の筆跡鑑定まで第三者機関に依頼して作成した鑑定書を提出しましたが、高崎市はなぜか当会会員の証拠提出を無視したまま、監査委員は一向に対応策を取ろうとせず、なんと請求を棄却しました。そこで住民訴訟に踏み切ったのですが、役所の担当職員や、本来公正であるべき監査委員に、もういちど良心に基づきこの問題について考えてもらうべく公開質問状を提出していました。

■公開質問状は9月18日付で高崎市の関係者に一斉に発送しました。最初に紹介するのは福祉施設担当職員です。当初からこの問題にかかわってきた立場として、公務員としてどのように考えているのか、次の質問をしました。

*****福祉施設担当係長宛公開質問*****PDF ⇒  20160918ascj.pdf
<P1/6>
〒370−8501
群馬県高崎市高松町35番地1高崎市市議会事務局・議事課
議事担当係長坂口 圭吾 殿


                  平成28年9月18日
                  高崎市剣崎町906番地
                  岩崎クニ子83才要介護4
                  岩崎 優 次男

          公  開  質  問  状

  第70−1号
「高崎市職員措置請求にかかわる監査結果」に関する質問及び「貴職の利用者への対応」(以下「本件」と言う)に関する質問。

 貴職に於かれましては、福祉施設担当係長として、当初より本件を担当して頂きました。
 今般、議会事務局へ異動となられましたが、当時本件について担当されておられましたので、本状についての回答を求めます。
 当時の担当係長として、本件に付き、要介護者からの質問に回答する義務があると考えております。

 本件については係争中ではありますが、原告としてではなくて、現在も制度利用中の要介護者としての不本意なサービスを提供されない為の質問でありますので、利用者側への誠実な速やかなる回答を、要介護者の希望を裏切る事のないように、此処に求める次第であります。
 なお本状について、貴職に提出する際には、記者会見等で明らかにし、再度、貴職の回答の有無に拘わらず、記者会見等で内容を公開とさせて頂く場合がございます。
 同時に、その遮程を含めて、高崎市指定の各介護事業所等へ広く市民・国民に広報する所存ですのでお含み置き下さい。

<P2/6>
貴職が監査委員からの聴取の際に回答した内容について質問します。以下は、貴職の述べた要旨であります。

1.「本件入所1について、若宮苑は暫定ケアプランを作成し、平成27年4月4日に同意のサインをもらっている。若宮苑は暫定ケアプランと呼んでいるが、法令に暫定ケアプランという規定はない。当該暫定ケアプランは法令の要件を満たしており、これは本ケアプランと認識している」と貴職は回答しております。
そこで質問致します。

(1)、私が同意サインをしたのは、暫定ケアプランでありますが、その暫定ケアプランに、本ケアプランの要件を満たす法令の要件とはどの様な要件ですか。具体的に説明して下さい。

(2)、今後も介護保険制度を利用する際に、暫定ケアプランに同意をした場合は、貴職を含め高崎市職員は「本ケアプランに同意をした」と認識するのですか。

(3)、「法令に暫定ケアプランという規定はない」と、貴職はされています。
  法令に規定のないプランに同意サインを求めるのはどのような理由ですか。

(4)、利用者側としては、暫定ということで同意をしておりますが、貴職はどのような権限で、暫定ケアプランを本ケアプランであると決められるのですか。

(5)、利用者側が認めていないサービス内容を、公権力で無理やり認めて押し付ける事は、一種の要介護者への虐待として受け取ってもよろしいですか。

(6)、そもそも、貴職に、他人のサービス内容を決定する権限はあるのですか。

<P3/6>
2、「ケアプランを作成していないケースの扱いについて、厚生労働省によると、施設で全員分、誰のケアプランも作成していなければ別だが、本件については、入所、退所を繰り返しており、指導レベルとの事だった」と貴職は回答しております。
 下記質問します。

(1)、貴職の回答は、ケアプラン未作成の指導を受ける施設側への回答となっておりますが、ケアプラン未作成の不本意なサービスを提供されてしまった利用者側への回答はどのようにして頂けますか。

(2)、ケアプランが作成されなかった理由は、入退所を繰り返した利用者側に責任があるとの解釈でよろしいですか。

(3)、厚生労働省によると、「指導レベル」との見解が記されておりますが、私が厚生労働省、老健局、介護保険指導室の堀内指導官及び斉藤はやと氏に見解を求めたところ、高崎市は違法な介護保険運営であり、また若宮苑及びケアマネージャーは、処分対象であるとの見解でありましたが、貴職に「指導レベル」であるとの見解を示した厚生労働省職員の氏名と所属先を明確にお答え下さい。

3、栄養マネジメント計画書の私文書偽造について貴職の回答は、「同意のサインが偽造した署名であるかどうかは、判定する能力がないのでわからない。明らかに偽造とわかるケースではない」との回答であります。
 下記質問します。

(1)、明らかに偽造とわかるケースとは、どのようなケースですか。

(2)、貴職は何故、偽造と証明された鑑定書を、高崎市公費で雇った弁護士と相談して、私からの申請を受理せずに拒んだのですか。

(3)、そもそも、ケアプラン自体が存在しておりませんが、若宮苑は国保連へ電磁的記録を改ざんし、不正受給の目的で介護給付費請求明細書を送っています。
 そして高崎市は、国保連から介護給付実績明細書を受理しています

<P4/6>
が、不正請求と解っていたのに、何故、厚生労働省、老健局、介護保険計画課長の通知を無視して、不正給付を行うのですか。

4、若宮苑の施設サービスに於いて、利用者の状態が以前と基本的に変わらない場合は、以前のケアプランに基づいてサービスが提供されても給付算定できるとの貴職の見解でありました。
  しかも、以前のケアプランに於いても、同意と交付を欠いておりますが、これらは居宅サービスに於いても、利用者の更新認定時等の際に、利用者の状態が以前と基本的に変わらない場合には、以前のケアプランに基づいてサービスが提供されても、施設サービス同様に給付は可能なのですか。
  なお当該質問に関しては、高崎市の18か所の居宅介護事業所及び、28入のケアマネージャーが注目しておりますので、明確にお答え下さい。

5、「苦情申立についての確認結果」について質問します。
 以下は、貴職が若宮苑調査に於いての確認結果でありますが、
(1)、要介護4の母が施設に入所しておりましたが、モニタリングが無くとも適正との報告でありますが、その理由をお答え下さい。
**********
モニタリングについて
確認内容:モニタリングがあるか。
確認結果:無し。ただしすべて三ヶ月未満の入所のためモニタリングが無くとも適正。
   モニタリングについて    モニタリング日     。
@ H26.12.2〜H26.12.22入所    無し
A H27.1.6〜H27.1.8ショート    無し
B H27.4.6〜H27.4.29入所     無し
C H27.5.20〜H27.6.5ショート   無し
D H27.6.20〜H27.8.12入所     無し
E H27.9.18〜H27.10.15入所    無し
**********


(2)、貴職は、「法令に暫定ケアプランという規定はない」等と、要介護者に対して、虐待とも受け取れるようにも述べておりますが、介護老人保健施設へ入所中の要介護4の母に「3か月未満の為モニタリングが無くとも適正」という法令の規定はあるのですか。

6、以下は、貴職が若宮苑調査に於いての確認結果でありますが、
(1)、文書指導及び口頭指導をしておりませんが、その理由をお答え下さ

<P5/6>
い。
**********
P斯波相談員の役職を確認
 斯政相談員が支援専門員。ただし、事業所では相談員や支援専門員が複数おり、厳密に誰が碓の担当という割り振りではなく、全員で入所者全体を見ているという形をとっている。
**********


(2)、厚生省令第40号・第14条に於いて、
 「介護老人保健施設の管理者は、介護支援専門員に施設サービス計画の作成に関する業務を担当させるものとする」と明確に規定されています。
 下記お答え下さい。

 若宮苑の管理者は、私の母の施設サービス計画の作成に関する業務を誰に担当させたのか、貴職は調査されましたか。

(3)、若宮苑の管理者は、私の母の施設サービス計画の作成に関する業務を、斯波氏に担当させなかったのか。それとも斯波氏の虚偽報告なのか、貴職は何の為に実地調査を行ったのですか。

(4)、貴職は何を基準に調査したのですか。

(5)、今後は、若宮苑事件を機に、高崎市行政による指導監査が、法に基づかない監査である事を高崎市内の全ての介護事業所に通知をすると思われますが、何時その通知をされるのか、お答え下さい。

(6)、貴職は介護保険制度を崩壊させる考えで不正を行ったのですか。

7、「貴職の対応」に関する質問
(1)、貴職は警察に告訴状を提出すると言っていましたが、告訴されたのでしょうか。

(2)、年金生活の要介護者が、立替を行った筆跡鑑定料、金216、000円を、約束通り何時支払って頂けますか

 なお、上記2点についての、貴職の発言に対する証拠の提出は吝かでは

<P6/6>
ありません。

 以上を質問と致しますが、ここで私達親子の質問は、利用者側として介護保険制度の維持・向上、そして信頼性の為に質問しているのであり、今後の高崎市の介護保険運営に於いて、利用者側へ、法律に基づきどのようなサービスを提供して頂けるのか参考にする為の質問であり、また厚生労動省及びマスコミ各社、並びに中央会に於いても、高崎市不正給付詐欺事序として注目しております。
 付きましては、全国の要介護者の方たちの為にも、・速やかなる誠実な回答を、平成28年9月27日限り、下記に郵送にてご回答頂きます様お願い申し上げます。

                記:〒370−0883
                  高崎市剣崎町906番地
                  岩崎 クニ子
                  岩崎 優
                            以 上
**********

 回答期限の9月27日付で、高崎市長名義で、福祉部長寿社会課から次の回答がありました。残念ながら当該職員からではなく、異動元だった長寿社会課からでした。しかも回答内容は「係争中」を理由に回答を拒否を拒否する、というものでした。

*****市長(福祉部長寿社会課)からの回答*****PDF ⇒ 20160927as.pdf
                     第 179−15 号
                     平成28年9月27日

岩 崎  優 様

                    高崎市長 富 岡 賢 治

  公開質問状に係る回答について

 平成28年9月18日付け、高崎市市議会事務局議事課議事担当係長坂口圭吾宛てにご質問のあった、標記の件につきましては、現在係争中の事案であることから、回答することができません。

                 お問い合わぜ先
                 高崎市 福祉部 長寿社会課 小野
                 TEL027(321)1248
**********

■次に紹介するのは福祉部指導監査課担当職員です。高崎市での介護保険給付は全国的観点から整合性が取れているか、という質問です。

******福祉部指導監査課係長宛公開質問****PDF ⇒ 20160918cswj.pdf
〒370−8501
群馬県高崎市高松町35番地1
高崎市福祉部 指導監査課係長
釜井 克倫 殿

                 平成28年9月18日
                 〒370−0883
                 高崎市剣崎町906番地
                 岩崎 優

            公 開 質 問 状
  第70−1号
 「高崎市職員措置請求にかかわる監査結果」に関する質問。

 貴職に於かれましては、若宮苑不正給付事件に、指導監査課としてかかわる市の関係職員であると認識しております。
 付きましては、指導監査課係長として速やかに回答をお願い致します。
 なお質問に至っては極めて単純であり、即答できるものと考えます。

< 質 問 >
 若宮苑への介護保険給付は、全国的に整合性のとれた適正な保険給付であると考えますか。

 当該質問に関しては、貴職の回答を、7社のマスコミ含め、高崎市の18か所の居宅介護事業所及び、28人のケアマネージャーが注目しておりますので、明確にお答え下さい。
 これを踏まえ、貴職は「若宮苑への介護保険給付は適正である」と、広く国民に信念に基づき発表できますか。
 本件に於いては、既に給付されているものであり、貴職は堂々と胸を張って発表するべきであると考えます。
 何故ならば、私は若宮苑への介護給付は「不適正」であると考え、前橋地裁に訴訟提起しましたが、貴職は、指導監査課係長として、若宮苑への介護給付は「適正」であると主張し、その為高崎市は公費で弁護士を雇い、私と係争中です。
 貴職に於かれましては、当該質問状に対して、高崎市福祉部・指導監査課係長として誠実に回答して頂き、若宮苑への介護給付は「適正」であるとする判断であれば、全国的にマスコミを通じて発表させて頂きたいと考えています。
 なお、貴職の回答の有無に拘わらず、そのありのままの事実も公開させて頂く所存です。
 もしも仮に、「無回答」の場合には「若宮苑への給付は不適正であった」との回答と読み替えますので、ご承知置き下さい。

 問:「若宮苑への介護給付は適正でしたか」
 答:「はい・いいえ」
   のどちらかでお答え下さい。

 ここでの私の質問は、市民・国民を代表しての質問と自負しております。
 また、今後の高崎市介護保険運営に於いて、この制度の維持とその向上、そして信頼性の再確認の為であり、高崎市の法令に基づかない運営実態を、広く公表する為でもあります。
 よって貴職の回答内容は、全国的に注目されるものです。
 付きましては、全国の要介護者の方たちの為にも、速やかなる誠実な回答を、平成28年9月27日限り、郵送にてご回答頂きます様お願い申し上げます。

                       以 上
**********

 こうして当該職員に質問したのでしたが、当該職員からは、残念ながら「係争中」を理由に回答を拒否されてしまいました。ということは、理由はともかく、「無回答」の場合には「若宮苑への給付は不適正であった」という意味になるわけです。やはり、現場の係長としては、この件については「不適正であった」と考えているのかもしれません。

*****福祉部指導監査課からの回答*****PDF ⇒ 20160927csw.pdf
                        第179−3号
                     平成28年9月27日

岩崎 優  様

                  高崎市長 富 岡 賢 治
                     同    有賀 義昭
                     同    松本 賢一
                     同    石川  徹

  公開質問状に係る回答について

 標記の件につきましては、現在係争中の事案であることから、回答することができません。

                 お問い合わぜ先
                 高崎市 福祉部 指導監査課 釜井
                 TEL027(321)1354
**********

■最後に監査委員宛にもう一度質問しました。当会会員は、監査委員の独立性、良識にもう一度かけてみたいと考えたからです。

*****石川監査委員への公開質問状*****PDF ⇒ 20160918bsj.pdf
〒370−8501
群馬県高崎市高松町35番地1
高崎市監査委員 石川徹殿

              平成28年9月18日
              高崎市剣崎町906番地
              岩崎 クニ子 83才 要介護4
              岩崎 優   次男

          公 開 質 問 状

<質問内容>
 第70−1号 高崎市職員措置請求より、「偽造ケアプラン」についての質問。

 日頃より、私たち市民の生活向上の為にご尽力頂き、誠に有難うございます。
 さて、平成28年6月10日に発表されました、「第70−1号」より、監査委員の私文書偽造判断方法について、質問致します。

 若宮苑は、「サインは偽造ではない 息子さんから同意は確かに貰っている」と主張しており、高崎市介護保険関係職員に至っては、「同意のサインが偽造した署名であるかどうかは、判定する能力がないのでわからない」、「明らかに偽造とわかるケ−スではない」と主張しているので、私が自費で、前橋地方裁判所から選任筆跡鑑定人として指定されている鑑定人による「相異筆跡」と判断された鑑定書を委員に提出しての、高崎市職員措置請求でしたが、あろうことか委員の通知は、「偽造した署名であるかどうかを判断することは困難であり、判断がつかなかった」とのことでありました。
 そして、住民監査請求の対象外でもあり「請求に理由がない」と棄却をされましたので此処に公開質問を致します。

1、
 石川 徹委員の監査に於いて、若宮苑への給付は、法令に違反しておらず、適正な給付と考えますか。

 若宮苑への給付は、適正である場合のみ、以下の質問にお答え下さい。
 なお、回答なき場合は、不適正であると解釈し、その旨を公開致しますので、ご承知置き下さい。

2、いつもこの様な具合で棄却するのですか。

3、鑑定書には一切触れられていませんが、その理由を市民に説明して下さい。

4、判断がつかなかった」との事ですが、判断の方法をお答え下さい。

5、「判断がつかなかった」のに、請求を棄却したその理由は何ですか?

6、不正な公金支出について、監査する事は委員の職務ですか。

 以上を質問と致しますが、委員に於かれましては、高崎市監査委員として、市民を裏切る事の無い様に、社会的通念に基づき、誠実な回答をして頂きたいとお願い申し上げる次第です。
 なお本状は回答の有無に拘わらず、公開とさせて頂きますので、お含み置き下さい。
 付きましては、平成28年9月27日限り、下記に郵送にてご回答頂きますようお願い申し上げます。

                記:〒370−0883
                  高崎市剣崎町906番地
                  岩崎 クニ子
                  岩崎 優
                          以 上

*****村上・有賀・松本監査委員への公開質問*****PDF ⇒ 20160918bsj.pdf
〒370−8501
群馬県高崎市高松町35番地1
高崎市監査委員 村上 次男 殿
       有賀 義明 殿
       松本 賢一 殿

               平成28年9月18日
               高崎市剣崎町906番地
               岩崎 クニ子 83才 要介護4
               岩崎 優   次男

          公 開 質 問 状

<質問内容>
 第70−1号 高崎市職員措置請求より、「偽造ケアプラン」についての質問。

 日頃より、私たち市民の生活向上の為にご尽力頂き、誠に有難うございます。
 さて、平成28年6月10日に発表されました、「第70−1号」より、監査委員の私文書偽造判断方法について、質問致します。

 若宮苑は、「サインは偽造ではない。息子さんから同意は確かに貰っている」と主張しており、高崎市介護保険関係職員に至っては、「同意のサインが偽造した署名であるかどうかは、判定する能力がないのでわからない」、「明らかに偽造とわかるケ−スではない」と主張しているので、私が自費で、前橋地方裁判所から選任筆跡鑑定人として指定されている鑑定人による「相異筆跡」と判断された鑑定書を委員に提出しての、高崎市職員楷置請求でしたが、あろうことか委員の通知は、「偽造した署名であるかどうかを判定することは困難であり、判断がつかなかった」とのことでありました。
 そして、住民監査請求の対象外でもあり「請求に理由はない」と棄却をされましたので此処に公開質問を致します。

1、
 監査委員は棄却と判断しましたが、この判断は、市民全体の大きな損害にならないのですか。

 損害にならない場合のみ、以下の質問にお答え下さい。
 なお、回答なき場合は市民全体の大きな損害であると解釈し、その旨を公開致しますので、ご承知置き下さい。

2、いつもこの様な具合で棄却するのですか。

3、鑑定書には一切触れられていませんが、その理由を市民に説明して下さい。

4、「判断がつかなかった」との事ですが、判断の方法をお答え下さい。

5、「判断がつかなかった」のに、請求を棄却したその理由は何ですか?

6、不正な公金支出について、監査する事は委員の職務ですか。

 以上を質問と致しますが、委員に於かれましては、高崎市監査委員として、市民を裏切る事の無い様に、社会的通念に基づき、誠実な回答をして頂きたいとお願い申し上げる次第です。
 尚本状は回答の有無に拘わらず、公開とさせて頂きますので、お含み置き下さい。
 付きましては、平成28年9月27日限り、下記に郵送にてご回答頂きますようお願い申し上げます。

               記:〒370−0883
                 高崎市剣崎町906番地
                 岩崎 クニ子
                 岩崎 優
                         以 上
**********

 しかし、その期待はあえなく葬られてしまいました。なぜなら、監査委員らも他の高崎市職員と同じく「係争中」を理由に回答を拒否してきたからです。ということは、監査委員らは高崎市の職員達と同じ立場で返事をよこしたことになります。事実、回答書の書きぶりをチェックすると、福祉部指導監査課と全く同じ文言です。つまり、回答書は監査委員事務局の職員が福祉部と連絡しあって、書いたことがうかがえるのです。おそらく「監査委員らに見せても、どうせ市側と同じ立場でものをいうだけだから、見せても見せなくても同じだから」と勝手に判断して、このようないい加減な返事をよこしたものと思われます。監査委員も舐められたものです。もっとも、市側の意向に沿った意見をいう人物でないと監査委員に任命されないのでしょうから、これ以外の返事はありえないのかもしれません。

*****監査委員からの回答*****PDF ⇒ 20160927bs.pdf
                        第180−1号
                     平成28年9月27日

岩崎 クニ子 様
岩崎 優  様

                  高崎市監査委員 村上 次男
                     同    有賀 義昭
                     同    松本 賢一
                     同    石川  徹

  公開質問状に係る回答について

 標記の件につきましては、現在係争中の事案であることから、回答することができません。

                 お問い合わぜ先
                 高崎市 監査委員事務局 大谷
                 TEL 027-321-1300
**********

■この住民訴訟の第1回口頭弁論期日は8月10日(水)午後1時10分から前橋地裁で開催されました。当日、被告高崎市からの答弁書が提出されました。この事件について争うつもりであると記してありました。

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被告答弁書P1。
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被告答弁書P2。

 その後、9月16日に被告高崎市から準備書面(1)が前橋地裁と当会会員のところに送られてきました。全文は、この記事の末尾に掲載してあります。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

※関連情報
*****被告準備書面(1)*****PDF ⇒ 20160916sipj.pdf
<P1>
平成28年(行ウ)第7号 不当利得等請求住民訴訟事件
  原 告  岩 崎  優
  被 告  高崎市長 富 岡 賢 治

          準備書面(1)
                      平成28年9月16日
前橋地方裁判所 民事第1部合議係 御中


            被告訴訟代理人
               弁護士 小 林 優 公

               弁護士 小 嶋 一 慶

               弁護士 松 村 貞 幸

第1 用語の説明
1 本件入所1,3及び4における施設サービス計両の原案を「施設サービス計画」,本件入所2における短期入所療養介護計画を「短期入所計画」という。
  ただし,若宮苑において,入所前に作成する施設サービス計画については「暫定ケアプラン」,入所後2週間ほど経過したときに作成する施設サービス計画については「本ケアプラン」という用語を使用していたため,特に必要がある場合には,これらの用語を用いて主張する。
2 また,平成28年8月18日付原告準備書面1における主張では,甲4号証・4枚目及び甲6号証・1枚目を「施設サービス計画第2表(アセスメント項目・栄養ケア計画)」と呼ぶ。しかし,当該文書は,栄養マネジメント加算を算定する上で必嬰な「栄養ケア計画」であり,「施設サービス計画第2表」ではない。
  そこで,以下では,甲4号証・4枚目及び甲6号証・1枚目については,「栄養ケア計画」という用語を用いて主張する。

<P2>
第2 はじめに
1 原告の主張の骨子
(1)原告の主張は,「被告は,介護老人保健施設若宮苑(以下「若宮苑」という。)を経営している医療法人十薬会(以下「十薬会」という。)に対して,介護保険法22条3項に基づき,平成27年4月〜同年10月までの間に高崎市から十薬会に支払われた介護報酬129万2146円とこれに対する100分の40を乗じた金員を請求できるにもかかわらず,これを述法に怠っているため請求すべきである」(地方自治法242条の2第1項4号)というものである。
  その理由としては,0原告の母クニ子が若宮苑を利用していた期間のうち平成27年4月6日〜同年10月15日の間において,若宮苑が,施設サービス計画あるいは短期入所計画を作成せずに,また,施設サービス計画あるいは短期入所計画に対する文書によるクニ子の同意及び交付がないままにクニ子に対して介護サービスの提供を行っていた期間がある,ii)本件入所3及び4においては,若宮苑が栄養ケア計両を原告名義の署名を偽造した。それにもかかわらず,十薬会は介硬報酬を受領しており,これは「偽りその他不正の行為」(介護保険法22条3項)による介護報酬の受領であり,高崎市は十薬会に対して不当利得返還請求権を有する,ということである。
(2)本件において,原告が主張する「偽りその他不正の行為」とは,具体的には以下の行為をいう。
 @ 本件入所1において,平成27年4月6日〜同年4月25日までの間,施設サービス針画を作成せず,作成後に文書によるクニ子の同意及び交付をしなかった。
 A 本件入所2において,平成27年5月20日〜同年6月4日までの間,短期入所計画を作成せず,作成後に文書によるクニ子の同意及び交付をしなかった。
 B 本件入所3において,平成27年6月20日〜同年7月15日までの間,施設サービス計画を作成せず,作成後に文書によるクニ子の同意及び交付をしなかった。また,栄養ケア計画の原告名義の署名が偽造された。

<P3>
 C 本件入所4においては施設サービス計画が作成されていない。また,栄養ケア計画の原告名義の署名が偽造された。
2 被告の主張の骨子
(1)「偽りその他不正の行為」(介護保険法22条3項)の意義
  厚生労働省の見解及び実地指導の全国的な勁向からすれば,一般的に,「偽りその他不正の行為」に基づく介護報酬の請求(不正謂求)とは,「サービス提供が全くない場合や故意に騙し取ろうとする意図がある場合」に該当する。
  介護サービス提供自体は行われているものの,利用者の1人について施設サービス計画あるいは短期入所計画作成のタイミングが遅いということ等の形式的な法令違反がある場合の介護報酬の譜求は,不正請求に当たらない。
(2)クニ子に対する介護サービスの提供等
@ 本件入所1では,平成27年4月6日〜同年4月25日までの間,暫定ケアプラン(施設サービス計画に準じた計画)の書面を作成し,これに基づいた介護サービスの提供が行われていた。同年4月25日に作成されたのは本ケアプラン(施設サービス計画)の書面であり,作成直後の同年4月28日にクニ子が退所してしまったため文書による同意及び交付がなされなかったに過ぎない。
 A 本件入所2では,平成27年5月20日〜同年6月4日までの間,本件入所1の木ケアプラン(施設サービス計画)に基づいて介護サービスの提供が行われていた。同年6月4日に短期入所計画書が作成された直後である翌6月5日にクニ子が退所してしまったため文書による同意及び交付がなされなかったに過ぎない。
 B 本件入所3において,平成27年6月20日〜同年7月15日までの間,本件入所2の短期入所計画に基づいて介護サービスの提供が行われていた。同年7月15日に書面として作成された施設サービス計画について,文書によるクニ子の同意及び交付を失念してしまったに過ぎない。
   栄養ケア計両の原告名義の署名(同意)の偽造については,司法当局の判断がなされていないため,被告が,同計画の原告名義の署名が偽造されたことを前提とした判断をすることは困難である。

<P4>
 C 本件入所4においては,本件入所3の施設サービス針画に基づいて介護サービスの提供が行われていた,
   栄養ケア計画の原告名義の署名(同意)の偽造については,上述のとおり,司法当局の判断がなされていないため,被告が,同計画の原告の署名が偽造されたことを前提とした判断をすることは困難である。
(3)小括
ア 以上のとおり,「クニ子に介護サービスが提供されていないにもかかわらず十薬会が介護報酬の請求をした」ということは無く,架空請求はなされていない。また,クニ子に提供された介設サービスは,本件入所1の本ケアプラン(施設サービス計画)をベースに,本件各入所において作成された施設サービス計画あるいは短期入所計画に基づいたものである。
  したがって,適切な介護サービスの提供自体は行われており,クニ子について施設サービス計画書あるいは短期入所計画書作成のタイミングが遅いということ等の形式的な法令違反があるにすぎない場合の介護報酬の譜求は,不正請求に当たらないことが明らかである。
イ なお,被告は,若宮苑が行った,@クニ子について施設サービス計画あるいは短期入所計画作成のタイミングが遅いこと,未作成であること,同意及び交付がないこと並びにA栄養マネジメント加算に係る算定誤りがあったことに対しては,平成28年3月10日付で行政指導を行った(乙1の1)。
 これに対して,@について,十薬会は,施設サービス計画書または短期入所計画書の作成遅延等が生じないよう,周知及び教育を行った(乙1の2)。
  また,Aについて,十薬会は,クニ子及び原告に対して施設利用者負担金(1割)を返還し(乙1の3),高崎市に対して保険者負担金(9割)を返還した(乙1の4)。
  したがって,若宮苑における施設サービス計画書等を作成する体制等の是正は,既に十分行われている。
3 争点
  本件事実関係のもと,十薬会が行った介護報酬の請求が「偽りその他不正の為」(介護保険法22条3項)に該当するのか否か,である。

<P5>
第3 訴状・請求の原因に対する認否及び反論
1 同第2(「事案の概要」)について
(1)第1段落(「クニ子は,若宮苑へ」で始まる項)について
  認める。
(2)第2段落(「本件入所1,本件入所3」で始まる項)について
  本件入所1,3及び4が介護保健施設サービスである点は認める。その余は否認ないし争う。
(3)第3段落(「本件入所2は」で始まる項)について・
  本件入所2が短期入所療養介護(ショートステイ)である点は認める。その余は否認ないし争う。
(4)第4段落(「以上のように」で始まる項)について
  否認ないし争う。
(5)第5段落(「しかるに,」で始まる項)について
  否認ないし争う。
2 同第3(「訴訟要件(監査請求前置)」)について
 同1(「住民要件」)及び同2(「監査請求前置」)は認める,
 同3(「出訴期間の遵守等」)のうち,本件監査請求を棄却したのは監査委員会である点は否認する。監査委員会ではなく,監査委員である。その余は認める。
3 同第4(「怠る事実の存在及びその違法性」)について
(1)同1(「介護保険法に閔する法令の定め」)について
ア 同(1)(「目的」)について
  法令の規定は認める。
イ 同(2〉(「保険給付」)について
(ア)第1段落(「法の規定する保険給付」で始まる項)について
   法令の規定は認める。
(イ)第2段落(「介護給付には,」で始まる項)について
   法令の規定は認める。
   ただし,法8条1項において,「居宅介護サービス」ではなく,「居宅

<P6>
サービス」について規定している,また,「法8条25項」ではなく「法8条26項」において,「施殴介護サービス」ではなく「施設サービス」について規定している。
ウ 同(3)(「介護保健施設サービス」)について
(ア)@について
   法令の規定は認める。
   ただし,施設サービスを規定しているのは,「法8条27項」ではなく,「法8条28項」である。
(イ)Aの柱書について
 i)第1段落(「『施設サービス計画』とは」で始まる項)について
   法令の規定は認める。
   ただし,施設サービス計画を規定しているのは,「法8条25項」ではなく,「法8条26項」である。
 ii)第2段落(「これを受けた厚生労働省令」で始まる項)について
   法令の規定は認める。
(ウ)Aのi〜xについて
   法令の規定は全て認める。
エ 同(4)(「短期入所療養介坦(短期入所・ショートステイ)」)について
(ア)@について
   法令の規定は認める。
(イ)A(柱書,iないしiv)について
   法令の規定は認める。
オ 同(5)(「介護報酬」)について
  @ないしBについて,法令の規定は全て認める。
カ 同(6)(「介護報酬」)について
  法令の規定は認める。
キ 同(7)(「指定の取り消し及び介護報酬の返還」)について
(ア)@について
   法令の規定は認める。

<P7>
(イ)Aについて
   法令の規定は認める。
   ただし,法22条3項は,「偽りその他の不正の行為」ではなく,「偽りその他不正の行為」と規定している。
(2)同2(「介護保健施設サービス等の違法(施設サービス計画等の欠如及び瑕疵)i)について
ア 同@について
 認める。
イ 同A(「本件入所1について」)について
(ア)第1段落(「クニ子が」で始まる項)について
   認める。
(イ)第2段落(「しかるに,」で始まる項)について
   平成27年4月25白に施設サービス計画書が作成されたことは認める。もっとも,当骸施殴サービス計画書は,本ケアプランを指す。クニ子の入所前である同年4月4日に,暫定ケアプランは作成されている。被告の主張で詳論する。
(ウ)第3段落(「介護保健施設サービスは,」で始まる項)について
   法令の規定は認める。その余は否認する。施設サービス計画轡がない場合であっても,入所者に関する十分な課題把握が行われておれば,利用者にとって適切な介故・療養が不可能とまではいえない。
(工)第4段落(「加えて,」で始まる項)について
   文書によるクニ子の同意及び交付が行われていない点は認める。平成27年4月25日にクニ子の本ケアプランの書面が作成され,クニ子はそのわずか3日後の同年4月28日に退所してしまったため,文書による同意がとれず,交付もされなかったにすぎない。
ウ 同B(「本件入所2について」)について
(ア)第1段落(「クニ子が」で始まる項)について
   認める,
(イ)第2段落(「しかるに,」で始まる項)について

<P8>
   平成27年6月4日に短期入所計画書が作成されたことは認める。その余は否認ないし争う。本件入所1の本ケアプランに基づいた介護サービスの提供が行われていた。
(ウ)第3段落(「なお,」で始まる項)について
   否認する。本件入所1のときから,クニ子には,夜間はコールを押した上でポータブルトイレを使用するように説明していた。本件入所1から本件入所2の平成27年6月2日までの間で,コールを鳴らしボータブルトイレを使用する方法で問題が生じたことは全くなかった。同年6月3日は,クニ子がコールを鳴らさずにポータブルトイレを使用したことで起こった事故である。したがって,当該事故で初めてアラーム付マットの使用を検討するきっかけとなったにすぎず,短期入所計画古の作成と転倒防止とは関連性がない。
(工)第4段落(「加えて,」で始まる項)について
   本件入所2において平成27年6月4日に作成された短期入所計画書について,文書によるクニ子の同意及び交付がない点は認める,翌6月5日に,クニ子は急きょ退所してしまったため,文書による同意がとれず,交付もされなかったにすぎない。
工 同C(「本件入所3について」)について
(ア)第1段落(「クニ子が」で始まる項)について
   認める。
(イ)第2段落(「しかるに,」で始まる項)について
   施設サービス計画書が作成されたのが平成27年7月15日であること,クニ子の文書による同意及び交付がなされていないことは認める。その余は否認ないし争う。本件入所3においては,木件入所2の短期入所計画に基づいた介惑サービスの提供が行われていた。
(ウ)第3段落(「加えて,」で始まる項)について
   否認ないし争う。被告の主張において詳論する。
(工)第4段落(「施設サービス計画第2表の利用者」で始まる項)について
   刑法の規定は認める。被告の主張において詳論する。

<P9>
オ 同D(「本件入所4について」)について
(ア)第1段落(「施設サービス計画は,」で始まる項)について
   本件入所4において施設サービス計画書が作成されていないこと,クニ子の文害による同意及び交付がなされていないことは認める。もっとも,本件入所4においては,本件入所3の施設サービス計画に基づいた介瓢サービスの提供が行われていた。
(イ)第2段落(「重大な巡法事由として,」で始まる項)について
   否認ないし争う。被告の主張において詳論する。
(ウ)第3段落(「施設サービス計画第2表の利用者」で始まる項)について
   刑法の規定は認める。被告の主張において詳論する。
(3)同3(「支払われた介護報酬の額」)について
  認める。
(4)同4(「本件介護報酬は,法22条3項により徴収すべきものであること」)について
ア 同@について
  最高裁平成23年7月14日判決の存在は認める。なお,当該判例は,常勤の管理者を置かずに通所介護事業所等の指定を受け,これを前提として介護報酬の支払いを受けた事案である。施設サービス計画書あるいは短期入所計画書作成の遅延等が問題となっている本件とは内容が全く異なる。
イ 同Aについて
(ア)第1段落(「記述のとおり,」で始まる項)について
   介護保険法の規定は認める。
   ただし,「法S条25項,27項」ではなく「法8条26項,28項」である。
(イ)第2段落(「本件入所1,同3及び4は,」で始まる項)について
   本件入所1の木ケアプラン(施設サービス計画書),本件入所3及び同4の施設サービス計画書について,クニ子の文書による同意及び交付がなされていないことは認める。その余は否認ないし争う。
ウ 同Bについて

<P10>
  介護保険法の規定,本件入所2において短期入所計画書が作成されたのはクニ子の退所日前日である平成27年6月4日であること,当該短期入所計画書について文書によるクニ子の同意及び交付がないことは認める。その余は否認ないし争う。
エ 同Cについて
  否認ないし争う。
オ 同Dについて
  最高裁平成23年7月14日判決の判示内容については認める。その余は否認ないし争う。
(5)同5(「まとめ」)について
  争う。

第4 平成28年8月18日付原告準備書面1に対する認否反論
1 同2(「施股サービス計画の補足脱明」)について
(1)@及びAについて
  法令の規定は認める。
  ただし,「法8条25項」ではなく「法8条26項」である。(平成28年8月18日付原告準備啓面1・2頁目下部*1に「本件各入所時に施行されていた介護保険法に基づく条文番号。本日現在施行されている介護保険法では,8条26項」との注釈がある。しかし,項ずれが生じた法改正は平成26年6月25日公布,平成27年4月1日施行であり,本件入所1の時点で,すでに項ずれがあった)
(2)Bについて
  厚生省(現厚生労働省)通知・別紙2には,施設サービス計画書標準様式及び記入要領が記載されていること,同通知の施設サービス計画は第1表から第6表で構成されていることは認める,
  もっとも,全国的には,当該施設サービス計画書ではなく,公益社団法人全国老人保健施設協会(以下「全老健」という。)が提供している施設サービス計画書式(甲2参照)を使用している施設が多いと思われる。

<P11>
2 同3(「短期入所叶画の補足説明」)について
 法令の規定は認める。
  もっとも,施設サービス計画書と異なり,短期入所計画轡については,上記厚生省(現厚生労働省)通知・別紙2記職の施設サービス計画書標準様式や,全老健提供の施設サービス計画轡式のような,一般的な書式は無い。そのため,若宮苑のように,短期入所計画書の作成においても,全老健提供の施設サービス計画書式を使用している施設が多いと思われる。
3 同4(「栄養ケアマネジメント(栄養ケア計画)」)について
(1)同@について
ア 第1段落(「栄養ケアマネジメント」で始まる項)及び第2段落(「すなわち」で始まる項)について
  認める。
イ i及び,iii〜vについて
  認める。
ウ iiについて
  栄養ケア針画を共同で作成しているのが,医師,管理栄養士,看護師,介護支扱専門員その他の職稲の者である点について,歯科医師も含まれる。
  その余は認める。
  なお,「入居者ごとの摂食一宿下機能及び食形態」という記載は,「入所者ごとの摂食・宿下機能及び食形態」の誤記と思われる。
(2)同Aないし同Cにつき,全て認める。

第5 被告の主張
1 介護保険サービスの種類及び意義,並びに各サービスの関係(乙2の1,乙2の2)
(1)介趨保険サービスは,大きな分類としては,@施設サービスとA居宅サービスとがある。@の施殴には,㋐介護老人保健施設と㋑特別養護老人ホーム等がある。また,Aには,㋐訪問サービス,㋑通所サービス及び㋒短期入所サービス(いわゆる「ショートステイ」)等がある。

<P12>
(2) クニ子は,本件入所1,3及び4において,の介祓老人保健施設を使用していた,介護老人保健施設は,病院で入院治療していた者が,病院を退院し,往宅復帰するまでのリハビリ期悶を過ごすための施設である。医学的管理のもとで介設サービスを受けながら,リハビリ及び療養を行い,3ヵ月に1度,退所判定を行いながら,在宅復帰を目指す。
  また,クニ子は,本件入所2において,@ショートステイのうち,短期入所療養介護(医療型ショートステイ)を利用していた。ショートステイは,家族の疾病,冠婚葬祭等の事情により介護できない場合や,家族の介設負担の軽減を目的として,上記介護老人保健施設等に一時的に入所し,看護及び医療によるケア,介護及び機能訓練等を受ける宿泊サービスである。
  介護老人保健施設も短期入所療養介護も,入所者の自宅での介護に術えるものである。
2 若宮苑における。施設サービス計画書式及び短期入所計画書式
(1)原告が訴状(7頁)で主張しているように,施設サービス計画において,「入所者及びその家族の生活に対する意向,総合的な援助の方針,生活全般の解決すべき課題,介護保健施殴サービスの日標及びその達成時期,介護保健施設サービスの内容,介護保健施設サービスを提供する上での留意事項等」を記載することとされている(40号省令14条5項,老健施設条例16条5項)。
  また,短期入所針画において,「利用者の心身の状況,病状,希望及びその置かれている環境並びに医師の診療の方針に基づき,指定短期入所療養介護の提供の開始前から終了後に至るまでの利用者が利川するサービスの継統性に配慮して,他の短期入所療養介護従業者と協議の上,サービスの目標,当該目標を達成するための具体的なサービスの内容等」を記職することとされている(37号省令147条1項,居宅サービス条例194条1項)。
  上記各条項には異なる要素が規定されている。もっとも,上述のとおり,若宮苑においては,施設サービス計画作成,短期入所計画作成のいずれについても,全老健が提供している施設サービス計画書式(甲2参照)を使用しており,全ての要素を含む香式を使用していた。
(3)後に詳論するが,形式的には,本件入所2(短期入所療養介護)のうち平成

<P13>
27年5月20日〜同年6月4日までの間は,本件入所工の木ケアプラン(施設サービス計画)に基づいて,クニ子に対する介護サービスの提供が行われていた。また,本件入所3(介護老人保健施設サービス)のうち平成27年6月20日〜同年7月15日までの間は,本件入所2の短期入所計画に基づいて,クニ子に対する介担サービスの提供が行われていたことになる。
  しかしながら,上述したとおり,若宮苑においては,介護老人保健施設サービス及び短期入所療養介護のいずれの介護サービスにも対応できる書式で計画書を作成していた。
  したがって,短期入所療養介護において施設サービス針画が,介担老人保健施設サービスにおいて短期入所計画が使用されたからといっても,各計画書の記載に不足はない。
3 「偽りその他不正の行為」(介護保険法22条3項)の意義について
(1)厚生労働省の見解
  被告は,若宮苑に対して木件入所2ないし4に係る基準巡反についての指導を行うに先立ち,原生労働省に本件に係る照会を行った(乙3の1,乙3の2)。
  これに対して,厚生労働省老健局総務課介担保険指導室からは,一般論として,「不正請求とは,サービス捉供が全くない場合や故意に馴し取ろうとする意図がある場合に該当する。サービス提供自体は行われており,計画作成のタイミングが遅いということ等であれば指導レベルである」との回答を得た(乙3の3)。
(2)実地指導の全国的な動向
ア 全国の自治体における実地指4においても,利用者の1人について計画書未作成や計画書作成遅延という介護保険法の形式的要件に巡反しているという事実だけをもって,直ちに介護報酬の返還を求めたり,民法703条に基づく不当利得返還を求めたりすることはなされていない。
イ たとえば,以下の各事例が挙げられる。これらはいずれも,本件とは異なり,介担サービスの提供自体がなされていないにもかかわらず報酬請求していた事例(いわゆる「架空譜求」の事例)である。
 @ 広島市の事例(乙4の1)

<P14>
   訪問介護サービスを提供していないにもかかわらず介護報酬を請求し受領した事例について,介護保険法22条3項規定の不正請求に該当すると判断された。
 A 大阪市の事例(乙4の2)
   利用者2名に対して,居宅サービス計画に位置付けられたサービスの一部についてサービス提供を行っていないにもかかわらず,サービス提供を行ったかのようにサービス提供記録を虚偽作成し,介護報酬を請求し受領した事例について,介護保険法22条3項規定の不正請求に該当すると判断された。
 B 枚方市の事例(乙4の3)
   サービス提供記録が作成されておらず,サービス提供を行った実熊がないにもかかわらず,介護報酬を諮求し受領した事例について,介護保険法22条3項規定の不正請求に該当すると判断された。
ウ 小括
  以上のように,全国の自治体における実地指導において不正請求に該当すると判断された事例は,そもそも介護サービスの提供自体がない事例である。
  これは,上記厚労省の見解である,「サービス提供が全くない場合や故意に騙し取ろうとする意図がある場合」にも整合する。
4 本件各入所について
(1)計画書作成の意義,及び本件各入所時におけるクニ子の要介護状態
ア 上述のとおり,介護老人保健施設サービスは,病院で入院治療していた者が在宅復帰を目指すサービスである,また,短期入所療養介趙は,在宅介護をされている者が一時的な理由で在宅介設が困難となった場合(家族の疾病,冠婚葬祭など)に,家族の身体的・精神的な負担の怪減等のために,入所して介護及び機能訓練等を行うサービスである。両者は,いずれも自宅での介護に備えるためのサービスであり,施設における訓練・介護等,行う内容に差異はほとんど無い。
  そして,施設サービス及び短期入所療養介設のいずれにおいても,入所者や家族との面接により把握した課題について,入所者や家族の希望及び意向

<P15>
を考慮した上で,サービス担当者会議等による専門的見地からの意見も踏まえて,施設サービス計画及び短期入所針画が作成される。そして,計画作成後も,定期的に入所者と面接をして,サービスの実施状況を把握し,必要に応じて針画の変更を行う。また,入所者及び家族等の日常生活を支援する観点から,地域住民が行っている自発的活動によるサービス等の利用も含めて計画に位置づけ,総合的な計画となるよう努めることとされている。
  このような計両作成において重要なことの1つに,入所者及び家族の意向,並びにサービス担当者会議等による専門的見地からの課題の把握が行われた上で,当該入所者の状態に沿った介護サービスの提供がなされることが挙げられる。当該入所者の状態に沿った介護サービスとしての実質を有しておれば,「国民の保健医療の向上及び福祉の増進を図る」(介護保険法1条)という法の趣旨に反するとは言えない。
  これに対して,計画書を作成し,同書面に入所者や家族の同意・交付を必要とすることの意味は,入所者や家族を当該サービスに参加させることにより,入所者や家族に対して,受け身の姿勢ではなく,自ら進んで参加していくものであることを意識づける点にある。
  したがって,仮に,当該入所に先立ち,計画書が作成されていなくても,入所者及び家族の意向,並びにサービス担当者会議等による専門的見地からの課題の把握が行われ,これに基づいた介護サービスの提供が行われておれば,介護サービスとしての実質を有していることになるのであるから,「国民の保健医療の向上及び福祉の増進を図る」(介護保険法1条)という法の趣旨に反することにはならない。
イ 本件各入所におけるクニ子の要介護状態を見ると,短期入所計画書(甲3)あるいは施設サービス計画書(甲2,甲4)の記載上,本件入所1ないし3のいずれにおいても,たとえば,@目標(長期)は「身体機能を維持・向上し在宅に復帰する」ことであり,A課題は「#1 安全にトイレで排泄を行いたい」,「#2 自分で出来る事を増やしたい」,「#3 楽しく日常生活を送りたい」であり,B目標(短期3か月)は「※1 日中はトイレ,夜間はポータブルトイレで排泄する」,「※1 安全に身の回りのことを自己

<P16>
にて行う」,「※l 楽しく過ごす」ことであり,クニ子の要介誕状態に基本的な変化はない。Cケア内容についても,本件入所3において「週入浴2回」,「外出等,試みる」,夜間トイレの際「センサーで対応する」といった項目が増えていることを除いては,クニ子の要介護状態に基本的な変化は見られない。
  このような,本件各入所においてクニ子の要介護状態に基本的な変化が見られないという事実を前提に,以下に詳論するとおり,本件各入所でクニ子の要介護状態に沿った介護サービスの提供が行われていた事実があるため,計画書の作成が遅れていたとしても,「国民の保健医療の向上及び福祉の増進を図る」(介護保険法1条)という法の趣旨に反することにはならないことから,十薬会が介設報酬を請求し受領したことについて法律上の原因を欠くとはいえない。
(2)本件入所1について
ア 原告の主張によると,平成27年4月6日か〜同年4月25日までの間,クニ子は,施設サービス計画なしで介誕保健施設サービスを提供されていたという。
イ しかしながら,以下のとおり,クニ子の施設サービス計画に準じた暫定ケアプランは作成されている。
 @ 若宮苑では,入所に先立ち,適切な介護サービスを提供できるよう入所者の家族の要望等を聴き取り,プレ・インテーク・シートの作成を行っている,本件入所1の際においても,入所前に,原告に同シートを作成してもらい,若宮苑に持参してもらった(乙5),
 A その後,若宮苑の施設サービス計画に関する業務担当の介護支援専門員は,クニ子について,その有する能力,置かれている環境等の評価を通じて,クニ子が現に抱える問題点を明らかにし,クニ子が自立した日常生活を営むことができるように支援する上で解決すべき課題を把握(以下「アセスメント」という。)し(40号省令14条3項,老健施設条例16条3項),適性アセスメントシートが作成された(乙6)。
 B その上で,クニ子の希望,当該アセスメントの結果及び医師の治療方針

<P17>
に基づき,さらには原告の希望を勘案して,クニ子及び原告の生活に対する意向,総合的な援助の方針,生活全般の解決すべき課題,介坦保健施設サービスの目標及びその達成時期,介護保健施設サービスの内容,介護保健施設サービスを提供する上での留意事項等を記載した施設サービス計画の原案(暫定ケアプラン)が作成された(40号省令14条5項,老健施設条例16条5項)。
 C また,暫定ケアプランの内容を原告に説明し,文書により原告の同意を得,平成27年4月4日に暫定ケアプランは原告に交付されている(乙7)。
ウ 以上のように,若宮苑においては,通常,利用者について,入所前に暫定ケアプランを作成する。そして,入所後概ね2週間経過した後に,各専門職が入所後の利用者の状態を確認し,利用者の実惜に応じた施設サービス計画(本ケアプラン)を作成している。暫定ケアプラン自体,施設サービス計画に準じたものといえる。
   原告主張の,平成27年4月25日に作成された本件入所1に係る施設サービス計画は本ケアプランを指している。クニ子は,本ケアプランが書面として作成された直後である同年4月28日に退所したにすぎない。
エ したがって,クニ子に対して,平成27年4月6日〜同年4月25日までは暫定ケアプランに基づくサービスの提供がなされており,施設サービス計画なしにサービスの提供がなされていたとはいえない。若宮苑は,介護保険法,40号省令及び老健施設条例のいずれにおいても,不正請求といえるような著しい法違反をしておらず,十薬会が介護報酬を受領することについて法律上の原因を欠くとの原告の主張は当たらないことが明らかである。
(3)本件入所2について
ア たしかに,短期入所計画が作成されたのは入所15日後の平成27年6月4日である。しかしながら,クニ子が緊急的に入所したために,短期入所計画書を早期に作成できなかったにすぎない。
イ 入所日である同年5月20日,突然,原告から若宮苑に対して,「母が昨日転倒した。自分は泊まる予定があるから,母を今日から預かってほしい」旨の電話辿絡があった。一時的に入所するということはショートステイの利

<P18>
用となり,クニ子が前日に転倒していたため入所前に医師の診察が必要であった。そのため,若宮苑は,原告に対し,まずは若宮苑に併設する上大類病院を外来受診してほしい旨伝えた。その後,改めて,原告の意向に基づき,受診後にそのまま緊急入所となった。
  このような緊急的状況下において,あらかじめ短期入所計画書を作成し,当該短期入所計画に基づく介垣サービスを提供することは不可能である。介護保険制度が,緊急的なサービス提供を行わざるを得ないことが当然に想定される以上,短期入所計画轡の作成が遅延することもまた想定されることである。
  クニ子の状態は,本件入所1のときと基本的に変化は見られなかったため,本件入所1の本ケアプラン(施設サービス計画)に基づいた介廻が行われていた。さらに,クニ子の体調に変化があれば,サービス担当者会議で協議して迅速に対応できるような体制は整えられていた(甲8・13頁・第3の2(2))。
ウ したがって,本件入所2においてクニ子に提供されていた介護サービスは,短期入所計画書の作成が平成27年6月4日であることを除けば,平成27年5月20日〜同年6月4日までの間は本件入所1の本ケアプラン(施設サービス計画)に基づいてサービス提供が行われていたのであるから,十薬会が介護報酬を受領することについて法律上の原因を欠くとの原告の主張は当たらないことが明らかである。
(4) 本件入所3について(甲8・13頁〜・第3の2(3))
  施設サービス計画書が作成されたのは入所25日後の平成27年7月15日である。しかしながら,本件入所3の入所日が本件入所2の退所日からわずか15日後であり,クニ子の状態は本件入所2のときと基本的に変化は見られなかった。
  そのため,本件入所2の短期入所計画に基づいた介護が行われていた。また,本件入所2のときと同様に,クニ子の体調に変化があれば,サービス担当者会議で協議し,体調の変化に対応させた介設サービスの提供を行える体制は整えられていた。

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  したがって,本件入所3においてクニ子に提供されていた介護サービスは,施設サービス計画書の作成が平成27年7月15日であることを除けば,平成27年6月20日〜同年7月15日までの問は本件入所2の短期入所計画に基づいてサービス提供が行われていたのであるから,十薬会が介護報酬を受領することについて法律上の原因を欠くとの原告の主張は当たらないことが明らかである。
(5)本件入所4について(甲8・15頁〜・第3の2(4))
  本件入所4については,施設サービス計画書は作成されていない。
  しかしながら,本件入所4の入所日が本件入所3の退所ロからわずか37日後であり,クニ子の状態は本件入所3のときと訪本的に変化は見られなかった。
  そのため,本件入所3の施設サービス計両に基づいた介護が行われていた。
 また,本件入所2及び本件入所3のときと同様に,クニ子の体調に変化があれば,サービス担当者会議で協議し,体調の変化に対応させた介護サービスの提供を行える体制は整えられていた。
  したがって,クニ子に提供されていた介護サービスは,本件入所4における施設サービス計画轡の作成がないことを除けば,本件入所3の施設サービス計画に基づいたサービスの提供が行われていたのであるから,十薬会が介護報酬を受領することについて法律上の原囚を欠くとの原告の主張は当たらないことが明らかである。
(6)小括
  各入所時のアセスメントの結果,クニ予の体調等に基本的に変化がなかったことから,本件入所2ないし4における介護サービスは,基本的には,本件入所1の本ケアプラン(施設サービス計画)をベースに,各入所の直前の入所において作成した施設サービス計画あるいは短期入所計画に基づいており,クニ子の状態に沿った適切な内容を有するものであった。そうであるとすれば,本件各入所は,上記厚労省の見解のようなサービス提供が全くない場合(架空請求)や故意に嘔し取ろうとする意図がある場合にはあたらないことが明らかである。
  したがって,本件入所2及び3においては短期入所計画書あるいは施設サー

<P20>
ビス計画書の作成が遅れた事実,本件入所4においては施設サービス計画書が作成されなかった事実のみをもって,十薬会が介護報酬を請求し受領することにつき法律上の原因を欠くとはいえないことが明らかであり,原告の主張は失当である。
5 クニ子が,極めて異例な入退所を繰り返しており,クニ子の要介護の状況も考慮すると,一連の入退所と同視できること
(1)本件入所1ないし4について見ると,クニ子は,平成27年4月6日(本件入所1の入所日)〜同年10月15日(本件入所4の退所日)まで,概ね6か月という短期間のうちに,各4回の入退所を繰り返していた。
  本件入所2の入所日(同年5月20日)は,本件入所1の退所日(同年4月28日)からわずか22日後の入所である。本件入所3の入所日(同年6月20日)は,本件入所2の退所日(同年6月5日)からわずか15日後の入所である,本件入所4の入所日(同年9月18日)は,本件入所3の退所日(同年8月12日)からわずか37日後の入所である。
  このような短期間での入退所の繰り返しは,概ね3か月に1回,入所者の在宅復帰を検討する施設である介護老人保健施設においては極めて異例であった。各法令は,入所者が3か月以上入所することを前提として規定されている(乙8)。
(2)また,第5・4(1)において上述したとおり,短期入所計画書(甲3)あるいは施設サービス計画書(甲2,甲4)の記職上,本件入所1ないし3のいずれにおいても,たとえば,@目標(長期)は「身体機能を維持・向上し在宅に復帰する」ことであり,A課題は「#1安全にトイレで排泄を行いたい」,「#2自分で出来る事を増やしたい」,「#3楽しく日常生活を送りたい」であり,B目標(短期3か月)は「※1 日中はトイレ,夜間はポータブルトイレで排泄する」,「※1 安全に身の回りのことを自己にて行う」,「※1 楽しく過ごす」ことであり,クニ子の要介護状態に基本的な変化はない。Cケア内容についても,本件入所3において「週入浴2回」,「外出等,試みる」,夜間トイレの際「センサーで対応する」といった項目が増えていることを除いては,クニ子の要介護状態に基本的な変化は見られない。

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(3)以上のとおり,クニ子は,本件入所1から本件入所4については,約6か月に4回という極めて異例な入退所を繰り返していた。また,クニ子の状態,課題,目標等要介護の状況には基本的な変化はなかった。そうであるとすれば,少なくとも3か月以上入所して介護サービスの捉供を受ける通常の入所と比較して,本件各入所は,−個の入所及び退所と同視できる。
  したがって,クニ子の要介護の状況には基本的な変化がなかったことを前提に,クニ子の入退所の期間及び頻度という点からみても,本件入所2及び3においては短期入所計画書あるいは施設サービス計画書の作成が遅れた事実,本件入所4においては施設サービス計画書が作成されなかった事実のみをもって,十薬会が介護報酬を請求し受領することにつき法律上の原因を欠くとはいえないことが明らかであり,原告の主張は失当である。
6 本件入所3及び4における栄養ケア計画が偽造であるとの主張に対して
(1)原告の主張によると,原告は本件入所3及び4における栄養ケア計画に署名したことはなく,「優」を「俊」と記載してあり,筆跡鑑定においても原告の署名が偽造であると判断されている(甲5)ため,当該各署名は偽造であり,重大な違法事由に該当するという。
(2)しかしながら,原告は署名のたびに様々な筆致を用いて署名を行っていたため,原告自身で署名した「岩崎優」の文字であっても外形上は異なっていたにすぎないと思われる。実際,本件入所1より前の平成26年12月2日〜同年12月22日までの入所に際し,若宮苑が原告に対してサービス利川のリスク説明を行ったことがある。このとき,原告が行ったリスク説明書の署名は,外形上,「優」とも「俊」とも読めない文字である(乙9)。
  また,本件入所3及び4における栄養ケア計画の署名が偽造されたのか否かについては刑事上の問題であり,司法当局の判断がなされていない。
(3)したがって,被告としても,栄養ケア計画における原告名義の署・名が偽造で  あることを前提とした判断をすることは困難である。

                             以 上
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