2016/12/3  11:29

東電の毒牙から赤城と県土を守れ!・・・11.18の第2回口頭弁論を取材したネット出版社が記事を掲載  前橋Biomass発電問題・東電福一事故・東日本大震災

■2016年11月18日10時半から前橋地裁2階第21号法廷で開廷された前橋バイオマス発電事業を巡る補助金差止の住民訴訟の第2回口頭弁論期日に、ネット配信でしられる出版社に所属するジャーナリストが東京から駆けつけてくれました。その出版社は、株式会社オルタナ(東京・駒場)といい、11月29日付で前橋バイオマス発電事業に関する記事がネット配信されました。
クリックすると元のサイズで表示します


 同社はビジネス情報誌「オルタナ」を季刊で発行する一方で、ネットによる情報発信も手掛けています。「オルタナ」が創刊されたのは2007年(平成19年)3月で、ビジネス情報はもとより、環境問題やCSR(企業の社会的責任)、NPOなどの記事が多数含まれており、いわゆる大手新聞社による画一的な報道姿勢とは異なり、新鮮な切り口で記事が執筆されていることが特徴です。

 「オルタナ」の発行部数は15000部といわれ、全国300書店で販売されています。同社ではこのほかにも、「オルタナオンライン」、「オルタナS(若者とソーシャルを結ぶウェブメディア)」、「CSRmonthly (企業のCSR担当者向けのニュースレター、2000部発行)」などの情報媒体を発行しています。さらに2012年1月にはコンサルティング事業部門として「オルタナ総研」を設立し、「CSR部員塾」(2013年4月から第5期)を運営するほか、大手上場企業を含む幅広い企業からCSRコンサルティングを受託しています。

 このようなメディアからも注目されたことは、この前橋バイオマス発電事業がいかに民意を無視して政官業で進められているかが、問題として認識されていることを意味します。

■では、さっそく11月29日付で掲載された記事を見てみましょう。

**********オルタナ 11/29(火) 15:57配信
http://www.alterna.co.jp/19736
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20161129-00010000-alterna-env
関電工のバイオマス発電所に批判噴出、住民提訴も
 東京電力のグループ企業、関電工が前橋市で進める木質バイオマス発電計画に対して、周辺住民の反発が強まっている。群馬県内の未利用間伐材などを燃料とする計画だが、住民は「福島原発事故で汚染された木材を燃やすと、放射性物質が環境中に拡散しかねない」と批判。7月には知事を相手取り訴訟も起こした。関電工側の住民説明は不十分で、企業姿勢として誠実でないことも問題をこじらせたようだ。(オルタナ編集委員=斉藤円華)

■県が補助金4億8千万円を支出

クリックすると元のサイズで表示します
「前橋バイオマス発電所」の完成イメージ(関電工ニュースリリースから引用)↑

 「前橋バイオマス発電所」は関電工、および製材大手のトーセン(栃木県矢板市)が出資。赤城山麓にある電力中央研究所の試験施設から用地を取得し、2017年6月の操業開始をめざす。発電出力は6750キロワットで、木質バイオマス発電としては規模が大きい。燃料には、県内を中心に生じる間伐材ほか未利用木材を年間約8万トン使用する計画だ。
 これに対して、周辺住民らでつくる「赤城山の自然と環境を守る会」が反対。発電で生じる排ガス、および燃焼前に木質チップを圧搾して出た廃水などにより、原発事故由来の放射性物質が拡散する恐れがある、としている。
 住民らは7月、計画に4億8千万円の補助を行う決定をした群馬県を相手取り、支払いの差し止めを求める訴訟を起こした。「森林内に隔離されている放射性物質が、事業が実施されれば人家近くに大量に持ち込まれる」。(木材チップの燃焼で)「放射能汚染の拡散と高レベルの放射能物質発生を招くという脅威に群馬県民が広く晒される」。訴えの中で住民側はこう主張している。
 同会の羽鳥昌行事務局長は「事業を行うのであれば環境影響評価が必要」と訴える。滝窪町自治会長の井上博さんも「子どもたちには100年先もここの自然環境を残していきたい。それなのに、住民が知らない間に環境を汚されるとすればたまらない」と話した。
 環境影響評価について県は、計画の排ガス量が基準値を下回るとして実施の必要性を認めていない。また、事業で生じる排出に含まれる有害物質について、関電工は取材に「県や市が指定する基準値を下回るよう対策を講じる」と答えた。

■発電コスト重視の大規模木質バイオマス

 しかし住民側は同社に不信感を募らせている。「関電工は行動指針で『環境に関する自主基準を制定する』などとホームページで主張しているが、自主基準を制定しようとする姿勢は皆無」(原告準備書面)と厳しく批判。また、「(同社に)こちらが質問しても文書で回答しない」(羽鳥氏)という。
 計画の問題点は環境影響への懸念にとどまらない。前橋バイオマス発電所は地域外の資本が出資する事業だ。地域には燃料木材の売却代が還流するが、売電で得た利益は地域外に持ち出される形だ。また、発電で生じる熱は地域熱供給(熱電併給、コジェネレーション)には活用せず、そのまま捨てられる。
 地域資源の活用で地域経済の活性化が見込める自然エネルギー事業のメリットは、今回の計画では限定的なものにとどまると言える。関電工も「発電所での雇用は予定しているが、(地域経済への波及効果を)数字で示すのは難しい」と話す。
 ちなみに熱電併給を行う際、熱需要は分散しているため、出力2千キロワット未満の小規模木質バイオマス発電が向くとされる。その熱効率は最大で8割とも言われ、エネルギーのムダが少ない。一方、大規模木質バイオマス発電は発電コストで有利だが、熱電併給よりはエネルギー効率で劣る。
 つまり計画は、地域経済やエネルギー効率よりも発電コストを重視していることになる。そして現在、前橋バイオマス発電所と同様、日本各地で大規模な木質バイオマス発電計画が進むが、背景には木質バイオマス利用をめぐる制度上の問題点があるという。
 自然エネルギー財団は25日、木質バイオマス利用に関する提言を発表した。この中で「日本のFIT(固定価格買取制度)は発電のみを対象とし、熱電併給へ誘導する制度設計になっていない」などと指摘。また、木質バイオマス資源の国内需要がひっ迫する可能性もあるとしている。
 財団は、木質バイオマスに大規模区分を設けた上で買取価格を引き下げることなどを提言するが、木質バイオマス利用が地域に受け入れられ、持続可能なものとなるよう、制度の点検が問われている。
**********

■以上のとおり、上記の記事は、関電工(その背後には東電が見え隠れ)が主導する今回のバイオマス発電事業の問題点を的確に指摘しており、このような施設が今後全国各地に計画されることに警鐘を鳴らしています。

 とりわけ、福島県とその周辺の原発事故による放射能汚染を受けた森林を抱える地域ででは、バイオマス発電事業は原則として放射能が減衰するまで森林に手をつけないことが望まれます。

 林業振興の名のもとに多大な補助金を投入し、さらにはFIT制度による売電事業への優遇策が加わり、それを原発事故の原因者である東電のグループ会社が推進するという今回の前橋バイオマス発電事業には、常識的にみて有り得ないことですが、住民の反対にもかかわらずどんどん行政手続きが進んでしまう背景には、政官業の癒着が見え隠れしているのです。

 当会は地元住民団体の皆さんとともに、東電による原発事故が無し崩し的に処理されて後生に禍根を残さないように全力でこの問題に取り組んでまいる所存です。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】
1



コメントを書く


名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL




teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ