2017/1/28  22:15

東電の毒牙から赤城と県土を守れ!…バイオマス発電補助金差止訴訟の第3回口頭弁論が前橋地裁で開廷  前橋Biomass発電問題・東電福一事故・東日本大震災

■東電グループの関電工が主体となってバイオマス発電施設を風光明媚な赤城山南麓の電中研の敷地内に建設中ですが、この放射能汚染された木材を20年間に亘り毎年8万トンずつ燃焼させるという取り返しのつかない亡国事業に、我々の血税を4億8千万円注ぎ込むことに対して、補助金の交付に基づく支払いを差し止めるよう求めている住民訴訟の第3回口頭弁論が前橋地裁で2017年1月20日(金)午前11時から開かれました。以下はその模様です。
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2017年1月20日の午前11時から2階の第21号法廷で開催された前橋バイオマス発電の燃料用チップ工場への補助金交付にかかる取消訴訟の第3回口頭弁論が開かれた前橋地裁。



 安中市での情報開示を終えてから急遽、前橋地裁に向かいましたが、道路がいつになく空いており、僅か30分で到着したため、1時間ほど早く前橋地裁についてしまいました。さっそく1階の開廷表をみると、本日は6件の裁判が予定されており、市民オンブズマン群馬のメンバーが関係する裁判がそのうち3件と半分を占めていました。

*****平成27年1月20日開廷表*****
第21号法廷(本館2階)開廷表
平成27年1月20日 金曜日
●開始/終了/予定:10:30/10:40/弁論
〇事件番号/事件名:平成28年(ワ)第218号/損害賠償等請求事件
〇当事者:谷内功 外/有限会社南雲商事
〇代理人:井坂和広 /神谷保夫
〇担当:民事第2部合議係
    裁判長 原 道子
    裁判官 佐藤 薫
    裁判官 根岸聡知
    書記官 清宮貴幸
●開始/終了/予定:11:00/11:10/弁論
〇事件番号/事件名:平成27年(行ウ)第7号/住民訴訟事件
〇当事者:小川賢 外/群馬県知事大澤正明
〇代理人: ―   /関 夕三郎
〇担当:民事第2部合議係
    裁判長 原 道子
    裁判官 佐藤 薫
    裁判官 根岸聡知

    書記官 清宮貴幸
●開始/終了/予定:11:00/11:10/弁論
〇事件番号/事件名:平成28年(ワ)第12号/住民訴訟によるバイオマス補助金取消し請求事件
〇当事者:小川賢 外/群馬県知事大澤正明
〇代理人: ―   /石原栄一
〇担当:民事第2部合議係
    裁判長 原 道子
    裁判官 佐藤 薫
    裁判官 根岸聡知
    書記官 清宮貴幸

●開始/終了/予定:13:10/13:20/弁論
〇事件番号/事件名:平成28年(ワ)第2号/補修義務等確認(公法上の当事者訴訟)等請求事件
〇当事者:株式会社三井の森 外/嬬恋村 外
〇代理人:宮田眞       /熊川次男
〇担当:民事第2部合議係
    裁判長 原 道子
    裁判官 佐藤 薫
    裁判官 根岸聡知
    書記官 清宮貴幸
●開始/終了/予定:13:10/13:20/弁論(判決言渡し)
〇事件番号/事件名:平成28年(ワ)第16号、同第22号/登記申請きゃっか処分取消請求事件
〇当事者:佐藤泰山/国
〇代理人: ―  /益子浩志
〇担当:民事第2部合議係
    裁判長 原 道子
    裁判官 佐藤 薫
    裁判官 根岸聡知
    書記官 清宮貴幸
●開始/終了/予定:16:00/16:10/弁論
〇事件番号/事件名:平成28年(行ウ)第14号/懲罰処分取消等請求事件
〇当事者:本庄一志ことリャン・ジーボー/国
〇代理人:滝悠樹           /山崎誠司
〇担当:民事第2部合議係
    裁判長 原 道子
    裁判官 佐藤 薫
    裁判官 根岸聡知
    書記官 清宮貴幸

■10時半になると傍聴者の皆さんが集まってきて、開廷時には20人を数えるまでになりました。

 開廷表の順番では最初が大同スラグ不法投棄事件なのですが、開廷前に書記官から「最初にバイオマス補助金事件(平成28年(行ウ)第12号)から始めます」と言われたので、定刻の11時に原告2名が法廷内に入り着席しました。被告側には弁護士や県職員ら8名が陣取りました。また傍聴席にも県職員らしき関係者が数名待機していました。次の大同スラグ裁判の被告らのようです。

 さて、いつものとおり裁判長が入廷すると一同礼をしてから第3回口頭弁論が始まりました。

 裁判長は冒頭、「本日の第3回口頭弁論期日に向けて、当事者から、原告準備書面(2)と、甲14号証以下が用意されているが、この準備書面を提出したいということですね?」と原告に確認を求める発言をしました。原告は「はい。陳述します」と答えました。

 さらに裁判長は「甲14号証以下だが、甲22号証は全部写しなのか?甲22、甲23は原本も提示してもらってもおかしくはないが、写しで提出するというのであればそれはそれでもよい」と言いました。原告は「写しで提出することでお願いします」と答えました。裁判長は「はい。それではすべて14号証以下は提出ということね?」と言うので、原告は「はい」と答えました。

 裁判長は「本日のところは、原告からの陳述ということになるが、前回の第2回口頭弁論期日」から今回の期日までの間で、あらためて入口の問題ではなくて、本体について監査請求を経らうえで、訴訟という形にした方がよいのではないだろうかということで話をしたつもりだ。原告は新たに訴訟を提起したように聞いているが、そのとおりですか?」と質問してきました。原告は「そのとおりです」と答えました。

 裁判長は「本件については、その監査請求の前置が適法かどうかの問題と、訴えの出訴期間がクリアできているかどうかという2つの問題がある。これらは入口の問題なので、そのことについてこの事件をやっていく、というよりは、そういった問題がない形ができるのであれば、そのほうがよいだろうという話しをさせていただいた。そこで原告に伺いたいのは、本件では訴訟を続けるのか?ということだ」と原告に、この訴訟が出訴期間を徒過しているのではないか、という点を示唆してきました。

 さらに裁判長は「訴訟を続けるということの関係で、被告から調査嘱託が出ているが、これは、原告は別訴を起こすとか、そういったこととの関係で、どうするか分からないため、採用を保留している。この事件はこの事件で審理してほしいということになれば、いつ住民監査の通知が届いたのかを審理することになる。そのため調査嘱託を採用するという方向になるが、それを希望するか?」と、この事件を提出期限徒過の可能性があるから取り下げてはどうか、と示唆する質問を原告らにしてきました。

 これに対して原告らは「前回、裁判長から、本案前の無用なやりとりを避けようということで、この度、新しく訴訟を出した。要するに我々としては、本当は最初の件で、本案前にしても、我々は住民監査請求を経たということで、手続き上、訴訟資格があると思っています。被告はないと言ってきましたが、それについても、我々も主張しています。確かに裁判長の言うとおり、無用なことは避けるということで、我々は新たに訴訟を提起しました。今の発言にあったように、いつ監査結果通知を受けとったのかということで、調査嘱託。これも時間稼ぎ狙いの非常に遺憾な被告側の対応だと思うが、それはそれで調査嘱託で調べてもらってもいいと思います。我々は早く本案の内容にしっかりと入りたいと思っています。だからそれについて裁判長が、本案前のごたごたについて、被告側に何らかの対応をするような余地を与えることは確かに時間的・コスト的にも問題があると思う。内容的には同じなんですね。内容的には全く同じですから」と答えました。

 すると裁判長は「原告としては内容的に同じかもしれないが、出訴期間を守ったかどうかというのは、被告が同行とおっしゃるのはまあ、一つの参考意見であって、裁判所としてはそこを、出訴期間を守っていないのに守ったのと同じ扱いをするわけにはいかない」と述べました。原告はこれまでにも訴訟資格について不適格だと言われて門前払いをくらわされた経験が多々あるため、今回もそのような思惑があるかもしれないと警戒しつつ、「出訴期間というのはようするに・・・」と出訴期間がぎりぎりだったかもしれないが、間に合っているはずだと思っており、反論を試みました。

 裁判長は重ねて「いつ監査結果通知を受け取ったのかはっきりさせないといけない。出訴期間、この期間の訴えの提起期間の、法律が定める間に訴えを提起したかどうかということだ」と述べました。原告らはしばし熟考した挙句に、このまま何もしないでこの事件について門前払いをさせられるのも心外なので、「では、訴状を維持します。徹底的にやります。やってください。それほど訴訟指揮でおっしゃるのであればね」と返事をしました。

 裁判長は原告がなかなか言うことを聞かないので、「そうなると、この事件はそれだけで話が終わるかもしれない。出訴期間が守られていないということになればね。だからこそ、それをきちんとやらなければならないということだ。内容が同じと言うことになる前に。で、最初のこの事件に力を入れるよりは、新しく提起した2番目の訴訟の中で、対応的なところを主張・立証してリンクさせた方に力を注いだ方がよろしいのではないのか、ということ、それは前回申し上げたとおりだ」と述べました。

 原告は「いずれにしても、そういったところを排除して早く本案に入れるのであれば、新たに提起した事件で係争したいと思う」と答えました。

 裁判長は「新たに訴えは提起したんだよね。訴状送達まで行っていないのかしら?」と被告に向かって確認を求めました。被告は「いいえ」と首を横に振りました。

 次に裁判長は「届いていないの?何か補正が必要だったりしているのか?」と原告らに向かって聞きました。原告らは「いいえ、(補正命令の件は)聞いていません」と答えました。

 裁判長は「ああ、そうなの」と言いました。原告らは「たしか、今回も締切りぎりぎりの30日までに提出したと思います。12月28日が仕事納めだった。12月27日に裁判所に持ち込んでいるかと思います」と具体的な日取りを説明しました。

 裁判長は「で、そちらで、そちらが監査請求を経た方の、と言うことで、原告としては出訴期間を過ぎているという問題がないかたちで提起したのでしょう?」と問いかけてきまいた。原告は「そうです」と答えました。裁判長は「その問題について議論するよりは、その問題がない状態の方が(中身の審理が)できるわけだからね」と言うので、原告は「そうです。いずれにしても、前回のを踏まえて住民監査請求を新たにしておりますから」と見解を伝えました。

 裁判長曰く「それは原告が選ぶところなので、この事件はこの事件で進めてほしいという話しなのであれば裁判所としては調査嘱託を採用して、出所機関が守られているかどうか、それから監査請求が適法であるかどうか、監査請求前置の要件を要件を満たしているかどか、あと補助金が一部交付されているということからすると、この事件は一部支出してはならないというものを支出されているので、してはならないという形ではなくなるはずなので、そういう問題がまた生ずるが、それをやってほしいというのであれば、内容に入る前に訴訟要件を審理しなければならない、と言うことですすめていきたい」というので、原告らは「わかりました。やってください」と述べました。

 裁判長は何らやしっくりいかない様子ながらも「それは原告が選ぶところなので、なんとも」と述べました。原告らはあらためて「いずれにしても、最初の件も維持します」ときっぱり意思表示をしました。

 それを聞いた裁判長は「そうですか。では今日のところは調査嘱託を採用するということになる。調査嘱託を採用するということで、今のポイントに絞ってやっていきたい。今、話をしたが(補助金は)一部交付されているのだよね?」と被告に聞きました。被告は「はいそうです」と答えました。

 裁判長は「すると差止請求のある部分は訴えの利益がないというかたちになると思うが、これは順次なくなってくるのか?」と被告に再度聞いたところ、被告は「そのようになると思う」と答えました。原告らはそれを聞いて思わず「おかしいねぇ」と言いました。

 裁判長は「中身に関してがとにかく問題なので、出訴期間の問題と、監査請求の前置については主張して頂いているが、訴えの利益の点についても事態がかわって来るなら、それはそれで指摘してほしい。それはその点について決着をして、中身に入るということになったときに中身についての応答ということでお願いしたい」と被告に向けて言いました。被告は「了解しました」と答えました。

 裁判長は「それでは、送付嘱託を採用する。これは相手方のある事なので、返事が来たら双方に連絡する。被告が申立てたのでそれを書証にするということになるのでよろしく」と被告に確認したところ、被告は「はい」と答えました。

 裁判長は「送付嘱託が届いたら、それを書証として出してもらう。その書証のあった状態のものを出していただくというのが、主に次回と言うことになるが、それでよいね?」と被告に念押しをすると、被告は「はい、結構です」と答えました。

 裁判長はさらに被告に向かって「そのほかに訴訟要件として問題があるということであればそれも出してほしい・・・ごめんなさい。送付ではなく調査嘱託です。調査嘱託はそのままで証拠になるので、書証として出すのは理論的には必要ないが」と伝えました。被告は「一応(書証として9出します)と答えました。

 裁判長は「それを出して相手(原告ら)に送ると?」と被告に言うと、被告は「はい」と答えました。裁判長は「相手のあることだから、1ヶ月ほどみたい。もっと余裕を見たほうがよいか?」と被告に尋ねました。被告は「そうですね、お願いします」と言いました。

 結局裁判長は被告の意向に沿って、1ヶ月半ほど時間をとり、「それでは次回の期日は3月の10日か24日にしたい」と言いました。

 原告らは「(3月10日でも24日でも)どちらでも構いません」と直ぐに答えました。すると、被告の訴訟代理人弁護士は「24日は、差しつかえます」と言いました。

 それを聞いて裁判長は、次回第4回口頭弁論期日について「(3月)10日の10時か、もしくは午後1時半でどうか?」と言いました。原告らは「できれば午前中でお願いします」と要望しました。

 被告から異論がでなかったことから、裁判長は「3月10日(金)10時にこの法廷で続行と言うことになります」と、次回期日を双方に明言し、「はい、では(事件番号)12号については以上です」としてこの事件の第3回口頭弁論は約13分間で終わりました。

■こうして、バイオマス補助金交付の取消=差止訴訟の第3回口頭弁論は、訴訟適格について終始してしまい、次回までに被告が出した調査嘱託の結果により訴訟適格の有無が判断されることになりました。

 おそらく出訴期間についてはぎりぎりでセーフのはずですが、郵便局の記録できちんと確認してもらえばわかる事なので、原告らが自主的に1回目の住民訴訟を取り下げる必要はないと判断して、上記のように調査嘱託を受け入れることにしたものです。

 そもそも、補助金の交付がなされていないから、とか、出訴期間が30日を徒過しているかもしれないからとか、いつものように行政訴訟の最初のいやがらせをクリアしなければなりません。こうしている間にも関電工はちゃくちゃくと施設の建設を強引に進めているのです。もたもたしているわけにはいかないのですが、つねに行政訴訟は行政側の都合で判断されるケースが多く、今回の裁判もそのようにならないように、注意深く見守りたいと思います。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】
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