2017/4/6  22:59

長年顧客に喜ばれた「はらぼじ観光」が証明した「てるみくらぶ」破産で何万人を大損させた旅行業法の無意味  はらぼじ観光被疑事件

■3月27日に経営破綻した格安旅行会社「てるみくらぶ」(東京)に支払った旅行代金の弁済を日本旅行業協会に求める申請が3月30日までに2万7000件超に達したことがマスコミで報じられました。てるみくらぶが代金を受け取っておきながら、旅行を手配できない契約は約3万6000件(約100億円)で、申請は今も増えているようです。

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3月27日に突然の破産を発表した格安ツアーで人気の旅行代理店『てるみくらぶ』の負債額は約150億円、ホテルは自費、乗る飛行機がないなどの被害者は約9万人にものぼる。しかも損害はほとんど弁済されない。これは詐欺そのものではないのか。


 今回は、てるみくらぶが日本旅行業協会に登録していた関係で、同協会が弁済業務保証金制度の管理をしていることから、旅行業法により登録された旅行会社が破綻した場合、同協会への積立金によって支払い済みの代金がカバーされることになっています。

 ところが、てるみくらぶの場合、弁済総額は最大で1億2000万円しかなく、申請窓口の日本旅行業協会によると、てるみくらぶは約3万6千件(約99億円分)の旅行申し込みを受けていたとされ、申請はさらにふくらむ見込みです。つまり、弁済されるのは全体のわずか1.2%しか見込めないことになります。

 しかも、てるみくらぶと同じグループの旅行会社「自由自在」(東京)も3月27日から営業を停止したため、旅行業協会はこちらの弁済にも応じなければなりませんが、これも進めの涙程度の返済しか見込めそうもありません。

■日本旅行業協会では、次の内容のメッセージをHP上に載せていますが、全体の1%ちょっとしか損害がカバーできないとなれば、旅行業法に基づくこの制度は完全に機能不全状態であることを示していることになります。

*****日本旅行業協会のHP*****
●当協会正会員の「株式会社てるみくらぶ」が営業を停止した旨の情報を受けました。
当協会は、3月27日をもって営業を停止した旨の情報を受けました。
当協会では、株式会社てるみくらぶと旅行業務に関し同社に対してその取引によって生じた債権を有する旅行者に、弁済業務保証金制度の案内をしています。該当する方は、下記のURL−アドレスより、内容の確認及びお客様の情報提供をお願いします。
また、お手元の旅行パンフレット、旅行申込書、請求書、メールの記録等の関係書類は保管しておいてください。
※3月28日現在、同社のマイページの閲覧ができなくなっています。
詳しくは6月中旬に発送する案内書面でご案内いたしますので、そのままお待ちください。

●認証申出書類送付依頼URL
以下のURLをクリックして、登録フォームから入力してください。
https://form.qooker.jp/Q/ja/bensai/no4235/
【保証社員に関する表示】
イ. 商号 株式会社てるみくらぶ
ロ. 主たる営業所の所在地 東京都渋谷区渋谷二丁目1番1号
ハ. 代表者 山田 千賀子
ニ. 旅行業の業務の範囲 第1種旅行業
ホ. 登録番号 観光庁長官登録旅行業 第1726号
ヘ. 弁済限度額 1億2千万円
【ご注意】
今回は、多数のお客様の認証のお申出が予測され、その総額が弁済限度額(1億2千万円)を超える見通しです。
この場合、お客様への還付額(弁済の額)は、1億2千万円を認証申出額の割合に応じて比例按分した金額となります。
**********

 ちなみに、同協会への問い合わせは、03・3592・1252か03・3592・1253(平日午前9時半〜午後5時半)だとか。

■旅行業協会には、全国旅行業協会という団体があります。日本旅行業協会とはほぼ同じ事業をしている協会ですが、全国旅行業協会のほうが会費が安いため、中小の旅行業者が多く登録をしています。

 その全国旅行業協会から、旅行業法による登録をしていないと難癖をつけられ訴訟を起こされた挙句、裁判所も原告の全国旅行業協会に加担し、罰金30万円の有罪を受けたのが「はらぼじ観光」です。

 はらぼじ観光は、数万人の顧客に長年にわたり信頼されてきた安心な業者であり、直接顧客との間で金銭のやりとりがないことから、旅行業法に定めた業態ではないため、全国旅行業協会あるいは地元の群馬県旅行業協会への登録は行いませんでした。

 登録をしなくても、顧客からの厚い信頼にこたえて、顧客満足度120%の営業実績を積み上げていたからです。

 ところが理不尽にも、顧客の誰にも損害をあたえたことがない「はらぼじ観光」が、旅行業法無登録を理由に最高裁まで争った挙句に有罪判決を下されてしまったのです。

 しかも、旅行業法による登録をしないまま、営業を行っている「総合案内所」のような業者の存在を知りながら、行政やその天下り団体の全国旅行業協会は「はらぼじ観光」を狙い撃ちにしたのです。

 これでは公正な取引に違反していることから、当会では、4月5日付で次の内容の書面を公正取引委員会に郵送で提出しました。

*****公取委への申入書*****PDF ⇒ 2017005.pdf
                           2017年4月5日
〒100-8987 東京都千代田区霞が関1-1-1
公正取引委員会 御中
               〒371-0801 群馬県前橋市文京町一丁目15-10
               市民オンブズマン群馬
               代  表 小川 賢
               事務局長 鈴木 庸
               連絡先:電話 090-5302-8312(小川携帯)
                   電話 027-224-8567(事務局)
                   FAX 027-224-6624(事務局)
件名:全国旅行業協会が賛助会員として積極的に営業を認めている総合案内所の違法性について(旅行業界における「官製カルテル」の存在)
前略 平素より、消費者・生活者の立場に立ち、国民全体の利益を考えて、厚く御礼申し上げます。
 当会は、群馬県において行政の違法不当な権限の行使による税金の無駄遣いや、住民の不利益を住民の立場から是正を図ることを活動としている民間の市民団体です。
 さて、本状は旅行業界における「官製カルテル」とでも呼べる不公正な実態について、ぜひ御庁の権限で強く是正措置をとり、違法業者や行政関係者を取り締まってくださるよう強く願って、発出いたしました。
 この事件は、当会会員である松浦紀之氏が直面した業界の実態と、それに伴う二重基準の存在について、当会として到底看過できないことから支援し続けているものです。この事件の概要を次に示します。

1.事件の概要
 同氏は小さな旅行会社を経営していましたが、業種転換をはかり、旅行業者の許認可を返して、総合案内所と同じ業態で営業していました。
 即ち、お客さんから対価を受け取らず、債務が派生しない仕事に限定して、ホテル旅館の広告営業していました。しかし、群馬県警の捜査を受け、営業を休業しました。
 半年後、同氏が自分自身の事件を広く公開したところ、群馬県警から検察庁に書類送検されました。そしてさらに半年がたって、起訴されました。
 群馬県警が同氏を捜査したのは、全国旅行業協会が同氏を刑事告発したからだということを、同氏は起訴されてから法廷に提出された証拠書類を見て知りました。
 同氏は、刑事裁判において、「私を告訴した旅行業協会がその営業を認めている総合案内所と同じ事をしているのだから、私は無罪だ」と主張をしましたが、前橋簡裁では受け入れられず、1審で罰金刑が下されました。
 その後、控訴、上告しましたが、2審も3審も何の審理も行われずに、最高裁での同氏の罰金刑が確定しました。
当会は1審から上告審まで一貫して、同氏の支援を行ってまいりました。

2.旅行業法による判断と判決の相反性
 判決では「予約業務をした対価をお客さん(=消費者)から受け取ろうが、受入(=ホテル)から受け取ろうが、予約業務の対価を受け取ることは許認可がなければできない」と旅行業法にあるので、同氏が行ってきた仕事は違法だ、とされました。
 そうであれば、当然のことですが、「総合案内所も違法行為をしている」ということになります。
 このため、当会では、群馬県旅行業協会を刑事告発しました。
 「違法行為に荷担しているのに、もう一方では、同じことをしている業者を組織を使ってつぶす。これは許されることではない」という内容の告訴です。
 群馬県旅行業協会への告発を受け、総合案内所に事情を聞いた前橋東警察署は、当会に対して、摘発に至らない理由を「お客さんから対価を受け取らないから債務が派生しないためだ」と答えています。
 同封したのは同氏の再審請求に対しての前橋地方裁判所の答えです。
 このまま総合案内所が旅行業の許認可なしで営業を行う。
 そして、旅行業協会は総合案内所から定期的に会費を徴収する。
 かたや旅行業違反だとしてペナルティーを科せられ、かたや、このような違法行為が堂々と、まかり通る・・・、わかっていても警察も動かない・・・、それが法治国家のそれも違法行為を監視する立場の人たちがすることでしょうか?

3.一連の裁判の記録
 群馬県旅行業協会への告発文とそれに対する前橋東警察署の対応の記録などは証拠として文章にしてあります。それらの証拠を御庁に提出する用意もあります。
 
4.おわりに
 旅行業者の倒産で供託金の問題も出ています。インバウンドを扱う業者の多くが無資格だと言う現実があります。ネットでの予約の急増は旅行業法での想定外のことばかりです。健全な観光産業の発展のためにも、真剣な対応をお願い致します。なお、この事件の詳細は市民オンブズマン群馬代表の小川の運営するホームページ「市政をひらく安中市民の会」でも説明しています。
                        以上
**********

■旅行業界の発展は、もはや旅行業法のような現実離れをしたルールでは却って弊害があることを、図らずも今回のてるみくらぶ破産事件が証明しました。

 業界に君臨する官製の旅行業協会という無駄な組織を淘汰するためにも、公正取引委員会の積極的な行動を期待する次第です。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】
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