2009/4/28  15:10

ノロウイルス院内感染の対応で、情報秘匿体質を露呈した岡田市政と群馬県  困ったちゃん岡田前市政

■平成21年4月28日(火)の朝刊をみた安中市民は仰天しました。次のような朝刊各紙の記事を目にしたからです。

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安中の「公立碓氷病院」 胃腸炎集団感染 発症26日後に公表
 安中市は、4月27日、同市立の「公立碓氷病院」(野際英司院長)で、4月1日から11日に、入院患者10人がノロウイルスが原因と見られる感染性胃腸炎に集団感染し、男性(71)が14日に死亡したと発表した。他の9人は既に回復している。結果的に、患者が最初に発症してから26日後、死亡者が出てから13日後の公表となった。
 今年2月に国立病院機構高崎病院(高崎市)で発生したノロウイルスによる患者や職員約40人の集団院内感染でも、公表や対応の遅れが問題化したばかり。「お腹の風邪」などと軽視されがちな感染性胃腸炎だが、重篤な患者が感染した場合には死につながりうることを再認識させるとともに、患者らからは公表の遅れに批判の声も上がった。4月27日に会見した公立碓氷病院の野際英司院長と、病院を設置する安中市の岡田義弘市長はともに謝罪した。
 安中市と同病院が同日午後に記者会見を開いて発表した概要によると、感染は一つの病棟内で起きた。病院が感染を最初に把握したのは、下痢を訴えた2人がノロウイルスの迅速検査で陽性と判明された4月1日。国立高崎病院の院内感染を受けて「迅速検査キット」を導入していたことが、早速役立った形だった。病院は、同日、群馬県高崎保健福祉事務所に連絡し、発症者が出た病棟フロアを消毒。
 死亡した男性は、「感染性胃腸炎とは別の重症の疾患」(野際院長)で入院しており、4月11日ごろ、下痢の症状が出て、同病院の検査でノロウイルスの陽性反応が出た。下痢に伴う脱水症状や衰弱が見られ、点滴などの治療を施したが、死亡した。「院内感染による胃腸炎が、死に影響を与えたと考えられる」(野際院長)という。
 感染発生当初の4月1日に高崎保健所に通報後、野際院長は公表せず、岡田市長への報告も死亡者が出た14日になってからだった。野際院長は公表を控えた理由について「院内感染が収束してからと考えた」と説明。岡田市長も結果的に院長の判断を追認する形となった。


 院内では、3日から患者への面会制限などを始め、14日に死亡者が出た後、病院内に「下痢・嘔吐(おうと)の患者が発生し、流行しています。うがい、手洗いを徹底して下さい」などとする文書を掲示。一部の入院患者にはノロウイルスの感染発生を伝えたが、27日の段階でも、多くの入院・通院患者らに発生を知らせていなかった。
 さらに、同病院はノロウイルスを対象にした講習会なども実施していなかった。
 公立碓氷病院での集団院内感染については、4月27日までに市民から新聞社など報道機関に問合せがあり、各社が取材を申し込んでいた。4月27日午後2時に定例の記者会見に臨んだ岡田市長は「午後5時に発表する」としたが、報道陣の要望で、引き続いての説明を余儀なくされた。ただ、死亡した患者の年齢、病状などを一切明らかにできないとする同病院側とのやりとりが続き、会見は同4時40分頃まで続いた。
 病院側は「取材を申し込まれたため公表したのではなく、以前から終息後に公表するつもりだった」とした。11日以降は陽性患者は出ていないため、野際院長は27日、「院内感染が終息した」と判断したという。野際院長は「来訪者や面会者などが発症していたかもしれない。もっと早くするべきで、配慮が足りなかった」と公表の遅れを認めた一方で、岡田市長は公表が遅れた理由を、「患者が不安を感じ、混乱を招くと心配し、控えた」としたが、「今から考えると、市民に適切な情報を与えられずに、間違った判断だった。亡くなった患者の家族への対応などを最優先させた。市民に心配をかけ、適切な処置に欠けた部分もあり、心からおわびする」」と陳謝した。
 公立碓氷病院の患者からは、公表遅れに不満の声が相次いだ。
 通院している安中市内の男性(65)は、「死者まで出たとは。ノロウイルスのことは詳しく分からず、怖くてしょうがない」と情報不足の不安を訴えた。入院患者への面会で訪れた富岡市の主婦(52)は、「手洗いやうがいなどで防げると聞いたが、注意を呼びかける掲示だけでは、読まなければ意味がない。きちんと公表し、病院と患者が連帯して感染を防ぐべきだ」と話した。
 公立碓氷病院の発表が発生確認から大幅に時間が経った4月27日になったことについて、群馬県は「発表は病院の判断」(医務課)との立場だ。ノロウイルスは、感染症法に基づいて県への報告が感染症とはされていないからだ。しかし、ノロウイルスは感染力が強く、感染者の嘔吐(おうと)物などが乾燥して浮遊し、吸い込んで感染する恐れもある。
 群馬県は公立碓氷病院から4月1日に発生の報告を受け、消毒の徹底などを指示、その後も随時状況を確認してきたが、これも、あくまで任意のもの。基本的には、発表の是非や時期について、病院に働きかけることはないという。群馬県健康福祉部医務課は「今月1日以降のやりとりの中で、拡大することはなく、大方で終息の方向に向かっているという情報を得ていたので、病院の判断を尊重した」と説明している。
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■通常、ノロウイルス等による食中毒事件が発生した場合には、群馬県食品安全局衛生食品課は直ちに公表していますが、病院を管轄する群馬県健康福祉部医務課が「発表は病院の判断」とマスコミに語ったことには耳を疑わせました。人の健康を預かる点では食品衛生も病院も同じはずです。

 事実、安中市内では、平成21年4月10日(金)に松井田地区の飲食店で食中毒事件が発生して次のように報じられました。

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安中市の飲食店で食中毒 /群馬
 群馬県衛生食品課は4月13日、料理を食べた客20人が食中毒を発症したとして、安中市松井田町の飲食店「若松庵」に13〜15日の3日間の営業停止を命じた。いずれも症状は軽く、快方に向かっている。今月7日から同店のそばや定食などを食べた客が下痢やおう吐などの症状を相次ぎ訴え、西部保健福祉事務所が調査したところ、客5人と調理担当者からノロウイルスを検出したという。
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 この事件について、群馬県食品安全局衛生食品課は、ホームページ上で次のように詳細に公表しています。

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安中市内の飲食店で発生した食中毒事件について
1 概要
 平成21年4月10日(金)17時頃、安中市内の医療機関から「安中市内の飲食店が提供した弁当を食べ、下痢、嘔吐等の食中毒様症状を呈している患者を複数名診察した。」旨の電話連絡が西部保健福祉事務所安中支所にありました。
 同施設を管轄する同保健福祉事務所が調査したところ、4月6日及び4月8日に同施設が提供した弁当を食べた45名中20名(3グループ)が同様の食中毒様症状を呈していることが確認されました。発症者の共通食は、同施設が提供した弁当のみであること、症状が共通していること、また発症者を診察した医師から食中毒届が提出されたこと及び発症者便5件及び従事者便1件からノロウイルスが検出されたことから、同保健福祉事務所ではこの施設が提供した弁当を原因とする食中毒事件と断定しました。なお、患者は快方に向かっています。
(1)発生日 平成21年4月7日 21:00(初発)
(2)発症者 20名(受診13名うち入院者0名)
  (調査中) 最年長者:59歳(男性)、最年少者:37歳(女性)
         喫食者数:45名(7グループ)
☆年齢別発症者数(平成21年4月13日 13時30分現在)
男:40代(3)、50代(16)、計19名
女:30代(1)、計1名
計:30代(1)、40代(3)、50代(16)、計20名
(3)症状 下痢、嘔吐等
(4)病因物質 ノロウイルス
(5)原因食品(調査中)
 主な提供メニュー
 4月6日:そば定食(そば、天ぷら)、ヒレカツ弁当
 4月8日:日替わり定食(ポテトサラダ、煮カツ、マス焼き、ナスとキュウリの漬け物、ご飯)
(6)原因施設
 施設名 若松庵(ワカマツアン)
 所在地 安中市松井田町新堀286−1
 営業者 小板橋 和子(コイタバシ カズコ)
2 施設の措置
 食品衛生法に基づき、営業停止3日間
 (平成21年4月13日から平成21年4月15日まで)
  なお、当該施設は、4月10日から営業を自粛しています。
*本県の食中毒発生状況(4月13日現在)
平成21年:発生件数2、患者数50(本件含む調査中)、死者数0
昨年同期:発生件数8、患者数203、死者数0
平成20年:発生件数25、患者数579、死者数0

<ノロウイルスによる食中毒>
 ノロウイルスは、100個以下の少量で感染し、人の腸管内で増殖します。便からは100億個/gが出され、用便後の手洗いが不十分のまま調理すると食品を汚染し、食中毒が発生してしまいます。
 また、ヒトからヒトへの直接感染により、嘔吐・下痢等の感染性胃腸炎の原因にもなります。
食中毒予防法
○食品を十分加熱する。(85℃以上で1分以上)
○まな板や手指を十分に洗浄・消毒する。
○調理する前、トイレの後、生の二枚貝処理後は、石鹸で十分に手を洗う。
感染防止法
○患者のふん便や吐物を処理する際、必ず手袋を着用し処理後は手洗いをする。
○処理に使用したぞうきんや手袋はすぐにビニール袋に入れて処分する。
○ドアノブ(手が触れる所)などを消毒する。

<連絡先>
食品安全局衛生食品課
〒371-8570 前橋市大手町1-1-1
電話 027-226-2452
FAX 027-243-3426
eiseika@pref.gunma.jp
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■このホームページを見ると、発生日時から、発生原因の飲食店の店名、住所、営業者名、それに食べ物のメニューまで公表しています。今年4月13日現在の食中毒発生状況として統計値も掲載されていますが、今年も昨年も死者数はゼロとなっています。

 碓氷病院での4月14日の死亡者はカウントするのかどうかを確認しようとして、当会が衛生食品課に電話で問い合わせたところ、担当者は「あくまで食事が原因によるものであり、病院の場合でも、出された食べ物が原因であれば、公表します」と話しています。

 また、「4月10日金曜日午後5時ごろ、安中市内の医療機関から電話連絡が西部保健事務所安中支所にあったというが、この医療機関はどういう形態でしたか?」と質問したところ「具体的な名称は答えられませんが、地元の開業医です」ということです。おそらく、飲食店で弁当を食べた3グループ45名中、たまたま地元で発症した患者が複数、同じ地元の開業医の門を叩いて診察を受けたことから、食中毒を疑った開業医が、直ちに旧安中保健所に通報したものと見られます。

■こうして、群馬県の出先機関である保健福祉保健所を通じて同じ月に、同様にノロウイルス発生の通報を受けながら、群馬県の医務課と衛生食品課のとった対応は、180度異なるものでした。

 この背景や原因としては、発生元が安中市と関係の深い「公営碓氷病院」であることが、主な理由として挙げられます。

■安中市の情報秘匿体質は、今に始まったことではありません。現在でも安中市の重荷になっている、あの安中市土地開発公社タゴ51億円詐欺横領事件でも、平成7年5月18日に市役所内で発覚して情報をつかんで置きながら、市民やマスコミに公表したのが同年6月3日でした。この間に、安中市役所内では、やばい書類を廃棄するなどして、証拠隠滅をはかり、市民に公表したときには、既に庁内に緘口令がひかれ、市長直々に東京から呼び寄せた弁護士らの指図で、市民への「大本営発表」作戦計画まで練り上げていたのでした。

 今回の公立碓氷病院内で発生したノロウイルス感染症とそれを起因とする死亡者の発生についても、タゴ事件発生当時の安中市役所の体質と同種の要素が疑われます。とくに、岡田市長は、当時、公社の理事監事として、タゴと一緒に公社の事業に係わっていたにもかかわらず、事件発覚時にたまたま県議会に打って出ていたことをよいことに、事件の真相について何も語っていません。

■病院内でのノロウイルス集団感染自体は、さほど珍しいことではありません。2月に国立高崎病院で発生例があるし、4月6日から15日にかけて旭川市の旭川医大病院でも発生事例の報告があります。高崎の場合はともかく、他県での場合、原因が特定されたらすぐに公表されています。安中市は、なぜこのような患者や市民にとって重大な発生事実を隠そうとしたのでしょうか。なにか背景に、市民には、はかり知れない何かがあるのでは、と疑わざるを得ません。

 また、群馬県の医務課の対応も不可思議です。保健所では、食中毒でも院内感染でも、直ちに現場から報告されたわけですから、同様に対応したはずです。すなわち、県庁の縦割りに沿って、それぞれの事案を衛生食品課と医務課に同じように通報したはずです。しかし、その後の対応が、前述のように雲泥の差だったわけです。

■タゴ51億円巨額詐欺横領事件のときは、群馬県地方課(現在の市町村課)が大事件の報告を受けましたが、安中市民の再三の要請を無視して、伏魔殿の安中市土地開発公社には一度も立入り検査をやろうとせず、再発防止用マニュアルを作成して、県内の他の自治体の土地開発公社に配布しただけでした。

 はからずも露呈した今回の公立碓氷病院で発生したノロウイルスの集団院内感染と死亡事件で、安中市と群馬県の一部の体質が依然として、旧態依然のままであることが判明しました。今回、不幸にして市民1名が犠牲になってしまいましたが、なぜ公表を遅らせたのかについての、真相の究明と責任の所在の明確化、そして再発防止策の徹底が、安全・安心な市民生活に不可欠であることを、ここに行政に対して強く申し入れたいと思います。

■なお、安中市は、広報あんなか「おしらせ版」平成19年1月21日号No.19の7ページ目に「ノロウイルス感染症」と題して、有益な情報を載せています。これを読んで感染防止に努めた市民も多いと思いますが、肝心の安中市がこのありさまでは・・・。もう遅いかもしれませんが、あらためて、次に掲載しますので、参考にしてください。

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−ノロウイルス感染症−

【ノロウイルスとノロウイルス症状など】
 ノロウイルスは感染性胃炎を引き起こすウイルスのひとつです。ノロウイルス感染症は1年中発生しますが、特に冬期(11月〜4月)に多く発生します。
 ノロウイルスは感染力が強く、食品従事者がノロウイルス感染症に罹患していると、食品や食器などを介した食中毒を発生させることがあります。
 主症状は吐き気、嘔吐、下痢および腹痛で、潜伏期間は12〜48時間です。特に王とは突然、急激に強く起こることが特徴で、乳幼児や高齢者では嘔吐が、成人では下痢が強くあらわれます。

【予防方法】
 ノロウイルスは85℃以上で1分間以上の加熱を行えば死滅します。食品は中央部までよく加熱して下さい。また、食品を扱った後は手指、調理器具もよく洗浄、消毒して下さい。
○手洗い・うがいの励行
 ウイルスを洗い流すため、調理の前後やトイレやおむつ交換時には、石けんと流水で特に丁寧に手を洗いましょう。特に水が冷たい冬季には洗浄時間が短くなりがちです。温水を使用するなど注意しましょう。
 また、外出から戻った後は必ずうがいもしましょう。
○糞便や嘔吐物の処理
 患者の糞便や嘔吐物には大量のウイルスが存在し、ヒトからヒトへ感染します。速やかに処理しましょう。
○施設・器具の消毒
 ノロウイルスにはアルコール消毒はあまり効果がありません。塩素系消毒剤または煮沸にて消毒しましょう。
【治療および対応】
 通常、症状(吐き気、嘔吐、下痢および腹痛)は1〜2日続いた後に軽快しますが、時に脱水や重度の健康被害に陥る場合があります。医療機関を受診し、医師の指示に従ってください。
【問合せ】 本庁健康課(内線1173・1174)・支所保健福祉課(内線2155)
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■岡田市長は、公立碓氷病院の改革の重要性について、議会や地元の集会など、ことあるごとに強調していますが、このような重大事件の対応を見ると、実際はその反対の目的を目指しているのではないか、と勘繰りたくなります。これまで、定年間近な職員を事務長に配置してきたツケがここに来て、いよいよ組織を硬直化させているのではないかと懸念されます。

 今回の事件でも、本来、病院長が事態を把握すると同時に、安中市から派遣されている事務長も直ぐに事件発生を知らされていたはずです。病院長から安中市長への通報が遅れたかのように記者会見では言われているようですが、実際には岡田市長からの意向に従った行動だったかもしれません。この点は、きちんと確認する必要があると思われます。

 折から世界的に豚インフルエンザが変異した新型インフルエンザの蔓延がわが国でも重大な脅威になりつつあります。群馬県や安中市の対応を見ると不安を禁じえません。

【ひらく会情報部】
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