2018/1/18  23:18

公立碓氷病院で不正行為?…不祥事に対し寛大な処分をする安中市の体質が反映された今回の不良療法士問題  茂木市政

■安中市原市の公立碓氷病院で職員が診療報酬の請求文書に虚偽記載した疑いと、同じく有給休暇の不正取得の疑いで、現在も調査が進められているようですが、その後安中市からは全く発表が有りません。これまでのところ、当会では独自の調査で碓氷病院における不正行為の実態があることを認識していますが、実際に事実関係を把握するには、やはり病院側の資料のチェックが不可欠です。そのため、2017年8月4日付で安中市長と公立碓氷病院長あてに2件の行政文書開示請求書を提出したのに続いて、2017年12月20日朝にたまたま市役所を訪れて、総務部長と面談した際に、「12月15日開催の平成29年第4回市議会定例会で、この問題に関して碓氷病院側から議員全員協議会に対して説明資料が配布され、その資料に基づき、本日これから記者発表をする」という情報を得ました。そこで、当会ではその場で、安中市長あてに情報開示請求書を提出していたところ、12月27日に開示されましたので、その内容を報告します。
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 なお、12月20日の安中市役所における記者発表については、翌21日の朝刊で報じられました。

 この問題に関する現在に至るまでの経緯は次のブログを参照ください。
○2017年7月31日:安中市の公立碓氷病院で不正行為?・・・有給休暇の不正取得や診療報酬の不正受給に疑念
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2370.html#readmore
○2017年8月7日:公立碓氷病院で不正行為?・・・実際の損害額の有無と規模を確認すべく安中市長に情報開示請求書を提出
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2378.html#readmore
○2017年8月9日:公立碓氷病院で不正行為?・・・当会が安中市長に提出した要請書で安中市が碓氷病院の調査開始を発表
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2380.html#readmore

■年末に開示された情報は次のとおりです。

*****報告事項*****PDF ⇒ ioxaj.pdf
報告事項
                公立碓氷病院事務部総務企画諜・医事課

         「公立碓氷病院リハビリ室問題」について

1.休暇不正取得疑惑について

(1)市民団体による休暇不正取得の指摘内容について
 平成28年士月から本年2月の間で、106時間から109時間の休暇不正取得の疑い

(2)市民団体からの市長宛信書送付以前の対応の経過について
 本年2月に診療技術部リハビリ室より休暇不正取得の疑いがあるとの報告
 本人への聴取で休暇簿の未記載を認めたため、正確に記載するように指導
 休赦簿に追加記載をしたが、他にも休暇の疑いがあるとし、所属長は不受理
 休暇簿未記載について検討していた。

(3)市民団体からの市長宛信書送付後の対応と調査の経過について
 本人及びリハビリ室スタッフの聴取による実態把握、電子カルテの実施記載内容及び平成27年に遡り操作記録と休暇簿の照合、担当患者ケアマネージャーとの打合せ日時の確認、事務用パソコンのデータ照合など調査した。

(4)調査結果について
 @勤務していたと明らかに認められる時間    42時間
 A勤務していたと判断される時間        12時間
 B指導により本人が休暇簿に追加記載した時問  40時間
 C聴取で本人が休暇を認めた時間         2時間
 D休暇を取得していたと判断せざるを得ない時間 12時間
 休暇を取得したと判断される時間はBCDの合計54時間となった。

(5)処分について
 12月14日(本) 安中市職員懲戒審査委員会開催

2.リハビリ実施時間の虚偽記載について

(1)市民団体による虚偽記載の指摘内容
 本年7月中、9日間に渡り、実施記録時間に施療していない時間があるとの疑い

(2)本人への聴取
 患者の体調等で計画したメニューのリハビリが行えず、途中で中断となることがあった。
 その場合には、次の患者に移るため後続の患者の開始時聞か早まり、各患者の予定実施時間と実際の実施時間との間にズレが生じた
 中断となった患者も中止としないため不足分を同日中に分割というかたちで実施していた。
 細かな実施時間の修正をしなかった
 他の患者と同時にリハビリを実施したケースがあった。

(3)患者への聴取
 実施時間帯の記憶は不明確なもののリハビリが全く行われていなかったという証言はなかった。

(4)他の調査
 スタッフは、割り振られた患者を各人で管理していたため、お互い本人以外のリハビリの実施状況はよく把握していない。
 電子カルテのほかに、実施時間管理めための紙媒体による日報などが備わっていないため、ズレを証明できるものがない。
 当該理学療法士のリハビリ実施中に電子カルテの操作記録(アクセスログ)が入っていることが判明した。他のスタッフにもこの実態があったか調査したところ、同様に確認された。
 マンツーマンのリハビリとは言えない実態があり、スタッフの認識不足があった。

(5)再発防止対策
 9月1日から、電子カルテとは別の紙媒体による手書きの日報を残すことにしている。
 勤怠管理も合わせた持った記録とし、管理者(所属長)が確認サイン(押印)をするようにした。
 電子カルテの記録から作成されたレセブト請求内容との突合を行い、チェック作業をした後にレセプトの総括を行うこととした。
 マンツーマンの原則を守ること、リハビリ実施中の電子カルテの記録、閲覧は原則行わないこと。やむを得ず操作した湯合、その時間を実施時間から除くことを徹底している。

(6)現在の調査状況
 電子カルテに残された実施記録が唯一の実施記録であるとの認識に立ち、リハビリ実施中の電子カルテの閲覧などの操作時間は、マンツーマンの原則に反することから施療時間から除くという方針で、現在、7月以前の実施状況について調査を進めるとともに、関係機関との協議を進めている。

**********

■開示の際、碓氷病院の事務部の関係者からヒヤリングをしたところ、今回の記者発表に先立ち、12月19日付で、問題の療法士が戒告処分を受け、事務部トップの神宮部長と部下の竹田課長、そしてリハビリ室の武井室長が厳重注意処分を受けたとのことです。

 そして、記者発表のとおり、くだんの療法士に対しては、有給休暇の不正取得の部分のみの処分内容となっております。現在調査中のカルテの件、業務中の素行など重要な部分については、なぜか療法士本人の証言をもとに、電子カルテにアクセスしたログの形跡があるとして、まったくリハビリ療法がおこなわれていなかったという結論付けが最終的に為される感じを受けますが、それも事務部長が任期をおえる今年3月末以降まで先送りするためのものかもしれません。

 電子カルテの問題は、元々当該療法士が患者をあまり診ないままリハビリ実施の単位を取得していたことが事の発端だと思われます。

 事務部の説明によれば、普段の業務では1人の患者を1〜3単位(1単位20分)程度1日で実施するそうですが、当該療法士の場合は極端に単位数を水増ししていたため、電子カルテの信憑性に疑義が生じたようです。

 そのため、この碓氷病院が関東厚生局と話し合っていたところ電子カルテがログの状態であればカルテを観ていることになるから、患者は診ていないのではないかという話になってしまったようです。

 当該療法士はおそらく碓氷病院に来る前にも、同様な操作をしていたに違いありません。となると、他の病院でも電子カルテの付け方について、同様な問題が指摘される可能性があります。

 そして、この方法で調べていくと、全てのスタッフが単位数に達しない場合が出てきてしまい、どうやら全員の過去のデータを調べることになってしまい、調査期間がさらに必要となったものと見られます。

 こうなると、安中市役所から派遣されている事務部の部課長などは、自分の任期中に調査結果が公表されない方が都合がよいことになります。

■問題なのは、電子カルテに関しては患者を診始める時にはログアウトしていないと、実際に患者を診ていても点数が認められないことになり、これまで碓氷病院のみならず、他の病院でも普通に行われてきた電子カルテのアクセス時間の扱いが、さらに厳しく管理されることになります。

 おそらく、今回の事件の原因者となった当該療法士がリハビリ実施の単位を水増しさえしなければ、他のまっとうに業務に従事している職員らに、余計な負担がかかることはなかったはずです。

 たったひとりの療法士のために、碓氷病院にまじめに勤務している他の職員までもが影響を被むっているのが今回の事件だと思われます。

■このため来年度も引き続き、関東厚生局の指導が入ることになり、碓氷病院の業務全体に影響が続くことになるおそれがありそうです。おそらく、この問題が公になれば、全国の他の病院でも電子カルテのログが証拠として適切かどうか、議論が為される可能性があります。

 岡田前市長が4年前まで8年間にわたり碓氷病院の経営に関与していきたのを忘れて、茂木市政下における碓氷病院の医師の確保の努力不足を、1月4日のチラシで痛烈に批判しました。確かに来年度の医師の確保もかなり厳しそうです。

 しかし、それは、医師にとって碓氷病院に魅力を感じられないということにもなります。

 碓氷病院の経営のかじ取りを行うのは、やはり実務分野のトップである事務部長が熱意をもって業務に精励する必要があります。しかし、これまで長年にわたり、総務部長格の職員の定年前の箔付けのための腰掛的なポストとして碓氷病院の事務部長の椅子が提供されてきた経緯を考えれば、どうしても事なかれ主義になってしまいがちです。

 神宮潔・事務部長もこの春に定年ということで何とか本年度を乗り切ろうとするお考えなのかもしれません。

 市民の間からも、今回の処分はあまりにも時間が掛かりすぎだという声が当会にも寄せられています。

 しかも、当会の調査によれば、当該療法士は、2017年11月30日付けで病欠休暇期間がお仕舞いとなり、12月1日から現在は碓氷病院の北側に位置する通所リハビリ「そよかぜ」で勤務を再開しているようです。
※参考URL:公立碓氷病院通所リハビリテーション「そよかぜ」↓
http://usuihospital.com/soyokaze.html

 これは明らかに事務部長が当該療法士を、不正申告を行っていたリハビリ室から距離を置いて再配置すべく配慮をしたものと考えられます。これでは本当に本人が反省するのかどうか疑問視する向きも市民の中には多数存在します。

 これまでにも安中市は、不祥事件が発覚すると当該職員を突然市民の目から遠ざけるため、急きょ異動を行うことが多く見かけられます。先年の安中小学校を舞台にした体罰事件を起こした教諭は、その後、学習の森に配属替えになり、ほとぼりの冷めるまでもうしばらくそこに置くものと見られます。

■ところで当該療法士の有給休暇の日数ですが、これも電子カルテで当該療法士のIDのログ状況を確認したようです。しかし、当会が試算した結果に比べると、なぜ13日で54時間になるのか、よくわかりません。当会の試算ではその倍の105時間程度になるはずです。なぜ、半分に減るのかがよくわかりません。

 住民監査請求をしないと、このあたりの詳しい背景が明らかにならないかもしれません。勤務時の実施単位数の平均を取ったのでしょうか?取ったとしても仕事が少な過ぎます。

 当該療法士本人の気持ちは定かではありませんが、どうやら不正が明らかになる度に、別の病院の診断書を作成して病欠を取得していたようです。碓氷病院の報告事項を読む限り、不正申告の有給休暇の時間数相当分をどのように埋め合わせるのか、定かではありません。

 金銭的に換算すると約10万円(当会の試算では約20万円)となりますが、当該療法士が自分の保身のために嘘をついたりすることが平気でできる人物であるとすれば、返金に応じたとしても、逆に「おカネを返したのだから、文句はないでしょう」と主張しかねません。こうした形で不正が明らかになっても、いまだに素直に非を認めたがらないような場合、今後、心を入れ替えて、業務に精励していけるのかどうか、極めて疑問が残ります。

 また、電子カルテの不正記載についても同様で「忘れていた」とか「体調不良」などと釈明しているようですが、情報開示によれば、昨年2月の時点で同じ部署と思しき関係者らから、上層部に対して当該療法士に関する不正な勤務態度と是正措置の緊急的な必要性について、上申書が出されていることから、当然ながら、当該療法士本にとしては、十分肝に銘じていたはずです。それをこの期に及んでも「忘れていた」とか「体調不良」などと平然と言い訳をするのは、見苦しいとしか言えないと思います。

■診断書に関しても、本件が9月初めにマスコミに報道されてから、当該療法士は11月末まで病欠扱いになっていたようです。そのためには、病院の診断書が必要ですが、すぐに作成してもらえるものなのでしょうか。普通の神経であれば、はずかしくてとてもそんなことは出来ないはずです。

 あるいは、碓氷病院のほうから、そのように仕向けたのかもしれません。となれば、どっちもどっちということになります。

 診断書を乱発しても、それが有効な文書であれば本人の権利が尊重されるのかもしれませんが、碓氷病院に勤務するのであれば、当然、上司や同僚は医療知識があるはずですから、体調不良かどうかは、ある程度客観的に判断できる労働環境にあるはずです。

 また神経的な、あるいは精神的な理由で「以前から体調が悪く通院していました」などとアナログ的な表現で病状を訴えれば、診断する側の医師も、「仮病ですね」とは言えないかもしれません。診断書を提出した病欠した場合には、それが回復したのかどうかは、その後の診断をみて当然判断されなければなりません。

 最初の初診時の診断書を出しっぱなしで、その後のフォローアップの診断結果なしに、病欠開けをすれば、最初に診断した医者のところには、カルテが中途半端に残ることになり、「あの患者は大丈夫だろうか」と思うはずです。

 それにしても、これだけ大きな騒動を碓氷病院にもたらしたにもかかわらず、12月から平然と職場に復帰できるというのは、よほど図太い神経の持ち主かもしれません。また、それを許す碓氷病院の体質、そして安中市の体質も特殊なのかもしれません。

■もともと安中市の体質は、安中市民が「タゴ51億円事件」と呼ぶ市土地開発公社を舞台にした前代未聞の巨額詐欺横領事件で明らかになったとおり、とにかく身内の処分には大甘なのが特徴です。

 今回の処分も安中市の体質を象徴するかのように甘く、おそらく当該療法士本人にはあまり痛手とはならないことでしょう。

 今回の不祥事件では、これまでの碓氷病院の不祥事や経営状態なども考慮して、きちんと原因者を処分しなくては、納税者である我々市民の多くは納得しないと思います。

 その意味でも、本事件について住民監査請求を視野に入れた対応策を執る必要があるのでは、と当会では思う次第です。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

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