2018/2/18  23:30

大同有毒スラグ問題を斬る!・・・有害スラグにフタをする渋川市の舗装工事中止を求め市民が住民監査請求!  スラグ不法投棄問題

■大同特殊鋼(株)渋川工場由来の鉄鋼スラグは、有毒であり産業廃棄物です。不法廃棄物は撤去し、片づけなければなりません。しかし群馬県農政部は、東吾妻町萩生川西地区において有害スラグで出来た農道を、スラグを撤去せずアスファルト舗装でフタをしてしまいました。そこで当会は「この工事は無駄な支出だ」として、無駄に出費した舗装工事費を支払わせるべく、群馬県を相手取り住民訴訟を係争中です。この訴訟については、来る2月23日(金)午後1時10分前橋地裁21号法廷でいよいよ判決が言い渡されます。
 ところが当会がわざわざ裁判に訴えてでも、有害スラグに警鐘を鳴らし続けているにもかかわらず、渋川市建設部も群馬県農政部の真似をして、市内の農道に敷かれた有害スラグにフタをする工事を実施中です。この程、渋川市民によりこの工事の中止を求める住民監査請求が提出されたようで、当ブログにも情報提供がありました。当会が起こした請求ではありませんが、同じスラグ問題であるので、さっそくその内容を見ていきましょう。
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渋川市監査事務局の収受印が押された監査請求書


■この有害スラグにアスファルト舗装でフタをする工事について、簡単に解説すると次のようになります。

1.問題のスラグは、大同特殊鋼(株)渋川工場から排出されたゴミであり、有毒物質が含まれています。
2.大同有害スラグは、群馬県廃棄物リサイクル課が産業廃棄物として認定しています。
3.産業廃棄物は、廃棄物処理法に則り、適正に処理されなければなりません。
4.農道などに投棄されたスラグは、本来は原因者負担で原状回復、つまり撤去の上廃棄物処理施設に運搬・処分されなければなりません。
5.渋川市建設部は、廃棄物処理法を無視して、農道に敷設されたスラグにアスファルト舗装でフタをする工事を実施中です


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現場写真

 この工事について、以下のブログ記事もご参照ください↓↓↓
〇2018年2月13日:大同有毒スラグ問題を斬る!・・・渋川市が有害スラグにフタをする工事で4回目の入札実施!
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2562.html
〇2017年11月19日:大同有毒スラグ問題を斬る!・・・スラグ徘徊調査「渋川市の農道もスラグだらけだった」
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2465.html#readmore

*****当会に情報提供された住民監査請求*****
             請求の要旨

1.措置対象者  渋川市長   高木 勉

2.事件の概要と違法性

ア、事件の経緯
 渋川市総務部契約検査課において、不思議なことに「市道1-4265号線舗装被覆工事」(以下、本件被覆工事)という同じ工事名の入札が4回も行われた。

●最初は11月13日に行われた入札情報です
工事名:市道1-4265号線舗装被覆工事
入札方式:指名競争入札
入札種別:電子案件
案件番号:2017245
調達案件番号:201702080004952
工事場所:渋川市渋川(上郷)地内
開札日:平成29年11月13日 10時15分
予定価格:4,450,000円
指名業者数13業者
備考:入札者がなかったため中止する

●続いて2回目、11月29日に行われた入札情報です
工事名:市道1-4265号線舗装被覆工事
入札方式:指名競争入札
入札種別:電子案件
案件番号:2017245
調達案件番号:201702080005391
工事場所:渋川市渋川(上郷)地内
開札日:平成29年11月29日 10時00分
予定価格:4,450,000円
指名業者数6業者
備考:記載なし

●さらに3回目、12月15日に行われた入札情報です
工事名:市道1-4265号線舗装被覆工事
入札方式:指名競争入札
入札種別:電子案件
案件番号:2017245c
調達案件番号:201702080005768
工事場所:渋川市渋川(上郷)地内
開札日:平成29年12月15日 09時45分
予定価格:4,450,000円
指名業者数30業者
備考記載なし

●最後に4回目、1月12日に行われた入札情報です
工事名 市道1-4265号線舗装被覆工事
入札方式 指名競争入札
入札種別 電子案件
案件番号 2017274
調達案件番号 201702080006197
工事場所 渋川市渋川(上郷)地内
開札日 平成30年01月12日 09時31分
予定価格 4,350,000円
指名業者数13業者

入札の結果、業者名(株)津久井工務店が、 第1回金額 4,300,000 で落札した。「本件被覆工事」の入札は、不思議というより「異常」と言わざるを得ない、同一工事の入札を3回も行って、一業者も応じなかったということは、金額や談合という、ありがちな問題ではなく、群馬県において土木建設工事を生業とする事業者にあっては、「群馬建設工事必携」を熟読し、公共・民間工事を問わず、法令・諸規定を遵守しなければ、もはや事業が立ち行かないことを承知している賢明な各業者が、「本件被覆工事」の違法性を察知して、その請負を拒否したものと見て取れる、4回目に落札した(株)津久井工務店に、発注者側から何らかの働きかけがあった可能性も否定できないが、本住民監査請求は、本件被覆工事の「入札」の是非を問うものではない。

イ、本件被覆工事の概要

 請求人は渋川市議会において一貫して有害な大同特殊鋼由来のスラグを撤去するよう求めてきた。特に平成29年渋川市議会12月補正予算質疑において、「スラグを道路や駐車場に存置したまま、その上に舗装被覆する工事は違法であり、あり得ない」と指摘した。
 問題の工事は、渋川市渋川(上郷)地内の畑の中の農道であるが、本件被覆工事について3回も入札者がなく、4回目のほぼ金額が同じな「市道1-4265号線舗装被覆工事」が平成30年1月12日に開札されるとわかると、渋川市議会で問題になり、平成30年1月11日経済建設常任委員会が開催された。
 そこで請求人はこの委員会を傍聴したが、なんと小野土木維持課長が「あくまでも鉄鋼スラグは有価物というようなことでございますので、再利用で産業廃棄物ではないということで該当しないものと考えております。」と答弁した。請求人は未だに渋川市が有害鉄鋼スラグを有価物などとして誤認していることに驚愕した。

 請求人が確認した工事の内容

(1)渋川市が誇る豊かな営農環境のなかに上記市道1-4265号線が建設されていること
(2)上記市道に有害な大同特殊鋼由来の鉄鋼スラグが敷設されていていること
(3)同時に本件被覆工事は、敷設されている有害スラグの表面を少し削り平らに整形した上、削りカスを産業廃棄物として撤去すること
(4)残りの有害スラグは、現場内に存置しそれを舗装の一部として構成させ、その上に砕石を補足してアスファルト舗装を施工すること。

ウ、産業廃棄物「有害スラグ」の使用、存置の可否

(1)この大同特殊鋼由来の有害スラグは、平成27年9月11日群馬県環境森林部廃棄物・リサイクル課が土壌と接する方法で使用した場合フッ素による土壌汚染の可能性があるとして産業廃棄物と認定している。(事実証明書@)
(2)また平成26年6月16日渋川市環境課が公表した「鉄鋼スラグを含む砕石の使用状況調査結果について」によって、市道1-4265号線のスラグにはフッ素が環境基準を超えて含まれていることが明示されている。(事実証明書A)
(3)同「鉄鋼スラグを含む砕石の使用状況調査結果について」によると市道1-4265号線の施工年月日は平成19年度であることが分かる。フッ素の環境基準が設定されたのは平成13年であり、市道1-4265号線に敷設されたスラグには、敷設当時からフッ素が土壌環境基準を超えて含まれていることになる。
(4)本来、環境基準を超えるフッ素が含まれた産業廃棄物である有害スラグは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下「法」)により適正に処理されるべきである。具体的には法施行令第7条に規定する廃棄物処理施設のいずれかに処理されなければならない。市道1-4265号線は、群馬県知事の許可を得た廃棄物処理施設ではないので、ただちに原因者負担で適正に処理されなければならない。
(5)本件被覆工事を道路にアスファルト舗装を施す通常の道路工事と考えると、市道1-4265号線に過去に敷設されている有害スラグは循環型社会形成推進基本法第2条にあるとおり一度使用された物品として「廃棄物等」にあたると考えられる(事実証明書B)。
(6)群馬建設工事必携「12建設工事で発生する建設副産物の現場内利用の取り扱いについて」で示されているとおり建設副産物は廃棄物であり、現場内利用することが認められているものの、「土壌・水質等の環境に影響を及ぼさない性質であること」が求められており(事実証明書C)、環境基準を大幅に超えるフッ素が含まれている有害スラグを現場内で利用することは許されない。
(7)本件被覆工事では、有害スラグの表面を平らに削り、削ったものは産業廃棄物として廃棄物処理施設に運搬・処理し、片や削った残りのスラグは現場内に残し、舗装構成に取り込む工事内容となっている。現場内に残すスラグは、建設副産物の現場内利用に他ならないので、本件被覆工事は群馬建設工事必携掲載の諸規定に違反する。
(8)渋川市においては平成29年4月「渋川市建設工事品質保証ガイドライン」(事実証明書D)が示され、そこで改めて群馬建設工事必携を遵守することが強く求められている。

エ、本件被覆工事の違法性

 A、 前項 ウ、(1)から(8)に示すように、「有害スラグ」を存置・被覆する「本件被覆工事」は違法であることが明白である。

 B、「本件被覆工事」の工事内容は、渋川市が示した前項(8)と矛盾する。

3.渋川市(渋川市民)が被る損害

ア、「本件被覆工事」が施工されれば、公金の違法な支出でありそのまま渋川市(渋川市民)の損害である。
イ、仮に、「本件被覆工事」が合法とされ施工されれば、産業廃棄物「有害スラグ」排出事業者「大同特殊鋼」に、「有害スラグ」の全面撤去処分(遮断型最終処分場)は不要と認めることとなり、「有害スラグ」のほぼすべてが渋川市民(子供を含む)の傍らに存置しその損害・被害は計り知れない。
ウ、「本件被覆工事」が合法とされれば、渋川市においては、産業廃棄物不法投棄が発覚しても被覆すればよい、「臭い物に蓋をすれば」お構いなしとするに等しい、原因者による全面撤去、原状回復の「法」の原則に反する。

4.措置の請求

ア、渋川市長 高木 勉 は「本件被覆工事」直ちに中止せよ。
イ、渋川市長 高木 勉 は本件を含め「大同特殊鋼」に対し、渋川市全域の「有害スラグ」を全面撤去せよ、と命ぜよ。
との勧告を求める。

請求者
  ・住所 群馬県渋川市赤城町津久田201番地12
  ・職業 渋川市議会議員
  ・氏名 角 田 喜 和      ㊞

 以上、 地方自治法第242条第1項の規定により、別紙事実証明書を添えて、必要な措置を請求します。

                    平成30年2月15日

 渋川市監査委員 様

*****別紙:事実証明書*****PDF ⇒ jijitushoumeisho_list....
@大同特殊鋼鰹a川工場から排出された鉄鋼スラグに関する廃棄物処理法に基づく調査結果について
PDF ⇒ jijitushoumei_1_gunmak...
A鉄鋼スラグを含む砕石の分析試験結果
PDF ⇒ jijitushoumei_2_slag_b...
B廃棄物の定義について
PDF ⇒ jijitushoumei_3_genban...
C建設工事で発生する建設副産物の現場内利用の取扱いについて
PDF ⇒ jijitushoumei_4_haikib...
D渋川市建設工事品質証明ガイドライン
PDF ⇒ jijitushoumei_5_sibuka...
**********

■この住民監査請求を読んで感じることは、中止を勧告された「渋川市の市道1-4265号線舗装被覆工事」は、当会が群馬県を相手取り住民訴訟を係争中の“萩生川西地区・大同有害スラグ事件”とあまりにも似ているという事です。

 当会では、裁判の中で「廃棄物処理法を守れ」と繰り返し主張してきました。日本は法治国家のはずです。渋川市のお役人様が、大同特殊鋼に忖度することなく、廃棄物処理法を遵守する姿勢があれば、今回の騒ぎはなかったと思うと残念でなりません。渋川市監査委員がどのような判断を下すのか注目されます。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】
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