補助金と天下りで教育行政を歪める文科省の官僚とそれに順応して教育の本質を見失った学校組織のトップ  群馬高専アカハラ問題

■政治家の不正に対しては全く腰が引けている東京地検特捜部ですが、その反動のせいか最近は神戸製鋼のデータ改ざん事件や、リニア談合事件など民間企業相手に盛んに活動ぶりをアピールしています。あまりにも民間ばかり手掛け過ぎたので、今回、既にボロボロ状態の官僚分野に切り込んだというわけでしょうか。昨日から、文科省の補助金を巡るキャリア官僚と私立医大の癒着がもたらした不正事件で、東京地検特捜部が文科省の局長を逮捕し、東京医科大学の学長や理事長らも捜査対象としていることが報じられています。
 文科省は、当会が現在取り組んでいる群馬高専のアカハラ問題でも明らかなように、徹底した隠蔽体質を有する、中央集権組織で、補助金と抱き合わせの天下り人事がこうした捻じ曲がった利権構造による不正事件の温床となっていることがよくわかります。


 それでは、昨日から今日にかけてのマスコミ報道を時系列的に見てみましょう。

**********毎日新聞2018年7月4日 16時54分(最終更新 7月4日 17時43分)
東京地検特捜部 文科省局長を受託収賄容疑で逮捕
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文部科学省局長の佐野太容疑者
 東京地検特捜部は4日、文部科学省科学技術・学術政策局長の佐野太容疑者(58)=東京都港区=を受託収賄容疑で逮捕し、会社役員の谷口浩司容疑者(47)=同=を同ほう助容疑で逮捕した。
 逮捕容疑は2017年5月、東京医科大の関係者から同省の大学支援事業に関して有利な取り計らいを受けたいとの依頼を受けたことに対し、この大学を受験した佐野容疑者の子供を合格させてもらったとしている。特捜部は入試の点数の加算などが事実上のわいろに当たると判断した模様だ。
 佐野容疑者は16年6月から同省官房長を務め、17年7月から現職。【巽賢司、遠山和宏、金寿英】

**********時事2018/07/04-20:55
東京医大、過去にも相次ぐ不祥事=改革の試み、実らず−文科省局長逮捕
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文部科学省局長の子どもを不正に合格させたとされる東京医科大学=4日午後、東京都新宿区
 受託収賄容疑で逮捕された文部科学省科学技術・学術政策局長の佐野太容疑者(58)の子どもを、不正に合格させたとみられている東京医科大(新宿区)では、過去にも不祥事が相次いで発覚した。同大関係者は「体質は変わっていない」と指摘している。
 同大をめぐっては2004年、心臓手術を受けた患者が死亡した医療事故が表面化。以降、生体肝移植での高い死亡率や、診療報酬の不正請求、学位審査をめぐる金品授受などが立て続けに明るみに出た。学内の対立を背景に、学長が長期にわたり不在になった時期もあった。
 同大は10年に第三者委員会を設置。委員会は同大の体質が不透明だと厳しく批判し、抜本的な改革を求めた。同大関係者は「委員会の提言は取り入れられなかった」と振り返る。
 この関係者は「体質が変わらない方がいいと考えている人たちがいる。今回の問題でも、学内の自浄作用は働かないのではないか」と批判した。

**********時事2018/07/04-21:53
「恥を知れ」「フェアに」=学生から怒りの声−東京医大
 文部科学省の局長が便宜を図った見返りに自身の子どもを入学させていたとして逮捕されたことを受け、東京医科大(東京都新宿区)に通う学生からは4日、怒りや疑問の声が相次いだ。
 医学部医学科に通うある男子学生は「ばれないと思ったのだろうが、あまりに軽率。大学のイメージが悪くなる」と不快感をあらわにした。
 教育改革に率先して取り組む文科省の幹部が不正入学の疑いで逮捕されたことについては「恥を知れと思う」と批判。「不正入学だったことは父親しか知らなかったのではないか。そうなら、入った本人はかわいそうだ」とも語った。
 キャンパスではこの日、不正入学の報道が大きな話題になったという。看護学科に通う4年生の女子学生は「入学試験をするのならみんながフェアに受けられるようにしてほしい」と眉をひそめた。
 大学は職員が門の前で報道陣にコメントを配るなどして対応。事務局が入るビル内では事件をめぐって職員らが会議を開くなど慌ただしい様子で、集まった報道陣には「事実関係が確認できていない」「よく分からない」などと繰り返した。

**********毎日新聞2018年7月4日 21時49分(最終更新 7月5日 00時27分)
文科省汚職 わいろが「わが子の不正合格」とは…
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記者会見する林文科相=文部科学省で2018年7月4日午後5時半、根岸基弘撮影
 組織的な天下りや学校法人「加計学園」を巡る問題など不祥事が続いてきた文部科学省に新たな疑惑が浮上した。同省事務方トップの事務次官の有力候補と目された局長が大学側への便宜の見返りに、わいろとなり得る「わが子の不正合格」を得たという受託収賄事件。教育行政への信頼を揺るがす事態に、同省関係者は言葉を失った。【伊澤拓也、服部陽、酒造唯】
 「局長逮捕」が明らかになった4日夕、文部科学省に衝撃が駆け抜けた。「恥ずかしい話で、モラルがゆがんでいる。文科行政を担う者として失格だ」「教育をつかさどる文科省が最も信用を失うのが、この手の裏口入学だ。残念だし、腹が立つ」。東京地検の捜索も受けた省内からは憤りの声が相次いだ。
 同省事業を巡って、東京医科大関係者から便宜を図るよう依頼された昨年5月、佐野太容疑者(58)は官房長だった。社会の強い批判を浴びた天下りあっせん問題の監督責任を問われて文書厳重注意を受けた直後で、加計学園問題が報じられた時期とも重なる。別の中堅職員は「タイミングが最悪。天下り問題で綱紀粛正が叫ばれていた時だったのに、少しは良心が痛まなかったのか」と首をひねる。
 佐野局長は1985年、旧科学技術庁に採用され、山梨大学副学長などを経て2016年6月に官房長、17年7月に科学技術・学術政策局長に就任。通常は旧文部省出身者が務めることが多い官房総務課長や会計課長といった中枢ポストを歴任し、「(事務方トップの)事務次官に上るのは確実」とささやかれていた。
 佐野局長を知る幹部は「上司には従順で、部下には高圧的な態度で接する『官僚的な官僚』という評判だった。官房長に就任したのも2〜3年早い印象だった」と話す。別の文科省関係者も「人に仕事を振るのがうまく、世渡りがうまいタイプ。常に出世を意識していた。部下には非常に厳しく、文書の位置を『1ミリずらせ』と指示を出すくらい細かかった」と振り返る。
 科学技術担当相の秘書官を務めたこともあり、「政治家にも顔が利いた。政治家とあまりに親密な様子を見せるので、省内で物を言えない雰囲気があった」と声を潜める職員も。
 冷静沈着なトップ官僚が組織の信頼が揺らいでいるさなかに、「わいろ」を受け取るという不正に手を染めたのはなぜか。中堅職員は「これまで失敗のない官僚人生だったから、ばれないと思ったのかも。身から出たさびだ」と突き放した。
林芳正文科相「誠に遺憾 捜査に全面的に協力」
 逮捕を受け、林芳正文科相は報道陣に「現職の職員が逮捕されたことは誠に遺憾。文科省として、当局の捜査に全面的に協力をしてまいりたい」と述べた。

**********毎日新聞2018年7月4日 21時59分(最終更新 7月5日 03時44分)
文科省汚職 逮捕された佐野局長「事務次官は確実」の評価
 文部科学省の私立大学支援事業で有利な扱いを受けたいとの依頼に応じたことへの謝礼として、自分の子を大学に合格させてもらったとして4日、東京地検特捜部に受託収賄容疑で逮捕された同省科学技術・学術政策局長、佐野太容疑者(58)=東京都港区。文科省幹部によると、逮捕された佐野局長は「事務次官は確実」と省内で評価されていた。旧科学技術庁出身ながら、通常は旧文部省出身者が務める官房総務課長や会計課長などの中枢ポストを歴任。この幹部は「上司には従順で、部下には高圧的な態度で接する『官僚的な官僚』という評判だった。官房長に就任したのも2〜3年早い印象だった」と話した。
【今回の受託収賄事件の構図】
<ニュースの一報>文科省局長を受託収賄容疑で逮捕
<文科省汚職>容疑は東京医科大に便宜の見返りに息子合格
<文科省汚職>わいろが「わが子の不正合格」とは…
<文科省汚職>東京医科大4年「親の力で…平等じゃない」
 別の文科省職員は「科学技術担当相の秘書官を務めたこともあり、政治家にも顔が利いた。政治家とあまりに親密な様子を見せるので、職員も物を言えない雰囲気があった」と漏らした。【伊澤拓也】

**********読売新聞2018年07月05日 09時28分
「次官候補」逮捕に衝撃「変なうわさなかった」
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東京地検特捜部が捜索に入った文科省(4日午後、東京都千代田区で)
 「将来の次官候補」と評された文部科学省の局長が4日、東京地検特捜部に受託収賄容疑で逮捕された。特定の私立大学に便宜を図るよう依頼された見返りに、自分の息子を不正に合格させてもらった疑いがもたれる事態に、同省内には衝撃が広がった。
 「淡々と実務をこなす有能な役人という印象。変なうわさも聞いたことがなかった」。ある同省幹部は現職局長の逮捕に驚きを隠さない。
 特捜部に逮捕された佐野太容疑者(58)(4日付で文部科学省大臣官房付に異動)は、1985年に科学技術庁(現文部科学省)に入庁した。その後、文科省総務課長や会計課長、官房長などの重要ポストを歴任。科学技術行政の司令塔である内閣府の総合科学技術会議(現総合科学技術・イノベーション会議)発足に向けた準備作業を指揮するなど、周囲からは「科学技術系職員のエース」「将来の次官候補」とみられていた。

**********NHK NEWS WEB 2018年7月5日 12時03分
収賄事件 東京医大トップクラスの幹部ら不正入試に関与か
 文部科学省の局長が東京医科大学への支援事業をめぐって便宜を図る見返りに、受験した自分の息子を不正に合格させたとして逮捕された事件で、大学のトップクラスの幹部ら複数の人物が関わり、局長の息子の入試の点数を加算していた疑いがあることが関係者への取材でわかりました。東京地検特捜部は入学試験の詳しい経緯について実態解明を進めています。
 文部科学省科学技術・学術政策局長だった佐野太容疑者(58)は、官房長だった去年5月、私立大学の支援事業をめぐって東京医科大学に便宜を図る見返りに、この大学を受験した自分の息子を不正に合格させたとして4日、受託収賄の疑いで東京地検特捜部に逮捕されました。
 佐野前局長の息子は、ことし2月に東京医科大学の一般入試に合格しましたが、この際、大学のトップクラスの幹部ら複数の人物が関わり入試の点数を加算していた疑いがあることが、関係者への取材でわかりました。
 東京医科大学の医学部には、医学科と看護科がありこのうち医学科の一般入試の倍率は16.5倍だったということです。
 佐野前局長は、この幹部から文部科学省が特色ある研究に対して費用を支援する「私立大学研究ブランディング事業」の対象校に東京医科大学が選定されるよう要請されていたということで、この大学は昨年度選定された60校のうちの1つになっていました。
 特捜部は、入学試験や支援事業の選定をめぐる詳しい経緯について実態解明を進めています。
★文部科学副大臣が陳謝
 文部科学省の局長が受託収賄の疑いで逮捕された事件を受けて、水落文部科学副大臣は5日午前、総理大臣官邸で開かれた副大臣会議で、「誠に遺憾であり、国民の皆様に心よりおわびを申し上げたい。今後、当局の捜査に全面的に協力し、二度と起こらないよう再発防止に努めたい」と述べました。
 また、西村官房副長官は「あってはならないことだ。公務員の信頼回復に向けてリーダーシップを発揮していただきたい」と述べました。
★菅官房長官「信頼を根幹から揺るがす問題」
 菅官房長官は午前の記者会見で「仮に今回の容疑が事実であれば、教育行政に対する信頼を根幹から揺るがしかねない極めて重要な問題だ。今後、検察当局において全容解明に向けて全力であたってもらいたい。そのうえで林文部科学大臣を中心にしっかりとした対応を講じてほしい」と述べました。
 また、菅官房長官は、記者団が東京医科大学へ支給された助成金の返還を求めるつもりはないか質問したのに対し「捜査の結果を踏まえ、指摘のあった点も含めて、必要かつ徹底した対策を講じていきたい」と述べ、返還を含め対応を検討する考えを示しました。

**********朝日新聞デジタル2018年7月5日12時25分
不正入学の東京医大、支援事業の連続落選避ける狙いか
 文部科学省の私立大学支援事業をめぐり、前科学技術・学術政策局長の佐野太容疑者(58)が自分の子どもを東京医科大学に不正合格させたとされる汚職事件で、2017年度に支援対象に選ばれた同大が前年の16年度にも同じ事業に応募し、落選していたことがわかった。東京地検特捜部は、同大が落選を避けるために、佐野前局長に対象校に選定されるよう働きかけたとみて調べている。
 文科省の戸谷一夫事務次官は5日、自民党文部科学部会で「文科省としての信頼をまさに失墜させ、社会をお騒がせしたことについて深くおわび申し上げる」と謝罪。特捜部は4日、文科省など関係先を受託収賄容疑で捜索した。
 佐野前局長=4日付で大臣官房付=は17年5月、同大の関係者から支援事業の対象校に選ぶよう依頼を受け、その見返りに今年2月の入試で子どもの点数の加算を受け、合格させてもらった疑いが持たれている。
 ログイン前の続き文科省や同大によると、この事業は「私立大学研究ブランディング事業」で、16年度に始まった。「全学的な独自色を打ち出す」大学を選んで、1校当たり年間2千万〜3千万円を助成する仕組み。文科省によると、16年度の応募数は198校で、このうち40校(選定率20%)が助成の対象に選ばれた。一方、17年度は188校の申し込みがあり、同大を含む60校(同32%)が選定された。
 同大は16年度に応募したが落選した。17年度に再び、病気の予防や早期発見をめざすとともに、痛みの少ない検査・治療技術の世界的研究拠点になることを掲げて応募。選定され、同年度に3500万円の補助金を受けた。この年度分への応募は、同大学関係者が佐野前局長に選定を依頼した約1カ月後の昨年6月に書類の提出が締め切られており、同年11月までに対象校が選定されたという。

**********ニッポン放送2018年07月05日 12時56分
文科省局長逮捕〜きっかけは内部告発か
 ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(7月5日放送)に国際政治学者の高橋和夫が出演。文部科学省の局長が大学支援事業で便宜を図り、自分の子どもを不正合格させた事件について解説した。
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文部科学省の局長が受託収賄容疑で逮捕されたことを受け、記者団の取材に応じる林芳正文科相=2018年7月4日午後、東京都千代田区の文部科学省 写真提供:産経新聞社
子供の大学合格見返りに〜文部科学省局長を受託収賄容疑で逮捕
 文部科学省の局長が、私立大学の支援事業を巡って東京医科大学に便宜を図る見返りに、受験した自分の子供を不正に合格させたとして、受託収賄の疑いで、昨日東京地検特捜部に逮捕された。
林文部科学大臣)現職の職員が逮捕されたことは誠に遺憾であり、文部科学省としては今後、捜査当局が行う捜査に全面的に協力していきたいと考えています。
飯田)昨日の夕方、記者団の質問に答える林大臣でした。
逮捕されたのは文部科学省の科学技術・学術政策局長の佐野太容疑者(58)。
東京港区の会社役員谷口浩司容疑者(47)も収賄ほう助の疑いで逮捕されています。
ネット上では「昭和か!」というツッコミも入っていましたが、どうご覧になりましたか?
高橋)やはり中央官庁の官僚の力というのは大変強大で、大学も文科省に頭が上がらない構造もあって、こういうことになったのかと思います。
飯田)東京医科大の場合、私立の大学で、高橋さんのいらっしゃった放送大学とはまた別ですけど、大学の経営者にとって文科省というのは怖い存在なのですか?
高橋)そうですね、私みたいな一兵卒の教員には関係ありませんが、経営にかかわる方々は毎年補助金をいくらもらえるか、もらえないか。または理事として文科省の元のお役人を受け入れるか受け入れないか、なかなか難しいですよね、きっと。
飯田)私立の場合は公立とは違って選考にもある程度裁量の余地があるとは言われています。
高橋)アメリカの有名な大学、ハーバード大学などは成績だけで取るのではないと、最初からみんな知っていますから。ブッシュjr.元大統領の成績が良かったのか悪かったのか、存じ上げませんけどハーバード卒業ですよね。我が小泉進次郎さんはコロンビア大学院留学ですから。有力者の子弟は取るんだという方針を明らかにしているところもあるんですけど、この東京医科大は方針を明らかにはしていないところにも問題があると思います。
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東京医科大学本部(東京医科大学 – Wikipediaより)
点数かさ上げは現場しか知りえない
飯田)今回は金銭の授受というより、子供の合格通知が見返りになっていて、それが賄賂にあたるということで逮捕されましたが、これはテストの点数が開示されているわけではないですから、どこまで明らかにできるか。難しいのでしょうか?
高橋)会議資料が残っていますから、それを見れば、ここをごまかしましょうということが記録に残っていれば、賄賂だと言えるでしょう。でもそうでなければ証明することは難しいかなと思います。捕まえた側は自信があったから捕まえたのでしょうけどね。
飯田)去年度の私立大学研究ブランディング事業は60校選定され、東京医科大もその中のひとつであるということです。研究内容というのがちょっと変わっていて、面白いようですね。
高橋)いくつか出しているようですが、私が見たのは先制医療。病気になってから、あるいは重くなってからではなくて、唾液の検査など比較的簡単な検査で事前に、あるいは初期段階だという人を見つけて早く治療しようとするものです。AI人工知能を使い、新しい発想で東京医科大学から世界に向けて発信するという、雄大な構想のプロジェクトではあります。
飯田)一部報道では、東京医科大の内紛があって、そこからリークされたのではないかとも言われています。
高橋)点数をかさ上げしたというのは、現場にいた人でないと知りえない話ですから、おそらく内紛があったんだろうと想像します。やはり「これはひどすぎる」と思ったのか、もしくは執行部に不満があって、反感を持っている先生方がいらっしゃったのかわかりませんけど、やはり内部告発でしょうね。

**********産経ニュース2018.7.5 12:57
【文科省局長逮捕】東京医大、局長への便宜依頼は理事長 学長も入試不正に関与
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東京医科大の臼井正彦理事長
 文部科学省の大学支援事業をめぐり、東京医科大学(東京都新宿区)に便宜を図る見返りに、受験した息子を合格させてもらったとして受託収賄容疑で前科学技術・学術政策局長、佐野太(ふとし)容疑者(58)が逮捕された事件で、佐野容疑者に便宜を依頼したのは同大の臼井正彦理事長(77)だったことが5日、関係者への取材で分かった。鈴木衛学長(69)も関与したといい、2人はいずれも東京地検特捜部の調べに容疑を認めているという。特捜部は捜査に協力していることや高齢などを考慮し在宅で調べている。
 関係者によると、臼井理事長は昨年5月、東京医科大を私立大学支援事業の対象とするよう当時、官房長だった佐野容疑者に依頼したという。謝礼として、今年2月に入試を受験した佐野容疑者の息子の点数を加算し、不正に合格させた疑いがあるという。
 点数加算などの不正行為には、鈴木学長ら複数の幹部が関与していたという。特捜部は今後、同大での入試の経緯や文科省の支援事業の選定過程について実態解明を進める。
 今年2月の同大医学科の一般入試では3535人が受験し214人が合格。倍率は16・5倍だった。
 問題の支援事業は「私立大学研究ブランディング事業」。大学の看板となる研究の推進に必要な費用を国が助成し、施設の新築や機器の購入などに充てられるもので、東京医科大は、がんや生活習慣病の早期発見を推進するとの計画書を提出した。同事業には全体で188校が申請。同じ申請区分の65校のなかから、昨年11月に27校が選ばれた。事業期間は5年間で最大約1億5千万円が助成され、東京医科大は1年分の助成金として3500万円の交付を受けている。
 事件では、佐野容疑者の他に、受託収賄幇助(ほうじょ)容疑で会社役員、谷口浩司容疑者(47)が逮捕された。谷口容疑者は佐野容疑者を男性幹部に紹介するなどして受託収賄を手助けした疑いがある。
     ◇
 文部科学省は、佐野容疑者(58)を大臣官房付に異動。戸谷一夫事務次官(61)を同局長事務取扱として兼務させた。
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東京都新宿区の東京医科大=5日午前
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東京医科大学正門=4日、東京都新宿区(萩原悠久人撮影)
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東京医科大学正門=4日、東京都新宿区(萩原悠久人撮影)

**********毎日新聞2018年7月5日 15時00分(最終更新 7月5日 15時00分)
文科省汚職 前局長、自ら選定後押し? 東京医大補助
 文部科学省の私立大学支援事業を巡る汚職事件で、受託収賄容疑で逮捕された同省前科学技術・学術政策局長の佐野太容疑者(58)=4日付で大臣官房付=が、贈賄側とされる東京医科大(東京都新宿区)を事業対象に選定するよう省内で後押ししていたとみられることが、捜査関係者への取材で明らかになった。
 東京地検特捜部は、当時官房長だった佐野前局長がその地位を利用して同大学への便宜を図った可能性があるとみている模様だ。
 逮捕容疑は、佐野前局長が官房長だった2017年5月、東京医科大の関係者から同省の「私立大学研究ブランディング事業」の対象校に選ばれるよう依頼を受け、その謝礼と知りつつ、今年2月の同大入試を受験した息子の点数を加算させ、合格させてもらったとしている。贈賄側の大学関係者の中には高齢者もおり、特捜部は在宅で捜査を進めている。
 同事業は私立大の特色ある事業や研究をブランド化する目的で選定した大学に5年間補助金を出す。17年度は79億円の予算が計上され、188大学が応募し17年11月に同大など60大学が選ばれた。同大は1年分の補助として3500万円の交付を受けた。選定過程では、有識者らで構成する委員会が事業計画を点数化するなどして審査。同省が選定する枠組みになっていた。【巽賢司、遠山和宏、金寿英】

**********読売新聞2018年07月05日 15時01分
文科汚職 理事長が便宜依頼
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佐野太容疑者
 文部科学省の私立大学支援事業を巡る汚職事件で、受託収賄容疑で逮捕された同省前科学技術・学術政策局長の佐野太容疑者(58)(4日付で大臣官房付に異動)に対し、東京医科大学(東京)の理事長が支援対象の選定で同大に便宜を図ってもらえるよう依頼していたことが関係者の話でわかった。その見返りとして、理事長と同大の学長は、佐野容疑者の息子を同大に合格させるよう学内に指示していた。
 東京地検特捜部の任意の事情聴取に対し、臼井正彦理事長(77)と鈴木衛学長(69)はこうした経緯を認めており、特捜部は、同大が組織ぐるみで不正を行ったとみて、2人を贈賄罪に問うかどうか在宅で捜査している。
 佐野容疑者は同省官房長だった2017年5月、独自色のある取り組みを行う私大を支援する同省の「私立大学研究ブランディング事業」の選定で、同大が支援対象となるよう取り計らうことを依頼され、その見返りとして、今年2月に同大を受験した自分の息子を合格させてもらった疑いで逮捕された。

**********TBS 2018年07月05日 19時14分
文科省局長逮捕、東京医大トップ 不正関与か
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文科省局長逮捕、東京医大トップ 不正関与か
 文部科学省の現職局長が大学に便宜を図る見返りに息子を医学部に不正に合格させたとして逮捕された事件で、新たな展開です。不正合格に大学トップの理事長が関わっていた疑いがあることが関係者への取材でわかりました。
 国の補助金を利用して大学に便宜を図った見返りに自分の子どもを医学部に合格させてもらう・・・そんな疑いが浮上した前代未聞の事件。逮捕されたのは、こともあろうに教育行政を司る文部科学省の現職局長、佐野太容疑者(58)です。
 「家庭の経済状況のために進学を断念することのないよう、今後とも学生等への経済的支援の充実に努めてまいりたい」(文部科学省 佐野太大臣官房審議官[当時] 衆・厚生労働委 2015年)
 佐野容疑者は官房長在任中の去年5月、東京医科大学が多額の補助金がおりる私立大学の支援事業の対象校として選んでもらえるよう便宜を図る見返りに自分の息子を不正に合格させたとして、4日、東京地検特捜部に逮捕されました。佐野容疑者はどんな人物だったのでしょうか。
 「近い将来、事務次官になるルートに乗っていたエース。そつなくどの分野でも仕事をこなすタイプ。自分のリスク管理をしっかりしている人に見えた」(文科省職員)
 事務方トップの事務次官が確実視されていたという佐野容疑者。文科省で官房審議官を務めた寺脇研氏も・・・
 「極めて優秀で能力が高い。事務次官になるのは間違いなしと評価されていた」(元文科省大臣官房審議官 寺脇研氏)
 そして、その後の取材で、大学側の関与も少しずつ明らかになってきました。佐野容疑者に不正な行為を依頼していたとみられるのは、東京医大のトップ、臼井正彦理事長。臼井理事長は便宜を図ってもらう見返りとして、浪人中だった佐野容疑者の息子の入試の点数を加算し、医学部に合格させた贈賄の疑いがもたれていて、特捜部が在宅のまま捜査しています。さらに、臼井理事長が特捜部のこれまでの事情聴取に対し関与を認める供述をしていることが、関係者の話で新たにわかりました。
 大学が組織ぐるみで不正に関与していたのか。東京医大でも動揺が広がっています。学生に対し、授業後、説明する教授も・・・
 「今回のことについては私もすごく失望しています。社会からの信頼をどうやって回復していこうか・・・」(東京医科大の教授)
 一方、事務方トップの戸谷事務次官は5日朝、自民党の部会で謝罪。
 「文部科学省としても深く遺憾、本当に申し訳ない」(文部科学省 戸谷一夫事務次官)
 与党の自民党内からも批判の声が・・・
 「全体がやはり弛緩しているのではないか。”官”の世界の中で何かが起こっている」(石原伸晃前経済再生相)
 エリート官僚が歪めた教育行政・・・。特捜部は、佐野容疑者が補助金給付にあたってどのような役割を果たしたのか実態解明を進める方針です。

**********日経2018/7/5 20:21
東京医科大、理事長主導の疑い 入試不正関与解明へ
 私立大支援事業を巡る文部科学省汚職は、文科省の現職幹部と大学トップが不正に関わった疑いが浮上する異例の構図となった。東京医科大の臼井正彦理事長(77)が、同省前科学技術・学術政策局長、佐野太容疑者(58)=受託収賄容疑で逮捕=に事業選定で便宜を依頼したほか、入学試験の不正にも関与した疑いがある。東京地検特捜部の捜査は両者の癒着の解明などが焦点となる。
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 大学側によると、臼井理事長は1960年に東京医大に入学し、医師国家試験合格後は眼科医として経験を積んだ。同大学で主任教授に就任。大学病院長を経て、学長、理事長に昇進していく中で、様々な学内手続きや入学試験の運用にも精通していったという。
 捜査関係者によると、臼井理事長は会社役員の谷口浩司容疑者(47)=受託収賄ほう助容疑で逮捕=を介して佐野前局長と知り合い、接近していったとみられる。今回、特捜部は臼井理事長が佐野前局長の息子の入試の採点結果を加点したり、合格させたりしたことが公務員の職務の対価としての「賄賂」に当たると判断した。
 通常の贈収賄事件では現金や接待、旅行、商品券などの金銭授受を伴うケースを賄賂とみなすのが一般的とされる。過去の判例などを踏まえ、現金以外でも「欲望を満たす不正な利益」と認定したとみられる。
 今後の捜査の主なポイントは、東京医大でどのような方法で公正な入試がゆがめられたかだ。もう一つは、私立大学の支援事業の恣意的な対象選定に、佐野前局長の意向がどのように働いていたかにある。
**********

■受託収賄罪で逮捕された佐野容疑者の経歴を見ると、エリート官僚の典型的な階段を上りつめて来たことがわかります。

【名前】:佐野太
【出身地】:山形県甲州市
【生年月日】:1959年?月?日
【年齢】:58歳
【職業】:文科省局長
【肩書き】:科学技術・学術政策局長
【経歴】
1983年 早稲田大学理工学部 卒業、同大学院理工学研究科 修了
1985年 科学技術庁 入庁
1991年 科学技術庁 原子力局政策課長補佐
1993年 米国スタンフォード大学 留学(経済政策研究センター)
1996年 外務省 在連合王国(英国)日本大使館一等書記官
2000年 科学技術庁 科学技術政策局企画室長
     内閣府 科学技術政策担当大臣(笹川堯、尾身幸次)秘書官
2002年 文部科学省 大臣官房評価室長
2004年 早稲田大学 客員教授(非常勤)
     文部科学省 高等教育局主任大学改革官(教員養成担当)
2005年 文部科学省 高等教育局私学部参事官(私立学校法人担当)
2006年 文部科学省 研究振興局 研究環境・産業連携課長
2007年 山梨大学 学長特別補佐/教授
2014年 官房審議官
2016年 文部科学省官房長官
2017年 科学技術・学術政策局長

■この中で興味深いのが、政治家とのつきあいが多いという主な理由に、科学技術政策担当大臣の初代の笹川堯(たかし)と次代の尾身幸次という、ともに群馬県出身の政治家の秘書官だったことです。この経歴により、周辺の職員から「政治家にも顔が利いた。政治家とあまりに親密な様子を見せるので、省内で物を言えない雰囲気があった」と言わしめるほどになり、出世の後押しをしたという見方もあるようです。

 文科省のトップクラスのキャリア官僚は、このように国立大学に出向して経歴を積むことが分かりますが、同じ国立でも高専などの場合は、西尾典眞校長のように、トップになり切れなかった官僚の出世ルートというふうにも見えます。

■一方、これから贈賄側として追及を受けるであろう東京医科大学として、同大学の理事長の臼井正彦氏(77)と学長の鈴木衛氏(69)が関与していて、特捜部の捜査により容疑を認めているようです。

 トップが関与すると入試の採点が左右できることになりますと、こうした入試評価方法がこれまでにも続けられてきたことが容易に連想できます。

 そういえば、地元安中市でも、親が医者で息子も医者をしているケースが見られますが、そのひとりである現在地元の医師会の重鎮であるS病院の院長も、東京医科大学OBです。

 S院長は、それなりに学業は優秀でしたから表から入学していますが、今回の不正入学の発覚で、一気に同大学のイメージと信用は失墜してしまいました。これを回復するには、多大な時間と労力がかかるのは必至です。

■それにしても、高専やその元締めの国立高専機構にしても、私立大学にしても、校長ないし理事長と呼ばれる職位のかたがたは、どうしてハラスメントや賄賂に対して鈍感になってしまうのでしょう。

 当会は、その主な原因のひとつとして、これまで日本の役人に権限だけを持たせて、罰則をきちんと適用してこなかったことにあると考えています。

【7月18日追記】
 その後も、文科省汚職事件は世間を賑わせています。事情通によれば、裏口入学の相場は5千万円だそうです。一般庶民は退職金をはたいでも半分にも満たない金額ですが、ひとたび医者になれば、容易に回収できるのでしょうね。きっと。
**********「週刊文春」編集部2018年7月11日、source : 週刊文春 2018年7月19日号
東京医科大裏口入学 特捜部が注目するセブ島旅行
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本人は東北大の医学部志望だった ©共同通信社
 7月4日、東京地検特捜部に逮捕された文科省の佐野太科学技術・学術政策局長(58)。容疑は、文科省の私立大支援事業の対象校に選定することの見返りに次男を裏口入学させてもらうという受託収賄だった。
 特捜部は妻や次男への利益供与についても捜査を進めているが、その疑惑のひとつがセブ島旅行なのである。「逮捕翌日の5日、特捜部は佐野の自宅を家宅捜索し、妻の携帯電話を押収。さらに7日には妻に対し、3時間にわたって事情聴取を実施し、セブ島の旅費はどこから出たのかなど詳細に尋ねています」(検察担当記者)
 当時、次男は浪人中で1月13日のセンター試験を控える中、自身のツイッターでこう呟いていた。
〈センター16日前なのに俺セブ島で何してんだっていうね〉(17年12月28日)
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次男のツイッター(現在は削除済み)
 特捜部はセンター試験が迫る中、海外旅行に出かけるという自信の“根拠”についても関心を寄せているという。
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入学式での息子、妻との3ショット
 7月12日(木)発売の「週刊文春」では、逮捕直前の佐野氏の様子、さらには東京医科大における裏口入学の手法まで、5ページわたって事件を詳報している。

**********読売新聞2018年07月13日 07時06分
東京医大が裏口入学リスト…受験生や親の名前
 文部科学省の私立大学支援事業を巡る汚職事件に絡み、受託収賄容疑で逮捕された同省前局長の佐野太容疑者(58)の息子を不正に合格させたとされる東京医科大学(東京)が、過去に不正合格させた受験生やその親の名前などが書かれた「裏口入学リスト」を作成していたことが関係者の話でわかった。東京地検特捜部は、同大側から複数のリストを入手しており、同大が不正入試を繰り返していたとみて調べている。
 特捜部の発表などでは、同大の臼井正彦前理事長(77)は、佐野容疑者に同省の私大支援事業の選定に便宜を図ってもらうよう依頼。その見返りとして、鈴木衛まもる前学長(69)とともに、今年2月の入試で佐野容疑者の息子の点数を加算して合格させるよう学内で指示したとされる。2人は特捜部の任意の事情聴取にこうした経緯を認めている。

**********プライムニュースイブニング2018年7月13日 午後8:04
東京医大「裏口入学リスト」入手…“かさ上げ”指示や幹部との血縁示す書き込みも
●大学側「そのような事実は把握しておりません」
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 文部科学省・前局長の佐野太容疑者(58)は、大学側から支援事業に関して便宜をはかるよう依頼され、その見返りに息子の試験の点数を上乗せして入学させた、受託収賄の疑いで逮捕されている。
 佐野容疑者に便宜をはかるよう依頼していたとされる、東京医科大学の臼井正彦前理事長と、鈴木衛前学長は、事件への関与を認めているという。
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 こうした中、FNNが入手したのが、東京医科大学の内部で作成されていた、いわゆる“裏口入学リスト”だ。
●裏口入学リスト…紹介者・関係者がズラリ
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 こうした“裏口入学リスト”は、大学幹部の指示のもと、長年にわたり作成されていたという。
 FNNが独自取材で入手したリストは、臼井前理事長が大学幹部だったころに作成されたものとみられ、17人の受験者の氏名が記されていた。
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 さらに受験者の氏名に加え、大学のOBである親の氏名・卒業年度、OBを紹介した東京医科大学の関係者の氏名、他にも「内科OB」や「孫」「○○病院副院長」など、具体的な立場の表記が並んでいる。
 また、1人の紹介者が2人の受験生を紹介していたパターンもみられる。
 このリストが作成されたのは試験の前月。公正でなければならない大学入試の直前に、東京医科大幹部から入試選考委員に渡されていたのだという。
●受験生を“優先順位マーク”で区別
 さらに、別の年に作成された文書には、裏口入学の手口がより鮮明に記されていた。
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 手書きの文字で「第一候補」「第二候補」に選別された受験生の氏名には、「最優先で合格させる受験生」のマークである二重丸、次いで、マルやバツのマークで優先順位がつけられている。
 受験生の名前の下には、大学幹部の名前に続き「メイ(=姪)」と書きこみがあり、血縁者であることが強調されている。
●明らかになった裏口入学の実態
 13日、林文部科学大臣は会見で「そういったことが事実だとすると誠に遺憾。大学教育の信頼を損なう重大な問題である」と話した。
●「立件は難しい」 急がれる実態解明
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 「一般的に、私立大学を舞台にした事件で罪を問うのは極めて難しい」と、フジテレビ社会部長の青木良樹氏は解説する。
 さらに「文部科学省・前局長の息子の裏口入学をめぐる受託収賄事件は、公務員が関与したという点で事件が成立し、また国公立大学で同様のことが起きた場合は大学職員は“みなし公務員”であるため、贈収賄事件として立件される可能性はあるものの、私立大学・民間が相手となると、立件は難しい」と分析。
 また「当事者・関係者の証言が必要になるため、さらに立件は困難」だと指摘するとともに、「文科省幹部への取材では、東京医科大学は年間23億円の私学助成金を受けているが、仮にこの裏口入学事件が事実だとすると、一定の減額はあり得るといい、入試が公正なものであったかの調査にも乗り出す」という。
 大学側は現在「そのような事実は把握しておりません」とコメントしているが、東京地検特捜部は、こうしたリストを複数入手しており、実態の解明を進めている。
(「プライムニュース イブニング」7月13日放送分より)

**********毎日新聞2018年7月15日 06時30分(最終更新 7月15日 06時30分)
文科省汚職 受験者をランク付け 東京医大裏口リスト
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東京医科大裏口入学資料=2018年7月14日撮影(画像の一部を加工しています)
 文部科学省の私立大学支援事業を巡る汚職事件で、贈賄側とされる東京医科大(東京都新宿区)の内部で作成された「裏口入学リスト」とみられる複数の資料を毎日新聞が入手した。一部には、受験生名の横に「◎」「○」といった印が付けられ、同大関係者は「合格優先度を示したもの」と証言。同種の資料を入手している東京地検特捜部も汚職事件の背景として、裏口入学の実態も調べている模様だ。
 事件では、同省前科学技術・学術政策局長の佐野太容疑者(58)=受託収賄容疑で逮捕=が官房長だった昨年5月、同大学の臼井正彦前理事長(77)から「私立大学研究ブランディング事業」の対象大学選定での有利な取り計らいを依頼された。同大側は見返りとして、佐野前局長の息子を入試で不正に合格させた疑いが持たれている。
 毎日新聞が入手したリストは5〜10年ほど前の入試で使われていたとみられ、手書きのほか、パソコンで作成されたものがある。大学関係者は取材に対し、「入試の点数を加点する受験生のリスト」と証言した。
 記載内容は年によって違い、一部のリストには受験生の「氏名」に加え、「紹介者」や同大との関係性を示すとみられる「Relation」の欄があった。また、「父兄氏名」「卒業年度」の欄があるリストもあり、同大出身者の親族らが不正合格したケースもあったとみられる。大学関係者は「かつての不正合格者は1次(マークシート)と2次(論文など)の2段階のうち、2次で加点されていた」と指摘する。【福島祥、酒井祥宏、巽賢司】

**********産経ニュース2018年7月15日 05:00
【文科省汚職】東京医大、裏口入学毎年10人 東京地検特捜部がリスト入手
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東京医科大学=東京都新宿区(萩原悠久人撮影)
 文部科学省の私立大学支援事業をめぐる汚職事件で、前科学技術・学術政策局長の佐野太(ふとし)容疑者(58)=受託収賄(じゅたくしゅうわい)容疑で逮捕=の息子を不正に合格させたとされる東京医科大学(東京都新宿区)が、数年前まで毎年10人前後の受験生を不正に合格させていた疑いがあることが14日、関係者への取材で分かった。東京地検特捜部は不正合格者のリストを入手しており、裏口入学の常態化が事件の背景にあるとみて調べている。
 特捜部の発表などによると、東京医科大の臼井正彦前理事長(77)は、文科省の「私立大学研究ブランディング事業」の選定で佐野容疑者に便宜を図ってもらうよう依頼。見返りとして、鈴木衛前学長(69)とともに、今年2月の入試で、佐野容疑者の息子の点数を加算して不正に合格させるよう担当職員らに指示した疑いがある。
 大学関係者によると、同大の入試では、数年前まで政治家や中央省庁の幹部の子供らが受験した際、面接や小論文などが課される2次試験後に点数が足りなければ加算し、合格できるようにしていたという。
 こうした不正な操作は学長をトップとする入試委員会で行われていたといい、「理事長案件」として、臼井前理事長の意向が強く反映されたケースもあった。
 産経新聞の取材に対し、東京医科大の担当者は「入試関係はまさに捜査の核心部分であり、捜査に支障が生じる恐れがあるので過去のことを含めて答えられない」としている。

**********読売新聞2018年07月15日 11時23分
裏口入学リスト、受験生の重要度でランク3種類
 文部科学省の私立大学支援事業を巡る汚職事件に絡み、東京医科大学(東京)の臼井正彦前理事長(77)が数年前、不正合格させる受験生の名前などが記された「裏口入学リスト」の中から重要度に応じて特定の受験生を指定し、点数のかさ上げを指示していたことが関係者の話でわかった。東京地検特捜部は、前理事長の主導で不正入試が繰り返されていたとみて捜査している。
 関係者によると、数年前の裏口入学リストには受験生と受験番号、親や親類の名前が記されていた。受験生の親族らと同大の関係などを踏まえ、臼井前理事長の判断で重要度に応じて3種類のランクに分類されていたという。
 同大の入試は、マークシート式などによる1次試験と小論文などの2次試験に分かれ、学長ら10人弱のメンバーで構成される入試委員会が小論文の採点を行って合格者が決まる。臼井前理事長は学長を務めていた2008年10月〜14年6月当時、一部の委員にリストを事前に手渡し、重要度の高い受験生を指定して点数を加算させていたという。
**********


【7月26日追記】
 その後も続々とこの事件の背景に関する報道が続けられています。政治家には及び腰ですが、キャリア役人の汚職についての特捜部の熱意が感じ取れます。それにしても、東京医大の卒業生が医院をやり、その息子を医者にするために母校に入れようとする場合、多額の寄付金にくわえて、同窓会からの推薦ということで、さらに入学試験に手心を加えて優遇してきた結果、このようなギブアンドテイクの構造が定着してきたことがハッキリしました。
 ここで再び気になるのが、地元医師会重鎮であるS病院長の跡継ぎ息子も同じ母校の卒業生であることです。国家試験に合格して医師免許をもっていますが、出術の腕前に不安を抱えていたという関係者の話もありました。いまはもう大丈夫なのでしょうけど。

**********朝日新聞デジタル2018年7月19日07時12分
東京医科大、同窓会が合格優遇リスト ◎は「絶対頼む」
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東京医科大学の同窓会を通じた優遇依頼の流れ
 文部科学省の私立大学支援事業を巡る汚職事件で、前局長佐野太容疑者(58)の息子が不正合格したとされる東京医科大学の同窓会が過去に、合否判定で優遇を求める受験者のリストを作成し、同大に提出していたことが関係者の話でわかった。東京地検特捜部は複数のリストを入手しており、同窓会や大学幹部が関与した不正合格があった疑いがあるとみて、同大の臼井正彦前理事長(77)らから事情を聴いている。
東京医大、一度落選後に事業選定 前局長の働きかけ焦点
 複数の関係者によると、同大では卒業生を経由して同窓会などが、合否判定での優遇を求める受験生の親族らの依頼を集約。リスト化して大学幹部に伝えていたという。同窓会の元幹部はリスト作成を認め、「同窓会関係の子どもが受験するからよろしくと大学側に伝えた」と証言した。大学幹部も「5年ほど前には、毎年大学側に同窓会からのリストが届いていた」と明かし、ある卒業生の医師は「知人の子の受験を同窓会幹部に伝えた。『入試で同点の場合は頼むよ』という意味だった」と話した。
 朝日新聞は同窓会や大学幹部が作成したとみられる数年前までのリストを複数入手。あるリストには受験者や、紹介者の名前と卒業年度とみられる記載があった。別の手書きリストには、約30人の受験者名や受験番号とみられる内容が記され、13人の名前の横に「◎」、6人に「○」、8人に「×」といった3種類の記号が書かれていた。
 ある同大関係者は取材に「合否判定ではリストの記号に従って加点された。◎は『絶対頼む』、○は『可能なら』、×は『加点不要』という意味で、臼井前理事長の指示だった」と話した。
 これに対し、今年の入試運営に関わった同大幹部は「リストは見たことがない。(同窓会の意向反映は)かつてはあったかもしれないが、今はやっていない」と話した。同大は「過去の不正合格やリストの存在は把握していない。今年度の試験の調査後、過去の入試についても調査する」としている。
★入試での優遇、他大学でも
 競争率が高い私立医科大をめぐってはこれまでも、「入試での優遇」がささやかれてきた。
 長く入試を分析してきた大手予備校の元幹部によると、1980年代ごろまでは横行していた。その後は「発覚した時のダメージ」を考慮してやめる大学が多いが、卒業生や多額の寄付を納めた人の子どもを、優先的に合格させる大学は現在もあるという。
 入試をめぐっては文部科学省が毎年、全大学に「公正かつ妥当な方法によって、志願者の能力などを多面的・総合的に判定」するよう求めている。また、帝京大医学部で合格発表前に寄付金を受け取っていたことが発覚した2002年には、事務次官が全私大に、「入学者選抜の公正確保に疑惑を招くような行為は厳に慎むこと」と通知。「不公正な入試が行われた」と判断されれば、私立大学等経常費補助金(私学助成)をゼロにすることもできるようにした。
 東京医科大で発覚した同窓会のリストは、こうした通知の後に提出されていたことになる。ただ、文科省の担当者は「実際に見てもいないので、不公正だったか判断できない。リストが、どこまで合否判定に影響を与えたのかが問題だ」と語る。

**********FNN Prime 2018年7月23日(月) 17:48配信
手数料1億円払っても割に合わない? 医学部“裏口入学”の現実

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【写真】慶応医学部や順天堂大など、医大・医学部の学費っていくらかかるの?↑
 東
京医科大学に息子を“裏口入学”させたとして文部科学省の前科学技術・学術政策局長・佐野太容疑者が受託収賄の疑いで逮捕された事件。
 前代未聞の事件だが、取材を進めるとその背景には医学部の裏口入学の知られざる実態があった。
★証言続々…“裏口”仲介する予備校
 実は、私立大学医学部をめぐる状況は大きく変わっている。
 たとえば東京医科大学の場合、43年前に比べると偏差値は15ポイント上昇。この偏差値は、東京大学の理科系学部に匹敵し、競争率は“16.5倍”という難関だ。そうしたことから医学部への入学が困難となり、何年も浪人することとなるため一部で裏口入学の斡旋が起きるという。
 では、裏口入学の実態はどのようなものなのか?
 近畿大学医学部教授の巽信二氏は自身も「裏口入学を持ち掛けられたことがある」と話す。
  裏口入学させてくれと言われたことはありますか?
  あります。最近でもありますね。入っても苦労するよと。そういう親の過保護的な援助はやめたほうがいい。
 裏口入学の依頼をしてくる人はいるが、近畿大学ではすべての依頼を断っているという。
 その上で巽教授は、「大阪にも東京にもあるんですけど、ある全寮制の予備校に一旦入って、成績が上がればいいですけど、上がらなくても預かった子供は1年間で何とか行先を探して、裏口入学で医大に入れてやるというのをやっていたのは知っています」と話す。
 また、杏林大学医学部名誉教授の佐藤喜宣氏も、他の大学のケースとした上で「今までも事件になったケースはあると思う。裏口入学を約束したけど、結局入学できなかったから金を返せ、とかそういう争いはあったと思いますけども。仲介に“誰か”入っている感じですよね。」と、巽教授と同様に裏口入学を持ち掛けてくる人たちが存在していることを明かした。
 ここで注目したいのは2人の教授が指摘する“裏口入学を仲介する予備校”の存在だ。元医学部予備校経営者の原田広幸氏はそうしたブローカーの存在を赤裸々に明かす。
 「裏口入学があることは、予備校の先生たちにとってほぼ常識だと思います。ブローカーとしか言いようがないのですが、大学の有力者と人脈があるという風に言っている人たちがいて、紹介料を取る形でビジネスをやっていると思います。」
 裏口入学ブローカーの存在。その実態とはどのようなものなのか?
 原口氏は裏口入学のブローカーが、医学部専門の予備校経営に関わっているケースもあると指摘する。
 「そういう予備校は1、2年単位でぱっと出てまた消えてを繰り返しています。冬になると新規学生を募集して新しい予備校ができたりするんです。そしてまた1、2年すると消えたりする予備校があるので、ブローカーが絡んでいるのかな、と」
 気になるのはその「手数料」だが、驚くほど高額なケースもあるという。
「ある私立大学だとブローカーへの手数料が1億円は必要だと。ブローカーが半分とっても、大学側に半分、10%でも1000万円ですよね」
★喉から手が出るほど欲しい“ブランディング”
 しかし、今回の事件は単なる裏口入学ではない。
 文科省の官房長(当時)が自分の子供を医学部に合格させてもらう見返りに、文科省の支援事業の対象校とするよう取り計らったという受託収賄容疑だ。
 その支援事業とは、文科省が2016年から始めた「私立大学研究ブランディング事業」で、独自色を打ち出す研究に取り組む私立大学に補助金を出すというもの。東京医科大は、2016年度は落選したが、文科省の官房長(当時)に働きかけた2017年度には見事選ばれ、およそ3500万円の補助金を受けている。
 教育評論家の尾木直樹氏は、この「ブランディング事業」の指定を受けることが大学の経営にとって大きな意味を持つのだと指摘する。
 「大学にお金が入ってくるだけではなく、弾みがついて受験生の間で人気になってくる。これは間違いない。どこの大学でも、経営戦略として喉から手が出るほどこのブランディング事業指定は欲しいのです。そこに上手に文科省の前局長はつけこんで、自分の息子を入れてくれと。これはない。呆れてしまう」
★意外…きっかけは私大医学部の学費の値下げ!?
 大学ジャーナリストの石渡嶺司氏による、一旦は下火になっていた裏口入学が再燃したきっかけが実は意外なことにあったと指摘した。
 それは2008年に順天堂大学が医学部の学費を値下げしたことだったという。順天堂大学は6年間の学費を2970万円から2090万円に下げ、これによって優秀な学生が集まるようになり偏差値も62.5(2017年度)から70(2019年度予想)にアップした。ほかの私立大学もこれに追随し医学部の学費を値下げ。すると偏差値もアップしたのだった。
 石渡氏は
「医学部はもともと経営が赤字になりやすい体質がありました。しかも偏差値が上がり、人気が高まることで、一般家庭の受験生も入学するようになってきています。そこに、医者の子弟よりも一般家庭からの方が、寄付金が集まりにくいという事情があります。
全部の医大が裏口入学をしているというわけではないのですけども、医大によっては、同窓会のリストなどを作って、どれくらいの寄付金が集まるかというのを考えることになります。
 また、政府からの補助金が下がっている傾向があります。そのため競争的な補助金というものが増えているんですけれども、それを東京医科大学としては何が何でも受諾したかったというのも、今回の事件につながったとみています」
と、今回の事件の背景を語った。
★寄付金一口1000万円の私大も?
●石渡:医学部の寄付金というのは10万、20万円という単位ではないですね。数百万円、場合によっては一口1000万円という大学もあります。
●佐々木恭子:私立ですから、独自にどういう学生がほしいかを決める自由は、大学にあるわけですよね。
●有本香(ジャーナリスト):補助金が入っているので私立とはいえ入試は「公正」でなくてはいけないと思います。しかし公平さというのは、私立という側面があると思うので、この学校に入って6年間学費を払い続けることができるか、というバックボーンを大学側が一つの判断基準として持っていたとしても、そこに文句は言えない。
●寺脇研(元文部官僚・京都造形芸術大学教授):大学とは憲法で定められた学問の自由で、自治ですからね。
●パトリック・ハーラン:アメリカでは寄付で学校に行く人も多いんですよ。僕の通ったハーバード大学もそう。そのために寄付額を多く募ろうとするんですね。そのために「レガシー枠」というものがある。同窓会の子供がちょっと入りやすくなる。同じような点数の受験生の場合、両親がOBだったらその子息を通す。その代り寄付金をより多くもらう。それで私のような貧しい子供が入れるようになるんです。それがオープンにされているんです。裏口入学なんてレッテルはなく「レガシー」なんてちょっとかっこよい響きになっているんですね。
★割に合わない「医学部裏口入学」
●石渡:医学部・歯学部の裏口入学は、私はもっとも割に合わないものだと思っています。
医学部に入ったから必ず医者になれる、というものではなく、あくまでも国家試験の受験資格が得られるだけなんですね。しかも合格率もまじめに6年間勉強し続けても、ざっと1割は合格できないという難関試験です。さらに各大学は見た目の国家試験の合格率を上げるために受かりそうもない学生については容赦なく留年させる。それがざっと1割います。ですから勉強ができないまま入学してしまうと留年、ないしは卒業はできるけど国家試験には受からないという状態が続く。そういった意味では裏口入学は、割に合わない話ではないかと思います。
●佐々木:これから入試も2020年に改革が行われる中で、どうやって公平性・フェアさを保っていけばいいのか。
●寺脇:そこが大問題です。大問題なのに文部科学省の高官が、自分で裏口入学をやっちゃってるなんていったらね、今文科省が進めている大学入試改革の信頼性まで失われる。
これはきちんと裁いてもらって真相を究明してもらいたい。
 2020年にセンター試験が廃止され、大学入試改革が行われようとしている矢先の文科省幹部による不正。国民はもっと怒ってもよいのではないだろうか?
(「報道プライムサンデー」7月22日放送分)

**********NHK Web News 2018年7月23日 17時54分
文科省汚職事件 起訴へ 前局長の息子の旅行 仲介企業が負担か
 文部科学省の支援事業をめぐる汚職事件で、東京地検特捜部は勾留期限の24日、前局長を受託収賄の罪で起訴し東京医科大学の前理事長と前学長についても贈賄の罪で在宅起訴するものとみられます。関係者によりますと、前局長の息子が入試前に海外旅行した際、費用の一部をともに逮捕された仲介役の男が役員だった会社が負担していたということで、特捜部は入試をめぐる不正や癒着の実態解明を進めています。
 文部科学省科学技術・学術政策局長だった佐野太容疑者(59)は、私立大学の支援事業で東京医科大学に便宜を図る見返りに、受験した息子を不正に合格させたとして、今月4日、受託収賄の疑いで東京地検特捜部に逮捕されました。
 関係者によりますと、佐野前局長が便宜を図る見返りに東京医科大学の臼井正彦前理事長(77)や鈴木衞前学長(69)が前局長の息子の入試の点数を大幅に加点するよう学内に指示していたということで、特捜部は勾留期限の24日、前局長を受託収賄の罪で起訴するとともに、臼井前理事長と鈴木前学長についても贈賄の罪で在宅起訴するものとみられます。
 佐野前局長はともに逮捕された医療コンサルティング会社の元役員、谷口浩司容疑者(47)を通じて臼井前理事長と知り合ったということですが、前局長の息子がことしの入試前に英語の勉強の一環としてフィリピンのセブ島を旅行した際、その費用を元役員の会社が経費として支出していたことが関係者への取材でわかりました。
 前局長は、谷口元役員と家族ぐるみのつきあいがあり、飲食の接待のほか、ゴルフバッグの提供を受けたこともあったということです。
 関係者によりますと前局長は「世話になっている谷口元役員から『面倒をみてあげて』と言われたので、大学側に助言したが当時は官房長で職務権限はなかった」などと供述し、容疑を否認しているということです。
 特捜部は入試をめぐる不正や癒着の実態解明を進めています。

**********TBS News 2018年7月26日(木) 1:14配信
「あと5点、10点欲しかった」文科省汚職の密談音声を入手
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 文部科学省の前局長が、東京医科大学に便宜を図った見返りに、自分の息子を合格させてもらったとして起訴された事件で、決定的な密談の音声を入手しました。そこには、息子の入試について、「あと5点、10点欲しかったね」「予約入学」など、生々しい言葉が録音されていました。
 「先生、2つお願いがありまして、1点は、私の名前を絶対にその人に言わないでください。そうすると、指導・・・、お話しすることができなくなっちゃう」(佐野被告)
 「分かりました。今も佐野さんの名前は、一回も出していませんから」(臼井被告)
 これは現役の文部科学省のキャリア官僚に、大学のトップが便宜を図るよう依頼した決定的なやりとりです。JNNが音声データを入手しました。声の主は、文部科学省科学技術・学術政策局長だった佐野太被告(59)と東京医大の前理事長・臼井正彦被告(77)です。この場には、2人を引き合わせた元会社役員の谷口浩司被告(47)も同席していました。
 東京地検特捜部によりますと、佐野被告は、文科省の補助金が出る支援事業の選定で東京医大に便宜を図る見返りに、今年2月にこの大学を受験した息子を不正に合格させてもらったとして、受託収賄の罪で、24日、起訴されました。谷口被告は受託収賄のほう助の罪で起訴され、臼井被告と前学長の鈴木衛被告も贈賄の罪で在宅起訴されました。
 関係者によりますと、問題のやりとりがあったのは去年5月。都内の高級飲食店での事でした。冒頭での話題は、前年度に東京医大を不合格となった佐野被告の息子の事。佐野被告が臼井前理事長に対し・・・
 「本当に申し訳ございません。よろしくお願いします」(佐野被告)
 「まあ、来年は絶対大丈夫だと思いますが、もう、あと5点、10点欲しかったね」(臼井被告)
 「そうですね。申し訳ございません」(佐野被告)
 「そこの差が、ちょっと頑張れるか、頑張れないかで」(谷口被告)
 東京医大は、前年度、特色のある研究に対して文科省が補助金を出す「私立大学研究ブランディング事業」に選ばれるよう応募したものの、落選していました。
 このため、臼井被告は・・・
 「(申請書を)出す前にちょっと、ご指導たまわることができればと思ってる」(臼井被告)
 「結構、先生、抜本的に変えないといけないかもしれませんね。これの書き方の指導するってことは、違反になっちゃいますので無理なんですよ」(佐野被告)
 申請書類の書き方について、当初は具体的なアドバイスをすることに躊躇を見せましたが、相談を受けているうちに具体的に指南するようになっていきます。
 「ですから、ブランディングの方も、ぜひ」(臼井被告)
 「正直申し上げると、前のやつ(前年度の応募内容)は、かなり、やっぱ、何というんですかね。厳しい状況でしたね。ピークが何かっていうのをきちっと示すっていうのと、制度の趣旨に合っているかっていうところ、ぜひ指導させますので」(佐野被告)
 さらに、こんな言葉まで口にします。
 「一番の殺し文句はですね。これで、新しい学問領域を作ります。これが最終目的ですと、体系化して、新しい学問領域を作るので、国際的なそういう支援が必要なんですと」(佐野被告)
 「すごいですね、それはね」(臼井被告)
 「じゃあ、この件は承りましたので」(佐野被告)
 佐野被告が口にした「この件は承る」。便宜を図るよう依頼され、それを了承したというのでしょうか。
 密談が終わると、会合をセッティングした谷口被告が、全額支払いをしたといいます。
 「ここは僕が全部」(谷口被告)
 「え〜」(臼井被告)
 「重ね重ね、申し訳ございません」(佐野被告)
 「我々もお世話になりますけど、いろんな意味で長続きして、いろいろやりたいと」(臼井被告)
 「今度はきちっと勉強して」(佐野被告)
 「うちに予約しておいでください」(臼井被告)
 「予約入学」(谷口被告)
 東京地検特捜部は、この音声データを入手していて、事件を裏付ける重要な証拠とみて捜査しています。(25日22:32)
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【市民オンブズマン群馬事務局からの意見】
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