2009/6/21  23:53

タゴへの請求権を失っても群銀との和解金交渉経過を開示しない岡田市長に意見書  土地開発公社51億円横領事件

■平成21年6月18日、安中市土地開発公社とその債務保証人である安中市は、安中市土地開発公社の元職員タゴ邦夫に対する22億2309万2000円とこれに対する民事法定利率である年5分の割合による遅延損害金の請求権を消滅時効により失いました。

 この結果、今年9月21日(推測)に正式出所(既に平成13年ごろ仮出所したとの情報あり)する元職員タゴの出所に向けて、タゴ一族はもとより、タゴ事件で元職員にたかっていた市役所や議会の関係者、業者、友人、知人らの関心は、晴れて手中にできる14億3445万円(安中署調べ。当会の調べでは20億円以上)の使途不明金の使い道にもはや移っているものとみられます。

■当会では随分前に、巨額の使途不明金は、高崎市内の某税理士により管理されているという告発情報を入手しており、そのことを高崎税務署に連絡済みですが、これまでの関東信越国税局査察部や、群馬県税務課とのやりとりを見る限り、税務署がこの巨額の使途不明金のありかについて、某税理士やタゴ一族に説明を求めてはいないと見られます。

 なぜなら、関東信越国税局査察部(マル査)の査察官が、事件直後はたいへん元気よい発言をしていたのに、警察の捜査が進むにつれてトーンダウンし、挙句の果てに、安中市土地開発公社が元職員のタゴに、10年前の5月31日に、タゴ欠席のまま土地開発公社が勝訴した直後に、タゴの犯罪所得による不当利得への課税権を放棄したからです。

■このように、6月18日に晴れて時効が到来したため、安中市が今後、タゴに対する損害賠償請求のために、動産や不動産を強制競売にかけようとしても、タゴが「消滅時効の援用を求める」と言った途端に、すべてが水の泡に帰することになりました。このため、タゴからさまざまな形で便宜供与を受けていた親族はもとより、友人、知人、職場の同僚、上司、議員、業者、暴力団などの関係者は、事件発覚後14年目にして、ようやく枕を高くして寝ることができることになりました。いや、それどころか、少なくとも14億円以上もある埋蔵金も、晴れて合法的に使える時代がやってきたのです。とくに、タゴ一族にとっては、タゴの出所をあとちょうど3ヶ月後に控えて、絶好のグッドニュースだったことでしょう。ひょっとしたら、この週末は、ひっそりとタゴ抜きで祝宴を張ったかもしれません。

■タゴの関係者にとっては、この事件は、これでメデタシメデタシかもしれませんが、残されたのは、岡田義弘・安中市長、いや岡田義弘・安中市土地開発公社理事長が、昨年のクリスマスの翌日に群馬銀行に対して約束した今後10年間にわたる和解金の支払い継続義務です。ということは、この事件を依然として引きずらなければならないのは、安中市民だからです。

 当会では、こうした事態を避けるべくあらゆる努力をしてきました。そして、この和解金は公社だけでは返済しきれず、安中市財政にも影響するので、タゴを再提訴して、損害賠償請求権を維持すべきであり、群馬銀行への和解金の支払いも群銀との裁判のやり直しを視野に入れて即刻中止し、そもそも公社の余裕金をタゴの尻拭いに流用することが間違いなので事件関係者にきちんと損害金を支払わせるよう主張し、住民監査請求をしましたが、あえなく却下され、前橋地裁への提訴も、門前払いとされました。

■タゴへの損害賠償請求権を失ったのだから、群馬銀行への和解金の負担も失くさなければ、釣り合いがとれません。そこで、なぜ岡田市長が、群馬銀行への和解金支払いを重要視していち早く約束していたのか、その経緯を確かめるため、当会は群銀との和解交渉をつぶさに検証すべく、情報公開をしました。

 安中市によれば、広報あんなか09年2月号に掲載されたタゴ事件による群銀への今後10年間の和解金支払い交渉の経緯は、次の通りでした。

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平成19年11月27日  群馬銀行訪問(本店応接室)
平成20年1月 7日  群馬銀行訪問(本店応接室)
平成20年3月28日  群馬銀行訪問(本店応接室)
平成20年4月 9日  安中市土地開発公社、群馬銀行話し合い(市役所市長室)
平成20年4月23日  今後の取り組みについて、顧問弁護士に相談
平成20年4月30日  安中市土地開発公社、群馬銀行話し合い(群銀本店応接室)
平成20年5月1日  「市の考え方について」市幹部会議を開催
平成20年6月3日  「公社保有財産等について」市幹部会議を開催
平成20年6月5日  「群馬銀行との交渉について」市幹部会議を開催
平成20年6月23日  安中市土地開発公社、群馬銀行話し合い(群銀本店応接室)
平成20年8月11日  安中市土地開発公社、群馬銀行話し合い(市役所応接室)
平成20年8月12日  公社監事に群馬銀行の考え方を説明し、見解を伺う
平成20年9月2日  安中市土地開発公社、群馬銀行話し合い(群銀本店応接室).
平成20年9月3日  安中市土地開発公社、群馬銀行話し合い(市役所旧助役室)
平成20年10月7日  安中市土地開発公社、群馬銀行話し合い(群銀本店応接室)
平成20年10月8日  「10月7日の話し合いの結果について」市幹部会議を開催
平成20年10月17日  安中市土地開発公社理事会、政策調整会議を開催
平成20年10月20日  安中市土地開発公社理事長名で株式会社群馬銀行取締役頭取宛「和解に関する協定書」を提出
平成20年11月4日  経過等を市議会全員協議会に報告
平成20年11月27日  群馬銀行から「和解に関する協議書」に対する回答
平成20年12月8日  安中市土地開発公社理事会を開催
平成20年12月17日  「和解10年後の対応について」市民報告会を開催(安中市文化センター)
平成20年12月19日  「和解10年後の対応について」市民報告会を開催(松井田文化会館)
平成20年12月25日  和解後10年間とした最後の債務金2千万円支払い
平成20年12月26日  合意書に関わる「証」を群馬銀行に提出
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■しかし、平成21年3月3日付で安中市から情報開示された資料は、昨年10月15日付に庁内で出された政策調整会議の10月17日開催通知から以降のものでした。なぜ、それ以前の資料を出さないのか、不存在なのか、忘れてしまったのか、岡田市長に確認するために、当会は4月23日付で異議申立を行いました。

**********
異議申立の年月日:平成21年4月23日
〒379-0192安中市安中一丁目23-13 (FAX:381−0503)
安中市長 岡田義弘 様 (総務部企画課)
異 議 申 立 書
平成21年1月21日付(市側受領同22日付)で請求した行政文書の開示について、平成21年3月3日付第24004号行政文書部分開示決定通知処分がなされましたので、次のとおり異議申立をします。
1.異議申立人 氏名 小川 賢   印
        住所 群馬県安中市野殿980番地(郵便番号379-0114)
2.異議申立てに係る処分:平成21年3月3日付行政文書部分開示決定通知書により、少なくとも平成21年10月14日以前の情報を含むすべての関係する公文書が不開示とされたこと。
3.異議申立てに係る処分があったことを知った日:平成21年3月4日。
4.異議申立ての趣旨及び理由
@本件請求は、安中市土地開発公社とその債務保証団体である安中市と、群馬銀行との間でいわゆる安中市土地開発公社を舞台に元職員が起こした51億円余りの巨額詐欺横領事件に絡み双方の間で10年前に締結された和解条項により、最初の10年間を経過して、次の10年間の和解金支払に関する協議にかかる情報の開示を求めるものである。
A異議申立人はもともと、安中市の元職員による土地開発公社をめぐる巨額詐欺事件に関して「市と群馬銀行は4月から協議を重ねてきた」という新聞記事をみて、「この経緯に関して現在に至るまでの一切の資料」を開示請求したが、結局開示されたのは、平成20年10月15日以降の情報だけであり、それ以前の情報はなぜか開示情報に含まれていない。
B異議申立人は、広報あんなか平成21年2月号をみて、市と群馬銀行との間の協議として、次の経緯を経ていたことを知ったが、それらは今回の開示情報に反映されていない。
平成19年11月27日 群馬銀行訪問(本店応接室)
平成20年1月7日 群馬銀行訪問(本店応接室)
平成20年3月28日 群馬銀行訪問(本店応接室)
平成20年4月9日 安中市土地開発公社、群馬銀行話し合い(市役所市長室)
平成20年4月23日 今後の取り組みについて、顧問弁護士に相談
平成20年4月30日 安中市土地開発公社、群馬銀行話し合い(群銀本店応接室)
平成20年5月1日 「市の考え方について」市幹部会議を開催
平成20年6月3日 「公社保有財産等について」市幹部会議を開催
平成20年6月5日 「群馬銀行との交渉について」市幹部会議を開催
平成20年6月23日 安中市土地開発公社、群馬銀行話し合い(群銀本店応接室)
平成20年8月11日 安中市土地開発公社、群馬銀行話し合い(市役所応接室)
平成20年8月12日 公社監事に群馬銀行の考え方を説明し、見解を伺う
平成20年9月2日 安中市土地開発公社、群馬銀行話し合い(群銀本店応接室)
平成20年9月3日 安中市土地開発公社、群馬銀行話し合い(市役所旧助役室)
平成20年10月7日 安中市土地開発公社、群馬銀行話し合い(群銀本店応接室)
平成20年10月8日 「10月7日の話し合いの結果について」市幹部会議を開催
Cしたがって、上記に関する情報が存在すると思料されるので、これらを不開示とする理由が存在しない。
5.処分庁の教示の有無及びその内容:平成21年3月3日付第24004号の行政文書部分開示決定通知書で「この決定に不服がある場合は、この決定があったことを知った日の翌日から起算して60日以内に市長に対して異議申立をすることができます」との教示を受けた。  以上
**********

■当会の異議申立に対して、安中市は平成21年5月27日までに、次のような理由説明書を安中市情報公開・個人情報保護審査会長宛に提出したと、同日当会に通知がありました。

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【情報公開に係る異議申立書に対する理由説明書】
 本件の請求に関して、平成21年1月21日付け申立人より行政文書の開示請求があり、平成21年3月3日付け部分開示を行ったところ、異議申立書のとおり行政文書の存在が思料されるとし、平成21年4月24日付けで異議の申立てが行われた。しかし、平成21年3月3日付け部分開示において、存在する行政文書については全て開示しており、異議申立書にある行政文書については不存在である。
 今回異議申立てのあった平成19年11月27日から平成20年10月8日の間に株式会社群馬銀行との一連の協議等に係る情報については、平成21年3月3日付け部分開示の内、平成20年11月4日開催の市議会全員協議会報告資料の資料2「群馬銀行との民事訴訟に関わる和解以降の経緯」において既に存在する公文書の全てを開示しており、改めて開示する行政文書については存在しない。それ以降の情報については、平成20年10月17日に開催された安中市土地開発公社理事会及び政策調整会議において、今までの協議経過が報告され、これにより今後の方向付けが定まったことを理由に部分開示を行った。
 また、平成20年10月8日以前の株式会社群馬銀行との協議については、交渉中の段階であり情報の外部漏洩を防ぐために安中市土地開発公社及び安中市において全て口頭処理によって行われたものである

 異議申立書で示されたその存在が思料されるとする行政文書
 ・平成19年11月27日 群馬銀行訪問(本店応接室)
 ・平成20年1月7日   群馬銀行訪問(本店応接室)
 ・平成20年3月28日  群馬銀行訪問(本店応接室)
 ・平成20年4月9日   安中市土地開発公社、群馬銀行話し合い(市役所市長室)
 ・平成20年4月23日  今後の取り組みについて、顧問弁護士に相談
 ・平成20年4月30日  安中市土地開発公社、群馬銀行話し合い(群銀本店応接室)
 ・平成20年5月1日   「市の考え方について」市幹部会議を開催
 ・平成20年6月3日   「公社保有財産等について」市幹部会議を開催
 ・平成20年6月5日   「群馬銀行との交渉について」市幹部会議を開催
 ・平成20年6月23日  安中市土地開発公社、群馬銀行話し合い(群銀本店応接室)
 ・平成20年8月11日  安中市土地開発公社、群馬銀行話し合い(市役所応接室)
 ・平成20年8月12日  公社監事に群馬銀行の考え方を説明し、見解を伺う
 ・平成20年9月2日   安中市土地開発公社、群馬銀行話し合い(群銀本店応接室)
 ・平成20年9月3日   安中市土地開発公社、群馬銀行話し合い(市役所旧助役室)
 ・平成20年1O月7日  安中市土地開発公社、群馬銀行話し合い(群銀本店応接室)
 ・平成20年10月8日  「10月7日の話し合いの結果について」市幹部会議を開催
 以上の内容を示す行政文書については、前述のとおり平成21年3月3日付け部分開示において、既に開示済である。  以上

<資料2>←3月3日に安中氏が開示済みだとしている文書
【群馬銀行との民事訴訟に関わる和解以降の経緯】
※ 群馬銀行側の見解は、「株主、従業員」とあるのは、「株主、お客様」ということを申し上げた内容であるので読み替えて解釈願いたいということです。
平成10年12月9日  和解成立
平成10年12月25日 合意書を取り交わす
平成10年12月25日 債務金の一部4億円支払い
平成11年12月25日 債務金2千万円支払い(以後、毎年12月25日債務金の支払い)
平成19年11月27日 群馬銀行訪問(本店応接室)挨拶
平成20年1月7日  群馬銀行訪問(本店応接室)挨拶
平成20年3月28日 群馬銀行訪問(本店応接室)挨拶
平成20年4月9日 安中市土地開発公社、群馬銀行話し合い(市役所市長室)
  (市)市民世論からして、本年で区切りをつけて頂きたい。
  (群)和解条項の通り実行してもらいたい。銀行として、株主、従業員に対して責任がある。

平成20年4月23日 今後の取り組みについて、渡辺顧問弁護士に相談
  ・法律論からして、裁判の和解を覆すことは出来ない。
平成20年4月30日 安中市土地開発公社、群馬銀行話し合い(群銀本店応接室)
  (市)市民世論は10年で終わると思っている。今後10年間は空白ということは可能か。
  (群)裁判の結果が出ている事案である。空白は背任につながる、むしろ増額をお願いする。

平成20年5月1日 「市の考え方について」市幹部会議を開催
  ・群馬銀行の姿勢は大変厳しく、和解条項の通りとのことである。
  ・市所有地を交渉の中で提案したい。→東吾妻町の山林、秋間の公社所有地

平成20年6月3日 「公社保有財産等について」市幹部会議を開催
  ・公社の保有資産
  ・債務・預金の推移
  ・20年から三ケ年の公社の収益見通し

平成20年6月5日 「群馬銀行との交渉について」市幹部会議を開催
  ・東吾妻町の山林582ヘクタールを代物弁償として提案する。
  ・市民に迷惑をかけないことが基本原則であることを確認する。

平成20年6月23日 安中市土地開発公社、群馬銀行話し合い(群銀本店応接室)
  (市)「三億円を支払うから本事案は終わりにして貰いたい」旨申し入れる。
  (群)市からの提案は上司に伝える。

平成20年8月11日 安中市土地開発公社、群馬銀行話し合い(市役所応接室)
  (群)裁判所の判決(和解)からは逸脱出来ないし和解条項は重い。安中市、公社は健全経営を行っており、債務免除は出来ない。
平成20年8月12日 公社安藤監事に群馬銀行の考え方を説明し、見解を伺う。
  ・和解条項の主旨からして債権放棄は難しいのではないか。
平成20年9月2日 安中市土地開発公社、群馬銀行話し合い(群銀本店応接室)
  (市)市から群銀に提案する。「公社は三億円を支払い、群銀はその三億円を90年間かけて運用していただき、90年後に一括処理する」→90年間債権は活きている。
平成20年9月3日 安中市土地開発公社、群馬銀行話し合い(市役所旧助役室)
  ・9月2日の市からの提案内容について、双方の事務方で確認する。
平成20年10月7日 安中市土地開発公社、群馬銀行話し合い(群銀本店応接室)
  ・9月2日に市から群銀に提案した内容について → 合意されず
  (市)市が最大限努力をし提案したことであり受け入れて貰いたい。
  (群)市の気持ちはわかる。銀行の回答についての詳しいことは、双方専門家を交えて話し合いを行いたい。

平成20年10月8日 「10月7日の話し合いの結果について」市幹部会議を開催
  ・10月7日の話し合いの結果について報告する。
  ・話し合いの結論を整理して公社理事会に諮る。
  ・今後、手順を踏んで取り組む(公社理事会、政策調整会議、議会等)ことが確認される。

**********

■驚くべきことに、安中市・土地開発公社は、安中市を揺るがしているこの群馬銀行との103年ローンの交渉過程について、第三者に漏洩しないように全て口頭で行い、記録を何もとっていない、と主張しました。群銀との交渉では、市幹部会議が4回開催され、顧問弁護士の渡辺明男弁護士に1度、公社の監事の安藤氏と猿谷氏に1度、相談しています。したがって、会議録が合計16件あるはずですが、記録が何もないというのです。

 群馬銀行との重要な交渉過程が不透明となると、安中市は住民に説明する手段を自ら放棄し、岡田市長の持論の説明責任を最初から放棄していたことになります。

 そのため、当会は次の内容の意見書を、本日付けで審査会長あてに提出しました。

*********
平成21年6月21日
安中市情報公開・個人情報保護審査会
会長  采女英幸 殿
     異議申立人 小川 賢
理由説明書に対する意見書の提出について
 私が、平成21年4月24日付で行った、安中市情報公開条例に基づく異議申立てについて、平成21年5月27日付で貴会から実施機関(安中市長:総務部企画課)の理由説明書の送付を受けました。
 ついては、安中市情報公開・個人情報保護審査会要領に基づき、安中市長の理由説明書に対する「意見書」を下記のとおり提出しますのでよろしくお取り計らい下さい。
     記
意見書
1)実施機関の理由説明書の要旨について
 まず、実施機関の主張を正確に把握するために、その説明内容が次のとおりであることを確認する。
a) 本件請求に係る行政文書について、存在する行政文書については全て開示している。
b) 当該申立書にある行政文書については不存在である。
c) 平成19年11月27日から平成20年10月8日の間の情報は、群馬銀行との協議等にかかるもので、これらは、既に存在する全ての文書(添付の資料2)を開示している。
d) それ(平成20年10月9日?)以降の情報は、平成20年10月17日開催の安中市土地開発公社(以下「公社」という)理事会及び政策調整会議で、今までの協議経過が報告されて、それ以後の方向付けが固まったことを理由に部分開示した。
e) 平成20年10月8日以前の群馬銀行との協議については、協議中であり、情報の外部漏洩を防ぐために、安中市土地開発公社及び安中市において全て口頭処理によって行われた。
 実施機関の上記の主張では、資料2として開示した情報、すなわち、「群馬銀行との民事訴訟に関わる和解以降の経緯」と題する文書【一部、付箋メモで隠されているが、そのメモをめくるとおそらく「安中市土地開発公社(平成20年10月16日現在)」と記載されているはず】が全てだとしている。これ以外に文書が存在しないのは、群馬銀行との協議内容情報の外部漏洩を防ぐため、公社及び安中市において全て口頭処理で行われたので不存在であるという説明である。

2)実施機関の意見書に対する申立人の意見
 実施機関は、安中市文書管理規程(平成18年3月18日安中市訓令第6号)の第3条(処理の原則)の第1項に定める「事務の処理は、文書、図画その他人の知覚によって認識することができる方法で作られた記録でもって行うことを原則とする。ただし、事務処理上特に支障がないと認めるときは、電磁的記録により行うことができる。」に基づいて事務事業を行わなければならない。
 同規程第3条の第2項では「文書等は、正確かつ迅速に取り扱い、事務が能率的に処理されるよう努めるとともに、その処理状況を常に明らかにし、処理後の保管及び保存を適確に行わなければならない。」と定めており、実施機関は、作成した文書等を的確に保存し管理しなければならない。
 同規程第3条の第3項では「個人情報等の安中市情報公開条例(平成18年安中市条例第18号)の規定により公開しないこととなるおそれのある情報の記録された文書等の取扱いについては、細心の注意を払い、その内容を他に漏らさないようにしなければならない。」と定めている。
 申立人は、行政とは、文書主義に基づき、適正で的確で効率的な事務事業を行う組織であると認識しているが、これについて、誤りがあれば指摘願いたい。
 この認識に基づけば、同規程第3条は第1項で「行政文書の作成義務」を、第2項で「行政文書の適正管理義務」を、そして第3項では「行政文書の守秘義務」を定めているとも考えられる。
 この認識に立てば、同規程第3条第1項および第2項により、実施機関が上記b)、c)の主張をしていることは義務違反ということになる。また、実施機関がe)の主張で「口頭処理」をしていることについては、同条第1項に定める「事務の処理は、文書、図画その他人の知覚によって認識することができる方法で作られた記録でもって行うことを原則とする」に違反していることになる。
 以上のことから、公社を舞台にした巨額詐欺横領事件に関連して、公社が群馬銀行との間で締結した和解条項に基づき、和解10年後の協議で、さらに今後も和解金の支払いを継続するという意思決定にかかわる重大な事務の処理が、口頭処理で行われるはずは無く、録音なども含め、必ず記録が存在しているというべきであり、不存在とする根拠が認められない。
 事実、添付資料2「群馬銀行との民事訴訟に関わる和解以降の経緯」においても、安中市の幹部・顧問弁護士ら、公社の幹部・監事ら、群馬銀行の本店・安中支店等の関係者間の、挨拶、話し合い、相談、会議、報告、諮問、議事、協議などが平成19年11月27日から平成20年10月8日の間に行われたことが示されている。
 よって、実施機関からは、存在するはずの行政文書が開示されておらず、安中市情報公開条例第7条に違反している。 
 前述の通り、安中市文書管理規程第3条の第3項では「個人情報等の安中市情報公開条例(平成18年安中市条例第18号)の規定により公開しないこととなるおそれのある情報の記録された文書等の取扱いについては、細心の注意を払い、その内容を他に漏らさないようにしなければならない。」と定められている。仮に、本件請求情報がこの条項に該当するとした場合、実施機関には、細心の注意を払う必要があり、その内容を他に漏らさないようにしなければならないが、今回、実施機関の理由説明には、本件請求情報と安中市情報公開条例の個人情報等に係る情報との関係などについて、触れられていない。
 以上のように、実施機関の理由説明書には、合理的な根拠がないので、早急に、本件請求文書の全面的な開示を、実施機関に求める次第である。
 万が一、本当に本件請求情報が不存在である場合、群馬銀行との間で交わした協議内容について、協議に立ち会った者以外には、確認するすべがないため、群馬銀行との間でいかなる約束事も無効であるから、今後の群銀への和解金支払いに係る債務の履行は違法支出になりかねない。実施機関による、きちんとした説明責任が問われている。  以上
**********

■このように、平成20年10月17日の安中市幹部による政策調整会議に至る前までの、約11ヶ月間の交渉の内容と経緯が肝心なのに、安中市も土地開発公社もこれらの情報を開示情報から意図的に除外していたことがはっきりしました。しかも、その釈明理由は、口頭で行ったからというのです。よほど住民に知られると都合の悪い情報や事情があったようです。引き続きこの件で追及を続けてまいります。

【ひらく会情報部】
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