2019/7/19  16:12

館林市議選のズサンな投開票作業に目を向けず証拠調べも放棄した東京高裁判決と総務省選挙課の仰天コメント  オンブズマン活動

■現在、全国各地では21日の投開票が迫る参院選で投票率の向上が叫ばれています。群馬県では不倫知事の後継者を決める知事選挙も同時に行われており、ダブル選挙となっています。こうした中、2018年9月23日に館林市議選で、期日前投票箱を得体のしれない人物に一人で運ばせていた結果、投票数と投票者数の間で1票の不整合を起こしてしまったことから、ズサンな選挙管理体制にメスをいれるため、当会会員が館林市選管に異議申立てをし、棄却されたため、今度は群馬県選管を相手取り審査請求を行いました。しかし県選管は全く調べもしないまま、館林市選管の言い分のみを聞いただけで棄却の採決を出してしまいました。そのため、当会会員は東京高裁に提訴していましたが、7月17日午後1時15分から東京高裁第511号法廷で判決が言い渡されました。なんと、司法の判断も「原告の主張は一般的抽象的な可能性を述べているだけで、具体的な証拠がない」として、期日前投票箱を一人で運搬すること、期日前投票箱の夜間の監視体制を可視化する必要はないこと、開票所に出入りする市職員らの所持品検査をしないこと、など、到底常識では考えられないズサンな投開票の管理の現状について、行政の主張を全面的に取り入れ、当会会員の主張は全く考慮しない不当な判決を下しました。さっそく、判決文を見てみましょう。
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東京高裁の真向かいにある総務省の入る合同庁舎2号館。


 なお、この投票すり替え疑惑事件のこれまでの経緯については、次のブログ記事をご覧ください。
〇2018年9月17日:館林市議選で当会会員が奮戦中!
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2760.html
〇2018年9月26日:9月23日の館林市議選の開票結果を巡る謎の解明は果たして可能なのか?
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2763.html
〇2018年10月1日:9月23日投開票の館林市議選の開票場の様子から見えてくる我が国選挙制度の不誠実な現況
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2766.html
〇2018年10月5日:館林市議選の有効性をめぐり当会会員が館林市選管に異議申し立ての補正書を提出!
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2770.html
〇2018年10月10日:選挙の有効性が問われる中で、10月9日館林市議会臨時会が議長・副議長を選出!
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2776.html
○2018年10月14日:市議選の有効性が問われる中、10月12日に選管から来た供託金返還通知に当会から公開質問状
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2779.html
○2018年11月28日:館林市議選の有効性が問われる中、11月27日に選管から異議申出に対する棄却決定通知が届く!
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2828.html
○2018年12月10日:館林市議選の有効性が問われる中、市選管からの異議申出棄却決定通知に対し県選管へ12.10審査申立!
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2839.html
〇2019年1月20日:館林市議選の有効性が問われる中、当会の審査申立に対し、館林市選管が弁明書を県選管に提出!
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2865.html
○2019年3月2日:館林市議選の有効性が問われる中、当会の審査申立に対し、県選管が何も調べず棄却を裁決!
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2897.html
○2019年3月29日:きょう告示された群馬県議選に合わせて当会会員が県選管を相手取り選挙無効等訴訟を東京高裁に提起
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2917.html
○2019年5月11日:当会会員が県選管を提訴した選挙無効等訴訟第1回弁論が7月1日14時半に東京高裁511号法廷で開廷決定
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2947.html
○2019年6月15日:当会会員が県選管を提訴した選挙無効等訴訟7.1第1回弁論に向けて被告から届いた答弁書の中味
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2962.html
○2019年7月5日:当会会員が県選管を提訴した選挙無効等訴訟第1回弁論が7月1日に東京高裁511号法廷で開かれ即日結審!
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2971.html
○2019年7月15日:投票率県下最下位の返上を目指す館林市選管に立ちはだかる自らのズサン選挙体質
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2984.html

*****7/17判決文*****ZIP ⇒ 20190717iscij.zip
<P1>
令和元年7月17日判決言渡 同日原本領収 裁判所書記官 加藤木 学
平成31年(行ケ)第 10号 選挙無効損害賠償請求事件
口頭弁論終結日 令和元年7月1日
             判         決
   群馬県館林市台宿町1番31号
      原          告   小  林  光  一
   前橋市大手町1丁目1番1号
      被 告 兼 裁 決 行 政 庁    群馬県選挙管理委員会
      同 代 表 者 委 員 長  松  本  修  平
      同 訴 訟 人 弁 護 士  関     夕 三 郎
      同 指 定 代 理 人    浦  部  賢  徳
                     清  水  直  之
                     下  島  倫  計

             主         文
    1 原告の請求をいずれも棄却する。
    2 訴訟費用は原告の負担とする。
             事 実 及 び 理 由
第1 請求1
1 原告がした平成30年9月23日執行の館林市議会議員選挙における選挙の効力に関する審査の申立てについて,被告が平成31年2月13日付けでした上記申立てを棄却する旨の裁決を取り消す。
2 平成30年9月23日執行の館林市議会議員選挙を無効とする。
第2 事案の概要
1 本件は,平成30年9月23日執行の館林市議会議員選挙(以下「本件選挙」という。)に立候補し,当選人とならなかった原告が,本件選挙の投票総数が

<P2>
投票者数を1票上回ったことは選挙の実施体制に問題があったなどと主張して,本件選挙の効力に関する異議申出をしたが,館林市選挙管理委員会(以下「市選管」という。)から当該異議申出を棄却する決定を受けたため,同決定に対する審査申立てをしたところ,被告から当該審査申立てを棄却する裁決(以下「本件裁決」という。)を受けたことから,本件裁決の判断には誤りがある旨主張して,@本件裁決の取消し及びA本件選挙の無効を求める事案である。
2 前提事実(当事者間に争いのない事実,掲記の証拠又は弁論の全趣旨により認められる事実及び当裁判所に顕著な事実)
(1)原告は,群馬県館林市内に住所を有し,平成30年9月23日執行の館林市議会議員選挙(本件選挙)に立候補した者である。
(2)本件選挙は平成30年9月23日に執行され(投票率43.85%),立候補者20名のうち18名が当選し、当選者で最も得票教が少なかった者は868.378票を得たところ,原告は431.172票を得て落選しており,その差は437.200票であった(乙2)。
(3)本件選挙後,開票所で集計された投票用紙の数と投票者総数との間に投票数が投票者総数よりも1票多いという不整合(以下「本件不整合」という。)があったことが判明した。
(4)原告は,市選管に対し,平成30年10月2日付けで,本件選挙について異議の甲出をした。
(5)市選管は,平成30年11月19日,原告の異議の申出を棄却する決定(甲4の1の1)をし,その後,原告に対し,その旨通知した。
(6)原告は,被告に対し,平成30年12月10日付けで,上記(5)の決定を不服として,審査申立てをした。
(7)被告は,平成31年2月13日,原告の審査申立てを棄却する栽決(本件裁決。甲6)をし、同月28日,原告に対し,本件裁決に係る裁決書を交付した。

<P3>
(8)原告は,平成31年3月29日,本件訴訟を提起した。
3 争点に関する当事者の主張
(1)原告の主張
  本件選挙では,開票所で集計された投票用紙の数と投票者総数との間に投票数が投票者総数よりも1票多いという本件不整合が発生したところ,次の事情をも併せ考慮すれば,期日前投票の票の差し替え又は開票作業に当たる市役所職員による票の入れ替えが行われた可能性があるから,本件選挙が選挙の規定に違反して行われ,かつ,その規定違反のために選挙の結果に異動を及ぼす虞があるというべきである。したがって,これを否定した本件裁決は違法であり,本件選挙は無効とすべきである。
 ア ㋐期日前投票箱の管理については,その鍵を選挙管理委員会事務局の職員が保有しているなどの問題がある上、㋑平成30年9月23日午後6時28分頃,市役所職員が,開票所(城沼総合体育館)において,期日前投票箱を1人で移動させていた。
 イ 本件選挙の開票作業は,城沼総合体育館において,平成30年9月23日午後8時50分から,選挙管理委員等のしかるべき立場の者による開票所内ヘの立入チェックを実施せずに行われた。
 ウ 市選管は,@投開票作業に従事する職員の体制,A期日前投票箱の管理体制及び開票管理者への送致の問題(上記ア㋐の事実),B開票所への人の出入りや開票に携わる市職員の所持品検査の体制,C市選管に納品された投票用紙や未使用の白票についての保管の場所・方法・数量等について具体的な説明を行わない。
 エ 原告は,平成26年9月21日執行の館林市議会議員選挙で707.393票を得ており,平成29年4月2日執行の館林市長選挙では1404票を得たにもかかわらず,本件選挙では431.172票にまで減少しており,不正な開票作業の影響が及ぼされた虞がある。

<P4>
(2)被告の主張
  本件選挙の結果は,最も得票数の少ない当選者の得票数が868.378票であり,最も得票数の多い落選者(原告)の得票数が431.172票であるから,その差は437.206票である。原告の主張は,以下に述べるとおり,いずれも抽象的な疑問・疑念を列挙したものに過ぎないから,選挙の規定に違反があるとはいえず,また,本件選挙の結果に鑑みれば,原告の主張を最大限考慮しても,候補者の当落に異動を及ぼす虞があるとはいえないから, 原告の請求はいずれも理由がない。
 ア(ア) 原告の主張アのうち,㋐の事実は否認し,㋑の事実は不知。市選管は,期日前投票の期間中,夜間は期日前投票箱を 市庁舎内の金庫に保管しており,期日前投票箱の鍵も後記(イ)のとおり厳重に管理されていたから,現実的に不可能である。また,仮に㋑の事実があったとしても,市選菅が選挙の期日に投票箱を開票管理者に送致するときは,投票立会人の随行は義務付けられていない(公職選挙法48条の2第5項により読み替えた同法55条参照)から,㋑の事実が選挙の規定に違反すると はいえない。
  (イ)期日前投票箱の上蓋の鍵(以下「一の鍵」という。)は,各日の期日前投票終了後に投票箱の上蓋を施錠した後,封筒に入れて,投票立会人において,その封筒の表面に署名の上封緘し,更に,投票管理者および投票立会人2名において,その封筒の裏側の継ぎ目の3か所にそれぞれている契印を押して封印する。その封印された一の鍵は選挙管理員会の事務室内に設置されている金庫に入れて保管し,翌日の期日前投票開始直前に,投票管理者において,投票立会人の立会の下,封緘されていることを確認した上で開封して取り出され,投票箱の上蓋を開錠して投票の受付を開始する。
   期日前投票箱の横蓋2か所の鍵(以下「二の鍵」という。)は,期日前

<P5>
投票初日に,選挙人によって投票箱の横蓋を開いた状態で「投票箱に何も入っていないことの確認」を行った上,2か所を施錠してから,封筒に入れ,投票管理者において,封筒の表面に署名の上封緘し,更に,投票管理者及び投票立会人2名により,上記封筒の表面3か所の継ぎ目に契印を押して封印する。そして,選挙管理委員会の事務室内に設置されている上記金庫に入れて,期日前投票が終了するまでの間保管されている。
   期日前投票箱は,期日前投票の最終日の投票時間終了後に,市選管に送致されるところ,その際には,一の鍵と二の鍵も,封筒に入れて上記と同様に封印した状態で届けられる。
 イ 原告のイのうち,本件選挙の開票作業が平成30年9月23日城沼総合体育館で行われた事実は認め,その余は否認する。本件選挙の開票作業は,告示のとおり同日午後9時から開始された。本件選挙において開票の参観を許されていたのは当該開票区の選挙人のみであった(公職選挙法69条)。
 ウ 原告の主張ウは否認し又は争う。@市避管が選挙期間中における個々の職員の動静を全て管理し,証拠化しておくことを定めた公職選挙法及び地方目治法の定めはないし,A選挙の期日に期日前投票の投票箱を選挙管理委員会から開票管理者へ送致するにあたって投票立会人の随行は義務付けられていない。また,B開票立会人から見える範囲に限界があり,所持品検査の方法が開示されていないことをもって開票作業に従事する職員の忠実義務違反があるともいえないし,C各投票所において使用されなかった投票用紙については,市選管で保管している旨原告の異議の申出を棄却する決定で回答している。
 エ 原告の主張エのうち,原告主張の各選挙における原告の得票数は認め,その余は否認する。本件選挙において期日前投票の票の差し替え又は開票

<P6>
作業に当たる市役所職員による票の入れ替えが行われたことをうかがわせる具体的な事情はない。
第3 裁判所の判断
 1(1) 公職選挙法205条1項は,選挙の効力に関し異議の申出,審査の申立て又は訴訟の提起があった場合において,選挙の規定に違反することがあるときは選挙の結果に異動を及ぼす虞がある場合に限り,当該選挙管理委員会又は裁判所は,その選挙の全部又は一部の無効を決定し,採決し又は判決しなければならないと定めている。同項のいわゆる選挙無効の用件としての「選挙の規定に違反することがあるとき」とは,主として選挙管理の任にある機関が選挙の管理執行の手続きに関する明文の規定に違反することがあるとき又は直接そのような明文の規定は存在しないが選挙の基本理念である選挙の自由公正の原則が著しく阻害されときを指すものを解される(最高裁昭和27年(オ)第601号同年12月4日第一諸王法廷判決・民集6巻11号1103頁,最高裁昭和51年(行ツ)第49号同年9月30日第一小法廷判決・民集30巻8号838頁,最高裁平成26年(行ツ)第96号,同年(行ヒ)第101号同年7月9日第二小法廷決定・裁判集民事247号39頁,最高裁平成29年(行ツ)第67号同年10月31日第二小法廷判決・裁判集民事257号1頁参照)。そして,同項にいう「選挙の結果に異動を及ぼす虞がある場合」とは,その違反がなかったならば,選挙の結果,すなわち候補者の当落に,現実に生じたところと異なった結果の生ずる可能性のある場合をいうものと解すべきである(最高裁昭和29年(オ)第153号,第154号同年9月24日第二小法廷判決・民集8巻9号1678頁参照)。
 (2) 原告は,本件選挙において本件不整合が発生したことのほか,本件選挙における期日前投票箱の移動状況や開票作業の開始時刻等の事情をも併せ考慮すれば,期日前投票の票の差し替え又は開票作業に当たる市役所職員による票の入れ替えが行われた可能性があるとして,本件選挙が選挙の規定に違反

<P7>
して行われ,かつ,その違反により選挙の結果に異動を及ぼす虞がある旨を主張する。
 しかし,本件不整合以外の原告主張の事情のうち,本件選挙の期日前投票箱が職員1人で移動させられ,本件選挙の開票作業が平成30年9月23日午後8時50分から行われたとの具体的事実(前期第2の3(1)ア㋑,イ)は,これを認めるに足りる的確な証拠がない(しかも,このうち,本件選挙の期日前投票箱が職員1人で移動させたとの点は,仮にそのような事実が認められたとしても,期日前投票の投票箱等の送致には投票立会人の随行に必要とされていない(公職選挙法48条の2第5項による読み替え後の同法55条参照)から,このことが選挙の規定に違反するとはいえない。)。そして,その他の原告主張に係る事情(投開票作業に従事する職員の体制,期日前投票箱の管理体制,開票所への人の出入りや開票に携わる市職員の所持品検査の体制,市選管に納品された投票用紙や未使用の白票についての保管の場所・方法・数量,原告の得票数の減少等)は,いすれも期日前投票の票の差し替え又は開票作業に当たる市役所職員による票の入れ替えの一般的抽象的な可能性をいうものにすぎない。以上に加え,本件不整合は,開票所で集計された投票用紙の数と投票者総数との間に投票数が投票者総数よりも1票多かったというにとどまることに鑑みると,原告主張の事情のみをもって直ちに期日前投票の票の差し替え又は開票作業に当たる市役所職員による票の入れ替えが行われたと断ずることはできない。本件全証拠を精査してみても,他に,本件選挙につき選挙の基本理念である選挙の自由公正の原理が著しく阻害されるときに当たるというべき事情は見当たらない
 また、仮に本件不整合が当選者に対して不正に1票が投じられたこと等を原因とするもので「選挙の規定に違反することがあるとき」に当たるとしても,前記事実によれば,本件選挙の結果,最も得票数の少ない当選者の得票数と最も得票数の多い落選者(原告)の得票数の差が437.206票であった

<P8>
こと(前記事実(2))に照らすと,本件不整合がなかったならば,本件選挙の結果,すなわち候補者の当落に,現実に生じたところと異なった結果の生ずる可能性があったとはいえず,「選挙の結果に異動を及ぼす虞がある場合」に当たるとは認められない。
2 以上によれば、本件選挙につき「選挙の規定に違反することがあるとき」に当たるというべき事情は見当たらず,また,本件不整合が「選挙の規定に違反することがあるとき」に当たるとしても,「選挙の結果に異動を及ぼす虞がある場合」に当たるとは認められないから,その余の点について判断するまでもなく,本件選挙を無効とする理由はないし,原告の審査申立てを棄却した本件裁決も適法であるというべきである。
3 よって,原告の請求はいずれも理由がないから棄却することとして,主文のとおり判決する。
   東京高等裁判所第5民事部
         裁判長裁判官  秋吉仁美
            裁判官  田村政巳
            裁判官  林 史高
*********

■秋吉仁美裁判長は、原告が提出していた調査嘱託申立書を、被告群馬県選管の言い分を聞き、調査不要と断じて、最も重要な館林市選管の公選法に違反する行為について調べようとしませんでした。それにもかかわらず、「原告の主張は抽象的な可能性ばかりなので、採用する必要はない」などと判決文で棄却判断の理由を述べる始末です。

 当会会員は、館林市選管に裏切られ、すがる思いで審査請求を行った群馬県選管にも軽くあしらわれ、法廷で決着をつけようと思ったら東京高裁にも証拠調べを拒否された挙句、敗訴判決を言い渡されてしまいました。

 一方、群馬県警刑事二課や館林署にも相談しましたが、「期日前投票箱をひとりで管理させるなど公選法の管理面でのルール逸脱だけでは警察として動けない。もっと具体的な違反行為を示す証拠がないと捜査着手は難しい」などというだけで、少しも取り締まろうという気概が感じられませんでした。

 そのため、当会会員は佐野市役所など近隣の自治体に電話をして、「期日前でも投票箱はいかなる場合でも複数で監視をしなければならない」という当たり前のことについて、実態や見解をヒヤリングしました。すると、いずれも「一人で運んだりすることは到底あってはならない」という説明がありました。また、総務省自治行政局の選挙課にも電話で確認したところ、「公選法55条にもあるように、一人ではなく複数で運んだり、管理したりしてはならない」というコメントを得ました。それだけに、7月17日の東京高裁の判決には仰天させられました。

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正面玄関。
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■そのため、判決が言い渡され、判決文を入手した後、当会会員は、午後2時半に、東京高裁の建物の道路を隔てた向かい側にある総務省選挙課を訪問し、「裁判所が下した判決は非常に重大な問題を含んでおり、こうした現在のわが国の選挙態勢を改善するのは国の権限なくしては、実現できません。なんとか権限を行使して善処してください」とお願いをすることにしました。

 予め面談希望を選挙課の滝沢担当に伝えておき、判決文のコピーを準備してから7月17日の午後2時15分ごろ総務省の入口に赴くと、守衛がなにやらメモを見ながら、「担当者が降りてきますので、こちらで及びするまでお待ちください」と言いました。どうやら事前に守衛にも連絡がされていたようです。

 まもなく守衛がやってきて、「すいませんが、こちらの正面玄関ではなく、外務省側の側面の出入り口のほうにお回りください」と言って、誘導案内をしてくれました。あまり使われていない出入り口に案内されて待っていると、まもなく2名の職員が降りてきました。出入り口のロビーにしつらえてある簡単な机と椅子の置いてあるスペースに通されて、さっそく面談が始まりました。

■面談した相手は、総務省自治行政局選挙部選挙課の高林豊人・総務事務官と同課の滝沢担当です。
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 冒頭開口一番、高林事務官から「3時から公務が入っているので・・」とさっそく釘を刺されました。結果的には、3時10分近くまで応対してもらえましたが、当方からはまず初めに、今回の事案について、館林市議選の選挙管理体制の杜撰さと、この状態では到底公平・公正・透明な選挙はおぼつかないので、国としてきちんとしたマニュアルの策定と通達、そして今回の不当判決を踏まえて、期日前投票箱の杜撰な管理が合法化してしまいかねない危機感を共有してほしい旨、詳しく説明しました。

 しかしその反応たるや、総務省選挙課の総務事務官いわく「国として、地方分権、地方自治の観点から、地方自治体の業務に対して口をはさむことはできない」というのです。

 ちなみに高林豊人事務官は、2019年5月28日の毎日新聞の「『公約』忘れていいの? 選挙公報、都道府県の半数が削除」という記事のなかでも「選挙公報のHPへの掲載については基本的には自治体の判断に任されている」などとコメントしており、総務省として地方選挙には関わらないという方針を明言しています。

 そこで当方としても、漫然と面談するのではなく、事前に次の文書を用意して持参し、高林事務官に目を通してもらうことにしていました。

*****総務省選挙課あて依頼書*****ZIP ⇒ 20190717y.zip
            調査及び協力の依頼書
                            令和元年7月17日

総務省自治行政局選挙課 御中
(御担当 滝沢様)
                       オンブズマン群馬代表  小川 賢  印
                       オンブズマン群馬顧問  小林 光一 印

 本日、東京高等裁判所第511号法廷で言い渡された事件番号:平成31年(行ケ)第10号、事件名:選挙無効損害賠償請求事件、原告:小林光一、被告:群馬県選挙管理委員会の判決言い渡しを踏まえて、私たち市民オンブズマン群馬は、御庁に対して、次のとおり調査及び協力の依頼の申し出をします。

1.調査の趣旨と必要性
  被告の群馬県選管は、公職選挙法55条に定める期日前投票箱の送致方法について、「投票管理者は、一人又は数人の投票立会人とともに・・・」という表現の解釈を「一人で運んでもいいのだ」ということで主張し、判決もそれを指示した形になっております。しかし、これを認めることにより、期日前投票箱の管理に瑕疵が生じ、結果的に投票者数と投票数の不整合が発生し、選挙の不正、不祥事の温床を形作っている。
  そのため、期日前投票箱を1名で運ぶことについての合・違法性を問うとともに、2018年9月23日投開票が行われた館林市議選における不正事実が選挙に及ぼした可能性を鑑み、投票されたすべての票のチェック(含む筆跡鑑定)および期日前投票箱をひとりで運ばせた館林市選管関係者への事情聴取を試みたが、いずれも拒否された。
  そのため、群馬県警や館林署にも相談したが、手続き上の問題なので、具体的な違法行為を示してもらわない限り、警察として動くことはできないと言われた。このため、国の担当部署である御庁に申し出をするものである。
2.依頼先
  総務省自治行政局選挙課。
3.調査依頼事項
(1)投票数が投票者数よりも1枚多かったことに関する原因究明と責任の所在の明確化をはかるため、添付に示す様式に基づき「発生要因分析表」の作成を行い、真の発生原因の特定を行う。
(2)投票されたすべての票の筆跡鑑定を行い、不正が行われなかったかどうかについての証明を行う。
(3)なぜ、素性不明の人物がたった1名で期日前投票箱を運べたのか、その経緯と背景、および、被告において不正が行なわなかったのかどうか、事実関係を証明するための調査を行う。
(4)東京高裁が原告の6月19日付調査嘱託申立書を棄却した理由と、高裁の判決が、今後の我が国の選挙に及ぼす影響としてどのようなことが想定されるのか、調査を行う。
4.依頼の理由
  東京高裁が本日7月17日に原告の請求を却下したため、公選法違反行為が合法的に認められたことになり、今後の民主的な選挙に対する影響が極めて高く、原告としては上告しなければならないと考えるが、御庁のご協力とご支援が欠かせないため。
                             以 上
**********

■ところがこの依頼書を事務官に手渡そうとしたところ、高林事務官は頑なに拒否しました。「そういう書面を受け取る立場にない」というのです。この事件に関わりたくない強い決意がそこには見て取れました。

 しかし当会もここで引き下がるわけにはいきません。「控えに収受印を押してください」と盛んに粘りましたが、残念ながら取り付く島もありません。最後に仕方がないので、「参考情報として、判決文と共にここに置いていくので、あとは好きなようにしてください」というと、「それではあくまでも参考として見させていただきます」とのことでした。

 ということで、内容に目を通してもらった結果、高林事務官いわく「内容を拝見したが、館林市議選の話ということになると思う。国の方からの指導という要請だが、ご存知だと思うが現在、地方分権一括法に基づき、国と地方は対等の関係になっている。なので、地方選挙については総務省として、指導だとか調査をする権限をそもそも持ち合わせていない。今拝見した内容として、例えば筆跡鑑定とかいう調査は、当方としてできないことなので・・・」とか。

■当方は驚くとともに呆れてしまいました。そこで「この件は当事者の館林市選管はもとより、お目付け役の群馬県選管、そして司法をつかさどる東京高裁も今回の判決で調査を全くしようとしない結果となった。警察にも相談したが取り合ってもらえない。その上に、国のほうも、地方分権だとして不正な選挙管理の是正に関与しようとしないのであれば、選挙の管理運営はそれぞれの自治体任せとなり、いわゆるアンタッチャブルな状況が定着しかねない。それでもいいのでしょうか?」として食い下がったのですが、事務官からはあっさりと「権限外の事は受けるわけにはいきません」と言い放たれました。

 そこで、当方から事務官に対して「できないというのであれば、その旨、できない、とはっきりとここに書いてください」とお願いしましたが、これについても、事務官いわく「国政担当としては地方選については一切の権利も持ち合わせていない。基本的に口頭で回答しているので、それをもって回答にかえさせていただいている。おっしゃる趣旨は分からなくはないが、今回の事案は館林市選管が執行していることなので、それについては当方から指導や調査等を行うことはできない。ということで回答もできない」とのことでした。

■次に、「では国政選挙ならできますよね?今回の参院選は国政選挙ですから」と質問したところ、事務官は「公職選挙法の5条の3に衆議院と参議院の比例代表選挙については中央選挙管理委員会が管理する事になっており、そちらについては技術的な助言とか勧告・指導等についての規定がある。ただし、あくまで一般的な規定だが・・・。また、今回の参院選のように個別には実際にどうするかはまた別の判断が成される。あくまで法律では第5条の3には一般論としては記されているが、実際に個別具体的な対応は別の話となる」と答えました。

 これを聞いた当方としては思わず「これではよくなりません。我が国の民主主義の根幹のひとつである選挙制度について、これほど国の担当者が無頓着なのでは、中国に対して胸を張るどころか、民主主義国家としての体をなしません」とコメントしました。しかし、事務官らからは何の反論もコメントもありませんでした。

 このような不完全な選挙制度の中で我々住民はどのような投票行動をとれば安心して選良を選べるのでしょうか。少なくとも、期日前投票はなるべく避けた方がよいというのが当会の現在の心境です。

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南側玄関。
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面談を終え、選挙課に戻る職員ら。
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【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

※参考情報1「公職選挙法第5条」
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(選挙事務の管理)
第五条 この法律において選挙に関する事務は、特別の定めがある場合を除くほか、衆議院(比例代表選出)議員又は参議院(比例代表選出)議員の選挙については中央選挙管理会が管理し、衆議院(小選挙区選出)議員、参議院(選挙区選出)議員、都道府県の議会の議員又は都道府県知事の選挙については都道府県の選挙管理委員会が管理し、市町村の議会の議員又は市町村長の選挙については市町村の選挙管理委員会が管理する。
(中央選挙管理会)
第五条の二 中央選挙管理会は、委員五人をもつて組織する。
2 委員は、国会議員以外の者で参議院議員の被選挙権を有する者の中から国会の議決による指名に基いて、内閣総理大臣が任命する。
3 前項の指名に当つては、同一の政党その他の政治団体に属する者が、三人以上とならないようにしなければならない。
4 内閣総理大臣は、委員が次の各号のいずれかに該当するに至つた場合は、その委員を罷免するものとする。ただし、第二号及び第三号の場合においては、国会の同意を得なければならない。
一 参議院議員の被選挙権を有しなくなつた場合
二 心身の故障のため、職務を執行することができない場合
三 職務上の義務に違反し、その他委員たるに適しない非行があつた場合
5 委員のうち同一の政党その他の政治団体に属する者が三人以上となつた場合においては、内閣総理大臣は、くじで定める二人以外の委員を罷免するものとする。
6 国会は、第二項の規定による委員の指名を行う場合においては、同時に委員と同数の予備委員の指名を行わなければならない。予備委員が欠けた場合においては、同時に委員の指名を行うときに限り、予備委員の指名を行う。
7 予備委員は、委員が欠けた場合又は故障のある場合に、その職務を行う。
8 第二項から第五項までの規定は、予備委員について準用する。
9 委員の任期は、三年とする。但し、補欠委員の任期は、その前任者の残任期間とする。
10 前項の規定にかかわらず、委員は、国会の閉会又は衆議院の解散の場合に任期が満了したときは、あらたに委員が、その後最初に召集された国会における指名に基いて任命されるまでの間、なお、在任するものとする。
11 委員は、非常勤とする。
12 委員長は、委員の中から互選しなければならない。
13 委員長は、中央選挙管理会を代表し、その事務を総理する。
14 中央選挙管理会の会議は、その委員の半数以上の出席がなければ開くことができない。
15 中央選挙管理会の議事は、出席委員の過半数で決し、可否同数のときは委員長の決するところによる。
16 中央選挙管理会の庶務は、総務省において行う。
17 前各項に定めるものの外、中央選挙管理会の運営に関し必要な事項は、中央選挙管理会が定める。
(中央選挙管理会の技術的な助言及び勧告並びに資料の提出の要求)
第五条の三 中央選挙管理会は、衆議院(比例代表選出)議員又は参議院(比例代表選出)議員の選挙に関する事務について、都道府県又は市町村に対し、都道府県又は市町村の事務の運営その他の事項について適切と認める技術的な助言若しくは勧告をし、又は当該助言若しくは勧告をするため若しくは都道府県又は市町村の事務の適正な処理に関する情報を提供するため必要な資料の提出を求めることができる。
2 中央選挙管理会は、衆議院(比例代表選出)議員又は参議院(比例代表選出)議員の選挙に関する事務について、都道府県の選挙管理委員会に対し、地方自治法第二百四十五条の四第一項の規定による市町村に対する助言若しくは勧告又は資料の提出の求めに関し、必要な指示をすることができる。
3 都道府県又は市町村の選挙管理委員会は、中央選挙管理会に対し、衆議院(比例代表選出)議員又は参議院(比例代表選出)議員の選挙に関する事務の管理及び執行について技術的な助言若しくは勧告又は必要な情報の提供を求めることができる。
(中央選挙管理会の是正の指示)
第五条の四 中央選挙管理会は、この法律又はこの法律に基づく政令に係る都道府県の地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務(衆議院比例代表選出議員又は参議院比例代表選出議員の選挙に関する事務に限る。以下この条及び次条において「第一号法定受託事務」という。)の処理が法令の規定に違反していると認めるとき、又は著しく適正を欠き、かつ、明らかに公益を害していると認めるときは、当該都道府県に対し、当該第一号法定受託事務の処理について違反の是正又は改善のため講ずべき措置に関し、必要な指示をすることができる。
2 中央選挙管理会は、この法律又はこの法律に基づく政令に係る市町村の第一号法定受託事務の処理について、都道府県の選挙管理委員会に対し、地方自治法第二百四十五条の七第二項の規定による市町村に対する指示に関し、必要な指示をすることができる。
3 中央選挙管理会は、前項の規定によるほか、この法律又はこの法律に基づく政令に係る市町村の第一号法定受託事務の処理が法令の規定に違反していると認める場合、又は著しく適正を欠き、かつ、明らかに公益を害していると認める場合において、緊急を要するときその他特に必要があると認めるときは、自ら当該市町村に対し、当該第一号法定受託事務の処理について違反の是正又は改善のため講ずべき措置に関し、必要な指示をすることができる。
(中央選挙管理会の処理基準)
第五条の五 中央選挙管理会は、この法律又はこの法律に基づく政令に係る都道府県の第一号法定受託事務の処理について、都道府県が当該第一号法定受託事務を処理するに当たりよるべき基準を定めることができる。
2 都道府県の選挙管理委員会が、地方自治法第二百四十五条の九第二項の規定により、市町村の選挙管理委員会がこの法律の規定に基づき担任する第一号法定受託事務の処理について、市町村が当該第一号法定受託事務を処理するに当たりよるべき基準を定める場合において、当該都道府県の選挙管理委員会の定める基準は、次項の規定により中央選挙管理会の定める基準に抵触するものであつてはならない。
3 中央選挙管理会は、特に必要があると認めるときは、この法律又はこの法律に基づく政令に係る市町村の第一号法定受託事務の処理について、市町村が当該第一号法定受託事務を処理するに当たりよるべき基準を定めることができる。
4 中央選挙管理会は、この法律又はこの法律に基づく政令に係る市町村の第一号法定受託事務の処理について、都道府県の選挙管理委員会に対し、地方自治法第二百四十五条の九第二項の規定により定める基準に関し、必要な指示をすることができる。
5 第一項又は第三項の規定により定める基準は、その目的を達成するために必要な最小限度のものでなければならない。
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※参考情報2「選挙の管理」
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総務省URL ⇒ http://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/naruhodo/naruhodo06.html
【選挙】選挙管理機関
正しい選挙を見守ることは、私たちのくらしを守ることです。
私たちの意思が、正確に政治に反映されるためには、選挙自体が公正に行われなければなりません。だから、選挙は、公的な機関の人々によって常に厳しく管理されています。正しい選挙を見守ることは、民主主義を守り、そして私たちのくらしを守ることなのです。(←当会注:なんと白々しい!)

1.中央選挙管理会
<主な職務>
 衆議院比例代表選挙と参議院比例代表選挙に関する事務、最高裁判所裁判官の国民審査に関する事務などを管理しています。これらの事務について、都道府県または市区町村の選挙管理委員会に助言・勧告するのも大切な仕事です。
<組織>
 委員数は5人、任期は3年。委員は、国会議員以外で、参議院議員の被選挙権を持つ人の中から国会が指名し、内閣総理大臣によって任命されます。委員長は、委員の中から互選されます。この中央選挙管理会は、総務省の附属機関です。

2.都道府県の選挙管理委員会
<主な職務>
 衆議院小選挙区選挙、参議院選挙区選挙、都道府県の議会の議員および知事の選挙に関する事務を管理し、また、土地改良区の役員や総代の選挙に関する事務なども管理します。さらに市区町村の選挙管理委員会に助言・勧告します。
<組織>
 委員数は4人、任期は4年。委員は、選挙権を持っている人で、人格が高潔、政治および選挙に公正な識見を持つ人のうちから、議会の議員による選挙で選ばれます。委員長は、委員の中から互選されます。

3.参議院合同選挙区選挙管理委員会
<主な職務>
 参議院選挙区選挙について、二つの都道府県の区域を区域とする選挙区が、平成27年7月の改正により置かれることとなりました。これに伴い、当該選挙区内にある二つの都道府県は、共同して参議院合同選挙区選挙管理委員会を設置し、選挙区選挙に関する事務を管理します。その担任する事務に関し、二つの都道府県内の市区町村の選挙管理委員会に助言・勧告します。
<組織>
 委員数は8人(当該二つの都道府県選管の委員全員)、任期は各都道府県選管委員の任期。委員長は、委員の中から互選されます。

4.市区町村の選挙管理委員会
<主な職務>
 市区町村の議会の議員および長の選挙に関する事務を管理し、すべての選挙について投開票を行い、選挙人名簿の作成・管理を担当します。指定都市の区の選挙管理委員会は、市区町村選挙管理委員会の職務の多くの部分を担当します。
<組織>
 委員数は4人、任期は4年。委員は、選挙権を持っている人で、人格が高潔、政治および選挙に公正な識見を持つ人のうちから、議会の議員による選挙で選ばれます。委員長は、委員の中から互選されます。

5.選挙会・選挙長
 各選挙では、開票の結果を開票管理者からの報告によって確認するなどしたうえで当選人を決定する選挙会が置かれます。この選挙会に関する事務を行うのが選挙長です。
 選挙長は、立候補の届出の受理なども行います。また、選挙長は、その選挙の有権者の中から、その選挙を管理する選挙管理委員会によって選任されます。

6.投票管理者
 各選挙ごとに置かれ、その選挙の投票に関する事務を行います。具体的には、投票用紙の交付、代理投票の許容、選挙人の確認、投票箱の開票管理者への送致、投票所の秩序維持などです。投票管理者は、その選挙の有権者の中から、市区町村の選挙管理委員会によって選任されます。

7.開票管理者
 各選挙ごとに置かれ、その選挙の開票に関する事務を行います。具体的には、投票の点検、投票の効力の決定、開票の結果の報告、開票録の作成、開票所の秩序維持などです。開票管理者は、その選挙の有権者の中から、市区町村の選挙管理委員会によって選任されます。

8.投票立会人
 投票事務の執行に立ち会い、公正に行われるよう監視します。具体的には、投票手続きの立ち会いや投票箱の送致・立ち会いなどを行います。その人数は、2人以上5人以下(期日前投票立会人は2人)です。

9.開票立会人
 開票事務の執行に立ち会い、公正に行われるよう監視します。具体的には、開票手続きの立ち会いや投票の効力の決定に際しての意見陳述などを行います。その人数は、3人以上10人以下です。

10. 選挙立会人
 選挙会に立ち会い、当選人決定手続きに参与します。その人数は、3人以上10人以下です。

【MEMO・選挙管理委員会の職務】
 選挙管理委員会は、選挙に関する事務の管理の他にも、選挙が公明かつ適正に行われるよう、あらゆる機会を通して選挙人(有権者)の政治常識の向上に努めることや、投票の方法、選挙違反など選挙について必要と認める事項を選挙人によく知らせることも、重要な職務です。 また、『選挙のやり方や当選人の決定方法が間違っている』という申し出の処理、地方公共団体の議会の解散請求、議員や長の解職請求の処置も、選挙管理委員会の役割なのです。
**********

※参考情報3「続々起きる各地の選管ミス」など
**********東京新聞2019年7月18日
知事選投票所入場券 大泉町選管発送ミス
 大泉町選管は十七日、知事選(二十一投開票)の投票所入場券について、第七投票区の有権者五千四百三人のうち、二百四十八人に未発送だったと発表した。発送作業の際、総数を数えていなかったのが原因。
 十六日、町民から知事選の入場券が届いていないとの問い合わせがあり発覚した。選管は十七日までに未発送の該当者に入場券を配達、発送した。
 町選管は「有権者の投票の期間を奪うことにつながりかねない重大な事案。おわびするとともに再発防止を徹底する」としている。
 知事選と同じ日程の参院選の入場券は別に印刷しており、すべて発送済み。
 同町の有権者数は三日現在で二万九千三百十六人。
(池田知之)

**********東京新聞2019年7月18日
参院選比例候補者名 県選管が点字でミス
 県選挙管理委員会は十七日、参院選比例代表の期日前投票に使用している点字の政党別名簿で、日本維新の会の荒木大樹さん(48)の名字にミスがあったと発表した。「あらき」を「あきら」と間違えたが、有権者が誤記しても二十一日の開票日に各市町村選管は荒木さんの有効票として認める可能性が高いという。
 県選管によると、県が高崎市の印刷業者に発注した際は正しかったが、業者が打ち間違えた。県選管も確認の際に見落とした。
 ミスは高崎市の選管から指摘があった。県選管は投開票日用の名簿を含めて修正を進め、維新には謝罪する。十〜十六日に県内で点字の名簿を使った期日前投票をした有権者は三十人だった。
(菅原洋)

**********上毛新聞2019年07月18日
選管でミス相次ぐ 大泉→入場券を未発送/県→点字名簿誤記載
 21日投開票の群馬県知事選と参院選を巡り、選挙管理委員会のミスが17日、相次いで明らかになった。大泉町選管は、知事選の投票所入場券248人分が未発送だったと発表。群馬県選管は、県内の期日前投票所に配布した参院選比例代表候補の点字名簿で、候補者1人の名前を誤っていたと公表した。
◎期日前投票 済ませた人も
 町選管によると、16日に「入場券が届いていない」と問い合わせを受け、庁舎内を調べたところ、鍵のかかるロッカーに入場券1箱分を保管したままだった。職員が同日、有権者宅を訪れ187人分を手渡し、残り33人分を郵送した。3人は県外転出、25人は既に期日前投票を済ませていた。
 町選管は「経験則で作業し、点検を怠っていた」と陳謝。17日に経緯と謝罪の文書を郵送した。
 県選管によると、日本維新の会のあらき大樹氏を、「あきら大樹」と誤記載。点字とともに印字した名前も誤っていた。同日までに正しい名簿に差し替えた。
 名簿は10日までに市町村選管に送り、県内87カ所の期日前投票所に設置。高崎市選管から16日に指摘を受け発覚した。この間に10市町村30人が点字で投票したが、誤表記が影響したかは不明。名簿に基づき誤った名前で投票しても通常は有効票と認められるという。
 名簿は視覚障害者から求められた際に提示する。作製業者が誤入力し、県選管の確認でも見落とした。県選管は「投票した方や関係者にご迷惑を掛けおわびする」と謝罪。チェック態勢を強化するとしている。

**********上毛新聞2019年07月17日
知事選 期日前、前回同期2.32倍
 知事選(21日投開票)の期日前投票について、群馬県選挙管理委員会は16日、15日時点の投票者数が前回同期(開始から11日間)より6万2521人多く、2.32倍の10万9594人だったと発表した。制度の浸透に加え、参院選と同日程となったことが影響しているとみられ、12市の大半で前回の2倍以上に増えている。
 12市では、沼田(1.96倍)と安中(1.83倍)を除き、2.12〜2.87倍だった。全県で最も伸びたのは板倉町の2.94倍。明和町は唯一前回を下回り、0.80倍となった。同町では町議選(16日告示、21日投開票)の期日前投票が17日から始まるため、県選管は「三つの選挙を一度に投票したいという人も多いのではないか」とみている。
 一方の参院選は15日時点で10万9946人(11日間分)。前回は公示日が1日前倒しされ、投票期間も1日長かったが、累計の投票者数は残り5日の時点で、前回(12日間分)より3059人多く、1.02倍となっている。

**********東京新聞2019年7月15日
【群馬】<政治決戦ぐんま>投票行こう「便利」で後押し 知事選・参院選、ともに前回最低

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ショッピングセンター内で、期日前投票する有権者=太田市のイオンモール太田で
 21日に投開票の知事選と参院選で、有権者の利便性を図ろうと、太田市のイオンモール太田に期日前投票所が設置された。ショッピングセンター(SC)内に期日前投票所を設けるのは県内初だ。買い物客の多い施設に置き、投票率向上を目指す。館林市のSCのアゼリアモールでは、投票を済ませた市民向けに商品の割引などをするサービスを16〜22日に実施する。 (池田知之)
 太田市では、従来四カ所あった期日前投票所のうち、利用者の少なかった二カ所を、大勢の市民が利用するイオンモールに集約した。二階にある投票所には、次々と市民が訪れ、投票を済ませていた。ベビーカーを押しながら期日前投票を終えた母親(32)は「昼ご飯を食べがてら来ました。便利でいいですね」と話していた。
 太田市選挙管理委員会の担当者は「若者にも広くアピールできたら」と期待する。
 アゼリアモールのある館林市は、四月にあった県議選での投票率は35・74%と過去最低を記録し、県内の自治体では最下位だった。市選管は「投票率最下位脱出!!」をキャッチフレーズに定め、街頭などでの啓発活動に取り組んでいる最中だ。
 アゼリアモールは投票率向上を後押ししようと、買い物客が投票所で交付される「投票済証明書」をモール内の五十七店舗のいずれかで示すと、割引や景品プレゼントなどを受けられるキャンペーンを実施する。
 県内の期日前投票所は、市役所や町村役場など八十九カ所に設置。一部を除き、二十日までの午前八時半〜午後八時に投票できる。
 前回の投票率は知事選が31・36%、参院選群馬選挙区が50・51%といずれも過去最低を記録している。
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館林市選管が配る投票済証明書=館林市役所で

**********上毛新聞2019年07月10日
知事選・参院選の期日前投票用紙 6市村で2枚同時に手渡し
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21日には投開票が予定されている。各自治体は1枚ずつ手渡ししたり投票箱で色分けしたりするなど対応を迫られている
 ともに21日投開票の群馬県知事選と参院選を巡り、群馬県内6市村(9日現在)が期日前投票所で、知事選と参院選群馬選挙区の投票用紙2枚を同時に手渡していることが9日、上毛新聞のまとめで分かった。24年ぶりのダブル選挙となり、くら替え出馬の候補者がいることから「有権者が混同しかねない」との懸念もある。このうち、改善要望を受けた前橋市は10日から、1枚ずつ手渡す方法に変更。5市村も案内係を配置したり、投票箱を色分けしたりして混乱防止に努める方針だ。
◎前橋市は10日から変更 5市村も混乱防止策
 9日現在で一度に2枚を手渡しているのは前橋をはじめ、沼田、渋川、富岡、昭和、川場の各市村。スペースや人員の確保が難しいことなどが理由。知事選と選挙区の投票用紙の計2枚を、それぞれの説明をした上で一度に渡していた。
 他の29市町村は1枚ずつ交付。いずれも有権者が候補者名を取り違えて記入、投票してしまうトラブルを防ぐためという。ただ、この中にも、21日の投開票日には2枚同時交付を予定する自治体が複数ある。
 県選管によると、2枚同時の交付に法的問題などはないが、市町村選管に対しては可能な限り1枚ずつの交付と投票とするよう通知している。そのような態勢をとれない市町村については「なるべく混乱がないような対応」を求めている。
 前橋市選管によると、期日前投票スタート時から知事選、参院選群馬選挙区、参院選比例区の3枚の投票用紙のうち、知事選と選挙区の投票用紙の2枚を同時に手渡してきた。投票所のスペースや配置人員数が限られていたためという。
 しかし、今回は山本一太氏(61)が参院選から知事選にくら替えしていることもあり、公明党県本部第一総支部が9日、「有権者が迷うような環境であってはならない」と改善を要望。こうした声を踏まえ、10日以降は1枚ずつ手渡し、投票後に次の1枚を交付する方法に改めることにした。
 変更について、同選管は「改善を求める声を受け止め、より投票をしやすい環境を検討した」と説明している。15日から市内16カ所に設ける支所などでの期日前投票所でも、同様に1枚ずつ交付する予定。
 2枚を一度に交付する他の5市村も、多くが掲示する候補者名や投票箱を投票用紙に合わせて色分けするなど、混同を防ぐ工夫をしている。富岡市は期日前投票の増加が予想される今週末以降、投票所に案内役の職員を配置し、トラブルの防止に努めるという。
**********
3



2019/7/19  21:32

投稿者:りんごの県

判決文を確認しましたが、これでは安心して期日前投票が出来ません。
期日前投票をするときには、最低限の防衛策として貰った投票用紙と投票箱をしっかり確認しないと安心できません。これでは本末転倒です。
長野県でも投票事故を起こしているので尚更です。
それにしても、総務省の対応は呆れるばかりです。
公正な選挙をするために国政選挙、地方選挙を問わず指導するのも監督官庁の役割だと思います。

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