妻が公選法違反で起訴!・・・4.7県議選で南波前県議が血税で使った選挙公営費用158万円の落とし前  政治とカネ

■昨日から今日にかけての新聞報道によれば、前橋地検は7月22日に、2019年4月の群馬県議会議員選挙で当選した南波和憲氏の運動員らに報酬として現金や和菓子を配ったなどとして、公職選挙法(買収)の罪で、南波氏の妻を起訴しました。この事件では、4月の県議選で南波氏は当選しましたが、「関係者が公選法違反容疑で取り調べられている」として、南波氏が5月24日に自ら県議を辞職し、周囲を驚かせました。その後の調べで、被買収側の運動員らの中に出納責任者だった高山村の後藤幸三村長と、選対事務長だった中之条町の伊能正男町長がいたことが分かりました。
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7月24日付の上毛新聞社会面から。



 このことは、先般当会が東京地検に告発したことのある小渕優子元経産相の公選法・政治資金収支法違反(結局、犯行は秘書の中之条町長(当時)の折田謙一郎氏の単独犯行とされ、小渕裕子代議士は不問)の舞台となった群馬県の政治とカネをめぐる特殊な風土が、再びあぶりだされた格好です。

 それでは、昨日から今日にかけてのマスコミ報道を見てみましょう。

**********上毛新聞2019年7月24日
ZIP ⇒ 20190724vl.zip
南波陣営違反で書類送検
町村長が菓子受領? 中之条、高山

 4月投開票の県議選吾妻郡区で当選し、5月に辞職した南波和憲氏(71)陣営の選挙違反事件を巡り、当選後に報酬としてようかんを受け取ったとして、公選法違反(被買収)の疑いで書類送検された運動員7人に、中之条町の伊能正夫町長(68)、高山村の後藤幸三村長(71)が含まれていたことが23日、曽佐関係者への取材で分かった。2人は南波陣営の選対幹部を務めていた。前橋地検は2人を含む運動員7人をいずれも不起訴処分としている。
 事件を巡っては、選挙運動の報酬としてようかんを配ったり、現金を渡そうとしたなどとして、南波氏の妻、久美子被告(68)が公選法違反(事後買収、買収申し込み)の罪で、前橋地裁に起訴されている。
 陣営の出納責任者を務めた後藤村長はようかんなどを受け取ったことを認めた上で「一時的に預かったという感覚だった。中身を見て、最初から返さなければいけない気持ちがあり、4、5日後に返しに行った」と説明。その際、久美子被告には「こういうことはよしましょう」と伝えたという。「申し訳ないというより、しまったという感じ。きちんとすればよかった」と陳謝した。
 選対事務長を務めた伊能町長は「事実関係を含めてコメントできない。(久美子被告の)裁判の結果が出たらちゃんと話す。町政にこれからもしっかり取り組む」と話した。6月の町議会一般質問では、議員から公選法違反に関わっていないか問われ、「皆さんが心配するようなことはありません」と説明していた。
 起訴状などによると、久美子被告は投開票日後の4月9.10日ごろ、選挙運動をしていた9人のうち、7人に1箱6千円程度のようかんを配ったほか、8人にそれぞれ現金10万円(計80万円)を渡そうとしたなどとされる。8人とも現金はその場や、気付いた後に返したが、ようかんは7人が受け取っていた。現金については本人や家族に伝えずに渡していたという。
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広がる不信感「経緯説明を」 地元有権者
 ようかんを受け取ったとして、地元の町村長が選挙違反事件に関係していたことに対し、有権者の間に不信感が広がり、説明を求める声が上がった。
 中之条町の伊能正夫町長に対し、同町の男性会社員(60)は「ようかんと現金を同じとは言い切れないが、襟を正してほしい」と話した。運送業の男性(55)は、「他にも何か受け取っていたのではないかと疑わしく、信用できない。経緯や理由を説明してほしい」と不信感をあらわにした。
 高山村の後藤村長について、同村の男性(79)は「反省し、きちんと説明責任を果たしてほしい」と注文を付けた。地元の主婦(34)は「不起訴だったなら気を引き締めて頑張ってほしい」とした。

**********上毛新聞2019年07月23日
南波氏の妻を在宅起訴 群馬県議選の公選法違反で前橋地検
 4月7日投開票の群馬県議選吾妻郡区で当選し、5月に辞職した前自民党県議の南波和憲氏(71)陣営を巡る選挙違反事件で、選挙運動の報酬として運動員に現金やようかんを渡そうとしたなどとして、前橋地検は22日、公選法違反(事後買収、買収申し込み)の罪で、妻で東吾妻町の会社員、南波久美子容疑者(68)を前橋地裁に在宅起訴した。ようかんを受け取ったとして、同法違反(被買収)容疑で書類送検されていた運動員7人はいずれも不起訴処分とした。
 起訴状などによると、久美子被告は投開票日後の4月9、10日ごろ、中之条町などで、南波氏を当選させるための選挙運動をしていた計9人に対し、1箱約6000円程度のようかんを配ったほか、現金計80万円とようかんを渡そうとしたとされる。関係者によると、運動員9人は陣営内で重要な地位にあったとみられる。初公判は8月中にも開かれる見通しという。

**********NHK 群馬 NEWS WEB 2019年07月22日18時35分
元県議の妻を公選法違反で起訴
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 ことし4月に行われた県議会議員選挙の吾妻郡選挙区で当選し、その後、辞職した元議員の妻が、当選後に報酬として運動員に菓子折を配ったなどとして書類送検された事件で、前橋地方検察庁は22日、この妻を公職選挙法違反の罪で起訴しました。
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 起訴されたのは、ことし5月まで県議会議員を務めていた南波和憲元議員の68歳の妻です。
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 起訴状などによりますと、この妻は、ことし4月の県議会議員選挙に吾妻郡選挙区から立候補した南波元議員の選挙運動をしていた9人のうち、7人に対して当選後に報酬として合わせて4万円余りに相当するようかんを配ったほか、8人に対して現金合わせて80万円を渡そうとしたなどとして、公職選挙法の事後買収の罪に問われています。
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 検察は妻の認否を明らかにしていませんが、警察によりますと、調べに対して「選挙運動に対する謝礼として渡した」と供述していたということです。
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 一方、ようかんを受け取ったとして公職選挙法違反の疑いで書類送検された7人について、検察は不起訴処分としました。
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**********NHK 群馬 NEWS WEB2019年07月24日17時11分
高山村長と中之条町長ら不起訴
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 ことし4月の県議会議員選挙で当選し、その後、辞職した元議員の選挙活動の謝礼に高山村の村長と中之条町の町長など7人がようかんを受け取ったとして書類送検され、不起訴となっていたことがわかりました。
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 高山村の村長は、取材に対し「妻が受け取った袋の中に現金と菓子折が見えたので返しに行った」と話しています。
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 ことし4月、県議会議員選挙の吾妻郡選挙区で当選し、その後、辞職した元議員の妻が選挙運動をした謝礼としてようかんを配ったほか、現金を渡そうとしたなどとして、公職選挙法の事後買収の罪で22日、起訴されました。
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 これまでの捜査関係者への取材で高山村の後藤幸三村長と中之条町の伊能正夫町長、それに中之条町の町議会議長など7人がようかんを受け取ったとして公職選挙法違反の疑いで先月、書類送検され22日、不起訴となっていたことがわかりました。
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 高山村の後藤村長はNHKの取材に対し「妻が受け取った袋の中に10万円ぐらいの現金と菓子折が見えたので4、5日後に返しに行った。今後は同じてつを踏まないようにしたい
」と話しています。
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 一方、中之条町の伊能町長は警察から取り調べを受けたことを認めましたが、「これから行われる裁判の中で明らかになるので、コメントは控える」と話しています。

**********毎日新聞2019年7月23日地方版
公選法違反 元県議の妻起訴 連座制を視野に /群馬
 4月7日の県議選で当選した南波和憲氏(71)=5月に辞職=の妻を巡る公職選挙法違反事件で、前橋地検は22日、南波氏の妻、久美子容疑者(68)を同法違反(事後買収)罪で起訴した。地検は、南波氏本人の公民権を停止する連座制適用を視野に今後の裁判を進める方針だ。

**********群テレ2019年7月23日(火)12:05配信
前橋地検 南波元県議の妻を公選法違反で起訴
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 前橋地検は、今年4月に行われた県議会議員選挙で当選した南波和憲元議員の妻が、運動員に報酬として和菓子などを配ったとして、公職選挙法違反の罪で起訴しました。
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 起訴されたのは、今年の5月まで県議会議員を務めていた南波和憲元議員の妻68歳です。
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 起訴状などによりますと、この妻は今年4月の県議選で、南波元議員の選挙運動をしていた9人に、当選後に報酬として羊かんを配ったり配ろうとしたりしたほか、現金合わせて80万円を渡そうとしたとして公職選挙法違反の罪に問われています。
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 警察の調べに対し、妻は容疑を認めているということです。
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■この事件では、1ヵ月ほど前の6月21日に南波・前県議の妻が書類送検されています。当時の報道を見てみましょう。

**********NHK News Web 2019年06月21日 15時18分
元県議の妻 買収疑いで書類送検
 ことし4月に行われた県議会議員選挙の吾妻郡選挙区で当選し、その後辞職した元議員の妻が、当選後に報酬として運動員に菓子折を配ったなどとして、公職選挙法違反の疑いで21日書類送検されました。
 書類送検されたのは、先月まで県議会議員を務めていた南波和憲元議員の67歳の妻です。
 警察によりますと、元議員の妻は、ことし4月の県議会議員選挙に、吾妻郡選挙区から立候補した南波元議員の選挙運動をしていた数人に対し、当選後に報酬として数千円の菓子折を配ったほか、現金なども渡そうとしたとして、公職選挙法違反の事後買収の疑いがもたれています。
 警察の調べに対して容疑を認め、「選挙運動に対する謝礼として渡した」と供述しているということです。
 警察は、菓子折を受け取った数人についても、21日、公職選挙法違反の疑いで書類送検しました。
 南波和憲元県議会議員は、吾妻郡選挙区選出で当選7回。
 これまでに県議会議長や自民党県連の幹事長などを歴任したほか、選挙戦略に詳しいベテラン県議としても知られていました。
 ことし4月の県議会議員選挙では、次点の候補におよそ1600票差で当選しましたが、先月24日、関係者が公職選挙法違反の疑いで警察の捜査を受けていることを理由に、県議会議員を辞職しました。

**********毎日新聞2019年6月21日10:49
前自民県議の親族を公選法違反で書類送検 群馬県警 事後買収容疑
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群馬県警=前橋市大手町で2019年2月22日、菊池陽南子撮影
 群馬県警捜査2課は21日、今年4月7日の群馬県議選後に支持者数人に当選の見返りで菓子折りを配ったとして、前自民党県議の南波和憲氏(71)の妻(67)を公職選挙法違反(事後買収)容疑で、受け取った支持者数人も同法違反(被買収)容疑で、それぞれ前橋地検に書類送検した。
 同課によると、南波氏の妻は、県議選で当選後に支持者数人に和菓子の菓子折りを配ったという。妻は菓子折り以外にも現金も配ろうとしていたという。
 南波氏は5月23日に「(親族)関係者が警察から取り調べを受けている」ことなどを理由に、県議会議長に辞職願を提出し、同月24日の県議会本会議で許可された。
 南波氏は1995年に県議選に初当選。4月の県議選は、定数2の吾妻郡選挙区に3人が出馬する激戦となったが、次点候補に1604票差で当選した。一方で、関係者によると、南波氏は持病で入退院を繰り返しており、昨年末ごろ、体調不良を理由として周囲に県議選不出馬の意向を示していた。病を押しての出馬に周囲からは「最後の選挙」と言われていた。
 南波氏の辞職は選挙期日から3カ月以内だったため、次点候補が繰り上げ当選した。【神内亜実】
**********

■当時から、この事件について、当会ではずっと疑問に思っていたことがあります。それは「選挙公営」によって、行政が負担した選挙運動に必要な経費が、選挙違反の候補のために費消されたままになってはいないか、ということです。

 選挙公営制度というのは、国または地方公共団体がその費用を負担して選挙運動を行い、あるいは選挙を行うに際して便宜を供与し、または候補者の選挙運動の費用を負担する制度です。

 このため、当会では、2019年4月7日執行の群馬県議会議員選挙の公費負担の詳細について、群馬県に開示請求をしました。その結果、「選挙運動用通常はがきの交付」を除く、@選挙運動用自動車の使用(燃料代含む)、A選挙運動用ポスターの使用、B選挙運動用ビラの作成について、情報が開示されました。
※開示された情報
@自動車の借入れ・燃料供給 ZIP ⇒ 2019041cicierj.zip
A運転手の雇用 ZIP ⇒ 2019042cicipj.zip
Bポスター・チラシ作成 ZIP ⇒ 2019043cicixerj.zip

 結論から申し上げますと、公選法違反に疑惑が発覚したあと辞職した南波和憲・前県議はしっかり選挙公営費を受け取っていることが判明しました。

 受け取った金額は、選挙ハガキを除くと、158万293円となる勘定です(次の集計表をごらんください)。なお、自動車使用料と燃料代は自分達の会社に支払われていました。

*****集計表*****
【候補者名:南波和憲】
区分    支払額     支払先     代表者
自動車    137,700    株ェ洲     南波 和憲
燃料代     56,781    吾妻総業梶@  南波 将彦
運転手    112,500    個人のため非開示
ポスター  1,153,152    宮下印刷所   宮下 良夫
ビラ     120,160    宮下印刷所   宮下 良夫
 合計   1,580,293

+ハガキ   ?????
**********

■今回の選挙違反発覚により、もしかしたら、本人から選挙公営費分の金額が群馬県選挙管理委員会に返還されているのかもしれないと思い、また、公選法違反で、親族が逮捕された場合、連座制適用で当然本人の選挙のために血税から支出された選挙公営費用は、群馬県として返還を求めるべきではないか、と考えて、当会は7月24日10時過ぎに群馬県選管の担当の清水氏に電話をしました。

 その結果、県選管として次の見解が示されました。

@公選法に、選挙違反の場合の選挙公営費の取り扱いについて、どこにも記載がない。

A法律で記載がないのだから、公営費を本人から返してもらう必要性が見当たらない。


 ということで、カネのかからない選挙を実現するために血税から候補者に支出された選挙公営費を南波氏から取り戻そうという考えは微塵もないことが明らかになりました。

 本来であれば、選挙違反を犯した候補は、供託金も没収されるべきだと当会は考えますが、群馬県選管はなぜか、選挙公営費も気前よく、選挙違反者にくれたままで、なんにも道義的責任を感じていません。

 これでは、有権者・納税者としてなっとくできないため、県選管の清水氏には、住民監査請求で、この理不尽な事件をきちんと精査する必要がある旨、当会から伝えておきました。

■選挙の買収行為で、ようかんが使われるケースは他にもあります。安中市の前市長の岡田義弘氏の場合、かつて、ようかんを地元選挙民に配ることで知られていました。なぜ、ようかんを使うのかというと、長持ちするから、というのが理由でした。その後、ようかんは重いため、化学雑巾に切り替えましたが、一度も警察に目を付けられることはありませんでした。

 今回、保守王国の群馬県の、しかも自民党の重鎮の県議が公選法違反を悟って自ら辞職した背景にはよほどの理由があるとみられます。しかし、「妻」のせいにするのは、いかがなものでしょう。堂々と自ら責任を取り、きちんと説明責任を果たすべきではないでしょうか。

 また、現職の首長らが、南波陣営の選対幹部を務め、謝礼をもらっていた経緯が取りざたされていますが、これまでも慣習としてこうした買収行為が行われていたに違いありません。しかし、せっかく警察が捜査して送検したにもかかわらず、今回もまた、検察は不起訴処分にしてしまいました。その背景として、政治的な圧力があったことは火を見るよりも明らかです。これが保守王国群馬県の政治とカネの実態なのです。

【7月26日追記】
 その後、選挙ハガキについても、調査をしましたのでご報告いたします。

 選挙はがき(発送代)は他の項目と同様公費負担となりますが、日本郵便が県選管に合計額で請求するため、選管では候補者それぞれの具体的な枚数・金額は把握していないとのことです。

 であるならば、「供託金を没収された候補者にも、ハガキ代金(発送)は選管が負担するのか?」と質問したところ、“その通りです”との回答がありました。

 県議選は候補者1人につき上限8000枚までのハガキ代金を選管が負担します。ハガキが1枚62円なので、1人496,000円まで負担されることになります。

 で、今回の県議選で日本郵便へ支払われたハガキ代金総額は26,765,834円、枚数は431,707枚だそうです。しかし前述のとおり、この数字は何人の候補者がハガキを実際に何枚利用したかは全くわからないそうです。選管にはあくまでも合計額しか請求されないのだそうです。本当に、そんなことがあるのでしょうか?と疑問がわきます。

 いずれにしましても、親族が選挙違反をやらかした南波和憲氏は、8,000枚の選挙ハガキを発送し496,000円を県選管に負担させたことになります。


【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

※参考情報「公選法違反発覚当時の報道記事」
**********上毛新聞2019年5月25日
南波和憲氏が県議辞職 7期当選 「関係者が選挙違反疑い」
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南波和憲氏
 自民党群馬県議の南波和憲氏(71)=吾妻郡区、7期=は県議の辞職願を狩野浩志議長宛てに提出し、24日の県議会本会議で許可された。辞職理由について「県議選を巡り、自らの関係者が公職選挙法違反の疑いで県警から取り調べを受けているため」と自民県連に説明した。南波氏の辞職により、同郡区で次点だった萩原渉氏(65)が繰り上げ当選する見通し。重鎮県議の突然の辞職を受け、県連は2カ月後に迫る知事選や参院選に向けた態勢の立て直しを急ぐ。
 同日会見した県連の星名建市幹事長によると、南波氏は23日に狩野議長宛てに辞職願を提出、星名幹事長には辞職理由を記した書面を渡した。
 星名氏に手渡した文書では、4月の県議選を巡って関係者が県警の取り調べを受けているため、「知事選や参院選を前に、県連に多大な迷惑を掛ける懸念がある」と説明。持病の悪化による体調不良も理由としていた。
 星名幹事長は「我が党や県議団、県議会にとっても重要な方で大変な痛手」とし、「こういった時期なので県議団として改めて一致協力し、選挙に向けて組織を固めていく」と述べた。
 南波氏は議会基本条例推進委の委員長のほか、参院選群馬選挙区に自民公認で出馬予定の清水真人氏陣営の選対本部長を務めるなど、党内外で複数の要職にある。議員辞職に伴い、党内の前役職も退く意向で、県連は今後、後任選びなど対応を急ぐ。
 大沢正明知事は24日「県議会の中でも要となる議員だった。突然の辞職は私にとってもショックだ」と述べた。
 萩原氏は「驚いている」と述べ、今後については「県政で再び活動できる機会を頂けるのであれば、引き続き中山間地域の過疎化を食い止めるために力を尽くしたい」と語った。
 公職選挙法の規定では、県議選の実施から3か月以内に辞職などによって欠員が生じた場合、法定得票数を得て次点となった立候補者が繰り上げ当選する。南波氏の辞職を受け、同郡区の選挙会が同法に基づいて20日以内に開かれ、萩原氏の繰り上げ当選が決まる。
=====(社会面)=====
南波県議が辞職 地元に戸惑い、不満広がる 「ショック」「説明を」
 「真面目な人だったのでショックだ」―。自民党の南波県議の突然の辞職に対し、選挙区の吾妻郡内の有権者には24日、戸惑いや不満が広がった。三つどもえの激戦となった4月の県議選を巡り、陣営関係者に公選法違反容疑が浮上していることが辞職理由の一つとされ、不信感を募らせる人も。7期目の重鎮だっただけに、早期開通が求められる上信自動車道など地域の事業への影響を懸念する声もある。
 新聞で辞職の意向を知った中之条町の70代男性は、「選挙中から体調が悪そうだと聞いており、体調不良での辞職だと思っていた。選挙違反するとは考えられない」と驚いた様子。長野原町のパート女性(64)は「地域の催しに代理を立てることなく出席してくれた。辞職は驚き」とした。
 捜査関係者によると、南波氏の関係者が当選後、複数の支援者に金券を贈ったなどの疑いが浮上し、県警は同法違反の疑いを視野に、慎重に捜査を進めているもようだ。
 県議選で対立候補を応援していた中之条町の60代男性は「以前からうわさはあった。陣営に広がっているのであれば大きな騒ぎになる」と懸念した。東吾妻町の60代男性は「相当厳しかったのだろうか」として、8年ぶりの選挙戦となった状況を推し量った。
 支持した人には憤りも強い。中之条町の70代男性は「寝耳に水。懸命に応援して激戦を勝ち抜いたのに、何の連絡もなく辞めるとは頭にくる」と話した。東吾妻町の40代男性は「当選してすぐに辞職するのは理解に苦しむ。思いを託した有権者のために、本人の口からきちんとした理由を説明してほしい」と注文を付けた。草津町の男性(66)は「選挙違反が本当なら残念」と肩を落とした。
 吾妻郡町村会長の熊川栄嬬恋村長は「(南波氏は)上信自動車道の整備や八ッ場ダムの建設促進はもちろん、福祉や教育など郡内の住民に寄り添った政策を進めた。政治的でまじめな人だったのでショック」と話した。別の首長も「郡内の要望を県に伝え、調整する大きな役割を担っていた。県との太いパイプが失われることは非常に残念だ」と肩を落としていた。
 辞職の理由には、体調への不安もあったとされる。東吾妻町の自営業男性(80)は、「(南波氏は)年中、病院に行っていたようだ。選挙に出馬しなければよかったのではないか」と話していた。

**********朝日新聞2019年5月24日
重鎮の南波県議辞職 「陣営に公選法違反の疑い」
 4月の県議選をめぐる公職選挙法違反の疑いで陣営関係者が県警の事情聴取を受けているとして、県議会議長や自民党県連幹事長などを歴任した南波和憲県議(71)=吾妻郡区=が24日、辞職した。同日の県議会本会議で、前日に南波氏から出された辞職願を賛成多数で許可した。
 本会議では辞職理由は明らかにされなかったが、本会議後に取材に応じた自民党県連の星名建市幹事長が南波氏本人から23日に受け取った文書の内容を紹介。「県議選で公職選挙法に抵触した関係者の取り調べが行われている。知事選や参院選を前に自民党県連などに多大な迷惑をかける恐れがある」「持病が悪化し、治療が必要で議会にも大変な迷惑をかけてしまう」などを理由としていたと説明した。
 南波県議は当選7回。小渕優子衆院議員(群馬5区)の選挙も支え、県政界の重鎮的存在だった。4月の県議選吾妻郡区は4年前の無投票から一転、有力新顔の入内島道隆・元中之条町長の参戦で三つどもえの激戦となった。健康不安説も流れ、南波氏陣営は引き締めに懸命だった。当選はしたものの、11年の前々回より7千票余り減らしていた。
 辞職について、後援会の一場貞会長は「選挙期間中は私たちも一生懸命推しただけに残念。(辞職理由を聞くと)責任も感じる。本人とは会えていないが、そのうち説明があると思う」と話した。
 県選管によると、選挙から3か月以内のため、同じ吾妻郡区で次点だった自民前職の萩原渉氏(65)が繰り上げ当選する。(金井信義、泉野尚彦)

**********毎日新聞2019年5月25日
県議会 南波県議が辞職 「買収容疑親族捜査」理由か 7期ベテラン突然
 自民党県連幹事長や県議会議長を務めた南波和憲県議(71)=吾妻郡、7期=が狩野浩志議長に辞職願を提出し、24日の県議会本会議で許可された。4月の県議選に絡み、公職選挙法違反容疑で親族が県警の捜査を受けていることが理由とみられる。ベテラン県議の突然の辞職に県議会に激震が走った。【西銘研志郎、鈴木敦子、神内亜実】
 自民党県連の星名建市幹事長によると、南波氏は23日、狩野議長に辞職願を提出し、星名幹事長にも辞職理由を記した書面を手渡した。書面には「4月の県議選で、関係者が公職選挙法に抵触し警察から取り調べを受けている」「知事選、参院選を控え県連や県議団に迷惑がかかる」などとして責任を取る旨が記載されていた。
 関係者によると、南波氏の親族が、県議選で当選した見返りに支持者らに金品を配った事後買収の疑いで県警から任意の事情聴取を受けているという。
 南波氏は1995年に県議選に初当選。4月の県議選は定数2に3人が出馬する激戦となり、次点候補に1604票差で当選した。
 南波氏の辞職について星名幹事長は「大きな痛手」と話し、南波氏が務めていた県連内の役職の後任の選定を急ぐ方針を示した。
 県選管によると、南波氏の辞職に伴い、時点の萩原渉氏(65)が繰り上げ当選する。
★「残念だ」「説明責任は」 議会に波紋★
 南波氏の突然の辞職を受け、大沢正明知事は「非常に残念。県議会の要になる議員だったのでショックです」と声を落とした。
 県議会内にも波紋が広がった。県議50人のうち7期目は2番目に長く、南波氏は議長と自民県連幹事長の両方を経験した重鎮だ。公明の福重隆浩代表は「最大会派の指導的立場だったから辞職は残念」と動揺を隠さず、第2会派「リベラル群馬」の後藤克己代表は「自民のまとめ役で『ドン』という印象。自民党にとって時代の転換点になるのかもしれない」と話した。令明の阿部知世代表は「いったい何があったのか分からず驚いている」困惑した様子を見せ、共産の伊藤祐司代表は「説明責任を果たしていない」と話し、本会議で辞職願の許可に反対した。ある自民党関係者は『知将』であり、『重し』の役割を果たしていた。党全体を見渡し、行政に物申せる人物の不在は心配だ」と漏らした。別の党関係者は「党内の権力闘争の影響を受けたのでは」との見方も示した。(鈴木敦子)
★地元、驚きの声★
 南波氏の地元でも驚きの声が上がった。
 東吾妻町の事務所前で取材に応じた南波氏の長男は「申し訳ないとしか言えない。時期がきたら父から説明すると思う」と言葉少な。後援会長の一場貞さん(87)は「一生懸命応援した一人として残念」と話した。70代男性は「お世辞抜きで良い方。地元への貢献度も高かった」と肩を落とし、80代女性は「当選したばかりでどうしたのか」と驚きを隠せない様子だった。(菊池陽南子)

**********読売新聞2019年5月25日
陣営選挙違反か 県議辞職 自民・南波氏 県警、関係者を聴取
 4月の県議選で公職選挙法に違反する行為があったとみて南波和憲氏(71)の関係者から任意で事情を聞いていることが24日、わかった。これを理由に南波氏は議員辞職を狩野浩志議長に提出し、辞職が同日許可された。南波氏は吾妻郡区で7選されていた。県議会議長も務めるなど自民党県議団の重鎮だけに、同党を中心に動揺が広がっている。
 南波氏は24日の県議会本会議に欠席し、読売新聞の取材にも応じていない。
 自民県連の星名建市幹事長によると、南波氏は23日午後4時頃に辞職願を提出。星名氏に手渡したという文書には、地震の陣営関係者が公選法に違反した疑いがあり、取り調べを受けている、などとあった。辞職理由として、知事選や参院選が迫る中で迷惑をかけたくないとも記していたという。持病の悪化も挙げていた。
 辞職願の許可は本会議で採決され、共産党の2人を除き、議員46人が賛成した。
 南波氏は東吾妻町にある建設会社の元社長で、旧吾妻町議を経て1995年に吾妻郡区選挙で県議に初当選し、その後、自民県連幹事長や県議会議長を歴任。小渕恵三元首相を支える「番頭」としても知られていた。
 4月7日に投開票された県議選で同区は、3人が2議席を争う構図となり、南波氏は9807票を獲得。新人で元中之条町長の入内島道隆氏(56)に次ぐ2位で当選した。8203票で落選した自民党の萩原渉氏(65)との獲得票差は5.3ポイントだった。
 選挙運動をした陣営幹部らが買収などの悪質行為で有罪になると、公選法の規定で連座制が適用され、本人の当選は無効となるうえ、同一選挙、同一選挙区からの立候補も5年間禁じられる。
 南波氏は同区東部が地盤で、地元の首長らも支援した。南波陣営で選挙事務庁代行を務めた中沢恒喜・東吾妻町長は取材に対し、「対立候補の一人は若く、危機感を持って臨んだのは確かだが、選挙違反についてはよくわからない」と語った。元旧吾妻町長で後援会長の一場貞氏(87)は「本人や親族から連絡がない。実績もあり、一生懸命に応援した方だったのに」と、辞職に落胆した様子だった。

**********産経新聞2019年5月24日
群馬の南波県議 関係者聴取で引責辞職
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24日付で群馬県議を辞職した南波和憲氏
 4月の統一地方選で行われた群馬県議選をめぐり、自民党の南波和憲県議(71)=7期、吾妻郡区=の関係者が公職選挙法違反の疑いで県警から任意で事情聴取を受けていることが24日、分かった。南波氏は23日、狩野浩志議長に辞職願を提出。24日開会した県議会本会議は、賛成多数で同日付の辞職を認めた。
 南波氏は平成7年の県議選以来7期連続で当選し、県議会議長や党県連幹事長などの要職を歴任したベテラン。捜査の行方によっては、夏の知事選と参院選に影響する可能性もある。県選挙管理委員会によると、次点の萩原渉氏(65)が繰り上げ当選する見通し。
 南波氏は23日、辞職について説明する書面を党県連の星名建市幹事長に提出。「県議選で公職選挙法に抵触する関係者に取り調べが行われている」とし、「知事選と参院選を控えており県連などに迷惑がかかる」として引責辞職する意向を伝えた。
 文書では、取り調べの対象となった人物や具体的な違法行為については「調査中」として明かしておらず、持病が悪化していることも辞職の理由に挙げていたという。
 星名氏は報道陣の取材に「県議団の重鎮であり(辞職は)痛手だ」とし、知事選と参院選に向けて「組織態勢をしっかりと固めていきたい」と語った。
 3期目の今期限りでの政界引退を表明している大沢正明知事は「重要なポジションにいた県議だっただけに辞職はショックだ」と述べた。

**********産経新聞2019年3月31日
群馬県議選 選挙サンデーで舌戦 吾妻郡区は現職2人と元町長が激突
 統一地方選前半戦の県議選(7日投開票)告示後の日曜日となった31日、選挙戦に突入した12選挙区では、立候補者が選挙区内を駆け回り支持を訴えた。吾妻郡区(定数2)では平成19年から、東吾妻町など郡東部を地盤とする南波和憲氏(71)と、草津町など郡西部が地元の萩原渉氏(65)の自民現職2人が票を分け合ってきたが、今回は郡東部から元中之条町長の無所属新人、入内島道隆氏(56)が立候補。一転して、激戦区となっている。
 郡東部を地盤とする南波氏は、郡西部での本格的な選挙戦を開始。八ツ場ダム建設に伴い移転した長野原町の川原湯温泉では「ダム後の開発を始めなければならない時代を迎えた。観光の目玉として地域を新しく発展させたい」と声を高めた。
 嬬恋村や草津町でも遊説と街頭演説を続け、選挙カーから「また力添えをお願いします」と呼びかけた。
 中之条町出身の入内島氏とは因縁がある。
 南波氏は小渕恵三元首相、優子衆院議員の親子を支えてきた「大番頭」だが、16年の中之条町長選で現職だった小渕元首相の兄、光平氏を破り、初当選したのが入内島氏だ。
 入内島氏は、7月の知事選へのくら替え出馬を表明した山本一太参院議員とも親しく、ある事情通は「今回の選挙の構図を『小渕VS山本』と評する人もいる」と話す。
 南波氏陣営の選挙事務長に就いた中之条町の伊能正夫現町長は「『中之条から県議を』という声も強い。中之条が最大の激戦区となる」とみる。
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