安中市長選挙の疑義  安中市長選挙

                              鎌田重雄(市民オンブズマン群馬・顧問)

 2003年I1月9日に告示され16日に投開票があった安中市長選挙について疑義がある。幾つもの疑義のうち、一番大きな問題である民主主義を問うものについて述べたい。


 早速要点に入る。その約2週間前の10月20日、市民オンブズマン群馬代表の小川賢さんは安中市長選に立候補表明し、その記事が翌日の新聞各紙に掲載された。「安中市長選、三つ巴の戦いへ」といった見出しである。そして告示の翌日である11月IO日から各新聞社は、3候補のインタビュー記事や顔写真などを連日載せ始めた。問題は、これらの新聞記事から発生していたのである。すべての新聞社が公職選拳法を遵守していなかったのだ。
 立候補の届出書類の中には「通称認定申請書」というものがある。「通称認定届け」ともいい、本名の代わりに届け出た通称で選挙候補者とすることができるものである。
 例えば2003年4月13日に岩手県議会議員に当選した「ザ・グレートサスケ」氏。覆面プロレスラーである「ザ・グレートサスケ」という名は勿論本名ではない。しかし公職選拳法で、新聞および雑誌などの報道はこの通称を用いて報道しなければならない、と規定されているのである。そして「ザ・グレートサスケ」氏はこの名でトップ当選を果たしたのだ。
 話を安中市長選に戻す。小川賢さんは「おがわ けん」の通称認定届けを出していた。ところが告示日以降の新聞各紙は、本名である「おがわ まさる」と載せつづけた。
 これは大きな公正阻害にあたる。本人が乗車している選挙カーやリーフレットには「おがわ けん」と害いているのに、新聞紙上では選挙当日まで「おがわ まさる」と載せているのだ。選挙人撹乱とも言える行為で、明らかに公職選挙法違反である。I社が誤記をしたならともかく、全新聞社がそれも選挙当日でさえ修正しなかったことを考えると、メディアが統一管理され一斉に法を犯すよう仕組まれていたという疑惑も浮上する。
 情報が氾濫する現代でも、誤った情報が世論を動かしてしまう恐れかおる事などはここに記すまでもないだろう。通称の取り違いとは異なるが、佐賀市議選で無所属なのに自民党と誤って掲示された候補者が落選してしまった。この選挙について、選挙無効の判決が出た。この時の裁判長は「誤った情報が提供され、他の候補に投票した者がいる可能性は否定しがたい」として判決を出している。
 安中市長選の問題も同じだ。新聞は連日違う名前を載せ、群馬テレビまでが「おがわ まさる」と報道しているのだ。選挙報道のプロ達が「おがわ けん」で通称認定していることを知らない筈が無い。いったい公職選挙法はいつからそれほど軽くなってしまったのか!このような選挙が許されて良いのか?この国の民主主義に憂いを覚えるのは小生だけではないはずである。
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