2019/9/20  0:16

大量の建設発生土が忽然と消えた渋川土木事務所所管公共ストックヤードを巡る住民訴訟で県から答弁書到来  県内の税金無駄使い実態

■群馬県では、県土整備部の建設企画課が建設発生土ストックヤードの整備の重要性をHPでも謳っていますが、渋川土木事務所所管のストックヤードを巡り、河川法を無視して大規模な掘削あるいは大量の発生土の集積が行われ、6年間の稼働を終えた時点で大量の発生土が忽然と消えるなど、問題視されています。当会は、入手情報をもとに、3月25日に住民監査請求を群馬県監査委員に提出しました。すると、補正命令を受けたため、補正をして提出したところ、4月18日に受理され、5月8日に県庁26階で、陳述と追加証拠提出を行いました。しかしその甲斐もなく、6月3日付で監査委員は当会の住民監査請求を棄却し、河川法違反行為は不適法だとして却下する旨の結果通知を送り付けてきました。
 そのため、当会は7月4日で住民訴訟に踏み切り、訴状を前橋地裁に提出していたところ、7月29日に地裁書記官から「第1回口頭弁論が、来る9月20日(金)午前11時から前橋地裁2階21号法廷で開かれる」旨、連絡がありました。しかしその後、被告の群馬県から答弁書が来ないため、9月17日朝、地裁書記官に電話をしたところ不在で、その後11時20分に書記官から電話があり「さきほどは席を外して失礼しました。答弁書がさきほど提出されたので、FAXしましょうか?」というので、「これからそちらに取りに行きます。昼休みもやっていますか」と聞くと「大丈夫です」というので直接地裁を訪れて、答弁書を受領しました。
 担当は地裁民事第2部で、被告群馬県の訴訟代理人は、いつもの石原・関・猿谷法律事務所ではなく、阿久澤・紺法律事務所の紺正行弁護士です。

 建設工事で発生した土砂(建設発生土)は、自らの工事内や他の建設工事または建設工事以外の用途において有効に利用されるべきですが、一部の建設発生土については利用先が見つからず、その他の受入地に搬入されています。事実、群馬県内でも山間部を中心に熊谷ナンバーなどを付けた得体のしれない大型ダンプが早朝から夜遅くまで右往左往しています。

 なかには、反社会的勢力との関係が疑われる実態のない会社が関与していることなどが指摘されています。建設発生土の約9割は公共工事から出ているとみられ、有効利用について公共関与が重要であることはいうまでもありません。

 国交省が2013年(平成15年)10月に出した「建設発生土等の有効利用に関する行動計画」によれば、現状では、建設発生土の場外搬出量は、約2億8000万m3(平成12年度調査)に及んでいますが、工事間で利用されているものは僅かに約3割です。これは建設工事における土砂利用量1億5600万m3の約5割に過ぎません。また、建設発生土の約7割は、内陸受入地に利用されています。

 この結果、首都圏を中心とした地域で、大量の土砂の放置により自然環境・生活環境に影響を及ぼすとともに、土砂利用量の約5割を占める新材の採取により、自然環境に影響を及ぼしています。また、土の運搬に用いるトラックの排出ガスによる大気環境への影響も無視できないものがあり、さらに、建設工事施工中に遭遇する汚染土壌や廃棄物の不法投棄に伴い生ずる廃棄物混じり土の存在等、建設発生土等を取り巻く環境には厳しいものがあると指摘しています。

■さて、それでは、2019年6月3日付の群馬県監査委員による監査結果通知を見てみましょう。。

*****監査結果送り状*****ZIP ⇒ 20190604.zip
                            群監第202−13号
                            令和元年6月3日
小 川  賢 様

                     群馬県監査委員 丸 山 幸 男
                     同       林     章
                     同       中 島   篤
                     同       安孫子   哲

          住民監査請求に係る監査結果について

平成31年3月26日付けで収受した標記請求に係る監査結果は、別紙のとおりです。

                    群馬県監査委員事務局
                     特定監査係
                     TEL:027-226-2767

*****監査結果*****ZIP ⇒ 20190604.zip
             群馬県職員措置請求監査結果
第1 請求人
   群馬県安中市野殿980番地
   小川 賢
第2 請求書の提出
   平成31年3月26日
   なお、請求人に対し、同年4月3日に補正を求め、同月15日に補正が行われた。
第3 請求の内容
 1 請求の要旨
   渋川土木事務所において、渋川市赤城町の土地(以下「本件土地」という。)を利用して、群馬県の建設工事から発生する建設発生土のストック(保管)・払い出しの管理業務の委託が行われた。業務委託によりあるはずの残土(建設発生土)99,039.1㎥は、群馬県の財産であり、管理のずさんさにより、残土量99,039.1㎥のうち約9万㎥(補正により約5万㎥に訂正)が行方不明である。行方不明土量の搬入料金単価は、1,045円/㎥であったことから、失われた県の財産は、約9,400万円(補正により約5,225万円に訂正)に相当し、県に損害が発生していることが明白である。
   そもそも、本件土地は、一級河川田之郷川を無許可で埋め立てた場所であり、河川法違反状態の本件土地において、業務委託が行われることが違法である。
   よって、群馬県知事大澤正明に対し、次の措置を講じるよう監査委員が勧告することを求める。
 @群馬県知事大澤正明は、渋川土木事務所長に対し、残土量に見合う損害の賠償を請求すること。
 A群馬県知事大澤正明は、渋川土木事務所に対し、一級河川田之郷川の河川法違反状態を解消せよと命ずること。
 2 事実証明書(各事実証明書の表題は、措置請求書等における請求人の記載をそのまま使用した。ただし、陳述実施時に請求人から追加提出された資料は、表題の記載がないため、当監査委員において表題を記載し、事実証明書11及び12として付番した。)
  (1) 事実証明書1 平成24年2月10日付入札公告
  (2) 事実証明書2 渋川土木事務所建設発生土ストックヤード管理運営業務委託に関する協定書
  (3) 事実証明書3 平成30年6月28日付新聞記事
  (4) 事実証明書4 建設発生土ストックヤードの土量管理状況 (H30.3月末)
  (5) 事実証明書5 群馬県建設発生土ストックヤード利用要綱
  (6) 事実証明書6 田之郷川 (H30.11.27)の現場写真
  (7) 事実証明書7 工事打合せ書
  (8) 事実証明書8 基礎単価表
  (9) 事実証明書9 現場の現況写真 (2019年1月撮影)
  (10)事実証明書10 土量計算 (不足分約5万㎥の根拠)
  (11)事実証明書11 平面図、縦断図及び横断図
  (12)事実証明書12 Google Earth地図
 3 補正について
   本件措置請求について、事実証明書の数値など内容に不明な点があったことから、請求人に対し、平成31年4月3日付けで補正依頼通知を送付し、同月15日に補正書及び追加の事実証明書7から10が提出された。補正書により、請求人から、行方不明の残土量は、約9万㎥ではなく約5万㎥であり、失われた県の財産は、

<P2>
約9,400万円ではなく約5,225万円に相当するとの訂正があった。
 監査委員が措置請求書に記載された不明部分を確認するために補正を求めることは、適正な監査の実施に当たり必要不可欠な手順であることから、請求人に対し補正依頼通知を送付した日の翌日(同 月4日)から補正書が提出された日(同月15日)までの期間については、地方自治法(昭和22年法律第67号。以下「地自法」という。)第242条第5項に規定する監査を行う期間(60日)の計算から除外した。
第4 請求の受理
   本件措置請求は、地自法第242条第1項に規定する要件を具備しているものと認め、平成31年4月18日に受理を決定した。
第5 監査の実施
 1 監査対象事項
   建設発生土ストックヤードの行方不明残土量に係る損害賠償請求権の行使等について
 2 監査対象機関
   北群馬渋川振興局渋川土木事務所(以下「渋川土木事務所」という。)
   県土整備部建設企画課(以下「建設企画課」という。)
 3 監査委員の交代
   本件措置請求が提出された時点における地自法第196条第1項の規定により議員のうちから選任された監査委員は、萩原渉及び水野俊雄であつたところ、平成31年4月29日付けで任期満了により退任し、令和元年5月17日付けで中島篤及び安孫子哲が新たに選任された。
 4 請求人の陳述及び証拠提出
   令和元年5月8日、地自法第242条第6項の規定により、請求人の陳述を聴取した。また、請求人から事実証明書11及び12が追加提出された。
 5 監査の実施
   令和元年5月15日、監査対象機関に対し、監査委員による対面監査を行った。また、これに先立ち監査委員事務局職員による事務ヒアリングを行った。
第6 監査の結果
 1 渋川土木事務所及び建設企画課の主張及び説明
  (1) 群馬県建設発生土ストックヤード利用要綱(以下「本件利用要綱」という。)について
    公共工事から発生する建設発生土の有効利用と適正処理を図り、もつて公共事業の円滑な推進と生活環境の保全に資することを目的とし、平成24年5月1日に本件利用要綱を制定した。渋川土木事務所建設発生土ストックヤード(以下「本件ストックヤード」という。)は、本件利用要綱をもとに管理運営を行っていた。
    なお、本件ストックヤード 用地は、平成22年度に設置された建設発生土対策検討会議で選定されているが、選定時の資料は残っていない。
  (2) 渋川土木事務所建設発生土ストックヤード 管理運営業務委託(以下「本件業務委託」という。)について
   ア 受託者の決定について
     本件ストックヤード を管理運営するに当たり、一般競争入札を実施し、受託者を決定した。
   イ 建設発生土の受入れについて
     建設発生土の受入れは、渋川土木事務所及び同事務所管内市町村(渋川市、吉岡町及び榛東村)の公共工事から発生したもののみである。
   ウ 搬入及び搬出料金について

<P3>
     本件ストックヤードは、受託者が、建設発生土を搬入する者及び搬出する者の双方から、それぞれ搬入及び搬出に係る料金を徴収し、これによって得られる料金で管理運営に要する全ての費用を賄う形で運用された。
     上記の運用形態であるので、県から受託者に対して委託料等が発生するものではなく、また、料金は、県の歳入にならない。
   エ 第三者への再委託について
     本件業務委託の一部が下請に付され、承諾した。
   オ 土量の管理について
     土量については、毎月提出される月例報告書で確認した。現地調査は、年4回から年6回 実施した。
   カ 検査確認について
     毎年度終了後60日以内に、業務報告書が提出され、履行状況を検査した。
   キ 本件業務委託完了時の原状回復措置について
     本件ストックヤード用地は、渋川土木事務所長が土地所有者と土地賃貸借契約を締結し、確保されたものである。本件業務委託完了時は、一部原状回復を行った。本件ストックヤードに残置していた建設発生土は、当該土地所有者了解の上、地ならしして引渡された。
  (3) その他
   ア 建設発生土(残土)の資産価値について
     以下の状況から、建設発生土(残土)そのものに資産価値はないと認められる。
    (ア) 平成24年度建設副産物実態調査(国土交通省)の結果から、県の建設発生土搬出量(民 間も含む)は、土砂利用量の28倍の供給過多になっている。
    (イ) 県では、建設発生土の受入地確保に苦慮しており、渋川地区に本件ストックヤードを整備した。
   イ 残土量約5万㎥が行方不明とする請求人の主張について
     本件ストックヤードにおける平成29年度末時点の残土量は、搬入及び搬出の計数上からすると、99,039.1㎥と認められるが、同年度末をもつて、本件業務委託を完了し、及び本件ストックヤード用地の土地賃貸借契約を終了した。
     上記主張の残土量は、平成31年1月に撮影した現場の現況写真(事実証明書9)などに基づき、請求人が計算した数値である。
     したがって、請求人が計算した数値は、本件業務委託完了後及び土地賃貸借契約終了後であるから、把握していない。
 2 事実関係の確認
  (1) 本件業務委託について
    本件業務委託について、一般競争入札を実施し、本件ストックヤードの受託者を決定していることを確認した。業務期間は、平成24年4月1日から平成30年3月31日までであった。落札金額が搬入及び搬出の料金となっていた。当該料金は、搬入料金が1,045円/㎥(税抜き)、搬出料金が620円/㎥(税抜き))であり、建設発生土の搬入者及び搬出者が受託者に対し、支払うことになっており、県に対しての債 権及び債務は生じないことになっていた。
  (2) 本件ストックヤードに係る料金について
    本件ストックヤードに係る料金は、平成24年度から平成29年度までの基礎単価表(県が発注する土木工事等の積算に用いる単価をまとめた一覧表)に記載されていた。また、県が建設工事を発注する際の設計図書等に、本件ストックヤードの搬入料金を処分費等として選択

<P4>
するよう、指定されていた。
第7 監査委員の判断
   本件措置請求に関して、監査委員が判断した結果は、次のとおりである。
   なお、各判断項目は、請求人の主張に対応させたものである。
 1 結論
   本件措置請求のうち、群馬県知事大澤正明は、渋川土木事務所長に対し、残土量に見合う損害を賠償せよ、との勧告を求めるとする請求については、請求人の主張は理由がないから、これを棄却する。
   また、群馬県知事大澤正明は、渋川土木事務所に対し、一級河川田之郷川の河川法違反状態を解消せよと命ぜよ、との勧告を求めるとする請求については、住民監査請求として不適法であるから、これを却下する。
 2 判断の理由
  (1) 群馬県知事大澤正明は、渋川土木事務所長に対し、残土量に見合う損害を賠償せよ、との勧告を求めるとする請求について
    請求人は、本件業務委託によりあるはずの99,039.1㎥の残土は、群馬県の財産であり、管理のずさんさにより、相当量の残土が行方不明であることから、県に損害が発生していることが明白であると主張している。 しかしながら、地自法第242条に規定する住民監査請求は、その対象とされる事項につき、違法若しくは不当な公金の支出、財産の取得、管理若しくは処分、契約の締結若しくは履行若しくは債務その他の義務の負担又は違法若しくは不当に公金の賦課若しくは徴収を怠る事実若しくは財産の管理を怠る事実に限定されている。 そして、最高裁は、住民訴訟が適法といえるためには、当該行為又は怠る事実が当該普通地方公共団体における財産の「財産的価値に着日し、その価値の維持、保全を図る財務的処理を直接の目的とする財務会計上の財産管理行為」に当たる場合でなければならない(最一小判平成2・4・12民集44巻3号431頁)と判示しているところである。これをもとに、本件についてみるに、県が建設工事を発注する際の設計図書等に本件ストックヤードの搬入料金を処分費等として計上していることからしても、本件措置請求の当該建設発生土は、財産的価値を有しておらず、そうすると残土の管理行為は、「財産的価値に着日し、その価値の維持、保全を図る財務的処理を直接の目的とする財務会計上の財産管理行為」には当たらないこととなる。よつて、その余を判断するまでもなく、請求人の本件措置請求は失当であり、群馬県知事大澤正明は、渋川土木事務所長に対し、残土量に見合う損害を賠償せよ、との勧告を求めるとする請求については、これを棄却する。
  (2) 群馬県知事大澤正明は、渋川土木事務所に対し、一級河川田之郷川の河川法違反状態を解消せよと命ぜよ、との勧告を求めるとする請求について
    請求人は、一級河川田之郷川における無許可で埋め立てられた土地について、河川法違反状態を解消する措置を求めているが、本件措置は、財務会計上の財産管理行為に当たらない。よつて、本件措置請求のうち、群馬県知事大澤正明は、渋川土木事務所に対し、一級河川田之郷川の河川法違反状態を解消せよと命ぜよ、との勧告を求めるとする請求については、これを却下する。
                               以上
**********

■このため、当会では7月4日付で訴状を前橋地裁に提出しました。

*****訴状*****ZIP ⇒ 20190704iiacyjoj.zip
     訴     状
(ここに収入印紙貼る)
                             令和元年7月4日
前橋地方裁判所 御中

         原告 〒379-0114 群馬県安中市野殿980番地
                  小  川     賢
                  電話090−5302−8312
         被告 〒371-8570 群馬県前橋市大手町一丁目1番1号
                  群馬県知事 大澤 正明

行方不明建設残土量に係る損害賠償請求事件

訴訟物の価格   160万円(算定不能)
貼用印紙額    13,000円

第1 請求の要旨
1.被告群馬県知事大澤正明は、渋川土木事務所長に対し、残土量5万㎥に見合う5,200万円を返還させよ。
2.訴訟費用は被告の負担とする。
との判決を求める。

第2 当事者
(1)原告は群馬県の住民であり納税者である。
(2)被告は、群馬県知事であり、渋川土木事務所を管轄する者である。
(3)訴外 渋川土木事務所、渋川建設組合、渋川市議とその妻および経営する建設会社、

第3 住民監査請求
(1)平成31年3月26日、原告は群馬県監査委員に、地方自治法第242条第1項により、「建設発生土ストックヤードの行方不明残土量に係る損害賠償請求権の行使等(以下、「本件請求」という。)について措置請求(甲1〜7号証)を行った。
(2)平成31年4月3日、群馬県監査委員は原告に対し補正依頼通知を送付し、同月15日に原告は群馬県監査委員に対して原告は補正書(甲8号証)及び追加の事実証明書7〜10(甲9〜12号証)を提出した。
(3)令和元年5月8日、原告は群馬県監査委員に対して、地方自治法第242条第6項の規定に基づき、意見の陳述と証拠の提出(甲13・14号証)を行った。
(4)令和元年6月4日、原告は、請求棄却・却下の監査結果(令和元年6月3日付、群監第202−13号)(甲15号証)を受け取ったが不服である。

第4 監査請求と監査結果に対する不服
(1)原告は、群馬県監査委員に対し、@「知事大澤は、渋川土木事務所長に対し、残土量に見合う損害を賠償せよ、との勧告を求めよ」およびA「知事大澤は、渋川土木事務所に対し、一級河川田之郷川の河川補違反状態を解消せよと命ぜよ、との勧告を求めよ」との趣旨で、監査請求を申し立てた。
(2)ところが、群馬県監査委員の監査結果では、原告の請求内容が、@について、本件措置請求の当該建設発生土は、財産的価値を有しておらず、そうすると残土の管理行為は、「財産的価値に着目し、その価値の維持、保全を図る財務的処理を直接の目的とする事務会計上の財産管理行為には当たらない」として、争点を歪めて棄却した。
(3)また、Aについて、本件措置請求の一級河川田之郷川の河川法違反状態の解消は、財務会計上の財産管理行為には当たらない」として、これも却下した。

第5 請求の理由=群馬県の損失
(1)当該土地(ストックヤード)について
   この土地の所有者は、渋川市会議員の妻で建設会社社長の所有である。この建設会社は被告群馬県の工事も頻繁に請け負っている。
   被告群馬県は年間230万円でこの土地の所有者と借地契約をしていたらしい。また、この土地の地目は雑種地であり、面積は約1万uである。
(2)ストックヤードと残土捨て場の違いについて
   「ストックヤード」とは、建設副産物の中の建設発生土を工事間で利活用するための保管場所を言う。
   他方、残土捨て場とは、建設発生土の工事間の利活用ができず、埋立、盛土をする場所を言う。
   つまり、ストックヤードとは保管が目的で、捨場に処分するよりも工費が増す行為ではあるが、工費が増加してでも再利用のための保管場所と判断すべき場所であり、土砂自体の価値は、捨土であれば1㎥あたり700円である。
   今回はストックヤードであるから、1㎥あたりの受入金額が1,045円であれば、差額の345円は保管料金とすべきである。したがって、工事完了時点で、建設発生土を地権者の建設会社にくれてやった時点で、その分の差額は群馬県に返還させなければならない。
(3)それどころか、当該土地のストックヤードは河川敷よりも低いところがあり、当初からそれを埋めることが目的であったようにも取り得る地形である。なぜなら、河川地域がいたずらに形状変更されている事実が、着工前の平面図と横断図から判断できるためである。
(4)本来、田之郷川(一級河川)の管理者である渋川土木事務所が、こともあろうに借地契約を結んで、河川法で定める河川地帯に建設発生土を埋立処分したとなれば、それこそ前代未聞の話である。なぜなら盛土は、河川地帯内では、高さ3m以上はできないはずだからだ。
(5)渋川土木事務所に提出の平成30年11月27日の写真(甲7号証)でも、深さ3.5m以上、もっとも深いところでは6mにもおよぶ状態が明らかである。これは河川法違反行為そのものである。
(6)本来、ここに約10万㎥の土が存在するわけだが平成30年11がT27日の写真が示す通り、約5万㎥の土が存在していないことがわかる。群馬県監査委員は、土に価値がないとの判断であるが、果してそうであろうか。
(7)最初から、土の捨場として残土処分が目的であったという判断も有り得るのであり、土もすべて地権者のものと判断し得る。しかしながら、今回の借地契約は、ストックヤードとして建設発生土の保管を目的として成り立っているものである。
(8)先に地権者と借地既契約を結び、そこに管理人としての委託業務を渋川の建設組合と結び、そしてその実質作業を地権者の経営する建設会社が下請け作業を行っていたわけだ。そして、一年毎に契約を更新してきたわけだ。
(9)表向きは、ストックヤードとして、あたかも契約通りのことが行われてきたように見えるが、実際に土が約5万㎥も不足していては、建設工事間の発生土が確実に残土処分されていたかもしれないとの疑念を抱かざるを得ない。
(10)果して、被告群馬県の土木関係の監督のかたで、この土量を目視して約10万㎥の土が存在するように見えるかたがいるとすれば、それ自体技術の低下を指摘せざるを得ないことになる。誰が見ても、5万㎥が妥当である。
(11)この事案はストックヤードを装っているが、実際には少量の建設発生土を再利用したに過ぎず、その結果、河川法を犯している土地を残土捨場として埋立をしてやり、残った土砂を地権者に影響した行為と判断せざるを得ない。
(12)よって、入札委託契約は無効であるから、全額を返還させるべきである。
(13)どうしても契約が有効と言うのなら、土砂が管理されていないことを理由に、約50,000㎥×@1,045円=約5,200万円を返還させるべきである。
(14)この一連の行為における違反項目をまとめると次のとおりである。
  1)渋川土木事務所が建設組合と結んだ業務委託契約は官製談合の疑いがあること。なぜなら入札資格880点のしばりと渋川市内に拠点のある業者に限るとされているからだ。しかも下請に地権者の経営する建設会社を起用しており、協定書に違反しているためだ。
  2)被告群馬県と借地契約をしていること。地権者が建設会社の社け長で渋川市議会銀の妻である。
  3)河川法違反であること。河川法では盛土の高さは3m以内でなければならない。
  4)捨土であれば、借地契約は不要であること。
  5)土量不足であること。計算書によれば約5万㎥しかない(甲12号証)。
  6)群馬県と渋川市に対して土壌汚染対策法に基づく形状変更の手続が必要であるが、この土地、つまり市議会議員の妻で建設会社社長の土地については行われていない。
(15)なぜに、これほどの数々の違反を疑わせる行為がなされたのか。渋川の建設組合と契約をする必要があったのか。渋川土木事務所と組合との間に、カネを生み出す為のなにか共通の目的があったことが強く疑われる。
(16)よって、請求の要旨に示す金額の返還を求められたい。

第6 証拠書類
 なお、証拠説明書と以下の甲号証は追って提出する。
(1)甲1号証 住民監査請求書
(2)甲2号証 【事実説明書1】平成24年2月10日付入札公告
(3)甲3号証 【事実証明書2】渋川土木事務所建設発生土ストックヤード管理運営業務委託に関する協定書
(4)甲4号証 【事実証明書3】平成30年6月28日付新聞記事
(5)甲5号証 【事実証明書4】建設発生土ストックヤードの土量管理状況(H30.3月末)
(6)甲6号証 【事実証明書5】群馬県建設発生土ストックヤード利用要綱
(7)甲7号証 【事実証明書6】田之郷川(H30.11.27)の現場写真
(8)甲8号証 補正書
(9)甲9号証 【事実証明書7】工事打合せ書
(10)甲10号証 【事実証明書8】基礎単価表
(11)甲11号証 【事実証明書9】現場の現況写真 (2019年1月撮影)
(12)甲12号証 【事実証明書10】土量計算((不足分約5万㎥の根拠)
(13)甲13号証 【事実証明書11】平面図、縦断図及び横断図
(14)甲14号証 【事実証明書12】Google Earth地図
(15)甲15号証 監査結果通知
                                 以上
*****追加提出資料*****
●証拠説明書:
 ZIP ⇒ 20190718c.zip
●甲号証:
(1)甲1号証 住民監査請求書
(2)甲2号証 【事実説明書1】平成24年2月10日付入札公告
(3)甲3号証 【事実証明書2】渋川土木事務所建設発生土ストックヤード管理運営業務委託に関する協定書
(4)甲4号証 【事実証明書3】平成30年6月28日付新聞記事
(5)甲5号証 【事実証明書4】建設発生土ストックヤードの土量管理状況(H30.3月末)
(6)甲6号証 【事実証明書5】群馬県建設発生土ストックヤード利用要綱
   甲1〜6;ZIP ⇒ b0106zy16.zip
(7)甲7号証 【事実証明書6】田之郷川(H30.11.27)の現場写真
(8)甲8号証 補正書
   甲7〜8:ZIP ⇒ b0708ey20190415ot.zip
(9)甲9号証 【事実証明書7】工事打合せ書
(10)甲10号証 【事実証明書8】基礎単価表
   甲9〜10:ZIP ⇒ b091078.zip
(11)甲11号証 【事実証明書9】現場の現況写真 (2019年1月撮影)
(12)甲12号証 【事実証明書10】土量計算((不足分約5万㎥の根拠)
   甲11〜12:ZIP ⇒ b1112910.zip
(13)甲13号証 【事実証明書11】平面図、縦断図及び横断図
(14)甲14号証 【事実証明書12】Google Earth地図
(15)甲15号証 監査結果通知
   甲13〜15:ZIP ⇒ b13151112ym.zip

■そして、第1回口頭弁論の4日前の9月17日にようやく被告の答弁書の県における稟議が済み決裁が降りたとして、通知があったので即日受領しました。内容は次の通りです。

*****答弁書*****ZIP ⇒ 20190917.zip
<P1>
   令和元年(行ウ)第13号
原告 小川賢
被告 群馬県知事 山本一太
             答弁書
                        令和元年9月17日
前橋地方裁判所民事第2部合議係 御中
          (〒371-0022)前橋市千代田町二丁目1番20号
                  阿久澤・紺法律事務所(送達場所)
                   被告訴訟代理人弁護士 紺 正行
                    電話 027−231−2662
                    FAX 027−231−2640
                   被告指定代理人 小渕 弘之
                   被告指定代理人 林  洋一
                   被告指定代理人 市川 通利
                   被告指定代理人 土屋 隆太郎
                   被告指定代理人 飯島 幸弘
                   被告指定代理人 松井 幸夫
                   被告指定代理人 坪井 研二
                   被告指定代理人 井上 重利
                   被告指定代理人 高山 伸一
                   被告指定代理人 千嶋 豊久
                    電話 027−226−3531
                    FAX 027−224−1426

<P2>
          請求の要旨(趣旨)に対する答弁
 1 原告の請求を棄却する。
 2 訴訟費用は原告の負担とする。
 との判決を求める。

            請求の原因に対する認否
第1 同第2(当事者)について
 1 同(1)について
   「原告は群馬県の住民であり」は認め、その余は不知。
 2 同(2)について
   同(2)のうち、渋川土木事務所を「管轄」を「統轄」と訂正した上、認める。なお、現在の群焉県知事は「山本一太」である。
 3 同(3)について
   同(3)のうち、渋川土木事務所、「渋川建設組合」を「渋川建設事業協同組合」と訂正した上、訴外であることは認め、その余は不知。

第2 同第3(住民監査請求)について
 1 同(1)について
   認める。
 2 同(2)について
   認める。
 3 同(3)について
   認める。
 4 同(4)について

<P3>
   「令和元年… …受け取った」は認め、その余は不知。

第3 同第4(監査請求と監査結果に対する不服)について
 1 同(1)について
   「河川補違反状態」を「河川法違反状態」と訂正した上、認める。
 2 同(2)について
   「争点を歪めて」は争い、その余は認める。
 3 同(3)について
   認める。

第4 同第5(請求の理由=群馬県の損失)について
 1 同(1)について
   争う。
 2 同(2)について
   争う。
 【求択明】原告は、土砂自体の価値は、捨土であれば1㎥あたり700円である旨主張しているが、「捨土であれば1㎥あたり700円」の主張が、なぜ導かれるのかを明らかにするよう求める。
 3 同(3)について
   否認ないし争う。
 4 同(4)について
   争う。

<P4>
 5 同(5)について
   争う。
   原告は、甲7の写真を根拠にして当該地土の深さが3.5m以上あるなどと主張している。
   しかし、甲7の写真は平戎30年11月27日に撮影されたものだとされている。そうだとすると、ストックヤードの運用は平成30年3月末に終了しているため、甲7の写真は埋め立てた後に撮影されたものであり、埋め立てる前の当該土也の状態を示すものではない。従って、原告の上記主張は失当である。
 6 同(6)について
   否認ないし争う。
 【求釈明】原告は、平成30年11月27日(原告は「平成30年11がT27日」としているが誤記と思われる。)の写真、おそらく甲7の写真を根拠にして、当該地に土約5万㎥の土砂が存在していない旨主張しているが、甲7の写真からなぜ上記主張が導かれるのかを明らかにするよう求める。
 7 同(7)について
   争う。
 8 同(8)について
   否認ないし争う。
 9 同(9)について
   否認ないし争う。
 10 同(10)について
   否認ないし争う。

<P5>
 11 同(11)について
   否認ないし争う。
 【求釈明】原告は、「残った土砂を地権者に影響した行為と判断せざるを得ない。」旨主張しているが、「残った土砂を地権者に影響した行為」とはどのような行為を指すのか明らかにするよう求める。
 12 同(12)について
   争う。
 13 同(13)について
   争う。
 14 同(14)について
   柱書は、争う。
 (1)同1)について
    争う。
 (2)同2)について
    争う。
 (3)同3)について
    争う。
 【求択明】河川法違反が、請求の要旨(趣旨)といかなる関係に立つのか明らかにするよう求める。
 (4)同4)について
    争う。
 (5)同5)について
    争う。
(6)同6)について
   争う。
 【求釈明】原告は、当該土地でのストックヤードの運営が土壌汚染対策法に違反していると主張するもののようである。土壌汚染対策法違反が、請求の要旨(趣旨)といかなる関係に立つのか明らかにするよう求める。
 15 同(15)について
   争う。
 16 同(16)について
   以上の通り、原告の主張は何れも理由がないので、本件訴えは速やかに棄却されるべきである。

            被 告 の 主 張
 被告の主張は、追って準備書面を提出して行う。
                                   以上

             添 付 書 類
 1 答弁書副本    1通
 2 訴訟委任状    1通
 3 指定代理人指定書 1通
**********

被告(群馬県)の答弁書だけでは、よく分からないため、原告(当会)の訴状の各項目と対比させてみました。

**********
第1 請求の要旨
1.被告群馬県知事大澤正明は、渋川土木事務所長に対し、残土量5万㎥に見合う5,200万円を返還させよ。
2.訴訟費用は被告の負担とする。
との判決を求める。

 1 原告の請求を棄却する。
 2 訴訟費用は原告の負担とする。
 との判決を求める。


第2 当事者
(1)原告は群馬県の住民であり納税者である。

   「原告は群馬県の住民であり」は認め、その余は不知。
(2)被告は、群馬県知事であり、渋川土木事務所を管轄する者である。
 同(2)のうち、渋川土木事務所を「管轄」を「統轄」と訂正した上、認める。なお、現在の群焉県知事は「山本一太」である。
(3)訴外 渋川土木事務所、渋川建設組合、渋川市議とその妻および経営する建設会社、
 同(3)のうち、渋川土木事務所、「渋川建設組合」を「渋川建設事業協同組合」と訂正した上、訴外であることは認め、その余は不知。

第3 住民監査請求
(1)平成31年3月26日、原告は群馬県監査委員に、地方自治法第242条第1項により、「建設発生土ストックヤードの行方不明残土量に係る損害賠償請求権の行使等(以下、「本件請求」という。)について措置請求(甲1〜7号証)を行った。

   認める。
(2)平成31年4月3日、群馬県監査委員は原告に対し補正依頼通知を送付し、同月15日に原告は群馬県監査委員に対して原告は補正書(甲8号証)及び追加の事実証明書7〜10(甲9〜12号証)を提出した。
   認める。
(3)令和元年5月8日、原告は群馬県監査委員に対して、地方自治法第242条第6項の規定に基づき、意見の陳述と証拠の提出(甲13・14号証)を行った。
   認める。
(4)令和元年6月4日、原告は、請求棄却・却下の監査結果(令和元年6月3日付、群監第202−13号)(甲15号証)を受け取ったが不服である。
   「令和元年… …受け取った」は認め、その余は不知。

第4 監査請求と監査結果に対する不服
(1)原告は、群馬県監査委員に対し、@「知事大澤は、渋川土木事務所長に対し、残土量に見合う損害を賠償せよ、との勧告を求めよ」およびA「知事大澤は、渋川土木事務所に対し、一級河川田之郷川の河川補違反状態を解消せよと命ぜよ、との勧告を求めよ」との趣旨で、監査請求を申し立てた。

   「河川補違反状態」を「河川法違反状態」と訂正した上、認める。
(2)ところが、群馬県監査委員の監査結果では、原告の請求内容が、@について、本件措置請求の当該建設発生土は、財産的価値を有しておらず、そうすると残土の管理行為は、「財産的価値に着目し、その価値の維持、保全を図る財務的処理を直接の目的とする事務会計上の財産管理行為には当たらない」として、争点を歪めて棄却した。
   「争点を歪めて」は争い、その余は認める。
(3)また、Aについて、本件措置請求の一級河川田之郷川の河川法違反状態の解消は、財務会計上の財産管理行為には当たらない」として、これも却下した。
   認める。

第5 請求の理由=群馬県の損失
(1)当該土地(ストックヤード)について
   この土地の所有者は、渋川市会議員の妻で建設会社社長の所有である。この建設会社は被告群馬県の工事も頻繁に請け負っている。
   被告群馬県は年間230万円でこの土地の所有者と借地契約をしていたらしい。また、この土地の地目は雑種地であり、面積は約1万uである。

   争う。
(2)ストックヤードと残土捨て場の違いについて
   「ストックヤード」とは、建設副産物の中の建設発生土を工事間で利活用するための保管場所を言う。
   他方、残土捨て場とは、建設発生土の工事間の利活用ができず、埋立、盛土をする場所を言う。
   つまり、ストックヤードとは保管が目的で、捨場に処分するよりも工費が増す行為ではあるが、工費が増加してでも再利用のための保管場所と判断すべき場所であり、土砂自体の価値は、捨土であれば1㎥あたり700円である。
   今回はストックヤードであるから、1㎥あたりの受入金額が1,045円であれば、差額の345円は保管料金とすべきである。したがって、工事完了時点で、建設発生土を地権者の建設会社にくれてやった時点で、その分の差額は群馬県に返還させなければならない。

   争う。
 【求択明】原告は、土砂自体の価値は、捨土であれば1㎥あたり700円である旨主張しているが、「捨土であれば1㎥あたり700円」の主張が、なぜ導かれるのかを明らかにするよう求める。

(3)それどころか、当該土地のストックヤードは河川敷よりも低いところがあり、当初からそれを埋めることが目的であったようにも取り得る地形である。なぜなら、河川地域がいたずらに形状変更されている事実が、着工前の平面図と横断図から判断できるためである。
   否認ないし争う。
(4)本来、田之郷川(一級河川)の管理者である渋川土木事務所が、こともあろうに借地契約を結んで、河川法で定める河川地帯に建設発生土を埋立処分したとなれば、それこそ前代未聞の話である。なぜなら盛土は、河川地帯内では、高さ3m以上はできないはずだからだ。
   争う。
(5)渋川土木事務所に提出の平成30年11月27日の写真(甲7号証)でも、深さ3.5m以上、もっとも深いところでは6mにもおよぶ状態が明らかである。これは河川法違反行為そのものである。
   争う。
   原告は、甲7の写真を根拠にして当該地土の深さが3.5m以上あるなどと主張している。
   しかし、甲7の写真は平戎30年11月27日に撮影されたものだとされている。そうだとすると、ストックヤードの運用は平成30年3月末に終了しているため、甲7の写真は埋め立てた後に撮影されたものであり、埋め立てる前の当該土也の状態を示すものではない。従って、原告の上記主張は失当である。

(6)本来、ここに約10万㎥の土が存在するわけだが平成30年11がT27日の写真が示す通り、約5万㎥の土が存在していないことがわかる。群馬県監査委員は、土に価値がないとの判断であるが、果してそうであろうか。
   否認ないし争う。
 【求釈明】原告は、平成30年11月27日(原告は「平成30年11がT27日」としているが誤記と思われる。)の写真、おそらく甲7の写真を根拠にして、当該地に土約5万㎥の土砂が存在していない旨主張しているが、甲7の写真からなぜ上記主張が導かれるのかを明らかにするよう求める。
(7)最初から、土の捨場として残土処分が目的であったという判断も有り得るのであり、土もすべて地権者のものと判断し得る。しかしながら、今回の借地契約は、ストックヤードとして建設発生土の保管を目的として成り立っているものである。
   争う。
(8)先に地権者と借地既契約を結び、そこに管理人としての委託業務を渋川の建設組合と結び、そしてその実質作業を地権者の経営する建設会社が下請け作業を行っていたわけだ。そして、一年毎に契約を更新してきたわけだ。
   否認ないし争う。
(9)表向きは、ストックヤードとして、あたかも契約通りのことが行われてきたように見えるが、実際に土が約5万㎥も不足していては、建設工事間の発生土が確実に残土処分されていたかもしれないとの疑念を抱かざるを得ない。
   否認ないし争う。
(10)果して、被告群馬県の土木関係の監督のかたで、この土量を目視して約10万㎥の土が存在するように見えるかたがいるとすれば、それ自体技術の低下を指摘せざるを得ないことになる。誰が見ても、5万㎥が妥当である。
   否認ないし争う。
(11)この事案はストックヤードを装っているが、実際には少量の建設発生土を再利用したに過ぎず、その結果、河川法を犯している土地を残土捨場として埋立をしてやり、残った土砂を地権者に影響した行為と判断せざるを得ない。
  否認ないし争う。
 【求釈明】原告は、「残った土砂を地権者に影響した行為と判断せざるを得ない。」旨主張しているが、「残った土砂を地権者に影響した行為」とはどのような行為を指すのか明らかにするよう求める。

(12)よって、入札委託契約は無効であるから、全額を返還させるべきである。
   争う。
(13)どうしても契約が有効と言うのなら、土砂が管理されていないことを理由に、約50,000㎥×@1,045円=約5,200万円を返還させるべきである。
   争う。
(14)この一連の行為における違反項目をまとめると次のとおりである。
   柱書は、争う。
  1)渋川土木事務所が建設組合と結んだ業務委託契約は官製談合の疑いがあること。なぜなら入札資格880点のしばりと渋川市内に拠点のある業者に限るとされているからだ。しかも下請に地権者の経営する建設会社を起用しており、協定書に違反しているためだ。
   争う。
  2)被告群馬県と借地契約をしていること。地権者が建設会社の社け長で渋川市議会銀の妻である。
   争う。
  3)河川法違反であること。河川法では盛土の高さは3m以内でなければならない。
   争う。
 【求択明】河川法違反が、請求の要旨(趣旨)といかなる関係に立つのか明らかにするよう求める。

  4)捨土であれば、借地契約は不要であること。
   争う。
  5)土量不足であること。計算書によれば約5万㎥しかない(甲12号証)
   争う。
  6)群馬県と渋川市に対して土壌汚染対策法に基づく形状変更の手続が必要であるが、この土地、つまり市議会議員の妻で建設会社社長の土地については行われていない。
   争う。
 【求釈明】原告は、当該土地でのストックヤードの運営が土壌汚染対策法に違反していると主張するもののようである。土壌汚染対策法違反が、請求の要旨(趣旨)といかなる関係に立つのか明らかにするよう求める。

(15)なぜに、これほどの数々の違反を疑わせる行為がなされたのか。渋川の建設組合と契約をする必要があったのか。渋川土木事務所と組合との間に、カネを生み出す為のなにか共通の目的があったことが強く疑われる。
   争う。
(16)よって、請求の要旨に示す金額の返還を求められたい。
   以上の通り、原告の主張は何れも理由がないので、本件訴えは速やかに棄却されるべきである。
**********

■被告群馬県は、答弁書の中で求釈明6項目を挙げてきました。主張は別途準備書面ですると言っていることから、9月20日の第1回口頭弁論でとりあえず双方から次の第2回口頭弁論期日の半月前くらいまでに提出するように訴訟指揮があるとみられます。

 それにしても、今回の訴訟の被告訴訟代理人の紺正行弁護士は、今年の4月1日から1年間の任期で群馬弁護士会長に就任している御仁です。

 その御仁が監修した(原稿執筆は群馬県職員と思われる)答弁書の求釈明で、「河川法違反が、請求の要旨(趣旨)といかなる関係に立つのか明らかにしろ」とか、「土壌汚染対策法違反が請求の要旨(趣旨)といかなる関係に立つのか明らかにしろ」などと当会に求めてきています。本当に本気なのでしょうか。

 地方自治法第2条の第16項では「地方公共団体は、法令に違反してその事務を処理してはならない。なお、市町村及び特別区は、当該都道府県の条例に違反してその事務を処理してはならない。」と定めており、同条第17項では「前項の規定に違反して行った地方公共団体の行為は、これを無効とする。」としています。

 よもやこのような行政の基本中の基本を弁護士が知らないはずがありません。こちらから、これらの求釈明の真意を質してみたいものです。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

※参考情報1「渋川市議がまたまた売名行為?」
 渋川の残土問題にも深くかかわる渋川市議が、またもや売名行為と指摘されかねないことをしでかし、論議を呼んでいます。この事案を報じた新聞記事及び関連情報を見てみましょう。

**********毎日新聞2019年9月17日
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親鸞上人伝説の岩「硯石」、地域おこしの目玉に 渋川市議が無償で整備 住民賛否「見えやすい」「あんなに傷」 /群馬
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整備が終わり地中から掘り起こされた硯石=群馬県渋川市北橘町で8月24日
 渋川市北橘町の岩「硯石(すずりいし)」を地域おこしの目玉にしようと、渋川市議の望月昭治氏(67)らが整備に入った。親鸞上人がこの地に立ち寄った際、岩のくぼみにたまった水で墨をすり歌を詠んだという伝説が残されている。市指定文化財ではないが「市の文化的財産」(市職員)といい、望月氏が整備を企画し実現した。
 硯石は、通称「からっ風街道」と呼ばれる市道沿いの市有地にあり、岩の脇には市教育委員会が立てた説明書きの看板もあった。
 望月氏らが整備に入ったのは7月下旬。土木建築会社の役員も務める望月氏が、会社の重機を使って岩を掘り返した。やぶも伐採し、桜の苗木を現地に植えた。望月氏は「硯石を世に出してやりたいと思った。今後は市の指定文化財になれればいい」と話す。
 ただ、地元では賛否が分かれている。「硯石が見やすくなった」と歓迎の声がある一方、重機で掘り返した際に岩に傷が付いたことから、「あんなに傷つくとは思わなかった」「文句が無いわけではないが、ボランティアでやってくれたのだから仕方がない」などという意見もある。
 市文化財保護課の担当者は「もう少し傷が付かないように強く要望すべきだった」と話している。【西銘研志郎】

**********上毛新聞2019年8月22日
北橘の「硯石」見に来て 整地や駐車場確保 巨石周辺を住民が力
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整備後の硯石。車を止めて見学できるようになった
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整備前におはらいをする関係者。周囲に草木が茂っている
 地名の由来にもなった巨石「硯石(すずりいし)」を広く知ってもらおうと、群馬県渋川市北橘町赤城山の近隣住民らが周辺整備に動きだした。草木を伐採して整地し、駐車スペースを確保。将来、憩いの場になるようサクラの苗木も植えた。有志は「地域の宝を観光客らにも見てほしい」と話している。
 硯石は赤城南麓広域農道(からっ風街道)沿いにある。地上に出ていた部分は高さ1.4メートルで、幅は2.2メートルほど。赤城山が噴火した際に押し流されてきたとされ、上のくぼみに常に水がたまっていることから硯(すずり)に見立てて呼ばれているという。親鸞がくぼみの水を使って墨をすり、一首詠んだとの伝承も残る。

**********渋川市HP 2017年6月21日
http://www.city.shibukawa.lg.jp/kankou/history/shiteibunkazai/p000289.html
<旧北橘村地区の指定文化財>
【硯石(すずりいし)】
(注意)指定文化財ではありません
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大字赤城山の赤城南麓広域農道沿いに、大きな石があります。
この石には凹みが一つあって、いつも水がたまっているので硯石という名前があります。
昔、親鸞上人(しんらんしょうにん)がここにきて、この水を硯に使ったという伝説のある石です。

**********市教委が立てた看板の説明書き
硯石(すずりいし)
  所在地 渋川市北橘町赤城山
 北橘町の最上部に当たるこの地には昔、赤城山の麓を東西に横切る道がありました。この古道の近くにある大石が「硯石」です。赤城山が噴火した際に押し流されてきた大石で、石の上面にはいくつかの凹凸があります。その窪みにいつも水がたまっているので、その様子を硯に見立てて「硯石」と呼ばれています。
 この硯石に次のような伝説が残っています。東国に教えを広めるための旅の途中、親鸞上人一行が赤城山の麓にさしかかった時、関東平野と浪立てて激しく流れる利根川を見て、かたわらにあった大石の窪みにたまった水で墨をすり、歌を一首詠んだといわれています。このことにちなんで、この大石が「硯石」と名づけられたと伝えられています。
          渋川市教育委員会だ
**********

※参考情報2「群馬弁護士会会長の紺正行弁護士」
**********産経新聞2019年2月26日07:02
【ニュースな人】群馬弁護士会次期会長・紺正行氏(66)
クリックすると元のサイズで表示します
群馬弁護市会会長に選任された紺正行氏=21日、前橋市大手町の群馬弁護士会館(糸魚川千尋撮影)
■資質向上など重点に
 群馬弁護士会の次期会長に選任された「阿久沢・紺(こん)法律事務所」の紺正行(こん・まさゆき)氏(66)が会見。中小企業のサポート▽行政との連携▽弁護士の質向上−を重点項目に掲げ、「力を入れて取り組んでいく」と意気込みを語った。
 弁護士の質向上に向けては、今年1月1日時点で登録されている県内の弁護士292人のうち半数以上が12年目以下だと説明。
 若手が増加する一方で、「今までのように仕事をやりながら教えるということは難しい」と指摘し、班に分かれてベテランが若手の研修を行う「チューター制度」をより充実させたい考えを示した。
 犯罪被害者支援に注力し、公益社団法人「被害者支援センターすてっぷぐんま」の理事長を務めている。被害者支援条例が県内で制定されていないことに触れ、「基本計画はしっかりしているが、法的根拠が心もとない。自治体に条例制定を呼びかけ、支援していきたい」と述べた。
 任期は4月1日から1年。東京都足立区出身、明治大法学部卒。人権擁護委員会副委員長、公害対策環境保全委員会副委員長も務めている。 (糸魚川千尋)
**********

※関連情報1「寄附の禁止」
*****公選法*****
●(公職の候補者等の寄附の禁止)
第百九十九条の二 公職の候補者又は公職の候補者となろうとする者(公職にある者を含む。以下この条において「公職の候補者等」という。)は、当該選挙区(選挙区がないときは選挙の行われる区域。以下この条において同じ。)内にある者に対し、いかなる名義をもつてするを問わず、寄附をしてはならない。ただし、政党その他の政治団体若しくはその支部又は当該公職の候補者等の親族に対してする場合及び当該公職の候補者等が専ら政治上の主義又は施策を普及するために行う講習会その他の政治教育のための集会(参加者に対して饗きよう応接待(通常用いられる程度の食事の提供を除く。)が行われるようなもの、当該選挙区外において行われるもの及び第百九十九条の五第四項各号の区分による当該選挙ごとに当該各号に定める期間内に行われるものを除く。以下この条において同じ。)に関し必要やむを得ない実費の補償(食事についての実費の補償を除く。以下この条において同じ。)としてする場合は、この限りでない。
2 公職の候補者等を寄附の名義人とする当該選挙区内にある者に対する寄附については、当該公職の候補者等以外の者は、いかなる名義をもつてするを問わず、これをしてはならない。ただし、当該公職の候補者等の親族に対してする場合及び当該公職の候補者等が専ら政治上の主義又は施策を普及するために行う講習会その他の政治教育のための集会に関し必要やむを得ない実費の補償としてする場合は、この限りでない。
3 何人も、公職の候補者等に対して、当該選挙区内にある者に対する寄附を勧誘し、又は要求してはならない。ただし、政党その他の政治団体若しくはその支部又は当該公職の候補者等の親族に対する寄附を勧誘し、又は要求する場合及び当該公職の候補者等が専ら政治上の主義又は施策を普及するために行う講習会その他の政治教育のための集会に関し必要やむを得ない実費の補償としてする寄附を勧誘し、又は要求する場合は、この限りでない。
4 何人も、公職の候補者等を寄附の名義人とする当該選挙区内にある者に対する寄附については、当該公職の候補者等以外の者に対して、これを勧誘し、又は要求してはならない。ただし、当該公職の候補者等の親族に対する寄附を勧誘し、又は要求する場合及び当該公職の候補者等が専ら政治上の主義又は施策を普及するために行う講習会その他の政治教育のための集会に関し必要やむを得ない実費の補償としてする寄附を勧誘し、又は要求する場合は、この限りでない。
●(公職の候補者等の関係会社等の寄附の禁止)
第百九十九条の三 公職の候補者又は公職の候補者となろうとする者(公職にある者を含む。)がその役職員又は構成員である会社その他の法人又は団体は、当該選挙区(選挙区がないときは選挙の行われる区域)内にある者に対し、いかなる名義をもつてするを問わず、これらの者の氏名を表示し又はこれらの者の氏名が類推されるような方法で寄附をしてはならない。ただし、政党その他の政治団体又はその支部に対し寄附をする場合は、この限りでない。
●(公職の候補者等の氏名等を冠した団体の寄附の禁止)
第百九十九条の四 公職の候補者又は公職の候補者となろうとする者(公職にある者を含む。)の氏名が表示され又はその氏名が類推されるような名称が表示されている会社その他の法人又は団体は、当該選挙に関し、当該選挙区(選挙区がないときは選挙の行われる区域)内にある者に対し、いかなる名義をもつてするを問わず、寄附をしてはならない。ただし、政党その他の政治団体若しくはその支部又は当該公職の候補者若しくは公職の候補者となろうとする者(公職にある者を含む。)に対し寄附をする場合は、この限りでない。
公職選挙法第199条の2第1項、第2項
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※関連情報2「寄附の定義」
**********出典:佐賀県選挙管理委員会事務局 最終更新日:2018年12月3日 TEL:0952-25-7025 FAX:0952-25-7261 senkyokanrii@pref.saga.lg.jp
 「寄附」とは、財産上の利益を提供することを指し、金銭だけでなく、物品なども含まれます。(事務所や土地の無償貸与、労務の無償提供、債務の免除なども含みます。)
 いかなる名義(個人としてでも)をもってするを問わず禁止され、その寄附が選挙に関すると否と問わず、時期のいかんを問わず禁止されています。
 次のような一般社会において、慣習としてごく普通に行われているものも、公職選挙法では、「寄附」として取り扱われますので、注意が必要です。
・お祭りへの寄付・差入
・地域の運動会・スポーツ大会への飲食物等の差入
・秘書等が代理で出席する場合の結婚祝
・落成式・開店祝等の花輪
・町内会の集会・旅行等の催物への寸志・飲食物の差入
・病気見舞
・お歳暮・お年賀
・入学祝・卒業祝
・葬儀の花輪・供花
・秘書等が代理で出席する場合の葬儀の香典 など
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※関連情報3「器物損壊罪」
*****刑法*****
(器物損壊等)
第261条 前3条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料に処する。
264条 第259条、第261条及び前条の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。
*****ポイント*****
<「器物」とは>
 文書・電磁的記録(データ)や建造物等を除く有体物一般のことを指す。
<親告罪であること,未遂犯・過失犯は処罰されないということ>
 刑法264条は「第二百六十一条(器物損壊罪)…の罪は,告訴がなければ公訴を提起することができない。」と規定していることから,器物損壊罪は親告罪であると言える。したがって,告訴が存在しない段階では,逮捕自体されない可能性がある。
 刑法44条は「未遂を罰する場合は,各本条で定める。」と規定し,未遂犯を処罰するためには法律の特別の規定を要する旨定めている。そして器物損壊罪には未遂を処罰する規定が存在しないため,器物損壊罪に未遂犯は成立せず,不処罰となる。
 また,刑法38条は「罪を犯す意思がない行為は,罰しない。ただし,法律に特別の規定がある場合は,この限りでない。」と規定し,器物損壊罪には過失犯の規定が用意されていないため,器物損壊罪にあたる行為をしてしまった場合であっても,故意がない場合には犯罪は不成立となる。
<「損壊」とは>
 通説判例は、その物の効用を害する一切の行為をいうとしている。ゆえに物理的な損壊に限らず、心理的に使用できなくするような行為も損壊といえる。また、その物が本来持っている価値を低下させるのも損壊とみなされる。
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