【高専過剰不開示体質是正訴訟・報告】第二次提訴に対する高専機構からの答弁書と第一回口頭弁論の様子  群馬高専アカハラ問題

■高専組織の悪辣極まる情報隠蔽体質……当会ではその是正を狙って、2019年10月に第一次・第二次の二度にわたって各種情報不開示処分の取消を求め高専機構を提訴しました。第一次訴訟の初回口頭弁論は2019年12月12日につつがなく終わり、(https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3101.html
次は雑賀洋平の沼津異動期間黒塗りに争点を絞った第二次訴訟の番になりました。
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2月は4日、14日、18日、19日、20日、21日と裁判・不服申立陳述が集中した。最中の2月13日朝7時過ぎに高崎駅を出た上りの新幹線の車窓から見た観音山丘陵にかかる虹。よくみるとダブルに見える。


 経緯は以下の記事をご参照ください。
【第二次提訴のいきさつと訴状内容について】
○2019年10月20日:高専組織の情報隠蔽体質是正は成るか?オンブズが東京地裁に新たなる提訴!(その3)
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3057.html

■この極めて争点を絞った訴状に高専機構側がどのように反応してくるのか、出方を注視していたところ、1月29日付で被告高専機構(正確には田中・木村法律事務所)からの答弁書が届きました。

*****答弁書送り状*****ZIP ⇒ 20200129.zip
<2020年 1月29日 16時46分  田中・木村法律事務所    No.5894 P. 1>
             準備書面等の送付書
                          令和2年1月29日
下記のとおり書類をご送付いたします。
受領書欄に記名・押印のうえ,この書面を当職及び裁判所宛FAX等でお送り下さい。

送 付 先 東京地方裁判所民事第51部2B係 御中
     FAX 03−3539−4501
     原 告  市民オンブズマン群馬 御中
     FAX 027−224−6624
発 信 者 〒104· 0061 東京都中央区銀座5丁目7番1号 江島屋ビル7階
            被告訴訟代理人弁護士  木  村  美  隆
     TEL:03−3573−7041 FAX:03−3572−4559
事件番号 令和元年(行ウ)第549号
当事者名 原告 市民オンプズマン群馬
     被告 独立行政法人 国立高等専門学校機構
次回期日 令和2年2月4日(火)午後1時30分
文 書 名 答弁書
送信枚数 5 枚 (送信書を除く)
相手方への送逹の有無 有

                受 領 書

東京地方裁判所民事第51部2B係  御中 (FAX:03−3539−4501)
被告訴訟代理人 弁護士 木 村 美 隆 宛 (FAX:03−3572−4559)

  上記書類を受領しました。
   令和  年  月  日
      原 告
通信欄
本FAXを正式書面として受領ください。
**********

*****答弁書*****ZIP ⇒ 20200129.zip
令和元年(行ウ)第549号 法人文書不開示処分取消請求事件
 原 告  市民オンプズマン群馬
 被 告  独立行政法人国立高等専門学校機構

            答 弁 書

                         令和2年1月29日

東京地方裁判所民事第51部2B係 御中

            (送達場所)
             〒104-0061
              東京都中央区銀座5丁目7番1号 江島屋ビル7階
               田中・木村法律事務所
                電 話  03(3573)7041番
                FAX  03(3572)4559番
              被告訴訟代理人弁護士  木  村  美  隆
                   同      藍  澤  幸  弘

                 記
            請求の趣旨に対する答弁
 1 原告の請求をいずれも棄却する。
 2 訴訟費用は,原告の負担とする。
  との判決を求める。

            請求の原因に対する答弁
1 1項「請求に至る経緯」について
 原告が被告に対し,令和元年8月9日付で,群馬工業高等専門学校(以下「群馬高専」という)電子情報工学科の教員である雑賀洋平氏が平成31年度から沼津工業高等専門学校(以下「沼津高専」という)専攻科に高専間人事交流で期限付き異動していることについて,甲第1号証記載のとおり情報開示請求を行ったこと,これに対して被告が,甲第2号証のとおり部分開示決定を行い,雑賀氏にかかる内示された派遣期聞にかかる情報を独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律(以下「法」という)5条4号に該当するとして不開示としたこと,原告の上記請求に対して被告が公開した情報が甲第3,4号証であることはいずれも認め,被告の不開示処分が明らかに失当であるとの点は争う。

2 2項「請求の前提となる事実」について
 被告が独立行政法人国立高等専門学校機構法に基づき,群馬高専や沼津高専外の51の高等専門学校を設置,運営していること,各高等専門学校の教員が被告の就業規則に基づき採用され職務に従事する被告の職員であること,高専間人事交流が,高専・両技科大間教員交流制度実施要項の規定に基づき行われ,雑賀氏の人事交流もこの制度によるものであること,教員交流制度の運用として,例年夏に各高専が被告理事長に対して交流の対象教員を推薦し,理事長が派遣の対象校及び期間を決定して内示するという流れであること,はいずれも認める。

3 3項「請求の理由」について
 本件における不開示部分である派遣期間情報が,被告理事長により決定,内示された情報であること,沼津高専概要の2019年度版に,雑賀氏の同校への所属が公表されていること,派遣元の群馬高専がそのホームページにおいて全教貝のリストを公開していること,沼津高専が広報誌「沼津高専だより」を作成し,ホームページで公開しており,115号に雑賀氏の着任挨拶が掲載されていること,そのなかで雑賀氏が「沼津高専で1年間」と記載していること,群馬高専のホームページ上,「高専間人事交流」によるものも含めて,群馬高専の教員の採用・異動・昇進・退職状況が随時反映,更新されているとの点はいずれも認める。
 これに対し,雑賀氏の派遣期間情報が,法5条1号但書イの「慣行として公にすることが予定されている情報」に該当するとの点,派遣期間に関する記載が,法5条4号への「公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼすおそれ」に該当しないとの点は,いずれも争う。
 「高専間人事交流」は被告における人材育成の一部として実施されているものであり,派遣期間は1年から3年と事案により異なっており,派遣元校と受入校と各高専の管理者(学校長等)以外には,派遣期間を公開していない。このため,甲第3,4号証の派遣決定の通知のうち,派遣期間を開示した場合,たとえば派遣期間が長期の場合には派遣元校の学科における教員の補充の必要性が他の高専の教員や被告への採用希望者に明らかとなり,他の高専の教員や採用希望者による恣意的な異動及び採用の応募(人事交流制度を活用した応募)等がなされるおそれがあるなど,被告における教員の採用などの人事管理に支障をきたすおそれがある。
 また,「高専間人事交流」における派遣期間は,派遣元校と受入校に所属する教員にも公開されていない。甲第3,4号証の交流期間派遣期間が開示されると,「高専間人事交流」の派遣元校と受入校の教員や派遣される教員,派遣により欠員を補充するために派遣元校が募集する教員候補者に派遣期間が明らかとなる。たとえば派遣期間が短期である場合には,派遣元校で採用される非常勤講師や受入校に派遣される教員が,それぞれの職場において他の教員が短期の勤務に留まることを前提に実質的な業務を分担させてもらえなかったり,他の教員に採用期間が知られていることにより職務を担当するうえで支障が生じるのではないか, といったことを懸念して,派遣元校への採用や人事交流制度への応募を躊躇するなど,教員採用や「高専間人事交流」制度の円滑な運営に支障を来すことも考えられる。
 以上のとおり,甲第3,4号証の派遣決定通知における交流期間派遣期間の情報は,法5条4号への「人事管理に係る事務に関し,公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼすおそれ」のある情報が記載されたもの,に該当する。
 また原告は,群馬高専のホームページにおける教員の異動に関する記載を確認することや,雑賀氏自身が沼津高専の広報誌における着任挨拶で,派遣期間を1年間と説明していることから,派遣期間情報が法5条1号但書イの「慣行として公にされることが予定されている情報」に該当する,と主張する。しかし,高専間人事交流における派遣期間は,関係当事者以外に開示されていないことは上記のとおりであり,被告において派遣期間を開示する慣行はない。対象教員が自ら派遣期間に言及したとしても,それが被告における慣行とはならないことは明らかである。さらに,派遣期間満了後に結果的に派遣期間が判明することと, 派遣決定の段階で派達期間の内容が明らかになることがまったく別の問題であることは,極めて当然である。派遣期間情報が法5条1号但書イに該当するとの原告の主張には,理由がない。

4 結語
 以上のとおり,甲第3,4号証の派遣決定通知における交流期間派遣期間の情報は,いずれも法5条4号への不開示事由に該当するものであり,原告の不開示処分取消請求には理由がない。
 原告の請求は,棄却されるべきである。
                                   以上

                添付書類
 1 訴訟委任状                     1通
**********

■という訳で、原告オンブズマン側の提示した事実関係は全て認めたうえで、「円滑な人事運営に支障をきたす」と徹底的にこじつけて反論する手に出てきていることがわかります。

 「受入校(または派遣元校)に期間がバレたらこんな不利益がある」とまくしたてているようですが、あくまで一般的な社会感覚でいえば、「いつまでいるかを受け入れる側が知らされない」方が相当な負担を生じさせる気がするのですが、筆者がおかしいのでしょうか。

「いつまでいるか明かしたら、業務を分担させてもらえない」などとも主張しているようですが、普通に考えて「いつまでいるかもわからない」人物に大役を任せるわけがありません。派遣元に帰る時期も分からないまま恐る恐る業務の割り当てを組むこと、次年度も受け持つ前提で業務配分していたら突然帰られること、の方がよほど組織にとって「人事運営の支障」にしか見えないのですが、どうも大真面目に主張しているようです。

■という訳で原告の訴状・被告の答弁書が出揃い、予定通り2月4日13:30から、東京地裁4階419号法廷で第二次訴訟の第1回口頭弁論が行われました。

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民事第51部2B係
裁判長 清水知恵子
裁判官 村松悠史  裁判官 松原平学  書記官 山本尚秀


 東京地裁の民事第51部の担当裁判官一覧はつぎのとおりです。
**********
係/裁判官/開廷曜日/法廷
1A係・1C係/清水知恵子,進藤壮一郎,松原平学,田中慶太/毎週火・木・金曜日/419
2B係・2D係・2DS係/清水知恵子村松悠史,松原平学,田中慶太/毎週火・木・金曜日/419
**********

 原告代表と藍澤弁護士が廷内に入ったのち、定刻通りに清水知恵子裁判長らが入廷し、「令和元年(行ウ)第549号」と事件番号が読み上げられました。やり取りは以下の通りです。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
裁判長「はい、開廷します。原告のほうで訴状と、訴状提出申立ての陳述でよろしいですね」

原告「はい、陳述します」

裁判長「被告から答弁書が出ていますね」

被告「(聞き取れないほど小さな声で)陳述します」

裁判長「甲号証は甲1号証から8号証までということでよろしいですね」

原告「はい、提出します」

裁判長「また、その後の進行なんですけれども、まあ、被告人のほうから答弁書で説明いただいているんですが、ちょっとその連携部分で、その、まあ、高専間人事交流という制度が、どのような制度で、どのような仕組み、あるいは運用がなされているのか、という、その仕組みの説明がないとよくわからないところがありまして、まあ、その、なぜ、その円滑な運営に支障をきたすことになるのかというのが、ちょっとその答弁書に書いてあるだけだと、抽象的でよく分からないところがありまして、もう少し具体的にご説明いただきたいと思うのですが……

被告「(間髪を入れず)はい、わかりました」

裁判長「その補充にはどのくらい時間がかかりますでしょうか」

被告「えーと、まあ、2〜3週間いただければ。はい」

裁判長「えーとですね、そうしましたら、被告の補充の準備書面が出てきたあとで、被告の反論を踏まえて、次回期日にしたいと思うのですが、よろしいでしょうか」

原告「ええ、構わないんですけどもね。別の裁判で同じように補充を(裁判長に)命じられて、それで実際には、裁判所にはFAXで送られたのに、原告のほうには普通郵便で送られたということで、紛失してしまったのですね。そのおかげで、補充の答弁書を我々が受け取ったのが、予定よりも12日遅れたという事実関係がありますので、被告には申し訳ないが普通郵便ではなくて、FAXで(裁判所と)同時に原告のほうにも補充書を送っていただきたい。これは強くお願いします」

被告「ファ、FAXで送ることは大丈夫です」

原告「はい。以上です。で、その後ですね、えーと、3週間お時間をいただけますか」

裁判長「はい、そうすると年度末にあたりますので、4月の中旬ごろに期日を入れさせていただいて、そこで、それぞれの十分な準備期間が取れるようにしたいと思います」

原告「ありがとうございます。異議ありません」

裁判長「では先に期日のほうを入れさせていただきますが……4月の21か23でいかがでしょうか」

原告「こちらは特に問題ございません」

被告「えーと、すいません。21日のほうは今空いています」

裁判長「21(日)の時間は何時でもよろしいでしょうか」

被告「はい」

裁判長「では午後2時半でいかがでしょうか」

原告「はい、承知しました」

裁判長「はい。4月21日の午後2時30分といたします。そうしますと、間が……」

原告「2か月半」

裁判長「補充に1カ月くらいですかね……。(陪席裁判官らと何やら相談)……それでは被告さんのほうから補充いただくのは3月4日でもよろしいでしょうか。原告のほうから出していただくのは4月の6日でよろしいですか」

原告「はい、承知しました」

裁判長「では、これで終わります」

書記官「こちらからどうぞ」

原告「はい、ありがとうございます」

(6分余り、傍聴者なし)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

■というわけで、第一次訴訟の裁判同様、被告高専機構側の答弁書が不十分だ、ということで早々に補充答弁を裁判長直々に指揮されることになりました。担当部署番号も裁判長も異なっているにも関わらずあまりに似たような流れなので、被告側が毎回わざと狙ってやっているのではないかという疑念を強くしました。

 この第二次訴訟を担当することになった清水知恵子裁判長ですが、ごく最近でも国絡みの訴訟で、国側の主張を否定してニュースに踊る判決をいくつか出しているようです。今回の訴訟で判決がどちらに転がるかは未知数ですが、戦える限り戦ってみる価値はあるといえそうです。

<清水知恵子裁判長のプロフィール>
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東京地裁判事・東京簡裁判事
○異動履歴
H.29. 7. 9 〜 東京地裁判事・東京簡裁判事
H.29. 4. 1 〜 H.29. 7. 8 東京高裁判事・東京簡裁判事
H.24. 4. 1 〜 H.29. 3.31 最高裁裁判所調査官(東京地裁判事・東京簡裁 判事)
H.21. 4. 1 〜 H.24. 3.31 静岡地家
<村松悠史左陪席裁判官>
58期 1979年7月31日生 40歳
2017年4月1日〜 東京地裁9民判事(保全部)
2014年4月1日〜 佐賀家地裁武雄支部判事補
2012年4月1日〜 検事(証券取引等監視委員会事務局証券検査課課長補佐)
それ以前 千葉地家裁判事補兼千葉簡裁判事
<松原平学右陪席裁判官>
62期 1980年6月27日生 39歳
2019年4月1日〜 東京地裁判事補
それ以前 最高裁行政局付
<清水裁判長らの手掛けた主な裁判例>
**********時事ドットコム2019年06月27日16時25分
【東京地判R1.6.27課税処分取消請求事件】
ユニバーサル社への課税取り消し=58億円全額、国税敗訴−東京地裁

 外資系音楽企業グループの日本法人「ユニバーサルミュージック」(東京都渋谷区)が、国税当局の課税処分を不服として、取り消しを求めた訴訟の判決が27日、東京地裁であった。清水千恵子裁判長は同社側の主張を全面的に認め、過少申告加算税を含む法人税計約58億3850万円全額の処分を取り消した。
 判決などによると、同社は2008年にグループの組織再編で、株式会社だった旧日本法人など3社の全株式を買収し、吸収合併する形で設立。その過程でグループ内の外国法人から約866億円を借り入れた。
 同社は支払利息を損失として計上したが、東京国税局は所得を圧縮する目的で会社の形態を変更した「租税回避」に当たると判断。損金計上を認めず、総額約181億2400万円の申告漏れを指摘し、計58億円余りを課税していた。
 清水裁判長は「組織再編は資本の簡素化や経営効率化のためで、日本法人の借り入れもグループ内の財務戦略と言える」と判断。経済的合理性が認められ、課税は不当と結論付けた。
 東京国税局の話 主張が認められず大変遺憾。

**********日経2019年12月20日11:50
DV別居の妻に遺族年金 東京地裁、国に支給命令
 夫のドメスティックバイオレンス(DV)から逃れて約13年間別居していた熊本県の女性(73)が、夫の死後に「生計を共にしていたと言えない」との理由で遺族厚生年金の支給を認めなかった国の処分を取り消すよう求めた訴訟の判決で、東京地裁は20日までに「別居はやむを得ない事情だ」と判断し、国に支給を命じた。
 訴訟に発展したケースでは、これまで判断が分かれているが、厚生労働省は10月、DVで別居した配偶者や子どもにも支給を認めるよう促す指示を日本年金機構に出している。
 判決で清水知恵子裁判長は、女性が夫の収入から得た財産を持ち出して生活費に充て、夫も黙認していたことなどから「別居中も婚姻関係に基づき、夫の収入で生計を維持していた」と指摘。国の処分は違法だと結論付けた。国の認定基準について「夫婦の在り方はさまざまで、限定するのは相当でない」とも述べた。
 判決によると、女性は1969年に結婚し主婦として生活していたが、夫の暴力に耐えかねて2003年に別居。夫は16年に死亡した。
 代理人を務める藤岡毅弁護士は「同じようにDVで避難生活を強いられ年金をもらえない人が救済されるよう、この判決を役立ててほしい」と話した。
 厚労省は「内容を精査し、対応を検討したい」としている。
**********

■話を本訴訟に戻すと、3月4日までに被告高専機構側から答弁書補充の準備書面(1)が出され、それを受けて原告当会が4月6日までに反論となる準備書面(1)を提出し、双方出揃ったうえで4月21日の午後2時30分から第二次訴訟の第二回口頭弁論が開かれることになりました。

 そこで、被告からの答弁書補充・準備書面(1)を待っていたところ、3月3日に当会事務局にFAXで送られてきました。

*****被告準備書面(1)*****ZIP ⇒ 202003ipj.zip
令和元年(行ウ)第549号 法人文書不開示処分取消請求事件
 原 告  市民オンプズマン群馬
 被 告  独立行政法人国立高等専門学校機構

           準 備 書 面 ( 1 )

                    令和2年3月3日

東京地方裁判所民事第51部2B係  御中

             被告訴訟代理人弁護士  木  村  美  隆
                  同      藍  澤  幸  弘

              記
1 被告における高専間人事交流制度の概要について
 原告が訴状,請求の原因2項で指摘する高専間人事交流制度は,被告が設置する各国立高等専門学校(以下「高専」という),長岡技術科学大学及び豊橋技術科学大学(以下「両技科大」という)の教員を,他の高専又は両技科大のいずれかへ一定期間派遣し,教育研究活動に従事させることにより教員の力量を高め,高専及び両技科大における教育及び研究の向上を図るとともに,高専,両技科大全体の活性化及び人事の流動性を確保することを目的とする制度である。
 高専間人事交流制度により教員を派遣する手続は,高専の校長が,派遣者の受け入れについて受入先の高専の校長と協議のうえ承諾を得て,ないし受入先の高専を指定せずに,派遣候補者を被告理事長に推薦する,という方法による(以上につき,甲5,1条,2条及び4条)。この派遣候補者の推薦の前提として,派遣候補者の教員から,受入先の高専や派遣期間の長短に関する意向も確認したうえで手続を進めているのが実情である。
 高専間人事交流制度における派遣期間は,1年から3年とされており,派遣候補者の意向や受入先の高専との調整を経て決定される(このため,必ずしも派遣候補者の意向のとおりとなるわけではない)が,派遣期間は,被告理事長から高専の校長に連絡するのみであり,派遣元受入先の教職員に開示される扱いとはなっていない。
 また,教員の派遣は,派遣元受入先の両高専で教員を交換する方法で行うものではない(受入先の高専が派遣元の高専に教員を交換的に派遣する制度とはなっていない)ため, 派遣元の高専では教員の不足が生じる場合があるが,派遣元の高専の判断により,派遣期問の長短等を考慮のうえ必要に応じて非常勤講師を採用するなどして対応している。

2 甲第3,4号証のうち,派遣期間の記載を開示することが法5条4号ヘに該当すること
 高専間人事交流制度の制度上,派遣期間が派遣元及び受入先の高専の教職員に開示されないことは、前項記載のとおりである。このため,高専及び両技科大の校長へ宛てた甲第3,4号証のうち,派遣期間の項目を開示すると,受入先の教職員に派遣期間が認知されるおそれがある。
 高専間人事交流制度は,派遣候補者となる教員の意向も踏まえて運用されている実情があるため,以上のおそれがあると,派遣候補者としては,たとえば受入先で短期の勤務に留まることを前提に実質的な業務を分担させてもらえなかったり,他の教員に採用期間が知られていることにより職務を担当するうえで支障が生じるのではないか,といったことを懸念して,高専間人事交流制度の派遣候補者となることを躊躇するなど,高専間人事交流制度の円滑な運営に支障を来すおそれがある。

また,派遣元の高専において非常勤講師を採用する場面でも,派遣期間が認知されることにより,採用されたとしても更新の可能性が低いと応募者側が判断して応募を見合わせるなど,非常勤講師の採用活動に支障を来すことも考えられる。
このように,甲第3,4号証のうち,交流期間,派遣期間の記載は,法5条4号ヘの「人事管理に係る事務に関し,公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼすおそれ」のある情報が記載されたものに該当し,原告の開示請求に対して部分開示とした被告の判断は相当である。
                                     以上
**********

 という訳で、答弁書をおおむねコピペしつつ、裁判所が「高専間人事交流」について何の前提知識も無いのをいいことに、屁理屈とこじつけのオンパレード状態となっています。

 しまいには「契約更新の見込みが非常勤講師にバレてしまう」という話まで飛び出てきました。高専機構側の言い分を翻訳すれば、非常勤講師は交流教員が帰ってくるかどうか見込みすら知らされず、代替となる仕事先もあらかじめ探せないようにされながら、帰ってくれば年度末に突然ポイということになります。非常勤講師の生計を何だと思っているのでしょうか。とにかく、こじつけにも程があり、こじつけでないのであれば、制度設計自体が破綻していると評するほかありません。

 当会では、これらの被告高専機構の主張を吟味のうえ、4月6日までに反論準備書面を提出する構えです。

■ところで、この訴訟の一大焦点にもなっている雑賀洋平(沼津逃亡中)について、とんでもないニュースが飛びこんできました。なんと今年4月から堂々群馬高専に帰還し、更に信じられないことに、電子情報工学科3年生の正担任を担当するらしいというのです。詳細は以下の速報記事をご覧ください。
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3127.html

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】
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