【消防救急デジタル無線談合】館林地区消防組合監査委員に対して当会会員が証拠提出と陳述  オンブズマン活動


■消防救急デジタル無線の入札談合問題は、公正取引委員会が2017年2月2日に独占禁止法違反で排除措置命令及び課徴金納付命令を出したことが発端です。以来、全国市民オンブズマン連絡会議は、全国各地の各オンブズマン組織に対し、消防本部が業者に損害賠償請求させるよう呼びかけてきました。当会「市民オンブズマン群馬」も、いち早く入札調書等を関係消防組合から情報公開請求により入手し、動向を注視してきました。最近では2019年9月28-29日に岐阜市で行われた「第26回市民オンブズ全国大会in岐阜・2019」において、消防デジタル無線談合について、該当自治体に遅くとも2020年7月までに住民監査請求をするよう呼びかけが行われました。
 これを踏まえて当会は、今年1月29日付で、高崎市・安中市消防組合(高崎市等広域消防局)、桐生市消防本部、館林地区消防組合消防本部に対して、各地の会員により手分けして住民監査請求書を提出しました。このうち館林地区消防組合監査委員から2月20日付で証拠の提出及び陳述等の通知が送られてきました。
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1月29日に当会会員が館林地区消防組合に住民監査請求書を提出した際、収受の証拠が欲しいと依頼した所、急遽「領収証」を使って受領確認をした際にもらったもの。おそらく同消防組合にとって住民監査は初めてだったに違いない。


 なお、住民監査請求書については次のブログ記事を参照ください。
○2020年1月31日:【消防救急デジタル無線談合】時効が迫る中、群馬県でも3消防組合に住民監査請求
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3115.html

■通知の内容は次のとおりです。なお、この通知には「2月10日に受理」とありますが、前述のとおり、当会会員は1月29日提出の際に、念のため館林地区消防組合から「領収書」をもらっていました。

*****追加証拠・陳述通知*****ZIP ⇒ 20200220zqoinhgj.zip
                       2・3・0
                       令和2年2月20日
館林市台宿町1−31
 小林 光一 様
                 館林地区消防組合
                  監査委員  冨永 裕文
                   同    今村 好市

  館林地区消防組合職員措置請求に係る追加証拠及び陳述について(通知)

 令和2年1月29日収受いたしました館林地区消防組合職員措置請求書を令和2年2月10日付けで受理いたしました。
 つきましては、地方自治法第242条第6項の規定に基づき、証拠の提出及び陳述等がございましたら、下記期日までに事務局へご連絡を下さい。

1 連絡期日   令和2年3月4日(水)午後5時12分
2 連絡先    館林地区消防組合
         総務課内 監査委員事務局 担当 堀口
                      TEL0276-72-7229
**********

 そして、3月4日の当日、当会会員が次の内容で陳述を行いました。実際には、午後4時50分ごろ次に示す陳述書を持参して、監査委員事務局の担当者に面会し、陳述書を手渡し、陳述内容について話し合ってきました。

*****陳述書*****ZIP ⇒ 20200304q.zip
            陳述書
          陳述人 小林光一

 私は館林市台宿町に在住している館林市民であり、市民オンブズマン群馬の顧問および館林支部長としても活動しております。

 今回の住民監査請求の内容は、すでに提出済の住民監査請求書をご覧いただいたことと思います。

 はじめに、今回の住民監査の請求対象である消防救急デジタル無線談合(以下「本件談合」という)問題について、概要を説明します。

 消防や救急の無線は情報の秘匿性や機能を高めるため、全国の自治体が2016年5月末までにアナログからデジタルに切り替えていました。この「消防救急デジタル無線機器」というのは、事実証明書1の最後のページの「別紙2」にあるとおり、「SCPC方式のデジタル通信方式により,260MHz帯の周波数帯を使用する消防救急無線のためのシステムを構成する基地局無線装置,無線回線制御装置,車載型熊線装置,卓上型熊線装置,携帯型無線装置,可搬型無線装置,遠隔制御装置及び管理監視制御装置)のことです。

 本件談合問題について、2017年2月2日、公正取引委員会は、全国の自治体が発注した消防救急デジタル無線の入札で談合を繰り返したとして、独占禁止法違反(不当な取引制限)で、富士通ゼネラルなどメーカー4社に総額63億4490万円の課徴金納付を命じました。また、違反を自主申告し、課徴金を免れた日立国際電気を含む5社に対し、再発防止を求める排除措置命令を出しました。

 自治体が特定のメーカーしか対応できない製品の仕様で発注したり、指名業者を決める過程にメーカーが加わったりする事例があったことも判明したため、公取委は談合を助長する恐れがある行為だとして、全国の自治体に注意喚起しました。

 課徴金の内訳は富士通ゼネラル48億円、日本電気11億5517万円、沖電気2億4381万円、日本無線1億4592万円です。

 公取委によりますと、各社は自治体の消防本部や救急車、消防車などに設置するデジタル無線の入札で、落札企業を話し合って決めていました。談合は遅くとも2009年12月に始まり、日本電気が2012年5月に離脱し、残る4社に談合を指摘する文書が届き、2014年4月に終わりました。この間に全国で516件の入札(約2700億円分)があり、うち5割強で談合が成立しました。

 日本電気など4社は「再発防止を徹底する」として公取の命令を受け入れましたが、富士通ゼネラル(129消防本部)だけは「事実認定と法解釈で見解の相違がある。取り消し訴訟の提起を含め、今後の対応を慎重に検討する」とするコメントを出し、課徴金納付命令の取消を求めて提訴中です(東京地方裁判所 平成29年(行ウ)第356号事件)。

 一方、「代理店等」と契約した本件談合は、間接販売(間販)という形ですが、住民監査請求で記載した通り、実質的にはメーカーと代理店が一緒に談合したわけですから、当然連帯して不当に吊り上げられた価格に対する責任を有します。したがって、契約約款に定めた違約金は両者が連帯して、自治体に支払わなければなりません。

 ところが、各地の消防組合は、代理店等は、公取の排除措置命令及び課徴金納付命令の直接の名宛人とはなっていないとして、違約金をメーカーと代理店等に対して連帯して支払うよう請求しているところは今のところ、極めて限られています。

 そのため、我々オンブズマン活動の全国組織である全国市民オンブズマン連絡会議が、各地のオンブズマンに声を掛けて、一斉に違約金の支払いを求めるようそれぞれの地区の消防組合や消防局に促しているわけです。資料1は、全国市民オンブズマン連絡会議の活動概要を示しています。

 そのなかで、岐阜県や愛知県では、間接販売(間販)でも、不法行為責任を問う訴訟に踏み切って係争中の消防組合がいくつか出てきています。これらは沖電気の代理店等の間販の事案がほとんどで、富士通ゼネラルの代理店等の間販の事案は愛知県の春日井市消防本部などまだ限られています。

 愛知県春日井市では、富士通ゼネラルの「間販」である春日井市消防本部に対し、談合業者と代理店に早急に損害賠償請求をするよう、名古屋市民オンブズマンが内容証明を送付したところ、2020年1月末に、富士通ゼネラルと代理店である富士通に請求書を送ったとのことです。

 しかし、遺憾ながら富士通ゼネラルからはまだ返事がなく、富士通からは「談合の認定対象外なので払う気は無い」旨の書面が富士通代理人弁護士から届いたとのことでした。

 事実証明書1は本件談合について、公正取引委員会が平成29年2月2日に出した「排除措置命令書」(平成29年(措)第1号)です。この中に本件談合問題について説明の記述があります。

 この問題について、私が所属する市民オンブズマン群馬は、上部団体である全国市民オンブズマン連絡会議の方針を踏まえて、群馬県内の関係自治体に対して、本件談合問題にかかる違約金請求を怠らないように要請しています。

 群馬県内では、館林地区消防組合のほか、高崎市・安中市消防組合と、桐生市消防局の3か所が、本件談合の舞台となりました。

 このうち、高崎市・安中市消防組合では、デジタル無線機器調達と、デジタル無線基地局設置工事の2件で本件談合が行われ、前者は沖電気と代理店契約を結んだ関越電子情報株式会社が受注し、後者は沖電気自身が受注しました。

 高崎市・安中市消防組合は、沖電気が受注した工事案件は、本件談合問題が公になった2017年7月に、違約金10%を沖電気に請求し、翌8月に支払いを受けました。

 ところが、同じ沖電気の機器であっても、代理店等を起用した場合、公取の排除措置命令書(事実証明書1)に名宛人として明記されていないことから、高崎市・安中市消防組合は、「調査中」ということで、結局これまで本件談合により不当に吊り上げられた損害金を回収するための対応をとっていません。そのため、今回、館林地区消防組合と同様に、1月29日に当会会員が住民監査請求中です。

 また、桐生市消防局も、館林地区消防組合と同じく、救急デジタル無線談合で、富士通ゼネラルの代理店等として起用された東日本電信電話株式会社が落札しています。このため、1月29日に桐生市在住の当会会員が住民監査請求を行っています。

 つきましては、館林地区消防組合におかれても、ぜひ、富士通ゼネラルと代理店等の東日本電信電話に、連帯して違約金を支払うよう請求していただきたいのです。

 そして、もし、東日本電信電話が、「代理店等を使って談合したというが、公取の排除措置命令書(事実証明書1)の名宛人に東日本電信電話の名前が載っていないのに、なぜ談合に絡んだと言えるのか?」と反論してきたら、次のように主張してください。

「東日本電信電話株式会社が富士通ゼネラル株式会社の代理店等である根拠ですが、東日本電信電話株式会社が、館林地区消防組合に対して『機器供給証明書』を提出しているはずです。そこに富士通ゼネラル名で『特約店契約に基づき東日本電信電話株式会社に機器を供給することを証明いたします』と記述されているはずです。これで東日本電信電話が富士通ゼネラルの代理店等であることがわかります」

 さらに、もし、東日本電信電話が、「富士通ゼネラルと談合していたという根拠を示せるか?」と反論してきたら、次のとおり主張してください。

「まず、富士通ゼネラルは5社と談合していたのは『ちず』(資料2)で明らかです。『AI』が沖電気をあらわし、『チャン』が談合を示しています。談合の実態については、資料3『乙35号証』と資料4『乙37号証』もご覧ください。とくに事実証明書7(ママ。資料4が正)には間販の実態について詳しい供述が記されています。」

 なお、実際に訴訟を起こし、利害関係人になれば富士通ゼネラルの課徴金納付命令の取消訴訟(東京地方裁判所 平成29年(行ウ)第356号事件)の資料を閲覧可能であり、そこに明確に「富士通ゼネラルは東日本電信電話を間販とする」との記載が見つけられるはずです。

 東日本電信電話が富士通ゼネラルから機器を供給され、富士通ゼネラルが5社と談合して落札すると決めていれば、東日本電信電話と富士通ゼネラルは談合していたことになります。

 また、本件談合と同様に、沖電気とその代理店等の株式会社TTKとの間で間販が行われた愛知県尾三(びさん)消防組合は、談合発覚以降の入札案件の平均落札率85.56%と、尾三消防組合の落札率99.80%の差である14.24%を2社による談合によって不当に高額な金額で発注させられたと考えています。資料5として、尾三消防組合が沖電気とその代理店等TTKを相手取り訴訟を提起した訴状を添付しますので、参考にしてください。

 この他にも、大阪府高槻市では、富士通ゼネラルの間販である富士通と契約したことに対し、市議である北岡氏が住民監査請求をしたところ(資料6)、高槻市議会で訴訟提起の議案が提案されています(資料7)。北岡市議による監査請求の意見陳述で、高槻市は「1月17日に富士通等に催告を行ったが、納付期限である2月3日までに支払いがなかったので、訴訟を提起することにした」と述べました。このように、高槻市の動きも今後注目されます。

 談合の弊害は、消防組合でも十分認識していると思います。その思いは住民である私、請求人としても同じです。ぜひ、談合の場合の違約金の支払いを富士通ゼネラルと代理店の東日本電信電話に求めるよう、行動を起こしてください。

 以上で私の陳述を終わります。ご清聴ありがとうございました。

資料1 ZIP ⇒ phfwkqliiuyj.zip
資料2 ZIP ⇒ qba113.zip
資料3 ZIP ⇒ rps35ip120j.zip
rqs35ip2138j.zip
資料4 ZIP ⇒ ss37.zip
資料5 ZIP ⇒ to1.zip
資料6 ZIP ⇒ usz.zip
資料7 ZIP ⇒ vsciaqnrccj.zip
**********

■監査委員事務局によれば、今回提出された陳述書と追加証拠(資料1から7)を、先日1月29日に提出のあった住民監査請求書と事実証明書1〜4と合わせて、内容を検討し、遅くとも60日以内の4月上旬までに審査結果を通知してくることになりました。

 どのような結果通知になるのか、当会会員と共に期待して待ちたいと存じます。

 当会会員の関連ブログ記事もご覧ください。
※2020年2月17日:館林消防住民監査請求
http://town18.blog.fc2.com/blog-entry-1714.html
※2020年2月23日:館林消防住民監査請求その2
http://town18.blog.fc2.com/blog-entry-1720.html
※2020年3月5日:館林消防住民監査結果その3
http://town18.blog.fc2.com/blog-entry-1731.html

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】
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