【速報】群馬県台湾総会が県内の新型コロナ医療従事者の皆さんに台湾製防護服・ゴーグルを寄贈  国内外からのトピックス

■中共によって国連機関のWHOから排除されている台湾ですが、世界的に蔓延している新型コロナウイルス対策で顕著な防疫成果を上げているとして今や世界中から関心を集めています。そうした中、医療崩壊とは無縁の台湾では、新型コロナ対策の医療器材に余裕があるということで、群馬県台湾総会では、毎年7月に開催してきた台湾フェアで多くの県民の皆さんにご来場いただいたお礼と、今年7月に中止を余儀なくされた台湾フェア開催準備金の有効利用、および会員の皆さんの浄財を急遽募るなどして、台湾から防護服500着とゴーグル500個を調達しました。梱包の関係で、実際に日本に届いたのは防護服490着、ゴーグル600個でしたが、本日4月27日に無事、県庁に搬入されました。
 さっそく県から次のメッセージが群馬県台湾総会宛に寄せられました。
「今回のものをもちろん病院関係で使ってもらいますが、そのほかにコロナ患者さんに泊まってもらうホテル側の医療従事者にも使ってもらっていいでしょうか」
 これに対して当会から「勿論コロナに関する必要な方達にどうぞ使ってください」と返事をしました。群馬県内の医療関係者の皆様の役に立てれば何よりです。
クリックすると元のサイズで表示します
4月27日に県庁に届いた台湾からの支援物資:防護服490着、グーグル600個。


 台湾政府からは先日4月21日に、日本に対してマスク200万枚が贈られました。

**********フォーカス台湾2020年04月21日14:34
台湾製マスク200万枚、日本に到着 菅官房長官「心から謝意」
クリックすると元のサイズで表示します
親指を立てるポーズを決める古屋・日華懇会長(左)と謝駐日代表
(東京、台北中央社)新型コロナウイルスの感染拡大防止を支援するため、台湾から日本への寄贈が発表されていたマスク200万枚が21日午前、成田空港に到着した。菅義偉官房長官は同日の会見で「台湾側からの温かい声援と支援に改めて心からの謝意を表明したい」と述べた。外交部(外務省)の欧江安報道官は、日本との連携深化に期待を示した。
 感染状況が深刻な国などに提供されている台湾製マスク。この日、貨物機から降ろされたマスクには「Taiwan can help(台湾は手助けできる)」「台湾日本友好」と大きく文字が入った赤い横断幕が掛けられていた。
 外交部によれば、日本でウイルスの感染が広がる中、医療物資の提供を台湾に要請する声が超党派議員連盟「日華議員懇談会」(日華懇)などから寄せられていた。マスクの搬出に立ち会った日華懇会長の古屋圭司衆院議員は、横断幕の文字を見て非常に感動したと語った。謝長廷駐日代表(大使に相当)によると、マスクは学校や医療機関などに配布される。
 新型コロナウイルスの広がりを受け、台湾はマスクの増産に力を注いでおり、1日当たりの生産量は今月末にも1700万枚を突破する見通し。蔡英文総統は今月初め、国内の需要は十分にまかなえるとし、海外に提供する方針を表明した。
(楊明珠、陳韻聿/編集:楊千慧)
**********
 
 新型コロナ感染対策では、目覚ましい成果を挙げてきた台湾でしたが、実は先日、同国海軍がパラオへの練習航海から戻ったあと、艦内で新型コロナのクラスターが発生し、下船後、高雄市内をはじめ各所に大勢の実習生と軍人が分散したため、一時台湾中がパニック状態になりました。幸い、28名程度の新規感染者にとどまりましたが、規律を重んずる国防部で起きた失態に、蔡総統もおかんむりという一幕がありました。

**********TAIWAN TODAY 2020年04月20日
軍艦「磐石」の実習生・軍人、合計24人が新型コロナウイルス感染
クリックすると元のサイズで表示します
 中央感染症指揮センター(新型肺炎対策本部に相当。中国語の正式名称は中央流行疫情指揮中心)によると、台湾における新型コロナウイルス感染者は4月19日までに累計420人となった。写真は2019年3月、澎湖に立ち寄った「敦睦遠航訓練」の艦隊。(中央社)
 中央感染症指揮センター(新型肺炎対策本部に相当。中国語の正式名称は中央流行疫情指揮中心)によると、台湾における新型コロナウイルス感染者は4月19日までに累計420人となった。( )内は累計感染者の通し番号。
4月18日(土)
 台湾では16日と17日、2日連続で新型コロナウイルスの新規感染者ゼロが続いた。しかし、続く18日、新たに3人の感染者が確認された。いずれも男性で、中華民国(台湾)海軍が毎年実施している遠洋練習航海艦隊「敦睦遠航訓練」のうち、軍艦「磐石」に乗船していた実習生及び軍人と発表された。3人は2月21日、軍艦「磐石」に乗船。軍艦はこの3人を含め合計337人を乗せ、3月12日から15日まで中華民国の国交樹立国であるパラオ共和国を訪問していた。また、パラオを離れてからは公海内を30日間近く航行。4月9日に台湾南部・高雄市の左営軍港に帰港したが、台湾での新型コロナウイルス感染拡大に配慮し、艦内で6日間滞在した後、15日に下船した。新規感染者の内訳は以下のとおり。
(396)
 4月12日から頭痛と嗅覚異常の自覚症状があった。4月15日の下船後、帰宅して医療機関を受診した。症状が続いていたため17日に再受診。医療機関が検体を採取し、衛生当局に通報した。
(397)
 4月上旬から上気道の腫れと痛み、頭痛、鼻水、せき、嗅覚異常などの自覚症状があった。帰宅後、4月17日に医療機関を受診した。医療機関が検体を採取し、衛生当局に通報した。
(398)
 4月13日から嗅覚と味覚異常の自覚があり、17日に医療機関の急患センターを訪れた。医療機関が検体を採取し、衛生当局に通報した。
4月19日(日)
 中央感染症指揮センターは19日、新たに22人の感染が確認されたことを明らかにした。そのうち21人は軍艦「磐石」の乗組員で、内訳は20代から40代までの男性19人、女性2人。いずれも4月14日から18日にかけて発症した。残る1人は20代男性。昨年4月21日に留学のため渡米し、今年4月10日に米国で発症。17日の帰国時、空港で検体を採取し、感染が確認された。
 なお、軍艦「磐石」で発生したクラスター(集団感染)による感染者は、これで累計24人となった。中央感染症指揮センターはすでに、「敦睦遠航訓練」に参加していた軍艦「磐石」を含む、合計3つの軍艦の乗組員744人全員の検体検査を行っている。現在、感染が確認された24人はすべて「磐石」の乗組員で、ほか2つの軍艦の乗組員から陽性反応が出ていない。
 中央感染症指揮センターは、これら744人と接触した可能性がある市民の携帯電話端末にショートメッセージを送り、自身の健康に留意すること、体調不良がある場合は専用ダイヤル「1922」に電話することなどを伝えている。このショートメッセージを受け取った市民は2,000〜3,000人程度と見られる。
 なお、国防部(日本の防衛省に相当)の史順文報道官は18日、即日より国軍及び国防部のすべての人員に対し、マスクの終日着用を求めることを明らかにした。マスク着用のほか、手洗い、ソーシャルディスタンス(社会的距離)の維持、1日2回の検温なども引き続き求め、その徹底を図る。
 また、中央政府は18日より、国軍に対して1日18万9,000枚のマスクを支給することを決めた。これは、1人当たり1日1枚のマスクが支給されることを意味する。

*******AFP 2020年4月23日 13:18
台湾の軍艦で新型コロナ集団感染、対策に「重大な不備」と蔡総統が謝罪
クリックすると元のサイズで表示します
台湾の蔡英文総統(2020年1月22日撮影)。(c)Sam Yeh / AFP
【4月23日 AFP】台湾の蔡英文(Tsai Ing-wen)総統は22日、パラオでの親善任務を終えて帰還した海軍艦内で新型コロナウイルスの集団感染が発覚したことを受けて、軍の新型ウイルス対策に「重大な不備」があったとして謝罪した。
 台湾の軍艦「磐石(Panshi)」がパラオ遠征から帰還した後、これまでに乗組員28人が新型コロナウイルス検査で陽性反応を示した。パラオは、台湾を「国」と承認し外交関係を結んでいる15か国の一つ。
 蔡氏はテレビ演説で、「私は統帥(最高司令官)なので、わが軍の業務は私の業務であり、責任だ」「この任務中、海軍の(新型ウイルスの)パンデミック(世界的な大流行)対策に重大な不備があり、国民は今や新型ウイルスに感染するリスクを負っている。謝罪したい」と述べた。
 台湾は、中国と地理的に近く経済的結びつきが深いにもかかわらず、新型コロナウイルスの感染者がわずか426人、死者が6人にとどまっており、その新型ウイルスへの速やかな対応は手本に挙げられてきた。
 さらに、マスクなどの保護具を欧州を含む海外に提供し、外交面で称賛を得てきた。
 しかし、磐石での集団感染によって、こうした台湾の素晴らしい業績に傷がつく恐れがある。
 台湾ではここ数日間、新型ウイルスのパンデミックにもかかわらず、海軍がなぜ任務を強行したのか、パラオ遠征中に一部の乗組員が発熱していた事実を当局が隠蔽(いんぺい)していたのかをめぐり、批判の声が高まっている。
 磐石は3月15日にパラオに到着。その3日後に出港した。
 4月9日に高雄(Kaohsiung)の港に帰還し、その6日後に乗組員の下船が許可された。
 先週末に最初の感染者が確認された。当局は、乗組員の立ち寄り先や接触した可能性のある人々の特定を急いでいる。(c)AFP
**********

■このような失態が生じたものの、台湾では4月27日は再び感染者ゼロを記録し、現在では落ち着きを取り戻しています。

**********毎日新聞2020年4月20日
「天才大臣」だけでない台湾の強さとは何か
クリックすると元のサイズで表示します
総統選の投票日には早朝から投票所に有権者の行列ができた=台湾北部・新北市で2020年1月11日、福岡静哉撮影
 新型コロナウイルスへの対応を巡り、台湾の内閣が「専門家ぞろいだ」として日本でも注目が集まっている。台湾では、「鉄人大臣」の異名を取る陳時中・衛生福利部長(衛生相)や、IT担当で「天才」と称される唐鳳(オードリー・タン)政務委員らの活躍が目立つ。主に国会議員から閣僚を選ぶ日本で、パソコンをまともに使えないのにIT担当相に就任するなど専門性を度外視した人選が行われるのとは対照的だ。ただ、国会議員が閣僚になることを禁じる台湾の制度にもリスクはある。
 では何がポイントなのか。日常的な取材や政治学者の話を通じて私が感じた台湾の強さの源は、政治をチェックする有権者の力だ。
★台湾の制度は「お友達内閣」になる懸念も★
クリックすると元のサイズで表示します
IT担当大臣の唐鳳(オードリー・タン)氏。マスク対策で日本でも一気に知名度があがった=台北市で2018年10月31日、福岡静哉撮影
 「台湾の執政制度が日本より良いとは必ずしも言えません。さまざまなリスクがあります」
 比較政治学が専門で台湾政治にも詳しい松本充豊・京都女子大教授はこう語る。執政制度とは、三権分立の民主主義社会の中で、行政のトップが立法機関や国民とどのような関係にあるかを定めた仕組みのことだ。主に三つのタイプがある。日本では国会議員から選ばれた首相が内閣を組織し、閣僚の過半数を国会議員から選ぶと憲法が定める。これを「議院内閣制」と言い、英国が典型例だ。二つ目は米国に代表される「大統領制」で、有権者の直接選挙で選ばれた大統領が国会議員以外から閣僚を任命する。三つ目は議院内閣制と大統領制の両方の要素を取り入れた「半大統領制」で、フランスが代表例だ。台湾も半大統領制に分類される。大統領に当たる総統が有権者の直接選挙で選ばれ、総統は首相に当たる行政院長を任命し、行政院長が組閣する。
 議院内閣制は、国会の多数派から首相が選出されるため、政治が安定しやすいとの指摘がある。だが内閣と国会の「なれ合い」が起きたり、閣僚が専門知識を持たなかったりといった弊害が生じることもある。一方、台湾やフランス、米国の憲法は「国会議員は閣僚になってはならない」と定める。行政と立法の独立を厳格にし、互いにチェックする機能が強い。
 だが半面、大統領と国会の多数派政党が異なる「ねじれ」による対立が起きやすい。知事や市町村長と議会が別々に選ばれる日本の地方自治体は大統領制に似ており、大阪府の横山ノック知事(当時)や長野県の田中康夫知事(同)は議会と激しく対立した。
 松本教授は「半大統領制や大統領制は民衆の直接選挙でリーダーを選べるが、ポピュリストがトップになる可能性もある。また、情実人事による『お友達内閣』が生まれる恐れも否定できない」と指摘する。総統や大統領が自身に示された民意を背に、取り巻きばかりを閣僚に選ぶことも可能な制度だからだ。松本教授は「ドイツは日本と同じ議院内閣制だが、メルケル首相のコロナ対策は評価されている。議院内閣制でも、政府内に専門家の組織を立ち上げ、素早いコロナ対策を取ることは可能だ。どの制度も一長一短があり、政治家がうまく運用できるかどうかが最も大切だ」と指摘する。
 コロナ対策本部のトップを務める陳時中氏は歯科医出身で感染症の専門家ではない。陳氏の下に結成された張上淳・元台湾大医学院長をリーダーとする専門家チームが、知見に基づいた迅速で的確な対応を支えている。日本の厚生労働省にも医師・歯科医師資格を持つ医系技官が約300人おり、こうした人材が活躍しやすい環境を作ることが先決だろう。
クリックすると元のサイズで表示します
対策本部トップの陳時中氏(中央)は歯科医出身。記者会見には感染症対策の専門家も同席し、記者の質問に答えている=台北市で2020年2月28日、福岡静哉撮影
★発足当初は悪評だった蔡政権の内閣★
 蔡英文政権は2016年5月に発足した際、70%近い支持率があった。だが直後に急落した。最大の原因は「老藍男」と痛烈に批判された内閣の顔ぶれだ。「藍」は野党・国民党のイメージカラー「青」を指し「高齢、国民党系人脈、男性」という意味だ。国民党系の有識者らを登用しており、蔡氏としては野党に配慮したのかもしれない。経済学者出身の林全・行政院長を筆頭に専門家ぞろいだったが、清新さに欠いた。
 また当初は立法院(国会)との調整もうまくいかなかった。台湾では行政院長が立法院に法案を提出する。立法院は与党・民進党が過半数を占めているが、有権者の受けがよくない法案に対する与党議員の抵抗が頻繁に起きる。議員経験がない林院長は国会対策に不慣れだった。年金改革や労働法制改革などは世論の激しい反発を受け、国会審議は混乱した。台湾の世論は変化が激しい。蔡政権の支持率は20%を切り、民進党は18年11月の統一地方選で国民党に惨敗。蔡総統は民進党主席を引責辞任した。
 蔡総統は主席辞任時に「一番変わらなければならないのは私だ」と述べた。学者出身でパフォーマンスを好まない蔡氏は、失言を警戒し、記者会見ではプロンプター(原稿が表示される液晶画面)を見て読み上げるだけだった。だが主席辞任を機に、蔡総統は「変身」に努めるようになった。18年12月以降、プロンプター無しで記者の質問を受けるようになった。自分の言葉で語っているため、以前に比べて言葉や表情に迫力がある。その後もSNSなどを活用して積極的に情報発信するようになった。
 しかしこの時点で、20年1月の総統選で蔡氏が再選するとみる人は極めて少数派だった。ここで皮肉にも、中国の習近平指導部の強硬姿勢が蔡氏を「アシスト」した。習氏は19年1月の演説で「1国2制度」による台湾統一に強い意欲を示した。さらに同年6月には1国2制度下にある香港で大規模デモが起き、台湾人に「明日は我が身」と中国への強い警戒感を抱かせた。もともと中国に厳しい姿勢を取る民進党の背中に強い追い風が吹き、対中融和路線の国民党は逆風に見舞われた。蔡氏はこの勢いに乗って総統選に大勝した。
クリックすると元のサイズで表示します
統一地方選での大敗後、記者対応に努力するようになった蔡英文総統。総統府の廊下で初めて記者団の取材に応じたが、表情は少しぎこちなかった=台北市の総統府で2018年12月6日、福岡静哉撮影
 台湾は中国に経済的に依存する構造から抜け出せていない。世論の対中姿勢は「強硬」と「融和」の間で揺れていることもあり、民進党と国民党は8年ごとに政権交代を繰り返してきた。コロナ問題は、ちょうど世論が最も「強硬」に傾いている時に起きたため、蔡政権は早期に中国人の入境禁止という厳格な措置を打ち出すことができた。「今がもし国民党政権だったら、中国に対し同様の厳しい対策を取れたかどうかは疑問だ」(台湾紙記者)と指摘する人は多い。
 また19年1月に就任した蘇貞昌行政院長が内政を下支えしたことで、蔡政権はスムーズに上昇気流に乗れた点も見逃せない。蘇氏は民進党の結党メンバーの一人で弁護士。国民党の独裁政権に抵抗して多くの民主活動家が逮捕された1979年の事件で弁護団に加わった。民主化運動を後押しした民進党の「レジェンド」の一人とも言える。蘇氏は立法委員、県長(県知事)、総統府秘書長(内閣官房長官に相当)、党秘書長(幹事長)、党主席を歴任した。松本教授は「台湾では立法委員の経験がある人物が行政院長になると長期内閣になる傾向がある。重鎮の蘇氏が行政院長になり、国会対策も安定した」と評価する。
クリックすると元のサイズで表示します
蘇貞昌行政院長は民進党結党メンバーの一人だ=台北市の行政院で2019年1月15日、福岡静哉撮影
★民意を恐れる政権★
 18年までは悪循環で何をやっても裏目に出ていた蔡政権。しかし19年の習氏の演説がターニングポイントとなり、好循環期に入った。陳時中氏や唐鳳氏ら今になって高く評価されている閣僚は、政権初期から内閣の一員だった。かつて批判の対象だった内閣が、今では称賛されている。
 陳建仁副総統も当初はあまり目立つ存在ではなかった。しかし、陳氏は台湾大感染症研究所長も務めた台湾有数の防疫専門家。02〜03年に大流行し台湾で37人が犠牲となった重症急性呼吸器症候群(SARS)問題では担当閣僚として現場を指揮した経験もあり、今回のコロナ対策で的確な助言をしている。
クリックすると元のサイズで表示します
陳建仁副総統。感染症対策の専門家で、SARS問題では担当閣僚として現場を指揮した=台北市で2018年10月1日、福岡静哉撮影
 陳其邁・行政院副院長(副首相)は18年11月の高雄市長選に敗れた後の19年1月、副院長に就任した。当時は「選挙で負けた人がなぜ政府の要職に就くのか」と激しい批判を浴びた。陳氏も台湾大で公衆衛生学の修士号を取得した感染症対策の専門家で、今では政権の好感度を上げる存在に変わった。蔡政権が感染症の拡大を予想してこの2人を要職に就けたわけではなく「偶然の適材適所」と言える。台湾のコロナ対策の成功は、こうした一連の好循環の延長線上にある。
 では、こうした好循環の要素を抜きにした、台湾の強さはどこにあるのか。歯切れの良い政治分析で知られる台湾大の張佑宗教授に話を聞きに行った。
 張教授は私の疑問に対し、こう指摘した。「台湾民衆はいつも政権を厳しく監視しているが、日本ではこの監視の力が弱い。だから安倍晋三首相は思いのままの政治を進めてきた。台湾人は政治はどうあるべきかを熱く語る人が多いが、日本人は政治と自分たちの生活は関係ないと考えている人が多いと私には見える」
クリックすると元のサイズで表示します
台湾と日本の政治の違いについて語る張佑宗・台湾大教授=台北市の台湾大で2020年4月13日、福岡静哉撮影
 私は張教授の指摘に膝を打った。台湾でタクシーに乗れば運転手が政治談議を始めることは日常茶飯事だ。日本に比べ「政治が自分の生活を左右する」ととらえている人が多いと感じる。蔡政権が大敗した18年の統一地方選で投票所の取材をした際は、多くの有権者が私にこう言った。「今の政権に失望したら、私たちの1票で新しい人に代えればいいだけだ」
 20年1月に総統選と同時にあった立法委員(国会議員)選で、比例得票率は民進党34.0%、国民党33.4%で接戦だった。国民党は一定の支持基盤を維持している。政権の側は「失敗すれば政権を失うかもしれない」と民衆の目を恐れるため、民衆の生活や思いに必死で寄り添おうとし、政策の改善に生かす。陳時中氏が毎日、専門家と共に欠かさず記者会見を開き、記者の質問が途切れるまで答え続けるのも、民意重視の表れだろう。
 台湾ではデモが日常的に起きる。民意は揺れ動きやすく、政治はしばしば混乱する。だが、こうした有権者の政治に対する熱い視線こそが、民主主義を前に進めるエネルギーだろう。SNSでは「日本にも、台湾のように優秀な専門家の大臣がほしい」という嘆きをよく目にする。しかし参考にすべき点はむしろ、政治を動かす民衆のチェック能力だと思う。
(福岡静哉・台北特派員)
**********

■他方、中共は今回の新型コロナ感染拡大の原因者であるにもかかわらず、世界の感染国に対して医療支援と称して再び勢力拡大の好機と捉えており、まさに放火魔と火事場泥棒の様を呈しています。

**********Reuter 2020年4月18日15:31
中国が「コロナ対策」積極輸出、新たな外交カードに
[シンガポール/ベオグラード13日ロイター] - セルビアの首都・ベオグラードの空港で今年3月、中国の医療専門家6人がレッドカーペットに降り立った。閣僚らとともに6人を迎えたブチッチ大統領は、握手の代わりに腕をぶつけ合う、新型コロナウイルスに配慮したあいさつを済ませると、セルビア国旗に続いて中国国旗にキスをした。
 中国は、欧州で最も親密なセルビアのほか、複数の友好国に対し、新型コロナとの闘い方を助言するための人員を派遣している。
 米国その他の国々から、感染拡大への初期対応に失敗したと批判を浴びている中国にとって、こうした支援は新型コロナとの闘いにおける世界的指導力をアピールする手段の1つだ。
 西側諸国はかねて、巨大経済圏構想「一帯一路」などを通じた中国の世界的影響力の拡大を警戒しており、中国側は善意の姿勢を示すことでそうした懸念を鎮めようと努めてきた。
 「中国が新型コロナを利用し、国益にかなうと見なす活動を押し進めるのは間違いない」と語るのは、カナダの元外交官でカナダ・アルバータ大学中国研究所のディレクター、ゴードン・ホールデン氏だ。
 「そうした活動には、自国の統治モデルを推すことも含まれる。今回の場合は、疫学的な方法論だ」と指摘する。
 中国外務省はコメント要請に回答していないが、同省報道官は9日の記者会見で、医療チーム派遣の目的は統治モデルの輸出ではなく、新型コロナ対策の経験を共有することだと述べた。
 中国はセルビアの他、カンボジア、イラン、イラク、ラオス、パキスタン、ベネズエラ、イタリアの各国に医療チームを派遣した。前週はフィリピンに医療チームが到着している。
 中国国際発展協力署によると、同国はこの他、米国など対立関係にある国を含めて約90カ国に物資の寄付や販売を行い、ノウハウを共有するため、諸外国や国際機関とのビデオ会議も数多く開いたとしている。
<中国の専門家を信頼>
 カンボジアに前月派遣された中国医療チームの一員によると、チームは受け入れ国で臨時病院の建設や、症状の軽い人々の隔離、公共の場に入る人々の検温を幅広く実施することなどを助言している。中国は湖北省武漢で、病床1000床の病院を8日間で建設した。
 中国の助言に従い、セルビアは軽症者の隔離を開始し、そうした患者を収容する病院の建設を軍の動員によって行っている。同国高官らによると、こうした措置で感染拡大のスピードを抑える効果が出ているという。
 大統領府に近い人物は「中国の医師らは、セルビアが中国をモデルにした措置を採用したことを歓迎してくれた。できる限り多くの感染者を把握して治療するというモデルだ」と述べた。
 東南アジア諸国の中で歴史的に中国政府寄りなカンボジアでは、中国チームの助言を受けて海外からの渡航者向けのビザ(査証)発給を大幅に削減。中国チームの一員によると、カンボジアはホテルや学校を改修して帰国者向けの隔離施設とする助言についても、実行に移すことを検討中だ。
<ありがとう、習兄弟>
 こうした医療支援にもかかわらず、中国は米国その他の国々から、感染拡大の初期に情報を出さず、リスクの大きさを否定したとして非難を浴びている。
 米ブルッキングス研究所のライアン・ハス氏は「中国の初動ミスがウイルスの世界的感染拡大につながったことを、多くの国々がすぐに忘れるとは思えない」と言う。
ただ、セルビアのような国々の反応は、今のところ好意的だ。
 中国チームはベオグラードで、1999年の米軍機による中国大使館誤爆で犠牲になった人々を弔う記念碑を訪れた。
 チームの到着後、ベオグラード中心部に掲げられたプラカードには習近平・中国国家主席の写真の横に、中国語とセルビア後で「ありがとう、習兄弟」と大書されている。
クリックすると元のサイズで表示します
(Keith Zhai記者 Aleksandar Vasovic記者)

**********日経2020年4月24日
自滅した中国コロナ外交
クリックすると元のサイズで表示します
 米ウィスコンシン州議会のロジャー・ロス上院議長のもとに、中国政府から一通の電子メールが届いた。中国の新型コロナウイルス感染拡大に対する取り組みを称賛する決議案を議会に提案してほしいという依頼だった。同議長は、これはいたずらに違いないと考えた。
 メールには、決議の文案まで添付されていた。その内容は、中国共産党がいかに素晴らしく対応したかといった論点や信じがたい主張が羅列されており、決議にかけるには怪しすぎる内容に満ちた提案だった。
 「外国の政府が州議会に接触してきて法案の可決を求めるなど聞いたこともない。そんなことはあり得ない」とロス議長は4月中旬、筆者に語った。そして、そのメールはシカゴの中国総領事から送られてきたことが判明した。「びっくりした。それで、こう返信してやった――親愛なる総領事殿、ふざけるな、と」
 中国政府は新型コロナ危機に乗じて国際的な立場を高めようとして、逆に手ひどいオウンゴールを喫するということが続いている。このエピソードもその一つと言わざるを得ない。
クリックすると元のサイズで表示します
中国が世界に輸出した新型コロナの検査キットなどには欠陥品が多いとの批判が多い(スイス・ジュネーブに届いた医療用品)=AP
 中国南部の都市にはアフリカの人が多く居住するが、そのアフリカ系住民が感染デマなどにより嘆かわしい扱いを受けていること、中国が各国に送った医療用品や医療機器に欠陥が多いこと、中国政府高官が感染は米軍から始まったとする陰謀説を公に認めるなど、世界における中国の評判をコントロールしようとする中国共産党の取り組みは、大半が裏目に出ている。
 欧米諸国による新型コロナ感染拡大への初期対応が混乱したことから国際的統治に空白が生じ、そこを中国が埋める機会を与えてしまったとする見方もある。データに疑いは残るが、実際、新型コロナに関する中国の公式発表では、中国の死者数は5000人未満で、米国の約4万人(19日時点)、イタリアとスペインのそれぞれ約2万人(同)に比べ少ない。だが中国政府がこの状況を利用しようとしたことは結局、危機の収束後、中国が世界で孤立し、信頼を失う可能性を高めている。
 北京大学の著名な学者、王緝思氏は、新型コロナがもたらした様々な事態により米中関係は1970年代の国交正常化以降、最悪の水準に落ちたと指摘する。米中間の経済、技術面の分断は「もはや回復不能」なところまできていると指摘する。
 英国でも変化は急激だ。保守党の有力議員たちは、首相に中国に対しもっと強硬な姿勢を取るよう求めている。英メディアは中国への批判を強め、英情報機関も中国政府からの脅威に重点的に備えると明言した。
 欧州やオーストラリアは、株価の下落など経済が混乱する中で中国企業が欧州や豪の企業を安く買収するのを阻止すべく対応を急いでいる。日本政府は、日本企業がサプライチェーン(供給網)から中国を外すことを促すため、7日に決定した緊急経済対策に2400億円超の予算を盛り込んだ。
クリックすると元のサイズで表示します
中国が医療チームを派遣したセルビアの首都ベオグラードには「ありがとう、習兄弟」と書かれた看板が立つ=ロイター。
 中国に対して幻滅しているのは米国やその同盟国だけではない。中国の唯一の同盟締結国である北朝鮮は、新型コロナ感染拡大の初期段階で、中国政府が人の国際的移動の禁止に反対していたにもかかわらず中国との国境を封鎖した最初の国となった。ロシアもすぐに続いた。イランの政府高官でさえ、中国が感染の広がりを隠していたと非難した。
 これらの中には明らかに不当な批判もある。トランプ米大統領をはじめとする欧米のポピュリスト(大衆迎合主義者)の政治家たちは、感染拡大への自らの対応の不手際から国民の目をそらすために中国政府を攻撃してきた。「ぞっとするような生鮮市場」の閉鎖を求める声には差別的な要素も感じられる。
 しかし、もし中国政府が早くから透明性を高め各国との協調路線にかじを切っていれば、もっと世界から共感を得られていたはずだ。ところが中国政府は逆に、政府による感染の隠蔽を批判した国民を逮捕し、新型ウイルスの感染が中国から始まったとする見方は違うのではないかという宣伝活動まで展開した。そして、感染封じ込めには自国の独裁体制の方が優れているとさえ主張している。
 中国政府が3月に国境を実質的に閉鎖し、査証の効力を停止したため、多くの多国籍企業は大打撃を受けている。米メディア企業の記者の多くを3月に国外退去させたことも中国政府に対する国際社会の態度を硬化させた。中国の主要国営メディア(編集注、新華通信が運営するサイト「新華網」)は、「米国を新型コロナウイルスの地獄に投げ込めるよう」、米国への医療用物資の供給を停止し、医療関係の輸出を差し止めればよい、と脅しさえした。
こうした中国の言動は、米国をはじめ世界各国の政府に中国を自国の供給網から外そうとする動きを加速する結果につながる。なぜ中国がこのような明らかな自滅的な行為に走るのかは、中国国内の政治状況を考えるとわかる。
 今回の危機は、2012年に習近平(シー・ジンピン)が中国共産党総書記の座に就いて権力を握って以来、最大の危機だ。中国共産党支配の正統性は、感染初期段階の過ちとその後の強権的な抑え込みにより傷ついた。習氏は、今後始まる経済的危機で国民の支持はさらに失われることに気づいている。08年の金融危機の際は、中国政府は社会不安を封じ込めるには最低でも年8%の成長率が必要だと認識していた。しかし、20年1〜3月期の中国の国内総生産(GDP)は前年同期比で6.8%減少した。
 他国を敵に回すようなナショナリズムを大いに強化することは、たとえ中期的に中国の世界における評価を落とすことになっても、中国国民の気をそらすことにはつながる。だからこそ中国の外交官は、ウィスコンシン州議会のロス議長のような、これまで中立的な立場に立ち、貿易や外交の面で味方に付いてくれたかもしれない人物を敵に回しかねない行動に出たのだ。
 中国政府は、外国の議会でのこうした決議を国内での共産党支配を正当化する宣伝に利用する狙いだった。
 だがロス議長は今、正反対の決議案を準備している。中国国民を称賛する一方で、「中国共産党を丸裸にし、その残忍な姿と中国が新型コロナ感染を隠蔽したことで全世界に与えた損害とを世界に明らかにする」決議案だという。圧倒的多数の賛成で可決されることだろう。
(アジア・エディター ジャミル・アンデリーニ:Financial Time 4月20日付)
**********

■このようにしたたかな中国ですが、我が国もその攻勢と無縁ではありません。どうやらアベノマスクの一部も中国製だからです。

 466億円の血税を投入して調達されるというアベノマスクについては、なぜか製造元の公表を厚労省が渋ってきました。最近になって、ようやく金額が次第に明らかにされてきました。それによると、興和株式会社が約54.8億円、伊藤忠商事が約28.5億円、株式会社マツオカコーポレーション(広島県福山市)が約7.6億円とされ、これらの合計が約90.9億円となることから、466億円との差額が、日本郵便(JP)の郵送料かとみられていました。

 そして4月27日の報道で、残る1社が株式会社ユースビオ(福島市)であることが判明し、取材に対して同社樋山社長は350万枚を1枚当たり135円で受注したと述べています。これが本当であれば、約4.73億円となります。

 製造国についても、中国、ベトナム、ミャンマーが取りざたされており、ユースビオの社長は全部ベトナムから輸入したと語っています。マツオカコーポレーションはOEM主体のアパレルメーカーで中国、ベトナム、ミャンマーなどに工場を持っており、縫製技術を生かして今回のマスク製造を請け負ったものとみられます。興和も中国とミャンマーに工場を持っており、そこで製造したものとみられます。最後に、総合商社の伊藤忠ですが、親中企業として名高いだけに、中国製を取り扱っている可能性が高いとみられます。

 厚生労働省マスク班は調達情報の公開に消極的な理由を次のとおり説明しています。
〈マスク枚数を開示した場合、契約金額との関係で、マスクの単価を計算できることとなり、今後の布マスクの調達や企業活動への影響(他の取引先との関係)を及ぼすおそれがあるため、回答は差し控えさせていただきます。〉

 しかも、不良品がかなりの数量見つかったことから、返品が相次いでいると報道されています。無理もありません。衛生管理が杜撰な国で、しかも新型コロナ発祥の国で作られたマスクを口に当てることは、誰でも嫌だからです。

 この点、ベトナムは今のところ新型コロナによる死者ゼロで、しかも4月16日から23日まで感染者ゼロであり、23日時点の累計感染者数は268人です。さらに検査数は我が国の2倍であり、新型コロナの感染抑制に成功している国と言えます。また、ミャンマーも24日時点の感染者累計は146人で、死亡者数は5人となっていますが、実態はこれ以上多いと思われます。

 したがって、ベトナムやミャンマーからの調達はまだしも、中国からのアベノマスクの買い付けは国民感情的にも、衛生面からもやめてもらいたいと思います。また、製造国が明記されていないことから、原産国が特定できないため、アベノマスクが配達されてきたら、返品するのが良策だと思われます。ネット情報によれば、返品のやり方は次のとおりです。

<アベノマスクの返品方法>
「未開封で、朱字で『親展・転送』」と記載すれば無料で返品してもらえます。
 返品先:
 〒100-0014
 東京都千代田区永田町2−3−1
 総理官邸気付
 安倍晋三総理大臣 殿



【4月28日追記】
クリックすると元のサイズで表示します
群馬県が発行した群馬県台湾総会からの医療用物資寄贈についての確認報告。
クリックすると元のサイズで表示します
寄附受納書の送り状。
クリックすると元のサイズで表示します
寄附受納書。

【5月1日追記】
 4月30日に群馬県がHPで当会からの寄贈物資について公表しましたので紹介します。
**********群馬県HP 2020年4月30日
https://www.pref.gunma.jp/houdou/co02_00002.html
【4月28日】群馬県台湾総会からの医療用防護服・ゴーグルの寄贈について(地域外交課)
 群馬県台湾総会(伊勢崎市ひろせ町)から、医療用防護服490着、医療用ゴーグル600個の寄贈の申し出をいただき、令和2年4月27日に台湾から到着しました。
 当該物資は、群馬県内で台湾との国際交流活動を行っている群馬県台湾総会が、県内でコロナウイルス対策に役立ててほしいと、友好関係にある「財団法人 台南市台日文化友好交流基金会」の協力により台湾メーカーから購入し、現地から発送されたものです。
 群馬県台湾総会からの寄贈に心から感謝を申し上げ、医療機関等への配布用物資として活用させていただきます。
寄贈者:群馬県台湾総会
寄贈品:医療用防護服490着、 医療用ゴーグル600個
目的:群馬県内の新型コロナウイルス感染症拡大防止に伴い、コロナウイルス対策を行う医療現場等において懸念される医療用物資不足に対応するため
[群馬県台湾総会概要]
<会長>頌彦真賢(うたさと・しんけん)
<所在地>伊勢崎市ひろせ町4084-6
<設立>1972年
<会員数>86名(令和2年4月現在)
<目的>
・台湾出身者の親睦交流及び情報交換
・日本と台湾との民間交流促進
・県内国際交流活動の協力、参加促進
<主な活動>
・台湾フェアin 群馬
・県内市町村の国際交流イベントへの出展
・日台学生交流の企画等
[寄贈物資]
クリックすると元のサイズで表示します
医療用防護服
クリックすると元のサイズで表示します
医療用ゴーグル
[このページについてのお問い合わせ]
知事戦略部地域外交課
〒371-8570 前橋市大手町1-1-1
電話 027-897-2982
FAX 027-223-4371
E-mail gaikouka@pref.gunma.lg.jp
クリックすると元のサイズで表示します
クリックすると元のサイズで表示します

【群馬県台湾総会理事】
7



コメントを書く


名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL





AutoPage最新お知らせ