【安中タゴ51億円事件】群銀103年ローンに加えタゴに1万8526年ローンを許容中の安中市を提訴!  土地開発公社51億円横領事件

■安中市土地開発公社を舞台に今から25年半前の1995年5月18日に安中市役所内部で密かに発覚した地方自治体では史上最大の巨額詐欺横領事件。警察の調べで総額51億円を超える犯罪にも拘らず単独犯とされた元職員タゴは1952年3月生まれで、今年68歳となり、現在高崎市内のT町に住んでいます。
 この前代未聞、空前絶後の巨額詐欺横領事件により、現在公社は、群馬銀行に対して債務となる総額24億5000万円のうち、和解と同時に支払った4億円を除く20億5000万円を毎年2000万円ずつクリスマスに群銀に103年かけて支払中です。今年12月25日にも次回の22回目の支払日が迫っています。このままでいくと、今年生まれた市民の赤ちゃんが、81歳になった時に、和解金が完済されることになります。安中市は公社のこの債務の連帯保証人になっています。
 一方、公社は、元職員タゴに対して損害賠償請求訴訟(事件番号:平成11年(ワ)第165号)を提起し、1999年(平成11年)5月31日付で22億2309万2000円の債権が確定しました。その結果、判決確定後、今年8月26日の約21年間で、タゴから1532万500円が返済されましたが、依然として22億771万1500円の債権元金が残っています。しかも、これには遅延損害金年利5分は含まれていません。

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事件を初めて報じた1995年(平成7年)6月3日(土)の上毛新聞朝刊。「安中市で今春まで都市計画課に所属し市土地開発公社の業務を担当していた職員が、公社の事業費用を金融機関から借り受ける際、金銭借入書を改ざんし懲戒免職になっていたことが、二日明らかになった。」という記事を見て、安中市民は仰天!事件発覚後、県警は詐欺、公文書偽造、同行使の容疑で元安中市職員=当時(43)=を逮捕。元職員は公社の事業費用を金融機関から借り受ける際に公文書を偽造して金額を上乗せしていた。不正流用は総額51億円に上り、元職員には懲役14年の実刑判決が下った。事件から3年後、市と公社が銀行に24億5000万円を支払う和解が成立した。


 この遅延損害金について、先日、公社の連帯保証人の安中市で、公社の管理に携わっている企画課の田中課長に、現時点でいくらになるのか聞いてみました。すると、「安中市では計算したことがなく、公社の事務局である都市整備課の赤見課長(公社事務局長兼務)に計算を頼んだので、そちらに聞いてほしい」との返事でした。そのため、11月27日に赤見事務局長と面談して、事前に計算を依頼していた遅延損害金について尋ねたところ、「12月市議会定例会が迫っており、その対応に追われていて計算ができていない。年利5分で複利計算だと思うので、自分で計算してみてほしい」と言われました。

 群銀への債務履行についてはきちんと毎年支払いを続けているのに、タゴへの債権行使については、今年から口約束で毎月月末に1万円の振込をタゴにしてもらっているだけで、遅延損害金さえまともに計算をしたことがないというのが、現在の市・公社の実態です。

■筆者は、こうした市・公社の体たらくを懸念して、市・公社が2019年3月末に群馬銀行に対して、和解後20年目の対応として、今後さらに10年間、和解金の支払いを継続する旨を約した「証」の提出に関連して、公社でどのような協議が行われていたのかを債務保証人である安中市民納税者として確認すべく、昨年6月10日に安中市長に行政文書開示請求書を提出しました。

 ところが、多くの箇所が黒塗りにされた公社議事録が開示されたため、昨年8月6日付で行政不服審査法に基づく審査請求を行いました。しかし、安中市は2020年5月15日付で棄却通知をよこしました。

 その後も安中市に対して、群銀への債務履行ばかり重視している市・公社の姿勢を問題視して、なぜタゴへの債権行使をもっと厳しく行わないのか、もし市・公社だけでは腰が引けるのであれば、本件をライフワークとしている当会に委任状を発行してもらい、市民納税者として直接タゴおよびその関係者らに債務履行を求めたいと、申し入れてきました。

 ところが、安中市にいくら申し入れても、「委任状は弁護士でない者には出せない」などとして、一向に当会の提案に応じようとする気配はありません。

■そのため、やむやく審査請求結果の裁決通知を受け取った翌日から6ヶ月間が経過しようとする直線の2020年11月16日に、公社の連帯保証人である安中市に対して、タゴからの債権回収の本気度を確認するために不可欠な公社議事録の内容についての非開示部分の開示を求めて、前橋地裁に提訴しました。

 訴状の内容は次のとおりです。

*****訴状*****ZIP ⇒ 20201116i.zip
        訴    状

                         令和2年11月16日
前橋地方裁判所民事部 御中

                   原 告  小 川   賢

 〒379−0114 群馬県安中市野殿980(送達先)
        原      告   小  川    賢
         電 話 090−5302−8312
         FAX 027−381−0364

 〒370−0192 群馬県安中市安中1丁目23−1
        被告兼処分行政庁   安   中   市
        上 記 代 表 者    安中市長 茂木英子
         電 話 027−382−1111(代表)
         FAX 027−381−0503

行政文書不開示処分取消請求事件
 訴訟物の価額 金160万円(算定不能)
 貼用印紙額   金1万3000円

第1 請求の趣旨
 1 被告が原告に対し、令和元年8月6日付安企発第259号行政文書部分開示決定(以下「本決定」)において不開示とした箇所のうち、別紙に示す情報について不開示を取消せ。
 2 訴訟費用は被告の負担とする。
との判決を求める。

第2 請求の原因
 1 請求に至る経緯
 (1)原告は,安中市情報公開条例(以下「条例」)第5条の規定に基づき、被告に対し、令和元年6月10日付で、広報あんなか2019年6月1日号に掲載された記事「安中市土地開発公社不祥事件 和解20年後の対応について」に関連する次に掲げる情報の開示請求(以下「本件開示請求」)を行った。
   (1) 2018年7月以前を含め、これまでに安中市土地開発公社(以下「公社」)と群馬銀行(以下「群銀」)との間で重ねてきた経緯が分かる一切の情報(群銀との協議録のみならず,公社における理事会・評議会など内部の会議録を含む。)
   (2) 2019年3月に「公社が毎年12月25日に2,000万円を支払うことで合意した」ことを示す一切の情報
   (3) 「これまで20年間で合計8億円を支払ったが、この支払は公社の土地造成販売による利益の中から行われ、連帯保証人の安中市からの支払は発生していない」としているが、土地造成事業の利益の中からどのように支払ってきたのか、公社の財務諸表をもとに一般住民が理解できるような一切の情報
   (4) これまで20年間に合計8億円を支払ったというが、その公金を捻出するために公社が行ってきた土地造成等で金融機関から資金を借り入れる際に、安中市が債務保証をしてきたはずであり、それらの債務保証の履歴が一般市民にも分かるような一切の情報
   (5) 公社の事業と経営が順調に推移していることが一般市民にも分かるような一切の証拠
   (6) 今後とも公社には、群銀への返済資金が十分あるとすることが一般指印にも用紙に分かるような一切の根拠
   (7) 6月市議会定例会で本件に関する説明に使用する予定の情報
 (2)処分庁である被告は、本件開示請求の対象となる情報のうち、公社が保有しているものについて条例第24条第2項の規定に基づいて被告に提出するよう公社に求めたところ、「公社の経営に支障を及ぼすおそれのある情報」であることを理由に公社が定める安中市土地開発公社情報公開規程(以下「公社規程」)に基づいて内容の一部を黒塗りにした文書(以下「公社提出文書」)が公社から被告に提出された。
 (3)被告は、公社提出文書のうち、個人の氏名、地位及び印影については条例第7条第2号に規定される個人に関する情報、法人の印影及び口座番号については同条第3号に規定される法人その他の団体に関する情報に該当するものとして、それらの情報を被告として黒塗りにした上で本件処分を行い、その旨を令和元年8月6日付で行政文書部分開示決定通知書により原告に通知した。
 (4)原告は、公社提出部分及び被告がさらに黒塗りにした箇所が多いことを理由に本件処分の内容を不服とし、令和元年11月7日付で本件処分の取消しを求めるため、行政不服審査法第2条の規定に基づいて審査請求を行った。
 (5)原告は審査請求において、本件処分により黒塗りにされた部分について、条例第24条第2項において「実施機関は、法人の設立に当たり、市が2分の1以上を出資している法人の保有する情報であって、実施機関が保有していないものについて、当該情報の公開の申出があったときは、当該法人に対して当該情報を実施機関に提出するよう求めることができる」と規定されており、被告が資本金の全額を出資して設立された公社は同項に規定する法人に該当することから、処分庁である被告は、公社が保有する情報について、条例に基づく開示請求があった場合は、公社に対し、当該開示請求に該当する公社が保有する全ての情報を同項の規定に基づいて適切に提出するように指導すべきであり、被告が公社に対するその指導を怠ることにより納税者としての市民である原告に本件処分を行ったことは、原則開示という条例の趣旨に反する、と主張した。
 (6)また原告は、本件処分において、公社提出文書における公社が黒塗りにした理由が「公社の経営に支障を及ぼすおそれのある情報」と記されているのみで、「公社の経営に支障を及ぼすおそれ」に関する具体的な理由が記載されていないことは、条例に基づく情報公開制度の適切な運用に反している、と主張した。
 (7)上記のことから原告は、本件処分が条例第7条の規定による開示義務に反する処分であるため、本件処分の取消しをあらためて求めた。
 (8)だが、被告は、「公社に対して、条例第24条第2項の規定に基づく情報の提出の求めについては強制力がない」と主張し、さらに「公社が保有する情報は行政文書に含まれていないため、公社に任意に情報の提供を求めるほかない」とし、「公社自身が経営に支障を及ぼす恐れと判断し、黒塗りをした箇所を被告が条例の規定に基づき強制的に開示を行うことはできない」などと主張した。
 (9)加えて、被告は「公社は市と独立した別法人であるとの位置付けであるため、公社提出文書の作成は、公社の裁量権の範囲内である」として条例には抵触しないと主張した。
 (10)その結果、処分庁である被告は審査庁として令和2年裁決第1号で、原告の審査請求を棄却し、令和2年5月15日付安行発第259号で、採決結果を原告に配達証明郵便で送付し、被告は翌5月16日に裁決書を受け取った。
 (11)この「安中市土地開発公社不祥事件 和解20年後の対応について」にかかる公社における協議情報不開示処分は、法に照らして明らかに失当とみられるため、行政事件訴訟法第12条の規定に基づき、その取消を求める訴えを提起する。

 2 請求の前提となる事実
 (1)被告安中市が基本金500万円全額を出資する公社では、安中市都市計画課員を兼務していた元職員多胡邦夫が、1978年に公社設立以降、一貫して同一職場に配置され、1982年以降公金を着服するようになり、公社の契約書類を偽造するなどして1987年から1995年にかけて、群馬銀行から約48億円を騙し取ったほか、約3億4490万円の公金も横領しており、着服金の合計は約51億1250万円に上った。この事件について、被告は「安中市土地開発公社不祥事件」と呼ぶが、住民は「タゴ51億円事件」あるいは「タゴ事件」ないし「51億円事件」と呼ぶことが多い。ここでは「公社事件」という。
 (2)元職員が1995年4月に異動となり、同年5月18日の監査で、元職員の不正が発覚した。そして元職員は同年5月31日付で懲戒免職となり、同年6月7日に詐欺罪と有印公文書偽造同行使罪で逮捕された。
 (3)元職員は公印を無断で持ち出して開設しておいた「安中市土地開発公社特別会計」名義の裏口座に、逮捕時には約2億円しか残っておらず、元職員の預金残高や骨董品の売却で6億1267万8575円返したが、公社が既に群馬銀行に返済した約7億円を除いても、約35億円の損害が残った。
 (4)元職員は騙し取った金のうち、骨とう品購入に約4億6810万円(供述では約10億円)使ったほか、自宅や店舗の不動産やゴルフ会員権、海外リゾート会員権、外車、貴金属、背広・小物等の購入に約5億円、ギャンブルに約1億円、妻や愛人に約1.5億円など費やしていたが、警察の捜査の結果、確認できず仕舞いの使途不明金は14億3445万円に上る。
 (5)1995年10月13日には公社理事長を兼任する安中市長の小川勝寿が引責辞職をしたが、小川市長は元職員とはゴルフ仲間として知られていた。元職員は32億3000万円を騙し取ったとして詐欺罪で訴追され、1995年8月21日の初公判を皮切りに、計7回の公判が開かれ、検察は元職員に対して有印公文書偽造・同行使、有印公文書変造・同行使、詐欺罪の併合罪としては最高刑に当たる懲役15年を求刑し、1996年4月8日に前橋地裁は元職員に懲役14年の実刑判決を言い渡した。元職員は千葉刑務所に服役していたが、既に刑期を終え出所し、現在は高崎市T町で親族と同居している。
 (6)群銀は1995年10月19日に公社、および公社の債務保証をしている被告安中市を相手に、貸金の返済と保証債務の履行を求める民事訴訟を前橋地裁に起こした。群銀は被告と公社の使用者責任を主張して元金39億9886万1000円とこれに対する約定利息の支払いを求め、被告と公社は元職員が不正に借り入れたもので公社に支払い義務はないとして全面的に争っていた。その後、上記(3)による返済があり、最終的には元金が33億8618万2425円に縮減された、
 (7)1995年12月22日から被告と群銀との間で計21回の弁論が行われ(途中から非公開)、1998年12月9日に和解が成立。この中で群銀が9億3618万2425円および発生した利息損害金全額相当額の支払を免除し、最終的に群銀に対して主債務者を公社、連帯保証人を被告として、24億5000万円の債務が確定した。
 (8)公社は正当に借りていた金額を除く22億2309万2000円を詐欺事件による損害と算定し、公社はこの損害を元職員による不法行為によるものとして既に千葉刑務所に服役中の元職員を相手取って損害賠償を請求した。元職員は裁判で争わなかったため、公社の主張が全面的に認められて、1999年5月31日、前橋地裁は損害金全額を支払うように命じた。ところが、これまでに、元職員から公社に対して、現在に至るまでに約1500万円程度返済したのみで、今年1月から元職員は毎月1万円ずつ公社に返済しているものの、2020年8月26日現在の公社債権元金残額は、22億円777万1500円であり、この全額完済までには遅延損害金を除いてもあと1万8526年の歳月を要する。
 (9)公社と連帯保証人の被告は、群銀との和解条項に基づき、1998年12月25日に4億円、1999年12月25日から毎年12月25日に2000万円ずつ、公社が群銀に支払いを行った。そして和解条項第4項第3号に基づき和解10年後に当たる2008年12月25日までに、2009年から10年間の支払方法を協議し、2008年12月26日に公社と被告が群銀に「証」(合意書に沿った様式)を提出し、引き続き公社が10年間にわたり、毎年12月25日に群銀に2000万円を支払うことになった。
 (10)その後、和解20年後となる2018年12月25日までに、2018年から10年間の支払方法を協議することになり、2019年3月までに、公社と被告が群銀に「証」を提出し、引き続き公社が10年間にわたり、毎年12月25日に群銀に2000万円を支払うことになり、今年12月25日に、22回目の和解金支払い日が迫っており、この支払を終えても、このままの状況では、あと81年間支払い続けることになる。
 (11)被告は、このような現状にありながら、広報あんなか2019年6月1日号のページ9において「現在、公社の事業および経営は順調に推移しており、返済を続けていくための資金が十分ありますので、安中市が債務保証による弁済をする必要はありません。今後も市民の皆様にご迷惑をかけないよう努めて参ります」などと、依然として連帯保証人として公社の債務を保証し続けることを市民に表明している。他方で、前項(7)のように、元職員多胡邦夫に対する債権回収には極めて消極的であり、原告は被告安中市の住民および納税者として、公社の債務および債権に関する情報開示を受ける権利と義務がある。

 3 請求の理由
 (1)別紙に示す公社理事会会議録情報は,群銀との和解20年後の対応について協議された際に記録されたもので,この中には、被告が連帯保証人となっている公社が、群銀への債務履行について縷々協議をしているほか、当然ながら元職員多胡邦夫に対する債権回収についても協議されていることがうかがえる。よって、被告は、公社理事会の会議録情報をすべて保有していなければならない。であれば、当然に条例の対象となることは容易に理解し得る。
 (2)特に昨今、地方分権の進展に伴い地方公共団体の行政の自己決定権・自己責任が拡大されることに対応し、総力を挙げて行財政改革に取り組むだけでなく、行政手続の公正を確保するとともに透明性の向上を図り、適切に説明責任を果たしていくことが求められている。
 (3)とりわけ、近年一部の地方公共団体における不適切な支出が住民の厳しい批判を受ける中で、適正な財政運営に資するためにも、財政状況に関して的確にその実情を伝え、住民の理解と協力を得ることの重要性が高まっている。また、地方債の引受けや購入により資金を提供している住民や引受機関に対しても、財政状況の開示に係る透明性を確保することが求められている。
 (4)このような観点から、しかも、公社事件は、地方自治体では空前絶後、前代未聞の巨額詐欺横領事件であり、和解条項による群銀への返済はこのままでいくと2013年まで続き、他方、元職員からの債権回収は、遅延損害金を除外してもなお、あと1万8526年まで要するのであるから、公社は連帯保証人である被告に対して、債権・債務状況の透明化に努める義務を有する。
 (5)よって、原告を含む市民に対しても、群銀との和解20年後の対応について、どのような内容で債務・債権について協議したのか、きちんと説明責任を果たすことが求められる。
 (6)これまで、被告は公社の財政状況について、毎年予算・決算、活動実績・計画、財務諸表は開示しているが、公社事件については、簿外債務扱いとして、10年ごとの群銀への和解金支払い合意に関する「証」の差し入れの際に、広報あんなかで、1頁の半分にも満たない記事で、事後報告するのみである。これでは、公社の連帯保証人である被告の責任と義務は到底果たされているとは言えない。
 (7)被告は、公社及び被告自身が黒塗りした箇所について、条例第7条に規定する不開示情報のうち、同条第2号に規定する個人に関する情報であって、特定の個人を識別することができるもの(個人の氏名、地位及び印影)及び同条第3号に規定する法人その他の団体に関する情報であって、公にすることにより、当該法人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの(法人の印影及び口座番号)が記載されていたため、とした。だが、黒塗りの箇所は、そうした限定的な不開示情報とは到底思えないほど、広い範囲に及んでおり、これらが個人の氏名、地位及び印影や、法人の印影および口座番号だけとは極めて考えにくい。
 (8)公社が黒塗りした範囲は、明らかに被告が主張する理由ではカバーできないほど広範囲にわたっており、あきらかに被告は、条例の趣旨をはき違え、公社の親組織としての管理監督責任を怠り、公社の債権・債務について被告はあまりにも無関心すぎる。
 (9)公社事件は、公有地の拡大の推進に関する法律(通称「公拡法」)により被告が公社を設立手続きの段階から担当させてきた元職員を「真面目だ。有能だ」などと勝手に評価し、その業務の実態の管理監督責任を長年にわたり怠ってきたことから、前代未聞、空前絶後の巨額不祥事件を招いたものである。その当時の体質が現在でも続いていることは、第2の公社事件の温床となりうるため、被告の公社経営状況を把握し市民に公表しようとしない姿勢は、極めて許し難い。
 (10)にもかかわらず、被告は「別法人の公社のみが保有する情報を、条例に基づく開示請求により公社に提出させることには強制力がない」とか、「公社を条例上の実施機関として被告安中市と同列に扱うべきだとする考え方は、原告個人の独自の考え方である、採用できない」とか、「公社が黒塗りした箇所は、公社自身が経営に支障を及ぼすおそれがある情報だと判断したのだから、説明不足の感は否めないものの、別法人である公社の意向を尊重すべきだ」などとする被告の本件処分は失当というほかない。
 (11)原告が審査請求の過程で主張した「公社の連帯保証人である被告安中市の市長が指名することで就任した被告安中市の副市長が連帯保証先の公社の理事長に就任し、その人物との間で、事業に関連した取引(債務保証)を行っていることは利益相反行為に当たる」ことも、被告の本件処分、すなわち条例の不適切な運用の背景となっていることも指摘しておく。
 (12)おなじく原告が審査請求の過程で口頭意見陳述として被告に行った「元職員からの債権回収にかかる議事の箇所について」の質問に対して、「別紙1−1及び1−2として、僅か7行のみである」との被告の主張を受けて、「被告は公社が保有する原本を確認したうえで、開示非開示の判断をしたのか、それとも既に黒塗りされた文書を渡されてそれをもとに開示非開示の判断をしたのか、どちらなのか」を質問したところ、被告は「原本を基に公社から説明を受けたが、その際、公社側が部分的に隠しながら説明した。その際、見えている部分もあったので、そこの部分は開示するべきではないか、と公社側に問い質したが、結局公社側から最終的に提出されてきたのは黒塗りされた情報であった。したがって被告が公社から見せられたのは原本だが、まるまる全部そのまま見せられたという訳ではない」と言う回答を行った。そこで、原告は、元職員に対する債権回収にかかる起債は、上記の7行以外にも黒塗りされた箇所に含まれていると認識できると主張したが、「被告は公社の裁量権によるもので、条例に抵触しない」と一蹴したことは、公社事件の温床である「公社の伏魔殿化」を被告が自ら積極的に容認していることを示しており、被告が公社事件の真相に目をつぶり、責任の所在の明確化をしないまま、事件発覚から25年6ヶ月が経過した今、時間の経過による公社事件の風化に伴い、再発防止のタガがすっかり緩んでいることに、原告は市民納税者として戦慄を禁じ得ない。

第3 むすび
   以上のとおり、本決定のうち別紙に示す情報について不開示とした処分が違法であることは明らかであるから、すべて取消を求める。
以上

別紙 請求の趣旨
不開示処分取消請求箇所

 本件処分に係る原告請求の「(1)2018年7月以前を含め、これまでに安中市土地開発公社(以下「公社」)と群馬銀行(以下「群銀」)との間で重ねてきた経緯が分かる一切の情報(群銀との協議録のみならず,公社における理事会・評議会など内部の会議録を含む。)」における次の文書

・文書名:平成30年度第3回公社理事会会議録
・文書名:平成30年度第4回公社理事会会議録
・文書名:平成30年度第5回公社理事会会議録
・文書名:平成30年度第6回公社理事会会議録
・文書名:平成30年度第7回公社理事会会議録
・文書名:令和元年度第1回公社理事会会議録

以上の各文書の黒塗り箇所のうち、公社の債権・債務に関わる一切の記述。

以上


証拠方法

1 甲1号証 平成31年6月10日付行政文書開示請求書
2 甲2号証 令和元年8月6日付安企発第826号行政文書部分開示決定通知書
3 甲3号証 令和元年11月7日付審査請求書
4 甲4号証 令和2年5月15日付安行発第259号裁決書送り状及び裁決書
5 甲5号証 平成30年度第3回公社理事会会議録
6 甲6号証 平成30年度第4回公社理事会会議録
7 甲7号証 平成30年度第5回公社理事会会議録
8 甲8号証 平成30年度第6回公社理事会会議録
9 甲9号証 平成30年度第7回公社理事会会議録
10 甲10号証 令和元年度第1回公社理事会会議録

附属書類

 1 訴状副本     1通
 2 証拠説明書    1通
 3 甲号証写し   各1通

*****証拠説明書*****
ZIP ⇒ 20201116.zip

*****甲号証写し*****
甲1号証 平成31年6月10日付行政文書開示請求書
 ZIP ⇒ bp20190610ssjiqa20nj.zip
甲2号証 令和元年8月6日付安企発第826号行政文書部分開示決定通知書
 ZIP ⇒ bq20190820sxjm.zip
甲3号証 令和元年11月7日付審査請求書
 ZIP ⇒ br20191107riqa20nj.zip
甲4号証 令和2年5月15日付安行発第259号裁決書送り状及び裁決書
甲5号証 平成30年度第3回公社理事会会議録
甲6号証 平成30年度第4回公社理事会会議録

 ZIP ⇒ bsurh30resc.zip
甲7号証 平成30年度第5回公社理事会会議録
甲8号証 平成30年度第6回公社理事会会議録

 ZIP ⇒ bvewh30teuc.zip
甲9号証 平成30年度第7回公社理事会会議録
 ZIP ⇒ bx2019081415_30nx7c20190325.zip
甲10号証 令和元年度第1回公社理事会会議録
 ZIP ⇒ b102019081416_anx1c20190520.zip
**********

■その後、前橋地裁民事第1部から連絡があり「先日提出された訴状により事件番号が確定しました。ところで裁判資料のうち、甲2号証について正本と副本と比較したところ、副本で1枚不足しているので、副本差し替え用に甲2号証を正本と同じように出し直してほしい」との指示がありました。さっそく次の送り状を付けて提出し直しました。

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2020年11月25日付地裁宛事務連絡。

 地裁では、「差し替え用の書類が届き次第、副本を安中市に送付する」と言っていたので、1月27日に安中市行政課を訪れて、大河原課長に「地裁から何か書類は届いていますか」と尋ねたところ「まだ何も」ということでしたので、上記訴状の写しを届けました。

■市が連帯保証人になっている公社の簿外債務約22億円余りの債務者である元職員タゴは1970年(昭和45年)6月(4月ではない)に安中市役所に人庁し、税務課、農政課を経て1979年(昭和54年)10月に建設部都市計画課に異動。安中市土地開発公社設立のための準備業務に携わり、翌1980年4月に安中市土地開発公社が設立されると、以来15年間、公社担当として同課に勤務し続け、公社の業務に携わっていました。

 タゴについては事件発覚当時、市役所内でも、勤務年数の長さをはじめ、高級な背広や職員らしからぬ私生活などを指摘する声が出て、「市役所の七不思議」と言われていました。しかし、誰もそのことを公然と指摘する者はおらず、むしろ公社の金庫番となったタゴを安中市幹部らは「有能」扱いし、留任させ続けていました。事件が発覚した前月の1995年4月の人事異動で市教委社会教育課係長に昇任させていたほどです。

 当時、タゴを知る人のあいだでは、都市計画課に16年間も同一配置させた結果「ベテラン」だと見なし「事務にたけていた」「センスがあった」と、仕事ぶりを高く評価する声が聞かれました。しかし、一方で数台の外車を乗り回すなど羽振りの良さも目立っていました。家族名義で市内に店を出すなど、サイドビジネスもしていたうえに、群銀から毎年盆暮れに、豪華なお歳暮が届き、地元町内会の新沿海には100万円もの最高級の大島紬の和装姿で顔を出していました。

 こうしたエピソードは、ズサンな公印管理や、変だと思っても声が挙げられない安中市役所の酷い内情を物語っていましたが、事件から25年が経過する今日、依然として市役所の内部の実態は当時に完全に戻っているかのような体たらくぶりです。

■安中市は連帯保証人として、公社が群馬銀行に対する103年ローンの債務保証をしているのに、公社がタゴから、事件発覚後25年を迎える今年になってようやく口約束で毎月1万円の返済の取付けをしましたが、このままだとタゴの返済完了まであと1万8526年を要することになります。

 しかも判決では遅延損害金に対して年5分の支払をタゴに義務付けていますから、公社はそれもきちんと認識してタゴに返済義務を課し、厳しく返済を求めなければなりません。それなのに、市・公社ともに遅延損害金が現在いくらになるのか、計算もしたことがないというのです。

 そこで、急遽、独自に試算をしてみました。その結果は次のとおりです。

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遅延損害金試算表(2020年8月26日現在)
ZIP ⇒ i2020n826j.zip


 これによれば、遅延損害金は今年5月31日現在で、39億4864万9945円となります。タゴからは、それまでの21年間に1526万500円が返済されているので、公社にとって債権元金残高は22億783万1500円となり、遅延損害金と合わせたタゴに対する公社の債権総額は、61億5648万445円となります。

 タゴからこの債権を回収できれば、豪華な市役所の建て替えが十分可能です。安中市は、市役所建て替えのことより、まずは市民の負担を最小限にするため、タゴからの債権回収を最重要課題として取り組むべきではないでしょうか。

【11/30追記】
 11月27日付で前橋地裁から、今回の提訴に関して第1回口頭弁論期日の照会がありました。当会では令和3年1月27日(水)10時20分からの日時をお願いしました。
※2020年11月30日前橋地裁あて事務連絡回答書 ZIP ⇒ 20201130nai1_j2.zip

【市政をひらく安中市民の会情報部及び市民オンブズマン群馬事務局からの連絡】
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