【高専過剰不開示体質是正訴訟・第一次訴訟控訴審】反撃試みる機構と書面応酬の末、4/14第2回弁論で結審!  群馬高専アカハラ問題

クリックすると元のサイズで表示します
言わずと知れた高専機構御用達である銀座の田中・木村法律事務所の代表、木村美隆(きむら よしたか)弁護士。イープラ宅建・講師紹介ページ(https://www.epla-takken.jp/kyouzai/koushi_staff/)より引用。名目上事務所の共同使用者である田中和弁護士はすでに法曹界を退き、今は事務所名にその痕跡を残すのみの模様。高専機構からの裁判文書では毎度、筆頭代理人として一番上に載った名前の横に立派なハンコが押されているが、出廷役はすべて下っ端の藍澤弁護士に押し付け、過去5年間で一度も裁判所に姿を見せたことはない

■国立高専校長の選考実態、群馬高専J科アカハラ情報不開示取消訴訟の弁護士費用、長野高専連続自殺の発生年月日などなど、高専組織が執拗に黒塗りにこだわる「都合の悪い」情報は枚挙にいとまがありません。当会では、そうした悪質な不開示処分の取消しを求めて2019年10月に高専機構を提訴しました(第一次訴訟)。その第一審(東京地裁)において、卑怯な法廷戦術の嵐やコロナ禍での長期中断を乗り越えた果てに待っていたのは、ありとあらゆる理屈を総動員して被告高専機構の杜撰極まる言い分を片端から素通しし、ごくわずかの勝訴部分を除いて当会の全面敗訴というあからさまな不当判決でした。

 本件に注目を寄せる高専関係者の方々からの憤りとエールが続々寄せられたため、当会では本件を東京高裁に控訴する決断をしました。当会から控訴状と控訴理由書を提出すると、被控訴人となった高専機構からは相変わらず強弁まみれの控訴答弁書が3月9日に提出されてきました。

 そして3月17日に開かれた初回口頭弁論当日、被控訴人高専機構のあまりに杜撰な主張に対して高裁裁判官から矢のような指摘が相次ぎ、なんと異例の審理継続となりました。

○2020年11月25日:【高専過剰不開示体質是正訴訟・報告】第一次訴訟98%敗訴・第二次訴訟全面敗訴のダブル不当判決に仰天!
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3244.html
○2020年12月10日:【高専過剰不開示体質是正訴訟・報告】隠蔽体質追認のダブル不当判決に抗うべく東京高裁に両件控訴!
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3252.html
○2021年1月31日:【高専過剰不開示体質是正訴訟】第一次訴訟控訴審の弁論日が3/17に決定&控訴人当会が控訴理由書提出
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3274.html
○2021年3月24日:【高専過剰不開示体質是正訴訟・第一次訴訟控訴審】機構側控訴答弁書と3/17初回弁論(審理継続)の様子
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3290.html

 訴訟指揮どおり、高専機構側から3月22日に主張補充の準備書面が出されてきたため、当会ではこの補充準備書面と控訴答弁書に対する再反論を作成し、2021年4月14日の第2回口頭弁論期日に臨むことにしました。


■控訴人当会による書面の提出期限を4月7日と約束していたので、当会では同月6日、以下の内容の再反論準備書面を東京高裁と被控訴人代理人弁護士事務所宛てに郵送提出しました。

*****4/6付再反論準備書面(オンブズ)*****ZIP ⇒ 210406itir.zip
令和2年(行コ)第251号 法人文書不開示処分取消請求控訴事件
 控訴人   市民オンブズマン群馬
 被控訴人  独立行政法人国立高等専門学校機構

               準 備 書 面
                               令和3年4月6日

東京高等裁判所第17民事部ニ係  御中

                         控訴人 市民オンブズマン群馬
                          上記代表   小川 賢  印

 被控訴人の令和3年3月9日付け答弁書(以下「控訴答弁書」という。),及び同月22日付け準備書面(以下「被控訴人準備書面1」という。)における主張について,控訴人は以下のとおり反論する。

                    記

1 「控訴の理由に対する反論」1項および被控訴人準備書面1について
(1)被控訴人は,甲第47号証で部分開示された国立高等専門学校長候補者一覧(以下「一覧表」という。)のうち平成23年から同28年分につき,控訴人の請求・主張に対して争うとする。その理由として,国立高専校長候補者のバックグラウンドが高等専門学校や国立大学の教授,文部科学省や国立の研究所といった複数の場合に分けられるため,候補者が細目番号@ないしAのうちどちらに記載されているか,各表の形式からは明らかにならないとする。
 しかしながら,控訴人が指摘しているとおり,記載項目名の違いからして,少なくとも,学校にあたらない機関を前職ないし推薦機関とする候補者が,細目番号Aの表に記載される可能性のないこと,したがってこれら候補者が細目番号@に分類されるほかないことは明らかである。一方,細目番号Aの表について,学校にあたる機関の出身者しか載せようがないこともまた明らかである。
 特に,平成26年から同28年分の一覧表に着目すると,細目番号@の標目は「国立高等専門学校長候補者一覧」となっている一方,細目番号Aの標目は「国立高等専門学校長登用候補者名簿」となっていることがわかる。すると,細目番号Aの一覧表において,わざわざ標題を使い分けてまで,「登用」の要素が強く意識・区別されていることは明らかである。「登用」という語が通例,現場経験が極めて豊富な低位者を官職に取り立てる意味で用いられるという常識的事実と,これら一覧表が国立高等専門学校という教育研究機関の長を選ぶ際の名簿である事実を考え合わせれば,細目番号Aの一覧表が特に(教育研究の現場経験が豊富な)高専・大学等の教員出身者を主に取り扱うことが念頭とされているのは明らかである。他方において,細目番号@の一覧表は,「登用」の要素がそれほど強く意識されない候補者,たとえばすでに他機関において高位職にある者など,組織運営に長けた候補を取り扱っていることが強く推知できる。細目番号@,Aのこうした趣旨の違いは,(一貫する記載項目名の違いからして)平成25年以前分においても同様と考えられる。
 そうなると,細目番号Aの一覧表が学校(高専・大学等の教育研究機関)の現場出身者を集中的に取り扱っており,細目番号@がそれにあたらない者を取り扱っているというように,現状においてすでに相当の確度をもって各一覧表の記載分類は推知できるのであって,各一覧表が扱う推薦機関の種別の表示を明かしても法5条4項ヘにいうおそれが生じないことは明らかである。
 また,被控訴人自身も認めるとおり,高専の校長の前職が高等専門学校や国立大学の教授,文部科学省や国立の研究所といったように多岐にわたるのに対して,これらを細目番号@Aのたった2つに集約してまとめた一覧表の分類が,相当に大雑把なものであることは明らかである。すると,この分類種別のみを明かしたところで,特定の機関についての校長採用割合を把握することなど到底不可能であり,「推薦機関ごとの校長採用の割合を推測することが可能となる」などとする被控訴人の危惧には一切根拠がない。

(2)また被控訴人は,被控訴人準備書面1の2項において,一覧表のうち平成29年分について,細目番号@,Aについて,(それ以前のものとは違い)一覧表の項目名に違いがないことを指摘し,平成28年以前の一覧表と比べ,記載内容を推知することが難しい旨を指摘する。
 標題にある「平成29年4月付け」とは,当然に平成29年4月付け就任分の校長候補者にかかる一覧表であることを示し,当然その選考は平成28年度内に行われている。また,この選考業務は,被控訴人内の校長選考委員会が担っている(甲8)。
 ここで,控訴人は,平成28年度内に行われた校長選考委員会の会議について,その議事要旨を法人文書開示請求により入手している(甲51)。当該議事要旨を確認すると,同年度内に会議は計4回開催されていることがわかるため,順を追って内容を検討する。
まず,第1回議事要旨内に「国立大学及び高専から推薦のあった校長候補者」9名を書類選考通過者とする旨の記載が認められる。これは,平成29年分一覧表のうち細目番号@Aの合計記載人数とちょうど等しい(細目番号@:5名,細目番号A:4名)。他の回の記事要旨の内容も加味すれば,この年は国立大学及び高専のみからしか推薦がなく,そのため前年までの区分を使わず,国立大学と高専からの推薦者で区分していることが明らかである(それ以外に区分の方法はない)。
 またこれから,細目番号@Aの区分が「国立大学からの推薦者」「高専からの推薦者」の二択になるところ,実際の平成29年度4月分校長就任者の内訳は国立大学出身者5名・高専出身者4名であり(甲52),控訴理由1項(2)と同様の推知の仕方を用いれば,細目番号@が「国立大学からの推薦者」,細目番号Aが「高専からの推薦者」を扱っていることが明らかである。
 さらに,同年度第4回会議議事要旨によると,他の候補者内定から約2か月遅れて,高専からの推薦者1名について追加で書類審査・面接審査を行い,選考通過としたことがわかる。すると,平成29年分一覧表のうち細目番号のない1名分については,明らかにこの「高専出身」の追加候補1名を記載したものであることに疑いの余地はない。するとこの分についても,一覧表が扱う推薦機関の種別の表示は自明である。
 以上から,平成29年分の一覧表について,各一覧表が扱う推薦機関の種別の表示は事実上明らかであり,これを明かしても法5条4項ヘにいうおそれが生じないことは明らかである。

(3)また被控訴人は,被控訴人準備書面1の3項において,平成30年以降の一覧表では,細目番号が付されていない1名のみの表が混じっており,また推知に用いる分類が正確かも不明であることを主張する。
 しかしながら,まず少なくとも,細目番号の付された一覧表の区分について,平成29年分や平成28年以前分のような形からいきなり極端に分類方法が変化していると推認するに足る合理的な根拠はない。被控訴人は,一覧表の項目Noにどの程度の意味があるかも甲第47号証で開示された一覧表からは不明である旨を主張するが,控訴人は主に細目番号による区分の話をしているのであって,当該主張は無意味な話のすり替えに過ぎない。
 さらに被控訴人は,実際の平成30年の一覧表が5種類に分けられ,分類の仕方が控訴人の想定と異なる可能性があることを主張する。
 しかしながら,上記で触れた平成29年分の経緯からするに,細目番号を振られていない1名分の表については,未知の別分類が用いられているわけではなく,たんに追加で選考が行われた候補者が記載されているだけに過ぎない可能性が高く,基本となる分類について大きな変更を生じているわけではないことが強くうかがえる。こうした経緯については,同様に校長選考委員会の会議議事要旨を確認すれば容易に判明しうるうえ,仮に控訴人の推知を覆すような特殊な区分方法が実際に用いられているのであれば,現実にそうである旨を断言して主張すればよいところ,被控訴人は抽象的な可能性の話を繰り返しており,その主張が採用に値しないことは明らかである。

(4)被控訴人は,甲第47号証の一覧表のうち,実際に校長に就任した者の情報を開示した場合には,その記載内容が明らかとなることで被控訴人における校長の選考において重視される項目が推測され,校長の選考に関する自由な議論が阻害されるおそれがある旨を主張する。
 しかしながら,甲第47号証の一覧表は,被控訴人内部において候補者各人の概要を簡略な表にしてまとめ,一瞥して把握できるようにしただけのものであることは明らかである。各欄の記載項目は,候補者の氏名・性別・生年月日のほか主要な学歴・経歴など,いたって常識的かつ最低限の事項ばかりである。そして,一覧表における各欄のスペースも明らかに必要最低限の大きさであり,多く見積もっても十数字から数十字程度分であることからすれば,必要最低限の主要事項を端的に記載するだけで各欄は埋まってしまい,到底,校長選考を左右するような特別の考慮事項を記載できるようなものでないことは明らかである。
 被控訴人における校長選考業務にあたっては,推薦機関からの推薦書や,候補者本人の実績・経験・能力,職務に対する意欲・熱意がわかる詳細な履歴書や抱負文といったものが参照されていることは,被控訴人自身認めるとおりである(甲8)。そうした詳細な資料を差し置いて,極めて記載事項の限られた一覧表が校長選考の帰趨を決めているとは到底考え難い。
 また,各一覧表の取り扱う推薦機関の種別を明らかにしても法5条4号ヘにいうおそれが生じ得ないことは上記指摘のとおりであり,また,一覧表が大まかな区分を用いている以上,一覧表に一部含まれている実際の校長就任者にかかる情報を開示したとしても,特定の機関についての校長採用率といった情報は依然判明しえないのであって,この観点からしても被控訴人のいう危惧は当を得ない。

 以上から,控訴状別紙1項の情報は,いずれも開示することで法5条4号ヘにいうおそれを生じさせる情報ではないことは明らかであって,被控訴人の主張には理由がない。よってこの点,原判決は失当であるから,速やかに取り消されるべきである。


2 「控訴の理由に対する反論」4項について
 控訴人は,過去の判決確定事件について,かつて被控訴人が訴訟代理人に支払った弁護士費用の額だけが判明しても,その(算出・評価上の)内訳が明らかにならないのであれば,競争上の利益を害しないと説明を重ねてきた。ところが,被控訴人はその反論として,「控訴の理由に対する反論」4項で,「『合計金額』,『支払金額』のみを明らかにした場合でも,被控訴人が訴訟代理人に支払った弁護士費用の額を容易に推測することが可能となる」などと主張する。控訴人が,「弁護士費用の額が判明しても」と主張しているにも関わらず,「弁護士費用の額を容易に推測することが可能となる」などと応答するのが,論理的な反論になっていないことは明らかである。加えて,控訴人が開示を求める合計金額・支払金額は,「容易に推測する」までもなくまさに弁護士費用の額そのものの情報なのであるから,被控訴人の当該主張は率直にいってまったく意味を成していないものである。


3 「控訴の理由に対する反論」5項について
(1)関連他文書との照合によっても時期特定が可能であること
 控訴人は,甲7の事件・事故等発生状況報告書等の関連文書についても長野高専より開示決定を受けている。そして,そうした関連文書に記された内容によっても,記載のある事件の発生時期が特定可能である。
 たとえば,「事件・事故等発生状況報告書【最終報】」のうち7枚のものについて,その2頁目に,16時15分から19時52分までリスク管理室会議を行った旨の記載がある。そのリスク管理室会議の議事概要(甲53)を実際に確認すると,黒田校長(当時)をはじめとする当時の学校幹部の陣容が冒頭に列記されているが,これを実際の同校の役職員名簿の推移(甲54)と照合すると,合致するのは平成24年度しかないことから,「事件・事故等発生状況報告書【最終報】」のうち7枚のものにかかる事件は平成24年度に発生していたことが明らかである。
 また,「事件・事故等発生状況報告書【最終報】」のうち2枚のもの(原判決は「4枚のもの」としているが誤りである)についても,1頁目で言及されているリスク管理室の議事概要と同会議内資料(甲55)を確認すると(経緯等記載内容が一致しており同一の事件を取り扱った文書であることは明らか),これも同様に当時の同校幹部の陣容が記載されており,合致するのは平成24年度しかないことから,「事件・事故等発生状況報告書【最終報】」のうち2枚のものにかかる事件は平成24年度に発生していたことが明らかである。
 このように,事件発生時期は別途開示資料の記載内容からもおおまかには確定できる情報なのであって,すでに公衆が知り得る状態に置かれているものと考えられる。すると,法5条1号ただし書イが適用されるべきであり,法5条1号本文の規定を理由に発生年からすべて不開示とする被控訴人の主張は,明らかに失当と言わざるをえない。

(2)また,控訴人はかつて,同じく被控訴人の設置する群馬高専に対しても所属学生の自殺事件に関する内部調査書等の(法に基づいた)開示を受けた経緯があり,この際には,同様報告書における記載事項のうち,年月日はおろか時刻までの情報が開示されている(甲56)。同一独立行政法人内にも関わらず,このように開示・不開示の基準が異なるのでは,行政処分に求められる公平性や一貫性の観点から極めて問題である。控訴状別紙5項に掲げる年月日等情報は,被控訴人がいったん「不開示情報ではない」と見なした情報なのであり,これを不開示とすることは,不開示情報が記録されている場合を除き原則開示とすることを定めた法5条に違反するというべきである。

 以上の観点からしても,控訴状別紙5項に掲げる年月日等情報が,法5条1号本文の個人識別情報に該当し,また他の阻却事由に該当しないとした原判決は不当なものであり,取り消しが妥当である。


                                  以上
**********

●証拠説明書 ZIP ⇒ 210406itir.zip
●甲51号証 ZIP ⇒ b51h28nxzilc.zip
●甲52号証 ZIP ⇒ b52h29.4zl.zip
●甲53号証 ZIP ⇒ b53201207p1exn.zip
b53201207p2exn.zip
b53201207p3exn.zip
b53201207p4exn.zip
●甲54号証 ZIP ⇒ b54h2225.zip
●甲55号証 ZIP ⇒ b55201204p1exn.zip
b55201204p2exn.zip
b55201204p3exn.zip
●甲56号証 ZIP ⇒ b56qnaejej.zip

 以上のとおり、この再反論準備書面では、主に過去の開示資料・公表情報と高専機構側の主張との不整合をより深く指摘していくことにしました。その後の郵便追跡によると、裁判所宛・高専機構代理人弁護士事務所宛いずれも、7日の昼前に受領されたことがわかりました。


■こうして、裁判長らによる訴訟指揮に基づいた再反論も無事に終え、あとは4月14日予定の第2回口頭弁論を待つだけ……と当会担当者らが思っていた矢先に事件は起こりました。口頭弁論たった2日前である4月12日の午後4時前になって、高専機構御用達の田中・木村法律事務所からの「準備書面」がいきなり当会事務局宛てにFAXされてきたのです。

●4/12付再々反論準備書面(高専機構) ZIP ⇒ 030412.zip

*****送付書兼受領書*****
2021年4月12日 15時42分 田中・木村法律事務所  No.8034 P.1

              準備書面等の送付書

                           令和3年4月12日

 下記のとおり書類をご送付いたします。
 受領書欄に記名・押印のうえ,この書面を当職及び裁判所宛FAX等でお送り下さい。

●送付先:
 東京高等裁判所第17民事部 ニ係  御中
 FAX 03−3592−0942
 控訴人  市民オンブズマン群馬  御中
 FAX 027−224−6624

●発信者:
 〒104-0061 東京都中央区銀座5丁目7番1号 江島屋ビル7階
     被控訴人訴訟代理人弁護士  木  村  美  隆
 TEL:03−3573−7041 FAX:03−3572−4559

●事件番号:令和2年(行コ)第251号
●当事者名:
 控訴人  市民オンブズマン群馬
 被控訴人 独立行政法人 国立高等専門学校機構
●次回期日:令和3年4月14日(水)午前10時

●文書名:準備書面(R3.4.12付)

●送信枚数:2枚(送信書を除く)
●相手方への送信の有無:有

=====受領書=====
               受 領 書
東京高等裁判所第17民事部 ニ係  御中 (FAX:03−3592−0942)
被控訴人代理人 弁護士 木村美隆 宛  (FAX:03−3572−4559)

 上記書類を受領しました。
  令和 年 月 日
     控訴人

 通信欄:本FAXを正式書面として受領ください。
**********

*****4/12付再々反論準備書面(高専機構)*****
令和2年(行コ)第251号
 控訴人  市民オンブズマン群馬
 被控訴人 独立行政法人国立高等専門学校機構

             準 備 書 面

                           令和3年4月12日

東京高等裁判所第17民事部ニ係  御中

                   被控訴人訴訟代理人弁護士  木 村 美 隆
                        同        藍 澤 幸 弘

                  記

平成29年4月付校長候補者一覧について
 控訴人は,4月6日付準書面(ママ)1項(2)において,平成29年度の校長選考に関する議事録及び実際の就任人数から,平成29年4月付校長候補者一覧の分類内容は明らかであると指摘する。
 年度により校長候補者の人数や,各推薦機関の構成,推薦人数に違いがあることは当然であり,校長候補者の構成や人数が比較的単純であり,一覧に記載された校長候補者の推薦母体が推測しやすい年度が生じうることは避けられない。しかし,このことを理由に当該年度の分類内容やその表現(たとえば,「国立大学法人」や「外部推薦分」といった表記)を明らかにした場合には,当該年度のみならず他年度の候補者一覧の分類方法や一覧表の構成をより正確に推測することが可能となるおそれがある。これにより,候補者を推薦した推薦機関や推薦機関別の候補者の多寡を判断することができるようになり,推薦した者が王朝(ママ)に登用される可能性が低いことを危惧して,推薦機関が校長の候補者の推薦を躊躇するなどのおそれがあり,被控訴人の円滑な人事の確保に支障を来すおそれがあることになる。原判決も,整理Noにかかる情報のみでは具体的な推薦機関までは判明せず,校長に就任しなかった候補者の構成を推測することが可能となるものとはいえない(原判決20頁)としており,整理Noと推薦機関の種類をあわせて開示することを想定していないことは明らかである。
 そうである以上,平成29年4月付校長候補者一覧の分類内容が推定できることを,理由に校長候補者一覧の分類項目が法5条4号ヘの不開示情報に当たらないとする控訴人の主張には,理由がない。

                                以上
**********

■なんと高専機構側は、第2回口頭弁論の2日前になっていきなり、当会が開示を求める文書の中でも校長候補者名簿のさらにそのうち平成29年4月分に限って、滅茶苦茶な反論を言い立ててきました。

 平成29年4月分の校長候補者名簿に関しては、当会が上記の再反論準備書面で、当時の校長選考委員会の議事要旨を証拠にして絡めつつかなり具体的に反論していました。そのため、高専機構側としてもこのままでは苦しいと相当に慌てた様子がうかがえます。その尋常でない焦りぶりは、「準書面」「王朝に登用」など失笑モノの誤字連発にもよく表れています。

 しかし、高専機構側が勢いでまくし立てる「当該年度の分類を明かすと、他年度のそれにまで敷衍して推測され、よって業務運営に支障をきたす」などという屁理屈は、あまりにも無茶が過ぎます。

 控訴人当会は、そもそも校長候補者名簿の分類そのものが不開示情報にあたらないと指摘し続けているわけですから、「平成29年4月分に限って開示した場合」などという、謎に後退した前提を勝手に置かれる意味がわかりません。当会が再反論準備書面で平成29年4月分に限った反論を行ったのは、その前に高専機構側が「記載項目が異なる」などとして当該年度に限った主張をしたことに個別反論をしたに過ぎず、他年度分の不開示を認めたわけでもなんでもありません。

 「平成29年4月分は内容が異なるので他年度分のようには分類を推知できない」という趣旨で分割反論を試みてきたかと思えば、舌の根も乾かぬうちに「平成29年4月分だけでも明かせば他年度分の分類を推知される」などと自己矛盾した主張をしてくるのですから、話のすり替えの早さは一級品です。

 加えて言えば、事実上明らかになっている情報についてまで、「一部を明らかにすれば、他のすべても推測されてしまい、業務運営に支障をきたす」などという論法が通用してしまえば、もはや不開示情報の範囲は無限に拡大してしまいます。いわゆる情報公開法に基づいて文書開示を受けるのは国民の権利であり、開示機関による極めて恣意的な判断でこの権利が著しく侵害されてしまうような主張が認められるべきではありません。

■それにしても、内容面に並んで特筆すべきは、訴訟指揮どおり口頭弁論1週間前に提出した当会の再反論準備書面に対して、口頭弁論たった2日前に滅茶苦茶な反論を書き立てて送り付けてきた、訴訟指揮も裁判進行マナーも完全無視の必死な抵抗ぶりです。

 普通に考えて、反論事項があったとしても、口頭弁論の中で再反論機会を設けるよう正々堂々と裁判長に申し立てたうえで提出するのが筋のはずです。口頭弁論2日前の書面提出では、相手方が主張を精査して反論できないため公平性が損なわれるのはもちろん、期日直前の土壇場になって主張を読まされる裁判所の側にも迷惑がかかります。

 当会による「都合の悪い」主張を目にした田中・木村法律事務所のポンコツ弁護士陣は、口頭弁論中で反論機会を確保するよう申し立てることもできたはずです。にも関わらず、口頭弁論直前に大慌てで無理やり「反論」を駆け込み提出してきた様子からすると、当事者双方からどんな主張や申立てがなされたとしても、矢尾裁判長が第2回口頭弁論で結審とすることをかなり強く確信しているようすがうかがえます。

 なぜ裁判官の胸中にのみあるはずの訴訟指揮予定について木村・藍澤弁護士が「確信」できているのかはまったく不思議ですが、そうなると控訴人当会としても、結審前に更なる反論を取りまとめておく必要があります。

■そのため当会では、以下の内容の4月14日付け再々々反論準備書面(2)を急いで作成し、矢尾裁判長が結審を言い出した場合に緊急提出することにしました。

*****4/14付再々々反論準備書面(2)(オンブズ)*****ZIP ⇒ 210414itir2.zip
令和2年(行コ)第251号 法人文書不開示処分取消請求控訴事件
 控訴人   市民オンブズマン群馬
 被控訴人  独立行政法人国立高等専門学校機構

               準 備 書 面 (2)
                             令和3年4月14日

東京高等裁判所第17民事部ニ係  御中

                         控訴人 市民オンブズマン群馬
                          上記代表  小川 賢  印

 被控訴人の令和3年4月12日付け準備書面(以下「被控訴人準備書面2」という。)における主張について,控訴人は以下のとおり反論する。

                  記

 被控訴人は,被控訴人準備書面2において,「平成29年4月付校長候補者一覧について」などとし,一覧表のうち平成29年分で用いられた分類内容やその表現を明らかにした場合,他年度分の一覧表についてもその分類方法や構成を正確に推測することが可能になり,被控訴人の円滑な人事の確保に支障をきたすおそれがある旨を主張する。
 しかし被控訴人によるこの主張は,要旨,一覧表のうち平成29年分で用いられる候補者の分類方法が明かされ,一方でその余の一覧表について候補者の分類方法が不開示とされた状態,という特殊な想定を前提としたものと解されるところ,そもそも控訴人は,(法5条4号ヘ非該当性が概して明らかのため)年度を問わず,一覧表の分類方法にかかる情報全体についての開示を求めているのであって,被控訴人においていきなり勝手に設定したに過ぎない飛躍した前提状況を元に展開される上記主張は,詭弁に等しく,採用すべき価値は皆無と評さざるをえない。
 また,被控訴人の想定するであろう前提状況をあえて採用するにしても,上記主張が成立するためには,一般の第三者からして,一覧表のうち平成29年分で用いられている分類方法が,他年度にわたっても等しく用いられていることに強い蓋然性が認められなければならないはずである。ここで,控訴人が,4月6日付け準備書面1項(2)において,一覧表のうち平成29年分につき個別に主張を行っているのは,ただ単に,被控訴人が(3月22日付け)被控訴人準備書面1の2項において,当該年の一覧表がそれ以前のものとは記載内容の一部が異なっていること等を理由にして個別に主張を行ってきたことに対応したに過ぎないものであり,一覧表を総覧して平成29年が一定度特異な年であることは被控訴人自身認めているのは明らかである。すなわち,被控訴人自身のこうした個別主張事実や,控訴人が4月6日付け準備書面1項にて指摘した事実や経緯に鑑みれば,一覧表のうち平成29年分で用いられている候補者の分類方法がそれ以前の分類方法と異なっていることが強く推認される。すると,平成29年分のみにつき分類方法を明かしたところで,ただちに他年度のそれについても「より正確に推測される」状態におかれるとは到底いえない。
 加えて,被控訴人は,被控訴人準備書面2における主張が当を得たものであると示すため,最低限,一覧表の分類方法について年度間での差異の有無を言明すべきなのであって,それにも関わらず一貫して抽象的な可能性の話をもとに法5条4号ヘの「おそれ」を言い立て続ける被控訴人の態度は,信義則違反はもとより,法に基づき情報開示を受ける国民の権利を不当に侵害するものと断じざるをえない。このような極めて曖昧かつ抽象的な主張まで採用し,法5条4号ヘの「おそれ」を認定した場合,もはや(法に限らず)いわゆる情報公開法・情報公開条例に基づいた公文書・法人文書の開示請求一般において,開示実施機関が「円滑な業務・人事に支障をきたすおそれがある」とただ言い張るだけで,極めて恣意的に不開示が許されるような運用を認めるに等しい。その場合,文書不開示の範囲は極大化せざるを得ないのであって,いわゆる情報公開法およびその派生法・条例(法を含む)の趣旨,およびそれにより保障された国民の権利を根底から揺るがすも同然なのであって,被控訴人による曖昧で抽象的かつ根拠の示されない主張が認められるべきでないのは当然である。

                              以上
**********


■そして第2回口頭弁論当日となる4月14日を迎え、上記の再々々反論準備書面(2)を携えた当会出廷者が安中市の自宅を出て、最寄りの安中駅から高崎駅まで信越本線で移動し、そのまま朝8時15分発の北陸新幹線あさま608号に乗りました。

クリックすると元のサイズで表示します

 車内に乗り込むと、長野方面からすでに乗ってきている乗客は相変わらず少なめでした。一方、車窓からホームに目をやると、高崎駅から乗車してくる乗客が目立ちました。それでも、高崎駅を出発した時の乗車率は3割程度でした。

クリックすると元のサイズで表示します
東京駅に9時10分に到着

 群馬県を出た時はまだ曇り空でしたが、途中で熊谷駅・大宮駅・上野駅に停車した後、9時8分に東京駅に到着する段になると、雨がかなり強く降り始めていました。そこから地下鉄丸の内線に乗り換えて、霞ヶ関に到着したのは9時25分でした。

クリックすると元のサイズで表示します

クリックすると元のサイズで表示します

■階段を上がり地上に出ると、案の定かなり強く雨が降っていました。仕方がないので折り畳み傘をカバンから取り出し、それを差して裁判所構内に入りました。

クリックすると元のサイズで表示します

 すると、左手の傍聴券配布コーナーに人だかりができていました。何の事件かと思い、近づいて案内板を見ると、係員が「IRの裁判です」と言ってきました。どうやら、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)事業を巡る汚職事件において、収賄と組織犯罪処罰法違反(証人等買収)の罪に問われた衆院議員秋元司被告の公判が行われるようです。その傍聴希望者のための傍聴券の抽選が9時40分に行われ、当会の裁判と同じ午前10時から、1階の刑事法廷にて公判が開かれるようでした。当然、傍聴は不可能なので、パスして裁判所の建物に入りました。

 いつものように入口で手指のアルコール消毒を済ませたあと、手荷物検査と金属探知を受けて庁舎の中に入りました。

■その時点で、開廷までまだ30分程度ありました。特にやることもないので、まずはエレベーターで8階に上がり、東京高裁812号法廷の開廷表をチェックしました。

*****812号法廷(8階)開廷表*****
令和3年4月14日 水曜日
●開始/終了/予定:10:00/第1回弁論
○事件番号/事件名:令和2年(行コ)第251号/法人文書不開示処分取消請求控訴事件
○当事者:市民オンブズマン群馬/独立行政法人国立高等専門学校機構

●開始/終了/予定:10:30/第1回弁論
○事件番号/事件名:令和2年(ネ)第4349号/交通事故後遺障害損害倍請求控訴事件
○当事者:黒澤隆徳/あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
●開始/終了/予定:11:00/第1回弁論
○事件番号/事件名:令和2年(ネ)第4208号/不当利得返還等請求控訴事件
○当事者:川本富淑/上村美穂
●開始/終了/予定:11:30/第1回弁論
○事件番号/事件名:令和2年(ネ)第4370号/損害賠償等請求控訴事件
○当事者:亡横田椿三訴訟承継人亡横田裕三訴訟承継人亡横田道夫訴訟承継人横田秀夫/田邊ちづ子
●開始/終了/予定:13:20/弁論(判決言渡)
○事件番号/事件名:令和2年(ネ)第1084号/損害賠償請求控訴事件
○当事者:佐々木亮/選定当事者小山賢三 外
●開始/終了/予定:13:20/弁論(判決言渡)
○事件番号/事件名:令和2年(ネ)第2104号/損害賠償、債務不存在確認請求控訴事件
○当事者:野澤信明/吉屋有起 外
●開始/終了/予定:13:20/弁論(判決言渡)
○事件番号/事件名:令和2年(ネ)第2208号/売買代金等請求控訴事件
○当事者:新電力株式会社/中利ソーラーポールディングス株式会社
●開始/終了/予定:13:20/弁論(判決言渡)
○事件番号/事件名:令和2年(ネ)第2226号/不当利得返還請求控訴事件
○当事者:小武守一司/アコム株式会社
●開始/終了/予定:13:20/弁論(判決言渡)
○事件番号/事件名:令和2年(ネ)第2663号/貸金請求控訴事件
○当事者:株式会社ニューウェーブ/山中細美
●開始/終了/予定:13:20/弁論(判決言渡)
○事件番号/事件名:令和2年(行コ)第69号/法人税更正処分等取消請求控訴事件
○当事者:株式会社ジェイイーティファーム/国 全国農業協同組合連合会 外
●開始/終了/予定:13:20/弁論(判決言渡)
○事件番号/事件名:令和2年(行コ)第109号/分限免職処分取消請求控訴事件
○当事者:中島清行/東京都
●開始/終了/予定:13:30/第1回弁論
○事件番号/事件名:令和2年(ネ)第4443号/彫刻作品返還、費用償還等請求控訴事件
○当事者:榎本潔/君崎譲二
●開始/終了/予定:14:00/第1回弁論
○事件番号/事件名:令和3年(ネ)第43号/共有物分譲請求控訴事件
○当事者:加藤諠秀/加藤秀夫
この他4件の民事裁判事件の第1回弁論あり。
■東京高等裁判所第17民事部 裁判所裁判官 矢尾 渉
                  裁判官 橋本英史
                  裁判官 三浦隆志
                  裁判官 今井和桂子
                  裁判官 田中一隆
                  裁判官 中島 崇
               裁判所書記官 石橋一郎
**********

 口頭弁論の場所と時間に間違いがないことが確認できたので、法廷が開けられるまで奥の待合室で待機していました。すると、数名ほどがガヤガヤと法廷の前に集まる気配がしました。向かい側の法廷でも午前10時から弁論があるようです。

 開廷12分前になり、812号法廷の傍聴席ドアの覗き窓を開けてみましたが、まだ鍵もあかず、法廷内部は照明も点けられていませんでした。再び待合室に戻り、7分前になってまた覗き窓を開けると照明が点いていました。そこで、中に入るために傍聴席入口ドアのノブを回そうとしたところ、中から同じようにノブを回す音がしてドアが開けられ、書記官がバッタリ目の前に現れました。挨拶をしてさっそく中に入り、傍聴席と法廷を隔てる木柵の中央にある小机の上に置いてあった出頭カードに控訴人出廷者の氏名を大書して、法廷内に入りました。

 するとまもなく、口頭弁論開始5分前になって、被控訴人高専機構の訴訟代理人である藍澤弁護士が、機構本部の職員1名と共に傍聴席の入口ドアから入ってきました。書記官が「木村先生は?」と藍澤弁護士に訊くと、藍澤弁護士は「来てません」と手を顔の前で左右に振るしぐさをしました。

 一緒に付いてきた高専機構本部の職員は、傍聴席中央側の前から2番目の列に着席しました。男性で眼鏡をかけており、ダークスーツを着て、濃紺と青の斜めのストライプが入ったネクタイを締めていました。3月17日の前回弁論で来た職員ではなく、第二次訴訟控訴審の方の3月9日弁論で来た職員と同一のようでした。その職員は、着席するなりカバンからノートを取り出し、メモの準備をしていました。

■定刻の10時となり、矢尾裁判長が陪席裁判官2名を率いて法廷に入ってきました。いつものように全員起立してお辞儀をしました。傍聴者は高専機構本部からのお付き職員1名だけです。

 書記官が「令和2年(行コ)第251号」と事件番号を読み上げると、弁論が始まりました。

 裁判長が冒頭に「おはようございます」と挨拶をしてきたので、控訴人(当会出廷者)も「おはようございます」と声を返しました。被控訴人訴訟代理人の藍澤弁護士は、相変わらず不愛想な表情です。

 裁判長は「では、続行の弁論を行っていきます。まず控訴人側から。ちょっとあの、前後しますが、4月6日の準備書面陳述でよろしいですかね?」と、当会出廷者に向かって確認を求めてきたので、「はい、陳述いたします」と答えました。これで、4月6日の準備書面を全て口頭陳述したことになります。

 続いて裁判長は「被控訴人が、3月22日付と4月12日付……」と言うなり、被控訴人に陳述を求めることなく当会出廷者の方を向いて、「これは届いていますかね? 4月12日付けとなっていますが」と控訴人に受領確認を求めてきました。高専機構側が直前に駆け込み提出してきた準備書面が、きちんと控訴人に届いているかどうかについて、裁判長は関心をお持ちのようです。そのため、控訴人当会の出廷者から、「ええ。届いたので、受領書のFAXを書記官殿に送りました」と書記官に振ると、書記官は頷きました。

 裁判長は当会出廷者の方を向いたまま、続けて、「書証が51号証から56号証まで。いずれも写しを?」と確認してきたので、控訴人から「はい。写しを提出いたします」と返事しました。

■矢尾裁判長はそこまで聞くと、「あと、なにかございますか?」と控訴人・被控訴人に声を掛けてきました。被控訴人(藍澤弁護士)は相変わらずポーカーフェイスで「……」と沈黙していました。

 裁判長が控訴人の方に視線を移してきたのを見計らって、当会出廷者は「あの、2日前の土壇場になって、被控訴人から準備書面を頂いたんですけれども」と声を発しました。裁判長が「うん」と相槌を打つなり、控訴人から「それなので、反論の機会。これを与えていただければありがたいんですけど」と切り出しました。

 裁判長は突然の申入れに戸惑いを見せた様子で、「あのう……今までの、その、あれですか。その、他の論点について反論しないといけないということですか?」と訊いてきました。

 そこで控訴人の当会出廷者は、「ええあの、2日前になって頂いたので。裁判長は前回、『次回結審』と仰っていらっしゃいましたが、そのお気持ちはよく伝わっておりますので、実はここに準備してきました」と言いつつ、手元に用意しておいた再々々反論の為の準備書面(2)を掲げて裁判長に示しました。

 裁判長が「ああ、そうなんですね」と言うので、控訴人は「はい、この場で陳述させていただきたいと思います。正副ここにあります。12日付けのものに対しての書面です」と説明し、裁判長に促されて近づいてきた書記官に手元の正副2通の準備書面を渡しました。

 裁判長が控訴人当会の準備書面(2)に目を通しはじめ、あわせて両脇の陪席裁判官もそれをのぞき込むようにして内容を見ていました。藍澤弁護士も同様に目を通していました。

■そうして約1分が経過し、裁判長が「では、これはこれで、陳述でよろしいですかね?」と、被控訴人の藍澤弁護士に向かって声を掛けました。藍澤弁護士は、相変わらず小さい声で「はい」と返事しました。あわせて当会出廷者からも裁判長に「はい、ありがとうございます」と言いました。

 裁判長は「そのうえで何かございますか?」と、再度双方に質したので、控訴人の当会出廷者は「いいえ。結審してもらってかまいません」と答えました。藍澤弁護士は相変わらずの無表情です。

 裁判長はそうした双方の反応を見てから、「では、準備書面(2)を4月14日付陳述としていただいて」と言いました。そこで控訴人の当会出廷者は「はい、陳述します」ときっぱりと宣言しました。これで、準備書面(2)を陳述したことになります。

 最後に裁判長は「他になければ、これで弁論を終結します。判決の言渡し日。6月16日午後1時10分に指定します。6月16日午後1時10分です」と本控訴事件の結審を宣言し、判決言渡期日を告げました。

 当会が「はい」と答えると、裁判長は「ではこれで」と席を立ちました。そのまま退廷しようとする背中に、当会出廷者から「はい、ありがとうございます」と声を掛けました。定刻10時に裁判長らが入廷してから、結審して退廷するまで、ちょうど5分間でした。

 こうして、判決言渡期日は2か月後の6月16日(水)13時10分と決まりました。

■無事に第2回口頭弁論を終えて裁判所庁舎外に出ると、相変わらずの土砂降りです。つい裏手の出入り口から外に出たので、いつもと違った光景が目に飛び込んできました。植え込みの新緑が雨に濡れて鮮やかに写ります。

クリックすると元のサイズで表示します

クリックすると元のサイズで表示します
農水省側に面した歩道

クリックすると元のサイズで表示します

クリックすると元のサイズで表示します
裁判所合同ビルの南側出入り口

クリックすると元のサイズで表示します

クリックすると元のサイズで表示します
裁判所周囲の植込みの樹木の幹には管理番号のタグが付けられている

クリックすると元のサイズで表示します
雨に煙る裁判所合同ビルと地下鉄霞ヶ関駅

クリックすると元のサイズで表示します

クリックすると元のサイズで表示します

クリックすると元のサイズで表示します

クリックすると元のサイズで表示します

クリックすると元のサイズで表示します

クリックすると元のサイズで表示します
高崎線北本駅。1985年ごろお世話になった診療所の看板。産婦人科はなくなり、内科と小児科のみとなっていた

 帰りはとくに急ぐ必要もなく、上野東京ライン経由高崎線高崎行きに乗って、ゆったり群馬に戻りました。途中で雨も上がり、高崎に着いた時には晴れ間も見えていました。

クリックすると元のサイズで表示します
高崎駅から自宅へ車で帰宅。ちょうど東邦亜鉛子会社の濃硫酸運搬用のローリーが追い越していった

■以上のとおり、期せずして審理継続となり、期せずして書面が飛び交った第一次訴訟控訴審についても、二回目の口頭弁論で結審しました。

 本件の判決言渡期日については以下のとおりとなります。

【第一次訴訟控訴審(令和2年(行コ)第251号)判決言渡】
●日時:令和3年6月16日(水)13時10分〜
●場所:東京高裁812号法廷(8階)


 高専組織の異常な情報隠蔽体質に果敢に挑み続ける当会の数年に及ぶ闘いが、高裁においてどのように決着するのか、ご注目賜れれば幸いです。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】
13



2021/5/8  6:09

投稿者:ひらく会情報部

>>「通り掛かり」さんへ
 むしろ、第二次訴訟控訴審の方が、高専機構側勝訴の「結論」が最初から決まっているも同然の状態でしたから、判決作成にさして時間を要さなかったのだろうと推察されます。

  市民オンブズマン群馬事務局より

2021/5/4  20:43

投稿者:通り掛かり

第二次訴訟控訴の結審から判決までの時間に比べて、間が空いている気がするのは気のせい。

コメントを書く


名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL





AutoPage最新お知らせ