2009/9/20  9:17

フリマ中止を巡る未来塾側と安中市・岡田市長とのバトル・・・第6ラウンド  安中フリマ中止騒動


■安中市で15年以上にわたり年2回開催されてきたフリーマーケットですが、岡田市長により申請受理を拒否されたため、フリマ主催者の未来塾と岡田市長との間で、平成19年9月10日に市長室で開かれた意見交換会のやりとりについて、安中市と安中市長が広報紙で虚偽の内容を掲載して未来塾と未来塾代表の信用を低下させたとして、未来塾側が平成20年9月17日に、安中市と岡田義弘市長を相手取り、総額800万円の損害賠償などを求めて前橋地裁高崎支部に提訴してから、既に11ヶ月が経過しました。

 この間、この事件(前橋地裁平成20年(ワ)第492号)は、次の経緯で係争中です。
<平成20年>
▼11月 5日 被告安中市が答弁書を提出
▼11月13日 第1回口頭弁論が開かれる(原告未来塾側が陳述)
▼11月15日 被告安中市が指定代理人選任届を提出(指定代理人:鳥越一成、島崎佳宏、吉田隆)
▼12月5日 第2回口頭弁論が開かれる
▼12月8日頃 被告安中市のホームページから広報おしらせ版平成19年12月21日号の「談話」と称するページが削除される
<平成21年>
▼1月14日 原告未来塾が第1準備書面、証拠説明書及び取下書(インターネットのウェブサイト上における記事の削除)を提出
▼1月23日 午前10時から、第3回口頭弁論が開かれる(1月14日の原告未来塾の第1準備書面に対して、2月27日までに被告安中市・岡田義弘が共同書面で反論の準備書面を提出するよう訴訟指揮)
▼3月13日 午後1時30分から、第4回口頭弁論が開かれる(被告岡田義弘の丙第1から16‐2までの証拠書類の原本確認を行い、丙第5と8号証については、再度原本確認することになった。また、3月10日付けで原告から文書提出命令申立書が提出されたので、次回に被告岡田義弘が「要点筆記」を提出することになった。裁判長から未来塾に対しては、裁判中でも再びフリーマーケットを開催するつもりがあるか、安中市長に対しては、申請があれば公園使用許可をするつもりがあるかについて、質問があった)
▼4月16日 午後2時30分から、第5回口頭弁論が開かれる(被告岡田義弘が丙第17号証として「要点筆記」を提出。しかし提出した証拠説明書に訂正がある旨、岡田から申し出があり次回までに提出することとなった。そのほかにも釈明等があれば次回口頭弁論までにまとめて準備書面にて提出することとなり、被告安中市も広報およびホームページヘの掲載方法について準備書面にて提出することとなった。準備書面提出期限は、5月15日と決まった)
▼5月22日 午後4時00分から、第6回口頭弁論が開かれる(岡田義弘の提出した被告準備書面(3)と被告安中市提出の準備書面(2)を陳述。また、前回提出予定だった証拠説明書の訂正版が被告岡田から提出され原本確認後受理された。必要に応じ、原告からの準備書面提出期限は6月22日と決まった)
▼7月3日 午後1時30分から、第7回口頭弁論が開かれる(原告から第3準備書面について陳述。被告岡田から被告準備書面(4)について陳述。被告安中市は、第3準備書面の内容をよく確認し検討することになった。また甲39号証の録音記録について録音機の機種、録音の仕方等詳細について原告側から2週間以内に報告されることと決まった)
▼8月10日 午後1時30分から、第8回口頭弁論が開かれる。

 今回は、7月3日の第7回口頭弁論のあとから、8月10日(月)の第8回口頭弁論まで、両者のやりとりである第6ラウンドの経緯をみてみましょう。

■第7回口頭弁論では、被告安中市が、原告未来塾側の第3準備書面の内容を検討して反論することになり、原告未来塾側は、録音機の詳細情報について、提出することになりました。

 まず、原告未来塾が、7月15日付けで、次の原告第4準備書面を前橋地裁に提出しました。写しは安中市にも送られ、7月16日に安中市に届き、7月24日に市長による受領決裁が出ました。

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【原告の第4準備書面】
平成20年(ワ)第492号 損害賠償等請求事件
原告 松 本 立 家 外1名
被告 岡 田 義 弘 外1名
次回期日 平成21年8月10日(月)13時30分
第4準備書面
平成21年7月15日
前橋地方裁判所高綺支部合議2係 御中
    原告ら訴訟代理人 弁護士  山  下  敏  雄
             同    中  城  重  光
             同    釜  井  英  法
             同    登  坂  真  人
             同    寺  町  東  子
             同    後  藤  真 紀 子
             同    青  木  知  己
             同    吉  田  隆  宏
             同    大  伴  慎  吾
             同    船  崎  ま  み
             同    寺  田  明  弘
             同    高  城  智  子
             同    山  口  裕  未
甲39号証の録音記録について,下記のとおり主張する。
     記
第1 録音に用いたICレコーダーの機種について
 ■■■が録音に用いたICレコーダーの機種は,パナソニック製,RR−US470−Kである(甲48)。
第2 録音状況
 原告未来塾の■■■は,@前項のICレコーダーを,メッシュ製(通音性がある)のペンケース(甲48の3)に入れ,Aそのペンケースを,ICレコーダーのマイク部分が上部にくるように縦にした状態にし,バッグ(ナイロン製,A4サイズの書類が縦方向に入る大きさのもの)の上部内ポケットに入れ,Bそのバッグは,上部のジッパーを開放した状態にしていた。
 ■■■は,市長室に入室し,応後月のソファーに腰掛けた際(なお着席位置については被告ら答弁書別紙「市長室・秘書行政諜配置図(略図)」参照),上記のICレコーダーの入っているバッグを,自己の右側のソファー上(すなわち,■■■と■■■■の間に挾まれる位置)に置いていた。
 なお,■■■は,ソファーの上にバッグを置き続けることが窮屈であったため,意見交換会の途中で,上記のバッグを,ソファーの上から自己の右足横の床上(すなわち,■■■と■■■■の足の間に挟まれる位置)に移したが,ICレコーダーは,A4縦方向程度の高さのあるバッグの上部に,通音性のある状態で位置していたことから,バッグが床上に置かれて以降も,応接用ソファーに腰掛けている関係者の発言を録音するのに障害となる距離はなかった。
第3 原告が録音を編集しているとの被告岡田の主張について
 被告岡田は,甲39号証のCDの内容が原告らによって校正・編集されているなどと主張するが,全く失当である。
 甲39号証のCDに録音されている内容は,ICレコーダー本体に現在もなお保存されているものと全く同一である。そして,上記ICレコーダーは,本体に保存されているデータを編集することは不可能な機種である(甲49)。
 したがって,ICレコーダー本体に保存されている内容を確認すれば,原告らが甲39号証の内容を編集していないことは客観的に明白である。
 原告らとしては,必要性があれば,被告らが本訴訟の期則こおいて,ICレコーダー本体に保存されている内容と甲39号証の内容との同一性を確認することに,協力する予定である。 しかしながら,そもそも「原告らが甲39号証を校正・編集した」とする被告岡田の主張自体,客観的・合理的な根拠を一切欠いており,上記のような確認を行うべき必要性は乏しいと言わざるを得ない。 以上

【証拠説明書】
平成20年(ワ)第492号損害賠償等請求事件
原告  松 本 立 家 外1名
被告  岡 田 義 弘 外1名
証拠説明書
平成21年7月15日
前橋地方裁判所高綺支部合譜2係 御中
    原告ら訴訟代理人 弁護士 山下敏雄 外
号証/標目/作成年月日/作成者/立証趣旨
甲48の1/写真・写し/平成21年7月11日/原告未来塾/本件意見交換会のやりとりを録音したICレコーダーの形状等
甲48の2/同上・写し/同上/同上/同上
甲48の3/同上・写し/同上/同上/ICレコーダー及びそれを入れていたペンケースの形状等
甲49/取扱説明書・写し/平成18年/松下電器産業株式会社/上記ICレコーダーの取扱説明書の内容,特に,同ICレコーダー内に保存されているデータを同レコーダーで編集する機能の存しないこと

【甲第48号証の1】ICレコーダーの形状写真
【甲第48号証の2】ICレコーダーと取扱説明書の写真
【甲第48号証の3】ICレコーダーとペンケースの写真
【甲第49号証】Panasonic IC レコーダー RR-US470取扱説明書(略)
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■次に、被告岡田から、突然、7月27日付で、被告準備書面(5)が提出されました。写しは、同じ被告である安中市にも送られ、岡田市長は自分の訴訟資料の受理を7月28日に決裁しました。内容については、ご覧のように、前回同様、脈絡の無い文章の羅列という感じです。

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【回議用紙】
年度    平成21年度
文書種類  収
文言番号  第9711号
保存年限  永年
受付年月日 平成21年7月27日
起案年月日 平成21年7月27日
決裁年月日 平成21年7月28日
分類番号  大0 中8 小2 簿冊番号1 分冊番号1
完・未完別 完結
簿冊名称  訴訟書類
完結年月日 平成22年5月31日
分冊名称  訴訟書類
施行区分  重要
公開    1 非公開 時限秘( 年)部分秘 全部秘 2 公開
起案者   総務部秘書行政課広報広聴係 職名 係長 氏名 反町勇 内線(1014)
決裁区分  市長
印欄    市長・岡田 部長・鳥越 課長・佐俣 係長・反町 係:遠間 公印・−
関係部課合議 ―
課内供覧  文書法規係長・吉田
宛先  安中市長 岡田 義弘
差出人 被告 岡田 義弘
件名 被告準備書面(5)の受領について
 上記被告岡田義弘から被告準備書面(5)が提出されたので受領しました。゛

【被告岡田の準備書面(5)】
平成20年(ワ)第492号 損害賠償等請求事件
原告 松本 立家 外1名
被告 岡田 義弘 外1名
被告準備書面(5)
平成21年7月27日
前橋地方裁判所高崎支部合議2係 御中
    〒379−0114群馬県安中市野殿969番地
    電話027−382−2061
    FAX027−382−2061
    被告 岡田 義弘
 被告岡田は、本準備書面において訴状並びに反訳書及び原告第3準備書面(平成21年6月19日付)及び原告第4準備書面(平成21年7月15日付)に対し反論の準備書面を提出する。
第1 甲39号証の録音編集
 原告第4準備書面(平成21年7月15日付)第3原告が録音を編集しているとの被告岡田の主張についての中で、被告岡田は、甲39号証のCDの内容が原告らによって校正・編集されているなどと主張するが、全く失当であるとの原告らの主張についてであるが、そのCDの内容が原告らによって校正・編集されたことは明明白白である。
 その立証であるが、
(1)CDの前段部分の原告松本氏の声のみが非常に鮮明であること。
(2)平成19年9月10日午後6時30分開始の未来塾と市との意見交換会は、約束開始時間は午後5時00分である。
 原告松本氏、■■■■氏及び■■■氏の3名は、平成19年9月10日午後4時30分ごろには市役所ロビーに来ていたのである。ところが午後5時00分開始から遅れること1時間30分後に漸く市長室に苛立った表情で3人が無言のまま入室してきたが、被告岡田が立って「お世話になります」と挨拶しても、挨拶を返すこともなく応接の椅子に座り込んだのである。
 このため、未来塾と市との意見交換会は笑い声が出る雰囲気ではなく険悪の空気がたちこめた(漂う)中での話し合いであったのである。
 被告岡田が「すみません確認させてください」と行った途端、原告松本氏及び■■■■■■■氏は、「目を見て話をしろ」という趣旨のことを大声で怒鳴ったのである。
 そこで被告岡田が、そういう行為は尋問ですよ、「重箱の隅みたいなことを言わずに、もっと大らかに話しましよう」と言ったのである。
 ICレコーダーに笑い声を校正・編集したのは紛れもない事実である。一方、CDの前段部分の原告松本氏の声のみが非常に鮮明であることは、未来塾と市との意見交換会開始直後に「目を見て話をしろ」と大声で怒鳴ったことを削除し校正・編成した故、ICレコーダーに 原告松本氏の声が鮮明なのである。反面、原告第4準備書面3頁の下段から10行目の「上記ICレコーダ]は、本体に保存されているデータを編集することは不可能な機種である(甲49号証)との原告らの主張は誤りである。
 その立証であるが、他のレコーダ一等に録音を移行して校正・編集した録音のデータをICレコーダに録音することによって完全に校正・編集することが可能であることは明明白白である。

第2 被告岡田の責任
 そもそも原告らは、被告岡田個人に対しても不法行為に基づく損害賠償を求めているが、国家賠償法第1条の適用により、国又は公共団体が、公務員に代わって賠償責任を負う以上、公務員である被告岡田の個人としての責任は追求できないのは、答弁書において主張したように、最高裁判決によって明明白白である。
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■続いて、被告安中市が、7月3日の第7回口頭弁論での訴訟指揮に従って、原告第3準備書面の内容を踏まえて、被告準備書面(3)を7月30日付で提出しました

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【被告安中市の起案用紙】
年度    平成21年度
文書種類  内部
文書番号  第9919号
保存年限  永年
受付年月日 平成21年7月29日
起案年月日 平成21年7月29日
決裁年月日 平成21年7月30日
分類番号  大0 中8 小2 簿冊番号1 分冊番号1
完・未完別 完結
簿冊名称  訴訟書類
完結年月日 平成22年5月31日
分冊名称  訴訟書類
施行区分  重要
公開    1 非公開 時限秘( 年)部分秘 全部秘 2 公開
起案者   総務部秘書行政課広報広聴係 職名 係長 氏名 反町勇 内戦(1014)
決裁区分  市長
印欄    市長・岡田 部長・鳥越 課長・佐俣 係長・反町 係・遠間 公印・−
関係部課合議 ―
課内供覧   文書法規係長・吉田
宛先  前橋地方裁判所高崎支部合議2係 裁判所書記官 福田 秀太良
差出人 安中市 指定代理人 鳥越 一成
件名 損害賠償等の訴えに対する準備書面(3)の提出について
 上記のことについて、別紙のように提出してよろしいか伺います(別紙 枚)
 地域づくり団体未来塾の市に対する損害賠償請求の訴えについて、当該事件の訴状に対する準備書面(3)を作成いたしましたので、前橋地方裁判所高崎文部宛1部提出してよろしいか伺います。なお、あわせて準備書面(3)の副本については原告訴訟代理人弁護士宛にも送付したいがよろしいか伺います。
                       記
1.事件番号   平成20年(ワ)第492号
2.管轄裁判所  前橋地方裁判所高崎支部
3.当事者    (被告)市 代表者 安中市長 岡田義弘
4.口頭弁論期日 平成21年8月10日(金)午後1時30分

【被告安中市の準備書面(3)】
平成20年(ワ)第492号 損害賠償等請求事件
原告 松本 立家 外1名
被告 岡田 義弘 外1名
準備書面(3)
平成21年7月30日
前橋地方裁判所高崎支部合議2係 御中
    被告 安中市 指定代理人 鳥越一成、反町勇、吉田隆
 被告安中市は、本準備書面において、原告らの平成21年6月19日付け第3準備書面及び平成21年7月15日付け第4準備書面に対し、必要な限度で反論する。
第1 真実性又は真実相当性の立証
 1 「談話」冒頭部分
 原告らは、意見交換会において、被告岡田が使用許可に関する結論は1週間で出すことは無理と明言したと主張しているが、反訳書(甲40号証。以下「甲40」という。)によれば、確かに 被告岡田は、原告らの「1週間は無理か」「無理だな」という対話に対して「あの、こちらも1週間は無理です」(甲40、34頁10行〜12行目)と答えている。
 しかし、その対話の続きを読めば、大事をとって1週間(甲40、35頁8行目)という趣旨の発言であることが十分理解できる。
 しかも、意見交換会の終了近くでは、1週間以内又は2、3日では結論が出ないのかという質問に対し、それはわかりません、とはっきり答えている(甲40、59頁18行〜22行目及び60頁20行〜22行目)。
 さらに、わからないという理由として、9月市議会定例会の会期中であること、市民への説明責任のため、類似団体等の十分な調査が必要であることを説明しており、決して無責任な発言ではない。
 また、意見交換会での原告らの発言全体において、1週間という期間を繰り返し言っており、特に意見交換会終了間際の対話(甲40、58頁21行目以降)の印象によれば、被告安中市の出席者が1週間以内に結論を出せばフリーマーケットが開催できると判断するのは当然である。
 原告らは「開催を断念するか否かの最終的な判断を行い、関係者に通知するには意見交換会の時点すでに限界に近い状態にあった」(原告第2準備書面、6頁10行〜11行目)としているが、そもそも、そんな時期まで意見交換会が開催できなかったのは、甲40の29頁18行目以降によれば、被告らが、再三話し合いの要請をしていたにもかかわらず、原告らが5月21日付け文書について、テーマに入れることに拘っていたことが、理解できる。
 フリーマーケット開催という目的のために、大行は細謹を顧みずに話し合いを行うべきであり、主催する原告らからは話し合いの申し入れがなかったことと合わせて、意見交換会の開催が遅れたのは、原告らに責任があったと言わざるを得ない。
 このため、「市の回答から44日間もある」と記載したことは、主催者側の考えとしては、それが仮りに真実ではなかったとしても、被告らがそう信じたことには相当の理由があった。
2 意見交換会の開始の遅れ
 意見交換会に出席した被告岡田の主張及び市職員の陳述(乙4号証及び乙5号証)によれば、意見交換会は厳しい雰囲気のなか、開始されたとしている。
 したがって、甲39号証(以下「甲39」という。)の当該部分については編集加工された可能性がある。
3 「目を見て話をしろ(冒頭から怒鳴る)」との点
 意見交換会に出席した被告岡田の主張及び市職員の陳述(乙4号証、乙5号証及び乙6号証)によれば、原告抄本及び■■■■■■■が目を見て話をするように大きな声で言ったとしており、笑い声が出るような和やかな状況ではなかった。
 このため、被告岡田、堀越元総務部長及び長沢元建設部長(佐藤元教育部長は、現在病気療養中)に、実際に甲3 9を聞いてもらい確認をしたところ、そのときの状況は大声によって、かなり緊迫した雰囲気となったため、全員がよく憶えており、とても甲39に記録されているような穏やかな発言ではなかったと回答している。
 以上のことから、甲39の当該部分については、原告らによって何らかの編集加工が施されていることは間違いはない。
 なお、「すみませんが確認させていただきたいのですが・・・。」の発言に関しては、被告岡田が提出した要点筆記(丙7号証)に記載されており、本人の勘違いではない限りは、消去されたことが予想される。
 仮りに記憶違いであったとしても、この発言が原告らの社会的評価を低下させるものであるとは到底考えられない。
4 参加費徴収に関する点
 「市:市民から公共施設を使用して行うフリーマーケットで出店料を徴収しているが、市は知っているのかという指摘がなされています。2,000円は徴収しているのですか 未来塾:2,000円の出店料を徴収していることは事実です」と談話には記載されているが、これは甲40の3頁9行目から4頁16行目の内容を要約してあることは明らかであり、全くの事実である。
5 募金に関する点
 原告らは、募金に関する内容が実際の議論と比較して多すぎる点と内容が事実と相違する点を問題としているが、これに関しては既に答弁書及び準備書面で反論しているため、今回は省略する。
 しかし、仮りに事実と相違しているとしても、おおむね要点筆記(丙7号証)に沿って書かれており、大きく事実に反するわけでもなく、かつ、原告らの社会的評価を低下させるものではないため、何ら問題となる点はない。
6 スポーツセンター駐車場利用に関する点
 談話の内容は、主に甲40の19頁21行目以降の被告岡田の発言を要約したものであり、事実と相違していない。未来塾の主張が少ない点に関しては、既に準備書面において反論したとおりである。
7 罵詈雑言に関する点
 原告松本が被告岡田を面罵したのは、意見交換会終了後に市長室から退出するときであるから、録音されている部分のことではない。この際、原告松本が、強い口調で被告岡田を非難していたことは、その近くにいた堀越元総務部長が開いている(乙5号証)。
第2 行政対象暴力
 原告らは、行政対象暴力が一般市民にも広く認識されていることから、談話の記載内容の名誉毀損該当性及びその悪質性について補充しているが、その主張は、全く牽強付会であると言わざるを得ない。
 行政対象暴力は、行政職員であればその実態は広く認知されているが、一般市民においては、それほど関心があることではなく、暴力団等が行政に対して不当要求を行う程度の認識である。
 原告未来塾が暴力団等の不法な団体ではなく、健全な団体であることは、一般市民にとって公知の事実であり、談話の記載内容により、原告らの社会的に商い評価が揺らぐものではないし、ましてや行政対象暴力にまで結びつけて考える市民はいない。
 一般市民は、フリーマーケット開催をめぐる一連の顛末について、報道等によっても知っており、談話の記載内容から原告らが市の対応にかなりの不満を高じていた程度の印象をもったに過ぎず、その社会的評価に疑いを入れるはずがない。
第3 事実と異なることに対する名誉毀損
 既に主張してきたように、本件談話の内容はおおむね事実であるが、要点筆記に基づくものであるから、本旨でなく、枝葉末節の部分においては、実際の発言内容と異なることは、しかたがないことである。
 しかし談話と甲39及び甲40との違いを総合的に比較検討しても(怒鳴ったという部分は明らかに編集加工されているため除く。)、その事実の相違によって、原告らの社会的評価を低下させるものではないことは、社会通念上、一般読者の普通の注意と読み方を基準として判断した場合、明らかである。
 また、「市長談話」は、被告岡田が市長の立場で意見論評を記載している記事であるから、ある程度、個人の主観に基づき書かれていることは、これを読む一般市民も十分承知しているはずである。
 なお、本件とは比較にならないが、参考までに最近の裁判例として、週刊誌が相当な部分において事実と反する記事を掲載しても、それが社会的評価を低下させる程度のものでなければ、名誉毀損には該当しないとしている(乙12号証及び13号証)。
第4 甲39の編集加工
 甲39については、上述したようにその一部が明らかに編集加工されている。
 原告らは、平成21年7月15日付け準備書面において「甲39号証のCDに録音されている内容は、ICレコーダー本体に現在もなお保存されているものと全く同一である。そして、上記ICレコーダーは、本体に保存されているデータを編集することは不可能な機種である」と主張するが、当該機種について、メーカーに問い合わせたところ、確かに本体に保存されたデータそのものを編集することはできないが、それをパソコンに取り込み、編集加工を施して本体に書き戻すことは可能であるとの回答を得た(乙14号証及び15号証)。
 また、原告らが、甲39が編集加工されていることの客観的・合理的な根拠を求めていることから、専門機関である日本音響研究所(乙16号証)に編集形跡の解析を依頼したいので、御庁において原告ら立ち会いのもと、原本のICレコーダーからのダビングの許可をお願いしたい。
 なお、解析に当たってば、原告らから不正の疑いを持たれぬよう、被告らの手は全く介さず、ダビングについては専門機関の職員が行い、それを直接持ち帰ってもらう予定である。
 最後に、御庁が、私鑑定ではなく、御庁依頼に基づく鑑定が望ましいと判断されるなら、それに従い、改めて、被告安中市としては鑑定の申出を行うことを申し添える。 以上

【証拠説明書】
平成20年(ワ)第492号 損害賠償等請求事件
原告 松本 立家 外1名
被告 岡田 義弘 外1名
証拠説明書
平成21年7月30日
前橋地方裁判所高崎支部合議2係 御中
     被告 安中市 指定代理人 鳥越一成、反町勇、吉田隆
号証/標目(原本・写しの別)/作成年月日/作成者/立証趣旨/備考
乙12/判決書(写し)/20.10.29/東京地方裁判所/事実と反するだけでは、名誉毀損に該当しないとする裁判例
乙13/同上(写し)/21.5.13/東京高等裁判所/同上
乙14/メール(照会)(写し)/21.7.16/吉田隆/本件ICレコーダーの録音が編集可能な事実
乙15/メール(回答)(写し)/21.7.16/■■■(パナソニック株式会社)/同上
乙16/インターネット記事(写し)/不明/日本音響研究所/解析を依頼する専門機関の信頼性とその実績

【乙第12号証】
平成20年10月29日判決言渡 同日原本領収 裁判所書記官
平成18年(ワ)第25544号 謝罪広告等請求事件
口頭弁論終結日 平成20年9月1日
判 決
  東京都目黒区緑が丘2−18−10
    原告        住 田 裕 子
    訴訟代理人弁護士  中 込 秀 樹
    同         熊 谷 明 彦
    同         野 下 え み
    同         辻   千 晶
    同         青 田   容
    同         水 上 康 平
    同         堀 口 真 一
    訴訟復代理人弁護士 雪 丸 暁 子
  東京都千代田区一ツ橋2丁目3番1号
    被告        株式会社小学館
    代表者代表取締役  相 賀 昌 宏
    訴訟代理人弁護士  喜田村 洋 一
主 文
 1 原告の請求を棄却する。
 2 訴訟費用は原告の負担とする。
事実及び理由
第1 請求
1 被告は,原告に対し,別紙1記載のとおりの表紙見出し及び謝罪広告を,本裁判確定の日の直近に発行する被告発行の週刊誌「女性セブン」誌上に,1回掲載せよ。
2 被告は,原告に対し,金300万円及びこれに対する平成18年3月30日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
3 訴訟費用は被告の負担とする。
4 第2項につき仮執行宣言
第2 事案の概要
 本件は,日本テレビ系列の「行列のできる法律柑談所」にレギュラーで出演している弁護士である原告が,同番組の企画でダイエットをしたところ,被告の発行する週刊誌「女性セブン」誌上で,そのダイエット内容につき虚偽の記事を掲載され,その結果,原告の名誉を毀損されるとともに名誉感情を侵害され,人格権を侵害されたのは不法行為に当たると主張して,被告に対し,謝罪広告の掲載とともに,慰謝料300万円及びこれに対する不法行為の日である平成18年3月30日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。
(以下、略)

【乙第15号証】
平成21年5月13日判決言渡 同日原本領収 裁判所書記官深沢知央
平成20年(ネ)第6087号 謝罪広告等請求控訴事件(原審・東京地方裁判所平成18年(ワ)第25544号)
口頭弁論終結日 平成21年3月9日
判 決
  東京都目黒区緑が丘2−1 8 一 1 0
    控訴人      住 田 裕 子
    訴訟代理人弁護士 中 込 秀 樹
    同        熊 谷 明 彦
    同        野 下 え み
    同        辻   千 晶
    同        青 田   容
    同        水 上 康 平
    同        堀 口 真 一
  東京都千代田区一ツ橋2丁目3番1号
    被控訴人     株式会社小学館
    代表者代表取締役 相 賀 昌 宏
    訴訟代理人弁護士 喜田村 洋 一
主 文
1 原判決を取り消す。
2 被控訴人は,控訴人に対し,10万円及びこれに対する平成18年3月30日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
3 控訴人のその余の請求を棄却する。
4 訴訟費用は,第1,2審を通じて,30分し,その1を被控訴人の,その余を控訴人の負担とする。
5 この判決は第2項に限り,仮に執行することができる。
事実及び理由
第1 控訴の趣旨
1 原判決を取り消す。
2 被控訴人は,被控訴人に対し,原判決別紙1記載のとおりの表紙見出し及び謝罪広告を,本裁判確定の日の直近に発行する被控訴人発行の週刊誌「女性セブン」誌上に,1回掲載せよ。
3 被控訴人は,控訴人に対し,300万円及びこれに対する平成18年3月30日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
第2 事実の概要等(略語は,原判決に従う。)
1 本件は日本テレビ系列のテレビ番組「行列のできる法律相談所」(本件番組)にレギュラー出演している弁護士である控訴人が,同番組の企画でダイエットをしたところ,被控訴人の発行する週刊訪「女性セブン」(本件雑誌)誌上に,そのダイエット方法等につき虚値の記事(本件記事)を掲載され,その結果,控訴人の名誉の毀損,名誉感情の侵害及び人格権の侵害がされたと主張して,被控訴人に対し,不法行為に基づき,謝罪広告の掲載とともに,慰謝料300万円及びこれに対する不法行為の日である平成18年3月30目から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めた事業である。
2 原審は,本件記事の内容は控訴人の社会的評価(名誉)を低下させるものではなく,記載内容に係るダイエット方法に一部虚偽の記載があっても,控訴人を侮辱したものとも,社会通念上許される限度を超えて名誉感情を侵害するものともいえず,人格と強く結びついた趣味,嗜好等について正確に報道される権利が不法行為上,人格権の一内容として保護される利益ということもできないとして,控訴人の請求を棄却した。これに対して,控訴人が控訴をした。
3 前提事実及び争点は原判決を次のとおり訂正するほか,原判決の「事実及び理由」の第2の1及び2に,争点についての当事者の主張は同第3の1から5までに,それぞれ摘示されたとおりであるから,これを引用する。
(原判決の訂正)
(1)7頁11行目ないし12行目の「自己の重要な身上,生き方あるいは人格と強く結びついた趣味,嗜好等について正確に報道される利益」を「自己の」重要な身上,生き方あるいは人格と強く結びついた趣味,嗜好等について正確に報道され,ないしは誤った個人情報を,みだりに開示,流布されない利益」に改める。
(2)7頁L9行目末尾に「ダイエット方法及びこれに関連する個人の生活状況等は,「個人に関する事実」として,プライバシーの対象となり得べきものではあるが,同事実の報道が,違法なプライバシー侵害となるかは,個別具体的な諸事情を比軟膏量して判断することが必要である。本件においては,控訴人のダイエットは,本件番組の中で公表するという控訴人白身の行為によって,公共の関心事となっていたものであり,本件記事は,控訴人のダイエット成功がどのような方法によって成し遂げられたのか,という読者の正当な関心に応えたものである。したがって,仮に本件記事に記載されたダイエット方法等に若干の違いがあったと仮定しても,その真偽を論じるまでもなく,控訴人がダイエット方法等に関する情報を公表されない利益が,これを報道する利益を上回ることにはならず,不法行為には当たらない。」を加える。
第3 当裁判所の判断
1 当裁判所は,本件記事の内容は名誉毀損又は名誉感情の侵害には該当しないが,人格権侵害における不当行為に基づく控訴人の請求は理由があるものと判断する。その理由は,次のとおりである。
2 争点1(社会的評価を低下させるか),2(名誉感情を侵害するか)について
 本件記事の内容が名誉毀損,名誉感情の侵害に該当しないことについては,原判決の「事実及び理由」の第4の工及び2に説示されたとおりであるので,これを引用する。
3 争点3(人格権を侵害するか)について
(1)個人に関する誤った情報をみだりに,開示又は公表されない利益
 人格権の内容には,他人からその氏名を正確に呼称される権利,自己の容貌・姿態をみだりに撮影されない権利,その前科等をみだりに公開されない権利,その氏名,住所等を他者にみだりに開示されない権利等が含まれるが,それだけではなく,人は,個人の私生活上の自由の一つとして,故人に関する情報をみだりに第三者に開示又は公表されない自由を有し(最高裁平成20年3月6日第一小法廷判決・民集62巻3号665頁参照),これをみだりに開示又は公表されないことについて,不法行為法上の保護を受け得る人格的な利益を有すると解することができる。そして,当該個人に関する情報として真実と異なる情報が開示又は公表された場合には,その受領者は,特段の事情がない限り,それを当該個人に関する真実の情報として認識することになるから,人は,自らの個人に関する誤った情報をみだりに開示又は公表されないことについても,不法行為法上の保護を受け得る人格的な科益を有するものということができる。
  もっと払個人に関する情報の種類,内容は多岐にわたり,誤った情報の開示により受ける不利益の有無・程度には差異があるのが通常であるし,本人以外の者が,当該本人に関する情報を開示スは公表しようとする場合に,その情報の正確性の確保にはおのずと制限があることは否定できないから,故人に関する誤った情報が開示又は公表されたからといって,直ちに不法行為が成立するということはできないが,それが「みだりに」された場合,すなわち,当該情報の内容,開示・公表の目的,態様,範囲,当該個人の立場等に照らして,当該誤った情報を開示又は公表されない法的利益が,当該情報を開示又は公表することによる法的利益を優越する場合には,当該開示又は公表が不法行為を構成するものというべきである。
(2)控訴人における誤った情報を開示又は公表されない法的利益
ア 本件記事は,「激やせ5つの鉄則」という表紙の見出しからも明らかなように,控訴人が,@バランスボールを使っての筋トレ,A週3回,各約1時間の水泳,Bラーメンや寿司絶ちを含む炭水化物のカット,C岩盤浴,Dヨガという5つのダイエット方法に取り組み,減量に成功したという事実をその主たる内容として摘示するものであるところ,証拠(甲5,6,8から10まで,11の2・3,13のエ・2,原審控訴人本人)及び弁論の全趣旨によれば,控訴人が本件番組のために用意されたパーソナルトレーナーの指導の下に行ったダイエット方法は,1日3食,米飯を食べることを重視しながらカロリー制限を行い,ウェイトトレーニングマシン等によるトレーニングで筋肉をつけ,また,エアロビクス等の有酸素運動を行うというものであり,上記鎬示された@からDまでのダイエット方法のうち,Bの炭水化物カット及びCの岩盤浴によるダイエットはそもそも行ったことがなく,Aの水泳は個人的な趣味として本件ダイエット以前から継続していたものにすぎず(その頻度も本件記卒と禄異なる。),Dのヨガについては2,3回行ったものの,2か月にわたる本件ダイエットの主要な方法ではなかったことが認められる。なお,披控訴人は,本件記事中の「炭水化物カット」とは炭水化物の摂取量を減らすことを意味し,全く摂取しないというダイエット方法を摘示するものではないと主張するが,本件記事においては,控訴人について他にも,「炭水化物カットのためにラーメンだけでなくお寿司断ちもしていました」,「打ち上げ・・も,炭水化物や脂肪を避け,サラダのみ」という記述が加えられ,続けて運動栄養学の教授の説明として「食事面でいうと炭水化物や脂肪は体に必要な栄養素。ですから長期間にわたり全く摂らないというのは望ましくない」という記載がされていることを併せ考慮すれば,一般読者の普通の注意と読み方をもってすれば,本件記事中の「炭水化物カット」とは,炭水化物を絶つか又はこれに近似したダイエット方法を意味するものと理解するのが通常であり,少なくとも毎食米飯を食べることを重視する控訴人のダイエット方法とは相容れない記載である。
 また,上記各証拠によれば,本件記事のうち,控訴人が,「娘さんからフレゼントされた花柄のちょっとハイレグな水着を着ていたこと」,「青山の会員制のスポーツジムに長女とー緒に通っていたこと」,「バタフライが得意であること」,「長男とラーメンを食べ歩くのが楽しみであったこと」,「寿司が大好物で週5回は食べており,銀座に行きつけの寿司店が10軒以上あること」,「打ち上げでも炭水化物や脂肪を避け,サラダだけを食べていたこと」等の部分も事実に反する記載であったと認められる。
 そうすると,本件記事は,控訴人のダイエットの方法という,個人に関する情報について,上記のとおり誤った内容を公表したものといえる。
イ 個人のダイエットの方法に関する情報は,通常,個人の内面と密接に結びついているとは言い難く,控訴人は,自らの微量の成否が関心事となっている本件番組のダイエット企画に参加したものであって,その詳細であるダイエツトの方法に関する誤った情報が公表されたからといって,これにより被る精神的苦痛の程度は低く,誤った個人情報を公表されないという法的利益の侵害の程度は小さい。しかし,一般的に,ダイエットの具体的な方法に関する事項は,広く健康志向者の関心事であるといえること,控訴人は,現に自己のダイエット体験を講演等の公の場で語った機会もあった者であること(甲11の2・3,13の1・2)からすれば,ダイエット方法の内容に関する情報は,控訴人の内心における単なる趣味,嗜好に止まるものではなく,公開される機会のある控訴人の体験そのものであり,この点についての事実と異なった情報が開示又は公表されるときは,控訴人が自らのダイエット体験を語る内容の真実性を疑わせることにもなりかねないから,この点について誤った情報を公表されることによる控訴人の法的利益の侵害がないとはいえない。
(3)被控訴人の報道に係る法的利益
ア 証拠(甲2,3,5,原審控訴人本人)によれば,被控訴人は,本件記事を作成,掲載するに当たり,控訴人への取材を断られ,同人への取材をしていないことが認められ,当審において,本件記事の真実性についての主張,立証の検討を求める当裁判所の釈明に対しても,その必要性はないとしてこれに応じず,本件記事に関する取材や作成の過程をまったく明らかにしない(当裁判所に顕著な事実)。以上に加えて,上記のとおり本件記事の主たる内容の記載だけではな<,その他の記載も含めて相当部分が事実に反すると認められることからすれば,被控訴人は,本件記事について信用できる情報源への取材を何ら行えなかったにもかかわらず,読者の本件雑誌の購買意欲を喚起するため,当時,テレビ番組の企画でダイエットをしたとして関心を持たれていた控訴人を取り上げ,その内容の真偽に頓着することなく,ダイエットと関連した記事を掲載することのみを目的として,本件記事を作成,掲載したものと推認せざるを得ない。また,本件ダイエットの方法が読者の正当な関心事であったとしても,事実に反する報道をすることが読者の知る権利に資するものではないことは明らかである。
イ このような目的,経緯により,控訴人の個人情報に関して事実と異なる内容の記事を公表する被控訴人の法的利益は,上記のとおり控訴人の法的利益の侵害の程度が小さいことを考慮しても,この控訴人の法的利益を優越するものではないというべきであるから,被控訴人による本件記事の掲載は,控訴人に関する誤った個人情報を「みだりに」公表したという不法行為に該当するというべきである。
4 争点4(謝罪広告掲載の要否),5(控訴人の損害)について
 上記のとおり,控訴人とダイエットとの結びつき,ダイエットヘの控訴人家族の関与,控訴人のダイエットヘの相応の努力といった点は,控訴人自身がテレビ番組等を通じて自ら公開している情報であり,控訴人のダィエットに関する事項自体には秘匿性はないこと,ダイエットに関する誤った情報が報道されることにより控訴人に上記のとおりの不利益があるとしても,控訴人は弁護士を業とし,ダイエットに関する講演等を中心的に行っているものではなく,また,自ら公の場で正しい情報を発信する機会を有するから,同不利益は限定的なものであること,本件記事は,週刊誌上の記事であり,反復的又は継続的に公開されるものではなく,記事の内容からも,多くの読者にとっては,一覧後に関心自体も風化する性質のものであることからすると,控訴人の損害は,控訴人の公知度,被控訴人によるこの公知度の利用という面を考慮しても,10万円をもって相当とする。
 また,本件記事の上記の週刊誌記事としての性格,記事内容が控訴人の社会的評価を低下させるものではないことを考えると,本件謝罪広告掲載請求が誤った個人情報の是正を求める趣旨を含むとしても,これを強制するまでの必要は認められない。
5 以上によれば,控訴人の主張する人格権侵害を理由とする不法行為に基づく損害賠償請求は,10万円の支払を求める限度で理由があるが,その余の請求は理由がないので,この限度で請求を認容して,その余を棄却することとし,主文のとおり判決する。
  東京高等裁判所第11民事部 
    裁判長裁判官 富越 和厚
       裁判官 設楽 隆一
       裁判官 大寄 麻代
これは正本である。
 平成21年5月13日
 東京高等裁判所第11民事部 裁判所書記官 深沢知央

【乙第14号証】
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お差支えなければ、下記項目もご記入ください
■FAX番号        027-381-0503 (半角数字)
■企業・団体名      安中市役所
■業種          業種
■部署名         総務部秘書行政課
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@ Panasonic Corporation 2009
<手書きメモ>パナソニック相談窓口に電話でも照会 7/16午後1時40分
(■■■さん回答)
 本体そのものに編集加工を加えることはできないが、パソコンに取り込みそれを加工したうえで、本体に録音させることはできる。
 ただし、加工したものを録音したのと、生の録音との違いは、本体上からは判別できない。
以上のことについて、メールで回答をお願いする。
2009/07/16

【乙第15号証】
安中市役所あて、Panasonicからのメール内容。
送信日時: 2009年7月16日14:43
件名:   Re:[au:04286]ICレコーダー
パナソニックお客様ご相談センターの■■と申します。
平素は弊社商品をご愛顧賜りまして、誠にありがとうございます。
また、このたびはRR-US470に関して電話でもお問い合わせ賜り、重ねて御礼申し上げます。
お問い合わせの録音データの編集・加工につきまして、下記のとおりご回答申し上げます。
RR-US470で録音されたデータは、付属ソフトのVoice Editingでパソコンへ取り込み、編集・加工を施してRR-US470本体へ書き戻すことができます。
Voice Editingの機能では編集機能がある程度限られますが、他の音声編集ソフトを併用することで、あらゆる複雑な編集・加工が可能となります。
同様に、録音日時や更新日時の情報についても痕跡を残さずに任意に書き換えることが可能なため、編集が加えられているかどうかを厳密に判断することはできません。
録音データの信憑性が裁判で争点となっている場合は、音響研究所などの専門機関に録音データの解析を依頼されることをおすすめいたします。
簡単ではございますが、お問い合わせのご回答とさせていただきます。
その他ご不明な点がございましたら、ご連絡賜りますようお願い申し上げます。
今後とも弊社商品をご愛顧賜りますよう、お願い申し上げます。
(以下、略)

【乙第16号証】
音声鑑定・声紋鑑定・音響分析・音声分析・音声鑑定・雑音除去減少・ノイズ除去減少
日本音響研究所
HOME 業務内容 研究所案内 研究開発実績 お問い合わせ
会社概要
■商号     有限会社日本音響研究所
■所在地    〒151-0063東京都渋谷区富ケ谷IT目38番7号
■設立     1986年7月24日
■代表者    代表取締役社長鈴木松美
■主要取引銀行 三菱東京UFJ銀行 渋谷支店
■営業種目   音声・音響に関する鑑定及び研究開発
        電波・音響に関するコンサルティング その他関連事項
■主要取引先  各裁判所
        検察庁
        警察庁
        警視庁及び各道府県警察本部
        各法律事務所
        国土交通省及び各官公庁
        各国政府機関
        各地方自治体
        日本放送協会及び各民間放送局
        各テレビ・ラジオ制作会社
        各新聞社・各通信社・各出版社
        株式会社電通・株式会社博報堂・株式会社アサツー・ディケイ及び各広告代理店
        東京電力株式会社
        野村総合研究所及び各シンクタンク
        ソニー株式会社
        富士通株式会社
        株式会社アニモ
        株式会社インデックス
        株式会社タカラトミー
        コナミ株式会社
        及び各大手メーカー
        各レコード会社・各音楽出版社
        その他
■鑑定事件   ・村越吉辰ちゃん誘拐殺害事件
        ・鈴木俊行ちゃん誘拐殺害事件
        ・戸谷早百合さん誘拐殺害事件
        ・荻原よしあきちゃん誘拐殺害事件
        ・愛媛ホステス殺害事件(福田和子)
        ・北海道庁爆破事件
        ・大阪5人連続殺人事件
        ・新潟殺人事件
        ・新宿歌舞伎町ビル火災
        ・フィリピン・アキノ氏暗殺事件
        ・大韓航空機撃墜事件(無線通信内容の解析)
        ・航空機墜落等のブラックボックス分析(日航機等)
        ・グリコ/森永恐喝事件
        ・甲府信念OL誘拐殺害事件
        ・警察庁長官狙撃事件(オウム関連?)
        ・オウム真理教TBS坂本弁護士VTR検証
        ・国際テロリストウサマ・ビンラディン公開ビデオ分析
        ・イラクフセイン大統領演説ビデオ分析
        ・航空・鉄道事故調査委員会より列車脱線事故分析
        ・警視庁管内振り込め詐欺事件
        その他、警察庁、各都道府県警察、各検察庁、各裁判所、各国政府機関等より音声、音響の分析、鑑定の経歴有り
■電話番号   03-3467-3366
■FAX番号  03-3467-3377
■メールアドレス info2009@onkyo-lab.9om

<鑑定・分析業務>
鑑定・分析業務
■音声異同識別とは
 2つ以上の録音された音声を分析し、その音声が同一人物の声であるのか、または別の人物の声であるのかを判別します。(声紋鑑定)
 鑑定書として裁判の証拠などに採用されております。
 対象となる音声が録音されたテープ等をお持ちいただきご相談下さい。
■音響解析
 録音されたテープの中には音声のみならず、いろいろな音が入っています。
 その背後に入っている音より、どのような場所で録音されたのか、またどのような状況で録音されたのかなど数多くの手がかりを見つけることができます。
■編集形跡証明
 最近、証拠として提出された録音と記憶していた内容が異なる、決定的な発言が録音されていないなど録音内容が編集されてしまっている等の相談が増えています。
 音響分析によって編集がどのようになされたものであるか解析し鑑定いたします。
■騒音・振動のコンサルティング
 騒音と言っても、誰にでも聞こえる音にだけ対応をしていくのではありません。
 人によっては聞こえにくい音(=超低周波・超音波等)に対して、不快感を持つ場合も多くあります。
 音の出所がわからずに解決策が見つからない等のお悩みをお持ちの際は、ぜひご相談ください。
 また近隣、マンションの上下階、隣室でのトラブル(迷惑音)などの相談も承ります。
■その他
 アーティストの音声の特徴や、開発商品の音響的コンサルティングも承ります。
<ご依頼方法>
■まずはメール・お電話(03-3467-3366)にてご相談下さい
 ●検査→録音されたテープ等を検査いたします。
 ●見積・納期→実際にどのくらいの金額また期間がかかるのかをお出しします。
 ●請求→見積・納期にご納得いただけた後に、請求書をお出しします。
 ●作業→入金を確認後、すぐに作業にととりかかります。
 ●報告→検査結果を検査書もしくは鑑定書にてご報告いたします。
   →雑音減少処理を施した媒体をお渡しします。
※ご相談の際にはなるべくオリジナルの録音をお持ち下さい。
※相談・鑑定内容につきましては秘密厳守を徹底しておりますのでご安心下さい。
※費用に関しては資料の録音状態等によって異なりますのでご相談下さい。
<日本音響研究所>
 〒151-0063東京都渋谷区富ケ谷1-38-7
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 MAIL  info2009@onkyo-lab.com

■こうして、フリマ中止をめぐる未来塾と安中市とのバトルは第6ラウンドの法廷での攻防は、平成21年8月10日に、前橋地裁における第8回口頭弁論として、行われました。当日、口頭弁論を傍聴した市役所職員の復命書(=出張報告書のこと)です。

**********
【回議用紙】
年度    平成21年度
文書種類  内部
文書番号  第10795号
保存年限  永年
受付年月日 平成21年8月10日
起案年月日 平成21年8月10日
分類番号  大0 中8 小2 簿冊番号1 分冊番号1
完・未完別 完結
簿冊名称  訴訟書類
完結年月日 平成22年5月31日
分冊名称  訴訟書類
施行区分  重要
公開    1 非公開 時限秘( 年)部分秘 全部秘密 2 公開
起案者   総務部秘書行政課広報広聴係 職名 係長氏名 反町勇 内線(1014)
決裁区分  市長
印欄    市長・岡田 部長・鳥越 課長・佐俣 係長・反町 係・遠間 公印・−
関係部課合議 建設部長・大沢、教育部長・本田、都市整備課長・高橋、体育課長・嶋崎
課内供覧   文書法規係長・吉田
件名 復命書(損害賠償等請求事件の弁論準備手続−8月10日−)
 地域づくり団体未来塾の市に対する損害賠償請求の訴えについて、下記のとおり弁論準備手続きが行われ、出席しましたので復命します,
    記
1.日時   平成21年8月10日(金)午後1時30分〜
2.場所   前橋地方裁判所高崎支部3号(ラウンドテーブル)法廷(3階)
3.事件番号 平成20年(フ)第492号
4.裁判官等 裁判長 安藤裕子、裁判官 亀付恵子
5.当事者 (原告)地域づくり団体未来塾 代表松本立家、弁護土 山下敏雅、山口裕未
          地域づくり団体未来塾 ■■■■、■■■
      (被告)岡田義弘、安中市指定代理人 鳥越一成、吉田隆、反町勇
6.概要   原告から第4準備書面について陳述。岡田市長から被告準備書面(5)について陳述。安中市から準備書面(3)について陳述,甲39号証の録音記録について裁判所としては鑑定までは考えていないとのこと。安中市として私鑑定するか検討することとなった。次回口頭弁論の日程は、9月30日(水)午後4時と決まった。
**********

 このように、フリマ中止をめぐる未来塾と安中市とのバトルは第6ラウンドを終了して、第7ラウンドに突入することになりました。未来塾が提出した録音記録という証拠に対して、安中市は、録音偽装したもので証拠として信用できないので鑑定すべきだ、と反論するに至りました。

■市民団体の活動が目障りだとする岡田市長の勝手気ままなわがままに、つき合わさせられる安中市職員の辛抱強さには呆れるというか、それほど岡田市長のワンマン体制が浸透しているというか、いずれにしても驚かされます。また、裁判所も、仕事とはいえ、岡田市長の自由気ままな準備書面のような作文にも目を通さざるを得ず、その忍耐についても想像に難くありません。

 今後の展開として、安中市が、わざわざ公費を使って、「日本音響研究所」という有限会社である一企業に、録音記録の鑑定を依頼するのかどうか、が注目されます。鑑定を依頼するからには、鑑定結果として、「偽装」が明白でない限り、意味が無いためです。したがって、鑑定を依頼するからには、なんらかの事前確証がなければなりません。タゴ事件で、安中市役所としては、固定資産税の課税台帳や、土地登記簿などの改ざんは、日常茶飯事であることが判明しているので、安中市の提出する証拠は、もともと信用度が著しく低い可能性がありますが、ここまで、未来塾側の提出した証拠について、イチャモンをつけてしまった(あるいは、付けざるを得なかった?)からには、後戻りはできず、おそらく「日本音響研究所」に鑑定を依頼するものと見られます。

 その際の、鑑定料がどこから支出されるのかが、注目されます。あるいは、被告である岡田市長個人のポケットマネーというふうに、よそおう可能性もあります。いずれにしても、なんらかの形で鑑定料が支出された場合には、市民納税者として、情報開示請求によりその原資について、確認したいと考えています。

【ひらく会情報部】
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