【サンパイまみれの群馬県】お盆休みに徘徊軍団が不法投棄現場を調査(その1)三峰山麓のコンクリ屑  全国のサンパイ業者が注目!

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初日に徘徊調査した沼田市の林道

■当会が誇る徘徊老人軍団のスラグ特別調査団(通称「リットン調査団」)がお盆恒例の県内サンパイ不法投棄現場調査を敢行しました。今年の調査は、初日が市民オンブズマン群馬・みなかみ町会員のご案内で県の北部を調査し、2日目は市民オンブズマン群馬副代表が調査に加わり、県の中西部を調査しました。


*****リットン調査団の調査レポート・その1*****
調査団長Aの訓示:なんでも沼田市のある神社の近くがとんでもないことになっているらしい。当会のみなかみ支部会員が先行調査を行い、道路が通行止めになっているから気を付けるように情報をくれたぞい。

団員Ⅾ:それはそれは、詳しい情報ありがとうございます。では関越高速道路側から調査に出発じゃ!

 今回の調査場所はこちらです。↓↓


 衛星写真はこちらです。↓↓


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高速道路をまたぐ橋を渡って林道を進むと、車両進入禁止の看板にあたった。情報の通りだね。

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ふと振り返ると神社の鳥居が鎮座していた。「調査のためお邪魔します」と礼儀正しく一礼すると、神聖な気持ちになってくるから不思議だ。

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河内神社の参道ということだ。なお、看板の反対側は広く駐車スペースとなっていた。

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沼田市の通行止めの看板もあるね。当会みなかみ支部会員が事前に問い合わせたところ、道路が陥没し通行不能ということだ。車両進入禁止なので、徒歩で先に進んでみよう。前方に平らな場所が広がっているがなんだろうか?

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おやおや〜雨でぬかるんでいる場所があるよ。

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トラックが出入りした跡のようだ。ぬかるんでいてタイヤが沈んでいるよ。

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全体的に白く見えるね。とても滑りやすいよ。ぐちゃぐちゃだ。

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真白だ。白いセメントのようだね。

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おや?セメントのような塊を発見!これは生コン工場で生コン車を洗ったカスをしぼったものではないだろうか?確かコンクリートくずという産業廃棄物だ。知り合いが生コン工場に勤めていて聞いたことあるぞい。

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おっとタイルを細かく砕いたものも発見!あちこちあるぞい。その右上の黒い土は建設汚泥か?いろんなものが混ざっているね。

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ピンぼけで申し訳ない、黒い泥の塊も発見。これが建設汚泥か?熱海市の災害で問題になっているやつだな。

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黒光りした瓦のような石も発見!だが、スラグではなさそうだ。

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回り込んで、下がどうなっているか見た。谷に向かって白い粘土を捨てているように見える。森林が伐採されているうえに、雨で白い粘土が谷に流れ出しているようだ。

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谷底に下りてみた。やはり雨により白いコンクリートくずが流れ出している。生コンで擁壁でも設けない限り、谷に向かって流れ出してしまうぞい。

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神社側に回り込んでみた。今でもぞろぞろと白いコンクリートくずの流れが動いているようだ。谷に向かって動きが続いている。こちらから見ると明らかにコンクリートくずが大半だ。

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更に広く森林が伐採されていて、この現場での投棄はまだまだ続くようだ。

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さて、(株)佐藤建設工業が広く群馬県中にバラまいた大同特殊鋼(株)渋川工場の有害スラグ調査でおなじみの、アルカリ試薬を振りかけてみた。すると…。

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真っ赤に反応した。スラグも石灰がまぶされていたので赤く反応したが、石灰と同じ成分のセメントもアルカリ試薬に反応する。間違いなく産業廃棄物でコンクリートくずの不法投棄に間違いなし。群馬県森林環境部は不法投棄事案の通報を受けると「3000u以下にするように」と指導しただけで立ち去ることが多いと聞くが、この場所は3000uを軽くオーバーする広さだ。また、この現場のように産業廃棄物のコンクリートくずを投棄されては、3000u以下であろうと取り締まってもらわなくては困る。
*****リットン調査団お盆調査その2に続く*****

■このように、群馬県の環境行政の体たらくは、今に始まったことではありません。なので、こうして、関東百名山およびぐんま百名山で知られ、テーブル形の珍しい山容が目を引く三峰山(みつみねやま:標高1,122.5m)の中腹にある河内神社ですら、その付近にサンパイを捨てられても、群馬県は知らん顔なのです。

 この神社は、かつて沼田城主の信仰が厚かったといい、その境内からは赤城山や武尊山を望み、沼田市街地を見下ろす絶好の展望台となっていますが、不法投棄やらせ放題の罰当たり群馬県としては、神聖な神社界隈ですら、サンパイ業者の格好の餌食とされてしまっています。

 当会では、長きにわたり大同特殊鋼(株)渋川工場由来の有害スラグ問題に取り組んでまいりました。群馬県森林環境部廃棄物・リサイクル課は、スラグ不法投棄実行犯の(株)佐藤建設工業の廃棄物処理及び運搬の許可を取り消す行政処分を行いましたが、不法投棄されたスラグはそのまま放置され続けています。

■廃棄物は、都道府県知事の許可を受けた処理施設において処分されるのが廃棄物処理法の定めです。ところが、群馬県の廃棄物・リサイクル課は、法の決まりに反し、原状回復の措置命令を発出しようとしません。群馬県の廃棄物行政は法を無視し、地に堕ちた対応を続けています。

 この体たらくの無法行政をなんとか動かそうと、当会では、行政手続法36条の3に基づく「処分等の求め」という、平成27年に施行された新たな法律に基づき、佐藤建設工業に原状回復の措置命令を求める申出を行いました。行政手続法36条の3は以下のとおりです。
*****行政手続法*****
第四章の二 処分等の求め
第三十六条の三 何人も、法令に違反する事実がある場合において、その是正のためにされるべき処分又は行政指導(その根拠となる規定が法律に置かれているものに限る。)がされていないと思料するときは、当該処分をする権限を有する行政庁又は当該行政指導をする権限を有する行政機関に対し、その旨を申し出て、当該処分又は行政指導をすることを求めることができる。
2 前項の申出は、次に掲げる事項を記載した申出書を提出してしなければならない。
一 申出をする者の氏名又は名称及び住所又は居所
二 法令に違反する事実の内容
三 当該処分又は行政指導の内容
四 当該処分又は行政指導の根拠となる法令の条項
五 当該処分又は行政指導がされるべきであると思料する理由
六 その他参考となる事項
3 当該行政庁又は行政機関は、第一項の規定による申出があったときは、必要な調査を行い、その結果に基づき必要があると認めるときは、当該処分又は行政指導をしなければならない。

**********

■この行政手続法36条の3に基づいて、当会では2021年7月26日午後3時に群馬県庁16階の廃棄物・リサイクル課を訪れて、行政手続法に基づく処分等の求めの申出書を提出してきました。群馬県に提出した申出書はこちらです↓↓

*****7/26処分等の求めの申出書*****ZIP ⇒ oioj.zip
     行政手続法に基づく「処分等の求め」の申出書
                           令和3年7月26日
群馬県環境森林部廃棄物・リサイクル課 殿

               申出者氏名・名称:市民オンブズマン群馬
                        代表 小川 賢
                  住所・居所:群馬県前橋市文京町1−15−10
                   電話番号:090−5302−8312
                   FAX番号:027−381−0364
                メールアドレス:ogawakenpg@gmail.com

 下記のとおり法令違反を認知したため、行政手続法第36条の3の規定に基づき、是正のための処分又は行政指導を行うよう求めます。
                   記
1.法令に違反する事実の内容
  轄イ藤建設工業が廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下「廃棄物処理法」という)第14条の2第1項に定めた許可を受けずに、産業廃棄物であるスラグ(種類:鉱さい)の収集、運搬、処分をした。
2.処分又は行政指導の内容
  廃棄物処理法第19条の5に基づき、群馬県知事は、必要な限度において、轄イ藤建設工業に対し、期限を定めて、その支障の除去等の措置を講ずべきことを命ずることができるところ、未だに行っておらず、早急に必要な措置をとること。
3.処分又は行政指導の根拠となる法令の条項
  廃棄物処理法第19条の5
4.処分又は行政指導がされるべきであると思料する理由
  轄イ藤建設工業は、平成28年8月3日、産業廃棄物処分業及び産業廃棄物処理施設設置並びに産業廃棄物収集運搬業の許可を取り消される行政処分を受けているが、取り消しの原因となった産業廃棄物であるスラグ(種類:鉱さい)を投棄現場から撤去し処分することにより原状回復する措置命令について、下記の理由により廃棄物処理法第19条の5により発出されるべきである。また、「処分等」を求めない場合にはその理由を明らかにされたい。
                   記
   @ 大同特殊鋼排出のスラグは群馬県が廃棄物に認定した。また大同特殊鋼は佐藤建設工業に廃棄物の処理(混合)や運搬を委託した。(資料@参照)
     廃棄物認定理由の中でスラグを「土壌と接する方法で使用した場合、ふっ素による土壌汚染の可能性があり」としており、生活環境である土壌(環境基本法第16条参照)の汚染が現在も進行している状況である。大同スラグを撤去し国民の生活環境を保全しなければならない(廃棄物処理法第1条参照)。
   A 群馬県廃棄物・リサイクル課は佐藤建設工業の許可を取り消す行政処分を行った。(資料A参照)
   B 環境省の行政処分の指針によれば、許可を取り消したら、原状回復は措置命令で対応することとなっている。しかし佐藤建設工業に対する措置命令が発出されていない。(資料B参照)
   C 群馬県は環境省の行政処分の指針に準拠すると話している。(資料C参照)
   D 現在、大同が排出したスラグや、渋川市などで掘削されたスラグは管理型最終処分場に埋設処分されている。(資料D参照)
   E 行政手続法第36条の3「処分等の求め」は、平成26年6月の同法改正により、国民の権利利益の保護の更なる充実を図る観点から、「処分等の求め」や「行政指導の中止等の求め」などの仕組が設けられ、平成27年4月から新たなルールとしてスタートした。(資料E参照)
   F 轄イ藤建設工業がスラグ混合砕石を投棄した現場について、平成27年1月に群馬県建設企画課は、「大同特殊鋼鰍ヨの聞き取り調査の結果について」として、違法に取り扱われた鉄鋼スラグを含む砕石の使用工事箇所の一部を公表している。(資料F参照)
5.その他参考となる事項
  資料@ 群馬県産業廃棄物情報「大同特殊鋼鰹a川工場から排出された鉄鋼スラグに関する廃棄物処理法に基づく調査結果について」
  資料A 【8月4日】産業廃棄物処理業者に対する行政処分について(廃棄物・リサイクル課)
  資料B 環廃産発第1303299号平成25年3月29日付「行政処分の指針について(通知)」の抜粋
  資料C 令和2年第1回定例会農林環境常任委員会(森林環境部関係)―03月10日−01号
  資料D 大同特殊鋼由来の鉄鋼スラグに関する廃棄物処理法に関する定め
  資料E 行政手続法第36条の3
  資料F 【1月26日】大同特殊鋼鰍ヨの聞き取り調査の結果について(建設企画課)
**********

■群馬県でも、この法令に基づく「処分等の求め」の申出書は、これまで取り扱ったことがないらしく、受け取った廃棄物・リサイクル課の職員は、鳩が豆鉄砲を食ったような対応でした。すでに、提出からまもなく1カ月が経過しようとしていますが、未だに群馬県からは何の対応についての連絡が来ません。このまま、ダンマリを決め込むつもりなのでしょうか?

 サンパイの不法投棄を取り締まるどころか、無法状態に等しい群馬県の事務事業の実態ですが、この違反状態をなおすために処分を行う行政の権限、行政指導を行う行政の権限が、つねに適切に行使されるとは限りません。

 このような権限を行使するには、違反状態の存在を、行政が知っていないといけませんが、行政のインフラは限られており、規制の対象が広く追いつかなかったり、そもそも違反事実を認めるのが技術的に簡単ではない場合には、行政のみでは、違反事実にかかる情報を十分に取得できないということが起こり得ます。

 その結果、いわゆる、「執行の欠缺」というべき事態(適切な執行が欠けている状態)が生じていました。さらに、たとえ違反事実を知っていたとしても、黙認してしまったり、法律の根拠に基づかない弱弱しい行政指導を繰り返すばかりで、有効な是正策を講じず、違反状態の継続を許してしまう事態が生じてしまいます。

 こうした問題意識から、法令違反の事実を把握している者からの申出をきっかけとして、行政が必要な調査をし、その結果、必要があると認めるときに違反事実を是正するための処分又は行政指導をする制度をつくることで、行政手続法の目的である「行政運営における構成の確保と透明性…の向上を図り、もって国民の権利利益の保護」をはかろうとしたのが、この法律の趣旨です。

■当会としても、これまでは行政事件訴訟法に基づく行政訴訟ないし住民訴訟と行政不服審査法に基づく審査請求を主に利用して、行政の歪みの是正を求めてきました。今回、それらに加えて行政手続法第36条の3、および群馬県行政手続条例に基づく行政指導の中止等の求め及び処分等の求めに基づく対応を初めて試みました。

 この「処分等の求め」は、「何人でも」申し出ることができる制度であり、申出人個人の権利利益の侵害を要件とする行政不服審査とは一線を画すると考えられたからです。非申請型(直接型)義務付訴訟などの制度が整備されていたとはいえ、訴訟要件も本案勝訴要件も厳しい状況でしたから、このような柔軟な制度ができたのは、選択の多様性が増えたことになり、市民運動の立場からは、喜ばしいことではないかと思います。

 なお、処分の求めと行政指導の求めは、両方を求めることも可能であり、申出人の氏名、住所等の個人情報は、個人情報保護法により保護されます。勿論、当会では堂々と申出人の氏名、住所は自ら開示しております。

 ただし、この処分等の求めの制度にも限界があります。あくまで、職権発動を促す制度と位置付けられているに過ぎないからです。なぜなら、この証左として、申出人に、申出を受けた調査結果や是正措置について、通知を求める権利を与えてはいないからです。実務上は、通知を行うべきですが、法律上明確に書いてないのです。

 当会では今後も、この制度を使って活用例を積み重ね、行政の良質なサービスの提供につながるようにしたいと思っております。

【市民オンブズマン群馬事務局からの連絡・その2に続く】
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