2009/11/11  12:32

東京ガスの高圧ガス導管敷設工事完了と東邦亜鉛の新型電解工場による地域環境への影響懸念  東京ガス高圧パイプライン問題

■平成19年夏からはじまったガスパッチョ東京ガスによる群馬幹線T期工事は、岩井地区の推進工法のための縦坑の埋め立て工事もほぼ終わり、11月16日から11月28日にかけて、北野殿地区のガス放散塔のあるバルブステーションから、岡田市長宅前までの舗装本復旧工事が施工される旨、地元の回覧板で通知がありました。

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岩井地区の県道の縦坑も埋め立て完了。

 地元住民に事前に合意もとらず、岡田市長とガスパッチョ東京ガスとの密約で施工された安中市における群馬幹線T期工事については、東京ガスのCSR報告書2009年によると、2009年度完成予定とされており、既に、高圧ガス導管は、安中市の横野平の信越半導体の脇のバルブステーションから、高崎市下小塙町のガバナーステーションまでパイプがつながったようです。

 57億円の事業費を投入して、東京ガスが、沿線の大口消費者と目される東邦亜鉛安中製錬所や、P&G、NSKなどの八幡工業団地の関係企業への供給を目当てに計画したこの事業も、東邦亜鉛に関しては、いまだにガス供給契約のめどが立っていないようです。

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テロ対策のため厳重にフェンスで囲まれた北野殿地区の安中バルブステーション。東邦亜鉛に天然ガスを供給できるようにガバナーステーション用のスペースを十分確保したレイアウトとなっている。このあと、高圧ガス導管内をフラッシングし、来年3月ごろ、運用開始になるとみられるが、東京ガスの企業体質として、地元住民には今後そうした高圧ガスの運用情報は永久に提供されない模様。

■一方、東邦亜鉛安中製錬所としては、CO2削減の観点から、重油燃焼による電解残差中の亜鉛などの金属の回収を、天然ガスに切り替えることは有効だとしています。

 しかし、東京ガスが北野殿地区に設置したバルブステーションから天然ガスの供給を受けるには、圧力を下げるためにガバナーステーションを増設する必要があり、億単位と言われる整備費用の負担に二の足を踏んでいるため、57億円もかけた東京ガスとしては、思惑が外れた形になっています。

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東京ガスによる高圧ガス導管敷設後の市道舗装本復旧工事区域を示した回覧版。バルブステーションから東邦亜鉛に向かってガス供給予定ルートが点線で示してある。

■東邦亜鉛は今年5月発表した2009から2011年度の中期経営計画で、約80億円を投じて、亜鉛地金を生産する安中製錬所に新しく電解工場を新設する計画を立て、2009年10月29日(木)に工場建設の請負業者の竹中工務店の関係者らも参加して、新電解工場の地鎮祭を盛大に挙行しました。新型の電解工場は、それまでの平面的なレイアウトではなく、立体的な配置にして、旧設備より生産性を向上させ、2011年夏に稼働予定となっています。

 その結果、東邦亜鉛安中精練所の亜鉛の生産量は2011年度に12万5000トンとなり、同年度の同社の売上目標は840億円(2009年度見込み比31.3%アップ)を目論んでいます。

 この電解工場の新設の設備投資が優先するでしょうから、東京ガスが期待する天然ガスの供給は、しばらく先送りとなるかもしれません。それまで、両社の駆け引きが水面下で展開されることでしょう。

■しかし、東邦亜鉛安中精練所周辺の重金属土壌汚染に悩まされている住民としては、気が気ではありません。なぜなら、東邦亜鉛の生産能力が増加することは、周辺への重金属を含んだ降下煤塵の量もそれだけ増えて、さらなる土壌汚染となるため、複雑な気持ちだからです。

 既に報告のとおり、東邦亜鉛は、岡田義弘安中市長に多年にわたり政治献金を行っており、そのお返しとして、岡田市長は、重金属による土壌汚染農地の改良事業については、まったくやる気がなく、東邦亜鉛による安中公害が全国に知られるようになった昭和40年代からすでに40年以上経過しているにもかかわらず、工場周辺の畑地の汚染土壌はそのまま手つかずとなっており、公害対策を施したとはいえ、完全ではない為、毎年、すこしずつ重金属を含んだ降下煤塵が、精錬所周辺に降り注ぎ、土壌汚染度はさらにじわじわと進行しています。

■さらに新型の電解工場、そして、東京ガスが営業攻勢をしかけている天然ガスの供給によるさらなる生産性のアップが図られることになりますと、ますます地元住民の苦悩は募るばかりです。

 一刻も早く、現在の汚染土壌をきれいな土に戻し、安心して農作物が生産できるような環境整備を行ってほしいのですが、東邦亜鉛も東京ガスも、そうした地元住民の要請にはまったく知らんぷりで、肝心の行政も業者寄りのため、今後の地域の生活環境の見通しは、改善の見通しが立たないのが現状です。

【ひらく会情報部】
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