2009/11/21  10:45

岩手県警の不正経理事件が物語ること  警察裏金問題


■平成15年度から20年度まで、総額2億1500万円の公金を不正経理で裏金化していた岩手県警で、11月20日に、現職を含む歴代4人の本部長の監督責任を問い、同日付で減給の懲戒処分にするなど、計257人の処分を発表したことが報じられました。

 岩手県警で昨年11月に発覚したとされる、この事件は、昨年、愛知県や岩手県をはじめ、群馬県などを含む全国の13道府県で、会計検査院から指摘された国庫補助金に絡む不正経理問題とは別です。

 岩手県の場合、会計検査院から「不適正」と指摘された補助金約2億円について、今年2月の補正予算に計上し、国に返還すると発表し、同時に行われた処分では、「預け金」や「差し替え」「一括払い」の手口で不正経理をしていた部署に、管理者として複数年度在籍していた職員(課長級)とその上司(部長級)ら計20人が戒告、そのほかの関係職員(380〜480人)を訓告または厳重注意としました。

 その後の追加調査で、さらに不正額が膨らみ、おなじような手口の不正経理が、市町村レベルでも行われていることが判明しました。

■岩手県や岩手県警および市町村の不正経理の手口は、納入年度を前年度に装う「期またぎ」あるいは「翌年度納入」、架空発注などで業者に現金をプールさせて、必要に応じて物品を納入する「預け金」、契約と異なる物品を納入する「差し替え」とされていますが、これらは、群馬県でも、まったく同様です。

 今回の岩手県警の調査結果を見ると、役所も警察も、公金の取扱いは同様なので、不正経理による裏金捻出の手口も共通であることが確認できます。それは、組織や自治体の枠を超えて、全国共通で行われていることがハッキリしました。

 市民オンブズマン群馬では、群馬県の不正経理が発覚したのを受けて、群馬県警に告発状を提出しましたが、受理されたのか、されないのか、未だに連絡がありません。(http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/252.html#readmore参照)

 岩手県警が、各自治体と同じように不正経理を行っていた実態が明白になったため、同じような事情を抱えているかもしれない群馬県警として、群馬県の不正経理について告発状を受理すると不都合なことがあるのではないかと推測できます。しかし、文書偽造という刑事犯罪にもかかわる群馬県の不正経理の手口を、いくら自治体による行政の一翼を担う県警とはいえ、違法行為を司法面できちんと糺していかないと、10年前の群馬県庁のカラ出張問題のように、再発防止策が骨抜きになりかねません。

■ところで、岩手県警の事件を受けて、国家公安委と警察庁による処分は、本部長や警務部長経験者6人が減給100分の10〜20(1カ月〜3カ月)の懲戒処分で、会計課長や捜査2課長だった6人が長官訓戒と局長訓戒でした。警察庁は「預け金などによる『不適切経理』の処分としては例がない人数」とコメントしています。しかしコメントだけで、なぜ不正経理にかかわった当事者を刑事告訴しないのでしょうか。組織ぐるみだから、特定の関係者だけを刑事告訴できないのでしょうか。

 公金の裏金作り防止のためには、毅然とした対応が必要です。不正経理発覚で一時はあわてた群馬県の役人も、県警が捜査する動きを全く見せないため、胸をなでおろしているに違いありません。

 群馬県警には、県のお役人がホッとしかかっているこの時期を絶好の機会として捉え、ぜひ、きついお灸をすえてもらいたいものです。さもないと、「もう時効です」などとお役人に言われかねません。

【ひらく会情報部】
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