2007/10/8  12:49

1995年(平成7年)6月4日 上毛新聞  安中市土地開発公社事件クロニクル

公社名義で別口座
安中市職員の不正借り受け
上乗せ分を入金
ズサンな管理に批判

 安中市で先月三十一日、元同市都市計画課の土地開発公社担当職員が公文書を偽造したとして懲戒免職処分された事件で、安中署は三日も前日に引き続き同職員から任意で事情を聴いた。これまでの調べに対して、同職員は偽造の事実を認めており、同署は偽造した公文書を使った詐欺などの疑いもあるとみて、関係者から事情を聴く。また、同職員が不正に借り入れた金額が多額とみられるため、株購入などに流用した可能性があるとみて、詳しく調べる方針。

 調べによると、この職員は借入金のうち、上乗せ分を入金するため、開発公社名義の正規の口座以外にも、同公社名義の別□座を開設、入金された金を流用していたことが、明らかになった。これは複数の関係者の証言で裏付けられた。
 同公社の借入金に関する市側の帳簿で、借り入れ額と返済額が一致していたことから、事件発覚当初から通常の帳簿に乗らない別口座の存在が指摘されており、市幹部も同日、別□座が存在したことを認めた。
 同職員は不正借り入れに際して、金銭借入申込書の金額欄の数字を不正に改ざん、数字の間に新たに数字を書き加えるなどの方法で借入金を上乗せ。開発公社が正規に設けた口座以外に、独自に「別の特別会計」などと偽って開発公社名義の別口座を開設、正規借入金と上乗せ分の入金の窓口を分けていたという。
 同公社の業務は市が計画する宅地分譲、道路施設建設など公共事業に際した用地取得や販売など。昨年同公社では、磯部、板鼻同地区で住宅団地分譲事業などとして約二・五へクタールの用地を取得したほか、完成した分譲地約〇・五ヘクタールの販売を行った。
 こうした事業を行う場合、同公社は事業費用を金融機関から借り入れるが、この際、市はこれに関する債務を保証。借り入れた資金の元本、利子について、債務完了までに償還できない場合、償還できない全額、遅延損害金を金融機関に対して保証することになっている。平成六年度は、年間で約六億二千五百万円が借り入れられていた。
 別口座の俘在が明かになったことについて市側は「独自に金銭の出入りをチェックしており、事件発覚まで、帳簿類に不審な点は見られなかった」としている。しかし、関係者の間では「例え別口座が設けられ、帳簿に計上されなかったとしても、残高証明を取るなど、確認の手だてはあったはず。不正が行われながら、つじつまが合うこと自体が解せない。市側の管理態勢が甘い」と指摘する声が高まっている。


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