2010/9/6  22:23

多胡運輸への損害賠償請求を「不存在」と言えず「不開示」として開示を拒否した首都高の事情  首都高炎上とタゴ運輸

■平成20年8月3日(日)早朝、東京都板橋区熊野町の首都高5号線下り線と中央環状線外回りの合流地点で発生した首都高史上最大の物損事故。その2周年を記念して、当会は平成22年8月3日に、首都高に対して、事故を起こした多胡運輸及びその荷主らに損害賠償請求を行っているかどうかを確認するために、情報開示請求を出していました。

 その後、ちょうど1カ月した9月3日に、首都高から通知が、簡易書留で送られてきました。
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【首都高からの通知】
総務第33号
平成22年9月2日
市政をひらく安中市民の会 事務局長 小川 賢 様
     首都高速道路株式会社 代表取締役社長 橋本 圭一郎
首都高速道路株式会社が保有する情報の開示について(通知)
 平成22年8月3日付けで受理しました開示の求めについて、下記のとおり不開示とすることとしましたので、通知いたします。
     記
1 開示の求めがあった情報の名称及びその件数
 平成20年8月3日(日)早朝に発生した多胡運輸所有の大型タンクローリーによる横転炎上事故で、同年10月14日に記者会見した佐々木克巳社長は「損害が経営に与える影響は小さくない。賠償請求をきちんとやりたい」と述べた件に関して、これまでに首都高が多胡運輸やガソリン等を運搬した荷主らに対して為した賠償請求にかかる一切の情報。
 以上1件。
2 不開示とした情報とその理由
(1)不開示とした情報
 これまでに当社が多胡運輸やガソリン等を運搬した荷主らに対して為した賠償請求にかかる一切の情報。
(2)不開示とした理由
 首都高速道路株式会社が保有する情報の開示に開する規則第6条の規定に基づき存否を含めて応答できない。
(参考) 首都高速道路株式会社が保有する情報の開示に開する規則(抜粋)
第6条 開示の求めに対し、当該開示の求めに係る保有情報が存在しているか否かを答えるだけで、不開示情報を開示することとなるときは、会社は、当該保有情報の存否を明らかにしないで、当該開示の求めを拒否することができる。
3 手数料等の額
(1)手数料等の額
 315円(消費税及び地方消費税を含みます。)
〔手数料等の内訳〕
 開示の求めに係る手数料 315円(1件。消費税及び地方消費税を含みます。)
(2)手数料のお支払い方法
 銀行振込
<振込先> みずほコーポレート銀行 本店
      普通預金 xxxxxxx
      首都高速道路株式会社
 なお、銀行振込手数料は開示を求めた方のご負担となります。
(3)お支払い期限
 本通知をお受け取りになってから30日以内にお支払いください。
     以 上
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【不開示手数料にかかる首都高からの請求書】
No.2010-289
請  求  書
平成22年9月1日
市政をひらく安中市民の会事務局長 小川 賢 殿
     千代田区霞が開1丁目4番1号
      首都高速道路株式会社
      代表取締役社長 橋本 圭一郎(社印)
下記金額を請求します。
  金額315円
ただし、保有情報の開示手続にかかる開示の求めに係る手数料として
  納入期限 開示決定通知書を受け取ってから30日以内
  振込先  みずほコーポレート銀行本店
       普通預金XXXXXXX
       口座名義首都高速道路株式会社
  ※なお、振込み手数料は、各自ご負担願います。
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■このように、首都高からは、多胡運輸あるいはガソリン等を運搬した荷主らに対して損害賠償をした経緯を示す情報については、これまでは「不存在」という回答でしたが、今回は「不開示」という返事が来ました。

 これは首都高の情報開示の規則第6条により、「存在」あるいは「不存在」なのかを答えるだけで、不開示情報を開示することになるため、「不開示」、つまり「開示拒否」という理屈だということです。

■ということは、次の2つのケースが想定できます。

ケース1:
 既に、多胡運輸あるいは元請のホクブトランスポート、さらには荷主の出光興産に、なんらかの請求書を送っている場合。

ケース2:
 まだ、多胡運輸あるいは元請のホクブトランスポート、さらには荷主の出光興産に、依然として請求書を送っていない場合。

■当会が開示請求した情報内容は、「平成20年8月3日(日)早朝に発生した多胡運輸所有の大型タンクローリーによる横転炎上事故で、同年10月14日に記者会見した佐々木克巳社長は『損害が経営に与える影響は小さくない。賠償請求をきちんとやりたい』と述べた件に関して、これまでに首都高が多胡運輸やガソリン等を運搬した荷主らに対して為した賠償請求にかかる一切の情報」というものでした。

 すなわち、「損害賠償請求をきちんとやりたい」という佐々木社長の記者会見での首都高の決意表明を信じて、きちんと「損害賠償」したのかどうか、きちんと利用者に「情報開示」してもらうことが目的でした。

 しかし、その期待は、見事に裏切られたのでした。

■なぜ、首都高は、「不開示」という形で、開示拒否をしてきたのでしょうか。その原因としていくつかの要因や背景が考えられます。

 まず、平成20年10月14日に記者会見した佐々木社長にかわり、今の橋本圭一郎社長は、今年、平成22年6月15日の閣議で了承され、民間から新しく登用されました。

 高速道路会社各社には、それまで代表権を持つ取締役会長と代表取締役社長の2つのポストが存在していました。新しい人事では、会長と社長を兼任させ、さらに民間からの登用としました。

 高速道路会社は、05年の公団民営化で、高速道路の管理運用を担う民間会社として誕生、民営化前の旧日本道路公団出身者や官僚OBが役員として就任していましたが、この人事で一掃され、新たに民間の経営手法やセンスが導入されることが期待されたのでした。当会も、この人事に期待して、今回の情報開示を行いました。

■首都高の社長に就任したのは、三菱銀行、三菱自動車を経て、フィッチ・レーティングスジャパンCEOからアサツーディ・ケイ顧問だった、橋本圭一郎氏(50)でした。

 橋本氏の素晴らしいキャリアであれば、それまでの天下りの役人出身の社長や会長と異なり、民間のセンスをもって、首都高に多大な損害を与えた史上最高額の損害の回復のための賠償請求について、きちんと経緯と道筋を発表していただけるはずです。

 他方で、今回、当会の開示請求日から、回答日までちょうど1ヶ月を要したことから、首都高内部でも相当、対応に苦慮して、回答方針案の策定に逡巡した様子が伺えました。しかし残念ながら、首都高は、最終的に、開示拒否とする結論に決しました。その背景には、やはり、国交相の意向が大きく民間出身の新社長の判断に影響を与えていたことが想像されます。

■さらに、今回は「不存在」ではなく、損害賠償をしたか、しないかを悟られまいとして、「不開示」という極めて曖昧な形での回答を首都高が選択しました。これは、やはり、当時、膨大な数の首都高利用者に対して迷惑を与えた首都高にとって、損害賠償請求にかかる情報が、2年経過しても「不存在」、つまり「まだ請求をしない」ということになると、当然、利用者の批判にさらされることになるため、「それは絶対に避けたい」という意向が大きく働いたと見られます。

 あるいは、既に請求をしたが、その金額が、平成20年10月14日に記者会見した当時に発表した「45億円」という金額には程遠く、僅かばかりの金額で、事を納めようとしているため、「不存在」を選択しない場合には、そうした請求書が「存在」していることになるため、その賠償金額を公表したくないため、「不開示」という形での開示拒否を選択した可能性も、勿論、否定できません。

■しかし、当会は、首都高はやはり、ケース2だと思います。

 つまり、首都高は、あれだけの巨額な損害を被ったのに、多胡運輸やそれを支えてきた元請会社や荷主には、きちんと賠償請求をすることができないのだと考えられます。

 そのため、事故直後に拳を振り上げてみたが、当会が指摘してきた、多胡運輸を取り巻くさまざまなバリアーのため、結局、何もできなかったものと想定されます。

 このことは、政権交代で、自民党から民社党になっても、群馬県では以前として、中曽根派をはじめとする自民党の意向が強く、民社党としても、先日の参議員選で、中曽根派の前群馬県知事を担いで、中曽根派の政治パワーを利用せざるを得ない状況にあることを示しています。

 現在、「八ッ場ダム」という世紀のムダ公共事業が群馬県で進んでいますが、昨年の衆院選では事業中止をマニフェストで標榜していた民主党の対応が、その後大きくぶれてきていることが、そのことをなによりも雄弁に物語っているのです。

■首都高では、6月10日に平成22年3月期の決算報告を行い、同社のホームページ上でも公開していますが、約45億円と発表されたタンクローリー横転炎上事故の損害についてはどこにも、何も書かれていません。

 首都高が、本件について、多胡運輸に賠償請求しなくても経営上、問題ないのであれば、この事故以降、同種の物損事故が発生した場合、損害賠償は一切する必要がないか、あるいは、できないことを意味します。その理由については、今回の情報開示請求の結果を見て、あらためて、推察したいと思います。

■おそるべし、多胡運輸。おそるべし、多胡ファミリー。
 2年前に発生した首都高での多胡運輸所有のローリー横転炎上事故は、15年前に発覚した安中市土地開発公社を舞台にしたタゴ51億円巨額詐欺横領事件が風化してきた状況のなかで、一つの「天啓」ともいえる出来事でした。

 勿論、我々安中市民の多くは、この出来事を「天罰」として捉えていますが、タゴ一族は、そうは考えていなかったことでしょう。安中市の影の収入役だった兄が起こした51億円事件は、結局安中市の公金で尻拭いが続いています。兄の横領金のうち、14億円を超える使途不明金の行方について、安中市民の間では、タゴ一族や政治家らに流れたということは揺るがしがたい事実として認識されています。

■今回は、弟の会社が起こした巨額物損事故の尻拭いを、結局、首都高利用者に転嫁するわけで、首都高からの請求さえ思いとどまらせることのできるタゴ一族の実力について、あらためて、首都高の関係者の皆様も、その威力とバックの威光に認識を新たにさせられたことでしょう。

 なお、損害賠償の請求権は、民法により3年間のうちに、損害請求に関してアクションを行わないと時効になってしまいます。当会では、来年の夏に時効が到来するよりも以前に、もういちど、首都高に対して、本件と同じように、情報開示請求をする予定です。

【ひらく会情報部】


※<参考資料>
今年6月10日付で、首都高が発表した平成22年3月期の決算書です。
これを見る限り、多胡運輸やその荷主らに、首都高がこれまでに損害の賠償請求をした経緯を示す情報は見当たらないと断言できるのではないでしょうか。

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平成22年3月期 決算情報
平成22年6月10日
会社名:首都高速道路株式会社     上場取引所非上場
URL: http://www.shutoko.jp
代表者:(役職名)代表取締役社長(氏名)佐々木克巳
問合せ先責任者:(役職名)財務部長(氏名)中山 尚信   TEL(03)3502−7311
定時株主総会開催予定日:平成22年6月29日
有価証券報告書提出予定日:平成22年6月29日
                    (百万円未満切捨て)
1.22年3月期の連結業績(平成21年4月1日〜平成22年3月31日)
(1)連結経営成績                        (%表示は対前期増減率)
       営業収益    営業利益    常利益     当期純利益
       百万円  %  百万円  %  百万円  %  百万円  %
22年3月期 499,162  62.6 5,036  24.3 4,973   7.9  1,873 △42.4
21年3月期 306,973 △31.0 4,052  59.2 4,608  47.9  3,252  59.6
       1株当たり 潜在株式調整後   自己資本    総資産    売上高
       当期純利益 1株当り当期純利益 当期純利益率  経常利益率  営業利益率
         円銭   円銭        %       %      %
22年3月期   69.40   −          5.4      1.0      1.0
21年3月期   120.46   −         10.2      0.9      1.3
(2)連結財政状態
         総資産    純資産    自己資本比率   1株当たり純資産
         百万円    百万円        %      円 銭
22年3月期   445,795    35,827       7.9        1,308.24
21年3月期   548 883    33 944       6.1        1238.83
(参考)自己資本  22年3月期  35,322百万円 21年3月期     33,448百万円

(3)連結キャッシュ・フローの状況
       営業活動による 投資活動による 財務活動による 現金及び現金同等物
       キャッシュ・フロー キャッシュ・フロー キャッシュ・フロー 期 末 残 高
         百万円       百万円       百万円       百万円
22年3月期    135,728     △13,235     △112,326      44,272
21年3月期   △84,414     △17,434      86,953      34,106

2.23年3月期の連結業績予想(平成22年4月1日〜平成23年3月31日)
(%表示は対前期増減率)
      営業収益     営業利益    経常利益    当期純利益  1期純爺益
    百万円   %  百万円   % 百万円   % 百万円   %    円銭
通期 328 000 △34.3  1200  △76.2  500  △89.9  300  △84.0    11.11
(注)第2四半期連結累計期間の連結業績予想につきましては、業績目標管理を年次のみで行っていることから、開示を省略しております。

3.その他
(1)期中における重要な子会社の異動(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動) 無
(2)連結財務諸表作成に係る会計処理の原則・手続、表示方法等の変更(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更に記載されるもの)
  @会計基準等の改正に伴う変更     有
  A@以外の変更           無
(3)発行済株式数(普通株式)
  @期末発行済株式数(自己株式を含む) 22年3月期 27,000,000株 21年3月期 27,000,000株
  A期末自己株式数           2年3月期 −株   21年3月期 −株


(参考)個別業績の概要
1.22年3月期の個別業績(平成21年4月1日〜平成22年3月31目)

(1)個別経営成績                        (%表示は対前期増減率)
          営業収益     営業利益      経常利益     当期純利益
       百万円   %  百万円    %  百万円   %   百万円   %
22年3月期  497,014  62.8  2,529  △0.6  2,370 △4.8   440 △77.9
21年3月期  305,241 △31.1  2,544   99.7  2,491  99.2 .1,989  101.8

         1株当たり      株式調整後
         当期純利益   1株当たり当期純利益
             円銭      円銭
22年3月期        16.31     −
21年3月期      73.67     −

(2)個別財政状態
         総資産     純資産    自己資本比率   I株当たり純資産
               百万円       百万円        %      円 銭
22年3月期   437,356      31,422       7.2        1,163.79
21年3月期   540,894      30,981       5.7        1,147.47
(参考)自己資本     22年3月期  31,422百万円 21年3月期   30,981百万円

2.23年3月期の個別業績予想(平成22年4月1日〜平成23年3月31日)
(%表示は対前期増減率)
      営業収益     営業利益    経常利益   1株当たり当期純利益
    百万円   %  百万円   % 百万円   %  百万円   %    円銭
通期 325,200 △34.6  900  △64.4 200  △91.6 100  △77.3    3.70

※ 業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
1.前述の連結業績予想及び個別業績予想に記載している数値は、当社が現在人手している情報を基礎とした判断及び仮定に基づいており、判断や仮定に内在する不確実性及び今後の事業運営等による変動可能性に照らし、将来における当社の業績と異なる可能性があります。
  なお、上記の不確実性及び変動可能性を有する要素は多数あり、次のようなものが含まれます。
 ・経済情勢の変動
 ・自然災害等の発生
 ・訴訟に閲するリスク
  以上の不確実性及び変動要素全般に関する詳細については、当社の有価証券報告書をご参照下さい。
2.本資料の諸計数については、現在会計監査人による監査中であり、今後、変更する可能性があります。

1.経営成績
(1)経営成績に関する分析
@当期の経営成績
 当連結会計年度におけるわが国経済は、世界金融危機と世界同時不況といった最悪期を乗り越え、輸出、生産においては持ち直しの動きが見られるようになったものの、企業収益は大幅に減少し、雇用情勢は極めて厳しい状況となるなど、低迷基調で推移しました。このような経済状況の下、当社においては、平成22年3月28日に中央環状新宿線(3号渋谷線〜4号新宿線間4.3km)を新たに開通させるなどの事業を展開してまいりました。この開通等により、首都高速道路ネットワークの利便性の向上、アクセス強化が図られております。
 利用交通量は、普通車は対前期比1.1%増、大型車は5.7%減となり、全体としては前期より0.4%増の408.7百万台(112.0万台/日)となっております。また、高速道路事業以外の事業として、5箇所の都市計画駐車場等の駐車場事業、首都高速道路上の20箇所のパーキングエリアの運営及び管理等を展開してまいりました。
 この結果、当連結会計年度の営業収益は、道路資産完成高の増等により前期比62%増の499,162百万円となり、営業利益は前期比24%増の5,036百万円、経常利益は前期比7%増の4,973百万円、法人税等を控除した当期純利益は前期比42%減の1,873百万円となりました。
A主な事業セグメント別の状況
[高速道路事業]
(ア)営業収益
 当社グループは、首都高速道路のネットワーク整備の推進と営業路線の清掃・点検等の適正な管理を24時間365日体制で実施しており、営業路線延長は299.3kmとなっております。
 料金所周辺での渋滞緩和やお客様のキャッシュレス化による利便性の向上等を図るため、従来からETCの普及に努めてきたところです。具体的には、「ETC宅配サービス」によるETC車載器の廉価販売や、曜日別時間帯別割引等を実施してまいりました。その結果、ETCの利用率は、平成22年3月平均が87.5%となり、前年同月比で4.5%の増となっております。
 また、お客様サービスの一層の向上のため、ホームページに設けたグリーンポストやお客様満足度調査等を通じて得られたお客様の要望や意見を各種改善に反映し、サービス向上に努めてまいりました。
 さらに、お客様に、より安全・快適に首都高速道路をご利用いただくため、走行環境の改善やパーキングエリアのリニューアル等を行ってまいりました。
 このような状況の中で、営業収益のうち、料金収入等は景気低迷の影響等により大型車の交通量が減少したことに加え、経済対策等に伴う料金引き下げによる割引の拡充等に伴い割引のご利用が増加した結果、241,707百万円(前年同期比2%減)となりました。
 高速道路の新設については、首都高速道路の最大の課題である渋滞を解消すべく、中央環状新宿線(3号渋谷線〜4号新宿線間4.3km)を平成22年3月28日に開通させるとともに、中央環状線の最終区間である
 中央環状品川線(3号渋谷線〜湾岸線間9.4km)の平成25年度中の開通に向け事業推進に努めるなど、5路線27.5kmの整備を行ってまいりました。
 また、高速道路の改築等については、出入口増設等事業として王子南出入口の整備等、地震災害時の安全強化のため支承・連結装置の耐震性向上対策等の防災安全対策を継続して行うとともに、舗装の打ち替え等営業中路線において必要となる構造物等の更新を行ってまいりました。
 当連結会計年度の高速道路事業営業収益のうち、独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構(以下「機構」といいます。)への債務引渡しに伴う道路資産完成高は、中央環状新宿線(3号渋谷線〜4号新宿線間)の開通等により前年同期比473%増の250,021百万円となりました。
 当連結会計年度の高速道路事業営業収益は491,729百万円(同69%増)となりました。
(イ)営業利益
 道路資産完成原価が前期を上回ったこと等により、高速道路事業営業費用は前期比69%増の487,620百万円となり、当連結会計年度の同事業営業利益は前期比33%増の4,108百万円となりました。
[駐車場事業]
(ア)営業収益
 都市計画駐車場及び高架下等駐車場において、長期安定的な定期顧客の獲得とお客様にご利用しやすい料金の設定等の取組を行いました。また、新規駐車場の開設を行ってまいりました。
 当連結会計年度の同事業営業収益は前期比1%滅の2,770百万円となりました。
(イ)営業利益
 主に駐車場の管理費用の支出等により、駐車場事業営業費用は前期比2%増の2,267百万円となり、当連結会計年度の同事業営業利益は前期比13%減の502百万円となりました。
[受託事業]
(ア)営業収益
 レインボーブリッジにおける臨港道路海岸青海線及び東京臨海新交通臨海線、都道首都高速11号線の耐震性向上工事の施行等をはじめ、国、地方公共団体等の委託に基づく道路の新設、改築、維持、修繕等を実施した結果、当連結会計年度の同事業営業収益は前期比71%減の3,599百万円となりました。
(イ)営業利益
 営業費用は前期比72%減の3,485百万円となり、当連結会計年度の同事業営業利益は前期比50%減の113百万円となりました。
[その他の事業]
(ア)営業収益
 休憩所等事業として、首都高速道路上の20箇所のパーキングエリアにおいて、お客様が気軽に立ち寄れる都市型パーキングエリアの実現を目指し、芝浦PAにはコンビニエンスストアとカフエ、また、南池袋PAでは自動販売機型コンビニエンスストアの誘致等各PAでリニューアル施策を行ってまいりました。
 また、高架下賃貸施設の運営及び管理等を行ってまいりました。
 この結果、当連結会計年度の同事業営業収益は前期比30%増の1,400百万円となりました。
(イ)営業利益
 休憩所施設の管理費用の支出等により、営業費用は前期比18%増の1,092百万円となり、当連結会計年度の同事業営業利益は前期比95%増の307百万円となりました。

B次期の見通し
 平成23年3月期の通期業務見通しとしては、高速神奈川6号川崎線の殿町から大師ジャンクションまでの開通を平成22年10月に予定しており、これにより既に開通している川崎浮島ジャンクションから殿町出入口の区間と合わせて高速神奈川1号横羽線(横浜方向)と高速湾岸線が接続し、川崎市街から羽田空港や東京湾アクアライン(千葉方面)へのアクセスが向上するなど、高速神奈川6号川崎線が一層便利になります。また、ネットワーク整備の要となる中央環状線については、平成21年度の3号渋谷線〜4号新宿線間の開通による新宿線の全線開通に続き、品川線(3号渋谷線〜湾岸線間9.4km)の平成25年度中の開通に向け、事業推進に努めてまいります。
 また、お客様の安全・安心の確保を最優先とし、早期の適切な時期の補修により構造物の重大な損傷を防ぐ予防保全の技術や、鋼構造物等の補強や改良による構造物の長寿命化の技術を取り入れ、効率的な維持管理に引き続き取り組んでまいります。
 次期の連結の営業収益としては、高速道路事業において料金収入が2,441億円、道路資産完成高が606億円、高速道路事業以外の事業の収益と合わせて、合計3,280億円を見込んでいます。この結果、経常利益は5億円、当期純利益として3億円を見込んでいます。
(2)財政状態に関する分析
@資産、負債、純資産の状況に関する分析
 総資金は、445,795百万円となり、前連結会計年度末に比べ103,087百万円減少となりました。仕掛道路資産の119,441百万円減少が主な要因であり、これは建設中高速道路の進捗による増加130,580百万円及び中央環状新宿線等の機構へ引き渡しによる減少250,021百万円によるものです。
 負債は、前連結会計年度末に比べ104,970百万円減少し、409,968百万円となりました。主な要因は、道路建設関係社債及び道路建設関係長期借入金の新規発行・借入れによる142,008百万円の増加と、機構の債務引受けによる250,608百万円の減少になります。
 純資産は、前連結会計年度末に比べ1,882百万円増加し、35,827百万円となりました。これは主に、当期純利益1,873百万円の計上による利益剰余金の増加になります。
 以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の6.1%から7.9%となりました。

Aキャッシュ・フローの状況に関する分析
 当期の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益4,700百万円に加え、非資金項目である減価償却費が6,332百万円、仕掛道路資産の減少額が122,920百万円となったこと等から、135,728百万円の資金収入(前期は資金支出84,414百万円)となりました。・
 当期の投資活動によるキャッシュ・フローは、主に、料金所施設、ETC設備等の設備投資を行ったことにより、13,235百万円の資金支出(前期は資金支出17,434百万円)となりました。
 当期の財務活動によるキャッシュ・フローは、道路建設関係長期借入れによる収入74,920百万円、道路建設関係社債(政府保証債及び普通社債)の発行による収入66,930百万円等による収入があった一方、機構の債務引受けによる道路建設関係社債及び道路建設関係長期借入金の減少額250,608百万円等があり、112,326百万円の資金支出(前期は資金収入86,953百万円)となりました。
 以上の結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、期首に比べ10,166百万円増加し、44,272百万円となりました。

2.企業集団の状況

 当社グループ(当社及び連結子会社15社)は、高速道路事業、駐車場事業、受託事業及びその他の事業の4部門に関係する事業を行っており、各事業における当社及び関係会社の位置付け等は、次のとおりであります。

(1)高速道路事業
 高速道路事業においては、首都圏の1都3県(3政令指定都市を含む。)(注1)において、平成18年3月31日に当社が機構と締結した協定、道路整備特別措置法(昭和31年法律第7号)第3条の規定による許可及び同法第4条の規定に基づき、高速道路(注2)の新設、改築、維持、修繕、災害復旧その他の管理等を行っており、また、開法第9条の規定に基づき、当該高速道路の道路管理者の権限の一部を代行しております。
 当事業において、以下の業務については、当社から下記の連結子会社に委託しております。

 料金収受業務  首都高トールサーピス西東京梶A首都高トールサービス東東京梶A首都高トールサービス神奈川
 交通管理業務  首都高パトロール梶A首都高カー・サポート
 維持修繕業務  首都高技術梶A首都高メンテナンス西東京梶A首都高メンテナンス東東京梶A首都高メンテナンス神奈川掬、首都高電気メンテナンス梶A首都高ETCメンテナンス梶A首都高機械メンテナンス
(注)1.東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、横浜市、川崎市、さいたま市
   2.高速道路株式会社法第2条第2項に規定する高速道路をいいます。

(2)駐車場事業
 駐車場事業においては、都市計画駐車場事業及び高架下等駐車場事業を行っております。
 そのうち都市計画駐車場事業については、当社が運営及び管理を行っております。また、高架下等駐車場事業については、連結子会社である首都高速道路サービス鰍ェ運営及び管理を行っております。

(3)受託事業
 受託事業においては、当社における高速道路事業と併せて施行することとされた他の道路の新設、改築、維持、修繕等を国、地方公共団体等の委託に基づき実施しております。

(4)その他の事業
 その他の事業においては、休憩所等事業及び高架下賃貸施設事業等を行っております。
 休憩所等事業については、高速道路の休憩施設等の運営及び管理等を行っており、そのうち11箇所の休憩所内商業施設は、連結子会社である首都高速道路サービス鰍ェ運営及び管理を行っております。また、高架下賃貸施設事業については、当社が高速道路の高架下を利用した賃貸施設の運営及び管理を行っております。
 なお、当社グループでは、連結子会社である首都高保険サポート葛yび首都高パートナーズ鰍通じて、損害保険代理店事業等及び労働者派遣事業等も行っております。
13



2010/9/7  9:15

投稿者:ひらく会情報部

当会のブログの愛読者の皆様へ

 平素より、当会のブログをご愛読賜り厚く御礼申し上げます。
 さて、本日の早朝、下記のような、当会の記事内容と無関係な迷惑コメントが寄せられました。
 このような反応も、記事の内容の軽重を客観的に評価するひとつの指標として、当会ではあえて消去しておりません。
 当会のブログ愛読者のご理解を賜りたく、また、引き続き当会のブログをご愛読くださるよう宜しくお願い申し上げます。

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