2010/11/4  1:52

群馬県信用組合の不祥事で被害を受けた顧客の皆様へ!「被害者の会」を立ち上げましょう  群馬県内金融機関不祥事件

■10月22日に、安中市に本部がある群馬県信用組合で、着服事件が発覚したことが公表されてから10日が経過しました。その後の当会の調査で、この事件は非常に奥の深いことが次第に判明してきました。

 10月23日に、この事件を報じた上毛新聞の記事によれば、県信の顧客への被害はすべて弁済されている、とされていましたが、実際には、被害を受けて県信にかけあっても応じてもらえず途方にくれていたり、訴訟沙汰になっていたりするケースもあることが分かりました。

 安中市内はもとより、群馬県信用組合の支店のある県内各地で、県信の元支店長によって被害をうけた方々は、決して泣き寝入りしないでください。被害に遭われたかたは、ぜひ当会事務局に情報をお寄せください。→ ogawakenpg@aol.com


■着服が発覚しても、既に顧客に返済がなされたから刑事告訴をしない、という対応自体、顧客への信頼第一を掲げる金融機関として信じられないことです。このような不祥事を起こし、異常な対応を取っている群馬県信用組合について、当会の会員ネットワークや県信のディスクロージャー等の開示情報などを通じて調べてみました。

 それによりますと、昭和63年(1988年)4月に、下仁田に本部を置く西群馬信用組合と碓氷郡を発祥の地とする碓氷信用組合が合併し、群馬県信用組合が発足し、本店営業部が開設されました。以降、次のような推移をたどって現在に至っています。
 昭和63年12月 預金1000億円達成。
 平成1年5月 営業地区を前橋市と玉村町に拡大。
 平成3年3月 富岡東支店開設。
 平成3年12月 榛名町支店開設。
 平成4年12月 小幡出張所開設。
 平成5年4月 日本銀行歳入復代理店業務の開始。
 平成6年3月 国債等の窓販業務の取扱開始。
 平成6年5月 全信組連協同オンライン加盟。
 平成7年1月 外国為替取次業務取扱開始。
 平成7年3月 南牧村指定金融機関として指名を受ける。
 平成12年6月 理事長に松井誠就任。
 平成14年12月 投資信託住宅証券等の窓口販売業務の取扱開始。
 平成15年2月 個人向け国債の募集の取扱開始。
 平成15年8月 リレーションシップバンキング機能強化計画策定。
 平成16年5月 セブン銀行とのATM利用提携の開始。
 平成17年8月 「地域密着型金融推進計画」策定。
 平成18年9月 小幡出張所廃止。
 平成18年10月 生命保険の窓口業務の取引開始。
 平成20年4月 新中期経営計画策定(3カ年)。

■合併する前の碓氷信用組合は、昭和26年に設立されましたが、そのルーツは古く松井田の増田地区で明治時代から金貸し業をやっていた一族にさかのぼることができるそうです。昔からこの金貸し業者は、借り手が返済しても、2回繰り返して返済を迫ることで、地元民の間では有名だったそうです。中には、3回も返済を繰り返し迫られたという話もあります。

 こうしたエピソードで知られた一族ですが、戦後の混乱期だった1949年に施行された中小企業等協同組合法にもとづいて、1951年12月に碓氷信用組合として碓氷郡で設立されました。同法第3条に規定されたこの中小企業金融機関は、組合員の相互扶助を目的とし、組合員の経済的地位向上を図る非営利法人でした。明治20年代に発足した組合組織の相互扶助的金融機関から、産業組合、商工協同組合、市街地信用組合と発展し、同法によって信用組合として改組されたのでした。

 1951年に施行された信用金庫法によって、その後、金融機関的性格の強いものは信用金庫に改組され、協同組合的性格の強いものだけが残され、群馬県内では、現在、あかぎ信表組合(本部:前橋市千代田町5-17-3)、群馬県信用組合(本部:群馬県安中市原市668-6)、かみつけ信用組合(本部:渋川市渋川1305-13)、東群馬信用組合(本部:群馬県伊勢崎市境315-5)、群馬県医師信用組合(本部:前橋市千代田町1-7-4)の5つが存続しています。

■制度・運営の面から、県信のように一定地域内の小規模零細事業者や住民を組合員とする、もっともポピュラーな「地域信用組合」と、医師、青果卸、公衆浴場、出版・印刷業、建設業のような特定業種の関係者を組合員とし、本店のみの営業が多い「業域信用組合」、そして、官公庁や新聞社など同じ職場に勤務する人たちを組合員として各庁舎や会社内に置かれている「職域信用組合」の3つの業態に分かれています。通常、「信組(しんくみ)」という略称で呼ばれており、日本各地の信用組合は社団法人全国信用組合中央協会(前信中協)を構成していて、上部機関は全国信用協同組合連合会(全信組連)となっています。

 信組の主な業務は、中小企業等強度組合法第9条で規定されていて、原則として組合員(営業地域内に、居住する者・中小企業の事業所を有する者・あるいは勤労者)やその親族だけから預金・定期積金を受け入れ、これを組合員に対して貸出すこと(親族には預金担保貸付)です。また、国や地方公共団体、非営利法人からの預金も受けつけています。組合員以外からの預金は総預金の20%以内に制限されていて、この点が誰でも預金できる信用金庫と異なります。

■業務内容の詳細を定めた法律としては協同組合による金融事業に関する法律がありますが、同法は多くの部分で会社法や銀行法、金融商品取引法を準用しています。基本的には、銀行や信用金庫と同様の業務を行っており、小切手法においては銀行と同一視されています。信用金庫や農業協同組合などと同じ非営利組織(組合組織)です。

 金融自由化の流れによって、効率化のために各地で合併などが進みましたが、破綻なども相次ぎ1968年の544組合をピークにその数は減少傾向にあります。2005年3月、大分県信用組合が杵築信用金庫を吸収合併した例は、一般に規模が小さいとされる信用組合が信用金庫を吸収した珍しい事例でした。また、信用金庫が銀行を吸収合併することも法的には可能ですが、現在までそのような事例はありません。

■群馬県信用組合の規模は、出資金6.67億円、預金高1903億円、貸出金826億円、役職員数279人で、組合員から選ばれた119人の総代から構成される理事会で運営されています。営業地域は富岡市、安中市、高崎市、藤岡市、前橋市(旧大胡町、宮城村、粕川村、富士見村を除く)、甘楽郡、多野郡、佐波郡玉村町で、店舗数は、先日10月12日にオープンした甘楽支店を含めて23店舗あります。

 1988年4月に碓氷信用組合と西群馬信用組合が合併した際に、理事長には大河原清一氏が就任しました。下仁田町の馬山出身で、蚕種業界の理事長だった同氏は、衰退する養蚕業に見切りをつけ、信用組合の理事長に鞍替えました。以降、12年間理事長職にありましたが、平成12年6月に、2代目の理事長として現在の松井誠氏が就任しました。大河原氏はその後も会長として在席し続けました。

 既述のとおり、松井誠氏は、平成7年5月18日に安中市土地開発公社内で発覚した史上空前の巨額詐欺横領事件で、当時群馬銀行安中支店長をしており、タゴに対して積極的に融資をしていたことで知られています。その後、5年ほど群馬銀行で人目をはばかって過ごしていましたが、タゴ事件に係る群馬銀行関係者としては幸運にも転職して劇的に処遇改善を果たした、いわゆる勝ち組の筆頭といえることができます。

■県信では、平成20年4月から3年間の「新・中期経営計画」に取り組んでおり、基本方針として掲げている「地域と主に生きる信用組合づくり」を推進するために、3年後のめざす姿を「お客様に信頼される健全で良質な信用組合」としています。

 この実現に向けて、一層のリスク管理体制の整備と強固な財務体質の確保を図るために、リスク管理体制の整備・充実」(法令等遵守体制の一層の充実、業務上の様々なリスクに機敏に対応するための体制の整備・充実)と「安定した収益と資本の維持」(タイムリーな金融サービスを通じた収益確確保への取り組み(営業力強化への取り組み))を重要課題と位置づけ、次の推進項目に取り組んでいるのだそうです。
<リスク管理体制の整備・充実>
○各種リスク管理体制の整備
○各種リスク計測手法の分析・評価・検証
○事務の正確性向上と効率化
<営業力強化への計画的取り組み>
○営業係数計画の達成
○営業力の強化
○金融円滑化への積極的な取り組み
○地域密着型金融の推進
<職員と組織の活性化>
○人材の育成
○組織体制の再編成
<収益性の向上>
○預貸金利鞘の改善
○資金運用力の充実と役務収益の増加
<不良債権現象への取り組み>
○事業再生に向けた取り組み
○不良債権の減少

■このうち、「えっ」と耳を疑いたくなるのは、<職員と組織の活性化>に掲げた「人材の育成」と「組織体制の再編成」です。また、県信がスローガンとして掲げている次のことばにも、絶句してしまいます。
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◎お客様が金融機関に求めておられるサービスは多様化しており、個々のお客様が望まれているサービスを敏感に察知しタイムリーに提案することが大切です。そのために職員と組織を活性化するとともに営業力の強化に取り組みます。
◎金融業務の複雑化・高度化が進展する状況では、リスク管理体制の一層の整備が不可欠です。そのために役職員の行動管理から収益管理まで、各種リスク管理体制の強化充実を図り、健全で良質な職員と信用組合づくりに取り組みます。
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 「役職員の行動管理」でリスク管理を強化し、「健全で良質な職員と信用組合づくりに取り組む」必要性について認識しているようです。まさに、県信の職員の行動管理が不徹底だったため、窃盗犯のような職員が支店長職に君臨できたことを反省しているかのようですが、実際には、刑事告訴もせず、顧客の被害もない、などと豪語している現状は、県信のコンプライアンスそのものが絵に描いた餅と言えるでしょう。

 県信の元支店長の職員によって、せっかく預けた現金をネコババされた上に、県信から補償してもらうことのできない顧客の無念さは、察するに余りあります。ぜひ、被害を受けた皆様は、当会事務局にご連絡いただきたくよろしくお願い申し上げます。

【ひらく会事務局】
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