2011/3/29  23:48

安中市観光協会の予算・決算報告書から分かってきた驚くべき事実(その3)  オンブズマン活動

■安中市観光協会の平成18年度の決算書と平成21年度の決算書を比較すると、そのあまりにも劇的に変化した様子がよく分かります。


【歳入】  平成17年度      平成21年度   備考
会費    395,000円       417,000円   協会会員からの会費収入
委託料  2,712,000円       5,089,268円   温泉会館管理委託料+臨時職員業務委託料
補助金  7,678,000円       9,839,000円   安中市補助金、県観光協会助成金他+広告宣伝事業費
繰越金  1,379,616円        676,604円   前年度繰越金
雑収入    20,593円        604,661円   (生梅販売収益)、受取利息+梅の木オーナー代金他
合計   12,184,200円      16,626,533円    

【歳出】  平成17年度      平成21年度
会議費   149,205円        252,090円   総会・監査会
事務費  1,687,543円       4,681,351円
 旅費          18,200円     42,130円
 需用費         58,577円     64,140円  新聞代、ガソリン代
 役務費        167,872円     243,960円  パンフレット・チラシ送料
 使用料及び賃借料    20,894円     169,621円  ダスキン使用料+コピー機リース料他、
 負担金補助及び交付金1,422,000円    2,935,600円  県観光協会、(県観光行事負担金)、西上州観光連盟費負担金、公正取引協議会負担金、菊花大会補助金、磯部駅装飾補助金、磯部盆栽会補助金、秋間史跡保存会補助金、磯部温泉祭負担金、安政遠足補助金、西毛茶道補助金、(無料宿泊負担金+松井田支部補助金、イベント参加費用、梅の木オーナー本数分
 繰出金                 1,228,000円  磯部簗会計へ
事業費  7,433,677円       11,171,000円
 賃金         183,000円    5,527,696円  給与、梅林公園清掃代等
 報償費        595,500円     699,925円  キャンペーンレディ報酬手当、撮影会賞金等
 旅費         288,231円     409,329円  キャンペーンレディ旅費、観光キャンペーン旅費、高速料金等
 交際費        207,000円     223,000円  水神祭、子供神輿、出初式祝い金等
 需用費        1,469,443円    2,529,995円  消耗品費、光熱水費、
 役務費        1,285,001円    1,241,144円  広告料、電話料、保険料・手数料
 委託料        2,988,600円     273,000円  ホームページ更新料
 使用料及び賃借料    221,044円     259,964円  磯部駅電飾パネル掲出料、インターネット使用料、50周年式典会場使用料
 備品購入費       64,220円        0円
 公課費          7,200円      7,200円  軽自動車税
予備費    20,000円           0円
合計   9,290,425円       16,104,694円

■平成17年度と21年度の予算額のうち歳入、つまり「収入」を比較してみましょう。会費は、会員があまり増減がないため、5年間でほとんど変化はありません。ところが、委託料は271万円から509万円とほぼ倍増になっています。

 補助金も、4割ほど増えています。一方、繰越金は半減しています。しかも、5年前の繰越金は純然たる繰越金でしたが、5年後の繰越金は名ばかりで、委託料や補助金を大量につぎ込んで得た見掛けの繰越金です。雑収入の増加は、梅の木オーナー制度によるものです。その結果、ほどんど事業内容は変わっていないのに、歳入の規模は4割近く膨らんでいます。

■次に平成17年度と21年度の予算額のうち歳出、つまり「支出」を比べてみます。会議費は、倍増しており、総会後の懇親会に費やす単価がそれだけ豪勢になったことをうかがわせています。

 事務費は3倍に膨らんでいますが、このうち旅費は2.5倍となっています。需用費として当初は新聞購読代だけでしたが、その後ガソリン代も加わっています。ただし、増加は1割程度です。

 役務費は5割増加しています。パンフレットやチラシの送料となっていますが、本当に必要なチラシやパンフレットの送付先が増えたのでしょうか。

 使用料及び賃借料の金額はなんと8倍強に増えています。当初はダスキン使用料だけでしたが、その後リース会社からコピー機を導入したようです。ダスキンの費用も2.5倍になっているようです。同じ部屋の掃除なのに、なぜこんなに増えたのか疑問です。

 負担金及び交付金も倍増しています。この理由として観光協会松井田支部への補助金100万円が大きな割合を占めていますが、残りの数10万円がなぜ増加したのかよくわかりません。なにかイベントの名目で支出されているようです。

■驚くべきことは、繰出金として平成20年度から別会計の「磯部簗会計」の赤字補てんが、安中市の補助金を使って行われていることです。平成20年度は185万円を「磯部簗会計」に補填していました。

 「磯部簗」会計については、この後、詳しく述べますが、平成17年度には、借入金の元利合計200万円を支払ってなお、60万円の余剰金を出していましたが、平成20年度になって、一気に悪化し、補正予算を組むようになってしまいました。

 悪化した原因は、急激な支出の増加ですが、その原因を分析しないまま、平成21年度も多額の補助金を投入しています。にもかかわらず、平成22年度事業計画案の最後には、相変わらず「当協会直営事業の『磯部簗』の営業につきましては、さらなる営業努力を行います」とだけ記載されているだけです。ここでいう「営業努力」とは「補助金投入努力」のことのようです。

■続いて、事業費を見てみましょう。こちらも5年間で6割ほど増加しています。

 賃金については、なんと30倍に増加しています。この理由は、当初は梅林公園や観光公園の草刈り代としてシルバー人材センターに年間18万円ほど支払っていたようですが、その後、商工観光課からの回答書の第2項にあるように、「平成19年度までは歳出の事業費の委託料として支出していた職員の給与を、平成20年度から賃金からし仏するように支出科目の変更」が行われたためです。

 職員2名に対して、業務委託料として272万円が安中市から支出されていますが、実際には、その2倍の540万円近い給与が支払われていることになります。なにか、カラクリがあるのかもしれません。

 報償費は1割ほど増えていますが、これはキャンペーンレディの報酬手当と撮影会賞金等ということで、あまり増加はみられません。

 旅費は4割程度増えており、これは、キャンペーンレディの副賞の旅費と、観光キャンペーンの旅費、それに高速料金等となっています。観光キャンペーンに車を利用しているのかどうかを確認する必要がありますが、開示資料では詳細は全く分かりません。

 交際費は1割ほど増えていますが、これは、地元磯部の水神祭、子供神輿、出初式祝い金等へのご祝儀と思われます。なお、これとは別に、観光協会は事務費として、磯部温泉祭負担金として毎年50万円を支出しています。

■需用費は2倍近く増えています。これは、消耗品費、光熱水費、修繕費、印刷製本費、食糧費から構成されていますが、それぞれの増加割合をみると、消耗品費は65万9797円→132万4018円(2倍アップ)、光熱水費は9576円→1万855円(ほぼ同じ)、修繕費は33万6123円→15万6781円(半減)、印刷製本費は12万750円→48万8325円(4倍アップ)、食糧費は34万3197円→55万19円(7割アップ)となっています。

 このうち、印刷製本費については、平成20年度の決算では実に132万5180円となっています。毎年同じような事業をしているうえに、自前のコピー機も導入しているのに、印刷製本費が以前の10倍以上に膨らむというのは、なにかカラクリがありそうです。

 役務費は、広告料、電話料、保険料・手数料から構成されておりますが、これはほぼ同額で推移しています。

 委託料については、5年前が299万円でしたが、これは業務委託料として職員2名の賃金だったのが、平成20年度から、「賃金」の科目にシフトしたため、現在ではホームページ更新料として27万3000円が計上されています。どこに委託しているのか分かりませんが、更新料としてはかなり高額のような印象を受けます。

 使用料及び賃借料として、2割近く増加していますが、これは、磯部駅電飾パネル掲出料、インターネット使用料、50周年式典会場使用料とされています。

 備品購入費は、毎年、0円から数万円の範囲となっていますが、平成18年には30万円、また、平成19年度には、工事費として文学散歩記念費修理代の支出がありました。

 公課費は、毎年7200円ずつ軽自動車税を支出しています。どうやら観光協会は軽自動車を1台所有しているようですが、車検代はどこから支出されているのかは開示資料を見る限り分かりません。

■こうして、支出の規模は929万円から5年間で1610万円と約7割もアップしました。このうち1割が「磯部簗」の赤字補てんに費やされています。

 観光協会には職員が2名しかいません。やれることには自ずから限りがあります。観光協会の目的は、その会則第2条にあるように、「協会は、観光事業の振興と健全なる発達を図り、併せて他の産業との協調を保持して地域開発に資することを目的とする」とあります。となると、「磯部簗」の事業に力を入れてことにより、事業費が増えたのでしょうか。

 しかし、「磯部簗」の事業は「磯部簗会計」というもので対応しているはずです。観光許可以は、安中市の商工会と、磯部温泉のPR、秋間の梅林のPRを毎年連携して行っているわけですから、事業内容がそれほど劇的に変わるわけではありません。にもかかわらず、平成18年までは、繰越金も出して堅実に事業を行ってきた観光協会が、なぜこうもカネが要るようになったのでしょうか。不思議な現象と言えます。

【ひらく会情報部・なんでも鑑定団「タゴのお宝」タスクフォース・この項つづく】

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