港湾都市ナホトカの過ぎゆく短い夏の日(その3)  国内外からのトピックス

■既に述べたように、ナホトカ湾には、ボストチヌイ港、ナホトカ商業港、ナホトカ漁港、ナホトカ石油港の4つの港があります。なかでも1970年代にナホトカ湾内のウランゲリ湾に作られたボストチヌイ港は極東最大の港で、天然の不凍港として水深にも恵まれています。

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ナホトカ湾の衛星写真。左側にあるU字型に切れ込んでいるのが古くからのナホトカ港。右側の湾の入口にあるのがコジミノ石油積出港、その上の入り江にあるのがボストチニヌイ港。

 ボストチヌイ港の貨物取扱高は2004年の時点で3650万トンにのぼり、ロシアの中では、北西部のバルチック海に面したサンクト・ペテルブルク港、黒海に面したノボロシースク港に次ぐ規模です。石炭、コンテナ、化学肥料、木材、メタノールの5ターミナルからなり、取扱量の大部分は輸出向けです。

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ボストチヌイ港湾局のある建物。

 とりわけ、コンテナターミナルは、アジア・太平洋諸国と欧州諸国を結ぶシベリア・ランドブリッジの積替基地として重要です。

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ボストチヌイ港のコンテナターミナル入口。
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ナホトカのアメリカンカ地区にあるシベリア鉄道用コンテナ取扱クレーン。

■ナホトカ商業港はボストチヌイ港ができるまで極東の最大の港であったところで、主な取扱貨物は鉄鋼、非鉄金属です。

 ナホトカ漁港では、水産物以外にも木材や金属製品等を取り扱っている。ナホトカ石油港はロスネフチ社とアリアンス社が使用しており、アジア・太平洋諸国に輸出しているほか、マガダン州、カムチャッカ州など極北地域向けにも輸送しています。

 一方、ロシアのアジア地区のエネルギー政策の要となる大石油輸出基地としてコジミノ港の整備が着々と進められています。

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パイプラインが出来るまでは、鉄道輸送が主体。100両近く続く石油タンク者を前後2連、計4連の電気機関車が牽引する。

■ナホトカには、大きな造船所や鉄構工場が存在しています。かつてソ連崩壊直後から、日本の商社と石油メジャーが主導して開発が進められたその後、ロシア政府の介入でロシア主導となったサハリン・プロジェクトでしたが、その第2期プロジェクトのため、海上プラットフォーム用採掘施設の土台建設がボストチヌイ港で2003年6月に、石油・ガスパイプラインに使用する鋼管の腐食防止のためのコーティング作業が同港のタンカー修理工場で同年10月にそれぞれ開始されました。

 2005年4月、海上プラットフォーム用採掘施設2基の土台が完成し、同年6月、進水曳航式が行われました。 筆者がボストチヌイ港を訪れた時も、巨大なプラットフォームを建造していました。ナホトカはサハリン石油・天然ガス開発の物資支援拠点となっています。

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現在も、大型の浮体式石油プラットフォームがボストチヌイ港の一角で建造中。

 また、現在、ウラジオストクで来年のAPEC開催を目指して、世界最大級の斜長橋の建設が進められていますが、その橋桁もナホトカの造船所で製作され、艀(バージ)に乗せて、タグボートでウラジオストクまで毎週末運ばれています。

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橋桁ブロックを製作しているナホトカ港にある造船所の岸壁。

【ひらく会情報部海外取材班・この項続く】
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