勤務時間中にソフトボールやアダルトに興じる県庁職員らを監査する群馬県監査委員の職務怠慢度数  県内の税金無駄使い実態

■10月17日の読売新聞に次の記事が報じられました。なんと、10月16日の群馬県議会で、群馬県監査委員が作成して提出した2011年度の審査意見書の重要なコメント部分が、前年度のコメントの丸写しだったというのです。さっそく、事実関係を調べてみました。


**********2012年10月17日14時18分読売新聞
前年度と一字一句同じ…県監査委員の要望事項
 16日の群馬県議会決算特別委員会の総括質疑で、県監査委員が作成した2011年度の「県歳入歳出決算審査意見書」の一部が、10年度と同じ文言だとして、出席した県議から改善を求める声が上がった。
 指摘したのは岩井均県議で、審査意見書の「県債」「収入未済」「資金管理」の3項目について、県に対する要望事項が書かれている部分の文言が同じだった。各項目とも2段落構成で、決算額などが書かれている第1段落は数字など一部は異なっているが、要望が書かれている第2段落は一字一句同じだった。
 富岡恵美子・代表監査委員は「簡潔な表現をすると、同じ言葉になってくる。審査は十分に行っている」と答弁した。
 質疑後、岩井県議は「これではきちんと決算を審査していないと思われる。職務怠慢だ」と話し、富岡代表監査委員は「今後、改善していきたい」とした。
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■岩井県議は、平成21年度の県監査委員のひとりです。群馬県監査委員は4名から構成されており、2名は識見委員、2名は議会選出委員から構成されています。

 現在の群馬県監査委員は次の4名です。
1.富岡恵美子 識見委員(弁護士) 任期:平成21年2月21日〜 常勤(代表監査委員)
2.横田秀治 識見委員(公認会計士) 任期:平成24年10月1日〜(実際にはそれ以前から継続して就任) 非常勤
3.織田澤俊幸 議会選出委員 任期:平成24年5月25日〜(県議の場合は1年ごとに交替) 非常勤
4.新井雅博 議会選出委員 任期:平成24年5月25日〜 非常勤

■岩井県議が、2011年度の審査意見書の一部が2010年度の審査意見書のそれを丸写しにしていると指摘した箇所は、審査意見書の「県債」「収入未済」「資金管理」の3項目について、県に対する要望事項が書かれている箇所だということです。

 さっそくネットで、群馬県監査委員事務局にアクセスして見ました。
http://www.pref.gunma.jp/07/v0100058.html

 次に、「監査結果がみられます」をクリックしました。
http://www.pref.gunma.jp/07/v0110001.html

 すると「監査のあらまし」が現れたので、スクロールして「6 決算審査」のところを探すと、次の意見書があります。

【決算審査意見】
・平成21年度 歳入歳出決算及び基金運用状況の審査意見
・平成21年度 公営企業会計決算の審査意見
・平成22年度 歳入歳出決算及び美術品等取得基金運用状況の審査意見書(全文、PDF613KB)
・平成22年度 公営企業会計決算の審査意見書(全文、PDF339KB)

 どうやら、まだ平成23年度の審査意見書はHPにアップしていないようです。県議会が終了して、審査意見書が了承されないうちは、公表しないのかもしれません。

■そこで、しかたがないので、平成21年度の歳出歳入決算の審査意見書と、平成22年度の「(2)要望事項」の部分をプリントアウトして、比較してみました。次にそれを示します。

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平成21年度群馬県歳入歳出決算及び 基金運用状況の審査意見について
(2)要望事項
 依然として厳しい財政状況ではあるが県民の要望を的確に捉え、新たな行政需要に迅速かつ効率的に対応し、県民福祉の増進を図るため、緊急的な課題への対応や中長期的な視野に立った施策を推進すると同時に、費用対効果を念頭に置いた効率的な事業の実施、行財政改革の積極的な推進、財政の健全化及び適正な予算執行に一層努めるよう強く望むものである
  また、会計事務の適正化については、組織改正による内部検査体制の強化や財務規則の改正等の対応を行ってきたところであるが、引き続き、予算執行に当たっては、関係法令の遵守や職員の意識改革を徹底するよう強く望むものである
  なお、財務に関する事務の執行について、次のとおり要望する
ア 県債について
 県債発行額は、臨時財政対策債の発行額が増加したことなどから、一般会計が120,163百万円、特別会計が1,223百万円で合計121,385百万円となり、前年度に比べ32,031百万円(35.8%)増加した。この結果、年度末の県債残高は、1,067,826百万円となり、前年度に比べ52,782百万円(5.2%)増加した。累積した県債残高は、後年度に公債費として大きな財政負担となり、財政構造の一層の硬直化を招くことから、引き続き適切な公債管理を望むものである
イ 収入未済について
収入未済額は、一般会計が10,281百万円、特別会計が1,059百万円で合計11,340百万円となり、前年度に比べ448百万(4.1%)増加した。増加の主なものは、県税の525百万円であり、個人の県民税である。収入未済額は、滞納整理の強化などに積極的に取り組み、平成18年度まで5年連続で圧縮させてきたが、税源移譲の影響により平成19年度から再び増加している。負担の公平と財源確保の観点から、収入未済額の圧縮に向けて一層適切な事務処理に努められたい
 ウ 資金管理について
資金収支については、年度当初に一定量の資金を必要とする制度融資の運営が主な要因となり、ほぼ一年を通じて支出が収入を上回る資金不足の状態である。その不足額は金融機関からの一時借入金等により補填されており、資金収支の悪化により一時借入金等の借入額は増加した。一方、借入平均利率は前年度の0.39%から0.21%に低下し、借入に伴う支払利息は209百万円となり、前年度に比べ108百万円(-34.1%)減少した。引き続き、概算払等の支払の必要性、支払時期等を十分考慮するなど、適時適切な支払処理に留意するとともに、収入金の早期受入に加え、効率的な資金調達のために収入支出見込額を正確に把握するなど、引き続き適切な資金管理に努められたい
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平成22年度群馬県歳入歳出決算及び群馬県美術品等取得基金運用状況の審査意見について
(2)要望事項
 依然として厳しい財政状況であり、また、東日本大震災による今後の県税収入等への影響が懸念されるところではあるが、県民の要望を的確に捉え、新たな行政需要に迅速かつ効率的に対応し、県民福祉の増進を図るため、緊急的な課題への対応や中長期的な視野に立った施策を推進すると同時に、費用対効果を念頭に置いた効率的な事業の実施、行財政改革の積極的な推進、財政の健全化及び適正な予算執行に一層努めるよう強く望むものである
 また、会計事務の適正化については、引き続き、関係法令の遵守や職員の意識改革を徹底するよう努められたい。
 なお、財務に関する事務の執行について、次のとおり要望する
@ 県債について
 県債発行額は、臨時財政対策債の発行額が増加したこと等から、一般会計が1,237億1,624万円、特別会計が8億7,979万円で合計1,245億9,603万円となり、前年度に比べ32億1,091万円(2.6%)増加した。この結果、年度末の県債残高は、1兆1,235億7,044万円となり、前年度に比べ557億4,475万円(5.2%)増加した。ただし、元利償還金の全額が翌年度以降の地方交付税の基準財政需要額に算入される臨時財政対策債を除いた年度末の県債残高は、8,131億8,504万円となり、前年度に比べ178億305万円(2.1%) 減少した。
 臨時財政対策債を除いた年度末の県債残高は前年度に比べ減少しているが、累積した県債残高は、後年度に公債費として大きな財政負担となり、財政構造の一層の硬直化を招くことから、引き続き適切な公債管理を望むものである
A 収入未済について
 収入未済額は、一般会計が102億3,162万円、特別会計が10億1,185万円で合計112億4,347万円となり、前年度に比べ9,647万円(0.9%)減少した。減少の主なものは県税のうちの自動車税であり、前年度に比べ1億1,074万円の減となっている。これは、滞納整理の強化等に積極的に取り組んだ成果である。
 しかし、依然として多額の収入未済がある状況であり、負担の公平と財源確保の観点から、収入未済額の圧縮に向けて引き続き適切な事務処理に努められたい
B 資金管理について
 資金収支については、年度当初に一定量の資金を必要とする制度融資の運営が主な要因で、ほぼ一年を通じて支出が収入を上回る資金不足の状態であり、その不足額は金融機関からの一時借入金等により補填されている。資金不足額は、県債や地方交付税の増、制度融資預託金の減少等により、前年度に比べ減少しており、また、借入平均利率や支払利息も前年度に比べ低下した。
 引き続き、概算払等の支払の必要性、支払時期等を十分考慮する等、適時適切な支払処理に留意するとともに、収入金の早期受入に加え、効率的な資金調達のために収入支出見込額を正確に把握する等、適切な資金管理に努められたい
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赤字で示した箇所は、平成21年度と22年度が同じ文言の箇所です。つまり、平成22年度の審査意見書も、21年度をパクっているわけです。平成21年度の群馬県監査委員だった岩井県議としては、平成22年度の監査委員に殆どパクられたうえに、さらに、平成23年度の監査委員が平成22年度の意見書を丸ごとパクったのを見て、どうにも黙っていられなかったのだと思います。それが、選良として当然の思いであったに違いありませんし、そのことを議会のなかで、発言したのは至極当然のことです。

 この指摘をうけて、監査委員、とくに常勤の富岡恵美子・代表監査委員はどのような対応をとるのでしょうか。「今後、改善していきたい」と読売新聞の記者に対してコメントしているところを見ると、県民への公開前に、改善して、修正するのかもしれませんし、2011年度はこのままにして、次年度はパクらずに、表現を少し変えるつもりなのかもしれません。

 いずれにしても、群馬県の監査委員がまともに監査をしているはずはなく、どうせ、県職員がパソコンで前年度の原稿をベースに、適当に加筆修正をやっているのでしょうが、丸ごと前年度と同じ文言をそのまま使うとは、よほど、納税者である県民を愚弄していることに無頓着なのでしょう。監査委員事務局も県職員ですから、さしずめ泥棒が他のドロボーの盗んだカネを吟味しているようなものです。

 識見委員2名のうち、代表監査委員は弁護士で、もうひとりの監査委員は公認会計士です。弁護士は自動的に会計士や税理士の資格が与えられますから、本来、きちんと会計監査をする能力があるはずです。しかし、2名の専門家が揃って、県の職員のいい加減な審査意見書の内容にOKを与えていたということは、何も仕事をせずに、ただただ監査委員の俸禄を食んでいたということになります。

 本来であれば、議会選出委員2名のほうがいい加減な監査をする傾向があることから、そのお目付け役として識見委員が同数の2名、選出されているわけですが、今回は、岩井県議からズサンな監査を指摘されたのに、代表監査委員の弁護士は、議場で「簡潔な表現をすると、同じ言葉になってくる。審査は十分に行っている」などと答弁したというのですから、呆れ果ててしまいます。

■まずは、さっそくオンブズマンの会議に諮り、情報開示請求で、早急に2011年の審査意見書を証拠として入手し、できるだけ早い時期に、住民監査請求を視野に入れた対応をとる必要があるかもしれません。

【ひらく会事務局】
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