2013/2/11  22:57

安中公害から45年経過してやっと動き出そうとするカドミウム土壌除染対策にまたもや水を差す輩の動き  東邦亜鉛カドミウム公害問題

■東邦亜鉛安中製錬所は、昭和43年に富山県で発覚したイタイイタイ病を契機に、カドミウムによる環境汚染問題が全国的に注目された際に、公害企業として一躍有名になりました。そのため、東邦亜鉛安中製錬所のある碓氷川・柳瀬川流域が、カドミウム汚染被害調査研究の対象地域とされました。
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北野殿地区から見える東邦亜鉛安中製錬所の主排気塔(中央左よりの薄いブルーの煙突)。休日返上でフル操業中。環境白書にもあるように、野殿地区では毎月1平方キロ当たり平均2.41トンの降下煤塵が降り注いでおり、そのうち0.124kgのカドミウムが含まれており、通常の場所の20倍以上となっている。このため、もしカドミ汚染土壌の除染を行っても、50年後には再び現在の汚染レベルになると言われている。


 県と国との共同で昭和43年に、碓氷川・柳瀬川流域にある東邦亜鉛株式会社安中製錬所の排出水、同流域の河川水や川底の泥・砂、井戸水、水稲及び土壌等のカドミウム汚染に関する調査が行われ、この結果から、厚生省は昭和44年3月「カドミウムによる環境汚染に関する厚生省の見解と今後の対応」を発表し、碓氷川・柳瀬川流域が「要観察地域」に指定されました。

 それ以来、東邦亜鉛株式会社安中製錬所の発生源調査及び発生源対策、同製錬所周辺の環境保全対策、住民保健対策、農作物対策等が行われてきましたが、製錬所周辺の畑地や一部水田のカドミウム汚染土壌対策は、依然として手つかずのままとなっています。

 この背景には、公害企業である東邦亜鉛が自民党に政治献金をして、政治家を通じて行政に圧力をかけ、汚染土壌対策を足踏みさせ、汚染土壌を放置することで周辺農家の営農意欲を減退させ、結果的に汚染土壌対策の原因者負担を支出しないようにしようとする意図があるのです。

■安中のカドミウム公害問題では、損害賠償請求については、昭和61年9月に裁判での和解が成立し、公害防止協定が締結されました。

 その後、公害防止協定に基づき、原告団及び弁護団等による製錬所への立入調査が行われ、平成3年4月には、会社と旧原告団等との間で、協定書に定めた事項の完了について確認書が取り交わされました。また、同日には、平成3年9月22日の協定期間満了後の3年間を期間とする新協定が締結され、その後も継続協定(期間延長を内容とする。)が締結されています。

 しかし、肝心の周辺畑地や一部水田の汚染土壌対策は、全く手づかずのまま、放置されているのです。

 この経緯と現状は群馬県の環境白書をご覧ください。末尾に参考資料として、平成24年版環境白書の「第2部第3章第6節 特定地域の公害防止対策」を引用しました。

■こうしたなかで、平成25年1月17日付で、安中市農林課から次のアンケート調査が北野殿地区の住民らに配布されました。発送人名義は公害防除特別土地改良事業推進委員会の会長名となっていますが、実際には安中市産業部農林課と群馬県農政部技術支援課です。

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                    平成25年 1月17日
各  位
               公害防除特別土地改良事業推進委員会
                  会 長 木 村 晴 光
                  (会長印 印影使用)
     アンケート調査へのご協力のお願い
 厳寒の候、皆様には益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
 さて、この度当委員会では、別紙アンケート調査を実施することとなりました。お手数ですが、調査票及び名寄台帳に回答をご記人の上、同封の返信用封筒にてご返送下さい。皆様の貴重なご意見は、今後の事業推進に生かしてまいりますので、ご協力のほど、よろしくお願いいたします。
          記
1.提出書類
  ◇アンケート調査票
  ◇名寄台帳
2,提出期限
  ◇平成25年2月28日(木)
3.提出方法
 別紙アンケート及び各省台帳をご記入の上、同封の返信用封筒にて推進委員会事務局宛に郵送して下さい。
 なお、当アンケート調査についてご不明な点がございましたら、事務局の下記担当までお問い合わせ下さい。
                (安中市役所産業部農林課内)
                公害防除特別土地改良事業推進委員会 事務局
                 担当  小板橋・壁
                TEL 027-382-1111(内線3214)
                FAX 027-382-9066
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【アンケート調査表紙】
公害防除特別土地改良事業推進に関するアンケート調査
               公害防除特別土地改良事業推進本部役員会
                   会 長  木 村 晴 光
趣 旨
 公害防除特別土地改良事業を計画・実施するに当たり、農用地土壌汚染対策計画を変更する必要があるため、推進本部役員会として事業計画区域内の農家の皆,さまにアンケート調査を行います。 このアンケート調査は、結果を群馬県や安中市に情報提供し、今後の事業計画に反映させるために行うものです。皆さまのご協力を、よろしくお願いいたします。
<記入の方法>
 1.(○印)と、あるものは、ア イ ウ などの項目のうち、あてはまる項目を○で囲んでください。
 2.(記入)と、あるものは、(   )の中に数字、意見を入れてください
 3.このアンケートは、公害防除特別土地改良事業の計画区域内の土地について伺うものです。別紙「名寄台帳」に記載されている土地についてお答え下さい。
<回答者>(なるべく農業を営んでいる方、または、世帯主の方にお願いします)
 区 組:           区             組
 住 所: 安中市
 氏 名:
 年 齢:        歳

【アンケート調査票】
          ア ン ケ ー ト 調 査
【あなたの家の、現在の営農状況や将来の展望などについてお答え下さい】
1)あなたの家は、専業農家ですか、兼業農家ですか-(○印)
  ア 専業農家
  イ 第一種兼業農家(農業による収入が、一家の収入の半分以上の家)
  ウ 第二種兼業農家(農業による収入が、一家の収入の半分以下の家)
  エ 農業はしていない
2)現在、どのような作物を、どのくらい作っていますか。また、事業終了後の予定についてもお答え下さい (○印及び記入)
 @現在の作付け状況
  作物名         面積     反     畝(アール)
  ア 陸 稲            (   )反(   )畝(アール)
  イ 水 稲            (   )反(   )畝(アール)
  ウ 麦              (   )反(   )畝(アール)
  エ 野菜
    (              )(   )反(   )畝(アール)
  オ コンニャク          (   )反(   )畝(アール)
  カ 牧草、飼料作物        (   )反(   )畝(アール)
  キ 桑(養蚕で使っている)    (   )反(   )畝(アール)
     (養蚕で使っていない)   (   )反(   )畝(アール)
  ク 果樹(            )(   )反(   )畝(アール)
  ケ その他(           )(   )反(   )畝(.アール)
 A事業終了後の作付け予定
  作物名         面積     反     畝(アール)
  ア 陸 稲            (   )反(   )畝(アール)
  イ 水 稲            (   )反(   )畝(アール)
  ウ 麦              (   )反(   )畝(アール)
  エ 野菜
     (             )(   )反(   )畝(アール)
  オ コンニャク          (   )反(   )畝(アール)
  カ 牧草、飼料作物        (   )反(   )畝(アール)
  キ 桑              (   )反(   )畝(アール)
  ク 果樹(            )(   )反(   )畝(アール)
  ケ その他(           )(   )反(   )畝(アール)
3)今後農業を続ける人がいますか (○印)
  ア いる
  イ いない-
4)将来の農業経営について、どのようにしたいとお考えですか(○印)
  ア  現在の規模で農業を続けていきたい
  イ  経営規模を拡大したい
  ウ  経営規模を縮小したい
  エ  農業を辞めたい
5)経営規模の拡大もしくは縮小は、どのような方法で行いたいと思いますか
  (○印又は、記入)
 @前問で「イ 規模拡大したい」と答えた方に伺います (複数回答可)
  ア 農地の購入による拡大     (  )反(  )畝(アール)
  イ 借地による拡大        (  )反(  )畝(アール)
  ウ 農作業の一部を引き受ける方法 (  )反(  )畝(アール)
  オ その他(                )
 A前問で「ウ 規模縮小したい」「エ 農業を辞めたい」と答えた方に伺います(複数回答可)
  ア 土地を売却する方法   (  )反(  )畝(アール)
  イ 賃貸による方法     (  )反(  )畝(アール)
  ウ 農作業を委託する方法  (  )反(  )畝(アール).
  エ 山林にする方法     (  )反(  )畝(アール)
  オ その他(                        )
6)子供(長男などの後継者を除く)や孫のために、一部の農地を宅地にしたい(ただし500u以下)というお考えがありますか。
  ア ある
  イ ない
7)前問で「ア ある」と答えた方に伺います。現在宅地化を考えている土地についてお答え下さい。
  大字   小字    地番     面積      地目
【農作業の効率をあげるために、現在あちこちに点在している面積の小さな農地を、大きな農地にまとめる事が必要であると言われています。これについて、お答え下さい。】
1)事業計画区域内のあなたの土地は、何ケ所に点在していますか。(記入)
  ア 現在は(       )ケ所
2)農地を数ケ所にまとめる場合、あなたは、次の項目の内、どの項目を考えてまとめたらよいと思いますか (○印又は、記入)
  ア 今ある土地の、比較的大きい面積のところ(まとまっている)を中心にまとめる
  イ 住居の近くにできるだけまとめる
  ウ 条件によりいくつかの区域に分け、その区域ごとに、それぞれが持っている土地をまとめる
  エ 普通畑、桑園、果樹園など、それぞれ団地をつくりまとめる
  オ その他(                          )
3)あなたは、賃借により利用権の設定がされている土地や小作地などを、どのようにまとめたらよいと思いますか(○印)
  ア 借り手(小作人)が耕作しやすいようにまとめる
  イ 所有者(地主)を基本にまとめる
  ウ どちらともいえない
4)一般的に、農地を数ケ所にまとめる換地を行った場合、それぞれの区画が幅員4m以上の道路に面するようになります。この場合、皆さんの土地が一定の割合で少しずつ目減りすることになりますが、このことについてどう思いますか (○印)
  ア 面積が多少減っても、使いやすい区画の方がよい
  イ 使いにくい区画があっても、道路は必要最小限に抑え、耕地面積をできるだけ減らさない方がよい
5)公共用地や公園用地など、非農用地を作り出すことを予定しています。
  その方法について伺います(○印及び記入)
 @用地の出し方について
  ア 全員が少しずつ出し合う方がよい
  イ 戸別に買収するのがよい
  ウ 買収を基本にして、足りない分を全員で出すのがよい
 A非農用地のために、土地を売ってもよいと思いますか
  ア 公共用地に使うなら売ってもよい
                 (    )反(    )畝(アール)
  イ 金額によっては、売ってもよい
                 (    )反(    )畝(アール)
  ウ 売りたくない
6)公害防除特別土地改良事業などについて、ご意見があれば記入ください。
             以上で終了です。ご協力ありがとうございました。

【公害防除特別土地改良事業  名寄台帳】
                        (平成25年現在)
所有者住所:野殿○○○ 地区名(旧地区):5 所有者氏名:○○○○ 農家番号: 
 大字/字/地番/登記簿地目/現況地目/地積平米(登記簿面積)/自作地・貸付地・耕作放棄地(該当土地の欄に○を記入下さい)/現在の主要作付作物名を記入/耕作者名を記入/備考
 野殿  カクレ xxx   畑   畑    xxx
 野殿  西殿 xxxx   畑   畑    xxx
 野殿  西殿 xxxx   畑   畑    xxx
 野殿  西殿 xxxx   畑  道路    xxx
 野殿  藤井 xxxx   畑   畑    xxx
 野殿  平七 xxx   畑   畑    xxx
 野殿  峰  xxx   畑   畑    xxx
 野殿  峰  xxx   畑   畑    xxx
 野殿  峰  xxx   畑   畑    xxx
 野殿  峰  xxx   畑   畑    xxx
 野殿  峰  xxx   畑   畑    xxx
 野殿  峰  xxx   畑   畑    xxx
 野殿  北  xxx   畑   畑    xxx
 野殿  北  xxx   畑   畑    xxx
 野殿  北  xxx   畑   畑    xxx
 野殿  北  xxx   畑  道路    xxx
 野殿  北  xxx   畑  道路    xxx
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■地元住民らは、安中公害が世間に知られるようになってからほぼ半世紀を経て、ようやく公害防除事業が動き出すのかと期待する一方で、このアンケートの趣旨を疑問視する声もあります。なぜなら、これまでも何度も事業着手に向けた動きがありましたが、ことごとく先送りにされてしまったからです。

 そのことを承知しているのでしょう。安中市からのアンケートには「碓氷川流域地区公特事業経過表」として、これまでの事業の挫折の歴史が次のように記してありました。

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公害防除特別土地改良事業推進委員会事務局
          碓氷川流域地区公特事業経過表
○昭和47年から49年にかけて、群馬県が農用地土壌汚染防止法に基づき対策地域を指定した。
○昭和47年から50年にかけて、公害防除特別土地改良事業を実施した。(中宿等水田分)
○昭和52年 畑の対策について、排客土方式による現状回復を原則とする土地改良を計画。地元説明会を開催し同意を募った。
○昭和53年 農用地土壌汚染対策計画が承認される(畑対策)が、事業内容について地元の調整がつかず休止。(区画整理方式に変更を希望)
○平成4年 国から指定地域とその周辺地域の一体施工が可能との考え方が示され、区画整理方式による地区一体の事業化を推進する事となった。
○平成6年10月 アンケートの実施。191名、記名方式。内容は、ほ場整備実施に向けての意向調査。
 以来、群馬県と安中市が一体となり事業実施に向け調査・計画を重ねてきたが、地元合意が得られず、事業化には至らなかった。
○平成8年 公害防除準備委員会から公害防除特別土地改良事業推進委員会となった。
 同年4月  区画整理方式の仮同意書 約8割の同意
 平成18年  94%仮同意、未同意者12人
 平成19年3月  10割仮同意(岩井地区をのぞく)
○平成17年から18年にかけて、コーデックス委員会(消費者の健康の保護、食品の公正な貿易の確保等と目的とする国際機関)が小麦、野菜、精米のカドミウムの国際基準値を制定したが、野菜の国内基準の動向を見極めないと対策処方が決められず、事業実施できなかった。
 平成21年1月 米については国内基準値(0.4ppm以下)が設定されたが、米以外の品目については、国内基準値の設定は先送りされた。
○平成23年5月 群馬県から国(環境省・農水省)に協議したところ、野菜類のカドミウムの国内基準については当面制定する見通しが立っていないことを確認した。
 また、7月21日に開催された公害防除特別土地改良事業推進本部役員会において、野菜類のカドミウム国内基準値改正の見通しが立たない状況であれば、現計画構想での事業実施するよう要望があった。
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**********

■とくに平成8年から事業着手に向けて、地元住民らが祈る気持ちで仮同意書に署名しましたが、最後まで署名を拒んだのが岡田義弘氏(現・安中市長)だったからです。

 岡田市長が仮同意書に署名を渋ったのは、この事業を推進すると東邦亜鉛が約11億円の事業費を負担することになるからです。

 東邦亜鉛では、実務担当者レベルでは「環境を重視する企業として、一刻も早く、カドミウムに汚染された土壌の回復を果たして、公害の負の遺産を解消し、公害企業の汚名を返上したい」などと言っていますが、本音は違います。

 かつて、筆者は同社の幹部から「実際には健康被害がなくなったのだから、公害対策はしなくてもいいと思っている。後ろ向きの投資をするより、株主のために前向きの投資をするのは企業人としての務めである。この考え方は分かってもらえるはずだ」と耳打ちをされたことがあります。

■この論理はおそらく今でも同社の中枢部では変わっていないと思われます。なぜなら、その代弁者として、岡田市長が地元自治体の首長でいるからです。

 長年、東邦亜鉛は岡田義弘氏や地元の自民党支部に政治献金をしてきました。一方、岡田義弘氏も安中市議時代から一貫して地元の情報を逐一東邦亜鉛に通報してきました。最近でも、市営墓地の計画を北野殿地区に持ち込もうとしたり、それが地元の反対でパーになると、今後はメガソーラー計画を北野殿地区に進めようとしました。

 東邦亜鉛は、以前地元対策担当者だった磯部在住のOBを起用して、地元の北野殿の有力者らの自宅にメガソーラーの資料を配ったり、岡田市長も地元の新年会で東邦亜鉛のメガソーラー計画について挨拶の中で触れたりして、一部の住民がそれを本気にして、土地が高く売れるなどと思い込んだりしたことがありました。そこで当会では実際に東邦亜鉛に、計画の有無についてを書面で確認したところ、全て否定されてしまいました。

 また、当会のブログにも、岡田市長を批判する記事に対して、東邦亜鉛の関係者から同市長を擁護する意見が寄せられたことがありました。いかに東邦亜鉛と岡田市長の関係が密接であるかの一つの指標であると言えるでしょう。ただ、最近は全く東邦亜鉛関係者からの当会のブログへのコメントが寄せられていません。当会では、東邦亜鉛関係者からのコメントについては、どんな内容であっても、また匿名であっても大歓迎です。

■ところで、今回のアンケート調査に関連して、群馬県農政部技術支援課にもその目的を尋ねましたが、「詳細はアンケート調査の実施機関である安中市に聞いてほしい」として、どうもいまひとつはっきりしません。

 昨年7月21日に開催された公害防除特別土地改良事業推進本部役員会で、いよいよ事業推進が決まったということですが、群馬県では当時、この事業の課題として、客土用の膨大な量の(カドミウム等による土壌汚染のない)きれいな土を取る場所の確保にあるとしていました。

 その大きな問題は、たまたま群馬県の蚕業試験場(平成19年4月に蚕糸技術センターに改称し、3グループに再編成され、平成20年4月に、総務係、蚕糸研究係、技術支援係の3係制に移行)の桑畑が安中市東横野地区にあり、その土地を地元の運送会社が物流基地として利用する話があり、大型トラックが駐車するため、路盤を強固にする必要があるので、表土1m程度は除去する必要があるということで、その桑畑だった土地のきれいな表土を、距離的にもちかい北野殿に搬入することで、一気に解決したかに見えました。

 ところが行政筋の情報によると、驚くべきことに、安中市の岡田市長がこれに異論を唱えたと言うのです。なんでも表土は高く売れるので、何も北野殿の事業に全部使用する必要がないということのようです。おそらく、安中市土地開発公社の51億円横領事件で、公社は群馬銀行に毎年2000万円ずつ支払わなければならないので、公社理事長として岡田市長は、公社の事業として少しでも利益の上がる方法を念頭に置いているのかもしれません。しかし、岡田市長の所有する北野殿の広大な畑も汚染土壌地の中にあります。いくら岡田市長が東邦亜鉛の立場を慮ってカドミウム汚染対策に不熱心とはいえ、地元の長年の悲願である公害防除特別土地改良事業の円滑な進展を妨げる考えを持っているとすれば困りものです。

■また、市営墓地に関して言えば、当初、岡田市長は北野殿地区を候補地として熱心に計画を推進しようとしていましたが、市営墓地を造られては公特事業の対象地が大幅に減少して、国の事業で出来なくなるため、東邦亜鉛の思うつぼなので、地元住民は99%が反対しました。

 そのため、松井田や東横野など市営墓地の誘致を望む地区で計画が検討されましたが、いずれも実現にはいたりませんでした。あくまで東邦亜鉛に貢献したい岡田市長としては、他の地区での市営墓地の計画に対して、あれこれ注文を付けた挙句、結局、当初案の北野殿地区での市営墓地計画に再び執着しているのかもしれません。

■このように安中市による今回のアンケート調査の趣旨がいまひとつよくわからず、記名でアンケート用紙に回答しても、それがどのように扱われるのか、不安に思う地元住民が少なからずおります。せっかく事業の推進を願って回答しても、回答内容によって、事業の先送りの理由として逆手に取られたりする恐れもあるからです。

 主なポイントを列挙してみると、次のような疑問が浮かび上がってきます。

(1)今回のアンケート調査は「農用地土壌汚染対策計画を変更する必要があるため」ということだが、変更前の農用地土壌汚染対策計画と、変更後の同計画はどのように異なるのか。それぞれの計画内容に照らして、具体的な変更点はどのような点か。
(2)今回のアンケート調査は「結果を群馬県や安中市に情報提供する」ということだが、「結果」というのは、生データ(つまり全員のアンケート用紙の記入済の回答を記名した状態)のままという意味か。それとも、項目別に統計的に集計した結果という意味なのか。
(3)今回のアンケート調査の対象地区は、どの範囲なのか。
(4)今回のアンケート調査は、対象範囲の地権者全員に送付したのか。ちなみに、地元北野殿でも、2月に入ってからアンケート調査票を受け取ったという人もいれば、現時点でまだ受け取っていないと言う人もいる。
(5)今回のアンケート調査の結果については、本件事業の原因者であり、事業費の負担者でもある東邦亜鉛株式会社にも、伝える予定なのか。
(6)今回のアンケート調査には、「碓氷川流域地区公特事業経過表」が添付されているが、今後の経過予定が添付されていない。今後の予定はどのような手続きを経て、いつごろ実施される見通しなのか。
(7)今回のアンケート調査の結果について、回答した地元住民にも情報共有化のため、開示されるのか。開示される場合、それはどのような形(広報、チラシ、ホームページなど?)で、いつごろになるのか。
(8)今回の事業費は、これまでの公特事業と同じように、事業規模30数億円のうち、東邦亜鉛が10億円強を負担するということか。もしそうであれば、東邦亜鉛鰍ヘ、負担金を支払う用意ができたと考えてよいのか。
(9)本件事業の経過表によれば、「平成6年10月にアンケートを191名対象に記名方式で、ほ場整備実施に向けての意向調査」として、実施しているが、その結果はどのようなものだったのか。
(10)上記アンケート実施以来、「県と市が一体となり事業実施に向け調査・計画を重ねてきたが、地元合意が得られず事業化には至らなかった」とあるが、地元合意が得られなかった原因はなんだったのか。
(11)平成23年5月に「群馬県から環境省・農水省に協議をしたところ、野菜類のカドミウムの国内基準値については当面制定する見通しが立っていないことを確認した」とありますが、どのような協議内容で、どんな理由で見通しが立っていないことを確認できたのか。
(12)平成23年7月21日に開催された公害防除特別土地改良事業推進本部役員会の議事の内容はどのようなものだったのか。

■現在、上記の項目について、当会でも調査中ですが、アンケート調査票の回答提出期限が2月末日なので、残された時間は余りありません。

※2月15日追記
蚕業試験場の桑園だった県有地について、2月14日付けの上毛新聞が次の記事を報じています。
**********上毛新聞2013年2月14日(木) PM 02:00
工業団地10ヘクタール造成 安中市公社が計画
 安中市土地開発公社(理事長・岡田義弘市長)が同市鷺宮の県有地を取得し、工業団地約10ヘクタールの造成を計画していることが13日分かった。用地を取得できしだい造成に取りかかり、一部はことし12月の完成を目指す。市は企業誘致で定住人口の増加を見込む。計画地は県有の未利用地のうち、最も広い16%を占める桑園。県にとっても、懸案となっている未利用地を大幅に圧縮できる。
 計画によると、用地を第1期(3・3ヘクタール)と第2期(6・7ヘクタール)の区画に分けて造成する。第1期の区画は付帯道路などを設けて12月までに完成させ、第2期の区画も新年度中に完成させる予定。
**********


【ひらく会情報部・東邦亜鉛カドミ汚染土壌除染対策研究班】

※参考資料
平成24年版環境白書
http://www.pref.gunma.jp/04/e0100215.html
第2部第3章第6節 特定地域の公害防止対策
http://www.pref.gunma.jp/04/e0100236.html
第1項 碓氷川・柳瀬川流域
1 概要
(1)経過
 富山県で発生したイタイイタイ病についての厚生省(当時)の考え方が、昭和43年5月に発表され、カドミウムによる環境汚染問題が全国的に注目されました。本県でも、碓氷川・柳瀬川流域が、調査研究の対象地域とされました。
 県と国との共同で昭和43年に、碓氷川・柳瀬川流域にある東邦亜鉛(株)安中製錬所の排出水、同流域の河川水や川底の泥・砂、井戸水、水稲及び土壌等のカドミウム汚染に関する調査を行いました。この結果から、厚生省は昭和44年3月「カドミウムによる環境汚染に関する厚生省の見解と今後の対応」を発表し、碓氷川・柳瀬川流域を「要観察地域」に指定しました。それ以来、東邦亜鉛(株)安中製錬所の発生源調査及び発生源対策、同製錬所周辺の環境保全対策、住民保健対策、農作物対策等を行っています。
(2)発生源対策
 東邦亜鉛(株)安中製錬所の監視指導は、鉱山保安法に基づき経済産業省原子力・安全保安院関東東北産業保安監督部が行っており、カドミウム、硫黄酸化物等の鉱害防止施設設置による改善対策の結果、現在では、排出濃度が排出基準を大幅に下回っています。
(3)損害賠償請求と公害防止協定の締結
 損害賠償請求については、昭和61年9月に裁判での和解が成立し、公害防止協定が締結されました。
 その後、公害防止協定に基づき、原告団及び弁護団等による製錬所への立入調査が行われ、平成3年4月には、会社と旧原告団等との間で、協定書に定めた事項の完了について確認書が取り交わされました。また、同日には、平成3年9月22日の協定期間満了後の3年間を期間とする新協定が締結され、その後、5回の継続協定(期間延長を内容とする。)が締結されています。
2 環境調査
 東邦亜鉛(株)安中製錬所周辺の大気汚染及び水質汚濁の状況を知るため、環境調査を行いました。
(1)大気調査
ア 浮遊粒子状物質中のカドミウム
 表2−3−6−1に示す4地点で毎月試料を採取し、カドミウムの濃度を測定しています。各地点での測定結果は空気1立方メートル中のカドミウム量で表すと、表2−3−6−2のとおりです。
 一般に、カドミウムの人への曝露はほとんどが食品経由で、平均的な日本人が食品から摂取しているカドミウム量は一人当たり21.1マイクログラム/日(厚生労働省、食品安全委員会報告、2009年)です。一方、この濃度の空気を呼吸することによって人体に取り込まれるカドミウム量はおおよそ0.008マイクログラム/日です。また、米国環境保護庁が発ガン性の観点から吸入曝露リスクを計算しています。その数値と比較しても、今回測定された濃度ははるかに低く、これらのことから、現状では環境リスクが生じるレベルではないことが確認されました。

<表2−3−6−1 浮遊粒子状物質測定地点>
地点番号/測定地点の位置
地点番号/測定地点の位置
1/安中市大字野殿
4/安中市大字岩井
5/安中市大字中宿
6/安中市大字安中

イ 降下ばいじん
 東邦亜鉛(株)安中製錬所のばい煙発生施設等から排出されるばいじんによる汚染状態を把握するため、発生源近くの4地点にダストジャーを設置し、自然にあるいは雨によって降下してくるばいじんの総量及びばいじん中のカドミウム量を調査したものです。比較のために太田でも同様に測定しています。
 測定結果は、表2−3−6−3のとおりです。環境リスクが生じるレベルでないことは、アの結果から確認されています。しかしながら、発生源周辺では対照地点(太田市)に比べてカドミウムの降下量が多く、引き続き監視が必要なことを示しています。

<表2−3−6−3 降下ばいじん量及びカドミウム量(平成23年度)>
測定地点番号/位置/発生源からの距離/降下ばいじん量(トン/平方キロメートル/月)/カドミウム量
1/安中市中宿/〜0.5km/3.39/0.160
2/安中市野殿/〜0.5km/2.41/0.124
3/安中市岩井/0.5〜1km/2.82/0.149
4/安中市中宿/0.5〜1km/4.52/0.120
5/太田市西本町/40km/2.00/0.006
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北野殿に点在する群馬県の降下煤塵測定スポット。
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降下煤塵を集めるポッド。1月30日に交換している。

(2)水質底質調査
 水質調査は、烏川・碓氷川・柳瀬川の利水地点等の8地点及び東邦亜鉛(株)安中製錬所排水口2地点の計10地点において年2回実施しています。また、底質調査は、水質調査地点のうち排水口2地点を除く8地点において年2回実施しています。
 平成23年度の調査結果では、すべての地点で排水基準及び河川の環境基準に適合していました。
3 住民健康調査
 昭和43年以降、安中市及び高崎市の要観察地域等の住民の健康調査を、平成12年度まで延べ11,027人について実施してきました。イタイイタイ病に特有な骨所見を呈した人及び慢性カドミウム中毒による腎障害を有すると判断された症例は発見されていません。
 このため、平成13年度以降は健康被害者が出た場合に、国のカドミウム住民健康調査方式による健康調査が実施できる体制を確保しています。
4 土壌汚染防止対策
(1)農用地土壌汚染対策地域の指定
 農用地の土壌の汚染防止等に関する法律に基づき、カドミウムに係る農用地土壌汚染対策地域として、昭和47年4月17日に118ヘクタールを指定しました。
 さらに、昭和48年2月17日に11.66ヘクタール、昭和49年3月16日には4.42ヘクタールを追加し、計134.08ヘクタールを指定しました。
(2)農用地土壌汚染対策計画の変更
 農用地の土壌の汚染防止等に関する法律に基づき、昭和47年8月17日に定められた農用地土壌汚染対策計画は、昭和51年3月及び昭和53年6月に変更決定しました。
 なお、対策事業の実施にあたって、指定地周辺の要観察地域の畑等も含めて一体的な対策を図るべく、対策計画の変更及び土地改良事業計画について、現在、検討・調整中です。

ア 農用地土壌汚染対策地域の利用区分
 農用地土壌汚染対策地域の利用区分は、表2−3−6−6のとおりです。

イ 事業の種類
 a 汚染防止事業の種類及び工事計画
 対策地域内の汚染を防止するための用水路の改修、承水路の新設及び隣接地域からの再汚染防止工事。
 b 汚染を除去するための事業
 この事業は、汚染土壌の排除及び非汚染土壌の客土工事等。
 c 事業費の概要
 当初計画の総事業費630,000千円(積算の基礎になった物価・賃金は、昭和47年4月現在の単価)を、総事業費1,555,716千円(積算の基礎になった物価・賃金は、昭和52年4月現在の単価)に変更しました。
(3)費用負担計画の概要
 碓氷川流域農用地の公害防止事業に係る費用負担計画については、公害防止事業費事業者負担法に基づき昭和47年9月13日に定め、また、昭和53年6月に変更しましたが、その概要は次のとおりです。

ア 費用を負担させる事業者 東邦亜鉛(株)

イ 公害防止事業費の額 1,555,716千円
  (昭和52年4月1日現在の単価です。)

ウ 事業者の負担総額及びその算定基礎
 a 事業者の負担総額 1,166,787千円
 b 算定基礎
 負担総額=公害防止事業費の額×法第7条第3号の割合
 =1,555,716千円×4分の3
 =1,166,787千円

エ 碓氷川流域公害防除特別土地改良事業の実施状況
 農用地として利用する土地(事業計画面積)106.71ヘクタールに係る公害防除特別土地改良事業の実施状況は、表2−3−6−7のとおりです。

オ 農用地土壌汚染対策地域の特別地区指定の解除
 農用地の土壌の汚染防止等に関する法律に基づき、農用地土壌汚染対策地域の1号地域について昭和47年、昭和48年及び昭和49年にそれぞれ特別地区に指定をしました。この指定地区のうち、公害防除特別土地改良事業を実施した地域については、指定を解除しました。

カ 農用地土壌汚染対策地域(特別地区)の指導
 農用地の土壌の汚染防止等に関する法律に基づき、農用地土壌汚染対策地域の特別地区に指定した区域で、その後においても指定条件に変更のない地区については、耕作者に対して、水稲及び陸稲の作付をしないように指導しました。

キ 農用地土壌汚染対策地域の指定解除
 農用地土壌汚染対策計画に基づき、公害防除特別土地改良事業を実施した水田及び宅地等土地利用の変更のあった水田については、昭和58年3月3日農用地土壌汚染対策地域の指定の一部を解除しました。指定解除の状況は、表2−3−6−8のとおりです。

ク カドミウム含有米の対応
 要観察地域の水田の一部、町屋・一町田地区4.3ヘクタールについては、平成7年度に小規模公害防除土地改良事業により、客土工事を実施しました。
 また、水管理等のカドミウム含有米生産防止計画を実施しました。

<表2−3−6−4 農用地土壌汚染対策地域の指定状況(単位:ヘクタール)>
市町村名/農用地面積(1号地域・2号地域・計)
安中市/48.17・57.49・105.66
高崎市/23.42・5.00・28.42
合 計/71.59・62.49・134.08

<表2−3−6−5 汚染を除去するための事業計画(単位:ヘクタール)>
市町村名/指定面積/事業計画面積(変更前・変更後))
安中市/105.66/82.80・99.61
高崎市/28.42/7.10・7.102
合 計/134.08/89.90・106.71
(注)変更後欄の面積は、国土調査による面積です。

<表2−3−5−6 対策地域の利用区分(単位:ヘクタール)>
区/地域内農用地面積(田・畑・計)/左の利用計画:農用地として利用する土地(田・畑・計)/左の利用計画(農用地以外に利用する土地(宅地・工場用地・計)
変更前/114・00・4.0・118.00/85.10・4.80・89.90/28.10・−・28.10
変更後/114.00・21.91・136.14/85.10・21.61・106.71/28.78・0.65・29.43
内訳:安中市/85.51・21.91・107.72/78.00・21.61・99.61/7.46・0.65・8.11
   高崎市/23.42・−・28.42/7.10・−・7.10/21.32・−・21.32
(注)変更後欄の面積は、国土調査による面積です。

<表2−3−6−7 公害防止特別土地改良事業の実施状況(単位・ヘクタール・メートル)>
工種別/事業量/実施状況/残事業量/進捗率
排土客土工事/106・71/85.10/21.61/79.9
再汚染防止工事/4.17/−/4.17/0.0
水路工事/5,516/4,516/0/100.0

<表2−3−6−8 指定解除の面積及び解除後の指定面積(単位:ヘクタール)>
市別/区分/地域面積/農用地面積(田・畑・計)
安中市:指定/(109.66)111.72/(86.00)85.81・(19.66)21.91・(105.66)107.72
    解除/(88.97)89.17/(85.00)85.20・−・(85.00)85.20
    解除後/(20.69)22.55/(1.00)0.61・−・(20.66)22.52
高崎市:指定/29.42)29.42/(28.42)28.42・−・(28.42)28.42
    解除/(20.80)20.80/(20.00)20.00・−・(20.00)20.00
    解除後/(8.62)8.62/(8.42)8.42・−・(8,42)8,42
合計:指定/(139.08)141.14/(114.42)114.23・(19.66)21.91・(134.08)136.14)
    解除/(109.77)141.14/(105.00)105.20・−・(105.00)105.20
    解除後/(29.31)31.17/(9.42)9.03・(19.66)21.91・(29.08)30.94
(注)面積は、国土調査による面積、( )内は指定時(台帳)面積です。
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2013/2/13  14:48

投稿者:善良市民

横川の鉄道文化村を、徹底的に叩いたほうが良いと思う。腐りきった古株職員や、知り合いの息子に対する特別扱い、差別の数々勝手に1年たらずで職員にする特別扱いしかも、水商売あがりのど素人運転手。だから列車事故や脱線事故をおこすのだ。市の予算の無駄ずかいやめろ

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