「2017年ルーキー回顧76 山崎 颯一郎(敦賀気比3年)投手」
状況説明
山崎 颯一郎(オリックス6位指名)投手 (敦賀気比出身)
蔵の入団前評価:☆☆☆ (上位指名級)
それほど凄い球があるわけではないのですが、彼も素直にパワーUPするれば投球センスがあるだけに楽しみな先発型投手になるのではないかと思い、高い評価をした選手です。問題はプロ入り後、速球が変われるかどうかではないかと思っています。
そんな山崎投手の1年目は、一軍の登板はなし。
二軍でも 6試合 2勝1敗 防 4.63 と、高卒ルーキーとしても平凡な成績にとどまります。
もう少し数字を細かく見てみると、23回1/3イニングを投げて被安打は21本、被安打率は90.1%。いつもいうように、一軍を意識するのであれば80%以下、一軍で活躍するのには70%以下ぐらいの絶対的な数字が欲しいところ。この辺は、まだまだボールが二軍レベルにどっぷりつかっていたことがわかります。
四死球は13個であり、四死球率は 55.8% 。これもいつもいうように、投球回数の1/3(33.3%)以下が目安であるということ。高校生レベルではけしてコントロールが悪い選手ではなかったものの、プロのストライクゾーンの狭さ、打者の打力の高さに慎重にならざる得なかったということでしょうか。
奪三振は16個であり、1イニングあたり 0.69個 。これはほぼ平均的な数字であり、まだ二軍の打者相手に、三振を奪えるほどの決め手のある球は投げられていないことがわかります。こうなるとすべての部門で物足りなく、防御率が 4.63 という数字に留まったのはうなずけます。
プロ入り後の映像を見る限り、高校時代よりも平均して速い球を投げられるまでにはパワーUPして来ているのかなという順調な成長は感じます。しかし投球スタイルが、基本的に相手の打ち損じを待つという他力本願なところがあり、その辺がまだ物足りなさが残ります。ことルーキーイヤーとしては、順調ではあるものの及第点ぐらいの内容だったのではないのでしょうか。2年目の、さらなる飛躍を期待します。
蔵の印象:△ (良くはなっているが発展途上)

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