「2019年ルーキー回顧19 野村 佑希(花咲徳栄)内野手」
状況説明
野村 佑希(日ハム2位)内野 (花咲徳栄出身)
蔵の入団前評価:☆☆ (中位指名級)
昨年の高校球界では、1,2を争う飛ばし屋です。個人的には、少々対応力に物足りないものがあり、そこまで高い評価はできませんでした。そんな野村選手の1年目は、二軍で
75試合(273打数)5本 32点 1盗(3失) 打率.245厘 という成績でした。
8月に左股関節後方亜脱臼の大怪我を負い、273打数に留まりました。その辺の打数の少なさが、本塁打は7,8本ゆくかなと思っていましたが5本止まり。それでも、高卒ルーキの目安である打率2割越えどころか、大卒ルーキーの目安に近い.245厘を残せたのは一定の評価ができます。長打力よりも、対応力が想像以上でした。
守備は、三塁手として68試合(守備率.925厘)でした。寸評にも書いた通り(氏名をクリックするとアマ時代の寸評が自由に見られます)、将来的にプロの三塁手を担えるかは疑問だったので、この数字は想定内だったかと。プロの三塁手ならば.970厘ぐらいの安定感は欲しいところですが、ルーキーならば.950厘ぐらいの適性は魅せて欲しいところでした。その点来年は、三塁を続けられるかの試金石の年になりそう。
打撃成績をもう少し詳しく見てみると、273打数で72三振ということで三振比率は 26.4% 。一軍を意識するのであれば20%以下ぐらいにはしたいのですが、彼のようなホームラン打者は25%ぐらいまでは許容範囲ではあると思います。とりあえず振ったバッタが、なかなかボールを捉えられなかった。あるいは、ズバッと好いところに投げられて、手も足も出なかったという場面が多かったものと考えられます。
四死球は30個で、四死球率は11.0%であり、基準である10%を上回ります。それだけボール自体は見えていた可能性はあり、それゆえに.245厘を残せたと考えられます。すなわちボールはある程度見えていたけれど、技術が未熟で当たらなかったという可能性が高いわけです。逆に言えば、技術的に改善されれば更に成績を伸ばして行ける可能性があります。
ことルーキーイヤーとしては合格点を与えても好いぐらいの成績ではあるのですが、大きな怪我をしてしまい経験が積みきれなかったり、来年のシーズンにまで影響しそうだという部分はマイナスかと。来年以降さらに上積みは期待できる可能性は高いと思いますが、まずは順調に怪我からの回復を祈りましよう。来年は怪我からのシーズン途中復帰からでも、今年の5本塁打を上回る活躍をみてみたいものです。
蔵の印象:△ (想像以上の対応力だった)

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