「2019年ルーキー回顧24 島内 颯太郎(九州共立大)投手」
状況説明
島内 颯太郎(広島2位)投手 (九州共立大出身)
蔵の入団前評価:☆ (下位指名級)
ボールの勢いには確かなものがあったが、コントロールや合わされやすいフォーム。さらにフォークなども見極めれてしまって、効果が薄い点などが気になっていました。そんな島内投手の一年目は、
一軍で 25試合(28回2/3) 0勝0敗0S 防 4.40 と、リリーフとして経験を積みました。ちなみに
二軍では、18試合(21回) 0勝1敗3S 防 2.57 と、まずまずの内容でした。
一軍の方が投球回数が多いので、一軍の成績をもう少し細かく見てみます。28回2/3イニングで、被安打は19本。被安打率は、66.4% とかなり優秀だと言えます。一軍ならば、90%以下が被安打の目安ですから、充分にボールの威力は一軍でも通用していたことがわかります。
その一方で四死球は22個で、四死球率は 76.9% と相当高いのがわかります。一軍ならば40%以下が目安で、ボールに威力があれば40%台ぐらいまでは許容範囲。しかしその倍数近い数で四死球を出しており、登板すれば必ずのように四死球を出していたことがわかります。しかしファームでの四死球は、23.8%と優れていたので、この辺は一軍打者のプレッシャーに、元来の能力を出し切れていなかったことが伺えます。
奪三振は、28回2/3イニングで33個と投球回数を上回っていました。それだけプロ相手でも、三振が奪えたことがわかります。余計なランナーを出してしまい、防御率4.40と物足りないものになってしまいました。
信頼できるリリーフ投手の目安は、防御率2点台。悪くても、3点台の中にはおさまって欲しかった気はします。ただし二軍では、2.57と安定していたので、来年以降もっと数字を伸ばす可能性は秘めていると言えるでしょう。
即戦力としては物足りませんでしたが、ある程度一軍経験が積めたこと。二軍では、安定した成績を残したことは一応の評価ができると思います。こと大卒ルーキーとしては、及第点ぐらいの一年だったのではないのでしょうか。ただし被安打・奪三振 などの数字は印象で、私の予想よりも良い内容で一年を過ごしました。数字の中身は、来年への期待を抱かせます。
蔵の印象:△ (来年はもっと飛躍できる可能性が)

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